JP2020029216A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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良太 魚谷
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良太 魚谷
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Abstract

【課題】耐久性に優れた空気入りタイヤ2の提供。【解決手段】タイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード10、ストリップ22及びカーカス12を有する。ビード10は、コア34、第一エイペックス36及び第二エイペックス38を有している。カーカス12は、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。ストリップ22は、第一エイペックス36及びカーカス12に沿って延在している。このストリップは、並列された多数のスチールコードとトッピングゴムとを有する。それぞれのスチールコードの直径は、0.30mm以上である。トッピングゴムの、70℃における複素弾性率E*は、50MPa以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、サイド部にストリップを有するタイヤに関する。
タイヤは、一対のビードを備えている。両側のビードの間には、カーカスが架け渡されている。それぞれのビードは、コアと、このコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。カーカスのプライは、コアの周りを、軸方向内側から外側に折り返されている。
タイヤの走行時、このビードに荷重が掛かる。特に、エイペックスの先端には、大きな荷重がかかる。この荷重は、エイペックスの先端の近傍における、エイペックスとカーカスとのセパレーションを誘発する。
高さが小さなエイペックスを有するタイヤでは、高荷重が負荷されたときのサイド部の倒れ込みが大きい。このタイヤにおいて、セパレーションが生じやすい。
サイドウォールに高硬度な架橋ゴムが採用されれば、倒れ込みが抑制され、従ってセパレーションが抑制されうる。しかし、このサイドウォールは、乗り心地及び操縦安定性を損なう。
特開2015−147483公報には、エイペックスの近傍に配置されたストリップを有するタイヤが開示されている。このタイヤでは、ストリップがサイド部の倒れ込みを抑制する。
特開2015−147483公報
特開2015−147483公報に開示されたタイヤにおいても、サイド部の倒れ込みは十分には抑制されない。このタイヤでは、エイペックスの先端の近傍におけるセパレーションが十分には抑制されない。
本発明の目的は、サイド部の倒れ込みが抑制され、従ってセパレーションが生じにくい空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード、一対のストリップ及びカーカスを有する。それぞれのビードは、コアと、このコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを有する。カーカスは、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。それぞれのストリップは、エイペックス及びカーカスに沿って延在している。このストリップは、並列された多数のスチールコードと、トッピングゴムとを有している。
好ましくは、半径方向において、ストリップの内端は、コアの外面と一致するか、又はこの外面よりも外側に位置する。
好ましくは、半径方向において、ストリップの外端は、エイペックスの外端よりも外側に位置する。
好ましくは、ストリップの半径方向外端は、タイヤ高さの90%の位置よりも、半径方向において内側に位置する。
カーカスは、並列された多数のコードを有し得る。好ましくは、ストリップのスチールコードの延在方向は、カーカスのコードの延在方向に対して傾斜している。この傾斜の好ましい角度の絶対値は、5°以上20°以下である。
好ましくは、それぞれスチールコードの直径は、0.30mm以上である。好ましくは、ストリップのトッピングゴムの、70℃における複素弾性率Eは、50MPa以下である。
好ましくは、ストリップの厚みは、0.50mm以上である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、ストリップがサイド部の倒れ込みを抑制する。このタイヤでは、エイペックスの先端の近傍における、このエイペックスからのカーカスのセパレーションが生じにくい。このタイヤは、耐久性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図1のタイヤのストリップの一部が示された断面斜視図である。 図4は、図3のストリップのスチールコードが示された説明図である。 図5は、倒れ込み角度の測定結果が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1及び2に、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。図1において、実線BBLはビードベースラインである。ビードベースラインは、タイヤ2が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインBBLは、軸方向に延びる。図1において矢印Hで示されているのは、ビードベースラインBBLからのタイヤ2の高さである。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、ベルト14、バンド16、インナーライナー18、一対のチェーファー20及び一対のストリップ22を有している。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、ライトトラックに装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面24を形成する。トレッド4には、複数の主溝26及び複数の横溝28が刻まれている。それぞれの主溝26は、周方向に延在している。それぞれの横溝28は、概して軸方向に延在している。複数の横溝28が、周方向に沿って並んでいる。これらの溝26、28により、トレッドパターンが形成されている。
