JP2013170899A - 測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置 - Google Patents

測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013170899A
JP2013170899A JP2012034396A JP2012034396A JP2013170899A JP 2013170899 A JP2013170899 A JP 2013170899A JP 2012034396 A JP2012034396 A JP 2012034396A JP 2012034396 A JP2012034396 A JP 2012034396A JP 2013170899 A JP2013170899 A JP 2013170899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
unit
wave pulse
measurement
electromagnetic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012034396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013170899A5 (ja
Inventor
Takeaki Itsuji
健明 井辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2012034396A priority Critical patent/JP2013170899A/ja
Priority to US13/769,170 priority patent/US20130218008A1/en
Publication of JP2013170899A publication Critical patent/JP2013170899A/ja
Publication of JP2013170899A5 publication Critical patent/JP2013170899A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/0059Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence
    • A61B5/0073Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence by tomography, i.e. reconstruction of 3D images from 2D projections
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/05Detecting, measuring or recording for diagnosis by means of electric currents or magnetic fields; Measuring using microwaves or radio waves 
    • A61B5/0507Detecting, measuring or recording for diagnosis by means of electric currents or magnetic fields; Measuring using microwaves or radio waves  using microwaves or terahertz waves
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/72Signal processing specially adapted for physiological signals or for diagnostic purposes
    • A61B5/7235Details of waveform analysis
    • A61B5/7253Details of waveform analysis characterised by using transforms
    • A61B5/7257Details of waveform analysis characterised by using transforms using Fourier transforms

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Signal Processing (AREA)

Abstract

【課題】 複数の界面を備える測定物において、複数の界面から反射された反射パルス信号が畳重している場合においても、測定物の物性に関する測定精度の低下を抑制することを目的とする。
【解決手段】 測定物の物性を測定する測定装置は、遅延光学部の光路長を変化させて検出部で検出した電磁波パルスに関する信号から時間波形を取得する波形取得部であって、位置調整部により第1の反射部または第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの平行領域が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得する波形取得部と、第1の取得波形と第2の取得波形とに基づき測定波形を形成する波形形成部と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁波を用いて物性を測定する測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置に関する。
ミリ波帯からテラヘルツ帯、特に0.03THz以上30THz以下の周波数帯域の電磁波であるテラヘルツ波に代表されるように、所定の電磁波の周波数帯域には、生体分子を始めとする物質の構造や状態に由来する特徴的な吸収スペクトルが存在する。
このような特徴を活かして、所定の周波数帯域の電磁波を用いて非破壊にて物質の分析や同定などを行う検査技術が開発されており、またX線に替わるイメージング技術や高速な通信技術への応用が期待されている。さらに、測定物内部の屈折率界面からの反射テラヘルツ波パルスを用いて、測定物内部の可視化を行うトモグラフィー装置への適用が注目されている。このテラヘルツ波パルスを用いたトモグラフィー装置では、テラヘルツ波の透過性を活かして、数100μmから数10mm程度の深さの内部構造の可視化が期待されている。
このようなトモグラフィー装置で用いられることの多い時間領域分光法では、フェムト秒オーダのパルス幅を有する超短パルス光(以下、励起光とも呼ぶ)を用いて、電磁波パルスのサンプリング計測を行う。電磁波パルスのサンプリング計測では、電磁波パルスを発生する発生部と電磁波パルスを検出する検出部に夫々到達する励起光の光路長差を調整しながらサンプリングすることで実現される。このとき、光路長差は折り返し光学系を有するステージを励起光の光路(伝搬経路)に挿入し、励起光の折り返し量によって調整される方法等が知られている。また、発生部又は検出部には半導体薄膜に微小間隙を有するアンテナ電極パターンを設けた光伝導素子を用いる方法が知られている。
特許文献1には、このような時間領域分光法の原理を用いて、測定物の界面から反射される複数の電磁波パルスの間隔の変化より、塗装膜の厚みを算出する測定装置が開示されている。また、各電磁波パルスにおける反射パルスをそれぞれ時間軸上で切り出してからフーリエ変換することで、切り出した反射パルス毎の周波数スペクトルを取得し、各反射パルスの周波数スペクトルの比より吸収スペクトルを算出している。
特開2004−28618号
しかしながら、検出された反射パルスの時間波形からある界面の反射パルスの信号を切り出して物性を取得する場合には、十分な測定時間長が確保できずに分解能が粗くなり、測定物の物性に関して測定精度が低下してしまうことがある。というのも、測定物の分解能は、検出された電磁波パルスの時間長に依存するためである。
そこで本発明は、測定物における複数の界面から電磁波が反射される場合であっても、測定物の物性に関する測定精度の低下を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の測定装置は以下の構成を有する。
即ち、電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光または電磁波パルスの光路長を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物と前記集光位置との位置を、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するように調整する位置調整部と、前記遅延光学部の光路長を変化させて前記検出部で検出した電磁波パルスに関する信号から時間波形を取得する波形取得部であって、前記位置調整部により前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの焦点深度が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得する波形取得部と、前記第1の取得波形と前記第2の取得波形とに基づき測定波形を形成する波形形成部と、を有する。
