JP2013170516A - スクロール型流体機械 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各基板(26,28)のうちの一方の基板(28)に立設された渦巻体(32)の先端面(32a)が対向する他方の基板(26)の基面(26a)に対して常時摺動するのに対し、各基板のうちの他方の基板(26)に立設された渦巻体(30)の先端面(30a)は対向する他方の基板(28)の基面(28a)に対して所定のクリアランス(54)を存して離間したスクロールユニット(14)を備え、他方の基面(26a)に常時摺動する摺動先端面(26a)は無電解Ni−Pめっき層(56)を有し、摺動先端面が部分的に摺動される被摺動基面(26a)は陽極酸化被膜処理層(58)を有する。
【選択図】図2
Description
当該スクロールユニットは、固定スクロールに対し可動スクロールが公転旋回運動することにより、前記各渦巻体間に作動流体の圧縮室を形成し、該圧縮室が前記各基板の径方向中央部に向けてその容積を減少させながら移動する。また、可動スクロールの外周側には、基面に潤滑油を供給するための外周空間が形成されている。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、低コストでスクロールユニットの耐久性及びPV特性の向上を図ることができるスクロール型流体機械を提供することにある。
好ましくは、無電解Ni−Pめっき層は450HV〜550HVのビッカース硬さを有する(請求項3)。
好ましくは、スクロールユニットは、固定スクロールに対し可動スクロールが公転旋回運動することにより、各渦巻体間に作動流体の各基板の径方向中央部に向けてその容積を減少させながら移動する圧縮室と、可動スクロールの外周側から被摺動基面に潤滑油を供給するための外周空間とを形成し、被摺動基面は陽極酸化被膜処理層の形成前に形成した複数の微小凹部を有する(請求項4)。
好ましくは、微小凹部は0.5mm〜0.7mmの直径を有する(請求項6)。
好ましくは、微小凹部は0.095mm〜0.15mmの深さを有する(請求項7)。
また、本発明によれば、具体的には、摺動先端面に無電解Ni−Pめっきを施し、被摺動基面に陽極酸化被膜処理を施した場合、無電解Ni−Pめっき層は10μm〜20μmの膜厚(請求項2)、450HV〜550HVのビッカース硬さとすることで(請求項3)、スクロールユニットの耐久性及びPV特性を効果的に向上できることが判明している。
また、被摺動基面の潤滑不良に起因した固定スクロールに対する可動スクロールの凝着をも防止することができる(請求項4)。
図1は当該密閉型スクロール圧縮機1の概略を示した縦断面図である。
この圧縮機1は冷凍空調機やヒートポンプ式給湯機などの冷凍回路に組み込まれ、当該回路は作動流体の一例である二酸化炭素冷媒(以下、冷媒と称する)が循環する経路を備え、圧縮機1は経路から冷媒を吸入し、圧縮して経路に向けて吐出する。
回転軸20は、その上端側がスクロールユニット14に、その下端側がポンプユニット18に連結されており、回転軸20が電動モータ16によって回転駆動されることにより、スクロールユニット14は、冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施する。
圧縮室36は、固定スクロール24に対する可動スクロール22の公転旋回運動により、基板26,28の径方向中央部側に向けてその容積を減少させながら移動する。
これに対し固定スクロール24は、センターシェル4の内側に固定されるメインフレーム42に支持、固定されており、固定スクロール24の中央部分には圧縮室36に連通可能な吐出孔44が穿設されている。
詳しくは、油路46を経た潤滑油は回転軸20の上端から回転軸20に沿って電動モータ16側に流下される一方、可動スクロール22の基板26の背面26bとメインフレーム42との間に形成される背圧室48に供給され、背圧室48から基板26の外周面26cとメインフレーム42との間の外周空間50を経た潤滑油は、可動スクロール22の外周側から基面26aに供給される。
スクロールユニット14の運転中は、固定スクロール24の基板28に立設された渦巻体32の先端面(摺動先端面)32aが対向する可動スクロール22の基板26の基面26aに対して常時摺動している。これに対し、可動スクロール22の基板26に立設された渦巻体30の先端面30aは対向する固定スクロール24の基板28の基面28aに対して常時摺動することはなく、所定幅のクリアランス54を存して離間している。このクリアランス54はスクロールユニット14の寸法誤差や組み付け誤差を許容するために圧縮機1の設計段階で予め確保される。
