JP2013177501A - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性能を維持しながら、湿潤路面における制動性能と低燃費性能を改良することができるタイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、平均粒径が3〜20μmであって、JIS K6430 附属書Eに準拠して測定した窒素吸着比表面積が750〜1000m2/gであり、かつJIS K5101−13−1に準拠して測定した吸油量が100〜400mL/gである多孔質シリカを1〜20質量部含有するタイヤ用ゴム組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、平均粒径が3〜20μmであって、JIS K6430 附属書Eに準拠して測定した窒素吸着比表面積が750〜1000m2/gであり、かつJIS K5101−13−1に準拠して測定した吸油量が100〜400mL/gである多孔質シリカを1〜20質量部含有するタイヤ用ゴム組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関し、また、該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関するものである。
近年、自動車タイヤに要求される特性は低燃費性能のほか、湿潤路面における制動性能(ウェット性能)、耐摩耗性能など多岐にわたり、これらの性能を向上するために種々の工夫がなされている。例えば、低燃費性能を向上するために、充填剤(フィラー)の配合量を減らしたり、充填剤としてシリカを用いたりしているが、未だ性能が十分であるとは言えない。
下記特許文献1には、汎用のシリカとともに、平均粒径が2〜5μm未満でBET比表面積が400〜700m2/gである真球状多孔質シリカを配合することにより、シリカの分散性を改善し、耐摩耗性能を向上することが開示されている。このように特許文献1には、汎用のシリカに対して大粒径で高比表面積を持つ多孔質シリカを配合することが提案されているが、比表面積が700m2/gを超えると強度が低くなり、混練中に破壊する旨が記載されており、更なる高比表面積のシリカを配合することは否定されている。
下記特許文献2にも、大粒径で高比表面積を持つシリカを配合すること、より詳細には、平均粒径が10〜30μmで比表面積が400〜700m2/gであるゾルゲル法により製造された球状シリカをトレッドゴム組成物に配合することが開示されている。しかしながら、この文献は、耐カット性能を低下させることなく、耐永久変形性を向上するためのものであり、低燃費性能や湿潤路面における制動性能についての示唆はない。また、比表面積が小さく、耐摩耗性能に劣るという問題がある。
一方、下記特許文献3には、平均粒径が200nm以下であり、真円度が1〜1.25である真球状シリカを配合することにより、引張物性、耐摩耗性能を損なうことなく、低燃費性能を向上することが開示されている。しかしながら、この真球状シリカは粒径が比較的細かいため、多孔質性が不十分であり、補強性に劣るという問題がある。
本発明は、耐摩耗性能を維持しながら、湿潤路面における制動性能と低燃費性能を改良することができるタイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、平均粒径が3〜20μmであって、JIS K6430 附属書Eに準拠して測定した窒素吸着比表面積が750〜1000m2/gであり、かつJIS K5101−13−1に準拠して測定した吸油量が100〜400mL/gである多孔質シリカを1〜20質量部含有するものである。
また、本発明に係る空気入りタイヤは、該ゴム組成物を用いてなるものである。
本発明によれば、ジエン系ゴムに上記特定の多孔質シリカを配合することにより、耐摩耗性能(補強性)を維持しながら、湿潤路面における制動性能と低燃費性能を改良することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るゴム組成物において、ゴム成分としてのジエン系ゴムとしては、特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体などが挙げられる。これらのジエン系ゴムは、いずれか1種単独で用いてもよく、あるいはまた2種以上の組み合わせて用いてもよい。例えば、該ゴム組成物をタイヤトレッドに用いる場合、ジエン系ゴムとしては、スチレンブタジエンゴムの単独、又はスチレンブタジエンゴムとポリブタジエンゴムとのブレンドであることが好ましく、特に限定するものではないが、ブレンドの場合、スチレンブタジエンゴムがジエン系ゴム成分中の割合で50質量%以上であることが好ましい。
上記ジエン系ゴムとしては、シリカのシラノール基(Si−OH)と相互作用がある官能基を持つ変性ジエン系ゴムを用いることもできる。該官能基としては、例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも1種が挙げられ、上記各種ジエン系ゴムのポリマー末端又はポリマー鎖中に該官能基を導入したものが用いられる。好ましくは、スチレンブタジエンゴム及び/又はポリブタジエンゴムに該官能基を組み込んだものである。ここで、相互作用とは、シリカのシラノール基との間で化学反応による化学結合又は水素結合することを意味する。このような官能基を持つ変性ジエン系ゴムを用いることにより、多孔質シリカとの親和性を向上させて、低燃費性能と湿潤路面における制動性能のバランスを更に改良することができる。
