JPH05231348A - 摺動部品およびそれを用いたスクロール型圧縮機 - Google Patents

摺動部品およびそれを用いたスクロール型圧縮機

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JPH05231348A
JPH05231348A JP3540092A JP3540092A JPH05231348A JP H05231348 A JPH05231348 A JP H05231348A JP 3540092 A JP3540092 A JP 3540092A JP 3540092 A JP3540092 A JP 3540092A JP H05231348 A JPH05231348 A JP H05231348A
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Toron Ron Tan
トロン ロン タン
Takanobu Nishimura
隆宣 西村
Masayuki Hibi
正幸 日比
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 旋回スクロールやオルダムリングを軽量化
し、低入力化、低振動化、低騒音化等を図った上で、摺
動部分の耐摩耗性を向上させることによって、長期信頼
性を再現性よく得ることを可能にしたスクロール型圧縮
機を提供する。 【構成】 固定スクロール4と旋回スクロール5とによ
り、圧縮空間6を形成するスクロール型圧縮機である。
旋回スクロール5は、オルダムリング12により自転が
防止されており、旋回運動のみを行う。オルダムリング
12の動作は、フレーム8により規制されている。オル
ダムリング12と旋回スクロール5との摺動部分は、セ
ラミックス材料または金属多孔体を含む複合強化Al基材
料同志の組合せ、または複合強化Al基材料と表面硬化処
理が施された表面強化Al基材料との組合せにより構成さ
れている。また、オルダムリングとフレームとの摺動部
分は、同様な強化Al基材料による組合せ、あるいは強化
Al基材料とFe系材料との組合せにより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摺動部品およびそれを
適用したスクロール型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、空調機用冷媒の圧縮機等として、
スクロール型圧縮機が使用されている。このスクロール
型圧縮機では、それぞれ断面渦巻状のラップを有する固
定スクロールと旋回スクロールとを偏心させて組合せる
ことで圧縮機構を構成しており、両スクロールの渦巻状
ラップ間に圧縮空間が形成される。旋回スクロールの下
側には、モータ機構に接続された主軸の上端に設けられ
たクランク部が回転自在に取り付けられている。そし
て、モータ機構を駆動させて旋回スクロールを固定スク
ロール4に対して旋回運動させることにより、圧縮空間
は旋回スクロールの中心部に向って容積が徐々に小さく
なるように変化する。これにより、両スクロール間に吸
い込まれた冷媒ガス等の被圧縮流体は、圧縮されて吐出
される。
【0003】上記したようなスクロール型圧縮機におい
ては、旋回スクロールを自転させることなく、旋回運動
のみを行わせる必要がある。この旋回スクロールの自転
防止機構としては、例えばオルダムリングが用いられて
いる。このオルダムリングは、断面矩形状の円管体の両
表面に、互いに直交する 2組のキー部を突設したもので
ある。
【0004】オルダムリングは、旋回スクロールとフレ
ームとに略挟まれた状態で配置され、上面側のキー部は
旋回スクロールの下面に設けられたキー溝に摺動自在に
係合され、また下面側のキー部はフレームに設けられた
キー溝に摺動自在に係合される。そして、旋回スクロー
ルの偏心回転に応じて、オルダムリングはフレームに対
して 1方向のみに往復運動し、また旋回スクロールはオ
ルダムリングの移動方向と直交する方向のみに往復運動
する。これによって、旋回スクロールを自転させること
なく、旋回運動のみ行わせることが可能となる。
【0005】ところで、上記した旋回スクロールには、
高速回転時の遠心力をできるだけ減少させるような材料
を用いることにより、荷重支持摺動面への摩擦力や摩耗
力を軽減することが求められている。そこで、軽量なAl
合金で旋回スクロールを作製することが試みられてい
る。また、オルダムリングも旋回スクロールの旋回運動
に伴って往復運動するため、上記旋回運動による遠心力
のアンバランスを軽減するように、軽量なAl合金で作製
することが試みられている。これら旋回スクロールおよ
びオルダムリングの軽量化は、電動機への負荷を低減
し、効率の向上にも寄与する。
【0006】上記したように、旋回スクロールおよびオ
ルダムリングを共にAl合金で形成した場合、軽量化によ
る低入力化、低振動化、低騒音化等を図ることが可能で
ある半面、Al合金自体の耐摩耗性が不十分であることか
ら、荷重支持摺動面の摩耗が増大したり、さらには焼付
きが発生しやすくなる等、十分な長期信頼性を得ること
ができないという問題を招いてしまう。
【0007】このようなことから、Al合金製の旋回スク
ロールやオルダムリングの耐摩耗性を向上させることが
図られている。例えば、特開昭 62-298680号公報には、
旋回スクロールとオルダムリングとの摺動部分やオルダ
ムリングとフレームとの摺動部分には耐摩耗性の高いFe