無電解Ni−Pめっき層56は、めっきの前処理として、可動スクロール22の表面全体を荒らしてめっき層の密着性を高めるために、通常の2倍程度の90秒間のエッチング処理を行う。無電解Ni−Pめっき層56は、渦巻体30,32と同様の1μm程度の膜厚精度で形成可能であり、本実施形態の場合には10μmの膜厚t1を有し、500HVのビッカース硬さを有して形成される。
図4は微小凹部60を拡大した断面図である。微小凹部60は半球形状をなして陽極酸化被膜処理層58の形成前に形成され、隣り合う微小凹部60間の間隔Lは潤滑油の動粘度等を考慮して潤滑油の油膜62が途切れる距離に設定されている。また、微小凹部60は0.6mmの直径Dを有し、0.1mmの深さdを有して形成されている。
また、基面26aに陽極酸化被膜処理層58の形成前に複数の微小凹部60を形成することにより、微小凹部60が基面26aにおける潤滑油の油溜まりとして機能するため、固定スクロール24に対する可動スクロール22の潤滑性を高めることができ、スクロールユニット14の耐久性及びPV特性の更なる向上を図ることができる。また、基面26aの潤滑不良に起因した固定スクロール24に対する可動スクロール22の凝着をも防止することができる。
例えば上記実施形態では、無電解Ni−Pめっき層56の膜厚t1及び硬さ、陽極酸化被膜処理層58の膜厚t2及び硬さ、及び、微小凹部60の直径D及び深さdは、実験結果により好ましいと判明した数値ではあるが、これらの数値に厳密に限定されるものではない。
また、微小凹部は0.5mm〜0.7mmの直径D、0.095mm〜0.15mmの深さdとすることでスクロールユニットの耐久性及びPV特性を効果的に向上できることが判明している。
また、上記実施形態では、図3に示すように可動スクロール22の基面26aに微小凹部60を形成しているが、これに限らず、図5の固定スクロール24をその基面28a側からみた平面図に示すように固定スクロール24の基面28aに微小凹部60と同様の大きさ及び形状の微小凹部64を同様の配置で設けても良い。
また、上記実施形態では、冷凍空調機やヒートポンプ式給湯機などの冷凍回路に組み込まれる二酸化炭素冷媒を使用した密閉型スクロール圧縮機について説明しているが、本発明はこれに限らず種々の作動流体を使用した、種々の分野における圧縮機または膨脹機等のスクロール型流体機械に適用可能である。
14 スクロールユニット
22 可動スクロール
24 固定スクロール
26,28 基板
26a 基面(被摺動基面)
28a 基面
30,32 渦巻体
30a 先端面
32a 先端面(摺動先端面)
36 圧縮室
50 外周空間
54 クリアランス
56 無電解Ni−Pめっき層
58 陽極酸化被膜処理層
60,64 微小凹部
62 油膜
Claims (7)
- 各基板の各基面に渦巻体が対をなしてそれぞれ立設された可動スクロール及び固定スクロールから構成され、前記各基板のうちの一方の前記基板に立設された前記渦巻体の先端面が対向する他方の前記基板の前記基面に対して常時摺動するのに対し、前記各基板のうちの他方の前記基板に立設された前記渦巻体の先端面は対向する他方の前記基板の前記基面に対して所定のクリアランスを存して離間したスクロールユニットを備え、
前記他方の基面に常時摺動する前記摺動先端面は無電解Ni−Pめっき層を有し、前記摺動先端面が部分的に摺動される前記被摺動基面は陽極酸化被膜処理層を有することを特徴とするスクロール型流体機械。 - 前記無電解Ni−Pめっき層は10μm〜20μmの膜厚を有することを特徴とする請求項1に記載のスクロール型流体機械。
- 前記無電解Ni−Pめっき層は450HV〜550HVのビッカース硬さを有することを特徴とする請求項2に記載のスクロール型流体機械。
- 前記スクロールユニットは、前記固定スクロールに対し前記可動スクロールが公転旋回運動することにより、前記各渦巻体間に作動流体の前記各基板の径方向中央部に向けてその容積を減少させながら移動する圧縮室と、前記可動スクロールの外周側から前記被摺動基面に潤滑油を供給するための外周空間とを形成し、
前記被摺動基面は前記陽極酸化被膜処理層の形成前に形成した複数の微小凹部を有することを特徴とする請求項3に記載のスクロール型流体機械。 - 前記微小凹部は前記被摺動基面に対する前記摺動先端面の摺動領域に、隣り合う前記微小凹部間における潤滑油の油膜が途切れる間隔で配されることを特徴とする請求項4に記載のスクロール型流体機械。
- 前記微小凹部は0.5mm〜0.7mmの直径を有することを特徴とする請求項5に記載のスクロール型流体機械。
- 前記微小凹部は0.095mm〜0.15mmの深さを有することを特徴とする請求項6に記載のスクロール型流体機械。
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- 2012-02-21 JP JP2012035195A patent/JP2013170516A/ja active Pending
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