JP2013170256A - リンス剤およびリンス方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被洗浄物表面のリンス剤およびリンス方法を提供する。
【解決手段】被洗浄物表面に残留した非水系洗浄溶剤を、アルコキシフルオロアルケンまたはアルコキシフルオロアルケンを主成分とする混合剤をリンス剤として用いることにより地球温暖化に悪影響を与えることなく清浄な物品表面を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】被洗浄物表面に残留した非水系洗浄溶剤を、アルコキシフルオロアルケンまたはアルコキシフルオロアルケンを主成分とする混合剤をリンス剤として用いることにより地球温暖化に悪影響を与えることなく清浄な物品表面を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、金属部品や電子部品などに付着した油やフラックスを非水系洗浄剤により洗浄除去した後に、被洗浄物に残留した非水系洗浄剤を完全に取り除き、被洗浄物表面を清浄に仕上げるためのリンス剤およびリンス方法に関するものである。
従来、金属部品や電子部品の加工仕上げや錆止めに使用されるグリースや鉱油等の脱脂洗浄、そしてハンダ付けのフラックス除去を目的とする溶剤としては、フロン113に代表されるクロロフルオロカーボンや1,1,1-トリクロロエタンに代表される塩素系溶剤が使用されてきた。しかしクロロフルオロカーボンや塩素系溶剤は、オゾン層破壊や地下水汚染、大気汚染といった環境問題を引き起こしているため、脂肪族炭化水素やエステル、エーテル、グリコールエーテル類等の非水系洗浄剤が用いられてきている。
これらの非水系洗浄剤は、油やフラックス等の溶解力向上のため加温されて使用されることが多くまた可燃性であるため、その取り扱い上の安全性を考慮して150℃以上の沸点を持つ物が多く用いられている。また洗浄剤としての溶解力を向上させるため、主成分にさらに別のエーテル,エステル,グリコール類等が添加されることも多い。その為これらの非水系洗浄剤で洗浄した後の被洗浄物の乾燥処理において、洗浄剤を速やかに除去する目的でその沸点に合わせて熱風やオーブンなどを用いて高温で乾燥することが必要となっていた。これらの高温処理での乾燥は、被洗浄物を傷めるだけでなく引火の危険性があり、また乾燥を低温で行えば、長時間かかるのみならずこれら洗浄剤が被洗浄物に付着残留しシミ等を生じ易いという問題があった。これら乾燥の問題を解決するためにハイドロフルオロカーボンやハイドロフルオロエーテル類のフッ素系溶剤をリンス剤として使用する方法が提案され、広く使用されている。(特許文献1、特許文献2)。
しかしながら、これら先行技術において使用されているハイドロフルオロカーボンやハイドロフルオロエーテル類は、まだ地球温暖化係数が高く、地球環境保護への取り組みという視点からは必ずしも満足できるものではなかった(表1参照)。
そこで、本発明者は、上記問題を解決するため、鋭意研究を行った結果、アルコキシフルオロアルケンを選択しリンス剤として用いることにより、すすぎ性能が向上し、なおかつ地球温暖化係数もきわめて小さいので地球環境への影響がきわめて小さく、地球環境保護という視点でも充分満足できることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、アルコキシフルオロアルケンを含むリンス剤であり、好ましくはアルコキシパーフルオロアルケンを含むリンス剤である。また、本発明は、アルコキシ基が、メトキシ基もしくはエトキシ基であるフルオロアルケンまたはパーフルオロアルケンである前記リンス剤、すなわち、メトキシフルオロアルケン、エトキシフルオロアルケン、メトキシパーフルオロアルケン、エトキシパーフルオロアルケンの何れかを含むリンス剤である。さらに、本発明は、フルオロアルケンが、炭素数5以上8以下のフルオロアルケンある前記リンス剤、すなわち、炭素数が5以上8以下のアルコキシフルオロアルケンもしくはアルコキシパーフルオロアルケンまたは、炭素数が5以上8以下のメトキシフルオロアルケンもしくはエトキシフルオロアルケンまたは、炭素数が5以上8以下のメトキシパーフルオロアルケンもしくはエトキシパーフルオロアルケンを含むリンス剤である。