系材料を用い、かつ旋回スクロールやオルダムリングの
他の部分のみにAl合金を用いることが記載されている。
また、特開昭63-36082号公報には、補強材を鋳込んだAl
合金鋳物でオルダムリングを形成することが、また特開
昭63-45485号公報には旋回スクロールの少なくとも摺動
部位を、セラミックス(Al2 O 3 やSiC)繊維、炭素繊
維、金属多孔体を含むAl合金で形成することが記載され
ている。
【0008】しかしながら、旋回スクロールやオルダム
リング等の摺動部位のみをFe系材料で構成する方法で
は、FeとAlとの熱膨張率の差が大きいことから、その製
造工程や圧縮機運転時に両素材間に剥離が生じたり、微
小な空間が発生する等、信頼性の確保に難点があった。
また、切削性が異なる異種の材料を同時に加工しようと
すると、加工精度を十分に確保することができないとい
う問題もあった。また、オルダムリングを補強材を含む
Al合金鋳物で形成する方法では、オルダムリング自体の
耐摩耗性は向上するものの、摺動相手材となるAl合金製
の旋回スクロールやフレームが過度に摩耗するため、圧
縮機としての長期信頼性は確保することができないとい
う問題があった。同様に、旋回スクロールの少なくとも
摺動部位を複合強化したAl基材料で形成した場合におい
ても、摺動相手材となるオルダムリングの過度の摩耗が
問題となる。
【0009】また、上述したような方法以外に、Al合金
の一般的な耐摩耗性の向上策として、陽極酸化によりア
ルマイト被膜(酸化被膜)を形成したり、Niメッキを施
す等によって、表面硬度を高めて摩擦係数を低減する方
法が知られている。しかし、旋回スクロールやオルダム
リングのいずれか一方に、陽極酸化処理やメッキ処理を
施した場合には、表面硬化被膜とAl自体との摺動となる
ため、Alが露出された方の部材の過度の摩耗が問題とな
る。また、旋回スクロールとオルダムリング、あるいは
オルダムリングとフレームの双方の摺動部位に陽極酸化
処理やメッキ処理を施した場合においては、酸化被膜同
志あるいはメッキ膜同志の摺動となるため、異常摩耗が
発生する可能性があるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のスクロール型圧縮機においては、低入力化、低振動
化、低騒音化等を図るために、旋回スクロールやオルダ
ムリングをAl合金で形成することが行われている。しか
しながら、この材料選択に伴って荷重支持摺動面の摩耗
が増大したり、さらには焼付きが発生しやすくなるた
め、十分な長期信頼性を得ることができなくなるという
問題を招いていた。そこで、旋回スクロールやオルダム
リング等の個々部品に対応させて、耐摩耗性の向上を図
ったAl合金を用いることが提案されているものの、圧縮
機構全体として見た場合には十分な信頼性を確保するま
でには至っていない。
【0011】このようなことから、旋回スクロールやオ
ルダムリングの軽量化を図った上で、圧縮機の摺動部分
全体としての耐摩耗性を向上させ、長期信頼性を確保す
ることが強く求められている。
【0012】本発明は、このような課題に対処してなさ
れたもので、各種部品の軽量化を図ることが可能なAl基
材料同志により摺動部品を構成する際に、摺動部分の耐
摩耗性の向上を図ることが可能な摺動部品を提供するこ
とを目的としており、また旋回スクロールやオルダムリ
ングを軽量化し、低入力化、低振動化、低騒音化等を図
った上で、摺動部分の耐摩耗性を向上させ、長期信頼性
を再現性よく得ることを可能にしたスクロール型圧縮機
を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の摺動部品は、少
なくとも摺動部位がセラミックス材料または金属多孔体
を含む複合強化Al基材料からなる第1の摺動部材と、少
なくとも前記第1の摺動部材との摺動部位が前記複合強
化Al基材料、あるいは表面硬化処理が施された表面強化
Al基材料からなる第2の摺動部材とを、摺動自在に組合
せてなることを特徴としている。
【0014】また、本発明における第1のスクロール型
圧縮機は、固定スクロールと、前記固定スクロールと組
合されて圧縮空間を形成する旋回スクロールと、前記旋
回スクロールの自転を防止して旋回運動を行わせるオル
ダムリングとを具備するスクロール型圧縮機において、
前記オルダムリングと旋回スクロールとの少なくとも摺
動部分を、セラミックス材料または金属多孔体を含む複
合強化Al基材料同志の組合せ、または前記複合強化Al基
材料と表面硬化処理が施された表面強化Al基材料との組
合せにより構成したことを特徴としている。
【0015】さらに、第2のスクロール型圧縮機は、固
定スクロールと、前記固定スクロールと組合されて圧縮
空間を形成する旋回スクロールと、前記旋回スクロール
の自転を防止して旋回運動を行わせるオルダムリング
と、前記オルダムリングの移動範囲を規制するフレーム
とを具備するスクロール型圧縮機において、前記オルダ
ムリングとフレームとの少なくとも摺動部分を、セラミ
ックス材料または金属多孔体を含む複合強化Al基材料同
志の組合せ、前記複合強化Al基材料と表面硬化処理が施
された表面強化Al基材料との組合せ、または前記複合強
化Al基材料あるいは前記表面強化Al基材料とFe系材料と
の組合せにより構成したことを特徴としている。
【0016】またさらに、第3のスクロール型圧縮機
は、固定スクロールと、前記固定スクロールと組合され
て圧縮空間を形成する旋回スクロールと、前記旋回スク