また、本発明の測定方法は以下の構成を特徴とする。
即ち、電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光の光路長を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物と前記集光位置との相対的な位置を、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するように調整する位置調整部と、前記遅延光学部の光路長を変化させて前記検出部で検出した電磁波パルスに関する信号から時間波形を取得する波形取得部と、を有し、前記位置調整部により前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの焦点深度が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得し、前記第1、第2の取得波形における前記第1の反射部から反射された第1の反射パルスの時間軸上の位置が基準位置に位置するようにそれぞれ調整して第1、第2の調整波形とし、前記第1、第2の調整波形を加算して測定波形を形成することを特徴とする。
また、本発明のトモグラフィー装置は以下の構成を有する。
即ち、電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物に対して、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するようにして、前記集光位置における電磁波パルスの光軸に平行に移動させる位置調整部と、前記遅延光学部の光路長を可変にして前記検出部で検出した電磁波パルスに関する情報から時間波形を取得する波形取得部であって、前記位置調整部により前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの焦点深度が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を取得し、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得する波形取得部と、前記第1の取得波形と前記第2の取得波形とに基づき測定波形を形成する波形形成部と、測定物を保持し、測定物と電磁波パルスの位置を相対的に移動させる移動可能なステージと、前記ステージの位置と前記波形形成部が形成する前記測定波形とに基づき測定物のトモグラフィー像を構成する像構成部と、を有する。
測定物の複数の界面から電磁波が反射される場合であっても、測定物の物性に関する測定精度の低下を抑制することができる。
実施形態1に係る物性測定装置の概略構成図。 実施形態2に係る物性測定装置の概略構成図。 実施形態1に係る物性測定装置の測定動作を示すフローチャート。 (a)テラヘルツ波パルスのビーム形状と測定物との位置関係について説明するための図。(b)測定物から得られたテラヘルツ波パルスの時間波形について説明するための図。 (a)集光位置と電磁波パルスの時間間隔の関係を説明する図。(b)集光位置と電磁波パルスについての実験結果を示した図。 (a)実施形態1における波形取得部が取得した第1の取得波形と第2の取得波形を説明する図。(b)波形調整部において調整された調整波形を説明する図。(c)抽出された測定波形を説明する図。 実施形態3に係る物性測定装置の概略構成図。 実施形態4に係る物性測定装置の概略構成図。 実施形態3に係る物性測定装置の測定動作を示すフローチャート。 (a)測定物としての皮膚の模式図。(b)測定物として癌組織を含む皮膚の模式図。 (a)は癌組織を含む皮膚の概略図。(b)は癌組織を含む皮膚の測定後のトモグラフィー像を示した図。 癌組織を含む皮膚の補正後のトモグラフィー像を示した図。
[実施形態1]
以下、本実施形態の物性測定装置について図面に基づき説明する。
(物性測定装置の全体構成)
図1は、本実施形態における物性測定装置1の概略構成図である。
物性測定装置1は、光源103と、波形取得部105と、電磁波パルスを発生、検出する発生検出部101と、電磁波パルスを整形し集光する集光部102とを有し、測定物の物性を測定する。光源103は、発生検出部101で電磁波パルスを発生、検出させるための励起光(レーザー光)を出力し、照射する。
また、物性測定装置1は、波形取得部105、集光位置調整部106、波形調整部107、波形形成部108、分析部109を有する。
波形取得部105は、検出部により検出された検出結果に基づき測定物から反射された反射パルスの時間波形を取得する。集光位置調整部106は、測定物に対し電磁波パルスが集光する位置を移動させて調節する。波形調整部107では、波形取得部105で取得した時間波形の時間軸上の位置を移動させて調整する。波形形成部108では、集光位置の変化に伴い波形調整部107から出力される時間波形を参照し、調整された調整波形を加算することで、所望の界面からの時間波形(抽出波形)を形成する。分析部109は、波形形成部108で得られた時間波形に基づき、測定物の分析を行う。以下、各構成要素についてさらに詳しく説明する。
(光源)
光源103は、発生検出部101に向けて励起光(レーザー光)を発振する。光源103から出力されるレーザー光は、数10フェムト秒のパルス幅を有する。発生検出部101を構成する光伝導素子は、励起光の照射によりキャリヤを半導体薄膜に励起することでテラヘルツ波を発振する。
また、図1に示すように、光源103から出力した励起光は、ビームスプリッタによりLとLの光路に分岐される。ここでは、光路Lを通る励起光は発生検出部101に照射され、テラヘルツ波パルスの発生用の励起光として利用される。一方、光路Lを通る励起光は後述する遅延光学部104を介して発生検出部101に照射され、テラヘルツ波パルスの検出用の励起光として利用される。光源103から出力する励起光の波長は、使用する光伝導素子の半導体膜の吸収波長により決定している。
尚、光源103として励起光LとLを出力する二つのレーザー源を用いてもよい。また、光源103の波長やパルス幅、レーザーの繰り返し周波数は、必要とされる装置スペックにより適宜選択すれば良い。
(遅延光学部)
遅延光学部104は、励起光の光路長を調整し、発生検出部101に到達する励起光LとLの光路長差を調整する。即ち、本実施形態では励起光の光路長を長くして発生検出部への到達を遅延させるように構成されている。
また、テラヘルツ波パルスを実時間で検出することは難しいため、テラヘルツ時間領域分光法では、発生検出部101に照射される励起光LとLの光路長差を所定量ずつ変化させて、テラヘルツ波パルスのサンプリング計測を行う。これには、励起光の光路長を直接調整する手法と、実効的な光路長を調整する手法等がある。
光路長を直接調整する手法としては、励起光を折り返す折り返し光学系を折り返し方向に動かすことで調整する手法である。また、実効的な光路長を調整する手法としては、励起光が伝搬する光路長の時定数を変化させることで調整する手法である。本実施形態では、このどちらの方法を用いても良い。
(発生検出部)
発生検出部は、特に30GHzから30THzの周波数帯域の一部を含む電磁波(テラヘルツ波とも呼ぶ)の発生部と検出部の機能を兼ねる光伝導素子から構成される。発生検出部101は、励起光を照射されて電磁波パルスであるテラヘルツ波パルスを発振し、また、測定物から反射される電磁波パルスであるテラヘルツ波パルス(反射パルス)を検出する。
ここで、発生検出部101におけるテラヘルツ波パルスの検出方法として、テラヘルツ波の電界強度を光伝導素子から出力される電流(瞬間電流)により検出する。電流を検出するための素子として、半導体膜上に金属電極でアンテナパターンを形成した光伝導素子が適用できる。また、電気光学効果を用いてアンテナパターンの電場を検出する方法や磁気光学効果を用いてアンテナパターンの磁場を検出する方法も適用できる。
テラヘルツ波パルスの発生原理として、半導体や非線形結晶の表面に励起光を照射してテラヘルツ波を発振する。光伝導素子を利用する場合には、光伝導素子の電極に電界を印加した状態で光伝導素子に励起光を照射し、テラヘルツ波を発生させる。非線形光学結晶の電気光学効果を利用する場合、励起光が照射した結果、結晶に発生した分極によりテラヘルツ波が発生する。また、瞬時電流を利用する形態の場合、PINダイオード構造が適用できる。また、キャリヤのバンド間遷移を利用する手法等も適用できる。
尚、テラヘルツ波の発生部と検出部とが別々に設けることも可能である。また、テラヘルツ波の発生部分と検出部分が有する励起光の吸収波長によっては、光路LまたはLの途中に波長変換素子を介在させてもよい。
(整形部)
整形部102は、テラヘルツ波パルスのビーム形状を調整し、集光する。即ち、ビーム形状を調整してテラヘルツ波パルスの焦点位置を光軸上で移動させることができる。
