JP2013174860A - 光配向用液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法、液晶配向膜及び液晶表示素子 - Google Patents

光配向用液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法、液晶配向膜及び液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光配向法により優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することが可能な光配向用液晶配向剤とそのような光配向用液晶配向剤を用いた液晶配向膜の形成方法及び液晶配向膜、さらには、その液晶配向膜を備え、液晶配向性に加えて電気的特性、残像特性等の諸性能にも優れる液晶表示素子を提供する。
【解決手段】[A]下記式(1)で表される構造を含む構造単位(I)を有する重合体を含有する光配向用液晶配向剤である。また、[A]重合体は、ポリアミック酸又はポリイミドであることが好ましい。
Figure 2013174860

【選択図】なし

Description

本発明は、光配向用液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法、液晶配向膜及び液晶表示素子に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)はテレビや各種モニタ等に広く利用されている。このLCDの表示素子としては、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、IPS(In Plane Switching)型等の液晶セルがあり、IPS型等の液晶セルの電極構造を変更し、表示素子部分の開口率を上げて輝度を向上させたFFS(Fringe Field Switching)型等も知られている(特開昭56−91277号公報及び特開平1−120528号公報参照)。
このような液晶セルの液晶を配向させる方法としては、基板表面に有機膜を形成し、その有機膜の表面をレーヨン等の布材で一方向に擦るラビング処理による方法、基板表面に酸化珪素を斜方蒸着する方法、ラングミュア・ブロジェット法(LB法)を用いて長鎖アルキル基を有する単分子膜を形成する方法、ポリビニルシンナメート、ポリイミド樹脂、ポリアミック酸等からなる感光性薄膜に偏光又は非偏光の放射線を照射することにより液晶配向能を付与する光配向法(特開平6−287453号公報、特開2003−307736号公報及び特開平9−297313号公報参照)等が知られている。これらのうち、静電気やほこりを発生することなく均一な液晶配向を実現でき、かつ精密に液晶配向方向を制御できる上記光配向法の開発が進められている。この光配向法によると、放射線照射時にフォトマスク等を使用することで、一つの基板上に液晶配向方向が異なる複数の領域を任意に形成することができる。しかし、従来のポリイミド樹脂、ポリアミック酸等からなる感光性薄膜は、感度が不十分であるため液晶配向性を付与するために多大な積算露光量が必要であるという不都合がある。また、上記感光性薄膜から得られる液晶配向膜の液晶配向性も十分とは言えない。さらに、このような液晶配向膜を備える液晶表示素子の電気的特性、残像特性等の諸性能は十分満足できるものではない。
特開昭56−91277号公報 特開平1−120528号公報 特開平6−287453号公報 特開2003−307736号公報 特開平9−297313号公報
本発明の目的は、放射線感度に優れると共に、十分な液晶配向性を有する液晶配向膜を形成可能な光配向用液晶配向剤を提供することである。また、そのような光配向用液晶配向剤を用いた液晶配向膜及びその形成方法、さらには、その液晶配向膜を備え、電気的特性、残像特性等の諸性能にも優れる液晶表示素子を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]下記式(1)で表される構造を含む構造単位(I)を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)
を含有する光配向用液晶配向剤である。
Figure 2013174860
(式(1)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜10のシクロアルキル基である。Arは、芳香環を含む基である。*は、水素原子又は他の基に結合する部位を示す。)
本発明の光配向用液晶配向剤は、上記式(1)の特定構造を有する[A]重合体を含有することで、放射線感度が向上するため、低照射量で優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することができる。なお、当該光配向用液晶配向剤が上記特定構造を含む[A]重合体を含有することで、放射線感度が向上する理由は必ずしも明らかではないが、例えば、以下のように推定される。上記式(1)で表されるようなイミド基と芳香環を含む基に結合する炭素原子とが結合した特定構造部分は、放射線照射によりその結合が切れ易いため、[A]重合体の主鎖の分解等が起こり易いことに起因して、偏光による光配向が高感度で起こることが考えられる。この結果、当該光配向用液晶配向剤を用いると、より少ない照射量での優れた光配向が可能になると考えられる。さらに、当該光配向用液晶配向剤により形成される液晶配向膜を用いると、電気的特性、残像特性等の諸性能に優れる液晶表示素子を製造することができる。
[A]重合体は、ポリアミック酸(以下、「ポリアミック酸(A1)」ともいう)又はポリイミド(以下、「ポリイミド(A2)」ともいう)であることが好ましい。ここで、ポリアミック酸とは、アミック酸構造を含む構造単位を有する重合体であり、上記アミック酸構造がイミド化しておらず、イミド化率が0%の重合体をいう。また、ポリイミドとは、上記ポリアミック酸が有するアミック酸構造の少なくとも1つがイミド化した重合体をいう。
上記構造単位(I)としては、下記式(2)又は式(3)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2013174860
(式(2)及び(3)中、R及びArは、上記式(1)と同義である。R及びRは、それぞれ独立して、4価の有機基である。)
当該光配向用液晶配向剤は、[A]重合体が上記特定構造の構造単位(I)を有することで、放射線感度が向上し、より優れた光配向性を備えることができる。
[A]重合体は、[a]下記式(4)で表されるジアミン化合物を含むジアミン成分(以下、「[a]ジアミン成分」ともいう)と、[b]テトラカルボン酸二無水物成分と
の反応により得られるポリアミック酸、及びこのポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体であることが好ましい。
Figure 2013174860
(式(4)中、R及びArは、上記式(1)と同義である。)
当該光配向用液晶配向剤は、[A]重合体が[a]ジアミン成分と[b]テトラカルボン酸二無水物成分との反応により得られるポリアミック酸及び/又はポリイミドであることにより、光配向性が向上するため、液晶配向性にさらに優れた液晶配向膜を形成することができる。また、このような液晶配向膜を用いると、電気的特性、残像特性等の諸性能により優れる液晶表示素子を製造することができる。
[b]テトラカルボン酸二無水物成分は、下記式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物を少なくとも含むことが好ましい。
Figure 2013174860
(式(5)中、Yは、芳香環又は脂環を含む基である。X及びXは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−又は−NH−である。)
[A]重合体が[a]ジアミン成分と上記特定構造の[b]テトラカルボン酸二無水物成分との反応により得られるポリアミック酸等であることで、当該光配向用液晶配向剤は、放射線感度をより向上させることができる。また、当該光配向用液晶配向剤から得られる液晶配向膜は液晶配向性にさらに優れる。さらに、このような液晶配向膜を用いると、電気的特性、残像特性等の諸性能により優れる液晶表示素子を製造することができる。
本発明の液晶配向膜の形成方法は、
(1)本発明の光配向用液晶配向剤を用いて基板上に塗膜を形成する工程、及び
(2)上記塗膜に光照射して液晶配向膜を形成する工程
を含む。
本発明の形成方法によると、当該光配向用液晶配向剤を用いるため、少ない露光量で液晶配向性に優れる液晶配向膜を形成することができる。また、このような液晶配向膜を用いることにより、電気的特性、残像特性等の諸性能を十分満足する液晶表示素子を製造することができる。