トレッド4は、ベース層30とキャップ層32とを有している。キャップ層32は、ベース層30の半径方向外側に位置している。キャップ層32は、ベース層30に積層されている。ベース層30は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。キャップ層32は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。このクリンチ8は、サイドウォール6の半径方向内側端と接合されている。クリンチ8は、サイドウォール6の内側端から半径方向略内向きに延びている。クリンチ8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ8は、リムのフランジと当接する。
それぞれのビード10は、クリンチ8よりも軸方向内側に位置している。ビード10は、コア34と、第一エイペックス36と、第二エイペックス38とを備えている。コア34はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。
第一エイペックス36は、コア34から半径方向外向きに延びている。第一エイペックス36は、半径方向外向きに先細りである。第一エイペックス36は、高硬度な架橋ゴムからなる。第一エイペックス36の複素弾性率は、60MPa以上が好ましい。複素弾性率が60MPa以上である第一エイペックス36は、ビード10の剛性に寄与する。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、複素弾性率は63MPa以上が特に好ましい。複素弾性率は、70MPa以下が好ましい。複素弾性率が70MPa以下である第一エイペックス36は、タイヤ2の乗り心地を阻害しない。この観点から、複素弾性率は67MPa以下が特に好ましい。
第二エイペックス38は、軸方向において第一エイペックス36よりも外側に位置している。第二エイペックス38は、軸方向においてクリンチ8とカーカス12との間に位置している。第二エイペックス38は、半径方向外向きに先細りである。第二エイペックス38は、半径方向内向きにも先細りである。本実施形態では、第二エイペックス38の外側端は半径方向において第一エイペックス36の外側端よりも外側に位置している。第二エイペックス38は、高硬度な架橋ゴムからなる。第二エイペックス38の複素弾性率は、60MPa以上が好ましい。複素弾性率が60MPa以上である第二エイペックス38は、ビード10の剛性に寄与する。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、複素弾性率は63MPa以上が特に好ましい。複素弾性率は、70MPa以下が好ましい。複素弾性率が70MPa以下である第二エイペックス38は、タイヤ2の乗り心地を阻害しない。この観点から、複素弾性率は67MPa以下が特に好ましい。
第一エイペックス36及び第二エイペックス38の複素弾性率は、「JIS K 6394」の規定に準拠して測定される。測定条件は、以下の通りである。
粘弾性スペクトロメーター:岩本製作所の「VESF−3」
初期歪み:10%
動歪み:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
カーカス12は、第一プライ40及び第二プライ42からなる。第一プライ40及び第二プライ42は、両側のビード10の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。第一プライ40は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ40に、主部44と折り返し部46とが形成されている。第二プライ42は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二プライ42に、主部48と折り返し部50とが形成されている。第一プライ40の折り返し部の端は、半径方向において、第二プライ42の折り返し部の端よりも外側に位置している。図2から明らかな通り、第一エイペックス36と第二エイペックス38との間には、カーカス12が存在している。換言すれば、カーカス12は、第一エイペックス36と第二エイペックス38とに挟まれている。本実施形態では、折り返し部46及び折り返し部50が、第一エイペックス36と第二エイペックス38とに挟まれている。第二エイペックス38が存在するので、カーカス12の軸方向位置は、相対的に内側である。このタイヤ2では、カーカス12に過剰な圧縮応力がかからない。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
第一プライ40及び第二プライ42のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス12が、1枚のプライから形成されてもよい。カーカス12が、3枚以上のプライから形成されてもよい。カーカスプライの好ましい枚数は、1枚又は2枚である。1枚又は2枚のプライからなるカーカス12を有するタイヤ2は、軽量である。このタイヤ2は、低燃費性能に優れる。耐久性と低燃費性能との観点から、カーカス12における理想的なプライの枚数は、2である。
ベルト14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト14は、カーカス12と積層されている。ベルト14は、カーカス12を補強する。ベルト14は、内側層52及び外側層54からなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層52の幅は外側層54の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層52及び外側層54のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層52のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層54のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト14の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト14が、3以上の層を備えてもよい。