ロールの自転を防止して旋回運動を行わせるオルダムリ
ングと、前記オルダムリングの移動範囲を規制するフレ
ームとを具備するスクロール型圧縮機において、前記オ
ルダムリングと旋回スクロールとの少なくとも摺動部分
を、セラミックス材料または金属多孔体を含む複合強化
Al基材料同志の組合せ、または前記複合強化Al基材料と
表面硬化処理が施された表面強化Al基材料との組合せに
より構成し、かつ前記オルダムリングとフレームとの少
なくとも摺動部分を、前記複合強化Al基材料同志の組合
せ、前記複合強化Al基材料と前記表面強化Al基材料との
組合せ、または前記複合強化Al基材料あるいは前記表面
強化Al基材料とFe系材料との組合せにより構成したこと
を特徴としている。
【0017】
【作用】本発明のスクロール型圧縮機においては、圧縮
機の稼働に伴って高速で移動する旋回スクロールやオル
ダムリングを軽量なAl基材料で形成しており、さらにこ
れらの摺動部分を複合強化Al基材料同志の組合せ、また
は複合強化Al基材料と表面強化Al基材料との組合せによ
り構成している。このように、フレームやオルダムリン
グ等の可動部品に軽量にAl基材料を使用しているため、
偏心運動や往復運動による摺動が低減され、かつ軽量な
ために電動機に余分な仕事が加わらず、効率の向上も達
成される。しかも、これらの摺動部分は、高強度および
耐摩耗性に優れた強化Al基材料で構成されているため、
摺動部分の摩耗や焼き付きを防止し、十分な信頼性を得
ることができる。また、フレームとオルダムリングとの
摺動部分も、同様な強化Al基材料による組合せや強化Al
基材料とFe系材料との組合せとしているため、フレーム
とオルダムリングとの摺動部分も同様な摺動特性が得ら
れる。よって、圧縮機全体としての摺動部分の十分な信
頼性を確保した上で、スクロール型圧縮機の低入力化、
低振動化、低騒音化等を安定して図ることが可能とな
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0019】まず、図2を参照して、本発明の一実施例
のスクロール型圧縮機の全体構成について説明する。図
2において、1は密閉ケーシングであり、この密閉ケー
シング1内にはロータ2aとステータ2bとにより構成
されたモータ機構2と、圧縮機構3とが収容されてい
る。圧縮機構3は、固定スクロール4と旋回スクロール
5とにより構成されており、これら固定スクロール4お
よび旋回スクロール5はそれぞれ渦巻状のラップ4a、
5aを有している。そして、これらの渦巻状ラップ4
a、5aを偏心させた状態で噛合せることにより、これ
らの間に圧縮空間6…を形成している。
【0020】上記旋回スクロール5は、その下面中央部
にボス部5bを有している。また、上記モータ機構2の
ロータ2aに接続された主軸7の上端には、偏心された
クランク部7aが設けられており、このクランク部7a
は上記旋回スクロール5のボス部5b内に回転自在に差
し込まれている。なお、主軸7はフレーム8の軸受部9
に軸支されており、フレーム8は固定スクロール4と共
に密閉ケーシング1に固定されている。
【0021】そして、上記モータ機構2に通電して主軸
7を回転させ、クランク部7aを偏心駆動させることに
よって、旋回スクロール5は固定スクロール4に対して
旋回運動する。この旋回スクロール5の旋回運動に伴っ
て、圧縮空間6…の容積は徐々に小さく変化するため、
両スクロール4、5間に吸い込まれた冷媒ガス等の被圧
縮流体は、圧縮された状態で吐出される。
【0022】なお、図中10は旋回スクロール5の旋回
運動(偏心回転)に伴う遠心力のアンバランスを調整す
るためのバランスウエイトであり、11は旋回スクロー
ル5のスラスト保持部である。
【0023】ここで、上記旋回スクロール5の旋回運動
時においては、その自転を規制する必要がある。このた
め、この実施例のスクロール型圧縮機においては、旋回
スクロール5の自転防止機構として、オルダムリング1
2を旋回スクロール5とフレーム8とに略挟まれた状態
で配置している。
【0024】上記オルダムリング12の構造およびオル
ダムリング12と旋回スクロール5およびフレーム8と
の係合関係等について、図1を参照して説明する。な
お、図1はこの実施例の旋回スクロール型圧縮機の要部
を示す組立て斜視図である。
【0025】オルダムリング12は、断面矩形状の円管
体12aと、その一方の表面に略180度離して突設され
た一対の旋回スクロール側キー部12b、12bと、他
方の表面に略 180度離し、かつ上記旋回スクロール側キ
ー部12bと直交するように突設された一対のフレーム
側キー部12c、12cとにより構成されている。ま
た、旋回スクロール5の下面側には、上記旋回スクロー
ル側キー部12b、12bに個々に係合するキー溝5
c、5cが設けられており、フレーム8の上面側には同
様に、フレーム側キー部12c、12cに個々に係合す
るキー溝8a、8aが設けられている。
【0026】これらキー部12b、12cとキー溝5
c、8aとはそれぞれ摺動自在に係合されているため、
旋回スクロール5はオルダムリング12に対して 1方向
(図中、矢印x方向)のみに往復移動可能とされてお
り、かつオルダムリング12は旋回スクロール5の移動
方向と直交する方向(図中、矢印y方向)のみに往復移
動可能とされている。よって、オルダムリング12のy
方向のみへの往復移動と、そのように往復移動するオル
ダムリング12上での旋回スクロール5のx方向のみへ
