JP2013168622A - 発光素子用反射基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温焼結をすることなく、より低温で空隙を維持し且つ光反射層の強度と基板への密着性が得られる高光反射層を有する発光素子用反射基板を提供する。
【解決手段】バルブ金属基板1上に光反射層としての無機反射層3とを備え、前記無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する発光素子用反射基板30。
【選択図】図1
【解決手段】バルブ金属基板1上に光反射層としての無機反射層3とを備え、前記無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する発光素子用反射基板30。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光素子に用いられる光反射基板、より具体的には、発光ダイオード(以下、LEDという)等の発光素子に用いられる発光素子用反射基板およびその製造方法に関する。
一般的に、LEDは、蛍光灯と比較して、電力使用量が1/100、寿命が40倍(40000時間)と言われている。このような省電力かつ長寿命という特徴が、環境重視の流れの中でLEDが採用される重要な要素となっている。
特に白色LEDは、演色性に優れ、蛍光灯に比べて電源回路が簡便であるというメリットもあることから、照明用光源としての期待が高まっている。
近年、照明用光源として要求される発光効率の高い白色LED(30〜150lm/W)も続々と登場し、実用時における光の利用効率の点では、蛍光灯(20〜110lm/W)を逆転している。
これにより、蛍光灯にかわり白色LEDの実用化の流れが一気に高まり、液晶表示装置のバックライトや照明用光源として白色LEDが採用されるケースも増えつつある。
特に白色LEDは、演色性に優れ、蛍光灯に比べて電源回路が簡便であるというメリットもあることから、照明用光源としての期待が高まっている。
近年、照明用光源として要求される発光効率の高い白色LED(30〜150lm/W)も続々と登場し、実用時における光の利用効率の点では、蛍光灯(20〜110lm/W)を逆転している。
これにより、蛍光灯にかわり白色LEDの実用化の流れが一気に高まり、液晶表示装置のバックライトや照明用光源として白色LEDが採用されるケースも増えつつある。
アルミナ粒子を成形したグリーンシートを焼結することによって得られるセラミックス基板は絶縁性、放熱性が有機材料よりも優れる事から、LED等の発光素子用基板として用いられている。しかし焼結したセラミックは透光性を有することなどから表面の光反射率は低く、LED素子を実装する基板として用いる場合には発光素子の光を反射させてパッケージの上方に光を放射させるために、「銀」などの反射層を設ける必要がある。
例えば、特許文献1には、LED素子をワイヤーボンディングするための面方向に3以上に区分された銅箔による回路から成る電極が基板表面より連続して設けられ、凹部内に位置するこれら各電極が銀メッキ又は金メッキされて該凹部が光反射性を有している表面実装型LED用基板が記載されている。銀は高い反射率を示すが高価であること、酸化あるいは硫化に伴う反射率の経年変化が大きい事が問題とされている。
例えば、特許文献1には、LED素子をワイヤーボンディングするための面方向に3以上に区分された銅箔による回路から成る電極が基板表面より連続して設けられ、凹部内に位置するこれら各電極が銀メッキ又は金メッキされて該凹部が光反射性を有している表面実装型LED用基板が記載されている。銀は高い反射率を示すが高価であること、酸化あるいは硫化に伴う反射率の経年変化が大きい事が問題とされている。
このような問題を解決する方法として、反射率を低下させる原因となっている透光性は焼結に伴い粒子間が緻密になることでセラミックス内部での散乱が抑制されるためであることを見出して、焼結体の空隙率を規定した技術が開示されている(特許文献2)。この技術では焼結そのものが必要であるとは規定されていないが、光反射板として利用する場合には反射層自身の強度も必要となり、特許文献2の実施例に記載されるように焼結により個々の酸化物粒子同士を結着させる事で機械的強度を達成していると考えられる。
別に、基板へ、透明樹脂母材にエアロシリカゲルなどの粒子を分散させた反射塗膜を吹き付けにより形成する方法が知られている(特許文献3)。
特許文献2における焼結には、実施例の表1および表2に記載されるように、1000℃を超える高温が必要であり、燃費と設備コストが必要となる。
特許文献3で開示されている吹き付け等で反射塗膜を形成すると、基板との密着性を維持することは困難であるだけではなく、焼結を伴う場合には高温に晒されるために基板材質が限定されてしまう。
また、特許文献3の方法は、樹脂をバインダーにする旨の記載もあるがこの場合には光反射層自身の耐熱性が劣化するばかりでなく、経年変化に耐えられないという問題がある。
本発明は上記問題点を検討し、高温焼結をすることなく、より低温焼結で空隙を維持し且つ膜強度と基板への密着性が得られる高光反射層を有する発光素子用反射基板を提供することを目的とする。
特許文献3で開示されている吹き付け等で反射塗膜を形成すると、基板との密着性を維持することは困難であるだけではなく、焼結を伴う場合には高温に晒されるために基板材質が限定されてしまう。
また、特許文献3の方法は、樹脂をバインダーにする旨の記載もあるがこの場合には光反射層自身の耐熱性が劣化するばかりでなく、経年変化に耐えられないという問題がある。
本発明は上記問題点を検討し、高温焼結をすることなく、より低温焼結で空隙を維持し且つ膜強度と基板への密着性が得られる高光反射層を有する発光素子用反射基板を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、特定の無機粒子にリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよび/またはケイ酸ナトリウムを無機結着剤(バインダー)として有効に使えば適度な屈折率、粒径を持つ粒子を結着することが可能で高い光反射率を達成できる事を見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