バンド16は、ベルト14の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド16の幅はベルト14の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド16は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド16は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下である。好ましくは、この角度は、2°以下である。このコードによりベルト14が拘束されるので、ベルト14のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト14及びバンド16は、補強層を構成している。補強層は、カーカス12を補強する。ベルト14のみから、補強層が構成されてもよい。バンド16のみから、補強層が構成されてもよい。
インナーライナー18は、カーカス12の内側に位置している。インナーライナー18は、カーカス12の内面に接合されている。インナーライナー18は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー18の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー18は、タイヤ2の内圧を保持する。
それぞれのチェーファー20は、ビード10の近傍に位置している。図1及び2から明らかなように、チェーファー20はビード10の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返されている。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー20がリムと当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー20は布とこの布に含浸したゴムとからなる。
それぞれのストリップ22は、軸方向においてカーカス12の2つの主部の外側に位置している。ストリップ22は、ビード10から主部48に沿って半径方向略外向きに延びている。
図3は、図1のタイヤ2のストリップ22の一部が示された断面斜視図である。図3において、矢印A1はタイヤ2の半径方向を表し、矢印A2はタイヤ2の周方向を表す。このストリップ22は、並列された多数のスチールコード56とトッピングゴム58とを有している。本実施形態では、それぞれのスチールコード56は、タイヤ2の半径方向に対して傾斜している。さらにこのスチールコード56は、タイヤ2の主方向に対して傾斜している。
図示されてないが、それぞれのスチールコード56は、複数のフィラメントを有している。これらのフィラメントは、撚られている。このスチールコード56は、いわゆる撚線である。スチールコード56が、いわゆる単線であってもよい。スチールコード56の典型的な材質は、高炭素鋼である。表面にメッキが施されたフィラメントから、スチールコード56が得られてもよい。
スチールコード56の引張強さは、大きい。スチールコード56は、高弾性である。このスチールコード56を有するストリップ22は、タイヤ2の剛性に寄与する。このタイヤ2の縦バネ定数は、大きい。
タイヤ2に高荷重がかかると、サイド部が軸方向外側に撓む。特に、第一エイペックス36の高さが小さなタイヤ2では、撓みの量が大きい傾向が見られる。本発明に係るタイヤ2では、ストリップ22が撓みを抑制する。従ってこのタイヤ2では、サイドウォール6又はクリンチ8における大きな圧縮歪みが抑制される。このタイヤ2では、圧縮歪みに起因する、第一エイペックス36の先端の近傍における、この第一エイペックス36とカーカス12とのセパレーションが抑制される。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
図4は、図3のストリップ22のスチールコード56が示された説明図である。図4には、このスチールコード56と共に、カーカスコード60が示されている。図4では、タイヤ2の軸上の無限遠にある点から、タイヤ2が見られている。実際のタイヤ2では、スチールコード56及びカーカスコード60は、視認されない。図4では、説明の便宜上、スチールコード56とカーカスコード60とが抽出されて画かれている。このカーカスコード60は、カーカス12のうち、ストリップ22の軸方向内側に位置しておりかつこのストリップ22に接している部分に、含まれている。本実施形態では、図4のカーカスコード60は、第二プライ42の主部48(図2参照)に含まれている。図4において、矢印A3はタイヤ2の半径方向を表し、矢印A4はタイヤ2の周方向を表す。
図4に示されるように、スチールコード56の延在方向は、カーカスコード60の延在方向とは異なっている。図4において矢印θは、カーカスコード60の延在方向に対するスチールコード56の延在方向の角度(絶対値)である。本実施形態では、カーカスコード60は半径方向に沿って延在している。
角度θは、5°以上20°以下が好ましい。角度θがこの範囲内であるタイヤ2では、縦バネ定数が大きい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、角度θは8°以上がより好ましく、10°以上が特に好ましい。角度θは、17°以下がより好ましく、15°以下が特に好ましい。
