JP2013169694A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2013169694A
JP2013169694A JP2012034647A JP2012034647A JP2013169694A JP 2013169694 A JP2013169694 A JP 2013169694A JP 2012034647 A JP2012034647 A JP 2012034647A JP 2012034647 A JP2012034647 A JP 2012034647A JP 2013169694 A JP2013169694 A JP 2013169694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cord
carcass
tire
cords
ply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012034647A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Minami
伸明 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2012034647A priority Critical patent/JP2013169694A/ja
Publication of JP2013169694A publication Critical patent/JP2013169694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

【課題】カーカスコード72として複数種類のコード74を用いて、それぞれのコード74の特性を活かしたタイヤの性能のチューニングが可能な製造方法の提供。
【解決手段】この製造方法は、ローカバーを組み立てる工程において、カーカスプライは多数の基準プライ84を接合することにより形成される。これら基準プライ84のそれぞれは、その幅方向に並列された複数のカーカスコード72と、これらカーカスコード72を覆うトッピングゴム76とからなる。これらカーカスコード72には、第一コード74aと、この第一コード74aの素材とは異なる素材からなる第二コード74bとが含まれている。この第二コード74bは、この第一コード74aに隣接している。好ましくは、この製造方法では、上記カーカスコード72は、上記第一コード74a又は上記第二コード74bである。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤの製造方法では、フォーマーのドラム上で、トレッド、サイドウォール等の部材を多数組み合わせて、ローカバー(未架橋タイヤ)が得られる。このローカバーの成形工程では、ドラムが拡径され、ローカバーの形状が整えられる。
この製造方法では、ローカバーはモールドに投入される。このとき、ブラダーはローカバーの内側に位置している。ブラダーにガスが充填されると、ブラダーは膨張する。これにより、ローカバーは変形する。モールドが締められ、ブラダーの内圧が高められる。ローカバーは、モールドとブラダーとに挟まれ加圧される。ローカバーは、ブラダー及びモールドからの熱伝導により、加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
図10には、従来タイヤ2の一例としてランフラットタイヤが示されている。このタイヤ2は、トレッド4、ウイング6、サイドウォール8、クリンチ10、ビード12、カーカス14、荷重支持層16、ベルト18、バンド20、インナーライナー22及びチェーファー24を備えている。
このタイヤ2のビード12は、コア26と、このコア26から半径方向外向きに延びるエイペックス28とを備えている。カーカス14をなすカーカスプライ30は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール8の内側に沿っている。カーカスプライ30は、コア26の周りを、軸方向内側から外側に向かって巻かれている。カーカスプライ30の端は、トレッド4の近傍にまで至っている。このカーカス14の構造は、超ハイターンアップ構造と称される。図示されていないが、カーカスプライ30は、並列された多数のカーカスコードとトッピングゴムとからなる。通常それぞれのカーカスコードには、有機繊維からなるコードが用いられる。発熱の抑制の観点から、このカーカスコードとしては、レーヨン繊維からなるコードが主として用いられている。荷重支持層16は、サイドウォール8の軸方向内側に位置している。このタイヤ2では、その断面高さ(図10中の両矢印H)の半分の高さ(図10中の両矢印Hh)における厚み(図10中の両矢印T)は、15mm程度とされる。
このタイヤ2では、パンクによってその内圧が低下した場合、荷重支持層16が車重を支える。この荷重支持層16により、内圧が低い場合でも、このタイヤ2はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ2が装着された自動車には、スペアタイヤの常備は不要である。このタイヤ2の採用により、不便な場所でのタイヤ交換が避けられる。このようなタイヤ2の一例が、特開2000−351307公報に開示されている。
特開2000−351307公報
カーカスコードとして採用されるコードとしては、前述のレーヨン繊維からなるコード以外に、ポリエステル繊維からなるコード、ナイロン繊維からなるコード、レーヨン繊維からなるコード、アラミド繊維からなるコード及びその材質がスチールとされたコードが挙げられる。
カーカスコードとして複数種類のコードを用いて、それぞれのコードの特性を活かすことで、パンクによってタイヤ2の内圧が低下した場合における耐久性、操縦安定性及び乗り心地というような性能の向上について検討されることがある。
カーカスプライ30は通常、多数のカーカスコードが簾状に織られた簾織物に、トッピングゴムが貼り付けられることにより形成される。複数種類のコードを規則正しく配列させ、この簾織物を形成するのは困難であるとともに、非常に手間のかかる作業である。このようなカーカスプライ30は、タイヤ2の生産性に影響する。
前述したように、タイヤ2の製造方法では、その成形工程において、ドラムが拡径しローカバーの形状が整えられる。加硫工程においては、ブラダーの膨張により、ローカバーが変形する。
ローカバーの変形を伴う従来の製造方法において、複数種類のコードを含むカーカスプライ30を備えるタイヤ2を生産する場合、コード毎に伸びに関する特性が異なるため、このタイヤ2を安定に生産することは難しい。
本発明の目的は、カーカスコードとして複数種類のコードを用いて、それぞれのコードの特性を活かしたタイヤ性能のチューニングが可能な製造方法の提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
(1)トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部とを備えており、上記カーカスがカーカスプライを備えている、ローカバーが組み立てられる工程、
(2)このローカバーが、モールドに投入される工程
及び
(3)このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程
を含む。上記ローカバーが組み立てられる工程において、上記カーカスプライは多数の基準プライを接合することにより形成される。これら基準プライのそれぞれは、その幅方向に並列された複数のカーカスコードと、これらカーカスコードを覆うトッピングゴムとからなる。これらカーカスコードには、第一コードと、この第一コードの素材とは異なる素材からなる第二コードとが含まれている。この第二コードは、この第一コードに隣接している。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記カーカスコードは、上記第一コード又は上記第二コードである。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記カーカスプライにおいて、1つの第一コードとこの第一コードに最も近い他の第一コードとの間に、上記第二コードが存在していないか又は3本以下の第二コードが存在している。1つの第二コードとこの第二コードに最も近い他の第二コードとの間に、この第一コードが存在していないか又は3本以下の第一コードが存在している。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記基準プライにおいて、上記カーカスコードの配列は幅方向中心に対して左右対称である。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記基準プライの幅は、10mm以上50mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記第一コードはアラミド繊維からなるコードであり、上記第二コードはレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードである。
好ましくは、この空気入りタイヤの製造方法では、上記トッピングゴムは、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物からなる。
