JP2008202567A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Hideto Nakao
英人 中尾
Tatsuya Sasaki
辰也 佐々木
Shin Sekiya
慎 関屋
Masayuki Tsunoda
昌之 角田
Mihoko Shimoji
美保子 下地
Masaaki Sugawa
昌晃 須川
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Abstract

【課題】この発明は、漏れ損失が少なく、高効率であり、かつ揺動スクロールの揺動側渦巻歯の先端面および歯底面の摩耗量を抑制できるスクロール圧縮機を得る。
【解決手段】両面に揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mを有するアルミニウムを主成分とする材料で作製された揺動スクロール31と、揺動スクロール31の両面に対向して設置され、それぞれ揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mに咬合する固定側上渦巻歯33Eおよび固定側下渦巻歯34Eを有する上側および下側固定スクロール33,34と、を備え、上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eの先端面および固定側上渦巻歯33Eに咬合する揺動側上渦巻歯31Lの先端面にのみチップシール36を装着し、下側固定スクロール34の表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層29が揺動スクロール31の表面に形成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、揺動スクロールの両面に渦巻歯を形成したスクロール圧縮機に関するものであり、特にスクロール圧縮機の摩耗抑制技術に関するものである。
スクロール圧縮機の1つの方式として、両面に渦巻歯を形成した揺動スクロールと、それぞれの渦巻歯に咬合するよう渦巻歯を形成した1対の固定スクロールとから構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。以下、両面渦巻型スクロール圧縮機という。このような両面渦巻型スクロール圧縮機では、揺動スクロールの両面に圧縮室が形成されるので、圧縮されたガスによる軸方向のスラスト荷重は互いに相殺される。
一方、両面渦巻型スクロール圧縮機では、圧縮室が2つ存在するので、圧縮側から吸入側への漏れが生じやすい構造となっており、漏れ損失を小さくするためには、それぞれの渦巻歯と対向する台板との隙間を小さくする必要がある。しかしながら、2つの固定スクロール間で揺動スクロールが拘束されることなく運動するためには、それぞれの渦巻歯と台板との隙間(以下、渦巻歯先端隙間という)は、組立精度等を考慮すればあまり小さく設定することはできない。
上述の課題を解決するために、揺動スクロールにおける両面の渦巻歯の先端面および2つの固定スクロールにおける渦巻歯の先端面のそれぞれに溝を設け、その溝にチップシールを装着することによって、渦巻歯先端隙間からの漏れを抑制し、漏れ損失の低減を図る改良型の従来の両面渦巻型スクロール圧縮機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−237202号公報(第9頁、第1図) 特開平9−324770号公報(第2頁〜第3頁、図2)
しかしながら、改良型の従来の両面渦巻型スクロール圧縮機では、チップシール側面の渦巻歯先端隙間から、渦巻歯に沿った方向への漏れが抑制できない。特に、両面渦巻型のスクロール圧縮機においては、この漏れの経路が揺動スクロールの両面の2箇所となるので、両面渦巻型スクロール圧縮機の高性能化を図る上で、渦巻歯先端隙間からの漏れ損失を低減することは、重要な課題となっている。
この渦巻歯先隙間からの漏れ損失を低減するための従来の技術として、両面に渦巻歯を有する揺動スクロールの一方の渦巻歯とこれに咬合する固定スクロールの渦巻歯のみにチップシールを装着し、スラスト荷重負荷手段によって揺動スクロールのチップシールが装着されていない側の渦巻歯の先端面と歯底面がチップシールを装着していない固定スクロールの渦巻歯の先端面と歯底面に押し付けられるという対策が講じられている。
この種の両面渦巻型スクロール圧縮機では、圧縮機の運転中に発生する遠心力を抑制するという観点から、揺動スクロールの軽量化を目的に揺動スクロールをアルミニウムによって作製する場合がある。揺動スクロールをアルミニウムによって作製し、特に作動圧力が高くなる二酸化炭素を冷媒に適用した場合には、チップシールを装着していない揺動スクロールと固定スクロールの先端面と歯底面が互いに非常に大きな荷重で押し付けられる状態ですべり摺動を行うため、アルミニウムで作製された揺動スクロールに摩耗が発生するという不具合がった。
また、二酸化炭素を冷媒に適用した場合、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのように軟質の材料をチップシールに適用すると、チップシールが塑性変形を起こし、漏れ損失が増加するため、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などを主成分とする硬質のチップシール材が適用される。このとき、揺動スクロールがアルミニウムによって作製されていると、固定スクロールの歯先に取り付けられたチップシールによって揺動スクロールの歯底面が摩耗を起こすという不具合があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、漏れ損失が少なく、高効率であり、かつ揺動スクロールの揺動側渦巻歯の先端面および歯底面の摩耗量を抑制できるスクロール圧縮機を得ることを目的としている。
この発明によるスクロール圧縮機は、両面に揺動側渦巻歯を有する揺動スクロールと、前記揺動スクロールの両面に対向して設置され、それぞれ前記揺動側渦巻歯に咬合する固定側渦巻歯を有する第1および第2固定スクロールと、を備え、前記第1固定スクロールから前記第2固定スクロールに向かう方向のスラスト荷重が前記揺動スクロールに負荷されるように構成されている。そして、チップシールが、前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯の先端面および前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯に咬合する前記揺動側渦巻歯の先端面にのみ装着され、前記揺動スクロールがアルミニウムを主成分とする材料で作製され、前記第1および第2固定スクロールが鉄を主成分とする材料で作製され、さらに前記第2固定スクロールの表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層が前記揺動スクロールの表面に形成されている。
この発明によれば、揺動スクロールがアルミニウムを主成分とする材料によって作製されているので、揺動スクロールが軽量化され、運転中の遠心力が大きく低減される。また、第1および第2固定スクロールが鉄を主成分とする材料によって作製されているので、第1および第2固定スクロールが揺動スクロールを介して作用するスラスト荷重に耐え、優れた耐久性が実現できる。さらに、第2固定スクロールの表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層が前記揺動スクロールの表面に形成されているので、運転による揺動スクロールの摩耗が抑制され、揺動スクロールの摩耗に起因する漏れ損失が少なくなり、高効率であるスクロール圧縮機を提供できる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機の構成を示す断面図である。