図2において矢印L1は、半径方向における、ストリップ22の内端62とコア34の外面64との距離を表す。距離L1は、0.0mm以上が好ましい。距離L1が0.0mmであるとき、ストリップ22の内端62の半径方向位置は、コア34の外面64の半径方向位置と一致する。距離L1が0.0mmより大きいとき、ストリップ22の内端62の半径方向位置は、コア34の外面64の半径方向位置よりも外側である。距離L1が0.0mm以上であるタイヤ2では、スチールコード56とコア34とが干渉しない。この観点から、距離L1は0.5mm以上がより好ましく、1.0mm以上が特に好ましい。距離L1は、15mm以下が好ましい。距離L1が15mm以下であるタイヤ2では、ストリップ22がサイド部の撓みを抑制しうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、距離L1は10mm以下がより好ましく、7mm以下が特に好ましい。
図1において矢印L2は、半径方向における、ストリップ22の外端66と第二エイペックス38の外端68との距離を表す。距離L2は、0mmよりも大きい。換言すれば、ストリップ22の外端66は、エイペックス(本実施形態では第二エイペックス38)の外端68よりも外側に位置している。従ってこのタイヤ2では、ストリップ22がサイド部の撓みを抑制しうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。耐久性の観点から、距離L2は10mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましく、25mm以上が特に好ましい。
図1において矢印HSは、ビードベースラインBBLからの外端66の高さを表す。高さHSは、半径方向に沿って測定される。この高さHSの、タイヤ2の高さHに対する比率は、90%未満が好ましい。換言すれば、ストリップ22の外端66は、タイヤ2高さの90%の位置よりも、半径方向において内側に位置する。このタイヤ2では、バットレス近傍に応力が集中しにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。この観点から、高さHSのタイヤ2の高さHに対する比率は87%以下がより好ましく、85%以下が特に好ましい。この比率は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、75%以上が特に好ましい。
それぞれのスチールコード56の引張強さは、3000MPa以上が好ましい。このスチールコード56を有するストリップ22は、サイド部の撓みを抑制しうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。耐久性の観点から、引張強さは3100MPa以上がより好ましく、3200MPa以上が特に好ましい。引張強さは、3500MPa以下が好ましい。
それぞれのスチールコード56の直径は、0.30mm以上が好ましい。このスチールコード56を有するストリップ22は、サイド部の撓みを抑制しうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。耐久性の観点から、直径は0.33mm以上がより好ましく、0.35mm以上が特に好ましい。この直径は、0.45mm以下が好ましい。
これらスチールコード56の密度は、32エンズ/5cm以上が好ましい。このストリップ22は、サイド部の撓みを抑制しうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。耐久性の観点から、この密度は、34エンズ/5cm以上がより好ましく、36エンズ/5cm以上が特に好ましい。この密度は、40エンズ/5cm以下が好ましい。密度は、5cmの幅のストリップ22に含まれるスチールコード56の数である。この数は、スチールコード56の延在方向と垂直な方向において数えられる。
トッピングゴム58は、ゴム組成物が架橋されることによって成形されている。このゴム組成物の好ましい基材ゴムは、ジエン系ゴムである。ジエン系ゴムの具体例として、天然ゴム(NR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)及びポリクロロプレン(CR)が挙げられる。2種以上のゴムが併用されてもよい。
好ましくは、トッピングゴム58のゴム組成物は、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、トッピングゴム58のゴム組成物は、硫黄と共に加硫促進剤を含む。スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が、用いられうる。
トッピングゴム58のゴム組成物は、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。トッピングゴム58の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。トッピングゴム58の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。
トッピングゴム58のゴム組成物は、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。トッピングゴム58の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましい。トッピングゴム58の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましい。
トッピングゴム58のゴム組成物に、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ添加されてもよい。
トッピングゴム58の複素弾性率Eは、50MPa以下が好ましい。このトッピングゴム58は、カーカスのトッピングゴムとなじむ。このトッピングゴム58を有するストリップ22では、カーカス12との間のせん断歪みが抑制されうる。このストリップ22を有するタイヤ2では、セパレーションが生じにくい。このタイヤ2は、耐久性に優れる。耐久性の観点から、複素弾性率Eは47MPa以下がより好ましく、45MPa以下が特に好ましい。複素弾性率Eは、35MPa以上が好ましい。