上記官能基において、アミノ基としては、1級アミノ基だけでなく、2級アミノ基でもよい。アルキルシリル基としては、モノアルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基のいずれでもよい。アルコキシシリル基は、シリル基の3つの水素のうち少なくとも1つがアルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基など)で置換されたものをいい、これには、トリアルコキシシリル基、アルキルジアルコキシシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基が含まれる。このような官能基を有する変性ジエン系ゴム自体は公知であり、そのような公知の変性ジエン系ゴムを用いることができる。
本実施形態に係るゴム組成物には、平均粒径:3〜20μm、窒素吸着比表面積:750〜1000m2/g、吸油量:100〜400mL/gである多孔質シリカが配合される。該多孔質シリカは、大粒径でありながら高比表面積かつ高吸油量であることから多孔質性が高く、このような多孔質シリカを配合することにより、耐摩耗性能(補強性)を損なうことなく、湿潤路面における制動性能と低燃費性能のバランスを改良することができる。すなわち、一般的には、シリカの分散性向上等により低燃費性能が向上すると、その反面、湿潤路面での制動性能が低下するが、本実施形態によれば、湿潤路面における制動性能と低燃費性能を高次元で両立することができる。
多孔質シリカの平均粒径が3μm未満では、十分な比表面積や多孔質性が得られず、補強性を維持改良する効果が不十分となるおそれがある。また、20μmを超えると、他のシリカ等のフィラーに対して多孔質シリカが大きすぎ、ゴム中で狙いのシリカネットワーク構造を形成することが困難となり、補強性が損なわれるおそれがある。多孔質シリカの平均粒径は5〜15μmであることがより好ましい。
本明細書において平均粒径は、電解液中の粒子が細孔を通過する際の電気抵抗変化を利用したコールターカウンター法により測定される50%積算値の粒径である。
多孔質シリカの窒素吸着比表面積が750m2/g未満では、多孔質性が不十分となり、ゴム中で狙いのシリカネットワーク構造を形成できず、耐摩耗性能と低燃費性能や湿潤路面における制動性能を高次元で両立することが困難となる。なお、このように比表面積が高いと、混練中に多孔質シリカが破壊されることが懸念されるが、本実施形態では、このように一部破壊したものも有効に利用しているものと推測される。すなわち、上記多孔質シリカは、シリカ1次粒子が凝集し3次元網目構造を形成した2次粒子からなるものであるが、混練時にその一部が破壊して1次粒子に近づくことにより、種々の粒度分布を持つシリカによるネットワークが形成されることになり、これにより、低燃費性能と湿潤路面における制動性能のバランスが改良されるものと考えられる。また、このネットワークにより、予想外にも補強性の低下もみられなかった。多孔質シリカの窒素吸着比表面積は高いほど、多孔質性を向上する上で好ましいが、その上限は通常1000m2/g以下である。窒素吸着比表面積は、より好ましくは750〜900m2/gである。本明細書において窒素吸着比表面積は、JIS K6430 附属書Eに準拠して測定される窒素吸着比表面積である。
多孔質シリカの吸油量が100mL/g未満では、多孔質性が不十分となり、ゴム中で狙いのシリカネットワーク構造を形成できず、耐摩耗性能と低燃費性能や湿潤路面における制動性能を高次元で両立することが困難となる。吸油量は高いほど、多孔質性を向上する上で好ましいが、その上限は通常400mL/g以下である。吸油量は、より好ましくは120〜300mL/gである。本明細書において吸油量は、JIS K5101−13−1に準拠して測定される値である。
多孔質シリカは、850℃での強熱減量が8〜15質量%であることが、粒子表面のシラノール基(Si−OH)量を確保して補強性を維持する上で好ましい。すなわち、強熱減量が8質量%以上であることにより、シランカップリング剤を介してジエン系ゴムと結合するシラノール基量を十分に確保することができる。一方、強熱減量が15質量%以下であることにより、シリカ同士の凝集を抑えて、ゴム中での分散性の悪化を抑えることができる。強熱減量はより好ましくは10〜14質量%である。本明細書において強熱減量は、JIS K6220−1に準拠して測定される850℃で強熱処理したときの減量率である。
上記の特性を持つ多孔質シリカとして、例えば、AGCエスアイテック株式会社製のサンスフェアHシリーズ等が好ましいものとして挙げられる。これはゾルゲル法により得られる多孔質真球状シリカであり、シリカ1次粒子の凝集により形成された3次元の網目構造を有する2次粒子(多孔質シリカ)である。