図1において、両面渦巻型スクロール圧縮機は、縦型の密閉容器1を備えている。そして、モータ2が密閉容器1内の上方に配設され、圧縮部3がモータ2の下方に配設されている。この圧縮部3のさらに下方には、潤滑油41を貯留するための潤滑油溜め室4が形成されている。また、密閉容器1の側面であってモータ2と圧縮部3との中間部には、ガスを吸入するための吸入管5が設けられ、圧縮部3には、圧縮したガスを吐出するための吐出管8が設けられている。さらに、密閉容器1の上端には、電力を供給するためのガラス端子6が設けられている。モータ2は、リング状に形成されたステータ21と、このステータ21の内部で回転し得るように支持されたロータ22とから構成されている。また、主軸7は、その一端部がロータ22の軸心位置に穿設されたシャフト挿入孔に挿入されて焼き嵌め固定され、圧縮部3を貫通して、主軸7の他端部が、潤滑油溜め室4の潤滑油41中に浸漬されている。
圧縮部3は、揺動スクロール31と、揺動スクロール31の両面に対向するように設置された第1固定スクロールとしての上側固定スクロール33および第2固定スクロールとしての下側固定スクロール34と、下側固定スクロール34と揺動スクロール31との間に配設された周知のオルダム継手35とを有している。揺動スクロール31の台板31Bの両面には、それぞれ対称的で高さも等しい揺動側上渦巻歯31Lと揺動側下渦巻歯31Mが設置されている。
また、上側固定スクロール33の台板33Aには、揺動スクロール31と対向する面に揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと咬合するように固定側上渦巻歯33Eが設置されており、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eとで上側圧縮室32Aを形成している。同様に、下側固定スクロール34の台板34Aには、揺動スクロール31と対向する面に揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mと咬合するように固定側下渦巻歯34Eが設置されており、揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mと下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eとで下側圧縮室32Bを形成している。
揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lの先端面および上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eの先端面には、チップシール36が装着されている。また、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの内周であって主軸7の外周には、それぞれシールリング37が設けられている。なお、揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mの先端面および下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eの先端面には、チップシール36が装着されていない。
図2はこの発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの構成を説明する図で、図2の(a)は揺動スクロールの上面図、図2の(b)は揺動スクロールの下面図である。図3は図2の(b)のA−A矢視断面図である。また、図4はこの発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの中心部に位置する球根部の構成を説明する図で、図4の(a)は球根部の形状を示す斜視図、図4の(b)は球根部の上面および下面に設置されるシールリングの構成を示す斜視図である。以下に、揺動スクロール31の詳細な構成を説明する。
図2乃至図4に示すように、揺動スクロール31は、中心部を構成し、円弧等の曲線からなる球根部31Aと、球根部31Aの外周壁面から径方向外方に延設された円板状の台板31Bとを有している。台板31Bの上面および下面には、対称的で球根部31Aとほぼ同じ高さである揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mがインボリュート曲線あるいは円弧によって形成されている。ここで、対称的とは、渦巻歯の厚さt、高さh、ピッチp、巻数nがすべて等しくなるように構成されていることを意味する。
揺動側上渦巻歯31Lの先端面には、チップシール36を装着するためのチップシール溝31Hが形成されている。一方、揺動側下渦巻歯31Mの先端面には、チップシール36を装着するためのチップシール溝は形成されていない。
球根部31Aには、その中心部に主軸7が貫通する円筒状の主軸孔31Cが形成されている。そして、揺動軸受31Dが、主軸孔31Cに圧入等により固定されて、球根部31Aに内嵌状態に取り付けられている。揺動軸受31Dの外周部であって、球根部31Aの上面および下面のそれぞれには、上側シールリング溝31Eおよび下側シールリング溝31Fが形成されている。そして、図4に示される合い口37Aを有するシールリング37が、上側シールリング溝31Eおよび下側シールリング溝31Fのそれぞれに装着される。さらに、球根部31Aの外側には、上側圧縮室32Aと下側圧縮室32Bとを繋ぐ連通口31Kが設けられている。
この実施の形態1では、揺動スクロール31は、圧縮機の運転中に発生する遠心力を抑制するために、アルミニウムを主成分とする材料で作製し、軽量化を図っている。上側固定スクロール33および下側固定スクロール34は、固定側であるので、鉄を主成分とする材料で作製し、強度を高めている。
アルミニウムを主成分とする材料で作製された揺動スクロール31の表面硬度は、ビッカース硬度で、150〜220Hv程度である。鉄を主成分とする材料で作製された上側固定スクロール33および下側固定スクロール34の表面硬度は、300Hv程度である。チップシール36は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で作製され、上側固定スクロール33および下側固定スクロール34の表面硬度と同等の表面硬度を有している。ここで、アルミニウムを主成分とする材料には、純アルミニウムや組成にシリコンを含有するアルミニウム合金などが用いられる。鉄を主成分とする材料には、炭素鋼や鋳鉄、クロムモリブデン鋼及び鋳鋼などが用いられる。
さらに、ダイアモンドライクカーボン(DLC)またはシリコンを含有したダイモンドライクカーボンを真空蒸着により揺動スクロール31の全面に被覆し、硬質層29を形成している。一般的に、DLC被膜は500℃以上の雰囲気で成膜され、その表面硬度は、2500〜3000Hv程度有しているが、ここでは、処理温度を100℃以下に抑制することによってその表面硬度を鉄やPPS及びPEEKと同等の300〜400Hv程度に抑制した。つまり、この硬質層29は、上側固定スクロール33や下側固定スクロール34及びチップシール36の表面硬度と同等の表面硬度を有するように形成されている。
なお、ビッカース硬度で220Hvのシリコンを含有したアルミニウム、ダイアモンドライクカーボンの成膜を行うことにより、表面硬度をビッカース硬度で350Hv及び410Hvとしたシリンコンを含有するアルミニウム、さらにチップシール材料の1つであり、表面硬度がビッカース硬度で300HvのPPSを使用した摩耗試験を実施した結果、220Hvのアルミニウム、410Hvのダイアモンドライクカーボンを成膜したアルミニウムでは摩耗量の増大が発生し、350Hvのダイアモンドライクカーボンを成膜したアルミニウムでは摩耗量が極めて少なく抑制された。したがって、揺動スクロール31の表面硬度は、上側固定スクロール33や下側固定スクロール34及びチップシール36と同等の300〜400Hvとすることが望ましい。