より具体的には、本発明は、メトキシパーフルオロペンテン、メトキシパーフルオロへキセン、メトキシパーフルオロヘプテン、もしくはメトキシパーフルオロオクテン、または、エトキシパーフルオロペンテン、エトキシパーフルオロへキセン、エトキシパーフルオロヘプテン、もしくはエトキシパーフルオロオクテンの何れか1つ以上を含むリンス剤であることが好ましい。これらの中では、メトキシパーフルオロヘプテンを含むリンス剤が、さらに好ましい。
さらに、本発明は、上記のリンス剤を用いて被洗浄物表面に残留した洗浄剤を除去するリンス方法であり、前記洗浄剤が非水系洗浄剤であることを特徴とするリンス方法である。非水系洗浄剤としては炭化水素系洗浄剤を使用することが好ましい。
本発明のリンス剤およびそれを用いるリンス方法により、地球温暖化に悪影響を与えずに、油やフラックス等で汚れた金属部品や電子部品を洗浄するために使用した非水系洗浄剤を速やかに被洗浄物表面から除去し、かつ被洗浄物を熱風等により傷めることなくしみ等を被洗浄物表面に残さない清浄な物品を得ることが可能となる。
本発明のリンス剤およびリンス方法は、「アルコキシフルオロアルケン」を用いて非水系洗浄剤を被洗浄物表面から除去することを特徴とするものである。
(1)本発明のリンス剤
本発明のリンス剤において、「アルコキシフルオロアルケン」とは、アルコキシ基、および二重結合を有するフッ素化オレフィンである。また、「アルコキシパーフルオロアルケン」は、アルコキシル基を有するパーフルオロアルケンである。より具体的には、アルコキシル基は、炭素数1以上5以下が好ましく、炭素数1または2であるメトキシまたはエトキシ基が更に好ましい。また、パーフルオロアルケンは、二重結合を1つ有する炭化水素において、水素原子が全てフッ素で置換された化合物を意味し、炭素数が2以上10以下のものが好ましく、炭素数が5以上8以下のものが更に好ましい。これらのアルコキシパーフルオロアルケンでは、メトキシパーフルオロペンテン、メトキシパーフルオロへキセン、メトキシパーフルオロヘプテン、もしくはメトキシパーフルオロオクテン、または、エトキシパーフルオロペンテン、エトキシパーフルオロへキセン、エトキシパーフルオロヘプテン、もしくはエトキシパーフルオロオクテンが好ましい。なお、例えば、メトキシパーフルオロヘプテンの構造としては、以下のものが挙げられるが、何れの構造のものでも良く、これらの混合物であっても良い。
CF3(CF2)2CF=CFCF(OCH3)CF3
CF3(CF2)CF=CF(CF2)2(OCH3)CF3
CF3(CF2)CF=CFCF(OCH3)CF2CF3
CF3CF=CFCF(OCH3)(CF2)2CF3
CF3CF=CFCF2CF(OCH3)CF2CF3
CF3(CF2)CF=C(OCH3)(CF2)2CF3
本発明のリンス剤において、「アルコキシフルオロアルケン」とは、アルコキシ基、および二重結合を有するフッ素化オレフィンである。また、「アルコキシパーフルオロアルケン」は、アルコキシル基を有するパーフルオロアルケンである。より具体的には、アルコキシル基は、炭素数1以上5以下が好ましく、炭素数1または2であるメトキシまたはエトキシ基が更に好ましい。また、パーフルオロアルケンは、二重結合を1つ有する炭化水素において、水素原子が全てフッ素で置換された化合物を意味し、炭素数が2以上10以下のものが好ましく、炭素数が5以上8以下のものが更に好ましい。これらのアルコキシパーフルオロアルケンでは、メトキシパーフルオロペンテン、メトキシパーフルオロへキセン、メトキシパーフルオロヘプテン、もしくはメトキシパーフルオロオクテン、または、エトキシパーフルオロペンテン、エトキシパーフルオロへキセン、エトキシパーフルオロヘプテン、もしくはエトキシパーフルオロオクテンが好ましい。なお、例えば、メトキシパーフルオロヘプテンの構造としては、以下のものが挙げられるが、何れの構造のものでも良く、これらの混合物であっても良い。