の往復移動により、旋回スクロール5を自転させること
なく、旋回運動のみ行わせることが可能となる。
【0027】上記したキー部12b、12cとキー溝5
c、8aとは、旋回スクロール5の旋回運動に伴ってた
えず摺動している。そして、本発明のスクロール型圧縮
機においては、オルダムリング12および旋回スクロー
ル5を、また場合によってフレーム8をも含めてをAl基
材料で形成すると共に、旋回スクロール5とオルダムリ
ング12との摺動部分、およびオルダムリング12とフ
レーム8との摺動部分を、セラミックス材料または金属
多孔体を含有する複合強化Al基材料同志の組合せ、ある
いは複合強化Al基材料と表面硬化処理が施された表面強
化Al基材料との組合せによって構成している。なお、オ
ルダムリング12とフレーム8との摺動部分は、複合強
化Al基材料もしくは表面強化Al基材料とFe系材料との組
合せとしてもよい。
【0028】なお、上記した摺動部分とは、オルダムリ
ング12の摺動部位すなわちキー部12bと旋回スクロ
ール5の摺動部位すなわちキー溝5cの双方、およびオ
ルダムリング12のキー部12cとフレーム8の摺動部
位すなわちキー溝8aの双方を指すものとする。また、
場合によっては、オルダムリング12のキー部12b、
12cの近傍の円管体12aや、旋回スクロール5およ
びフレーム8の各キー溝5c、8aの近傍部も含むもの
とする。
【0029】上述した摺動部分の具体的な構成例を示す
と、例えば図1に示したように、オルダムリング12の
少なくとも各キー部12b、12cを複合強化Al基材料
(図中、点描部)で構成すると共に、旋回スクロール5
やフレーム8の少なくとも各キー溝5c、8aを複合強
化Al基材料(図中、点描部)で構成する。このように、
複合強化Al基材料同志で摺動部分を構成する場合には、
少なくとも一方に固体潤滑材、例えば炭素繊維、BN、 M
oS2 等を含有させることが好ましい。
【0030】また、図3に示すように、オルダムリング
12の少なくとも各キー部12b、12cを複合強化Al
基材料(図中、点描部分)で構成すると共に、旋回スク
ロール5やフレーム8の少なくとも各キー溝5c、8a
を表面強化Al基材料(図中、斜線部)、すなわちAl基材
料で作製した旋回スクロール5やフレーム8の少なくと
も各キー溝5c、8a内に表面硬化処理を施したもので
構成する。なお、旋回スクロール5およびフレーム8の
一方のキー溝を複合強化Al基材料で構成することも可能
である。
【0031】さらに、図4に示すように、オルダムリン
グ12の少なくとも各キー部12b、12cを表面強化
Al基材料(図中、斜線部)で構成すると共に、旋回スク
ロール5やフレーム8の少なくとも各キー溝5c、8a
を表面強化Al基材料(図中、斜線部分)で構成する。な
お、以上の各構成例において、フレーム8のみはFe系材
料で形成することも可能である。
【0032】本発明における複合強化Al基材料とは、セ
ラミックス材料を分散含有させたAl基材料(以下、Al基
分散強化複合体と称する)、または金属多孔体を内含す
るAl基材料(以下、Al基内含強化複合体と称する)であ
る。母材となるAl材料としては、Al単体や各種の高強度
Al合金を用いることが可能であり、Si、Mg、Cu等を含有
する合金が挙げられる。このようなAl合金としては、例
えば JIS規格アルミニウム鋳造合金のうち、AC8A、AC8
B、AC8C、ADC10 、ADC12 等が例示される。なお、ここ
で例示した JIS規格合金は、後述する複合体の製造方法
に応じて鋳造合金を列挙したが、複合体の製造方法によ
っては同等の性質を有する各種 JIS規格合金を用いるこ
とが可能である。
【0033】上記Al基分散強化複合体に用いるセラミッ
クス材料としては、セラミックス粉末、セラミックス繊
維、セラミックスウィスカー等が例示され、これらは単
独でまたは 2種以上の混合物として用いられる。また、
セラミックス材料の材質としては、例えばAl、Si、Ti、
Zr、Ta、Cr、B 、C 等の酸化物、窒化物、炭化物、ある
いはこれらの複合化物等が例示され、また炭素ファイバ
ーを用いることも可能である。中でも、ムライトウィス
カー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、チタン酸カリウ
ムウィスカー等が好適である。用いるセラミックス粉末
としては、平均粒径が 0.005μm 〜50μm 程度のものが
好ましく、またセラミックス繊維やセラミックスウィス
カーとしては平均直径が 0.005μm 〜50μm 程度で、平
均アスペクト比が 5〜 200程度のものが好ましい。
【0034】これらのセラミックス材料の分散含有量と
しては、複合体の製造方法、セラミックス材料の形状や
大きさによっても異なるが、複合体の全体積に対して10
体積%〜50体積%の範囲とすることが好ましい。セラミ
ックス材料の分散含有量が10体積%未満では、十分な複
合強化効果が得られないと共に、後述する複合体の製造
に用いられる予備成形体の作製が困難となる。一方、50
体積%を超えて用いても、それ以上の効果が得られない
と共に、後述する複合体の製造工程において、Al合金の
鋳造が困難となる。セラミックス材料の分散含有量のよ
り好ましい範囲は15体積%〜40体積%であり、さらに好
ましくは15体積%〜35体積%の範囲である。なお、セラ
ミックス繊維やセラミックスウィスカーを用いる場合に
は、より少量で強化効果が得られる。