本発明は、当該光配向用液晶配向剤により形成される液晶配向膜も含む。本発明の液晶配向膜は、当該光配向用液晶配向剤により形成されるため、その形成工程において、低照射量の放射線により液晶配向能を付与することができ、生産効率がよく、製造コストも削減できる。また、当該液晶配向膜は、液晶配向性に優れるため、当該液晶配向膜を備える液晶表示素子は、電気的特性、残像特性等の諸性能を十分満足する。
本発明の液晶表示素子は、当該液晶配向膜を備える。当該液晶配向膜は、液晶配向性に優れるため、当該液晶配向膜を備える当該液晶表示素子は、電気的特性、残像特性等の諸性能を十分満足する。
なお、ここで「光配向用」における「光」と、「放射線」とは、同義で用いられ、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を含む概念である。
本発明の光配向用液晶配向剤は、放射線感度が高く、低照射量の放射線で、優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することができるため、その生産効率がよく、生産コストを削減することができる。さらに、上記液晶配向膜を備える液晶表示素子は、電気的特性、残像特性等の諸性能に優れる。従って、本発明の光配向用液晶配向剤、液晶配向膜、この液晶配向膜の形成方法及び液晶表示素子は、IPS型、FFS型等の液晶表示素子に好適に用いられる。
残像特性の評価の際に、実施例及び比較例にて使用した櫛歯状の導電膜を有する基板における導電膜の電極パターンを示す説明図である。
<光配向用液晶配向剤>
本発明の光配向用液晶配向剤は、[A]重合体を含有する。この[A]重合体は、上記式(1)で表される構造を含む構造単位(I)を有する。このように、当該光配向用液晶配向剤は、上記特定構造を有する[A]重合体を含有することで、放射線感度が向上し、低照射量の放射線で、優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することができる。またこの液晶配向膜を備える液晶表示素子は、電気的特性、残像特性等の諸性能に優れる。本発明の光配向用液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、必須成分である[A]重合体以外に、その他の成分を含有することができる。以下、各成分について詳述する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、構造単位(I)を有する重合体である。[A]重合体としては、上記構造単位(I)を有する重合体であれば特に限定されないが、ポリアミック酸(A1)又はポリイミド(A2)であることが好ましい。[A]重合体が、構造単位(I)を有するポリアミック酸(A1)又はポリイミド(A2)であることにより、当該光配向用液晶配向剤は、より優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することができる。なお、本発明の効果を損なわない範囲で、[A]重合体は、構造単位(I)に加えて、その他の構造単位を有していてもよい。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される構造を含む。
上記式(1)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜10のシクロアルキル基である。Arは、芳香環を含む基である。*は、水素原子又は他の基に結合する部位を示す。
上記Rで表される炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基等が挙げられる。これらのうち、メチル基及びエチル基が好ましい。
上記Rとしては、水素原子、メチル基及びエチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記Arで表される芳香環を含む基としては、例えば、下記式(a)で表される基、この基と−COO−、−NH−、−O−及び−S−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基等が挙げられる。
Figure 2013174860
上記式(a)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜10のシクロアルキル基である。nは、0〜5の整数である。nが2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Arは、炭素数6〜20のアリール基である。**は、上記式(1)においてRが結合する炭素原子に結合する部位を示す。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、上記Rで表されるそれぞれの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記R及びRとしては、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記nとしては、当該光配向用液晶配向剤の感度をより高める観点から、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記炭素数6〜20のアリール基としては、例えばフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基等が挙げられる。これらのうち、フェニレン基、ナフチレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。
上記炭素数6〜20のアリール基と、−COO−、−NH−、−O−及び−S−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基としては、例えばフェニレン基と−COO−、−NH−、−O−及び−S−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基等が挙げられる。これらのうち、フェニレン基と−COO−とを組み合わせてなる基が好ましい。
上記Arとしては、Rが結合している炭素原子に直接結合する芳香環を含む基が好ましく、フェニレン基、ナフチレン基、上記炭素原子に直接結合するフェニレン基と−COO−とを組み合わせてなる基がより好ましく、フェニレン基、上記炭素原子に直接結合するフェニレン基と−COO−とを組み合わせてなる基がさらに好ましい。
構造単位(I)としては、上記式(1)で表される構造を含む構造単位であれば、特に限定されないが、上記式(2)又は(3)で表される構造単位であることが好ましい。
上記式(2)及び(3)中、R及びArは、上記式(1)と同義である。R及びRは、それぞれ独立して、4価の有機基である。
上記R及びRで表される4価の有機基としては、例えば
炭素数1〜20の4価の脂肪族鎖状炭化水素基;
炭素数4〜20の4価の脂環式炭化水素基;
炭素数6〜20の4価の芳香族炭化水素基;
炭素数1〜20の脂肪族鎖状炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、−COO−、−CO−、−O−、−S−及び−NH−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の4価の脂肪族鎖状炭化水素基としては、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族鎖状炭化水素から4つの水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記炭素数4〜20の4価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、ビシクロオクタン、アダマンタン、トリシクロウンデカン等の脂環式炭化水素から4つの水素原子を除いた基等が挙げられる。これらのうち、シクロブタン、シクロペンタン、ビシクロオクタン、トリシクロウンデカンから4つの水素原子を除いた基が好ましく、シクロペンタンから4つの水素原子を除いた基がより好ましい。
上記炭素数6〜20の4価の芳香族炭化水素基としては、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族炭化水素から4つの水素原子を除いた基等が挙げられる。これらのうち、ベンゼンから4つの水素原子を除いた基が好ましい。