CF3(CF2)2CF=CFCF(OCH3)CF3
CF3(CF2)CF=CF(CF2)2(OCH3)CF3
CF3(CF2)CF=CFCF(OCH3)CF2CF3
CF3CF=CFCF(OCH3)(CF2)2CF3
CF3CF=CFCF2CF(OCH3)CF2CF3
CF3(CF2)CF=C(OCH3)(CF2)2CF3
また、リンス剤としてこれら単独で用いても良く、またこれらの混合物でも良い。また、非水系洗浄剤に対するリンス効果は、リンス工程を、被洗浄物を傷めない範囲で高い温度で行うことで向上するので、本発明のアルコキシフルオロアルケンのなかからその沸点により選択することが好ましい。
(2)任意成分
本発明のリンス剤には、任意成分として以下の溶剤および安定剤を加えることができる。
(溶剤)本発明のリンス剤には、主成分としてのアルコキシフルオロアルケン以外に、目的に応じて、その他の溶剤を任意成分として加えることができる。溶剤としては、例えば、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類等から選ばれる少なくとも1種以上の溶剤を単独で、または任意に混合して使用できる。これらの混合物は、共沸組成物を形成するものであると、本発明のリンス剤と一緒に除去されるので、さらに好ましい。しかしながら、溶剤が可燃性の場合、多量に混合すると、混合物全体が可燃性となるので好ましくはない。
本発明のリンス剤には、任意成分として以下の溶剤および安定剤を加えることができる。
(溶剤)本発明のリンス剤には、主成分としてのアルコキシフルオロアルケン以外に、目的に応じて、その他の溶剤を任意成分として加えることができる。溶剤としては、例えば、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類等から選ばれる少なくとも1種以上の溶剤を単独で、または任意に混合して使用できる。これらの混合物は、共沸組成物を形成するものであると、本発明のリンス剤と一緒に除去されるので、さらに好ましい。しかしながら、溶剤が可燃性の場合、多量に混合すると、混合物全体が可燃性となるので好ましくはない。
(安定剤)さらに、本発明のリンス剤には、安定剤として、ニトロメタンなどのニトロアルカン類、プロピレンオキシドなどのエポキシド類、フラン類、ベンゾトリアゾール類、フェノール類、アミン類等から選ばれる少なくとも1種を加えることができる。
(3)本発明のリンス剤を使用したリンス方法
本発明は、上記のリンス剤を用いて被洗浄物表面に残留した洗浄剤を除去するリンス方法であり、前記洗浄剤が非水系洗浄剤であることを特徴とするリンス方法である。なお、本発明において、リンスとは被洗浄物に付着した非水系洗浄剤の除去を意味する。本発明のリンス方法は、下記の公知の非水系洗浄剤を用いた洗浄をした後に、上記本発明のリンス剤を使用することを特徴とするリンス方法である。
本発明は、上記のリンス剤を用いて被洗浄物表面に残留した洗浄剤を除去するリンス方法であり、前記洗浄剤が非水系洗浄剤であることを特徴とするリンス方法である。なお、本発明において、リンスとは被洗浄物に付着した非水系洗浄剤の除去を意味する。本発明のリンス方法は、下記の公知の非水系洗浄剤を用いた洗浄をした後に、上記本発明のリンス剤を使用することを特徴とするリンス方法である。
(洗浄剤)本発明において、「非水系洗浄剤」とは、被洗浄物表面に付着した油やフラックス微粒子等を除去する非水系の洗浄剤をいう。非水系洗浄剤としては、例えば、脂肪族炭化水素、エステル類、テルペン類、グリコールエーテル類、高級アルコール類等の公知の洗浄剤を使用することができる。これらの洗浄剤は、単独でまたは混合して使用することができる。
(洗浄方法)本発明のリンス方法において、被洗浄物を洗浄剤組成物と接触させる方法は特に制限されるものでなく、公知のいずれの方法も使用できる。例えば、洗浄剤組成物を含浸したスポンジなどによる拭き取り、洗浄剤組成物への浸漬、スプレーなどにより接触させることが好ましい。浸漬による洗浄においては、洗浄効果を高めるために、同時に攪拌、揺動、超音波、エアバブリングなどを組み合せることが更に好ましい。