本発明に係る空気入りタイヤは、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されている。このタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部とを備えている。このカーカスは、カーカスプライを備えている。このカーカスプライは、並列された多数のカーカスコードとこれらカーカスコードを覆うトッピングゴムとを有している。これらカーカスコードには、第一コードと、この第一コードの素材とは異なる素材からなる第二コードとが含まれている。この第二コードは、この第一コードに隣接している。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記カーカスコードは、上記第一コード又は上記第二コードである。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、1つの第一コードとこの第一コードに最も近い他の第一コードとの間に、上記第二コードが存在していないか又は3本以下の第二コードが存在している。1つの第二コードとこの第二コードに最も近い他の第二コードとの間に、この第一コードが存在していないか又は3本以下の第一コードが存在している。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記第一コードはアラミド繊維からなるコードであり、上記第二コードはレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードである。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記トッピングゴムは、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物からなる。
本発明に係る製造方法では、ローカバーの変形を伴う従来の製造方法では生産できなかった、第一コードと、この第一コードの素材とは異なる素材からなる第二コードとを含み、この第二コードがこの第一コードに隣接しているカーカスプライを備えた空気入りタイヤが生産されうる。この製造方法によれば、カーカスコードとして複数種類のコードを用いて、それぞれのコードの特性を活かしたタイヤのチューニングが可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの赤道面に沿った断面図である。 図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、図3のトッピングゴムの短繊維が示された模式図である。 図5は、カーカスプライの形成に用いる基準プライの一部が示された斜視図である。 図6は、図5のVI−VI線に沿った断面図である。 図7は、図6の基準プライにおけるカーカスコードの配列状態とは別の配列状態が示された断面図である。 図8は、図1のタイヤの製造の様子が示された模式図である。 図9は、図8とは別の製造の様子が示された模式図である。 図10は、従来の空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ32が示されている。図1において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ32の赤道面を表わす。このタイヤ32の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。実線BBLは、ビードベースラインを表している。このビードベースラインは、タイヤ32が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。
このタイヤ32は、トレッド34、サイドウォール36、クリンチ38、ビード40、カーカス42、ベルト44、バンド46、インナーライナー48、チェーファー50及び荷重支持部52を備えている。このタイヤ32は、チューブレスタイプである。このタイヤ32は、乗用車に装着される。
トレッド34は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド34の外面は、路面と接地するトレッド面54を形成する。トレッド面54には、溝56が刻まれている。この溝56により、トレッドパターンが形成されている。トレッド34は、ベース層58とキャップ層60とを有している。ベース層58は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層58の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層60は、ベース層58の半径方向外側に位置している。キャップ層60は、ベース層58に積層されている。キャップ層60は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール36は、トレッド34の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール36は、その半径方向外側端において、トレッド34と接合されている。このサイドウォール36は、その半径方向内側端において、クリンチ38と接合されている。このサイドウォール36は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール36は、カーカス42の損傷を防止する。
クリンチ38は、サイドウォール36の半径方向略内側に位置している。クリンチ38は、軸方向において、ビード40及びカーカス42よりも外側に位置している。クリンチ38は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ38は、リムのフランジと当接する。
ビード40は、サイドウォール36よりも半径方向略内側に位置している。ビード40は、クリンチ38の軸方向内側に位置している。このタイヤ32では、ビード40は、外側コア62aと、内側コア62bとから構成されている。外側コア62aは、軸方向においてカーカス42の外側に位置している。内側コア62bは、軸方向においてカーカス42の内側に位置している。
このタイヤ32では、外側コア62aはリング状であり、渦巻き状に巻回された第一ワイヤー64aからなる。換言すれば、このタイヤ32のビード40は渦巻き状に巻回された第一ワイヤー64aを含む。第一ワイヤー64aの典型的な材質は、スチールである。
このタイヤ32では、内側コア62bはリング状であり、渦巻き状に巻回された第二ワイヤー64bからなる。換言すれば、このタイヤ32のビード40は渦巻き状に巻回された第二ワイヤー64bを含む。第二ワイヤー64bの典型的な材質は、スチールである。このタイヤ32では、第二ワイヤー64bは第一ワイヤー64aと同等である。
カーカス42は、カーカスプライ66からなる。カーカスプライ66は、両側のビード40の間に架け渡されており、トレッド34及びサイドウォール36の内側に沿っている。このタイヤ32では、カーカスプライ66の端はビード40の外側コア62aとその内側コア62bとの間に挟まれている。
カーカスプライ66は、並列された多数のカーカスコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのカーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、45°から90°、さらには75°から90°である。換言すれば、このカーカス42はラジアル構造を有する。カーカス42が、2枚以上のカーカスプライ66から形成されてもよい。
ベルト44は、トレッド34の半径方向内側に位置している。ベルト44は、カーカス42の半径方向外側に位置している。ベルト44は、カーカス42と積層されている。ベルト44は、カーカス42を補強する。ベルト44は、内側層68a及び外側層68bからなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層68aの幅は外側層68bの幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層68a及び外側層68bのそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層68aのコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層68bのコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト44の軸方向幅は、タイヤ32の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト44が、3以上の層68を備えてもよい。