上記炭素数1〜20の脂肪族鎖状炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、−COO−、−CO−、−O−、−S−及び−NH−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基における炭素数1〜20の脂肪族鎖状炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、上記例示したそれぞれの脂肪族鎖状炭化水素、脂環式炭化水素又は芳香族炭化水素から必要に応じて2つ又は3つの水素原子を除いた基等が挙げられる。これらのうち、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基と−COO−、−CO−、−O−、−S−及び−NH−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基が好ましく、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基と−COO−、−CO−、−O−、−S−及び−NH−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基がより好ましく、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基と−COO−とを組み合わせてなる基がさらに好ましい。
上記R及びRとしては、上記炭素数1〜20の脂肪族鎖状炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、−COO−、−CO−、−O−、−S−及び−NH−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基が好ましく、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基と−COO−、−CO−、−O−、−S−及び−NH−からなる群より選択される少なくとも1種の基とを組み合わせてなる基がより好ましく、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基と−COO−とを組み合わせてなる基がさらに好ましい。
上記構造単位(I)は、後述する[A]重合体の合成方法で詳細に説明するように、上記式(1)で表される構造の一部を含むジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とを重合させること等により得られる。なお、上記ジアミン化合物としては、上記式(4)で表される化合物が好ましく、上記テトラカルボン酸二無水物としては、上記式(5)で表される化合物が好ましい。これらの化合物については、[A]重合体の合成方法において詳述する。
[A]重合体における構造単位(I)の含有率としては、10モル%以上100モル%以下が好ましく、60モル%以上100モル%以下がより好ましく、80モル%以上100モル%以下がさらに好ましく、90モル%以上100モル%以下が特に好ましい。[A]重合体における構造単位(I)の含有率を上記特定範囲とすることで、当該光配向用液晶配向剤は、放射線感度をより向上させることができる。
[A]重合体としては、ポリアミック酸(A1)又はポリイミド(A2)であることが好ましく、上記ポリアミック酸(A1)及びポリイミド(A2)のうち、これらの重合体が有する構造単位(I)が上記式(2)又は式(3)で表されるものであることがより好ましい。
ポリアミック酸(A1)としては、上記構造単位(I)が上記式(2)で表される重合体であることが好ましい。また、ポリイミド(A2)としては、上記構造単位(I)が上記式(3)で表される重合体であることが好ましいが、構造単位(I)として、上記式(3)で表される構造単位に加えて上記式(2)で表される構造単位を有していてもよい。
[A]重合体としては、[a]上記式(4)で表されるジアミン化合物を含むジアミン成分と、[b]テトラカルボン酸二無水物成分との反応により得られるポリアミック酸、及びこのポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体であることが好ましい。また、[b]テトラカルボン酸二無水物成分としては、上記式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物を含む成分であることが好ましい。なお、上記式(4)で表されるジアミン化合物及び上記式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物については、[A]重合体の合成方法において詳述する。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体の合成方法として、ポリアミック酸(A1)及びポリイミド(A2)の合成方法について以下に詳述するが、本発明における[A]重合体の合成方法は、これらの合成方法に限定されるものではない。
[ポリアミック酸(A1)の合成方法]
ポリアミック酸(A1)は、例えば上記式(1)で表される構造の一部を含むジアミン化合物を含むジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを有機溶媒中で反応させることにより合成できる。
(ジアミン化合物成分)
上記ジアミン化合物成分が含むジアミン化合物としては、上記式(4)で表される化合物が好ましい。
上記式(4)中、R及びArは、上記式(1)と同義である。
上記式(4)におけるR及びArについては、上記式(1)におけるR及びArの説明を適用できる。
上記式(4)で表される化合物としては、例えば下記式(4−1)〜(4−8)で表される化合物等が挙げられる。なお、これらのジアミン化合物は、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
Figure 2013174860
これらのうち、上記式(4−1)〜(4−4)及び式(4−7)で表されるジアミン化合物が好ましく、上記式(4−1)及び式(4−7)で表されるジアミン化合物がより好ましく、上記式(4−1)で表されるジアミン化合物がさらに好ましい。
なお、ポリアミック酸(A1)の合成においては、本発明の効果を損なわない限り、上記式(4)で表されるジアミン化合物と共に、他のジアミン化合物を共重合してもよい。
他のジアミン化合物としては、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、ジアミノオルガノシロキサン、上記式(4)で表される芳香族ジアミン以外の芳香族ジアミン(以下、「他の芳香族ジアミン」ともいう)等が挙げられる。これらの他のジアミン化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
脂肪族ジアミンとしては、例えばメタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
ジアミノオルガノシロキサンとしては、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサン等が挙げられるほか、特開2010−97188号に記載のジアミンが挙げられる。
他の芳香族ジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,5−ジアミノ安息香酸、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、テトラデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、テトラデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル、3,5−ジアミノ安息香酸コレステニル、3,5−ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6−ビス(4−アミノフェノキシ)コレスタン、4−(4’−トリフルオロメトキシベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、4−(4’−トリフルオロメチルベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェノキシ)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、2,4−ジアミノーN,N―ジアリルアニリン、4−アミノベンジルアミン、3−アミノベンジルアミン及び下記式で表されるジアミン化合物等が挙げられる。
Figure 2013174860