整形部102は、テラヘルツ波パルスのビーム形状を調整し集光する集光部5である二つのレンズ5a、5bと、二つのレンズ5a、5bと発生検出部101とを内包する窓つきの筐体8とで構成されている。ただし、テラヘルツ波パルスを測定物に対して集光できる構成であれば、この構成に限定されず、窓付きの筺体はなくても良い。整形部102は、集光部5である二つのレンズによってテラヘルツ波パルスを焦点位置に集光する。ただし、集光部5は一つのレンズや、三つ以上のレンズから構成されるとしても良い。また、整形部102は、テラヘルツ波パルスの伝搬方向(光軸方向)と平行な方向に窓側のレンズを移動させる移動手段であるアクチュエータ25を備える。
窓側のレンズ5bの位置を調整することで、テラヘルツ波の集光する位置を調整することが可能である。また、整形部102が発生検出部101を内包する場合、整形部102自体がテラヘルツ波パルスの伝搬方向に動く機構を有してもよい。ここで、集光部5はレンズではなくミラーで構成するとしても良い。
尚、集光部5で集光したテラヘルツ波パルスのビーム形状は、詳しくは後述するテラヘルツ波パルスが集光する過程の領域(以下、集光過程領域A)と、焦点深度に相当するテラヘルツ波パルスが平行に伝搬すると見なせる領域(以下、平行領域B)とに大別できる。
(波形取得部)
波形取得部105は、遅延光学部の光路長を変化させて発生検出部101において検出されるテラヘルツ波パルスに関する信号に基づきテラヘルツ波パルスの時間波形を取得する。というのも、テラヘルツ波パルスは一般にピコ秒以下のパルス幅を有するパルス波形であるため、実時間での取得が困難である。そのため、テラヘルツ波パルスのパルス幅よりも短いパルス幅を測定できる光サンプリング計測を行う。
本実施形態のように光伝導素子を用いる場合、光サンプリング計測に用いるパルス光として光源103から照射される励起光を用いる。本実施形態の励起光は、フェムト秒のパルス幅を有するパルス光であり、テラヘルツ波パルスのサンプリング計測は、遅延光学部の光路長を変化させて、発生検出部101に到達するテラヘルツ波パルスと励起光Lとの光路長差を調整して行う。
また、波形取得部105では、発生検出部101に到達するテラヘルツ波パルスの遅延光学部104の光路長の調整量と、その調整量における発生検出部101にて得られた反射テラヘルツパルスの検出信号とを用いて、テラヘルツ波パルスの時間波形を構築する。第1の反射部と第2の反射部のように複数の界面を備える測定物の場合、波形取得部で構築されるテラヘルツ波パルスの時間波形は、図4(b)のように第1の反射部からの第1の反射パルス信号と、第2の反射部からの第2の反射パルス信号とを含んでいる。
(集光位置調整部)
集光位置調整部106は、テラヘルツ波パルスの焦点(集光位置)をテラヘルツ波パルスの光軸に略沿う方向に移動させ、所望の位置に焦点を合わせる位置調整部である。例えば、集光位置調整部106により、発振するテラヘルツ波パルスの集光位置を第1の集光位置Pから第2の集光位置Pへと移動させて調整することができる。
第1の集光位置Pと第2の集光位置Pは焦点として一点で表されるが、焦点が合っていると見なせる領域、即ち、焦点深度に相当する平行領域がある。テラヘルツ波パルスの集光位置は、測定物の位置を固定したまま集光部5のレンズを移動させることにより、テラヘルツ波パルスの集光位置を調整する。尚、アクチュエータ7により測定物の位置を集光位置におけるテラヘルツ波の光軸に略沿う方向に移動することで、測定物における集光位置を調整するように構成しても良い。
(分析部)
分析部109は、予め測定された物性情報を記憶する記憶部と、この記憶部に格納された物性情報と測定し得られた物性情報とを比較する比較部とを備えて、着目した測定物の反射部の物性を分析する。例えば、テラヘルツ波の反射パルスの基準情報からの変化をモニタすることで、測定物の屈折率分布や吸収係数を取得できる。または、周波数スペクトルや時間波形の変化について、予め用意された測定物に関するデータベースと比較することで、測定物の物性の分析を行うことも可能である。
(物性測定装置による測定物の測定方法)
図4を用いて、集光部で集光されたテラヘルツ波パルスのビーム形状と測定物の反射部との関係について説明する。図4(a)は、テラヘルツ波パルスのビーム形状と測定物との位置関係について説明するための図である。図4(b)は、測定物から得られたテラヘルツ波パルスの時間波形について説明するための図である。
図に示すように、テラヘルツ波パルスは大きく分けて二つの領域を備えているものと見なせる。即ち、テラヘルツ波パルスが集光する過程の領域を集光過程領域A(以下、領域A)、テラヘルツ波パルスが平行に伝搬すると見なせる領域を平行領域B(以下、領域B)と呼ぶ。ここで、平行領域Bは波動光学的に焦点深度に相当する。
第1の反射部と第2の反射部の間隔(空間的な距離)をt、第1の反射部と第2の反射部間における平均的な屈折率をnとすると、第1の反射部から第2の反射部に伝播するテラヘルツ波パルスの光路長はt×nに近似する。一方、集光位置調整部106によって第1の反射部から第2の反射部に集光位置が移動する時、集光位置の移動量はt/nに近似する。尚、本実施形態では説明を簡略化するために、平行領域の移動量と集光位置の移動量は等価とする。
ここで、測定物の反射部が平行領域(領域B)を移動する場合には、電磁波パルスの焦点が合っているものと見なせるので、発生検出部101に到達する反射パルス波のビーム形状はほとんど変化せず、平行領域において反射部の移動に伴う電磁波パルスの光学的な移動距離は、反射部との相対的な移動距離にほぼ比例する。
一方、測定物における反射部が集光過程領域A(領域A)を移動する場合、電磁波パルスの焦点を外れているので、発生検出部101に到達するテラヘルツ波のビーム形状は、反射部の移動距離にビーム径の拡大、縮小に伴う角度成分が加わる。このときの反射部の光学的な移動距離は、平行領域における光学的な移動距離に比較して長くなる。また、光学的な移動距離は、テラヘルツ波パルスの伝搬時間に換算することができる。波形取得部105で取得される時間波形は、測定物の第1の反射部と第2の反射部からの反射パルスを検出しているが、各反射部が電磁波パルスのどちらの領域に存在するかにより、図4(b)における第1、第2の反射部から反射されるそれぞれの反射パルスの時間差である時間間隔Δtが変化する。この時間間隔Δtを変化させて得られた第1、第2の取得波形に基づいて、所定の反射パルスの時間波形を抽出したものが、本実施形態における測定波形となる。
本実施形態では、第1の集光位置Pからの電磁波波パルスの時間波形を第1の取得波形と呼ぶ。また、第2の集光位置Pからの電磁波パルスの時間波形を第2の取得波形と呼ぶ。本実施形態では説明上、二つの集光位置から反射される電磁波パルスの時間波形を用いて説明するが、これらの時間波形は集光位置の数だけ複数ある。詳細には、第1の取得波形と第2の取得波形は、時間波形の測定時における集光位置が異なることを示したものである。
第1の取得波形や第2の取得波形に含まれる第1の反射パルスと第2の反射パルスの時間間隔Δtは、測定物の反射部が集光過程領域か平行領域に当たるかで異なる。言い換えると、集光位置調整部106によって、テラヘルツ波パルスの集光位置が変化すると、時間間隔Δtが変化する。時間間隔Δtの変化としては、以下に説明する三つの状態が考えられる。
一つ目の状態として、測定物の第1の反射部と第2の反射部が集光過程領域(領域A)に収まり、第1、第2の反射部がこの領域内に収まるようにして測定物に対する集光位置が変化する状態である(以下、集光過程領域Aとも呼ぶ)。この状態では、図4(b)における時間間隔Δtの変化は小さい。
集光位置が図1に示すように第1の集光位置Pから第2の集光位置Pに変化させると、時間間隔Δtは、各集光位置における光路長の変化量の差分を反映した分だけ変わる。つまり、発生検出部101に到達するテラヘルツ波パルスのビーム径の拡大、縮小に伴ってテラヘルツ波パルスの光路長は小さく変化する。
二つ目の状態として、測定物の第1の反射部と第2の反射部が平行領域(領域B)に収まり、第1、第2の反射部がこの領域内に収まるようにして測定物に対する集光位置が変化する状態である(以下、平行領域Bとも呼ぶ)。この状態では、第1、第2の反射部の光学的な移動距離は、共に物理的な移動距離にほぼ比例するため、時間間隔Δtの変化はほとんどない。
三つ目の状態として、測定物の第1の反射部と第2の反射部が、集光過程領域Aと平行領域Bにまたがり、即ち、第1、第2の反射部の一方のみが平行領域の領域内に収まるように、測定物に対する集光位置が変化する状態である。
以下、第1、第2の反射部が集光過程領域Aと平行領域Bにまたがって存在している状態を混在領域A+Bと呼ぶ。集光過程領域Aに位置する反射部からの反射パルスの時間軸上の位置は、反射部の物理的な移動量に加え、上述したように発生検出部101に到達するテラヘルツ波パルスのビーム径の拡大、縮小に伴う光路長の変化量が反映される。一方、平行領域Bにある反射部からの反射パルスの時間軸上の位置は、反射部の物理的な移動量が反映される。この結果、ビーム形状の変化に伴う光路長の変化量が、図4(b)における時間間隔Δtに直接作用する。本実施形態では、混在領域A+Bにある測定物を対象にし、時間間隔Δtの変化を利用して着目する反射部からの反射パルスを形成する。
(テラヘルツ波パルスの集光位置の調整)