バンド46は、ベルト44の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド46の幅はベルト44の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド46は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド46は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト44が拘束されるので、ベルト44のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー48は、カーカス42の内側に位置している。このインナーライナー48は、タイヤ32の内面を形成している。インナーライナー48は、架橋ゴムからなる。インナーライナー48には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー48の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー48は、タイヤ32の内圧を保持する。
チェーファー50は、ビード40の近傍に位置している。タイヤ32がリムに組み込まれると、このチェーファー50がリムと当接する。この当接により、ビード40の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー50は布とこの布に含浸したゴムとからなる。このチェーファー50が、クリンチ38と一体とされてもよい。この場合、チェーファー50の材質はクリンチ38の材質と同じとされる。
荷重支持部52は、軸方向においてサイドウォール36の内側に位置している。荷重支持部52は、カーカス42に沿って半径方向に延在している。このタイヤ32では、荷重支持部52は、外側支持層70aと内側支持層70bとを備えている。外側支持層70aは、カーカス42とサイドウォール36との間に位置している。内側支持層70bは、カーカス42とインナーライナー48との間に位置している。
外側支持層70aは、軸方向において、カーカス42の外側に位置している。このタイヤ32では、半径方向におけるこの外側支持層70aの内側部分は、軸方向において外側コア62aの外側に位置している。図示されているように、この外側支持層70aは外側コア62aからカーカス42に沿って半径方向外向きに延在している。この外側支持層70aの外端は、トレッド34の端の近傍に位置している。
内側支持層70bは、軸方向において、カーカス42の内側に位置している。このタイヤ32では、半径方向におけるこの内側支持層70bの内側部分は、軸方向において内側コア62bの内側に位置している。図示されているように、この内側支持層70bは内側コア62bからカーカス42に沿って半径方向外向きに延在している。この内側支持層70bの外端は、外側支持層70aの外端の近傍に位置している。
このタイヤ32では、荷重支持部52は軸方向においてカーカス42の外側に位置する外側支持層70aとその内側に位置する内側支持層70bとから構成されている。このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、外側支持層70a及び内側支持層70bが車重を支えうる。これにより、内圧が低い場合でも、タイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、ランフラットタイヤである。このランフラットタイヤ32は、サイド補強型である。
このタイヤ32では、外側支持層70aは架橋ゴムからなる。内側支持層70bは、架橋ゴムからなる。言い換えれば、この外側支持層70a及び内側支持層70bのそれぞれはゴム組成物が架橋されたものからなる。
このタイヤ32では、外側支持層70aの硬度は60以上85以下が好ましい。この硬度が60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この外側支持層70aが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬度は65以上がより好ましい。この硬度が85以下に設定されることにより、外側支持層70aによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬度は80以下がより好ましい。
本願において、硬度はJIS−A硬度である。この硬度は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、硬度は、図1に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
このタイヤ32では、内側支持層70bの硬度は60以上85以下が好ましい。この硬度が60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この内側支持層70bが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬度は65以上がより好ましい。この硬度が85以下に設定されることにより、内側支持層70bによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬度は80以下がより好ましい。
このタイヤ32では、軸方向においてカーカス42の外側及び内側のそれぞれに、半径方向に延在する支持層70が設けられている。このタイヤ32では、そのサイドウォール36の部分において、特異な剛性を有する部分の形成が防止されている。歪みの集中が抑えられるので、パンクによって内圧が低下した場合においても、このタイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に優れる。特異な剛性を有する部分の形成防止の観点から、このタイヤ32では外側支持層70aと内側支持層70bとは同等のゴム組成物から形成されるのが好ましい。
前述したように、外側支持層70a及び内側支持層70bのそれぞれは、タイヤ32の剛性に寄与しうる。このタイヤ32では、従来のタイヤ2においてビード12の構成要素として設けられるエイペックス28は不要である。この外側支持層70a及び内側支持層70bの採用は、タイヤ32を構成する部材の数の低減に寄与しうる。このタイヤ32によれば、生産コストの低減が達成されうる。
図2に示されているのは、このタイヤ32の赤道面に沿った断面の一部である。この図2において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の軸方向である。両矢印Aで示された方向は、タイヤ32の周方向である。この図2には、カーカスプライ66の一部をなす多数のカーカスコード72の配列している様子が示されている。この図2におけるカーカスプライ66では、各カーカスコード72が赤道面に対してなす角度の絶対値は90°である。
このタイヤ32では、カーカスプライ66に含まれる多数のカーカスコード72には、第一コード74aと、第二コード74bとが含まれている。第二コード74bは、第一コード74aの素材とは異なる素材からなる。このカーカスプライ66は、素材が異なる2種類以上のコード74を含んでいる。このようなカーカスプライ66は、「ミックスプライ」とも称される。このタイヤ32では、それぞれのコード74の特性を活かしたタイヤ32の性能のチューニングが可能である。なお、本願のカーカスコード72には、タイヤ用コードとして一般的に用いられるコード74が用いられる。このコード74の構成は、特に制限されない。
このタイヤ32のカーカス42では、カーカスプライ66におけるカーカスコード72は第一コード74a又は第二コード74bである。言い換えれば、このカーカスプライ66に含まれる多数のカーカスコード72は、第一コード74aと第二コード74bとから構成されている。図示されているように、第一コード74aと第二コード74bとは交互に並んで配置されている。第一コード74aは第二コード74bに隣接しており、第二コード74bは第一コード74aに隣接している。
このタイヤ32では、そのカーカス42をなすカーカスプライ66においては、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に、上記第二コード74bが存在していないか又は3本以下の第二コード74bが存在しているのが好ましい。1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが存在していないか又は3本以下の第一コード74aが存在しているのが好ましい。このカーカスプライ66は、それぞれのコード74の特性を活かしたタイヤ32の性能のチューニングに寄与しうる。この観点から、このカーカスプライ66において、第一コード74aの本数N1と第二コード74bの本数N2との比(N1/N2)は20/80以上80/20以下が好ましく、25/75以上75/25以下がより好ましく、33/67以上67/33以下が特に好ましい。
図2に示されたカーカスプライ66では、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間には、1本の第二コード74bが存在している。1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間には、1本の第一コード74aが存在している。このカーカス42のカーカスプライ66では、カーカスコード72の総数に対する第一コード74aの本数の比率は、ほぼ50%である。このカーカスプライ66では、カーカスコード72の総数に対する第二コード74bの本数の比率は、ほぼ50%である。このタイヤ32は、第一コード74aによって発揮される特性と、第二コード74bによって発揮される特性とを併せ持つ。