多孔質シリカは、ジエン系ゴム100質量部に対して1〜20質量部配合することができ、より好ましくは3〜15質量部である。多孔質シリカの配合量が1質量部未満では、十分な添加効果が得られないおそれがある。逆に、20質量部を超えると、補強性が低下してしまうおそれがある。
本実施形態にかかるゴム組成物には、上記多孔質シリカとともに、フィラーとして汎用のシリカ、即ち沈降シリカを配合することができる。沈降シリカは、一般に窒素吸着比表面積が100〜400m2/g、より好ましくは120〜300m2/g、更に好ましくは150〜250m2/gであり、上記多孔質シリカに比べて、比表面積が小さく、小粒径(通常は平均粒径が100nm以下)である。なお、沈降シリカとしては、疎水化剤などで表面処理されたものを用いることもできる。例えば、特開2010−59272号公報に開示されている硫黄含有有機シラン化合物と脂肪酸、ポリエーテル、高級アルコール及び界面活性剤から選択される少なくとも1種の疎水化剤とで表面処理されたシリカを用いることで低燃費性能と湿潤路面における制動性能のバランスを更に改良することができる。沈降シリカの配合量は、特に限定しないが、ジエン系ゴム100質量部に対して10〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜100質量部、更に好ましくは30〜80質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記多孔質シリカとともに、フィラーとしてカーボンブラックを配合することができる。カーボンブラックとしては、特に限定されず、SAF、ISAF、HAF、FEFなどが挙げられる。好ましくは、耐摩耗性能に優れることから、SAF、ISAF、HAFを用いることである。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、5〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜100質量部、更に好ましくは30〜80質量部である。
フィラーとして上記沈降シリカとカーボンブラックは併用することができ、その場合、両者の合計量は、ジエン系ゴム100質量部に対して30〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜100質量部、更に好ましくは40〜80質量部である。また、フィラーとしては、沈降シリカを主成分とすることが好ましく、すなわち、フィラー(但し、上記多孔質シリカは除く。)の50質量%以上が沈降シリカであることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記多孔質シリカ及び沈降シリカの分散性を向上するために、スルフィドシランやメルカプトシランなどのシランカップリング剤を配合することが好ましい。その際、シランカップリング剤は、多孔質シリカを含むシリカ総量100質量部に対して5〜15質量部配合することが好ましい。すなわち、多孔質シリカとともに上記沈降シリカを配合する場合、両者の合計質量部に対し、シランカップリング剤を5〜15質量%用いることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記の各成分の他に、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、軟化剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。
上記加硫剤としては、硫黄、及び硫黄含有化合物(例えば、塩化硫黄、二塩化硫黄、高分子多硫化物、モルホリンジスルフィド、及びアルキルフェノールジスルフィド等)が挙げられ、これらはいずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。加硫剤の配合量は、特に限定するものではないが、上記ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
上記加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、及びグアニジン系などの各種加硫促進剤を用いることができ、いずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。加硫促進剤の配合量は、特に限定するものではないが、上記ゴム成分100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。すなわち、第一混合段階で、ジエン系ゴムに対し、上記多孔質シリカとともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
このようにして得られるゴム組成物は、タイヤを構成する各種ゴム部分に用いられるものであり、例えば、トレッドゴムやサイドウォールゴム等に用いることができる。とりわけトレッドゴムに用いることが好適であり、常法に従い、例えば140〜200℃で加硫成形することにより、各種空気入りタイヤのゴム部分(トレッドゴムやサイドウォールゴムなど)を構成することができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1〜3に示す配合(質量部)に従い、まず、第一混合段階で、硫黄と加硫促進剤を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で硫黄と加硫促進剤を添加混合して(排出温度=90℃)、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。表1〜3中の各成分の詳細は以下の通りである。