【0035】また、Al基内含強化複合体に用いる金属多
孔体の材質としては、NiもしくはNi合金等が用いられ
る。金属多孔体が占める複合体中の体積率は、上記した
セラミックス材料と同程度とすることが好ましい。
【0036】セラミックス材料や金属多孔体を用いたAl
基複合強化材料は、例えばセラミックス粉末、セラミッ
クス繊維、セラミックスウィスカー、あるいはこれらの
混合物で作製した予備成形体もしくは金属多孔体を金型
内に配置し、合金溶湯を予備成形体もしくは金属多孔体
に含浸させつつ、金型内に鋳込むことによって得ること
ができる。
【0037】この際、図5に示すようなオルダムリング
12を作製する場合には、例えば各キー部12b、12
cおよびその近傍の円管体12aの形状に相当する予備
成形体もしくは金属多孔体をそれぞれ作製し、これらの
予備成形体もしくは金属多孔体をオルダムリング12の
形状に相当する金型内に配置して、合金溶湯を金型内に
鋳込んで作製する。
【0038】図5に示したオルダムリング12は、キー
部12b、12c近傍の円管体12aをも含めて複合強
化Al基材料で構成しているが、図6に示すように、キー
部12b、12cのみを複合強化Al基材料で構成するこ
とも可能である。このようなオルダムリング12を作製
する場合には、例えば各キー部12b、12cの形状に
相当する予備成形体もしくは金属多孔体を作製し、これ
らの予備成形体もしくは金属多孔体を各キー部12b、
12cの形状に相当する金型内に配置して、合金溶湯を
金型内に鋳込むことにより、まずキー部12b、12c
のみを複合強化Al基材料で作製する。一方、オルダムリ
ング12の円管体12aを機械加工やその他の一般的な
方法で作製する。そして、円管体12aの所定の部位
に、複合強化Al基材料で作製した各キー部12b、12
cを例えば拡散接合により接合して、所望のオルダムリ
ング12を作製する。
【0039】この接合に際して、接合面間には用いたAl
母材より融点の低いAl合金箔を介在させることが好まし
い。これにより、オルダムリング12自体の形状精度を
低下させることなく、確実に接合を行うことが可能とな
る。また、上記拡散接合は、大気中で行ってもよいが、
不活性雰囲気中または真空中で行うことが好ましい。上
記オルダムリング12は、いずれも摺動部位のみを複合
強化Al基材料で構成したものであるが、オルダムリング
12全体を複合強化Al基材料で構成することも可能であ
る。
【0040】また、旋回スクロール5やフレーム8の少
なくとも摺動部位を複合強化Al基材料で構成する場合に
おいても、上記したオルダムリング12の場合と同様
に、各キー溝5c、8aの近傍形状に相当する予備成形
体(セラミックス材料による)もしくは金属多孔体を作
製すると共に、それらの全体形状もしくはキー溝近傍部
形状の金型を用いて、合金溶湯を鋳込むことにより作製
する。また、旋回スクロール5やフレーム8全体を複合
強化Al基材料で構成することも可能である。
【0041】なお、前述したAl基分散強化複合体の作製
方法としては、合金溶湯含浸法に限らず、粉末冶金法や
メカニカルアロイング法等を採用することも可能であ
る。
【0042】また、本発明における表面強化Al基材料と
は、前述の複合強化Al基材料で例示したAl基材料と同等
の性質を有するAl基材料に、陽極酸化処理や金属メッキ
処理を施した材料である。上記メッキ処理としては、Ni
メッキ、Ni-Bメッキ、Ni-Pメッキ等の無電解Niメッキが
例示される。これら無電解Niメッキは、 SiCやBN等を分
散させた分散メッキとしてもよい。これにより、耐食
性、耐熱性、耐摩耗性等がより向上する。陽極酸化処理
は、ビッカーズ硬さで Hv340〜 Hv400程度のアルマイト
被膜(酸化被膜)を容易に得ることができ、かつ形状維
持能も高いため、特に本発明における表面処理として好
適である。なお、Niメッキによれば、材料によっても異
なるが、ビッカーズ硬さで Hv600〜 Hv800程度の被膜が
得られる。上述したような陽極酸化処理や金属メッキ処
理を施したAl基材料を使用する場合、旋回スクロール5
やフレーム8、あるいはオルダムリング12全体に被膜
を形成してもよいし、例えば各キー溝5c、8aの内壁
面のみ、あるいはキー部12b、12cの表面のみに被
膜を形成してもよい。
【0043】上記構成のスクロール型圧縮機において
は、圧縮機の稼働に伴って高速で移動する旋回スクロー
ル5およびオルダムリング12を、軽量なAl基材料で形
成しており、さらにこれら旋回スクロール5とオルダム
リング12との摺動部分は、複合強化Al基材料同志の組
合せ、または複合強化Al基材料と表面強化Al基材料との
組合せにより構成している。また、フレーム8とオルダ
ムリング12との摺動部分は、同様な強化Al基材料の組
合せや強化Al基材料とFe系材料との組合せとしている。
よって、圧縮機全体としての摺動部分の摩耗や焼き付き
を防止し、十分な信頼性を確保した上で、スクロール型
圧縮機の低入力化、低振動化、低騒音化等を安定して図
ることができる。なお、旋回スクロール5やオルダムリ
ング12の摺動部位のみを強化Al基材料で構成すること
によって、製造コストの低減を図ることができる。
【0044】次に、上記スクロール型圧縮機の具体例お
よびその評価結果について述べる。 実施例1 まず、図5に示したオルダムリング12において、各キ
ー部12b、12cとその近傍部の形状に相当する予備
成形体を、それぞれムライトウィスカー(平均直径= 0.