上記式中、Rは、炭素数1〜3の2価のアルカンジイル基、*−O−、*−COO−又は*−OCO−である。但し、*がジアミノフェニル基と結合する。rは、0又は1である。sは、0〜2の整数である。tは、1〜20の整数である。
これらの他のジアミン化合物のうち、他の芳香族ジアミンが好ましい。
[a]ジアミン成分において、上記式(4)で表されるジアミン化合物とその他のジアミン化合物の含有比率としては、100モル%:0モル%〜20モル%:80モル%が好ましく、100モル%:0モル%〜50モル%:50モル%がより好ましい。
(テトラカルボン酸二無水物成分)
上記テトラカルボン酸二無水物としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらの他に、特願2009−157556号に記載のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。なお、これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
脂環式テトラカルボン酸二無水物としては、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン等が挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、特願2010−97188号に記載のテトラカルボン酸二無水物、上記式(5)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
上記式(5)中、Yは、芳香環又は脂環を含む基である。X及びXは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−又は−NH−である。
上記Yで表される芳香環を含む基としては、例えば炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基、炭素数6〜20の複数の芳香環が単結合又は2価の有機基で結合している基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基等が挙げられる。当該光配向用液晶配向剤の光配向性を向上させる観点から、これらのうち、フェニレン基、ナフチレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。
上記炭素数6〜20の複数の芳香環が単結合又は2価の有機基で結合している基における2価の有機基としては、例えば炭素数1〜30の2価の炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜30の2価の炭化水素基としては、炭素数1〜30の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基等、これらの基を組み合わせてなる基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の複数の芳香環が単結合又は2価の有機基で結合している基としては、例えば複数のベンゼン環が単結合又は2価の有機基で結合している基等が挙げられ、2つ又は3つのベンゼン環が単結合又は2価の有機基で結合している基が好ましく、2つのベンゼン環が単結合で結合している基がより好ましい。
上記Yで表される脂環を含む基としては、例えば炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の複数の脂環式炭化水素基が単結合又は2価の有機基で結合している基等が挙げられる。
上記炭素数4〜20の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基、ノルボルニレン基、アダマンチレン基等が挙げられる。これらのうち、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基が好ましく、シクロヘキシレン基がより好ましく、トランス−1,4−シクロヘキシレン基がさらに好ましい。
上記炭素数4〜20の脂環式炭化水素基が単結合又は2価の有機基で結合している基としては、例えば上記例示した炭素数4〜20の脂環式炭化水素基の2つ又は3つが単結合又は2価の有機基で結合している基等が挙げられる。上記2つ又は3つの単結合等で結合している脂環式炭化水素基は、互いに同一の基でも異なった基でもよいが、同一の基であることが好ましい。これらのうち、上記例示した炭素数4〜20の脂環式炭化水素基の2つ又は3つが単結合で結合している基が好ましく、2つ又は3つのシクロヘキシレン基が単結合で結合している基がより好ましく、トランス,トランス−4,4’−ビシクロヘキシレン基がさらに好ましい。
上記Yとしては、フェニレン基、ナフチレン基、2つ又は3つのベンゼン環が単結合で結合している基、シクロヘキシレン基、2つ又は3つのシクロヘキシレン基が単結合で結合している基が好ましく、フェニレン基、ビフェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランス,トランス−4,4’−ビシクロヘキシレン基がより好ましい。
上記X及びXとしては、−O−、−NH−が好ましく、−O−がより好ましい。
上記式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば下記式(5−1)〜(5−7)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2013174860
これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物のうち、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、上記式(5)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、ピロメリット酸二無水物、上記式(5−1)〜(5−7)で表される化合物がより好ましい。
テトラカルボン酸二無水物としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、上記式(5)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物がより好ましく、ピロメリット酸二無水物、上記式(5−1)〜(5−7)で表される化合物がさらに好ましい。
ポリアミック酸(A1)の合成反応に用いられるジアミン成分(上記式(4)で表されるジアミン化合物及び他のジアミン化合物の合計)とテトラカルボン酸二無水物成分との使用割合としては、ジアミン成分に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物成分の酸無水物基が0.2当量〜2当量が好ましく、0.3当量〜1.2当量がより好ましい。
ポリアミック酸(A1)におけるジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とに由来するアミック酸構造単位の含有割合は、ポリアミック酸(A1)が有する全構造単位に対して、0.1モル%〜100モル%であることが好ましく、5モル%〜95モル%であることがより好ましく、50モル%〜90モル%であることがさらに好ましい。
ポリアミック酸(A1)における上記テトラカルボン酸二無水物と上記ジアミン化合物に由来する上記式(2)で表される構造単位(I)の含有割合は、ポリアミック酸(A1)が有する全構造単位に対して、50モル%〜100モル%であることが好ましく、60モル%〜100モル%であることがより好ましく、80モル%〜100モル%であることがさらに好ましい。
ポリアミック酸(A1)の合成反応は、有機溶媒中において行うことが好ましい。反応温度としては、−20℃〜150℃が好ましく、0℃〜100℃がより好ましい。反応時間としては、0.5時間〜24時間が好ましく、2時間〜12時間がより好ましい。
上記有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸(A1)を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール及びその誘導体、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素等が挙げられる。
これらの具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;
m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール誘導体;
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール
、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレン
グリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン;
乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロ
ピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル等の
エステル;
ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエ
ーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピ
ルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロ
フラン等のエーテル;
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタ
ン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素;
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、イソアミルプロピオ
ネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル等の炭化水素がそれぞれ挙
げられる。
これらの有機溶媒のうち、非プロトン性極性溶媒、フェノール及びその誘導体よりなる
群(p)から選択される1種以上の有機溶媒、又は上記群(p)から選択される1種以上の有機溶媒と、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素及び炭化水素よりなる群(q)から選択される1種以上の有機溶媒との混合物を使用することが好ましい。後者の場合、群(q)の有機溶媒の使用割合は、群(p)の有機溶媒及び群(q)の有機溶媒の合計に対して、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが特に好ましい。
有機溶媒の使用量(α)としては、テトラカルボン酸二無水物成分及びジアミン化合物成分の総量(β)と有機溶媒の使用量(α)の合計(α+β)に対して、0.1質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。
反応後に得られるポリアミック酸溶液は、そのまま光配向用液晶配向剤の調製に用いてもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離した上で光配向用液晶配向剤の調製に用いてもよく、単離したポリアミック酸を精製した上で液晶配向剤の調製に用いてもよい。ポリアミック酸の単離方法としては、例えば反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで得られる析出物を減圧下乾燥する方法、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法等が挙げられる。ポリアミック酸の精製方法としては、単離したポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、貧溶媒で析出させる方法、エバポレーターで有機溶媒等を減圧留去する工程を1回若しくは複数回行う方法が挙げられる。
上記ポリアミック酸の合成において、上記テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物に加えて、適当な分子量調節剤を用いて末端修飾型の重合体を合成してもよい。かかる末端修飾型の重合体とすることにより、本発明の効果を損なうことなく液晶配向剤の塗布性(印刷性)をさらに改善することができる。
上記分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物等を挙げることができる。
酸一無水物としては、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物等が挙げられる。
モノアミン化合物としては、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン等が挙げられる。
モノイソシアネート化合物としては、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等が挙げられる。
上記分子量調節剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100質量部に対して、20質量部以下とすることが好ましく、10質量部以下とすることがより好ましい。
[ポリイミド(A2)の合成方法]
ポリイミド(A2)は、その前駆体であるポリアミック酸(A1)が有しているアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造が併存する部分イミド化物であってもよい。ポリイミド(A2)は、そのイミド化率が30%以上であることが好ましく、50〜99%であることがより好ましく、65〜99%であることがより好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。ここで、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
ポリイミド(A2)は、上述のようにして合成されたポリアミック酸(A1)を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
ポリアミック酸(A1)の脱水閉環は、好ましくはポリアミック酸(A1)を加熱する方法により、又はポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。このうち後者の方法によることが好ましい。
上記ポリアミック酸(A1)の溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸(A1)のアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとすることが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができる。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとすることが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸(A1)の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は好ましくは0℃〜180℃であり、より好ましくは10℃〜150℃である。反応時間は好ましくは1.0時間〜120時間であり、より好ましくは2.0時間〜30時間である。
得られたポリイミド(A2)を含有する反応溶液は、これをそのまま光配向用液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで光配向用液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミド(A2)を単離したうえで光配向用液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリイミド(A2)を精製したうえで光配向用液晶配向剤の調製に供してもよい。これらの精製操作は公知の方法に従って行うことができる。
以上のようにして得られるポリアミック酸(A1)及びポリイミド(A2)は、これを濃度10質量%の溶液としたときに、20mPa・s〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、30mPa・s〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。上記[A]重合体の溶液粘度(mPa・s)は、これらの重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等)を用いて調製した濃度10質量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
<その他の成分>
本発明の光配向用液晶配向剤は、[A]重合体を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、例えば[A]重合体以外のその他の重合体、分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」ともいう)、官能性シラン化合物等が挙げられる。