図5はシールリングの接触シール作用の効果を説明するためにシールリング周辺を拡大した断面図である。
図5に示すように、シールリング37は、仕切られる両側の圧縮室の差圧によって、矢印で示すように高圧側である左方および下方から押圧される。このため、シールリング37は、上側シールリング溝31E内で上側シールリング溝31Eの右方の壁および上方の上側固定スクロール33の台板33Aに押し付けられて、揺動スクロール31と上側固定スクロール33との間の接触シールを行う。このシールリング37の接触シール作用は、揺動スクロール31の下面側、すなわち揺動スクロール31と下側固定スクロール34との間でも同様である。
また、図2および図3に示すように、揺動スクロール31には、上側圧縮室32Aおよび下側圧縮室32Bで圧縮されたガスを合流させて下側固定スクロール34の吐出口34Fへ導く連通口31Kが設けられている。連通口31Kは、上側シールリング溝31Eおよび下側シールリング溝31Fの外周側に、台板31Bを上下方向に貫通して形成されている。この連通口31Kは、揺動側上渦巻歯31L、揺動側下渦巻歯31Mで仕切られた圧縮室をまたがず、かつ公転運動中も下側固定スクロール34に設けた吐出口34Fと常時連通する位置に設けられている。
図6はこの発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における下側固定スクロールの構成を説明する図であり、図6の(a)はその上面図、図6の(b)は図6の(a)のA−A矢視断面図である。以下に、下側固定スクロール34の構成について図6を参照しつつ説明する。
図6に示すように、下側固定スクロール34の台板34Aの中心部には、主軸7が貫通する主軸孔34Bが形成されている。そして、主軸受34Cが主軸孔34Bに圧入等により固定されて、下側固定スクロール34に取り付けられている。下側固定スクロール34の上面であって、主軸受34Cの外周部には、揺動スクロール31の球根部31Aを収容して揺動スクロール31の公転運動を許容する凹部34Dが形成されている。凹部34Dの外周には、揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mと同一の厚さt、高さh、ピッチp、巻数nで、かつ位相が180度回転した固定側下渦巻歯34Eが形成されている。
凹部34Dには、圧縮されたガスを吐出するための吐出口34Fが、揺動スクロール31に設置されたシールリング37と対向せず、揺動スクロール31の連通口31Kと常時連通する位置に設けられている。また、下側固定スクロール34には、吐出口34Fと連通し、圧縮されたガスを密閉容器1に設けられた吐出管8へ導く吐出流路34Gが形成されている。また、吐出流路34G内であって吐出口34Fに対向した位置に、ガスの逆流を阻止するための吐出弁34Hが配設されている。さらに、下側固定スクロール34の最外周部にはガスを下側圧縮室32Bへ吸入する吸入口34Jが設けられている。
なお、上側固定スクロール33についても、吐出口34F、吐出流路34G等が形成されていない点を除いて、下側固定スクロール34とほぼ同様に構成されている。
つまり、上側固定スクロール33の台板33Aの中心部には、主軸7が貫通する主軸孔33Bが形成されている。そして、主軸受33Cが主軸孔33Bに圧入等により固定されて、上側固定スクロール33に取り付けられている。また、上側固定スクロール33の下面であって、主軸受33Cの外周部には、揺動スクロール31の球根部31Aを収容して揺動スクロール31の公転運動を許容する凹部が形成されている。この凹部の外周には、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと同一の厚さt、高さh、ピッチp、巻数nで、かつ位相が180度回転した固定側上渦巻歯33Eが形成されている。さらに、上側固定スクロール33の最外周部にはガスを上側圧縮室32Aへ吸入する吸入口33Jが設けられている。
図7はこの発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの中心付近を示す要部拡大断面図である。
図7において、上側固定スクロール33の台板33Aの中心部には、主軸孔33Bが穿設され、主軸受33Cが主軸孔33Bに圧入等により固定されている。また、下側固定スクロール34の台板34Aの中心部には、主軸孔34Bが穿設され、主軸受34Cが主軸孔34Bに圧入等により固定されている。さらに、揺動スクロール31の球根部31Aの中心部には、主軸孔31Cが穿設され、揺動軸受31Dが主軸孔31Cに圧入等により固定されている。
主軸7が、主軸受33C、揺動軸受31Dおよび主軸受け34Cに挿通されている。スライダ38が、主軸7に嵌着され、揺動軸受31Dと主軸7との間に配置され、主軸7とともに偏芯軸を構成している。そして、主軸7の回転により、揺動スクロール31が揺動駆動される。
揺動スクロール31の揺動側上渦巻溝31Lの先端面および上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eの先端面には、それぞれチップシール溝31H,33Hが形成され、それぞれのチップシール溝31H,33Hには、チップシール36が装着されている。一方、揺動スクロール31の揺動側下渦巻溝31Mの先端面および下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eの先端面には、チップシール溝は形成されておらず、チップシール36は装着されていない。
以下に、この発明の実施の形態1に示す両面渦巻型スクロール圧縮機の動作について説明する。
図1に示すように、吸入管5から密閉容器1内に吸入されたガスは、モータ2が設置された部分に流入し、モータ2を冷却する。また、吸入されたガスは、上側固定スクロール33の外周部に設けられた吸入口33Jから矢印で示すように、揺動スクロール31の両面に形成された上側圧縮室32Aおよび下側圧縮室32Bに導入される。
揺動スクロール31が、上側固定スクロール33および下側固定スクロール34に対して、自転運動せずに公転運動することによって、周知の圧縮原理によって形成された一対の三日月形の上側圧縮室32Aおよび下側圧縮室32Bの容積が中心に向かって次第に小さくなり、ガスは圧縮される。上側圧縮室32Aおよび下側圧縮室32Bのそれぞれで圧縮されたガスは、吐出口34Fで合流し、吐出流路34Gを経て、吐出管8から圧縮容器1の外へ流出される。
以上の圧縮過程において、上側圧縮室32Aおよび下側圧縮室32Bでは、それぞれ圧縮されたガスによってスラスト方向(軸方向)にスラスト荷重が発生する。以下に、揺動スクロール31に作用するスラスト荷重の大きさについて説明する。図8は、揺動スクロール31に作用するスラスト荷重を説明するための模式図である。
チップシール36は、図5に示されるシールリング37と同様の挙動を示し、仕切られる両側の圧縮室の差圧によって、高圧側から低圧側へ押される。図8の揺動側上渦巻歯31Lの右側を高圧側(圧力P)、左側を低圧側(圧力P)とすると、チップシール36は、右方および下方から押圧されて、チップシール溝31H内でチップシール溝31Hの左方の壁および上方の台板33Aに押し付けられて接触シールを行う。このため、揺動スクロール31のチップシール溝31Hの底面および内周側(右側)の渦巻歯先端面には、高圧側の圧力Pが作用し、外周側(左側)の渦巻歯先端面には、低圧側の圧力Pが作用する。
ここで、揺動スクロール31に作用するスラスト荷重Fについて説明する。台板31Bの揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mのない部分においては、上面に作用する圧力と下面に作用する圧力とが等しいので、スラスト荷重は相殺される。