05μm 、平均アスペクト比=20)により、複合体中の体積
率が 20%となるように作製した。次いで、上記各予備成
形体を所定のオルダムリング形状のキャビティを有する
ダイキャスト金型内にそれぞれ配置した後、この金型内
にAl合金・ADC-12の溶湯を加圧しながら鋳込んだ。この
ようにして、ムライトウィスカーで分散強化したAl合金
複合体で形成した摺動部位を有し、他の部位はAl合金に
より形成したオルダムリング12を得た。
【0045】一方、旋回スクロール5と固定スクロール
4とをAl合金・ADC12 で形成した後、それらの表面にビ
ッカース硬さHv 400程度の陽極酸化被膜(膜厚= 約15μ
m)を形成した。また、フレーム8は鋳鉄により形成し
た。
【0046】これらオルダムリング12、旋回スクロー
ル5、固定スクロール4およびフレーム8を用いて、図
2に構成を示したスクロール型圧縮機を組み立て、4000
時間の実機試験を行った後、各摺動部分の耐摩耗性を評
価した。その結果、オルダムリング12と旋回スクロー
ル5との摺動部分におけるオルダムリング12の比摩耗
量(圧縮機作動後の摩耗減量との比)は 2.0×10-11 mm
3 /kgf・mm、旋回スクロール5の比摩耗量は 1.5×10
-10 mm3 /kgf・mmで、またオルダムリング12とフレー
ム8との摺動部分におけるオルダムリング12の比摩耗
量は 3.5×10-11mm3 /kgf・mm、フレーム8の比摩耗量
は 1.8×10-11 mm3 /kgf・mmと、いずれも良好な結果が
得られた。
【0047】比較例1 上記実施例1と同様なAl合金で旋回スクロール5および
オルダムリング12を作製すると共に、旋回スクロール
5については陽極酸化処理を施さずに、実施例1と同様
なスクロール型圧縮機を組み立て、同一条件で各摺動部
分の耐摩耗性を評価した。その結果、オルダムリング1
2と旋回スクロール5との摺動部分におけるオルダムリ
ング12の比摩耗量は 0.4×10-6mm3 /kgf・mm、旋回ス
クロール5の比摩耗量は 0.5×10-6mm3 /kgf・mmで、ま
たオルダムリング12とフレーム8との摺動部分におけ
るオルダムリング12の比摩耗量は 0.8×10-6mm3 /kgf
・mmと、とても実用に耐え得るものではなかった。
【0048】比較例2 陽極酸化処理を施さずに、Al合金製の旋回スクロール5
をそのまま用いる以外は、上記実施例1と同様なスクロ
ール型圧縮機を組み立て、同一条件で各摺動部分の耐摩
耗性を評価した。その結果、オルダムリング12と旋回
スクロール5との摺動部分におけるオルダムリング12
の比摩耗量は 0.5×10-11 mm3 /kgf・mmと良好であった
ものの、旋回スクロール5の比摩耗量は 0.3×10-6mm3
/kgf・mmと過度の摩耗が発生していた。
【0049】実施例2 まず、図6に示したオルダムリング12において、各キ
ー部12b、12cの形状に相当する予備成形体を、Al
2 O 3 繊維(平均直径=3μm 、平均アスペクト比=100)
により、複合体中の体積率が 15%となるように作製し
た。次いで、上記予備成形体を所定のキー部形状のキャ
ビティを有するダイキャスト金型内にそれぞれ配置し、
予備成形体および金型を 450℃に加熱した後、この金型
内に6061Al合金の溶湯を 800℃で注湯し、1000kgf/cm2
の加圧下で含浸させ加圧鋳造した。このようにして、Al
2 O 3 繊維で分散強化したAl基複合体からなるキー部1
2b、12cをそれぞれ得た。
【0050】一方、オルダムリング12の本体にあたる
円環体12aを、Al合金・6063で押出しにより成形し
た。そして、上記Al合金製の円環体12aの所定の位置
に、Al2 O 3 繊維を含むAl基複合体からなる各キー部1
2b、12cを12.5wt%Al-Si合金(融点:577℃)の箔を
介在させて配置し、 577± 2.5℃の温度で、Arガス雰囲
気中にて 1時間の条件で熱処理して拡散接合した。この
ようにして、各キー部12b、12cをAl2 O 3 繊維で
分散強化したAl基複合体で構成し、他の部位はAl合金か
らなるオルダムリング12を得た。
【0051】上記オルダムリング12と、実施例1と同
様な旋回スクロール5(陽極酸化済Al合金製)、固定ス
クロール4(陽極酸化済Al合金製)およびフレーム8
(鋳鉄製)を用いて、上記実施例1と同様なスクロール
型圧縮機を組み立て、同一条件で各摺動部分の耐摩耗性
を評価した。その結果、オルダムリング12と旋回スク
ロール5との摺動部分におけるオルダムリング12の比
摩耗量は 6.5×10-11 mm3 /kgf・mm、旋回スクロール5
の比摩耗量は 2.0×10-10 mm3 /kgf・mmで、またオルダ
ムリング12とフレーム8との摺動部分におけるオルダ
ムリング12の比摩耗量は 6.0×10-11 mm3 /kgf・mm、
フレーム8の比摩耗量は 2.2×10-11 mm3/kgf・mmと、
いずれも良好な結果が得られた。
【0052】実施例3、4 上記した実施例1および実施例2において、それぞれフ
レーム8をAl合金で形成すると共に、旋回スクロール5
と同様な陽極酸化を施す以外は、各々実施例1および実
施例2と同様にしてスクロール型圧縮機を組み立て、同
一条件で各摺動部分の耐摩耗性を評価した。その結果、
それぞれ実施例1および実施例2と同様な結果が得られ
た。
【0053】実施例5、6 上記した実施例1および実施例2において、それぞれAl
合金で形成した旋回スクロール5に、Ni-Pの分散メッキ
(分散剤を 7重量%含む)を厚さ15μm となるように施
す以外は、各々実施例1および実施例2と同様にしてス
クロール型圧縮機を組み立て、同一条件で各摺動部分の
耐摩耗性を評価した。その結果、実施例5のスクロール
型圧縮機では、オルダムリング12と旋回スクロール5
との摺動部分におけるオルダムリング12の比摩耗量は
2.1×10-11 mm3 /kgf・mm、旋回スクロール5の比摩耗
量は 1.0×10-10 mm3 /kgf・mmで、またオルダムリング
12とフレーム8との摺動部分におけるオルダムリング
12の比摩耗量は 3.3×10-11 mm3 /kgf・mm、フレーム
8の比摩耗量は 1.9×10-11 mm3 /kgf・mmと、いずれも
良好な結果が得られた。また、実施例6のスクロール型
圧縮機では、オルダムリング12と旋回スクロール5と
の摺動部分におけるオルダムリング12の比摩耗量は
