JP2013171261A - 光導波路及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて低損失な光導波路作製で実績のあるSiO2−GeO2をコアのベース材料に用いて、膜剥がれやクラックが生じ難い大きな圧縮応力を有する安定なコア膜堆積からなる光導波路とその作製方法を提供すること。
【解決手段】Si基板上にSiO2アンダークラッド層を堆積し、続いてコア膜として5%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を堆積する。コア膜の膜質安定化のために熱処理を行い、次に光導波路パターンのコア加工を行う。オーバークラッド層を堆積し、引き続き熱処理を行う。尚、SiO2−GeO2ガラスにSnO2、SnO2のかわりにHfO2、またはSnO2とHfO2を両方ドープする場合、導波路内部に結晶化が生じて伝搬損失が0.1dB/cmより高くなるのを防止するため、SnO2を30mol%以下、HfO2を8.3mol%以下にする必要がある。
【選択図】図4

Description

本発明は、光通信システムおよび光信号処理システムで中心的役割を担う高性能なPLCデバイスの光導波路及びその作製方法に関する。
PLCデバイスは、石英系光ファイバとの整合性が良いことから、実用的な導波型光部品として大いに注目を集め商用化されている。この種の石英系導波路型光回路を作製するためには、数μmから数十μm厚の石英系ガラス膜を堆積する技術とフォトリソグラフィーを利用して数μm幅のパターン形状に加工する技術とを組み合わせるようにしている。(非特許文献1参照)
従って、コア膜やクラッド層の堆積技術と微細加工技術の組み合わせで光回路の光学特性が決定されることになる。近年は特に既存デバイスの高性能化、高機能化の開発が進められている。
PLCデバイスの中核をなす現在の石英系光導波路のコア膜堆積技術としては、主に火炎堆積(FHD)法、減圧化学気相堆積(LP−CVD)法、常圧化学気相堆積(AP−CVD)法、プラズマ化学気相堆積(P−CVD)法などがあり、それぞれ特徴を有する堆積技術である。
図1に、従来の一般的な石英系光導波路作製工程を示す。多くの場合はコア膜堆積前に基板1−1にアンダークラッド層1−2を堆積し、コア膜1−3堆積後に光導波路パターン加工してコア1−4を形成し、オーバークラッド層1−5を堆積する工程を経る。特にPLCデバイスの高集積化で必要となる高い比屈折率差(Δ)を有する超高Δ光導波路はデバイスサイズダウンが期待できるため近年活発な研究開発がなされている。これは、Δを高くすることによって、導波モードの光閉じ込めが強くなるために光導波路の曲げ半径を小さくすることができるためである。
高いΔを有するコア膜を得るためには、石英ガラス膜にGeO2をドープして、コアをSiO2−GeO2とする方法がある。このSiO2−GeO2をコア材料に用いる場合、2.5%−Δ以下の範囲では結晶化も起きず、通信波長帯での大きな吸収損失もなく、安定なコア膜が得られており、極めて低損失で実績のある光導波路が作製できている。(非特許文献2〜5参照)
"Silica waveguides on silicon and their application to integrated-optic components" M. Kawachi, Opt. Quantum Electron. Vol. 22, pp391-416, 1990. A. Himeno et al., J. Sel. Top. Q. E., Vol. 4, 1998, pp. 913-924. Y. Hibino, IEEE CIRCUITS & DEVICES, Nov., 2000, pp. 21-27. T. Kominato, Y. Hida, M. Itoh, H. Takahashi, S. Sohma, T. Kitoh, and Y. Hibino:"Extremely Low-Loss (0.3 dB/m) and Long Silica-Based Waveguides with Large Width and Clothoid Curve Connection," in Proceeding of ECOC 2004, Tu1.4.3 M. Itoh, K. Watanabe, Y. Nasu, H. Yamazaki, S. Kamei, I. Ogawa, A. Kaneko, and Y. Inoue:"1-square-inch 100 GHz 40 ch VMUX/DEMUX Based on Single-chip PLC Integration with 2.5 %-delta Silica-based Waveguides," in Proceeding of ECOC 2007, 2-5-1.