このタイヤ32では、その材質がスチールとされたコード(以下、スチールコード)又は有機繊維からなるコードが、カーカスコード72として用いられる。好ましい有機繊維として、アラミド繊維、レーヨン繊維、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が例示される。
前述したように、第二コード74bは第一コード74aの素材とは異なる素材からなる。第一コード74aにスチールコードが採用された場合、第二コード74bには、アラミド繊維からなるコード(以下、アラミドコード)、レーヨン繊維からなるコード(以下、レーヨンコード)、ポリエステル繊維からなるコード(以下、ポリエステルコード)又はナイロン繊維からなるコード(以下、ナイロンコード)が用いられる。この場合、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の観点から、第二コード74bとしては、アラミドコード、レーヨンコード又はポリエステルコードが好ましい。乗り心地の観点から、この第二コード74bとしては、レーヨンコードが好ましい。
第一コード74aにアラミドコードが採用された場合、第二コード74bには、スチールコード、レーヨンコード、ポリエステルコード又はナイロンコードが用いられる。この場合、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の観点から、第二コード74bとしては、スチールコード、レーヨンコード又はポリエステルコードが好ましい。操縦安定性及び乗り心地の観点から、この第二コード74bとしては、レーヨンコード又はポリエステルコードが好ましい。
第一コード74aにレーヨンコードが採用された場合、第二コード74bには、スチールコード、アラミドコード、ポリエステルコード又はナイロンコードが用いられる。この場合、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の向上の観点から、第二コード74bとしては、スチールコード又はアラミドコードが好ましい。操縦安定性及び乗り心地の観点から、この第二コード74bとしては、ポリエステルコードが好ましい。
第一コード74aに、ポリエステルコードが採用された場合、第二コード74bには、スチールコード、アラミドコード、レーヨンコード又はナイロンコードが用いられる。この場合、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の向上の観点から、第二コード74bとしては、スチールコード又はアラミドコードが好ましい。操縦安定性及び乗り心地の観点から、この第二コード74bとしては、アラミドコード又はレーヨンコードが好ましい。
第一コード74aに、ナイロンコードが採用された場合、第二コード74bには、スチールコード、アラミドコード、レーヨンコード又はポリエステルコードが用いられる。
このタイヤ32では、操縦安定性及び乗り心地への影響を抑えつつ、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の向上に寄与しうるカーカスプライ66が得られるとの観点から、第一コード74aがアラミド繊維からなるコードとされ、第二コード74bがレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードとされるのが好ましい。第一コード74aがレーヨン繊維からなるコードとされて、第二コード74bがアラミド繊維又はポリエステル繊維からなるコードとされてもよい。第一コード74aがポリエステル繊維からなるコードとされて、第二コード74bがアラミド繊維又はレーヨン繊維からなるコードとされてもよい。
このタイヤ32では、カーカスプライ66のトッピングゴム76は、ゴム組成物が架橋されたものからなる。このゴム組成物は、基材ゴムを含む。この基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。2種以上のゴムが併用されてもよい。
トッピングゴム76のゴム組成物は、短繊維を含むことができる。短繊維は、トッピングゴム76の強度に寄与しうる。この短繊維としては、有機繊維が例示される。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びポリエステル繊維が例示される。質量の軽量化及び低コスト化の観点から、この短繊維として、クラフト紙及び新聞古紙からなる原料紙が細片化されて叩解されることにより得られる紙繊維が用いられてもよい。
このタイヤ32では、トッピングゴム76に含まれる短繊維の配合量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。これにより、トッピングゴム76が適度な強度を有する。このトッピングゴム76を有するカーカスプライ66は、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この観点から、この短繊維の配合量は、15質量部以上がより好ましい。
このタイヤ32では、短繊維の配合量は基材ゴム100質量部に対して60質量部以下が好ましい。これにより、カーカスコード72とトッピングゴム76とが十分に接着されうる。このタイヤ32は、耐久性に優れる。この観点から、この短繊維の配合量は45質量部以下がより好ましい。なお、短繊維の配合量が30質量部を超えると、未架橋状態にあるトッピングゴム76のストレッチが困難な状態となる。この場合、このトッピングゴム76は引っ張ると直ぐに破断してしまう。
好ましくは、トッピングゴム76のゴム組成物は、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、トッピングゴム76のゴム組成物は、硫黄と共に加硫促進剤を含む。スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が、用いられうる。
トッピングゴム76のゴム組成物は、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。トッピングゴム76の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。トッピングゴム76の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。乾式シリカ及び湿式シリカが用いられうる。
トッピングゴム76のゴム組成物は、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。トッピングゴム76の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましい。トッピングゴム76の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましい。
トッピングゴム76のゴム組成物には、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ添加される。
図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。この図3には、カーカスプライ66におけるトッピングゴム76の軸方向に沿った断面が示されている。図示されているように、このトッピングゴム76は多数の短繊維78を含んでいる。この図3において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。なお、この図3には、カーカスコード72は示されていない。この図3の左右方向は、カーカスコード72の延在方向に一致する。
この図3に示されたカーカスプライ66の一部をなすトッピングゴム76は、多数の短繊維78と、マトリクス80とで構成されている。換言すれば、このトッピングゴム76は繊維補強ゴム(FRR)からなる。これら短繊維78は、マトリクス80に分散している。これら短繊維78の長手方向は、カーカスコード72の延在方向に略沿っている。このトッピングゴム76において、短繊維78はカーカスコード72の延在方向に配向している。この短繊維78は、トッピングゴム76の強度を効果的に高める。このトッピングゴム76を有するカーカスプライ66は、タイヤ32の剛性に効果的に寄与しうる。
図4は、図3のトッピングゴム76の短繊維78が示された模式図である。矢印θで示されているのは、短繊維78の角度である。角度θは、直線X1と直線X2とのなす角度の絶対値である。直線X1は、コードの延在方向に延びている。直線X2は、短繊維78の一端82a及び他端82bを通過している。この角度θは、短繊維78の長手方向がコードの延在方向に対してなす角度である。角度θは、0°以上90°以下である。なお、図4中、両矢印Lで示されているのが繊維長である。この繊維長Lは、一端82aから他端82bまでの長さが計測されることにより得られる。