7.5×10-11 mm3 /kgf・mm、旋回スクロール5の比摩耗
量は 2.0×10-10 mm3 /kgf・mmで、またオルダムリング
12とフレーム8との摺動部分におけるオルダムリング
12の比摩耗量は 6.2×10-11 mm3 /kgf・mm、フレーム
8の比摩耗量は 2.0×10-11 mm3 /kgf・mmと、いずれも
良好な結果が得られた。
【0054】実施例7、8 上記した実施例5および実施例6において、それぞれフ
レーム8を旋回スクロール5と同様なNi-Pの分散メッキ
膜を有するAl合金で形成する以外は、各々実施例5およ
び実施例6と同様にしてスクロール型圧縮機を組み立
て、同一条件で各摺動部分の耐摩耗性を評価した。その
結果、それぞれ実施例5および実施例6と同様な結果が
得られた。
【0055】実施例9 まず、図1に示した旋回スクロール5およびフレーム8
において、各キー溝5c、8a部の周辺部形状に相当す
る予備成形体を、 SiCウィスカー(平均直径=0.05μm
、平均アスペクト比=100)により、複合体中の体積率
が 25%となるようにそれぞれ作製した。次いで、上記予
備成形体を所定の旋回スクロール形状およびフレーム形
状のキャビティを有するダイキャスト金型内にそれぞれ
配置した後、これらの金型内にAl合金・ADC-12の溶湯を
加圧しながら鋳込んだ。このようにして、 SiCウィスカ
ーで分散強化したAl合金で構成したキー溝を有し、他の
部位はAl合金により形成した旋回スクロール5およびフ
レーム8をそれぞれ得た。
【0056】上記した旋回スクロール5およびフレーム
8を用いると共に、実施例1と同様なオルダムリング1
2および固定スクロール4を用いて、実施例1と同様に
してスクロール型圧縮機を組み立て、同一条件で各摺動
部分の耐摩耗性を評価した。その結果、オルダムリング
12と旋回スクロール5との摺動部分におけるオルダム
リング12の比摩耗量は 7.5×10-11 mm3 /kgf・mm、旋
回スクロール5の比摩耗量は 2.5×10-11 mm3 /kgf・mm
で、またオルダムリング12とフレーム8との摺動部分
におけるオルダムリング12の比摩耗量は 7.3×10-11
mm3 /kgf・mm、フレーム8の比摩耗量は 3.0×10-11 mm
3 /kgf・mmと、いずれも良好な結果が得られた。
【0057】実施例10 上記実施例9と同様にして作製した旋回スクロール5お
よびフレーム8を用い、かつ陽極酸化を施したAl合金製
のオルダムリング12を用いて、スクロール型圧縮機を
組み立て、同一条件で各摺動部分の耐摩耗性を評価し
た。その結果、オルダムリング12と旋回スクロール5
との摺動部分におけるオルダムリング12の比摩耗量は
8.5×10-9mm3 /kgf・mm、旋回スクロール5の比摩耗量
は 1.5×10-11 mm3 /kgf・mmで、またオルダムリング1
2とフレーム8との摺動部分におけるオルダムリング1
2の比摩耗量は 8.0×10-9mm3 /kgf・mm、フレーム8の
比摩耗量は 2.0×10-11 mm3 /kgf・mmと、いずれも良好
な結果が得られた。
【0058】実施例11 上記実施例9と同様にして作製した旋回スクロール5お
よびフレーム8を用い、かつNi-Pの分散メッキを厚さ15
μm となるように施したAl合金製のオルダムリング12
を用いて、スクロール型圧縮機を組み立て、同一条件で
各摺動部分の耐摩耗性を評価した。その結果、オルダム
リング12と旋回スクロール5との摺動部分におけるオ
ルダムリング12の比摩耗量は 5.0×10-10 mm3 /kgf・
mm、旋回スクロール5の比摩耗量は 1.2×10-11 mm3 /k
gf・mmで、またオルダムリング12とフレーム8との摺
動部分におけるオルダムリング12の比摩耗量は 4.8×
10-10 mm3 /kgf・mm、フレーム8の比摩耗量は 1.4×10
-11 mm3 /kgf・mmと、いずれも良好な結果が得られた。
【0059】実施例12 まず、図5に示したオルダムリング12において、各キ
ー部12b、12cとその近傍部の形状に相当するNi多
孔体を、複合体中の体積率が 15%となるように作製し
た。これらのNi多孔体を所定のオルダムリング形状のキ
ャビティを有するダイキャスト金型内に配置した後、こ
の金型内にAl合金・ADC-12の溶湯を加圧しながら鋳込ん
だ。このようにして、Ni多孔体で内含強化したAl合金で
構成した摺動部位を有し、他の部位はAl合金により形成
したオルダムリング12を得た。上記オルダムリング1
2を用いる以外は、実施例1と同様にしてスクロール型
圧縮機を組み立て、同一条件で各摺動部分の耐摩耗性を
評価した。その結果、オルダムリング12と旋回スクロ
ール5との摺動部分におけるオルダムリング12の比摩
耗量は 6.5×10-9mm3 /kgf・mm、旋回スクロール5の比
摩耗量は 1.0×10-8mm3 /kgf・mmで、またオルダムリン
グ12とフレーム8との摺動部分におけるオルダムリン
グ12の比摩耗量は 5.0×10-9mm3 /kgf・mm、フレーム
8の比摩耗量は 2.5×10-10 mm3 /kgf・mmと、いずれも
良好な結果が得られた。
【0060】実施例13 まず、図6に示したオルダムリング12において、各キ
ー部12b、12cの形状に相当するNi多孔体を、複合
体中の体積率が7.5%となるように作製した。次いで、こ
れらのNi多孔体を所定のキー部形状のキャビティを有す
るダイキャスト金型内にそれぞれ配置した後、この金型
内に6061Al合金の溶湯を加圧下で含浸させて加圧鋳造し
た。このようにして、Ni多孔体で内含強化したAl基複合
体からなるキー部12a、12bをそれぞれ得た。
【0061】次いで、実施例2と同様に作製したオルダ
ムリング12の本体にあたる円環体12aの所定の位置
に、上記Ni多孔体を含むAl基複合体からなる各キー部1
2b、12cを12.5wt%Al-Si合金箔を介在させて配置
し、 577± 2.5℃の温度で、Arガス雰囲気中にて 1時間
の条件で熱処理して拡散接合した。このようにして、各
キー部12b、12cをNi多孔体で内含強化したAl基複
合体で構成し、他の部位はAl合金からなるオルダムリン
グ12を得た。
【0062】上記オルダムリング12を用いる以外は、
実施例2と同様にしてスクロール型圧縮機を組み立て、
同一条件で各摺動部分の耐摩耗性を評価した。その結
果、オルダムリング12と旋回スクロール5との摺動部
分におけるオルダムリング12の比摩耗量は 1.0×10-8