以下、テラヘルツ波パルスの集光位置Zと、反射パルスの時間間隔Δtについて説明する。図5(a)は、テラヘルツ波パルスの集光位置Zと反射パルスの時間間隔Δtの関係を示した概念図である。第1の反射部と第2の反射部の両方が集光過程領域Aまたは平行領域Bの一方に位置する場合、時間間隔Δtは集光位置Zに対してほとんど依存しないで、時間間隔Δtは集光位置Zを変化させても略一定となる。
一方で、第1の反射部と第2の反射部が混在領域A+Bにあるとき、集光位置Zが変わると時間間隔Δtはそれに伴い変化する。即ち、焦点位置Zの値が大きくなると時間間隔Δtについても長くなり、小さくなると時間間隔Δtについては短くなる。ここで、集光位置Zが大きくなる方向とは、より焦点距離が長くなる方向であり、図1におけるPからPに向かう方向である。
図5(b)は、集光位置Zの変化に対する反射パルスの時間間隔Δtの変化を実験した結果を示した図である。空気層を介したポリエチレンと石英を測定物として、集光位置Zの変化に対する最表面と最裏面からの反射パルスの時間間隔Δtの変化をプロットした。測定物の最表面と最裏面との距離に相当する厚みは約1.1mmである。
図5(b)の実験結果から、集光位置Zの変化に対する第1の反射パルスと第2の反射パルスの時間間隔Δtの変化は、図5(a)と同様の傾向を示すことが確認された。つまり、測定物が混在領域A+Bに位置するとき、集光位置Zの変化に対する時間間隔Δtの変化は大きくなる。これに対し、集光過程領域A、または平行領域Bに位置するときでは、時間間隔Δtの変化は混在領域A+Bに比べて小さくなる。
尚、図5(b)の実験結果によれば、集光過程領域Aにおいて焦点位置Zを変化させると、時間間隔Δtについても変化している。これは、発生検出部101に到達するテラヘルツ波パルスのビーム形状の変化に伴う光路長の変化量の差分が反映されたものである。
本実施形態では、集光位置に対し第1の反射パルスと第2の反射パルスの時間間隔が変化する現象を利用して、着目する反射部からの反射パルスの時間波形を形成する。つまり、測定物の第1、第2の反射部が混在領域A+Bに存在するか、若しくは第1、第2の反射部が共に集光過程領域に存在するようにテラヘルツ波パルスの集光位置を調整する。ここでより好ましくは、第1の反射部と第2の反射部が混在領域に存在するように調整する。これについて詳しくは後述する。
平行領域B、混在領域A+B、集光過程領域Aは次のように決められる。平行領域Bは所謂焦点深度に相当し、テラヘルツ波が平行に伝わると見なせる領域である。平行領域Bでは、テラヘルツ波パルスの集光位置の変化に対し、第1の反射パルスと第2の反射パルスの時間間隔Δtが変化しないため、時間間隔Δtが変化し始める集光位置は平行領域Bと混在領域A+Bの境界となる。また、混在領域A+Bと集光過程領域Aでは、集光位置の変化に対する時間間隔Δtの変化量が異なるので、変化量が異なる位置を混在領域A+Bと集光過程領域Aの境界となる。
測定物に焦点が合う光軸上の限界範囲である焦点深度は、nλ/2(NA)に近似することが一般的に知られている。ここで、λは電磁波の波長、nは屈折率、NAは光学系の開口数である。テラヘルツ波パルスの焦点深度は一般に0.1〜10mmの範囲であり、本実施形態の構成ではおよそ1mmとなる。
尚、本実施形態では平行領域Bよりも電磁波パルスの発振方向の上流側の領域を集光過程領域Aとして図示し説明したが、平行領域Bの電磁波パルスの発振方向の下流側の領域に測定物の第一の反射部または第二の反射部を含む場合でも、混在領域A+Bとすることも可能である。
また、予め装置の平行領域B、集光過程領域Aの境界を作成し、装置に記憶させておいても良い。また、測定物毎に平行領域B、混在領域A+B、集光過程領域Aの境界を測定前に作成するようにしても良い。
(取得した反射パルスの波形の調整)
波形調整部107は、取得した第1の取得波形と第2の取得波形を調整する。各時間波形に含まれる第1の反射パルスの時間軸上の位置を、基準時間位置Trefに位置するように、それぞれの時間波形の位置を移動する。ここで、基準時間位置Trefは、操作者若しくは装置により予め設定された時間軸上の位置である。
時間波形の移動は、時間波形に含まれる第1の反射パルスに相当する時間軸上の位置(図4(b)におけるt)を、基準時間位置Trefに位置するように移動させる。尚、第1の取得波形の第1の反射パルスの位置を基準時間位置Trefと定義した後、第1の取得波形が含む第1の反射パルスと第2の取得波形が含む第1の反射パルスの相関が最大となるように、波形調整部107は、第2の取得波形の時間軸上の位置を調整する等しても良い。
その後、上述した基準時間位置へと時間軸上の位置の調整を行った第1の取得波形を、第1の調整波形として出力する。同様にして基準時間位置へと時間軸上の位置の調整を行った第2の取得波形を、第2の調整波形として出力する。
(反射パルスの時間波形の抽出)
波形形成部108は、第1の調整波形と第2の調整波形を加算して抽出波形を取得する。測定物の第1の反射部と第2の反射部が混在領域A+Bに位置する場合に、第1の取得波形と第2の取得波形に含まれるそれぞれの第1、第2の反射パルスの時間間隔Δtは変化する。波形調整部107において、各時間波形の第1の反射パルスの時間軸上の位置を基準時間位置Trefに調整した場合、第1の調整波形の第2の反射パルスの時間軸上の位置と、第2の調整波形の第2の反射パルスの時間軸上の位置は異なる位置となる。
そのため、第1の調整波形と第2の調整波形を加算して得られた測定波形では、第2の反射パルスの信号成分が抑制された時間波形となる。尚、上述した一連の時間波形の取得・調整を第1、第2の時間波形とは別に1以上の時間波形、第3、第4・・・の時間波形と複数回繰り返し加算することで、第2の反射パルスの信号成分をより弱めて、高精度に第1の反射パルスの時間波形を測定波形として形成することができる。即ち、所望の界面、ここでは第1の反射部から反射される反射パルスの時間波形を精度良く形成することができる。
図6は、波形取得部105から波形形成部108に至るテラヘルツ波パルスの時間波形を説明する図である。図6(a)は、本実施形態における波形取得部105が取得した第1の取得波形と第2の取得波形を説明する図である。第1の取得波形はテラヘルツ波パルスの集光位置が第1の集光位置Pにある時の時間波形である。第2の取得波形はテラヘルツ波パルスの集光位置が第2の集光位置Pにある時の時間波形である。
図より、テラヘルツ波パルスが第2の集光位置Pにあるとき、測定物の反射部は整形部102に対して近づくために光路長は短くなる。第2の取得波形に含まれる第1の反射パルスと第2の反射パルスの時間軸上の位置は、第1の取得波形に比べて図の左側にシフトする。言い換えると、測定物の反射部が相対的に近づくことで、各反射部からのテラヘルツ波パルスの光路長が短くなる。
第1の反射部が集光過程領域にあり、第2の反射部が平行領域にある混在領域に位置する場合、第1の取得波形と第2の取得波形とを比較したときの互いの第1の反射パルスの時間の差Δtと、互いの第2の反射パルスの時間の差Δtは異なる。第1の反射部が集光過程領域Aにある時、発生検出部101に到達する反射テラヘルツ波パルスのビーム形状の変化に起因する光路長の変化分だけ、ΔtはΔtよりも大きくなる。
図6(b)は、波形調整部107における調整波形を説明する図である。第1、第2の取得波形の位置を右側にシフトする。このとき、第1の反射パルスの位置が基準時間位置Trefになるように時間軸上の波形位置を調整して図に示す第1の調整波形を得る。同様に、第2の取得波形の時間軸上の波形位置も波形調整部により調整して図に示す第2の調整波形を得る。このようにして各時間波形の第1の反射パルスの時間軸上の位置が基準時間位置Trefに揃うとき、第1、第2の調整波形における第2の反射パルスの時間軸上の位置はそれぞれ異なる位置となる。
図6(c)は、波形形成部108において抽出された測定波形を説明する図である。
波形形成部108では、第1の調整波形と第2の調整波形が加算された時間波形が抽出される。この抽出された測定波形では、第1の反射パルスに関する信号は強め合う一方で、第2の反射パルスに関する信号は弱め合う。つまり、第1の反射パルスと第2の反射パルスの信号の強度比を変化させて、第1の反射パルスに関する信号を形成することができる。つまり、複数の界面から反射されたテラヘルツ波の反射パルスの存在下であっても、着目する反射部からのテラヘルツ波の反射パルスを十分な時間長を維持した状態で、抽出することが可能となる。
(本実施形態の物性測定装置の測定方法)
以下、物性測定装置における測定物の測定方法について説明する。図3は、本実施形態の物性測定装置に関する測定動作のフローチャートである。
測定物の物性の測定が開始すると、まず整形部102を用いて測定物が備える第1、第2の反射部から第1の反射パルスを取得できる位置に、テラヘルツ波パルスの集光位置を調整する(S1)。ここで、第1の反射パルスを取得できる位置とは、テラヘルツ波パルスにおける平行領域Bが、少なくとも測定物の第1、第2の反射部の一方に位置するような任意の位置(混在領域A+B)を指す。即ち、図1に示す第1の集光位置Pに電磁波パルスを集光する。