しかしながら、SiO2内部にドープするGeO2濃度を高めると、熱膨張係数も増大することになる。図2に、Δに対するSiO2−GeO2コア膜の熱膨張係数αの変化を示す。Δの上昇とともにコア膜の熱膨張係数αが大きくなり、Δが2.5%を超える領域ではSi基板の熱膨張係数を上回るようになる。コア膜の熱膨張係数αがSi基板の熱膨張係数を上回る領域では、膜応力は圧縮から引っ張りに変化してコアガラスに膜剥がれやクラックが生じやすくなる。この膜質劣化は歩留まりが低下することに加え、作製した光導波路の長期信頼性の面でも不利になる。現在、この材料系では、低損失で、2.5%−Δを超える超高Δ導波路を作製できる良好な膜質となるコア膜を堆積する方法は確立していない。
このような超高Δ光導波路作製工程において、膜剥がれやクラックのないコア膜を得て、歩留まり、長期信頼性の高い光導波路を作製するための膜質安定化のためには、引っ張り応力とは逆のなるべく大きな圧縮応力を有するコア膜を堆積することが重要である。
図1のような光導波路作製工程において、5%−Δを超える超高Δ光導波路を作製することを目的としてSiO2−GeO2をコア材料に用いる場合、コア膜堆積ではベースとなる石英ガラスにGeO2をドープすることが一般的である。
コアのベース材料である石英ガラス膜の熱膨張係数はおよそ室温(20−50℃)で5.6×10-7でありながら、融点は2000℃以上、しかもガラス軟化点(そのガラスが7.6ポアズの粘度を有するときの温度)は約1700℃と非常に硬い膜であり、特異な熱的安定性を示すことが知られている。そのためSi基板に石英ガラスのみを堆積すると、およそ145MPaの圧縮応力を有する安定な膜が得られる。
しかしながら、5%−Δを超える超高Δ膜を作製するために必要な高屈折率な上記のGeO2ドープ石英ガラスのガラス軟化点は600−700℃に下降して柔らかい膜となり、安定性が低下するという課題があった。また同時に、成膜されたコア膜は、ドープするGeO2濃度を高めていくと、徐々に圧縮応力から引っ張り応力に変化して膜質が劣化し易くなるという課題があった。
また、従来技術による石英系光導波路作製工程で、5%−Δを超えるような超高Δ膜を得るためにSiO2−Ta25やSiONをコア膜に用いる方法もある。しかしながら、SiO2−Ta25をコア膜に用いる場合、作製工程でコアガラスが結晶化することがあるので、結晶化させない工程が必要になる。またSiONをコア膜に用いる場合、通信波長帯でN−H基の吸収による大きな損失が出現するため、その除去工程が必要になる。すなわち、いずれの場合にも導波路作製工程で技術工夫を導入する煩雑な追加作製工程を要するため、プロセス面での負担が大きいという課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、極めて低損失な光導波路作製で実績のあるSiO2−GeO2をコアのベース材料に用いて、膜剥がれやクラックが生じ難い大きな圧縮応力を有する安定なコア膜堆積からなる光導波路とその作製方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コアとクラッドからなる光導波路であって、前記コアは、SiO2−GeO2を主成分とし、負の熱膨張係数を有する物質を少なくとも一種類以上ドープした混合成分で構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光導波路において、前記負の熱膨張係数を有する物質は、SnO2、HfO2の少なくとも一方であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の光導波路において、前記コア膜へのSnO2のドープ成分比は、0mol%以上30.0mol%以下であり、前記コア膜へのHfO2のドープ成分比は、0mol%以上8.3mol%以下であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、光導波路作製方法であって、基板上に石英系ガラスからなるアンダークラッド層を堆積させるステップと、前記アンダークラッド層上に、SiO2−GeO2を主成分とし、負の熱膨張係数を有する物質を少なくとも一種類以上ドープした混合成分で構成されたコア膜を堆積させるステップと、前記コア膜を光導波路パターンコアに加工するステップと、前記加工されたコアを埋め込むオーバークラッド層を堆積させるステップとを有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光導波路作製方法において、前記コア膜を堆積させるステップ後で、前記加工するステップ前の前記コア膜は、0MPaより大きく250MPaより小さい圧縮応力を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の光導波路作製方法において、前記負の熱膨張係数を有する物質は、SnO2、HfO2の少なくとも一方であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光導波路作製方法において、前記コア膜へのSnO2のドープ成分比は、0mol%以上30.0mol%以下であり、前記コア膜へのHfO2のドープ成分比は、0mol%以上8.3mol%以下であることを特徴とする。
本発明は、極めて低損失な光導波路作製で実績のあるSiO2−GeO2をコアのベース材料に用いて、膜剥がれやクラックが生じ難い大きな圧縮応力を有する安定なコア膜堆積からなる光導波路を高歩留まりで作製し、長寿寿命化を可能にする。
従来の一般的な石英系光導波路作製工程を示す図である。 比屈折率差(Δ)に対するSiO2−GeO2コア膜の熱膨張係数αの変化を示す図である。 本発明の光導波路作製方法で作製された2.5μm幅の光導波路の伝搬損失スペクトルを示す図である。 従来のSiO2−GeO2コア膜および本発明のSiO2−SnO2−GeO2膜のΔと熱膨張係数αの関係を示す図である。 本発明のSiO2−SnO2−GeO2膜のΔと膜圧縮応力の関係を示す図である。
従来の5%−Δを超える超高Δ光導波路作製工程においてSiO2−GeO2をコア材料に用いる場合に堆積コア膜が大きな引っ張り応力を有するため膜剥がれやクラックが生じやすく歩留まりが低下することに加え、作製した光導波路の長期信頼性の面でも不利になっていたが、これはSi基板と堆積膜の熱膨張係数差の変化に起因するためと考えられる。
Siの熱膨張係数はおよそ2.6×10-6(20−50℃)で、石英ガラスの熱膨張係数はおよそ5.6×10-7(20−50℃)であり、およそ4.6倍も小さいのに対して、GeO2の熱膨張係数はおよそ7.5×10-6(20−50℃)とSi基板よりも大きい。そのため、コア膜にドープするGeO2濃度を高め、Δが高くなると図2のような変化となり、熱膨張係数差に起因して徐々に圧縮応力から引っ張り応力に変化すると考えられる。
そこで、堆積コア膜に負の熱膨張係数材料をドープすることで熱膨張係数差を増大させたところ、大きな圧縮応力を有する堆積コア膜を作製することに成功した。引っ張り応力とは逆のなるべく大きな圧縮応力を有するコア膜を堆積するために、屈折率が高くかつ負の熱膨張係数を有する材料を石英ガラスにドープして、熱膨張係数差を増大させることは膜質劣化を抑制する有力な解決方法の1つとなった。例えばSnO2やHfO2の単独の室温(20−50℃)での熱膨張係数は、それぞれ、およそ−4.5×10-6、−10.0×10-6であり、Si基板の熱膨張係数と同じオーダーでかつ負である。そのため、これらを石英ガラスにドープする濃度に依存して、Si基板との熱膨張係数差を増大させる方向に熱膨張係数が変化するため、堆積コア膜が大きな圧縮応力を得ることができ、膜質の安定化が図れる。
このように本発明は、堆積コア膜に負の熱膨張係数材料をドープすることで大きな圧縮応力を有する堆積コア膜を作製することを可能にし、これによって、高歩留まり、長寿命化が実現された光導波路の提供を可能としている。
更に本発明は、結晶化や通信波長帯での大きな吸収損失もないため、SiO2−Ta25やSiONをコア膜に用いた場合のように煩雑な追加作製工程を必要としない。
以下、本発明の実施形態の一例として石英ガラスにSnO2とGeO2をドープしたコア膜を堆積した5%−ΔSiO2−SnO2−GeO2光導波路の作製法を述べる。
(実施例1)
まず、Si基板上にFHD法でSiO2アンダークラッド層を15μm堆積し、続いて、スパッタ成膜法によってコア膜として5%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を2.3μm堆積した。成膜はターゲットにSi、SnO2、Geを用いた反応性スパッタで、ガスはAr、O2を使用した。ここで成分比(mol%)はSiO2:SnO2:GeO2=77.7:10.8:11.5となるようにした。