しかしながら、揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mが配置された部分においては、揺動側上渦巻歯31Lの先端面に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fと揺動側下渦巻歯31Mの先端面に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fとは異なる。揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの全体の厚さをt、揺動側上渦巻歯31Lの外周側の先端面の幅をt12とすると、揺動側上渦巻歯31Lの先端面に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fは、式(1)で表される。
Figure 2008202567
一方、チップシールを設けていない揺動側下渦巻歯31Mの先端面には、高圧側の圧力Pと低圧側の圧力Pとを平均した圧力が作用するので、揺動側下渦巻歯31Mの先端面に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fは、式(2)で表される。
Figure 2008202567
したがって、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mが配置された部分に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fは、式(3)で表される。
Figure 2008202567
通常、揺動側上渦巻歯31Lの内周側の渦巻歯先端面の幅t11と外周側の渦巻歯先端面の幅t12とは等しいので、チップシール溝31Hの幅をt10とすると、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mが配置された部分に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fは、式(4)で与えられることになる。
Figure 2008202567
したがって、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mが配置された部分に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fの方向は下向きであり、揺動スクロール31全体にかかるスラスト荷重も下向きとなるので、揺動スクロール31は下方向に押し付けられ、下側固定スクロール34と接触する。このため、揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mと下側固定スクロール34の台板34Aとの隙間はほとんどなくなる(揺動側下渦巻歯31Mおよび下側固定スクロール34の台板34Aの表面粗さに起因する程度の隙間は残る。)。これに対して、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと上側固定スクロール33の台板33Aとの隙間は、チップシール36のシール作用によってほとんどなくなる。しかしながら、チップシール36の側面の揺動側上渦巻歯31Lの先端部には渦巻歯先端隙間31Nがあり、この渦巻歯先端隙間31Nからの揺動側上渦巻歯31Lに沿った方向の漏れが生じる。
一方、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31L、揺動側下渦巻歯31M、上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eおよび下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eの全てにチップシール36を装着した場合には、揺動スクロール31の両面で、渦巻歯先端隙間31Nを通り、揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mのそれぞれに沿った方向の漏れが生じる。したがって、揺動側上渦巻歯31Lおよび固定側上渦巻歯33Eのみにチップシール36を装着した場合の方が、全ての渦巻歯31L,31M,33E,34Eにチップシール36を装着した場合に比べて、渦巻歯に沿った方向の漏れを低減することができる。
ここで、チップシール36を装着していない場合の摺動損失とチップシール36を装着している場合の摺動損失を比較する。チップシール36を装着していない渦巻歯における単位長さあたりの接触荷重は、図8に示す揺動側下渦巻歯31Mの台板34Aに対する単位長さあたりの接触荷重Fであり、式(4)で示される揺動スクロール31に作用する単位長さあたりのスラスト荷重Fとして与えられる。
図9は、チップシールに作用するスラスト荷重を説明するための模式図である。チップシールを装着している渦巻歯における単位長さあたりの接触荷重は、チップシール36の台板33Aに対する単位長さあたりの接触荷重Fである。
チップシール36を上方向に押し上げる単位長さあたりのスラスト荷重Fは、チップシール幅をtとすると、式(5)で表される。
Figure 2008202567
一方、チップシール36を下方向に押し下げる単位長さあたりのスラスト荷重Fは、式(6)で表される。
Figure 2008202567
したがって、チップシール36の台板33Aに対する単位長さあたりの接触荷重Fは、式(7)で表される。
Figure 2008202567
式(4)と式(7)を比較すると、チップシール溝31Hの幅t10とチップシール36の幅tとはほぼ等しいので、揺動側下渦巻歯31Mの台板34Aに対する単位長さあたりの接触荷重Fとチップシール36の台板33Aに対する単位長さあたりの接触荷重Fとは、ほぼ等しくなる。したがって、渦巻歯にチップシール36を装着していない場合でも、渦巻歯にチップシール36を装着した場合に比べて、接触による摺動損失が増加することはほとんどない。
なお、この実施の形態1においては、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eのみにチップシール36が装着され、揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mおよび下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eにはチップシールが装着されていない。しかしながら、揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mおよび下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eのみにチップシール36が装着され、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eに、チップシール36が装着されていない場合においても、同様に、全ての渦巻歯31L,31M,33E,34Eにチップシール36が装着されている場合に比べて、渦巻歯に沿った方向の漏れを低減することができる。
以上から、両面渦巻型スクロール圧縮機において、揺動スクロール31の一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯のみにチップシールが装着されており、揺動スクロール31のもう一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯にはチップシールが装着されない構成とすることによって、全ての渦巻歯にチップシール36が装着されている場合よりも漏れ損失を低減することができる。