トッピングゴム76の強度が効果的に高められるとの観点から、角度θが20°以下である短繊維78の数の、短繊維78の総数に対する比率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。比率の算出においては、トッピングゴム76の断面に露出した短繊維78の角度が、測定される。無作為に抽出された100本の短繊維78について、角度の測定がなされる。なお、角度θが20°以下である短繊維78の数の、短繊維78の総数に対する比率が90%以上である場合が、短繊維78がカーカスコード72の延在方向に配向している状態である。
このタイヤ32では、短繊維78が効果的にトッピングゴム76の強度を高めるという観点から、短繊維78の平均長さL(図4参照)は、20μm以上が好ましい。平均長さLが20μm以上である短繊維78により、このトッピングゴム76が十分に補強される。マトリクス80への分散性の観点から、平均長さLは5000μm以下が好ましい。
短繊維78の平均直径Dは、0.04μm以上が好ましい。平均直径Dが0.04μm以上である短繊維78により、トッピングゴム76の強度が十分に高められる。マトリクス80への分散性の観点から、平均直径Dは500μm以下が好ましい。
短繊維78のアスペクト比(L/D)は、10以上が好ましい。アスペクト比(L/D)が10以上である短繊維78により、トッピングゴム76の強度が十分に高められる。マトリクス80への分散性の観点から、アスペクト比(L/D)は500以下が好ましい。
図1において、両矢印Hはビードベースラインからこのタイヤ32の赤道までの半径方向距離を表している。この半径方向距離Hは、このタイヤ32の断面高さである。符号Phで示されているのは、ビードベースラインからの半径方向距離(図中の両矢印Hh)がこのタイヤ32の断面高さHの半分となる、このタイヤ32の外面上の位置を表している。言い換えれば、この位置Phは、このタイヤ32の断面高さHの半分の高さに相当する位置を表している。両矢印Tは、位置Phにおけるタイヤ32の厚みを表している。両矢印Toは、位置Phにおける外側支持層70aの厚みを表している。両矢印Tiは、位置Phにおける内側支持層70bの厚みを表している。
このタイヤ32では、厚みTは9mm以上17mm以下が好ましい。この厚みTが9mm以上に設定されることにより、このタイヤ32のサイドウォール36の部分が車重支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTは11mm以上がより好ましく、12mm以上がされに好ましく、13mm以上が特に好ましい。この厚みTが17mm以下に設定されることにより、このタイヤ32の剛性過大が防止される。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この厚みTは16mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましく、14mm以下が特に好ましい。
このタイヤ32では、厚みToは2mm以上10mm以下が好ましい。この厚みToが2mm以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この外側支持層70aが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みToは3mm以上がより好ましい。この厚みToが10mm以下に設定されることにより、外側支持層70aによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚みToが過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚みToは7mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTiは2mm以上10mm以下が好ましい。この厚みTiが2mm以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この内側支持層70bが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTiは3mm以上がより好ましい。この厚みTiが10mm以下に設定されることにより、内側支持層70bによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚みTiが過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚みTiは7mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTiは厚みToと同等とされる、または、この厚みToよりも大きくされるのが好ましい。車重支持の観点から、厚みTiは厚みToよりも大きくされるのがより好ましい。より詳細には、厚みTiの厚みToに対する比は、1.0以上が好ましく、1.2以上がより好ましい。この比は、3.0以下が好ましく、2.6以下がより好ましい。
以上説明されたタイヤ32は、次のようにして製造される。この製造方法では、中子が準備される。図示されていないが、この中子はトロイダル状の外面を備えている。この外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。
この製造方法では、外側支持層70aの第一ゴム組成物が押し出され、第一ストリップが形成される。図示されていないが、この製造方法では、第一ストリップはその断面形状が矩形状を呈するように成形される。タイヤ32の生産性の観点から、この第一ストリップの幅は5mm以上が好ましく、30mm以下が好ましい。この第一ストリップの厚みは、0.4mm以上が好ましく、2.5mm以下が好ましい。
この製造方法では、内側支持層70bの第二ゴム組成物が押し出され、第二ストリップが形成される。図示されていないが、この製造方法では、第二ストリップはその断面形状が矩形状を呈するように成形される。タイヤ32の生産性の観点から、この第二ストリップの幅は5mm以上が好ましく、30mm以下が好ましい。この第二ストリップの厚みは、0.4mm以上が好ましく、2.5mm以下が好ましい。
この製造方法では、カーカスプライ66のトッピングゴム76をなすゴム組成物がカーカスコード72とともに押し出され、この押し出されたものが所定長さで切断されることにより、図5に示された基準プライ84が形成される。
図6には、図5のVI−VI線に沿った基準プライ84の断面が示されている。図示されているように、基準プライ84はその断面形状が略矩形状を呈するように成形される。基準プライ84は、その幅方向に並列された複数のカーカスコード72とトッピングゴム76とからなる。この図6に示された基準プライ84におけるカーカスコード72の本数は、15本である。これらカーカスコード72は、トッピングゴム76で覆われている。
図6に示された基準プライ84においては、第一コード74aと第二コード74bとは交互に並んで配置されている。図6中、一点鎖線MLはこの基準プライ84の幅方向中心を表わす。周方向における剛性が一様とされたタイヤ32の形成に寄与しうるとの観点から、この基準プライ84においては、カーカスコード72の配列はその幅方向中心MLに対して左右対称とされるのが好ましい。この基準プライ84から形成されたカーカスプライ66を有するタイヤ32は、ユニフォミティに優れる。
この基準プライ84においては、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが1本存在しており、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが1本存在している。
この製造方法では、図7(a)に示されているように、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが存在せず、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが2本存在するように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84aを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84aでは、2本の第一コード74aからなる群と、1本の第二コード74bが交互に並んで配置されている。
この製造方法では、図7(b)に示されているように、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが2本存在しており、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが存在しないように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84bを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84bでは、1本の第一コード74aと、2本の第二コード74bからなる群とが交互に並んで配置されている。