ここでコア膜の膜応力を測定すると圧縮で237.6MPaとなり、十分大きな圧縮応力を有するコア膜が堆積されたウェハであることを確認した。続いてコア膜の膜質安定化のために900℃の熱処理を行い、この後、光学顕微鏡でウェハ全面を観察した。通常GeO2ドープ膜を用いた場合、ウェハ外周部や中央部にわずかな膜剥がれや斜めに数本のクラックが見られることが多いが、今回は膜剥がれやクラックのないコア膜が得られていることを確認した。
次にフォトリソグラフィーとドライエッチングにより光導波路パターンのコア加工を行った。オーバークラッドはAP−CVD法によってBPSG層を10μm堆積し、引き続き900℃で熱処理を行った。
図3に、本発明の光導波路作製方法で作製された2.5μm幅の光導波路の伝搬損失スペクトルを示す。伝搬損失は、通信波長帯を含む波長帯1200−1700nmで最大約0.086dB/cmとなり、実用的なPLCデバイスとしての一つの目安となる損失、0.1dB/cm以下となる、非常に低損失な超高Δ光導波路を実現することができた。
この効果を確認するためにSnO2ドープ濃度の異なる超高Δコア膜を得て、超高Δ光導波路を作製した。同様にスパッタ成膜法によって成分比(mol%)をSiO2:SnO2:GeO2=81.1:7.0:11.9として、3%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を2.8μm堆積した。また成分比(mol%)をSiO2:SnO2:GeO2=79.4:8.9:11.7として、4%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を2.1μm堆積した。また成分比(mol%)をSiO2:SnO2:GeO2=66.6:14.3:19.1として、8%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を1.7μm堆積した。更に成分比(mol%)をSiO2:SnO2:GeO2=59.4:16.5:24.1として、10%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を1.5μm堆積した。Δの調整は反応性スパッタでSi、Geの放電パワーを固定して、SnO2の放電パワーのみ変えることによってSnO2濃度を変化させる方式を用いた。
図4に、従来のSiO2−GeO2コア膜および本発明のSiO2−SnO2−GeO2膜のΔと熱膨張係数αの関係を示し、図5に、本発明のSiO2−SnO2−GeO2膜のΔと膜圧縮応力の関係を示す。尚、図4、5の本発明のSiO2−SnO2−GeO2膜に関する値は上記の実験によって得られたものである。
ここで、膜応力を測定するといずれも圧縮応力でそれぞれ209.5MPa、223.2MPa、205.7MPa、172.9MPaとなり、十分大きな圧縮応力を有するコア膜が堆積されたウェハであることを確認した。これらの光導波路はいずれも波長帯1200−1700nmで0.1dB/cm以下となる、非常に低損失な超高Δ光導波路を実現することができた。
更にSnO2ドープ濃度を様々に変化させた超高Δ膜を作製して光導波路を作製した。また、SnO2ドープをしない場合、成分比(mol%)をSiO2:SnO2:GeO2=71.0:0:29.0として2.5%−ΔSiO2−SnO2−GeO2光導波路(SnO2が0の場合はSiO2−GeO2光導波路となる)が作製できる。
次にSnO2のかわりにHfO2をドープした超高ΔSiO2−HfO2−GeO2光導波路を作製した。続いてSnO2、HfO2を両方含んだ10%−ΔSiO2−SnO2−HfO2−GeO2光導波路(成分比(mol%)SiO2:SnO2:HfO2:GeO2=59.4:11.3:5.2:24.1)を作製した。
尚、コア膜堆積後の膜応力はいずれの場合も250MPaを超えることはなかった。
以上、成分比(mol%)は、SiO2:59.4〜79.4mol%、GeO2:0.1〜24.1mol%、SnO2:16.5mol%以下、HfO2:8.3mol%以下として、波長帯1200−1700nmで0.1dB/cm以下となる、非常に低損失な超高Δ光導波路を実現できることを確認した。
(実施例2)