その後、波形取得部105により時間領域分光法を用いて測定物から反射された反射パルスの時間波形を取得する(S2)。即ち、遅延光学部の光路長を変化させて検出部で検出したテラヘルツ波パルスに関する信号から反射されるテラヘルツ波パルスの時間波形(第1の取得波形)を取得する。
物性測定装置1は、第1の取得波形が取得されると波形調整部107により第1の取得波形の第1の反射パルスの時間軸上の位置を基準位置である基準時間位置Trefに位置するように、第1の取得波形の時間位置を移動して調整波形(第1の調整波形)を得る(S3)。さらに、得られた調整波形を記憶する(S4)。
その後、テラヘルツ波パルスの集光位置を移動させて、さらに時間波形を取得するか否かを判断する(S5)。本実施形態では、既に第1、第2の調整波形が記憶されていた場合には、集光位置を移動させることなく、記憶された第1、第2の調整波形を加算して測定波形の抽出を行う(S7)。
一方、第2の調整波形が記憶されておらず、テラヘルツ波パルスの集光位置を変える場合には、集光位置調整部106により集光位置を調整する(S6)。ここで、本実施形態では、第2の集光位置Pへと移動させる。ここで、第2の集光位置Pは、第1の集光位置Pに対して所定の距離を移動させる。本実施形態の物性測定装置1では、図5に示すように領域A+Bは焦点位置Zが−0.5ミリメートルから0.5ミリメートル、即ち前後0.5ミリメートルとなるため、この範囲で移動させている。
尚、あらかじめ集光位置が動く領域を定め、この領域内でランダムに集光位置を定めてもよい。また、集光位置の移動の可否は、予め定めた2以上の測定回数、例えば1000回測定したかどうかで判断しても良い。
その後、第2の集光位置Pで、第1の取得波形とは波形の異なる第2の取得波形を第1の取得波形と同様に取得し、さらに第2の調整波形を得る。
最終的に、所定の測定回数に到達すると、記憶された第1、第2の調整波形を加算して測定波形の形成(抽出)を行い(S7)、終了する。
ここで、周波数分解能は、時間領域分光法により得られた時間波形の時間長に依存する。さらに、反射パルスのピーク信号位置よりも時間的に後ろに位置する時間波形の波形についても、周波数分解能の精度を高める上では、重要な情報となる。本実施形態では上述した時間波形の処理を行うことにより、複数の界面から反射されたテラヘルツ波の反射パルスの存在化であっても、周波数分解能を低下させることなく、着目する反射部の反射パルスの時間波形を形成することができる。また、特に界面の距離が近く、第1、第2の反射パルス信号が重なって取得される場合であっても、本実施形態は着目する反射部の反射パルスの時間波形を形成することが可能である。
尚、本実施形態では電磁波パルスとしてテラヘルツ波パルスを用いる。このテラヘルツ波パルスの透過性を利用することで、100μm〜100mm程度の深さの測定物の内部構造の物性の特定が容易にできる。また、抽出波形をフーリエ変換して、スペクトルの形状や基準情報からの変化を利用して測定物の物性を取得することができる。
また、第1の反射部は第2の反射部よりも発生検出部101に近い位置としているが、遠い位置を第1の反射部としても良い。また、測定物は第1の反射部と第2の反射部の他に反射部を有していてもよい。
また、本実施形態では電磁波パルスとしてテラヘルツ波を用いて説明したが、テラヘルツ帯域の電磁波に限定されず、マイクロ波、遠赤外領域の周波数帯域の電磁波パルスを用いても良い。
また、少なくとも第1の反射部と第2の反射部の間隔は、テラヘルツ波パルスが構造として認識できる大きさ、使用する波長λの1/20λから1/100λ程度の実効的な大きさを超える値であることが望ましい。使用する波長λとしては、テラヘルツ波パルスが占有する周波数スペクトルのうち、有効な最長波長を指す。特に、本実施形態では、最適な最長波長として、周波数パワースペクトルについて最大パワーに対し半分となる波長を指す。
[実施形態2]
本実施形態は、テラヘルツ波の発振素子と検出素子とを別個に設ける構成であることを特徴とし、実施形態1とはテラヘルツ波パルスを発生検出する部分の構成が異なる。以下、図面に基づき本実施形態について説明する。尚、実施形態1と共通する部分の説明については省略する。
図2は、本実施形態における物性測定装置の概略構成図である。
本実施形態では、テラヘルツ波の発生検出部101として、発生素子101aと検出素子101bの二つの素子を別個に設け、整形部としてはミラーを用いている。テラヘルツ波の発生素子101aと検出素子101bの二つを別々に備えることで、テラヘルツ素子の選択の自由度を高められる。これにより、発生素子101aにテラヘルツ波パルスの出力効率が高い素子を選択し、検出素子101bには検出感度の高い素子を用いるという使い分けが可能になる。
また、本実施形態における整形部102は、四つのミラーを用いてテラヘルツ波パルスを測定物に集光する。ここで、検出素子101bと発生素子101aとを別に設けているため、測定物に入射するテラヘルツ波パルスの入射角度を可変にすることができる。テラヘルツ波パルスの入射角度を調整可能にすると、測定物に対する入射角度を小さくすることで測定物表面の情報を測定対象とし、逆に、入射角度を大きくすることで測定物の深い領域の情報を測定対象にするといった、測定領域を選択することが可能になる。また、テラヘルツ波パルスの入射角度によっては、特定の反射部からのテラヘルツ波パルスを避けることも可能となる。
[実施形態3]
本実施形態は、実施形態1における物性測定装置をトモグラフィー装置に適用し、かつ測定物を固定するステージをテラヘルツ波パルスの光軸方向に対して平行に移動可能としたことを特徴とする。以下、図面に基づき本実施形態について説明する。尚、実施形態1と共通する部分の説明については省略する。
図7は、本実施形態におけるトモグラフィー装置の概略構成図である。
テラヘルツ波パルスの時間波形の時間軸は、距離に換算することが可能である。このことから、テラヘルツ波パルスの時間波形は、トモグラフィー像におけるAスキャン像として捉えることができる。さらに、テラヘルツ波パルスが伝搬する光軸を、テラヘルツ波パルスが測定物に入射する方向に対して垂直方向に走査して測定することで、Bスキャン像や3次元のトモグラフィー像を取得することができる。
本実施形態におけるトモグラフィー装置1は、測定物と測定物に入射するテラヘルツ波パルスの位置を相対的に移動させる移動可能な測定物保持部である移動可能なステージ6を有する。また、移動可能なステージ6の位置と波形取得部から出力される時間波形とを対応させて、測定物のトモグラフィー像を構成する像構成部702を有する。また、得られたトモグラフィー像から特徴領域を形成する特徴領域抽出部703を有し、特徴領域抽出部703で抽出した領域の物性を取得する。
移動可能なステージ6は、測定物を保持し、テラヘルツ波パルスの光軸方向(照射方向)に対して平行に移動させることができる。像構成部702は、移動可能なステージ6の位置と波形取得部105の測定波形の信号とに基づき、トモグラフィー像を構成する。また、遅延光学部104の光路長差を固定した状態で移動可能なステージ6を2次元に走査することでCスキャンのトモグラフィー像が構成できる。像構成部702では、構成した3次元のトモグラフィー像から、BスキャンやCスキャンのトモグラフィー像を再構成して出力することもできる。
特徴領域抽出部703は、像構成部702で構成したトモグラフィー像より特徴領域を形成する。特徴領域抽出部703は測定物が取得したトモグラフィー像を参照して注目する領域を選択する。尚、装置がBスキャンやCスキャンのトモグラフィー像を参照して、反射部の界面が不連続となる位置を自動的に検出してもよい。また、検出した不連続点よりトモグラフィー像の境界を作成し、境界情報を参照して取得した画像をいくつかの構成要素に分解して提示することも可能である。
本実施形態のトモグラフィー装置1の一連の測定動作について図に基づき説明する。本実施形態では、測定物として皮膚を用いで説明する。ただし、測定物は皮膚に限るものではなく、さまざまな物質の測定が可能である。
図10(a)は、本実施形態の測定物として用いる皮膚の模式図である。典型的な皮膚の構造として、表皮は厚み数100μmであり、真皮は厚み数mmである。表皮は、主として表皮細胞、色素細胞、ランゲルハンス細胞で構成され、最表面に厚み数10μmの角質がある。真皮は、主としてコラーゲンやエラスチンで構成されている。
本実施形態のトモグラフィー装置1は、主に表皮と真皮、真皮と皮下組織の境界を対象として画像化する。また、図10(b)は、皮膚に癌細胞が存在する場合の模式図である。癌組織は、健康な組織に比較して含水率が高いことが知られている。そのため、含水率の違いを画像化することで癌組織の識別を行うこともできる。皮膚に代表されるような生体を測定物として用いる場合、可視光や赤外線は生体に対する吸収や散乱が大きいため、深さ方向して数mmから数10mmの領域のトモグラフィー像を、数10μmから数100μmの精度で取得することは難しい。このようなトモグラフィー像は、テラヘルツ波の透過性を利用し、かつテラヘルツ波をパルス形状にして測定分解能を向上させた装置形態によって得ることができる。
図9は、本実施形態のトモグラフィー装置における測定動作の制御を示したフローチャートである。