この製造方法では、図7(c)に示されているように、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが存在せず、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが3本存在するように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84cを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84cでは、3本の第一コード74aからなる群と、1本の第二コード74bとが交互に並んで配置されている。
この製造方法では、図7(d)に示されているように、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが3本存在しており、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが存在しないように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84dを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84dでは、1本の第一コード74aと、3本の第二コード74bからなる群とが交互に並んで配置されている。
この製造方法では、図7(e)に示されているように、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが存在せず、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間にも、この第一コード74aが存在しないように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84eを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84eでは、2本の第一コード74aからなる群と、3本の第二コード74bからなる群とが交互に並んで配置されている。
この製造方法では、図7(f)に示されているように、前述の基準プライ84eと同様、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが存在せず、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間にも、この第一コード74a存在しないように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84fを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84fでは、3本の第一コード74aからなる群と、2本の第二コード74bからなる群とが交互に並んで配置されている。
この製造方法では、図7(g)に示されているように、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に第二コード74bが4本存在しており、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが存在しないように、カーカスコード72の配列が調整された基準プライ84gを用いることができる。図示されているように、この基準プライ84gでは、1本の第一コード74aと、4本の第二コード74bからなる群とが交互に並んで配置されている。
図7(a)から(g)に示されているように、いずれの基準プライ84においても、カーカスコード72の配列はその幅方向中心MLに対して左右対称とされている。図7(a)から(g)に示された基準プライ84はいずれも、図6に示された基準プライ84hと同様、周方向における剛性が一様とされたタイヤ32の形成に寄与しうる。
前述したように、このタイヤ32では、それぞれのコード74の特性を活かしたタイヤ32の性能のチューニングが容易の観点から、1つの第一コード74aとこの第一コード74aに最も近い他の第一コード74aとの間に、上記第二コード74bが存在していないか又は3本以下の第二コード74bが存在しているのが好ましく、1つの第二コード74bとこの第二コード74bに最も近い他の第二コード74bとの間に、この第一コード74aが存在していないか又は3本以下の第一コード74aが存在しているのが好ましい。したがって、カーカスプライの形成には、図6、図7(a)、図7(b)、図7(c)、図7(d)、図7(e)又は図7(f)に示されたカーカスコード72の配列を有する基準プライ84を用いるのが好ましい。
この製造方法では、基準プライ84における、第一コード74aの本数の、第二コード74bの本数の比率は、0.42以上が好ましく4.0以下が好ましい。これにより、それぞれのコード74の特性を活かしたタイヤ32の性能のチューニングに寄与しうるカーカスプライ66を得ることができる。特に、第一コード74aにアラミド繊維からなるコードを用い、第二コード74bにレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードを用いた場合には、操縦安定性及び乗り心地への影響を抑えつつ、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の向上に寄与しうるカーカスプライ66が得られる。
この製造方法では、中子の外面にインナーライナー48が巻かれる。このインナーライナー48上を第二ストリップが周方向に巻回される。これにより、このタイヤ32のサイドウォール36に相当する部分に、内側支持層70bが形成される。第二ワイヤー64bが渦巻き状に密に巻回され、内側コア62bが形成される。インナーライナー48、内側支持層70b及び内側コア62bが組み合わされたものの外側に、多数の基準プライ84を用いてカーカスプライ66が形成される。この形成の様子が、図8に示されている。図示されているように、この製造方法では、基準プライ84が他の基準プライ84と接合されつつ、インナーライナー48、内側支持層70b及び内側コア62bが組み合わされたものの外側に積層される。これにより、カーカスプライ66が形成される。図8中、符号Nは中子を表している。
この製造方法では、カーカスプライ66が形成されると、このカーカスプライ66の端の部分に、第一ワイヤー64aが渦巻き状に密に巻回され、外側コア62aが形成される。さらに第一ストリップが周方向に巻回されることにより、このサイドウォール36に相当する部分に、外側支持層70aが形成される。ベルト44、サイドウォール36、トレッド34等がさらに組み合わされ、ローカバー(未架橋タイヤ)が得られる。
この製造方法では、中子の外面においてカーカスプライ66をはじめとする多数の部材が組み合わされてローカバーが得られる。前述したように、この中子の外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。この製造方法では、従来の製造方法のようなローカバーのシェーピングは不要である。この製造方法では、成形工程においてローカバーは引き延ばされない。
ローカバーは、開かれたモールドに投入される。この製造方法では、ローカバーは中子に組み合わされた状態でモールドに投入される。したがって、モールドに投入されたローカバーの内側には、中子が位置している。
この製造方法では、モールドが締められると、ローカバーはモールドのキャビティ面と中子の外面とに挟まれて加圧される。この状態が、図9に示されている。
この製造方法では、ローカバー(図9中の符号R)は、中子N及びモールド(図9中の符号M)からの熱伝導により、加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーRをなす各要素のゴム組成物が流動する。加熱によりゴム組成物が架橋反応を起こし、図1に示されたタイヤ32が得られる。このタイヤ32は、ローカバーRをモールドMと中子Nとの間に形成されたキャビティ(図9中の符号C)内で加圧及び加熱することにより形成される。この製造方法では、ローカバーRが加圧及び加熱される工程は架橋工程と称される。
前述したように、この製造方法では、ローカバーRは中子Nに組み合わされた状態でモールドMに投入され、モールドMのキャビティ面(図9中の符号CS)と中子Nの外面(図9中の符号NS)とに挟まれて加圧及び加熱される。この製造方法では、従来の製造方法で使用されるブラダーは不要である。この製造方法では、架橋工程においてローカバーRは引き延ばされない。
前述したように、この製造方法では、成形工程においてローカバーRをなす各要素は引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーRをなす各要素は引き延ばされない。このため、この製造方法では、カーカスプライ66に含まれるそれぞれのコード74の伸びを考慮する必要はない。この製造方法では、素材が異なる2種類以上のコード74を含むカーカスプライ66を有するローカバーRの組み立てが可能である。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。換言すれば、この製造方法では、ローカバーRの変形を伴う従来の製造方法で生産できなかった、素材が異なる2種類以上のコード74を含むカーカスプライ66を有するタイヤ32が、高品質にしかも安定に生産されうる。この製造方法では、多数のカーカスコード72が第一コード74aと第二コード74bとから構成され、この第一コード74aがアラミド繊維からなるコードとされ、この第二コード74bがレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードとされた場合には、操縦安定性及び乗り心地を損なうことなく、パンクによって内圧が低下した場合における、耐久性に優れるタイヤ32が得られる。この製造方法によれば、カーカスコード72として複数種類のコード74を用いて、それぞれのコード74の特性を活かしたタイヤ32の性能のチューニングが可能である。