(リンス方法)本発明のリンス方法において、被洗浄物に付着した洗浄剤の除去は、本発明のリンス剤を用いたすすぎにより行う。その方法は特に制限されるものでなく、公知のいずれの方法も使用できる。例えば、リンス剤を満たしたすすぎ槽で洗浄剤の付着した被洗浄物をすすぐことにより清浄な物品が得られる。被洗浄物を本発明によるリンス剤の沸騰液中または、冷浴もしくは温浴中、または蒸気層中に浸漬、静置することにより実施できる。また沸騰液中または、冷浴もしくは温浴中に超音波を併用することにより、より効果を上げることもできる。
洗浄対象物としては、電子・電気部品、光学部品、精密機械部品、自動車部品などの部品を例示することができる。対象となる電気・電子部品としては、プリント配線基板、セラミック配線基板などの配線基板、リードフレームなどの半導体パッケージ部材、リレー、コネクターなどの接点部材、液晶、プラズマディスプレイなどの表示部品、ハードディスク記憶媒体、磁気ヘッドなどの磁気記憶部品、水晶振動子などの圧電部品、モータ、ソレノイドなどの電動機部品、センサー部品が挙げられる。光学部品としては、眼鏡、カメラ用などのレンズ、その筐体が挙げられる。精密機械部品としては、VTRなどに用いられる精密ベアリングなどの部品が挙げられる。
洗浄対象物に付着している汚れとしては、ワックス、油脂、鉱油などからなる機械油、植物油、グリース、フラックス、フォトレジスト、接着剤が挙げられる。
本発明のリンス方法は、本発明のリンス剤に引火性がないため高温処理での乾燥が可能となり、油やフラックス等で汚れた金属部品や電子部品等を洗浄するために使用された洗浄用溶剤を被洗浄物表面から除去し被洗浄物にしみ等がない清浄な物品とするために好適である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は、従来から使用されているフッ素系溶剤及び本発明のリンス剤の地球温暖化係数と沸点を示す。なお、地球温暖化係数(GWP: Global Warming Potential) とは、二酸化炭素を基準にして、ほかの温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があるか表した数字をいい、単位質量の温室効果ガスが大気中に放出されたときに、一定時間内に地球に与える放射エネルギーの積算値(すなわち温暖化への影響)を、CO2に対する比率として見積もったものである。
(実施例1)
清浄な6 x 60 x 1mmの鉄片を非水系洗浄剤として炭化水素系洗浄剤(JX日鉱日石エネルギー社製NSクリーン220(登録商標):ノルマルパラフィン(C12)を主成分とする洗浄剤)に浸漬した後、重量を測定し、次いでリンス剤としてメトキシパーフルオロヘプテンを用いてメトキシパーフルオロヘプテンの沸騰液に30秒間浸漬した。さらにメトキシパーフルオロヘプテンの蒸気層に30秒間静置した後に鉄片の重量を測定した。メトキシパーフルオロヘプテン浸漬前後の重量差より、鉄片に付着したNSクリーン220の除去率を求めた。結果を表2に示す。なお、メトキシパーフルオロヘプテンは、三井・デュポンフロロケミカル社が米国特許公開2011/0282104号公報に記載の方法で製造したものを使用した。
清浄な6 x 60 x 1mmの鉄片を非水系洗浄剤として炭化水素系洗浄剤(JX日鉱日石エネルギー社製NSクリーン220(登録商標):ノルマルパラフィン(C12)を主成分とする洗浄剤)に浸漬した後、重量を測定し、次いでリンス剤としてメトキシパーフルオロヘプテンを用いてメトキシパーフルオロヘプテンの沸騰液に30秒間浸漬した。さらにメトキシパーフルオロヘプテンの蒸気層に30秒間静置した後に鉄片の重量を測定した。メトキシパーフルオロヘプテン浸漬前後の重量差より、鉄片に付着したNSクリーン220の除去率を求めた。結果を表2に示す。なお、メトキシパーフルオロヘプテンは、三井・デュポンフロロケミカル社が米国特許公開2011/0282104号公報に記載の方法で製造したものを使用した。
(比較例1)