また、揺動スクロール31の一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯のみにチップシール36が装着されており、揺動スクロール31のもう一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯にはチップシール36が装着されない場合の摺動損失は、全ての渦巻歯にチップシール36が装着されている場合の摺動損失に比べてほとんど増加しない。このため、両面渦巻型スクロール圧縮機において、揺動スクロール31の一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯のみにチップシール36が装着されており、揺動スクロール31のもう一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯にはチップシール36が装着されない構成とすることによって、全ての渦巻歯にチップシールが装着された両面渦巻型スクロール圧縮機よりも損失が少なく高効率の両面渦巻型のスクロール圧縮機を得ることができる。
さらに、このような構成にすることによって、チップシール36の数量を4個から2個に削減でき、かつチップシール溝の加工箇所も4箇所から2箇所に削減できるので、材料コストおよび加工コストを低減できる。さらに、チップシール36を装着する箇所が4箇所から2箇所に削減できるので、組立が容易になるという利点も生じる。
この実施の形態1では、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lにおいて、内周側の渦巻歯先端面の幅t11は、外周側の渦巻歯先端面の幅t12と等しいとした。しかしながら、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lの内周側の渦巻歯先端面の幅t11と外周側の渦巻歯先端面の幅t12とが等しくない場合であっても、式(3)からt−2t12>0であれば、スラスト荷重Fは下向きとなる。
したがって、揺動スクロール31の一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯のみにチップシール36が装着され、これらチップシール36が装着された渦巻歯において外周側の渦巻歯先端面の幅を渦巻歯の厚さtの半分よりも小さくすることによって、全ての渦巻歯にチップシールが装着された両面渦巻型スクロール圧縮機よりも損失が少なく高効率の両面渦巻型のスクロール圧縮機を得ることができる。
また、この実施の形態1では、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31L、揺動側下渦巻歯31M、上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33E、下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eのそれぞれの高さhは、全て等しいとした。しかしながら、揺動側上渦巻歯31Lおよび固定側上渦巻歯33Eの高さが等しく、揺動側下渦巻歯31Mおよび固定側下渦巻歯34Eの高さが等しければ、揺動側上渦巻歯31Lと揺動側下渦巻歯31Mの高さは異なっていてもよい。
さらに、実施の形態1において、圧縮されるガスとして二酸化炭素ガスを用いる場合は、動作圧力が高くなり、渦巻歯先端隙間31Nを通る漏れの影響が大きくなるので、両面渦巻型スクロール圧縮機において、揺動スクロール31の一方の渦巻歯およびこの渦巻歯に咬合する固定スクロールの渦巻歯のみにチップシールが装着されることによって、漏れ損失を大きく低減でき、効率を向上させる効果がさらに大きくなる。
この実施の形態1では、揺動スクロール31、上側固定スクロール33および下側固定スクロール34を収容する密閉容器1内の圧力は、ガスの吸入圧力と等しくなるよう構成している。しかしながら、密閉容器1内の圧力をガスの吐出圧力と等しくなるよう構成してもよい。密閉容器1内の圧力をガスの吐出圧力と等しくなるよう構成する場合には、シールリング37を揺動スクロール31の上側渦巻歯31Lおよび下側渦巻歯31Mの外周に設ければよい。
また、この実施の形態1では、上側固定スクロール33から下側固定スクロール34に向かうスラスト荷重が揺動スクロール31に負荷されるようになっている。そこで、図7に示されるように、運転中、揺動側下渦巻歯31Mの先端面が下側固定スクロール34の台板34Aの固定側下渦巻歯34Eが形成されていない面、即ち歯底面に対して摺動し、揺動スクロール31の台板31Bの揺動側下渦巻歯31Mが形成されていない面、即ち歯底面が下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eの先端面に対して摺動する。また、揺動スクロール31の台板31Bの揺動側上渦巻歯31Lが形成されていない面、即ち歯底面が上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eの先端面に配設されたチップシール36に対して摺動する。
上側および下側固定スクロール33,34の表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層29が揺動スクロール31の全面に形成されているので、揺動スクロール31と下側固定スクロール34との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制される。さらに、硬質層29がチップシール36の表面硬度と同等の表面硬度を有しているので、揺動スクロール31と上側固定スクロール34に装着されたチップシール36との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制される。そこで、揺動スクロール31をアルミニウムを主成分とする材料で作製しても、揺動スクロール31の摩耗に起因する漏れ損失が抑えられ、長期にわたって高性能を維持することができる。また、揺動スクロール31をアルミニウムを主成分とする材料で作製できるので、揺動スクロール31の軽量化が図られ、運転中に発生する遠心力を著しく低減できる。
揺動スクロール31をアルミニウムを主成分とする材料によって作製し、上側および下側固定スクロール33,34を鉄を主成分とする材料によって作製すると、線膨張係数の違いにより揺動スクロール31と下側固定スクロール34の間に負荷されるスラスト荷重Fを揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mの先端部と下側固定スクロール34の台板34Aだけで支持することが可能になる。揺動側下渦巻歯31Mと固定側下渦巻歯34Eとが同じ高さにて製作されている。これは、圧縮機の運転中は、圧縮機内部の温度が上昇し、鉄を主成分とする材料で形成される下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eよりもアルミニウムを主成分とする材料によって形成される揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mにおける変形量が大きくなるためである。
一般的に揺動スクロールや固定スクロールの渦巻は、エンドミル加工によって形成されることが多い。歯先部は研磨処理によって表面粗さを向上させることが可能であるが、歯底部は研磨処理を施して表面粗さを向上させることは困難である。
したがって、アルミニウムよりも表面硬度が高い鉄を主成分とする材料によって作製される上側および下側固定スクロール33,34に表面処理を施さずに、アルミニウムを主成分とする材料で作製される揺動スクロール31に表面処理を施し、鉄とほぼ同等の表面硬度を付与することによって、揺動スクロール31の摩耗量を抑制することができる。
なお、上記実施の形態1では、ダイアモンドライクカーボン(DLC)とシリコンを含有したダイモンドライクカーボンを真空蒸着により揺動スクロール31の全面に被覆し、硬質層29を形成するものとしているが、硬質層29はDLC被膜に限定されるものではなく、固定スクロールの表面硬度と同等の表面硬度を有していればよく、クロムやアルミを主成分とする物理蒸着(Physical Vapor Deposition)膜や化学蒸着(Chemical Vapor Deposition)膜でもよい。