トッピングゴム58の複素弾性率は、「JIS K 6394」の規定に準拠して測定される。測定条件は、以下の通りである。
粘弾性スペクトロメーター:岩本製作所の「VESF−3」
初期歪み:10%
動歪み:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
図3において矢印Tは、ストリップ22の厚みを表す。厚みTは、0.50mm以上が好ましい。厚みTが0.50mm以上であるストリップ22では、直径が十分に大きいスチールコード56が採用されうる。さらに、厚みTが0.50mm以上であるストリップ22では、スチールコード56とカーカスコード60との間に、十分な厚みのゴムが存在しうる。これらの観点から、厚みTは0.60mm以上がより好ましく、0.65mm以上が特に好ましい。厚みTは、1.0mm以下が好ましい。
本実施形態では、ストリップ22の内端62の近傍は、軸方向において、第一エイペックス36よりも、内側に位置している。ストリップ22の内端62の近傍が、軸方向において、第一エイペックス36よりも外側に位置してもよい。
本発明では、特別な言及がない場合、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITSAT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。このタイヤ2が乗用車用である場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−4に示された構造を有する空気入りタイヤを得た。このタイヤのサイズは、「225/75R15C 110/108Q」であった。このタイヤは、ストリップを有する。このストリップは、多数のスチールコードを含む。
[比較例1]
スチールコードを含むストリップに代えて、ソリッドゴムのみからなるストリップを設けた他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。
[比較例2]
ストリップを設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[縦バネ定数]
タイヤを「15×6.0J」のリムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を550kPaとした。このタイヤに13.50kNの縦荷重を負荷し、縦バネ定数を測定した。この結果は、以下の通りである。
実施例1:8.95
比較例1:8.30
比較例2:8.05
[耐カット性]
タイヤを「15×6.0J」のリムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を550kPaとした。このタイヤに縦荷重を負荷し、ビード近傍のカーカスの倒れ込み角度を測定した。この結果が、図5のグラフに示されている。このグラフより、本発明に係るタイヤにおいて倒れ込みが抑制されることが分かる。
本発明に係るタイヤは、種々の車両に装着されうる。
2・・・空気入りタイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・バンド
18・・・インナーライナー
20・・・チェーファー
22・・・ストリップ
34・・・コア
36・・・第一エイペックス
38・・・第二エイペックス
40・・・第一プライ
42・・・第二プライ
56・・・スチールコード
58・・・トッピングゴム
60・・・カーカスコード

Claims (9)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード、一対のストリップ及びカーカスを備えたタイヤであって、
    それぞれのビードが、コアと、このコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを有しており、
    上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    それぞれのストリップが、上記エイペックス及び上記カーカスに沿って延在しており、
    上記ストリップが、並列された多数のスチールコードとトッピングゴムとを有している空気入りタイヤ。
  2. 上記ストリップの内端が、半径方向において、上記コアの外面と一致するか、又はこの外面よりも外側に位置する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記ストリップの外端が、半径方向において、上記エイペックスの外端よりも外側に位置する請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記ストリップの半径方向外端が、タイヤ高さの90%の位置よりも、半径方向において内側に位置する請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記カーカスが、並列された多数のコードを有しており、
    上記スチールコードの延在方向が、上記カーカスのコードの延在方向に対して傾斜している請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記スチールコードの延在方向の、上記カーカスのコードの延在方向に対する角度の絶対値が、5°以上20°以下である請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記スチールコードのそれぞれのコードの直径が0.30mm以上である請求項1から6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 上記トッピングゴムの、70℃における複素弾性率Eが、50MPa以下である請求項1から7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 上記ストリップの厚みが0.50mm以上である請求項1から8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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