PLCデバイス作製の後工程において、より厳密にΔ調整精度が求められる場合に次のような工程で光導波路を作製した。実施例1と同様に、まずSi基板上にFHD法でSiO2アンダークラッド層を15μm堆積し、続いて、SiO2にGeO2が0.1mol%、SnO2が30mol%ドープされている焼結体ターゲットとSiO2ターゲットを用いて、共スパッタ成膜法によってコア膜として5%−ΔSiO2−SnO2−GeO2膜を2.3μm堆積した。
ここで膜応力を測定すると圧縮で238.7MPaとなり、十分大きな圧縮応力を有する膜が堆積されたウェハであることを確認した。続いてコアの膜質安定化のために900℃の熱処理を行い、この後、光学顕微鏡でウェハ全面を観察した。実施例1と同様、膜剥がれやクラックのないコア膜が得られていることを確認した。
次にフォトリソグラフィーとドライエッチングにより光導波路パターンのコア加工を行った。オーバークラッドはAP−CVD法によってBPSG層を10μm堆積し、引き続き900℃で熱処理を行った。
以上の工程で作製した2.5μm幅の光導波路の伝搬損失を評価すると通信波長帯を含む波長帯1200−1700nmで最大約0.089dB/cmとなり、実施例1と同様、非常に低損失な超高Δ光導波路を実現することができた。
尚、ベースとなるSiO2−GeO2ガラスにSnO2を30mol%より高濃度、HfO2を8.3mol%より高濃度のドーピングを行うと、導波路内部に結晶化が生じて伝搬損失が0.1dB/cmより高くなる。そのため、実用的な低損失光導波路作製のためにはドーピング濃度は確認できているこれらの濃度以下である必要がある。
本実施例では一例としてSiO2−GeO2ガラスにSnO2、SnO2のかわりにHfO2、またはSnO2とHfO2を両方ドープしたコア膜を堆積した超高ΔSiO2−SnO2−GeO2光導波路、超高ΔSiO2−HfO2−GeO2光導波路、超高ΔSiO2−SnO2−HfO2−GeO2光導波路の作製を目的として、アンダークラッド層にFHD法、コア膜にスパッタ成膜法、オーバークラッド層にAP−CVD法を用いて堆積させた。しかし、本発明の特徴を有するコア膜であれば、これら各ステップの成膜法については限定されず、他の堆積法も加えて自由に組み合わせて良い。また熱処理温度については、今回は900℃で行ったが、材料系と成分比によってそれぞれ適切な温度を選択することができる。
1−1 基板
1−2 アンダークラッド層
1−3 コア膜
1−4 コア
1−5 オーバークラッド層

Claims (7)

  1. コアとクラッドからなる光導波路であって、
    前記コアは、SiO2−GeO2を主成分とし、負の熱膨張係数を有する物質を少なくとも一種類以上ドープした混合成分で構成されていることを特徴とする光導波路。
  2. 前記負の熱膨張係数を有する物質は、SnO2、HfO2の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記コア膜へのSnO2のドープ成分比は、0mol%以上30.0mol%以下であり、前記コア膜へのHfO2のドープ成分比は、0mol%以上8.3mol%以下であることを特徴とする請求項2に記載の光導波路。
  4. 基板上に石英系ガラスからなるアンダークラッド層を堆積させるステップと、
    前記アンダークラッド層上に、SiO2−GeO2を主成分とし、負の熱膨張係数を有する物質を少なくとも一種類以上ドープした混合成分で構成されたコア膜を堆積させるステップと、
    前記コア膜を光導波路パターンコアに加工するステップと、
    前記加工されたコアを埋め込むオーバークラッド層を堆積させるステップと
    を有することを特徴とする光導波路作製方法。
  5. 前記コア膜を堆積させるステップ後で、前記加工するステップ前の前記コア膜は、0MPaより大きく250MPaより小さい圧縮応力を有することを特徴とする請求項4に記載の光導波路作製方法。
  6. 前記負の熱膨張係数を有する物質は、SnO2、HfO2の少なくとも一方であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光導波路作製方法。
  7. 前記コア膜へのSnO2のドープ成分比は、0mol%以上30.0mol%以下であり、前記コア膜へのHfO2のドープ成分比は、0mol%以上8.3mol%以下であることを特徴とする請求項6に記載の光導波路作製方法。
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