・E−SBR:乳化重合スチレンブタジエンゴム、JSR株式会社製「JSR1502」
・OH変性S−SBR:ヒドロキシル変性溶液重合スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン株式会社製「NS616」
・BR:ポリブタジエンゴム、JSR株式会社製「BR01」
・HAFカーボンブラック:N339、東海カーボン株式会社製「シーストKH」
・ISAFカーボンブラック:東海カーボン株式会社製「シースト6」
・沈降シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールAQ」(窒素吸着比表面積=200m2/g)
・オイル:(株)ジャパンエナジー製「プロセスNC140」
・シランカップリング剤:スルフィドシランカップリング剤、エボニック・デグサ社製「Si69」
・OH変性S−SBR:ヒドロキシル変性溶液重合スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン株式会社製「NS616」
・BR:ポリブタジエンゴム、JSR株式会社製「BR01」
・HAFカーボンブラック:N339、東海カーボン株式会社製「シーストKH」
・ISAFカーボンブラック:東海カーボン株式会社製「シースト6」
・沈降シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールAQ」(窒素吸着比表面積=200m2/g)
・オイル:(株)ジャパンエナジー製「プロセスNC140」
・シランカップリング剤:スルフィドシランカップリング剤、エボニック・デグサ社製「Si69」
・多孔質シリカ1:AGCエスアイテック株式会社「サンスフェアH−51」(平均粒径=5μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ2:AGCエスアイテック株式会社「サンスフェアH−121」(平均粒径=12μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ3:特開昭59−54619号公報に記載の方法に従って作製した多孔質真球状シリカ。界面活性剤を含む非極性有機溶媒中で珪酸ソーダを乳化してW/Oエマルジョン形成する際のエマルション径を調整することにより、多孔質シリカの最終粒子径を調整(多孔質シリカ4, 5も同様)。(平均粒径=12μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=250mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ4:特開昭59−54619号公報に記載の方法に従って作製した多孔質真球状シリカ。(平均粒径=0.5μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ5:特開昭59−54619号公報に記載の方法に従って作製した多孔質真球状シリカ。(平均粒径=30μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ6:富士シリシア株式会社「サイリシア430」(平均粒径=4.1μm、窒素吸着比表面積=350m2/g、吸油量=230mL/100g)
・多孔質シリカ7:富士シリシア株式会社「サイロスフェアC−1504」(平均粒径=4.5μm、窒素吸着比表面積=520m2/g、吸油量=290mL/100g)
・多孔質シリカ2:AGCエスアイテック株式会社「サンスフェアH−121」(平均粒径=12μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ3:特開昭59−54619号公報に記載の方法に従って作製した多孔質真球状シリカ。界面活性剤を含む非極性有機溶媒中で珪酸ソーダを乳化してW/Oエマルジョン形成する際のエマルション径を調整することにより、多孔質シリカの最終粒子径を調整(多孔質シリカ4, 5も同様)。(平均粒径=12μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=250mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ4:特開昭59−54619号公報に記載の方法に従って作製した多孔質真球状シリカ。(平均粒径=0.5μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ5:特開昭59−54619号公報に記載の方法に従って作製した多孔質真球状シリカ。(平均粒径=30μm、窒素吸着比表面積=800m2/g、吸油量=150mL/100g、強熱減量=12質量%)
・多孔質シリカ6:富士シリシア株式会社「サイリシア430」(平均粒径=4.1μm、窒素吸着比表面積=350m2/g、吸油量=230mL/100g)