図5において、両矢印WPはカーカスプライ66の形成に用いられる基準プライ84の幅を表している。両矢印TPは、この基準プライ84の厚みを表している。
この製造方法では、基準プライ84の幅WPは10mm以上50mm以下が好ましい。この幅WPが10mm以上に設定されることにより、基準プライ84による生産性への影響が抑えられる。この観点から、この幅WPは15mm以上が好ましい。この幅WPが50mm以下に設定されることにより、この基準プライ84同士の重なりによるタイヤ32性能への影響が抑えられる。この観点から、この幅WPは35mm以下がより好ましい。
この製造方法では、基準プライ84の厚みTPは0.5mm以上2mm以下が好ましい。この厚みTPが0.5mm以上に設定されることにより、適度な強度を有する基準プライ84が得られる。この製造方法では、タイヤ32の生産性が適切に維持されうる。この厚みTPが2mm以下に設定されることにより、この基準プライ84同士の重なりによるタイヤ32性能への影響が抑えられる。
本発明では、タイヤ32の各部材の寸法及び角度は、タイヤ32が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ32に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ32には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ32が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ32が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ32の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
中子の外面にローカバーを成形し、この中子と組み合わせたままこのローカバーをモールドに投入した。このローカバーをモールドと中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより、図1に示された基本構成を備え、下記の表2に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、ランフラットタイヤである。このタイヤが中子工法で製造されたことが、この表において「A」で表されている。このタイヤでは、カーカスプライの形成には、図6に示された基準プライが用いられた。この基準プライの幅WPは、30mmとされた。この基準プライの厚みTPは、1mmとされた。第一コードとして、アラミドコード(構成=1400dtex/2)が用いられた。このことが、表中、「K」で表されている。第二コードとして、レーヨンコード(構成=1841dtex/2)が用いられた。このことが、表中、「R」で表されている。この基準プライのトッピングゴムには、短繊維は配合されていない。断面高さHの半分の高さに相当する位置Phにおけるタイヤの厚みTは、15.0mmとされた。外側支持層の厚みToは、4mmとされた。外側支持層の硬度は、75とされた。内側支持層の厚みTiは、6mmとされた。内側支持層の硬度は、75とされた。
[実施例2−6]
第一コードの種類及び第二コードの種類を下記の表1及び2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−6のタイヤを得た。表中、「S」はスチールコード(構成=2+2×0.23)を表している。「T」は、ポリエステルコード(構成=1670dtex/2)を表している。
[実施例7−14]
幅WPを下記の表2及び3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7−14のタイヤを得た。各実施例の基準プライに含まれるカーカスコードの本数は、実施例7では9本であり、実施例8では10本であり、実施例9では15本であり、実施例10では20本であり、実施例11では35本であり、実施例12では40本であり、実施例13では50本であり、実施例14では51本である。
[実施例15−18]
厚みTを下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例15−18のタイヤを得た。
[実施例19−25]
基準プライにおけるカーカスコードの配列を下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例19−25のタイヤを得た。
[実施例26−30]
基準プライのトッピングゴムにアラミド繊維からなる短繊維(平均外径=10μm、平均長さ=500μm)を配合し、その配合量を下記の表6の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例26−30のタイヤを得た。実施例26−27のそれぞれでは、基準プライをその長さ方向に引っ張ると、そのトッピングゴムの部分は僅かに伸長した(伸長率で約3%)。実施例28−30では、基準プライをその長さ方向に引っ張るとそのトッピングゴムの部分が直ぐに破断した。
[比較例3−6]
カーカスコードを単一のコード(第一コード)で構成させた他は実施例1と同様にして、比較例3−6のタイヤを得た。比較例3では、スチールコードのみでカーカスコードが構成されている。比較例4では、アラミドコードのみでカーカスコードが構成されている。比較例5では、レーヨンコードのみでカーカスコードが構成されている。比較例6では、ポリエステルコードのみでカーカスコードが構成されている。
[比較例1]
従来の製造方法により、図10に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた比較例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、従来のランフラットタイヤである。このタイヤが従来の製造方法で製造されたことが、この表において「C」で表されている。このタイヤの荷重支持層の硬度は、75とされた。この荷重支持層には短繊維は含まれていない。このタイヤでは、断面高さHの半分の高さHhにおける厚みTは15.0mmとされた。このタイヤのビードは、エイペックスを備えている。
[比較例2]
従来の製造方法により、実施例1と同じ構成を有する比較例2のタイヤを製作した。この製造方法では、その成形工程において、ローカバーはシェーピングされた。架橋工程では、ブラダーを用いてローカバーが膨張された。このように従来の工法でタイヤを製造したことが、この表において「C」で表されている。
[タイヤ質量]
タイヤの質量を計測した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から6に示されている。数値が小さいほど質量が小さいことが示されている。
[耐久性]
タイヤがパンクして内圧が低下した場合における、耐久性を、以下のようにして評価した。タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を180kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、7.5kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤの内圧を常圧としてパンク状態を再現し、このタイヤを80km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から6に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
[操縦安定性及び乗り心地]
タイヤを18×8.5Jのリムに組み込み、標準内圧となるようにタイヤに空気を充填した。これを、排気量が3.0リットルであり、前側エンジン後輪駆動の乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。この結果が、満点が10点とされた指数として下記の表1から6に示されている。数値が大きいほど好ましい。
[生産性]
1本のタイヤの生産に要する時間を計測した。その結果(計測された時間)が、下記の表1から6に、比較例1を100とした指数値で示されている。この数値が小さいほど、評価が高い。
Figure 2013169694
Figure 2013169694
Figure 2013169694
Figure 2013169694
Figure 2013169694
Figure 2013169694
表1から6に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。なお、比較例2では、シェーピング中にトッピングゴムが破断したため、ローカバーを成形することができなかった。したがって、この比較例2のタイヤは製造できなかった。
以上説明された方法は、様々なタイヤにも適用されうる。
