JPH03130591A - ロータリコンプレッサ部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は冷蔵庫や空調機等に用いられるロータリコンプ
レッサのベーン、ロータ等の部材に関するものである。

従来の技術 近年、冷蔵庫用、空調機用ロータリコンプレッサは、ま
すます高出力化が要求されており、インバータ制御によ
る高速運転が実施されている。

以下図面を参照にしながら従来のロータリコンプレッサ
について説明する。

第２図は従来のロータリコンプレッサの断面図である。

１はロータリコンプレッサである。２はシャフト、３は
ローラ、４はシリンダ、６はベーンである。シャフト２
にローラ３が偏心して組立てられており、ローラ３が、
シリンダ４の内壁と密接しながら、かつ、ベーン６の先
端曲率部と圧接しながら回転するもので、ローラ３の動
きに対応して、ベーン５は、シリンダ４の一部に設けら
れたスロット（以下ベーン溝という）を出入りする往復
運動を行なう動きを示すものである。従って、ベーン５
は、ローラ３の外周面及び、シリンダ４に設けられたベ
ーン溝内壁面と摺動する構成となっている。そして、シ
ャフト２０回転微増に対応してローラ３の重量を小さく
してシャフト２に加わるローラ３の遠心力を軽減しコン
プレッサの負荷を小さ゛くしたυ、ベーン５の重量を小
さくして往復運動時の慣性力を軽減し追従性を改良しコ
ンプレッサの性能を向上する目的で、７ルミニウム合金
あるいはＳＩＣウィスカー強化アルミニウム合金等の軽
量部材で上記コンプレッサの部品を構成する試みがなさ
れていた（特開昭６３−２３０９８３）。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、軽量部材として一
般に用いられるアルミニウム合金が耐摩耗性の点で鋼材
より劣ること、また線膨張係数が焼結材料や鋳鉄で形成
される他の構成部品に比べてはるかに大きくなることか
ら、ＳｉＣやＳｉ３Ｎ４等のウィスカーを多量に配合さ
せたウィスカー化アルミニウム合金を用いなければ十分
な特性が得られなかった。そして、この様な高価なセラ
ミックウィスカを多量に配合するため、従来使用してい
た鋼材に比べて著しくコス）ＵＰとなり上記軽量部材の
使用が限定されていた。

従って、よシ安価で、耐摩耗性に優れ、鋼材数の線膨張
係数を示すコンプレッサ部材が望まれていた。

本発明は、上記課題に濫み、安価で特性に優れた軽量部
材を供給することでロータリコンプレッサの高速化を容
易とし能力の向上を図ることができるものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明のロータリコンプレ
ッサ部材は、黒鉛を混合したアルミナ繊維プリフォーム
にＳｔを多量に含有するアルミニウム合金を含浸、凝固
させてなるものである。

作　　用 本発明は、ロータリコンプレッサ部材を上記した構成に
よって、安価なナルミナ繊維及びＳｉにより線膨張係数
を抑制するとともに強度及び耐摩耗性を改良し、そして
黒鉛の配合によシ鋳鉄部材と同様に自己潤滑性を付与し
てさらに耐摩耗性を向上させるものである。その結果と
して、安価で特性に優れた軽量部材を供給することがで
き、ロータリコンプレッサの高速化を容易とし能力の向
上を図ることができる。

実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説明
する。第１図は、本発明の部材を用いたロータリコンプ
レッサの断面図を示す。第１図において、１はロータリ
コンプレッサである。２は鋳鉄製のシャフト、４は同じ
く鋳鉄製のシリンダ、６及び７は以下に示す本発明の部
材により形成してなるローラ及びベーンである。

ローラ及びベーン７は、平均直径約３μｍ、アスペクト
比１ｏｏ〜２０００のα型アルミナ短繊維に粒径１〜６
μｍ鱗片状黒鉛を６重量％混合して形成したプリフォー
ムに、５ｉ１７重量％。

（：ｕ４．５重量％、　Ｍｇ　０．６重量％を含有する
アルミニウム合金の溶湯を１ｏｏｏＫｙ／ｄの加圧下で
含浸、凝固させ作製したビレットよシ切削加工によシ切
シ出して形成したものである。このとき、この繊維強化
金属中のアルミナ短繊維体積含有率は１２ｔｓ、黒鉛の
体積含有率は１．６チであシ、引張強度４２　Ｋ９　／
　−、熱膨張係数１６×１０−６１／℃（常温〜２００
℃）の機械特性を示した。