・多孔質シリカ7:富士シリシア株式会社「サイロスフェアC−1504」(平均粒径=4.5μm、窒素吸着比表面積=520m2/g、吸油量=290mL/100g)
・ステアリン酸:花王株式会社製「ルナックS−20」
・亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1種」
・老化防止剤:住友化学工業株式会社製「アンチゲン6C」
・ワックス:大内新興化学工業株式会社製「サンノックN」
・加硫促進剤1:三新化学工業株式会社製「サンセラーDM−G」
・加硫促進剤2:住友化学工業株式会社製「ソクシノールCZ」
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「粉末硫黄」
・亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1種」
・老化防止剤:住友化学工業株式会社製「アンチゲン6C」
・ワックス:大内新興化学工業株式会社製「サンノックN」
・加硫促進剤1:三新化学工業株式会社製「サンセラーDM−G」
・加硫促進剤2:住友化学工業株式会社製「ソクシノールCZ」
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「粉末硫黄」
各ゴム組成物について、150℃で30分間加硫した所定形状の試験片を用いて、ウェット性能(湿潤路面での制動性能)、低燃費性能及び耐摩耗性能を評価した。各評価方法は以下の通りである。
・ウェット性能:リュプケ式反発弾性試験機を使用し、23℃の条件でJIS K6255に準じて、反発弾性(%)を測定した。反発弾性の逆数を求め、表1では比較例1、表2では比較例7、表3では比較例8の値をそれぞれ100とする指数で示した。値が大きいほど湿潤路面での制動性が良好である。
・低燃費性能:東洋精機(株)製の粘弾性試験機を使用し、JIS K 6394に準じて、周波数10Hz、静歪み10%、動歪み±1%、60℃の条件で損失係数tanδを測定した。tanδの逆数を求め、表1では比較例1、表2では比較例7、表3では比較例8の値をそれぞれ100とした指数で表示した。数値が大きいほど、発熱が小さく、低燃費性が良好である。
・耐摩耗性能:JIS K 6264に準拠したランボーン試験にて摩耗量を測定した。標準条件は、スリップ率30%、負荷荷重40N、落砂量20g/分とし、摩耗量の逆数を求め、表1では比較例1、表2では比較例7、表3では比較例8の値をそれぞれ100とした指数で表示した。指数が大きいほど耐摩耗性能に優れることを示す。
表1に示すように、コントロールである比較例1に対し、特定の多孔質シリカを配合した実施例1〜5では、耐摩耗性能を損なうことなく、ウェット性能と低燃費性能を向上させることができた。多孔質シリカの配合量は、5質量部(実施例1,3)よりも10質量部(実施例2,4,5)の方が低燃費性能の改良効果に優れていた。多孔質シリカの配合量には適値があるようであり、配合量が30質量部と多すぎる比較例2では、ウェット性能と耐摩耗性能が損なわれた。一方、平均粒径が小さすぎる多孔質シリカ4を用いた比較例3では、耐摩耗性能が損なわれており、またウェット性能と低燃費性能の改良効果も不十分であった。平均粒径が大きすぎる多孔質シリカ5を用いた比較例4では、耐摩耗性能とウェット性能が損なわれていた。また、比表面積が小さい多孔質シリカ6,7を用いた比較例5,6では、ウェット性能の改良効果が不十分であった。
表2に示すように、ゴム成分に変性ジエン系ゴムを用いた場合にも、特定の多孔質シリカを配合した実施例6,7であると、コントロールである比較例7に対し、耐摩耗性能を損なわずにむしろ向上しながら、ウェット性能と低燃費性能を向上させることができた。
表3に示すように、沈降シリカを配合せずにカーボンブラック系の配合で評価した場合でも、特定の多孔質シリカを配合した実施例8,9であると、コントロールである比較例8に対し、耐摩耗性能を損なうことなく、ウェット性能と低燃費性能を向上させることができた。但し、多孔質シリカの配合量に対するウェット性能及び低燃費性能の向上幅で考えた場合、表3に示すカーボンブラック系の配合よりも、表1,2に示す沈降シリカ系の配合の方が、多孔質シリカを併用することによる効果がより顕著に表れた。
Claims (4)
- ジエン系ゴム100質量部に対し、平均粒径が3〜20μmであって、JIS K6430 附属書Eに準拠して測定した窒素吸着比表面積が750〜1000m2/gであり、かつJIS K5101−13−1に準拠して測定した吸油量が100〜400mL/gである多孔質シリカを1〜20質量部含有するタイヤ用ゴム組成物。
- 前記多孔質シリカは、JIS K6220−1に準拠して測定した850℃での強熱減量が8〜15質量%であることを特徴とする請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記多孔質シリカを含むシリカ総量100質量部に対してシランカップリング剤を5〜15質量部含有することを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
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