測定動作を開始すると、トモグラフィー像の取得を行う(S201)。移動可能なステージ6を移動させることでテラヘルツ波パルスの観測点を移動させ、各観測点において、波形取得部105によりテラヘルツ波パルスの時間波形を取得する。
図11は、本実施形態のトモグラフィー装置により得られた測定物を示す図である。図11(a)は癌組織を含む皮膚の概略図であり、(b)は癌組織を含む皮膚の測定後のトモグラフィー像を示した図である。画像構成部702は、移動可能なステージ6で決められた観測点の位置と観測点におけるテラヘルツ波パルスの時間波形を用いてトモグラフィー像を構築する測定物を構成する各部位の物性の違いより、テラヘルツ波パルスの伝搬速度が変化するため、各部位の光学長が異なる。この結果、図10(a)のトモグラフィー像のように、測定物の断面構造と比較して、界面の位置が部分的に変化する。
構築したトモグラフィー像について、特徴領域抽出部703は特徴領域を選択する(S202)。例えば、図12(a)では、特徴領域として表皮の最表面と表皮と真皮の界面で挟まれる領域を第1の特徴領域としている。また、癌組織の最表面と癌組織と真皮の界面で挟まれる領域を第2の特徴領域としている。また、表皮と真皮の界面と真皮と皮下組織の界面で挟まれる領域を第3の特徴領域としている。
トモグラフィー装置は、図7の移動可能なステージ6とアクチュエータ6aを用いてテラヘルツ波パルスによる観測領域を、着目する特徴領域に移動する(S203)。
さらに、実施形態1で用いた測定動作の工程S1からS7(図3)を用いて、着目する特徴領域を構成する界面(反射部)からのテラヘルツ波パルスを抽出し、時間波形の分析により物性を分析する(S204)。例えば、観測領域が第2の特徴領域を対象としている場合、癌組織の最表面からの時間波形を抽出し、大気と癌組織の情報を含んだ物性の分析を行う。その後、癌組織と真皮の界面からの時間波形を抽出し、癌組織と真皮の情報を含んだ物性の分析を行う。その後、両者の分析結果を利用して癌組織の物性を抽出する。ここでは、2つの界面の分析結果を利用しているが、使用する界面の数は単数でも複数でもよい。単数の場合、界面自体の物性を分析することになるが、例えば、着目する界面の物性が変化したかの監視などに適用することができる。
本実施形態のトモグラフィー装置に依れば、取得した測定物のトモグラフィー像に関し、波形形成部が形成する測定波形を用いて着目する特徴領域の物性を測定している。そのため、測定物内部の構造の影響を抑制した状態で、着目する特徴領域の分析を行うことができるという効果を奏する。
また、本実施形態のトモグラフィー像取得方法に依れば、取得した測定物のトモグラフィー像について、抽出した反射部からの時間波形を用いて着目する特徴領域の物性を測定している。そのため、測定物内部の構造の影響を抑制した状態で、着目する特徴領域の分析を行うことができるという効果を奏する。
[実施形態4]
本実施形態は取得した物性情報を利用して、トモグラフィー像を補正する補正部を有することを特徴とし、その他の構成としては、実施形態3と略同じ構成である。以下、図面に基づき本実施形態について説明する。尚、実施形態3と共通する構成についての説明は省略する。
図8は、本実施形態におけるトモグラフィー装置の概略構成図である。本実施形態のトモグラフィー装置1は、取得した特徴領域の物性情報を利用して、トモグラフィー像を補正する補正部801を有している。分析部109で取得した物性情報を参照し、各特徴領域の厚みを調整する。
まず本実施形態におけるトモグラフィー装置は、前述してきた測定方法により、測定物の着目する特徴領域の物性を分析する。その後、補正部801を用いて取得された特徴領域の界面の物性情報を用いてトモグラフィー像を補正する。
図12は本実施形態のトモグラフィー装置により、補正されたトモグラフィー像を示した図である。図12は、図11で得られたトモグラフィー像を補正した結果である。本実施形態のトモグラフィー装置は、取得したトモグラフィー像の光学長を調整する。トモグラフィー像の光学長の調整によって、測定物に近い像を取得する。このとき、各特徴領域の物性に応じて、特徴領域の表示形態を変化させて提示する。
抽出した反射部からの時間波形を用いて取得された特徴領域の物性情報を利用して、取得した測定物のトモグラフィー像の補正を行う。この補正量を可視化することで、測定物内部の物性情報の分布が容易に取得できる。
1 物性測定装置
5 集光部
101 発生検出部
103 光源
105 波形取得部
107 波形調整部
108 波形形成部
109 分析部

Claims (14)

  1. 電磁波パルスを測定物に照射して測定物の物性を測定する測定装置において、
    電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光または電磁波パルスの光路長を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、
    第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物と前記集光位置との位置を、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するように調整する位置調整部と、
    前記遅延光学部の光路長を変化させて前記検出部で検出した電磁波パルスに関する信号から時間波形を取得する波形取得部であって、前記位置調整部により前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの焦点深度が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得する波形取得部と、
    前記第1の取得波形と前記第2の取得波形とに基づき測定波形を形成する波形形成部と、
    を有することを特徴とする測定装置。
  2. 前記焦点深度は、集光された電磁波パルスにおける焦点位置から光軸方向の前後に0.5ミリメートルの領域とすることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記波形形成部は、前記第1、第2の取得波形における前記第1、第2の反射部から反射された電磁波である第1、第2の反射パルスの時間軸上の位置が基準位置に位置するようにそれぞれ調整した第1、第2の調整波形を重ね合わせて測定波形を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記波形取得部は、前記第1の取得波形と前記第2の取得波形とは別に1以上の時間波形を取得し、前記第1の取得波形と前記第2の取得波形と前記1以上の時間波形に基づき前記波形形成部は測定波形を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の測定装置。
  5. 前記第2の集光位置は、測定物における前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方に電磁波パルスの焦点深度が位置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の測定装置。
  6. 前記位置調整部は、位置を固定された測定物に対して電磁波パルスの集光する集光位置を移動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の測定装置。
  7. 前記位置調整部は、電磁波パルスの光軸に平行に移動させる測定物を保持するステージであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の測定装置。
  8. 電磁波パルスは、30GHzから30THzの周波数帯域の一部を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の測定装置。
  9. 電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光の光路長を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、
    第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物と前記集光位置との相対的な位置を、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するように調整する位置調整部と、
    前記遅延光学部の光路長を変化させて前記検出部で検出した電磁波パルスに関する信号から時間波形を取得する波形取得部と、を有し、測定物の物性を測定する測定装置における測定方法であって、
    前記位置調整部により前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの焦点深度が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得し、
    前記第1、第2の取得波形における前記第1の反射部から反射された第1の反射パルスの時間軸上の位置が基準位置に位置するようにそれぞれ調整して第1、第2の調整波形とし、前記第1、第2の調整波形を加算して測定波形を形成することを特徴とする測定方法。