(その他の重合体)
上記その他の重合体は、溶液特性及び電気特性の改善のために使用することができる。かかるその他の重合体は、上記ポリアミック酸(A1)、上記ポリイミド(A2)等の[A]重合体以外の重合体であり、例えば上記式(1)で表される構造を有さないポリアミック酸(以下、「他のポリアミック酸」ともいう)、上記他のポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミド(以下、「他のポリイミド」ともいう)、上記式(1)で表される構造を有さないポリアミック酸エステル、ポリエステル(以下、「他のポリエステル」ともいう)、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち、他のポリアミック酸、他のポリイミド、他のポリエステルが好ましく、他のポリアミック酸、他のポリイミドがより好ましく、他のポリアミック酸がさらに好ましい。
上記他のポリアミック酸又は他のポリイミドを合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、本発明に用いられるポリアミック酸(A1)を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物として上述したものと同様のものを挙げることができるが、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物及び1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンよりなる群から選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。
上記他のポリアミック酸又は他のポリイミドを合成するために用いられるジアミンとしては、本発明に用いられるポリアミック酸(A1)を合成する際に使用してもよい他のジアミン化合物として例示したもののうちから選択される少なくとも1種を使用することができる。これらのうち、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸及び1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジンよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
その他の重合体の使用割合としては、[A]重合体に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。
(エポキシ化合物)
上記エポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−シクロヘキシルアミン等を好ましいものとして挙げることができる。
これらエポキシ化合物の配合割合は、重合体の合計100質量部に対して、好ましくは40質量部以下、より好ましくは0.1〜30質量部である。
(官能性シラン化合物)
上記官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノナン酸メチル、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノナン酸メチル、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
これら官能性シラン化合物の配合割合は、重合体の合計100質量部に対して、好ましくは2質量部以下、より好ましくは0.02〜0.2質量部である。
<光配向用液晶配向剤の調製>
本発明の光配向用液晶配向剤は、上記ポリアミック酸(A1)、ポリイミド(A2)等の[A]重合体及び必要に応じて任意的に配合されるその他の成分が好ましくは有機溶媒中に溶解含有されて構成される。
本発明の光配向用液晶配向剤に使用される有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の光配向用液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計質量が液晶配向剤の全質量に占める割合)は、粘性、揮発性等を考慮して適宜選択されるが、好ましくは1〜10質量%の範囲である。すなわち、本発明の光配向用液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより液晶配向膜である塗膜又は液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1質量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、一方固形分濃度が10質量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、光配向用液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に光配向用液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には固形分濃度1.5質量%〜4.5質量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9質量%の範囲とし、それにより溶液粘度を12mPa・s〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5質量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を3mPa・s〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。
本発明の光配向用液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは10℃〜50℃であり、より好ましくは20℃〜30℃である。
<液晶配向膜>
本発明の液晶配向膜は、当該光配向用液晶配向剤により形成される。そのため形成工程において、低照射量の放射線により優れた液晶配向能を付与することができる。さらに放射線の照射中及び照射後の加熱工程が不要であるため、生産効率がよく製造コストも削減できる。
<液晶配向膜の形成方法>
本発明の光配向用液晶配向剤は、光配向用の液晶配向膜の材料として広く用いることができる。また、TN型若しくはSTN型の液晶セルを有する液晶表示素子、又はIPS型、FFS型等の液晶セルを有する横電界方式の液晶表示素子に用いられる液晶配向膜を形成するために好適に使用することができる。本発明の光配向用液晶配向剤は、特にIPS型、FFS型の液晶セルを有する液晶表示素子に適用したときに、本発明の効果が最大限に発揮されることとなり好ましい。
本発明の液晶配向膜の形成方法は、
(1)本発明の光配向用液晶配向剤を用いて基板上に塗膜を形成する工程(以下、「工程(1)」ともいう)、及び
(2)上記塗膜に光照射して液晶配向膜を形成する工程(以下、工程(2)ともいう)
を含む。以下、各工程について詳述する。
[工程(1)]
ここで、本発明の光配向用液晶配向剤を、TN型又はSTN型の液晶セルを有する液晶表示素子に適用する場合、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板2枚を一対として、その各透明導電膜形成面上に、本発明の光配向用液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。一方、本発明の光配向用液晶配向剤を、IPS型、FFS型の液晶セルを有する液晶表示素子に適用する場合には、片面に透明導電膜又は金属膜が櫛歯状にパターニングされた電極を有する基板と、電極が設けられていない対向基板とを一対とし、櫛歯状電極の形成面と、対向基板の片面とに、それぞれ本発明の光配向用液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。
いずれの場合も、上記の基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスの如きガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートの如きプラスチックからなる透明基板等を用いることができる。上記透明導電膜としては、例えばIn−SnOからなるITO膜、SnOからなるNESA(登録商標)膜等を用いることができる。上記金属膜としては、例えばクロム等の金属からなる膜を使用することができる。透明導電膜及び金属膜のパターニングには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後にフォト・エッチング法、スパッタ法等によりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法等によることができる。