また、硬質層29は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどにより成膜された物理蒸着被膜や化学蒸着被膜に限定されるものではなく、固定スクロールの表面硬度と同等の表面硬度を有していればよく、例えば、アルマイト被膜、無電界めっき膜、リン酸マンガン被膜でもよい。無電界めっき膜は、例えばニッケルリン被膜、ニッケル硼素被膜、ニッケルヒドラジン被膜などを無電界めっきにより揺動スクロールの表面に共析させ、その後熱処理して硬質化したものである。リン酸マンガン被膜は、揺動スクロールにリン酸マンガン塩処理を施し、揺動スクロールの表面に形成された被膜を熱処理して硬質化したものである。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2に係る両面渦巻型スクロール圧縮機の揺動スクロールを拡大した断面図である。上記実施の形態1では、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの形状は、対称的に構成されていた。この実施の形態2では、揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの巻数nと揺動半径rとは同一にして、チップシール36が装着された揺動側上渦巻歯31Lの厚さtを揺動側下渦巻歯31Mの厚さtよりも厚くしている。ここで、揺動半径rは、渦巻歯の厚さtとピッチpを用いて、式(8)で表される。
Figure 2008202567
したがって、揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの揺動半径rが等しく、揺動側上渦巻歯31Lの厚さtが揺動側下渦巻歯31Mの厚さtよりも厚いので、揺動側上渦巻歯31Lのピッチpは、揺動側下渦巻歯31Mのピッチpよりも大きくなる。また、上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eの厚さt、高さh、ピッチp、巻数nは、すべて揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lのそれらと等しく、位相は180度回転している。同様に、下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eの厚さt、高さh、ピッチp、巻数nは、すべて揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mのそれらと等しく、位相は180度回転している。その他の構成は、実施の形態1に示したスクロール圧縮機と同様であり、同一の構成には同一の符号を付している。
揺動スクロール31のチップシール36が装着された揺動側上渦巻歯31Lの厚さtおよびピッチpは、チップシール36が装着されていない揺動側下渦巻歯31Mの厚さtおよびピッチpよりも大きいので、主軸7と垂直な方向における圧縮室の断面積は、揺動スクロール31と上側固定スクロール33とで構成される上側圧縮室32Aの方が揺動スクロール31と下側固定スクロール34とで構成される下側圧縮室32Bよりも大きくなる。このため、スラスト荷重Fが増加し、揺動スクロール31に作用するスラスト荷重Fが増加するので、揺動側下渦巻歯31Mと下側固定スクロール34の台板34Aとの隙間はさらに小さくなり、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
また、上側および下側固定スクロール33,34の表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層29が揺動スクロール31の全面に形成されているので、揺動スクロール31に負荷されるスラスト荷重が大きくなっても、揺動スクロール31と下側固定スクロール34との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制され、揺動スクロール31の摩耗に起因する漏れ損失の増大が抑えられる。
以上のように、チップシール36が装着されている固定スクロールからチップシール36が装着されていない固定スクロールの方向へ揺動スクロール31にスラスト荷重を負荷する手段を設けることによって、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
なお、この実施の形態2では、揺動側上渦巻歯31Lの高さhと揺動側下渦巻歯31Mの高さhとは等しいとしたが、ラジアル荷重が等しくなるよう揺動側上渦巻歯31Lの高さhと揺動側下渦巻歯31Mの高さhとを異なる高さとしてもよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの形状は、対称的に構成されていた。この実施の形態3では、揺動側上渦巻歯31Lおよび揺動側下渦巻歯31Mの厚さt、ピッチpおよび揺動半径rは同一にして、チップシール36が装着された揺動側上渦巻歯31Lの巻数nをチップシールが装着されていない揺動側下渦巻歯31Mの巻数nよりも多くしている。
また、上側固定スクロール33の固定側上渦巻歯33Eの厚さt、高さh、ピッチp、巻数nはすべて揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lのそれらと等しく、位相は180度回転している。同様に、下側固定スクロール34の固定側下渦巻歯34Eの厚さt、高さh、ピッチp、巻数nはすべて揺動スクロール31の騒動側上渦巻歯31Lのそれらと等しく、位相は180度回転している。その他の構成は、上記実施の形態1に示したスクロール圧縮機と同様である。
揺動スクロール31のチップシール36が装着された揺動側上渦巻歯31Lの巻数nをチップシール36が装着されていない揺動側下渦巻歯31Mの巻数nよりも多くすることによって、主軸7と垂直な方向における圧縮室の断面積は、揺動スクロール31と上側固定スクロール33とで構成される上側圧縮室32Aの方が揺動スクロール31と下側固定スクロール34とで構成される下側圧縮室32Bよりも大きくなる。このため、スラスト荷重Fは増加し、揺動スクロール31に作用するスラスト荷重Fは増加するので、揺動側下渦巻歯31Mと下側固定スクロール34の台板34Aとの隙間はさらに小さくなり、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高い両面渦巻型スクロール圧縮機を得ることができる。
また、上側および下側固定スクロール33,34の表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層29が揺動スクロール31の全面に形成されているので、揺動スクロール31に負荷されるスラスト荷重が大きくなっても、揺動スクロール31と下側固定スクロール34との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制され、揺動スクロール31の摩耗に起因する漏れ損失の増大が抑えられる。
以上のように、チップシール36が装着されている固定スクロールからチップシール36が装着されていない固定スクロールの方向へ揺動スクロール31にスラスト荷重を負荷する手段を設けることによって、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
なお、この実施の形態3では、揺動側上渦巻歯31Lの高さhと揺動側下渦巻歯31Mの高さhとは等しいとしたが、ラジアル荷重が等しくなるよう揺動側上渦巻歯31Lの高さhと揺動側下渦巻歯31Mの高さhとを異なる高さとしてもよい。
実施の形態4.