リンス剤として、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン(三井・デュポンフロロケミカル社製バートレル(登録商標)XF)を用いて実施例1と同様の操作を行なった。結果を表2に示す。
リンス剤として、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン(三井・デュポンフロロケミカル社製バートレル(登録商標)XF)を用いて実施例1と同様の操作を行なった。結果を表2に示す。
(比較例2)
リンス剤として2,2,2-トリフルオロエチル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(旭硝子社製アサヒクリーンAE-3000:沸点56℃)を用いて実施例1と同様の操作を行なった。結果を表2に示す。
(比較例3)
リンス剤としてノナフルオロブチルメチルエーテル(3M社、ノベック(登録商標)HFE−7100)を用いて実施例1と同様の操作を行なった。結果を表2に示す。
リンス剤として2,2,2-トリフルオロエチル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(旭硝子社製アサヒクリーンAE-3000:沸点56℃)を用いて実施例1と同様の操作を行なった。結果を表2に示す。
(比較例3)
リンス剤としてノナフルオロブチルメチルエーテル(3M社、ノベック(登録商標)HFE−7100)を用いて実施例1と同様の操作を行なった。結果を表2に示す。
リンス剤としてメトキシパーフルオロヘプテンを使用した場合、洗浄溶剤除去率が99%以上という極めて顕著な効果が認められた。比較例で使用したノナフルオロブチルメチルエーテルも98%と高い洗浄効果を示すが、地球温暖化係数は297と高く、また、沸点が61℃と低い。これに対して、本発明でリンス剤として使用するメトキシパーフルオロヘプテンは、地球温暖化係数は10以下で環境にやさしく、沸点も110℃であることから蒸発ロスが少ない。
本発明のリンス剤を用いてリンスを行なう方法により、地球温暖化に悪影響を与えずに、油やフラックス等で汚れた金属部品や電子部品を洗浄するために使用した非水系洗浄剤を速やかに被洗浄物表面から除去し、かつ被洗浄物を熱風等により傷めることなくしみ等を被洗浄物表面に残さない清浄な物品とすることが可能となる。
Claims (9)
- アルコキシフルオロアルケンを含むリンス剤。
- アルコキシフルオロアルケンが、アルコキシパーフルオロアルケンである請求項1に記載のリンス剤。
- アルコキシ基が、メトキシ基もしくはエトキシ基であるアルコキシフルオロアルケンまたはアルコキシパーフルオロアルケンを含む請求項1または2に記載のリンス剤。
- フルオロアルケンが炭素数5以上8以下のフルオロアルケンある請求項1〜3の何れか1項に記載のリンス剤。
- メトキシパーフルオロペンテン、メトキシパーフルオロへキセン、メトキシパーフルオロヘプテン、もしくはメトキシパーフルオロオクテン、または、エトキシパーフルオロペンテン、エトキシパーフルオロへキセン、エトキシパーフルオロヘプテン、もしくはエトキシパーフルオロオクテンの何れか1つ以上を含むリンス剤。
- メトキシパーフルオロヘプテンを含むリンス剤。
- 被洗浄物表面に残留した洗浄剤を除去するリンス方法であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリンス剤を用いることを特徴とするリンス方法。
- 前記洗浄剤が非水系洗浄剤であることを特徴とする請求項7に記載のリンス方法。
- 前記非水系洗浄剤が炭化水素系洗浄剤であることを特徴とする請求項8に記載のリンス方法。
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2012
- 2012-02-22 JP JP2012036477A patent/JP2013170256A/ja active Pending
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