(1)バルブ金属基板上の少なくとも一部に無機反射層を備え、無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有することを特徴とする発光素子用反射基板。
(2)バルブ金属基板と無機反射層との間に陽極酸化皮膜層をさらに備える(1)に記載の発光素子用反射基板。
(3)無機粒子が、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩および金属硫酸塩からなる群から選択される少なくとも一つである(1)または(2)に記載の発光素子用反射基板。
(4)無機反射層が、100℃〜300℃の温度で低温焼成されて得られる(1)〜(3)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(5)無機粒子が硫酸バリウムおよび酸化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一つである(1)〜(4)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(6)バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマスおよびアンチモンからなる群から選択される少なくとも1種の金属である(1)〜(5)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(7)バルブ金属の厚さが、0.1〜2mmである(1)〜(6)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(8)バルブ金属が、アルミニウムである(1)〜(7)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(9)発光素子用反射基板の引張強度が、100MPa以下である(1)〜(8)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(10)無機粒子が、2種類以上である(1)〜(9)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(11)反射基板の表面に、さらにケイ素を含む表面被覆層を有する(1)〜(10)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(12)表面被覆層は、表面における空中水滴による接触角が30度以上である(11)に記載の発光素子用反射板。
(13)反射基板の表面に、さらに金属配線層が設けられている(1)〜(12)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(14)バルブ金属層が窪みを持つ形状であり、陽極酸化皮膜層および無機反射層が、窪みを持つ形状の表面に設けられている(1)〜(13)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(15)上記(1)〜(14)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板の上に青色発光素子を有し、その周りおよび/または上部に蛍光発光体を備える白色系発光ダイオード装置。
(16)バルブ金属基板上に、低温焼成により反応してリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤を生成する無機結着剤前駆物質と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する水分散体を塗布し、低温焼成して無機反射層を形成する、発光素子用反射基板の製造方法。
(17)上記バブル金属基板の少なくとも一部の表面を陽極酸化して陽極酸化皮膜層とし、陽極酸化皮膜層上に上記無機反射層を形成する(16)に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
(18)低温焼成温度が、100℃〜300℃である(16)または(17)に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
(19)さらに、ケイ素を含む処理液で表面処理し乾燥する(16)〜(18)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板の製造方法。
(20)上記(16)〜(19)のいずれか1つに記載の工程を経た後、以下の(c)および(d)工程を任意の順序で行う、(16)〜(19)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板の製造方法:
(c)発光素子への電気信号伝送のための金属配線層を形成し、金属配線層をパターン化する工程;
(d)発光素子を実装する部分に相当する電極部に金属層を設ける加工を施す工程。
(2)バルブ金属基板と無機反射層との間に陽極酸化皮膜層をさらに備える(1)に記載の発光素子用反射基板。
(3)無機粒子が、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩および金属硫酸塩からなる群から選択される少なくとも一つである(1)または(2)に記載の発光素子用反射基板。