2、32・・・タイヤ
4、34・・・トレッド
8、36・・・サイドウォール
12、40・・・ビード
14、42・・・カーカス
16、70a、70b、70・・・支持層
26、62a、62b・・・コア
28・・・エイペックス
30、66・・・カーカスプライ
52・・・荷重支持部
54・・・トレッド面
72・・・カーカスコード
74a、74b、74・・・コード
76・・・トッピングゴム
84・・・基準プライ

Claims (12)

  1. トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部とを備えており、上記カーカスがカーカスプライを備えている、ローカバーが組み立てられる工程と、
    このローカバーが、モールドに投入される工程と、
    このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程とを含んでおり、
    このローカバーが組み立てられる工程において、上記カーカスプライが多数の基準プライを接合することにより形成されており、
    これら基準プライのそれぞれが、その幅方向に並列された複数のカーカスコードと、これらカーカスコードを覆うトッピングゴムとからなり、
    これらカーカスコードには、第一コードと、この第一コードの素材とは異なる素材からなる第二コードとが含まれており、
    この第二コードが、この第一コードに隣接している、空気入りタイヤの製造方法。
  2. 上記カーカスコードが、上記第一コード又は上記第二コードである請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 上記カーカスプライにおいて、1つの第一コードとこの第一コードに最も近い他の第一コードとの間に、上記第二コードが存在していないか又は3本以下の第二コードが存在しており、
    1つの第二コードとこの第二コードに最も近い他の第二コードとの間に、この第一コードが存在していないか又は3本以下の第一コードが存在している請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 上記基準プライにおいて、上記カーカスコードの配列が幅方向中心に対して左右対称である請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 上記基準プライの幅が、10mm以上50mm以下である請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 上記第一コードがアラミド繊維からなるコードであり、上記第二コードがレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードである請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 上記トッピングゴムが、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物からなる請求項1から6のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  8. トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されており、
    その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部とを備えており、
    このカーカスが、カーカスプライを備えており、
    このカーカスプライが、並列された多数のカーカスコードとこれらカーカスコードを覆うトッピングゴムとを有しており、
    これらカーカスコードには、第一コードと、この第一コードの素材とは異なる素材からなる第二コードとが含まれており、
    この第二コードが、この第一コードに隣接している、空気入りタイヤ。
  9. 上記カーカスコードが、上記第一コード又は上記第二コードである請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 1つの第一コードとこの第一コードに最も近い他の第一コードとの間に、上記第二コードが存在していないか又は3本以下の第二コードが存在しており、
    1つの第二コードとこの第二コードに最も近い他の第二コードとの間に、この第一コードが存在していないか又は3本以下の第一コードが存在している請求項8又は9に記載の空気入りタイヤ。
  11. 上記第一コードがアラミド繊維からなるコードであり、上記第二コードがレーヨン繊維又はポリエステル繊維からなるコードである請求項8から10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  12. 上記トッピングゴムが、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物からなる請求項8から11のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2012034647A 2012-02-21 2012-02-21 空気入りタイヤ Pending JP2013169694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034647A JP2013169694A (ja) 2012-02-21 2012-02-21 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034647A JP2013169694A (ja) 2012-02-21 2012-02-21 空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013169694A true JP2013169694A (ja) 2013-09-02

Family

ID=49263977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012034647A Pending JP2013169694A (ja) 2012-02-21 2012-02-21 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013169694A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016035840A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6249522B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5640057B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2015129595A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2008001328A (ja) ランフラットタイヤ
JP6141246B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6638402B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6285751B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6043553B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6617567B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2006282161A (ja) ランフラットタイヤ
JP6025463B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6363905B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017137007A (ja) 空気入りタイヤ
JP6315651B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013079050A (ja) 空気入りタイヤ
JP2021194989A (ja) カート用タイヤ
JP2013086667A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013067350A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013169877A (ja) 空気入りタイヤ
JP6043554B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6177282B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013169694A (ja) 空気入りタイヤ
JP2020029216A (ja) 空気入りタイヤ
JP2013169848A (ja) 空気入りタイヤ