基板上への光配向用液晶配向剤の塗布に際して基板、導電膜及び電極と、塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板及び電極上に、予め官能性シラン化合物、チタネート等を塗布しておいてもよい。
基板上への光配向用液晶配向剤の塗布は、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法、インクジェット印刷法等の適宜の塗布方法により行うことができ、次いで、塗布面を予備加熱(プレベーク)し、次いで焼成(ポストベーク)することにより塗膜を形成する。プレベーク条件は、例えば40℃〜120℃において0.1分〜5分であり、ポストベーク条件は、好ましくは120℃〜300℃、より好ましくは150℃〜250℃において、好ましくは5分〜200分、より好ましくは10分〜100分である。ポストベーク後の塗膜の膜厚は、好ましくは0.001μm〜1μmであり、より好ましくは0.005μm〜0.5μmである。
[工程(2)]
このようにして形成された塗膜に、偏光した放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する。ここで、放射線としては、例えば150nm〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができるが、200nm〜400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、Hg−Xeランプ、エキシマーレーザー等を使用することができる。上記の好ましい波長領域の紫外線は、上記光源を、例えばフィルター、回折格子等と併用する手段等により得ることができる。
本発明の光配向用液晶配向剤を用いると、通常10,000J/m以上の紫外線照射が必要とされるところ、8,000J/mであっても良好な液晶配向能を付与することができ、液晶表示素子の生産性向上と製造コストの削減に資する。
<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、当該光配向用液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜を備える。上記液晶配向膜は、従来より少ない放射線照射量で液晶配向能を獲得することができるため、上記液晶配向膜を備える液晶表示素子は、従来より安価に製造することができる。本発明の液晶表示素子は、例えば以下のようにして製造することができる。
上記のようにして液晶配向膜が形成された一対の基板を準備し、この一対の基板間に液晶が狭持された構成の液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法は、従来から知られている方法である。それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造することができる。
第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造することができる。
いずれの方法による場合でも、次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。ここで、液晶配向膜が形成された2枚の基板における、照射した直線偏光放射線の偏光方向のなす角度及びそれぞれの基板と偏光板との角度を適当に調整することにより、所望の液晶表示素子を得ることができる。
上記シール剤としては、例えばスペーサーとしての酸化アルミニウム球及び硬化剤を含有するエポキシ樹脂等を用いることができる。
上記液晶としては、例えばネマティック型液晶、スメクティック型液晶等を用いることができる。ネマティック型液晶を形成する正の誘電異方性を有するものが好ましく、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等が用いられる。また上記液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液晶;
商品名「C−15」、「CB−15」(以上、メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;
p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶等をさらに添加して使用してもよい。
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、又はH膜そのものからなる偏光板等を挙げることができる。このようにして製造された本発明の液晶表示素子は、表示特性、電気特性等の諸性能に優れるものである。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<ポリアミック酸(A1)及びポリイミド(A2)の合成>
[合成例1]
ピロメリット酸二無水物4.66gと下記式(4−1)で表されるジアミン化合物2.84gを、N−メチル−2−ピロリドン42.5gに溶解し、室温で4時間反応させて、固形分濃度15%、粘度246mPa・sのポリアミック酸(P−1)を含有する溶液を得た。
Figure 2013174860
[合成例2]
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物6.40gと上記式(4−1)で表されるジアミン3.60gとを、N−メチル−2−ピロリドン56.7gに溶解し、60℃で4時間反応させて、粘度240mPa・sのポリアミック酸を含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸を含有する溶液に、γ−ブチロラクトン33.3g、ピリジン11.30g及び無水酢酸8.75gを加えて、110℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を80gまで濃縮し、γ−ブチロラクトンを100g加えて、再度80gまで濃縮し、固形分濃度12.1%、イミド化率92%のポリイミド(P−2)を含有する溶液を得た。
[合成例3]
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物5.12g、ピロメリット酸二無水物1.25g、及び上記式(4−1)で表されるジアミン3.63gを、N−メチル−2−ピロリドン56.7gに溶解し、60℃で4時間反応させて、粘度250mPa・sのポリアミック酸を含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸を含有する溶液に、γ−ブチロラクトン33.3g、ピリジン4.52g及び無水酢酸5.83gを加えて110℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を80gまで濃縮し、γ−ブチロラクトンを100g加えて、再度80gまで濃縮し、固形分濃度12.0%、イミド化率81%のポリイミド(P−3)を含有する溶液を得た。
[合成例4]
下記式(5−1)で表される酸無水物12.6gと上記式(4−1)で表されるジアミン3.42gとを、N−メチル−2−ピロリドン90.7gに溶解し、室温で4時間反応させて、固形分濃度15.0%、粘度978mPa・sのポリアミック酸(P−4)を含有する溶液を得た。
Figure 2013174860
[合成例5]
下記式(5−3)で表される酸無水物16.2gと上記式(4−1)で表されるジアミン3.78gとを、N−メチル−2−ピロリドン180gに溶解し、60℃で4時間反応させて、固形分濃度10.0%、粘度508mPa・sのポリアミック酸(P−5)を含有する溶液を得た。
Figure 2013174860
[合成例6]
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物8.7gと下記式(4−7)で表されるジアミン化合物6.3gを、N−メチル−2−ピロリドン85gに溶解し、室温で4時間反応させて、固形分濃度15%、粘度305mPa・sのポリアミック酸(P−6)を含有する溶液を得た。
Figure 2013174860
[比較合成例1]
ピロメリット酸二無水物6.50gと4,4’−ジアミノジフェニルメタン5.50gとを、N−メチル−2−ピロリドン68.0gに溶解し、室温で4時間反応させて、固形分濃度15.0%、粘度238mPa・sのポリアミック酸(R−1)を含有する溶液を得た。
[比較合成例2]
ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)13.1gをN−メチル−2−ピロリドン50mLに加熱溶解し、室温まで冷やした後、ピリジン10mLを添加した。これに塩化シンナモイル17.0gを加え、8時間攪拌した。反応混合物をN−メチル−2−ピロリドンで希釈した後メタノールに加え、沈殿を十分に水洗し乾燥させて重合体(R−2)を含有する溶液を得た。
<光配向用液晶配向剤の調製>
[実施例1]
上記ポリアミック酸(P−1)を含有する溶液(ポリアミック酸の固形分に換算して100質量部に当たる量)に、これにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)及びブチルセロソルブ(BC)を加え、さらにエポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンを20質量部加えて十分に撹拌し、溶媒組成がNMP:BC=60:40(質量比)、固形分濃度2.5質量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより、液晶配向剤(A−1)を調製した。
[実施例2〜6、比較例1〜2]
ポリアミック酸(P−1)を含有する溶液に代えて、表1に記載のポリアミック酸、ポリイミド又は重合体(P−2)〜(P−6)、(R−1)〜(R−2)を含有する溶液をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様にして、液晶配向剤(A−2)〜(A−6)、(B−1)〜(B−2)を調製した。
<液晶表示素子の製造>
上記で調製した各液晶配向剤をそれぞれITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上に、膜厚が0.1μmになるようにスピンナーを用いて塗布し、200℃で1時間乾燥して塗膜を形成した。この塗膜表面に、Hg−Xeランプを用いて、254nmの輝線を含む偏光の紫外線を8,000J/m、10,000J/m、又は20,000J/mの各照射量で、基板法線方向から照射し、液晶配向膜を形成した。次に、上記光照射処理を行った一対の基板について、液晶配向膜を形成した面の縁に液晶注入口を残して直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、光照射時の偏光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、一対の基板間に液晶注入口よりネマティック型液晶(メルク社製、MLC−7028)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に、偏光板を貼り合わせて液晶表示素子を作製した。
上記それぞれの液晶表示素子について、下記評価を行った。結果を表1に示す。
<評価>
[液晶配向性]
液晶表示素子において、電圧をオン・オフ(印加・解除)したときの異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」、異常ドメインがひとつでもある場合を「不良」と判定した。
[電圧保持率]
偏光紫外線照射量8,000J/mで作製した液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は東陽テクニカ社製VHR−1を使用した。電圧保持率の測定値(%)を表1に示す。電圧保持率が90%以上の場合は「良好」と、それ以外の場合は「不良」と評価できる。
[残像特性(焼き付き特性)]
基板として、図1に示した櫛歯状にパターニングされたクロムからなる2系統の金属電極、電極A(101)及び電極B(102)を片面に有するガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とを一対として用いた以外は、上記液晶表示素子の製造と同様にして横電界方式の液晶表示素子を製造した。この横電界方式液晶表示素子を25℃、1気圧の環境下に置き、電極Bには電圧をかけずに、電極Aに交流電圧3.5Vと直流電圧5Vの合成電圧を2時間印加した。その直後、電極A及び電極Bの双方に交流4Vの電圧を印加した。両電極に交流4Vの電圧を印加し始めた時点から、電極A及び電極Bの光透過性の差が目視で確認できなくなるまでの時間を測定した。この時間が100秒未満であった時の残像特性を「良好」、100秒以上150秒未満であった時の残像特性を「可」、そして150秒を超えた場合の残像特性を「不良」として評価した。
Figure 2013174860
表1に示すように、上記式(1)で表される特定構造を主鎖に有する重合体を含有する液晶配向剤は、放射線に対する感度が高く、8,000J/mの低照射量でも、得られる液晶配向膜を備える液晶表示素子の液晶配向性は良好となった。また、電圧保持率も良好であった。それと比較して、比較例1では20,000J/mの高照射量においても異常ドメインが観察され、液晶配向性は不良となった。以上より本発明の光配向用液晶配向剤は、放射線感度に優れ、低照射量の放射線照射で優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することができることが明らかとなった。また、本発明の液晶配向膜を備えた液晶表示素子は、優れた電気特性と残像特性を有することがわかった。
本発明の光配向用液晶配向剤は、放射線感度が高く、低照射量の放射線照射で優れた液晶配向性を有する液晶配向膜を形成することができるため、その生産効率がよく、生産コストを削減することができる。さらに、本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜を備える液晶表示素子は、電気的特性、残像特性等の諸性能に優れる。従って、本発明の光配向用液晶配向剤、液晶配向膜、この液晶配向膜の形成方法及び液晶表示素子は、IPS型、FFS型等の液晶表示素子に好適に用いられる。
101 電極A
102 電極B

Claims (8)

  1. [A]下記式(1)で表される構造を含む構造単位(I)を有する重合体
    を含有する光配向用液晶配向剤。
    Figure 2013174860
    (式(1)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜10のシクロアルキル基である。Arは、芳香環を含む基である。*は、水素原子又は他の基に結合する部位を示す。)
  2. [A]重合体が、ポリアミック酸又はポリイミドである請求項1に記載の光配向用液晶配向剤。
  3. 上記構造単位(I)が、下記式(2)又は式(3)で表される請求項2に記載の光配向用液晶配向剤。
    Figure 2013174860
    (式(2)及び(3)中、R及びArは、上記式(1)と同義である。R及びRは、それぞれ独立して、4価の有機基である。)
  4. [A]重合体が、[a]下記式(4)で表されるジアミン化合物を含むジアミン成分と、[b]テトラカルボン酸二無水物成分との反応により得られるポリアミック酸、及びこのポリアミック酸を脱水閉環してなるポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体である請求項2又は請求項3に記載の光配向用液晶配向剤。
    Figure 2013174860
    (式(4)中、R及びArは、上記式(1)と同義である。)
  5. [b]テトラカルボン酸二無水物成分が、下記式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物を少なくとも含む請求項4に記載の光配向用液晶配向剤。
    Figure 2013174860
    (式(5)中、Yは、芳香環又は脂環を含む基である。X及びXは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−又は−NH−である。)
  6. (1)請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光配向用液晶配向剤を用いて基板上に塗膜を形成する工程、及び
    (2)上記塗膜に光照射して液晶配向膜を形成する工程
    を含む液晶配向膜の形成方法。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光配向用液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜。
  8. 請求項7に記載の液晶配向膜を備える液晶表示素子。
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