(4)無機反射層が、100℃〜300℃の温度で低温焼成されて得られる(1)〜(3)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(5)無機粒子が硫酸バリウムおよび酸化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一つである(1)〜(4)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(6)バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマスおよびアンチモンからなる群から選択される少なくとも1種の金属である(1)〜(5)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(7)バルブ金属の厚さが、0.1〜2mmである(1)〜(6)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(8)バルブ金属が、アルミニウムである(1)〜(7)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(9)発光素子用反射基板の引張強度が、100MPa以下である(1)〜(8)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(10)無機粒子が、2種類以上である(1)〜(9)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(11)反射基板の表面に、さらにケイ素を含む表面被覆層を有する(1)〜(10)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(12)表面被覆層は、表面における空中水滴による接触角が30度以上である(11)に記載の発光素子用反射板。
(13)反射基板の表面に、さらに金属配線層が設けられている(1)〜(12)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(14)バルブ金属層が窪みを持つ形状であり、陽極酸化皮膜層および無機反射層が、窪みを持つ形状の表面に設けられている(1)〜(13)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板。
(15)上記(1)〜(14)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板の上に青色発光素子を有し、その周りおよび/または上部に蛍光発光体を備える白色系発光ダイオード装置。
(16)バルブ金属基板上に、低温焼成により反応してリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤を生成する無機結着剤前駆物質と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する水分散体を塗布し、低温焼成して無機反射層を形成する、発光素子用反射基板の製造方法。
(17)上記バブル金属基板の少なくとも一部の表面を陽極酸化して陽極酸化皮膜層とし、陽極酸化皮膜層上に上記無機反射層を形成する(16)に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
(18)低温焼成温度が、100℃〜300℃である(16)または(17)に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
(19)さらに、ケイ素を含む処理液で表面処理し乾燥する(16)〜(18)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板の製造方法。
(20)上記(16)〜(19)のいずれか1つに記載の工程を経た後、以下の(c)および(d)工程を任意の順序で行う、(16)〜(19)のいずれか1つに記載の発光素子用反射基板の製造方法:
(c)発光素子への電気信号伝送のための金属配線層を形成し、金属配線層をパターン化する工程;
(d)発光素子を実装する部分に相当する電極部に金属層を設ける加工を施す工程。
本発明によれば、高温焼結をすることなく、空隙を維持する高光反射層を備え、且つ光反射層の強度と基板への密着性が高い、発光素子用反射基板が提供される。
基板と無機反射層との間に陽極酸化皮膜層をさらに備える態様では、無機反射層と基板との密着性が高い。
基板と無機反射層との間に陽極酸化皮膜層をさらに備える態様では、無機反射層と基板との密着性が高い。
〔発光素子用反射基板〕
本発明の発光素子用反射基板は、バルブ金属基板上に無機反射層を備え、無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する発光素子用反射基板である。
以下に、本発明の反射基板について図1に示す好適例を用いて説明する。
本発明の発光素子用反射基板は、バルブ金属基板上に無機反射層を備え、無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する発光素子用反射基板である。
以下に、本発明の反射基板について図1に示す好適例を用いて説明する。
図1は、バルブ金属基板1に、陽極酸化皮膜層2と無機反射層3とが積層されている態様を示す。無機反射層3は、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する層で、説明し易いように陽極酸化皮膜層2とは別々の層で記載しているが、無機反射層3は、陽極酸化皮膜層2上に層として形成されるが、一部が多孔質な陽極酸化皮膜層中に入っていてもよい。
本明細書で用いる粒径は特に断らない限り、積算値50%の粒度を「平均粒径」とし,d50の値を言う。粒径の測定は、例えば、粒子を液体に分散させ,透過度分布を求めて測定する。レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される。
図2は、本発明の発光素子用反射基板の別の態様を示す断面図である。図2の態様は、上記バルブ金属基板が窪みを持つ形状であり、上記陽極酸化皮膜層2および無機反射層3が窪みを持つ形状のバルブ金属基板11の表面に設けられている。発光素子110は、無機反射層3上の窪みの部分に実装され、バルブ金属基板11の陽極酸化皮膜層2を介して発光素子110が実装される面と反対側の面には放熱のためのヒートシンク7が設けられている。