  10. 抽出された前記測定波形をフーリエ変換して測定物のスペクトルを取得することを特徴とする請求項9に記載の測定方法。
  11. 測定物のトモグラフィー像を取得するトモグラフィー装置において、
    電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、
    第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物に対して、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するようにして、前記集光位置における電磁波パルスの光軸に平行に移動させる位置調整部と、
    前記遅延光学部の光路長を可変にして前記検出部で検出した電磁波パルスに関する情報から時間波形を取得する波形取得部であって、前記位置調整部により前記第1の反射部または前記第2の反射部の一方のみに電磁波パルスの焦点深度が位置する第1の集光位置にて第1の取得波形を取得し、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて第2の取得波形を取得する波形取得部と、
    前記第1の取得波形と前記第2の取得波形とに基づき測定波形を形成する波形形成部と、
    測定物を保持し、測定物と電磁波パルスの位置を相対的に移動させる移動可能なステージと、
    前記ステージの位置と前記波形形成部が形成する前記測定波形とに基づき測定物のトモグラフィー像を構成する像構成部と、を有することを特徴とするトモグラフィー装置。
  12. 前記波形形成部は、前記第1、第2の取得波形における前記第1、第2の反射部から反射された電磁波である第1、第2の反射パルスの時間軸上の位置が基準位置に位置するようにそれぞれ調整した第1、第2の調整波形を重ね合わせて測定波形を形成することを特徴とする請求項11に記載のトモグラフィー装置。
  13. 電磁波パルスを測定物に照射して測定物の物性を測定する測定装置において、
    電磁波パルスを検出する検出部と、前記検出部に到達する励起光または電磁波パルスの光路長を遅延させる遅延光学部と、電磁波パルスを集光位置に集光する集光部と、
    第1の反射部と第2の反射部とを備える測定物と前記集光位置との位置を、前記第1の反射部または前記第2の反射部の少なくとも一方に電磁波パルスの焦点深度が位置するように調整する位置調整部と、
    前記遅延光学部の光路長を変化させて前記検出部で検出した電磁波パルスに関する信号から時間波形を取得する波形取得部であって、前記位置調整部により第1の集光位置にて第1の取得波形を、前記第1の集光位置とは異なる第2の集光位置にて前記第1の取得波形とは波形の異なる第2の取得波形を取得する波形取得部と、
    前記第1の取得波形と前記第2の取得波形とに基づき測定波形を形成する波形形成部と、
    を有することを特徴とする測定装置。
  14. 前記波形形成部は、前記第1、第2の取得波形における前記第1、第2の反射部から反射された電磁波である第1、第2の反射パルスの時間軸上の位置が基準位置に位置するようにそれぞれ調整した第1、第2の調整波形を重ね合わせて測定波形を形成することを特徴とする請求項13に記載の測定装置。
JP2012034396A 2012-02-20 2012-02-20 測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置 Pending JP2013170899A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034396A JP2013170899A (ja) 2012-02-20 2012-02-20 測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置
US13/769,170 US20130218008A1 (en) 2012-02-20 2013-02-15 Measuring device, measuring method, and tomographic apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034396A JP2013170899A (ja) 2012-02-20 2012-02-20 測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013170899A true JP2013170899A (ja) 2013-09-02
JP2013170899A5 JP2013170899A5 (ja) 2015-04-02

Family

ID=48982788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012034396A Pending JP2013170899A (ja) 2012-02-20 2012-02-20 測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20130218008A1 (ja)
JP (1) JP2013170899A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015087163A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2016114371A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2016540989A (ja) * 2013-12-17 2016-12-28 ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングLeica Microsystems CMS GmbH 光学的投影トモグラフィを用いて試料を検査する方法および装置
JP2018534002A (ja) * 2015-09-11 2018-11-22 延世大学校 産学協力団Industry−Academic Cooperation Foundation,Yonsei University 多重光学融合映像によって実時間で脳腫瘍を診断する方法及び装置
WO2019044600A1 (ja) * 2017-08-31 2019-03-07 パイオニア株式会社 光学測定装置、測定方法、プログラム及び記録媒体
JP2019174489A (ja) * 2019-07-17 2019-10-10 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2021076617A (ja) * 2019-07-17 2021-05-20 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2021516463A (ja) * 2018-03-08 2021-07-01 アルコン インコーポレイティド 制御信号タイミングを用いたピークレーザパルスの検出

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012218174A1 (de) * 2012-10-05 2014-04-10 Robert Bosch Gmbh Ortungsvorrichtung zur Bestimmung einer Objekttiefe
JP2016028230A (ja) * 2014-07-09 2016-02-25 キヤノン株式会社 測定装置及び測定方法
EP3315953A1 (en) * 2016-10-31 2018-05-02 Twoptics Systems Design SL Optical inspection system of objects destined to be used in a quality control system in a series manufacturing process and associated method
JP6754446B2 (ja) * 2016-12-06 2020-09-09 パイオニア株式会社 検査装置、検査方法、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP6829993B2 (ja) * 2016-12-28 2021-02-17 株式会社キーエンス 光走査高さ測定装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190887A (ja) * 2009-01-23 2010-09-02 Canon Inc 分析装置
US20100305885A1 (en) * 2009-05-27 2010-12-02 Enraf B. V. System and method for detecting adulteration of fuel or other material using wireless measurements
JP2010281700A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Canon Inc テラヘルツ波の時間波形を取得するための装置及び方法