第１図において、モータ（図示せず）によシ回転するシ
ャフト２の偏心部にローラ６が組込まれておυ、ローラ
６がシリンダ４の内壁と密接しながら、かつ、ベーン７
の先端曲率部と摺動しながら回転するもので、ローラ６
の動きに対応して、ペーンアがシリンダ４のベーン溝を
往復運動するものである。

従って、一般アルミニウム合金より　ＳＬを含有したア
ルミニウム合金マトリックスにアルミナ短繊維を複合し
た本実施例の部材は、軽量であシ、かつ、鉄系材料並の
機械強度と熱膨張係数を示すことから、前記ロータリコ
ンプレッサにおいて、ローラ６及びベーン７の軽量化が
達成できコンプレッサの高速回転時の負荷が軽減するこ
とがわかる。

そして、本実施例の部材の耐摩耗性を確認するため、コ
ンプレッサによる耐久性テストヲ行った。

本実施例の部材を用いたコンプレッサ及び比較例として
黒鉛を添加しないアルミナ繊維強化金属。

ＳｉＣウィスカ強化金属を用いたコンプレッサについて
従来の２倍の速度で約１年間の運転を行い、ベーン先端
曲率部の摩耗量を評価した。結果を付表に示す。

この結果よυ、本実施例のアルミナ繊維強化金属は、黒
鉛を添加しない比較例１に比べてはるかに耐摩耗性が向
上していること、また高価なＳ１Ｃウイスカを多量に複
合した比較例２とほぼ同等の機械特性を示すとともに耐
摩耗性の点では本実施例の方が優れていること、また鉄
系材料である比較例３に比べて約６０−の軽量化が図れ
ることを確認した。

以上の様に本実施例においては、ベーン及びローラ部材
として黒鉛を混合したアルミナ短繊維プリフォームにＳ
ｔを多量に含有するアルミニウム合金を含浸、凝固させ
てなる部材を用いることによシ、機械特性及び耐摩耗性
の点で優れた軽量部材を安価に適用することができ、ロ
ータリコンプレッサの高速運転時の負荷軽減が容易に達
成できるものである。

なお、本発明の実施例では、黒鉛体積含有量を１．６チ
としたが、好ましくは０．１〜２チが適正であり、０．
１チよシ少ない場合は耐摩耗性向上効果が乏しく、また
２チよシ多い場合はそれ以上の効果が望めない上に機械
強度の低下をまねく。また、本実施例ではアルミナ繊維
体積含有量を１２チとしたが、好ましくは６〜２ｏチが
適正であシ、６チより少ない場合は機械強度や線膨張係
数の点で劣り、また２０％を越えるものはマトリックス
合金の含浸が困難となシ均一な組織が得られないという
問題が生じる。また、本実施例では、マトリックスのア
ルミニウム合金のＳｌ含有量を１７重量％としたが、好
ましくは１０〜４０重量％が適正であシ、１０重量％よ
シ少ない場合は線膨張係数の抑制が困難であシ、また４
ｏ重量％を越えるものは初晶ｓｉ結晶が巨大化し機械強
度の低下をまねく。

なお、本発明の実施例では前記アルミナ繊維強化金属を
ベーン、ローラ部材として用いたが、シャフトやシリン
ダ等のロータリコンプレッサ部材として利用することに
ょシ軽量化を図ることもできる。

発明の効果 以上の様に本発明は、黒鉛を混合したアルミナ繊維プリ
フォームにＳｉを多量に含有するアルミニウム合金を含
浸、凝固させてなるロータリコンプレッサ部材を用いる
ことにより、耐摩耗性や機械特性に優れた怪魚部材を安
価に利用することができ、コンプレッサの軽量化が容易
に達成でき、高速運転時の負荷軽減や性能の向上に寄与
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である部材を用いたロータリ
コンプレッサの断面図、珍吻４モ第２図は従来のロータ
リコンプレッサの断面図である。 １・・・・・・ロータリコンプレッサ、６・・・・・・
ローラ、７・・・・・・ベーン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 黒鉛を混合したアルミナ繊維のプリフォームに、シリコ
   ン含有量１０〜４０重量％のアルミニウム基金属を加圧
   下で含浸、凝固して複合化した黒鉛体積含有率０．１〜
   ２％、アルミナ繊維体積含有率５〜２０％の繊維強化金
   属により形成されるロータリコンプレッサ部材。