上記実施の形態2においては、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと揺動側下渦巻歯31Mとについて、揺動半径rと巻数nとは等しく、厚さtとピッチpとは揺動側上渦巻歯31Lの方が揺動側下渦巻歯31Mよりも大きいとした。また、上記実施の形態3においては、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと揺動側下渦巻歯31Mとについて、揺動半径r、厚さtおよびピッチpは等しく、巻数nは揺動側上渦巻歯31Lの方が揺動側下渦巻歯31Mよりも多いとした。
この実施の形態4においては、揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lと揺動側下渦巻歯31Mとについて、揺動半径rは等しく、厚さtとピッチpとは揺動側上渦巻歯31Lの方が揺動側下渦巻歯31Mよりも大きく、巻数nは揺動側上渦巻歯31Lの方が揺動側下渦巻歯31Mよりも多くしている。
厚さtとピッチpとは、チップシール36が装着された揺動側上渦巻歯31Lの方がチップシール36が装着されていない揺動側下渦巻歯31Mよりも大きく、巻数nは揺動側上渦巻歯31Lの方が揺動側下渦巻歯31Mよりも多くすることによって、主軸7と垂直な方向における圧縮室の断面積は、揺動スクロール31と上側固定スクロール33とで構成される上側圧縮室32Aの方が揺動スクロール31と下側固定スクロール34とで構成される下側圧縮室32Bよりも大きくなる。このため、スラスト荷重Fは増加し、揺動スクロール31に作用するスラスト荷重Fは増加する。このため、揺動側下渦巻歯31Mと下側固定スクロール34の台板34Aとの隙間はさらに小さくなり、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高い両面渦巻型スクロール圧縮機を得ることができる。
また、上側および下側固定スクロール33,34の表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層29が揺動スクロール31の全面に形成されているので、揺動スクロール31に負荷されるスラスト荷重が大きくなっても、揺動スクロール31と下側固定スクロール34との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制され、揺動スクロール31の摩耗に起因する漏れ損失の増大が抑えられる。
以上のように、チップシール36が装着されている固定スクロールからチップシール36が装着されていない固定スクロールの方向へ揺動スクロール31にスラスト荷重を負荷する手段を設けることによって、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
実施の形態5.
図11はこの発明の実施の形態5に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの中心付近を拡大した断面図である。上記実施の形態1では、揺動スクロール31の上側シールリング溝31Eの内直径と下側シールリング溝31Fの内直径とは等しいとした。この実施の形態5においては、揺動スクロール31の上側シールリング溝31Eの内直径dを下側シールリング溝31Fの内直径dよりも小さくしている。その他の構成は、上記実施の形態1に示したスクロール圧縮機と同様であり、同一の構成には同一の符号を付している。
揺動スクロール31の球根部31Aに作用するスラスト荷重Fについて説明する。この発明の実施の形態5においては、密閉容器1内の圧力は、ガスの吸入圧力と等しくなるよう構成されている。このため、球根部31Aの外周部の圧力Pは、内周部の圧力Pよりも大きい。ここで、球根部31Aに作用するスラスト荷重Fは、式(9)で表される。
Figure 2008202567
式(9)に示すように、揺動スクロール31の上側シールリング溝31Eの内直径dと下側シールリング溝31Fの内直径dとが等しい場合には、球根部Bに作用するスラスト荷重Fは相殺され、0となる。しかしながら、この実施の形態5のスクロール圧縮機のように揺動スクロール31の上側シールリング溝31Eの内直径dを下側シールリング溝31Fの内直径dよりも小さくした場合、球根部31Bに作用するスラスト荷重Fは下向きとなり、揺動スクロールに作用するスラスト荷重Fは増加する。
このため、下側渦巻歯31Mと下側固定スクロール34の台板34Aとの隙間はさらに小さくなる。したがって、チップシール36が装着された渦巻歯31Lを設けた面のシールリング溝31Eの内直径dをチップシール36が装着されていない渦巻歯31Mを設けた面のシールリング溝31Fの内直径dより小さくすることによって、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高い両面渦巻型のスクロール圧縮機を得ることができる。
また、上側および下側固定スクロール33,34の表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層29が揺動スクロール31の全面に形成されているので、揺動スクロール31に負荷されるスラスト荷重が大きくなっても、揺動スクロール31と下側固定スクロール34との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制され、揺動スクロール31の摩耗に起因する漏れ損失の増大が抑えられる。
以上のように、チップシール36が装着されている固定スクロールからチップシール36が装着されていない固定スクロールの方向へ揺動スクロール31にスラスト荷重を負荷する手段を設けることによって、漏れ損失をさらに低減することができ、効率の高いスクロール圧縮機を得ることができる。
この実施の形態5においては、全ての渦巻歯の形状を同じにし、揺動スクロール31の上側シールリング溝31Eの内直径dを下側シールリング溝31Fの内直径dよりも小さくするのみでよいので、上記実施の形態2乃至4に示したスクロール圧縮機よりも加工が容易であるという利点がある。
なお、この実施の形態5においては、揺動スクロール31の球根部31Aに上側シールリング溝31Eおよび下側シーリング溝31Fを設けた。しかしながら、この球根部31Aに対面する上側固定スクロール33の台板33Aおよび下側固定スクロール34の台板34Aに上側シールリング溝31Eおよび下側シーリング溝31Fを設けてもよい。
また、上記各実施の形態では、チップシール36が揺動側上渦巻歯31Lの先端面および固定側上渦巻歯33Eのみに装着され、硬質層29が揺動スクロール31の全面に被覆、形成されているものとしているが、硬質層29は揺動スクロール31の揺動側下渦巻歯31Mの表面、即ち揺動側下渦巻歯31Mの先端面、側壁面および歯底面のみに被覆、形成されていてもよい。この場合、硬質膜29の表面硬度を下側固定スクロール34の表面硬度と同等とすることで、揺動スクロール31と下側固定スクロール34との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制される。また、硬質層29は揺動スクロール31の揺動側上渦巻歯31Lの表面、即ち揺動側上渦巻歯31Lの先端面、側壁面および歯底面のみに被覆、形成されていてもよい。この場合、硬質膜29の表面硬度をチップシール36の表面硬度と同等とすることで、揺動スクロール31と上側固定スクロール33に装着されたチップシール36との摺動に起因する揺動スクロール31の摩耗が抑制される。