JP2011085412A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Sony Corp テラヘルツ合焦方法、テラヘルツ合焦装置及びテラヘルツ合焦プログラム
WO2011096563A1 (ja) * 2010-02-08 2011-08-11 国立大学法人 岡山大学 パルス電磁波を用いた計測装置及び計測方法
JP2012002793A (ja) * 2010-05-18 2012-01-05 Canon Inc テラヘルツ波の測定装置及び測定方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3575805D1 (de) * 1984-10-11 1990-03-08 Hitachi Ltd Halterung fuer optische linse.
GB2405466B (en) * 2003-08-27 2006-01-25 Teraview Ltd Method and apparatus for investigating a non-planner sample
CN101566589B (zh) * 2008-12-15 2011-08-10 深圳先进技术研究院 太赫兹成像装置和太赫兹成像方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010190887A (ja) * 2009-01-23 2010-09-02 Canon Inc 分析装置
US20100305885A1 (en) * 2009-05-27 2010-12-02 Enraf B. V. System and method for detecting adulteration of fuel or other material using wireless measurements
JP2010281700A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Canon Inc テラヘルツ波の時間波形を取得するための装置及び方法
JP2011085412A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Sony Corp テラヘルツ合焦方法、テラヘルツ合焦装置及びテラヘルツ合焦プログラム
WO2011096563A1 (ja) * 2010-02-08 2011-08-11 国立大学法人 岡山大学 パルス電磁波を用いた計測装置及び計測方法
JP2012002793A (ja) * 2010-05-18 2012-01-05 Canon Inc テラヘルツ波の測定装置及び測定方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016028776; Yao-Chun Shen: 'Development and Application of Terahertz Pulsed Imaging for Nondestructive Inspection of Pharmaceuti' IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS Vol.14, No.2, 2008, pp.407-415 *

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015087163A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2016540989A (ja) * 2013-12-17 2016-12-28 ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングLeica Microsystems CMS GmbH 光学的投影トモグラフィを用いて試料を検査する方法および装置
JP2016114371A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2018534002A (ja) * 2015-09-11 2018-11-22 延世大学校 産学協力団Industry−Academic Cooperation Foundation,Yonsei University 多重光学融合映像によって実時間で脳腫瘍を診断する方法及び装置
WO2019044600A1 (ja) * 2017-08-31 2019-03-07 パイオニア株式会社 光学測定装置、測定方法、プログラム及び記録媒体
JPWO2019044600A1 (ja) * 2017-08-31 2020-09-17 パイオニア株式会社 光学測定装置、測定方法、プログラム及び記録媒体
US11041715B2 (en) 2017-08-31 2021-06-22 Pioneer Corporation Optical measurement apparatus, measurement method, program, and recording medium
JP2021516463A (ja) * 2018-03-08 2021-07-01 アルコン インコーポレイティド 制御信号タイミングを用いたピークレーザパルスの検出
JP7385570B2 (ja) 2018-03-08 2023-11-22 アルコン インコーポレイティド 制御信号タイミングを用いたピークレーザパルスの検出
JP2019174489A (ja) * 2019-07-17 2019-10-10 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置
JP2021076617A (ja) * 2019-07-17 2021-05-20 パイオニア株式会社 テラヘルツ波計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20130218008A1 (en) 2013-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013170899A (ja) 測定装置及び測定方法、トモグラフィー装置
JP4963640B2 (ja) 物体情報取得装置及び方法
KR101699273B1 (ko) 테라헤르츠파를 이용한 실시간 비접촉 비파괴 두께 측정장치
JP5037929B2 (ja) テラヘルツ波を用いた対象物の情報取得装置及び方法
US9164031B2 (en) Measurement apparatus and method, tomography apparatus and method
JP5489906B2 (ja) テラヘルツ波トランシーバ及び断層像取得装置
Song et al. Fast continuous terahertz wave imaging system for security
JP6286863B2 (ja) 光学系、及びテラヘルツ放射顕微鏡
US20020074500A1 (en) Diagnostic apparatus using terahertz radiation
JP6605603B2 (ja) 遠赤外分光装置
GB2384555A (en) Apparatus and method for investigating a sample
KR20160149429A (ko) THz 빔 스캔을 이용한 고속 3차원 영상 탐지 장치
US9134182B2 (en) Measurement apparatus and method, tomography apparatus and method
JP5735824B2 (ja) 情報取得装置及び情報取得方法
JP2013190350A (ja) テラヘルツ波帯の電磁波を用いた装置
JP4662831B2 (ja) 試料分析装置
JP2011085412A (ja) テラヘルツ合焦方法、テラヘルツ合焦装置及びテラヘルツ合焦プログラム
JP2004020352A (ja) テラヘルツパルス光計測方法及び装置
JP2012154920A (ja) トモグラフィ装置及び電磁波パルス出射装置
JP6720383B2 (ja) 遠赤外分光装置
KR101584128B1 (ko) 시료 집합체 및 이를 이용한 광학 상수 측정 장치
Cui et al. Broadband THz Bessel beam generation based on axicon
US11892290B2 (en) Optical coherence tomography apparatus, imaging method, and non-transitory computer readable medium storing imaging program
JP7012045B2 (ja) 遠赤外分光装置
US20160010978A1 (en) Measurement apparatus and measuring method

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170214