mm3 /kgf・mm、旋回スクロール5の比摩耗量は 5.0×10
-9mm3 /kgf・mmで、またオルダムリング12とフレーム
8との摺動部分におけるオルダムリング12の比摩耗量
は 0.9×10-8mm3 /kgf・mm、フレーム8の比摩耗量は
1.0×10-10 mm3 /kgf・mmと、いずれも良好な結果が得
られた。
【0063】実施例14、15 上記した実施例12および実施例13において、それぞ
れ旋回スクロール5として、Ni-Pの分散メッキを厚さ20
μm となるように施したAl合金製の旋回スクロール5を
用いる以外は、各々実施例12および実施例13と同様
にしてスクロール型圧縮機を組み立て、同一条件で各摺
動部分の耐摩耗性を評価した。その結果、いずれも同様
な良好な結果が得られた。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、各
種部品の軽量化を図ることが可能なAl基材料を用いて摺
動部品を構成する際、特にAl基材料同志で摺動部品を構
成する際、それらAl基材料の耐摩耗性の大幅な向上が達
成できるため、軽量でかつ信頼性の高い摺動部品を提供
することが可能となる。また、そのような摺動部品を旋
回スクロールやオルダムリング等に適用することによっ
て、可動部品である旋回スクロールやオルダムリングを
軽量化した上で、それらの摺動部分の耐摩耗性を大幅に
向上させることができる。よって、低入力化、低振動
化、低騒音化等を達成した上で、長期信頼性が再現性よ
く得られるスクロール型圧縮機を提供することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスクロール型圧縮機の要部
構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すスクロール型圧縮機の全体構成を示
す断面図である。
【図3】本発明のスクロール型圧縮機の他の要部構成例
を示す斜視図である。
【図4】本発明のスクロール型圧縮機のさらに他の要部
構成例を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例のスクロール型圧縮機における
オルダムリングの一構成例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例のスクロール型圧縮機における
オルダムリングの他の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2……モータ機構 3……圧縮機構 4……固定スクロール 4a、5a…渦巻状ラップ 5……旋回スクロール 5c、8a…キー溝 6……圧縮空間 7……主軸 7a…クランク部 8……フレーム 12……オルダムリング 12b…旋回スクロール側キー部 12c…フレーム側キー部
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04C 29/00 U 6907−3H F16D 3/04 A 8012−3J // C10N 10:06 10:16 20:06 B 8217−4H 30:06 40:02 50:08 70:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも摺動部位がセラミックス材料
    または金属多孔体を含む複合強化Al基材料からなる第1
    の摺動部材と、少なくとも前記第1の摺動部材との摺動
    部位が前記複合強化Al基材料、あるいは表面硬化処理が
    施された表面強化Al基材料からなる第2の摺動部材と
    を、摺動自在に組合せてなることを特徴とする摺動部
    品。
  2. 【請求項2】 固定スクロールと、前記固定スクロール
    と組合されて圧縮空間を形成する旋回スクロールと、前
    記旋回スクロールの自転を防止して旋回運動を行わせる
    オルダムリングとを具備するスクロール型圧縮機におい
    て、 前記オルダムリングと旋回スクロールとの少なくとも摺
    動部分を、セラミックス材料または金属多孔体を含む複
    合強化Al基材料同志の組合せ、または前記複合強化Al基
    材料と表面硬化処理が施された表面強化Al基材料との組
    合せにより構成したことを特徴とするスクロール型圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 固定スクロールと、前記固定スクロール
    と組合されて圧縮空間を形成する旋回スクロールと、前
    記旋回スクロールの自転を防止して旋回運動を行わせる
    オルダムリングと、前記オルダムリングの移動範囲を規
    制するフレームとを具備するスクロール型圧縮機におい
    て、 前記オルダムリングとフレームとの少なくとも摺動部分
    を、セラミックス材料または金属多孔体を含む複合強化
    Al基材料同志の組合せ、前記複合強化Al基材料と表面硬
    化処理が施された表面強化Al基材料との組合せ、または
    前記複合強化Al基材料あるいは前記表面強化Al基材料と
    Fe系材料との組合せにより構成したことを特徴とするス
    クロール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 固定スクロールと、前記固定スクロール
    と組合されて圧縮空間を形成する旋回スクロールと、前
    記旋回スクロールの自転を防止して旋回運動を行わせる
    オルダムリングと、前記オルダムリングの移動範囲を規
    制するフレームとを具備するスクロール型圧縮機におい
    て、 前記オルダムリングと旋回スクロールとの少なくとも摺
    動部分を、セラミックス材料または金属多孔体を含む複
    合強化Al基材料同志の組合せ、または前記複合強化Al基
    材料と表面硬化処理が施された表面強化Al基材料との組
    合せにより構成し、かつ前記オルダムリングとフレーム
    との少なくとも摺動部分を、前記複合強化Al基材料同志
    の組合せ、前記複合強化Al基材料と前記表面強化Al基材
    料との組合せ、または前記複合強化Al基材料あるいは前
    記表面強化Al基材料とFe系材料との組合せにより構成し
    たことを特徴とするスクロール型圧縮機。
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