この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの構成を説明する図である。 図2の(b)のA−A矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの中心部に位置する球根部の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機におけるシールリング周辺を拡大した断面図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における下側固定スクロールの構成を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの中心付近を示す要部拡大断面図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールに作用するスラスト荷重を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る両面渦巻型スクロール圧縮機におけるチップシールに作用するスラスト荷重を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態2に係る両面渦巻型スクロール圧縮機におけるスクロール圧縮機の揺動スクロールを拡大した断面図である。 この発明の実施の形態5に係る両面渦巻型スクロール圧縮機における揺動スクロールの中心付近を拡大した断面図である。
符号の説明
29 硬質層、31 揺動スクロール、31H チップシール溝、31L 揺動側上渦巻歯、31M 揺動側下渦巻歯、31N 渦巻歯先端隙間、33 上側固定スクロール(第1固定スクロール)、33E 固定側上渦巻歯、33H チップシール溝、34 下側固定スクロール(第2固定スクロール)、34E 固定側下渦巻歯、36 チップシール。

Claims (9)

  1. 両面に揺動側渦巻歯を有する揺動スクロールと、前記揺動スクロールの両面に対向して設置され、それぞれ前記揺動側渦巻歯に咬合する固定側渦巻歯を有する第1および第2固定スクロールと、を備え、前記第1固定スクロールから前記第2固定スクロールに向かう方向のスラスト荷重が前記揺動スクロールに負荷されるように構成されたスクロール圧縮機において、
    チップシールが、前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯の先端面および前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯に咬合する前記揺動側渦巻歯の先端面にのみ装着され、
    前記揺動スクロールがアルミニウムを主成分とする材料で作製され、
    前記第1および第2固定スクロールが鉄を主成分とする材料で作製され、
    前記第2固定スクロールの表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層が前記揺動スクロールの表面に形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記チップシールの表面硬度は、前記硬質層の表面硬度と同等であることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 両面に揺動側渦巻歯を有する揺動スクロールと、前記揺動スクロールの両面に対向して設置され、それぞれ前記揺動側渦巻歯に咬合する固定側渦巻歯を有する第1および第2固定スクロールと、を備え、前記第1固定スクロールから前記第2固定スクロールに向かう方向のスラスト荷重が前記揺動スクロールに負荷されるように構成されたスクロール圧縮機において、
    チップシールが、前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯の先端面および前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯に咬合する前記揺動側渦巻歯の先端面にのみ装着され、
    前記揺動スクロールがアルミニウムを主成分とする材料で作製され、
    前記第1および第2固定スクロールが鉄を主成分とする材料で作製され、
    前記第2固定スクロールの表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層が前記第2固定スクロールの固定側渦巻歯に咬合する前記揺動側渦巻歯の表面にのみ形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 両面に揺動側渦巻歯を有する揺動スクロールと、前記揺動スクロールの両面に対向して設置され、それぞれ前記揺動側渦巻歯に咬合する固定側渦巻歯を有する第1および第2固定スクロールと、を備え、前記第1固定スクロールから前記第2固定スクロールに向かう方向のスラスト荷重が前記揺動スクロールに負荷されるように構成されたスクロール圧縮機において、
    チップシールが、前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯の先端面および前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯に咬合する前記揺動側渦巻歯の先端面にのみ装着され、
    前記揺動スクロールがアルミニウムを主成分とする材料で作製され、
    前記第1および第2固定スクロールが鉄を主成分とする材料で作製され、
    前記チップシールの表面硬度と同等の表面硬度を有する硬質層が前記第1固定スクロールの固定側渦巻歯に咬合する前記揺動側渦巻歯の表面にのみ形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 前記硬質層が炭素を主成分とする物理蒸着被膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記硬質層がアルマイト被膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記硬質層が無電界めっき層であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記硬質層がリン酸マンガン被膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 圧縮冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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JP2015151926A (ja) * 2014-02-14 2015-08-24 株式会社デンソー スクロール型圧縮機
WO2017056213A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機

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