以下の説明では、バルブ金属基板1上に陽極酸化皮膜層2と無機反射層3とを全面に有する例で説明するが、本発明の発光素子用反射基板は、陽極酸化皮膜層2を有しない場合を含む。バルブ金属基板1上の一部に陽極酸化皮膜層2と無機反射層3とを有していてもよく、陽極酸化皮膜層2だけの部分が存在してもよい。無機反射層3は陽極酸化皮膜層2中または陽極酸化皮膜層2上に設けられる。無機反射層3は陽極酸化皮膜層2の一部の上にあってもよく全部の上にあってもよい。実装する素子の形や配線の位置によって陽極酸化皮膜層である絶縁層や、無機反射層の必要な位置が異なり、各種のデザインで配置される必要があるからである。
本明細書で用いる粒径は特に断らない限り、積算値50%の粒度を「平均粒径」とし,d50の値を言う。粒径の測定は、例えば、粒子を液体に分散させ,透過度分布を求めて測定する。レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される。
図2は、本発明の発光素子用反射基板の別の態様を示す断面図である。図2の態様は、上記バルブ金属基板が窪みを持つ形状であり、上記陽極酸化皮膜層2および無機反射層3が窪みを持つ形状のバルブ金属基板11の表面に設けられている。発光素子110は、無機反射層3上の窪みの部分に実装され、バルブ金属基板11の陽極酸化皮膜層2を介して発光素子110が実装される面と反対側の面には放熱のためのヒートシンク7が設けられている。
以下の説明では、バルブ金属基板1上に陽極酸化皮膜層2と無機反射層3とを全面に有する例で説明するが、本発明の発光素子用反射基板は、陽極酸化皮膜層2を有しない場合を含む。バルブ金属基板1上の一部に陽極酸化皮膜層2と無機反射層3とを有していてもよく、陽極酸化皮膜層2だけの部分が存在してもよい。無機反射層3は陽極酸化皮膜層2中または陽極酸化皮膜層2上に設けられる。無機反射層3は陽極酸化皮膜層2の一部の上にあってもよく全部の上にあってもよい。実装する素子の形や配線の位置によって陽極酸化皮膜層である絶縁層や、無機反射層の必要な位置が異なり、各種のデザインで配置される必要があるからである。
(無機結着剤)
無機結着剤は、後に説明する無機粒子同士を低温焼成によって結合し、無機反射層を構成する物質である。本発明では、無機結着剤として、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、またはケイ酸ナトリウムを用いる。これらの2種以上の混合物を用いてもよい。
無機結着剤は、詳細には以下が例示できる。
(リン酸アルミニウム)
上記リン酸アルミニウムは、メタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウム、ポリリン酸アルミニウムが例示できる。
(塩化アルミニウム)
上記塩化アルミニウムは、塩化アルミニウム、無水塩化アルミニウム、塩化アルミニウム6水和物、ポリ塩化アルミニウム(水酸化アルミニウムを塩酸に溶解させて生成する塩基性塩化アルミニウムの重合体)が例示できる。
(ケイ酸ナトリウム)
上記ケイ酸ナトリウムは、ケイ酸ソーダまたは水ガラスとも呼ばれるものであり、メタケイ酸のナトリウム塩であるNa2SiO3が一般的だが、その他に、Na4SiO4、Na2Si2O5、Na2Si4O9なども用いることができる。メタケイ酸のナトリウム塩は、二酸化ケイ素を炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムと融解して得ることができる。
無機結着剤は、後に説明する無機粒子同士を低温焼成によって結合し、無機反射層を構成する物質である。本発明では、無機結着剤として、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、またはケイ酸ナトリウムを用いる。これらの2種以上の混合物を用いてもよい。
無機結着剤は、詳細には以下が例示できる。
(リン酸アルミニウム)
上記リン酸アルミニウムは、メタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウム、ポリリン酸アルミニウムが例示できる。
(塩化アルミニウム)
上記塩化アルミニウムは、塩化アルミニウム、無水塩化アルミニウム、塩化アルミニウム6水和物、ポリ塩化アルミニウム(水酸化アルミニウムを塩酸に溶解させて生成する塩基性塩化アルミニウムの重合体)が例示できる。
(ケイ酸ナトリウム)
上記ケイ酸ナトリウムは、ケイ酸ソーダまたは水ガラスとも呼ばれるものであり、メタケイ酸のナトリウム塩であるNa2SiO3が一般的だが、その他に、Na4SiO4、Na2Si2O5、Na2Si4O9なども用いることができる。メタケイ酸のナトリウム塩は、二酸化ケイ素を炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムと融解して得ることができる。
(無機結着剤前駆物質)
無機結着剤は無機結着剤前駆物質を水の存在下で反応させて得ることができる。無機結着剤前駆物質には、リン酸、塩酸、硫酸等の無機酸、アルミニウム、および酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、およびこれらの混合物が挙げられる。無機結着剤前駆物質は、低温焼成により反応して無機結着剤を生成する物質である。反応物の中和が必要な場合は水酸化ナトリウム溶液を用いる。アルミニウム化合物はそれぞれの原料を無機結着剤前駆物質として反応させて製造してもよい。塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウムの無機結着剤を始めから無機粒子と共に水分散体として用いることもできるし、無機結着剤前駆物質と混合して用いることもできる。
低温焼成前の水分散体には、上記アルミニウム塩のうち、水酸化アルミニウムと塩化アルミニウムの両方を添加することが好ましく、塩化アルミニウムの量が水酸化アルミニウムの量に対して5質量%〜10質量%であることが好ましい。塩化アルミニウムは水酸化アルミニウムとリン酸との反応を触媒的に進行させる役割を有すると考えられ、上記範囲の量であることが好ましい。また、塩化アルミニウムと塩酸とを用いて、リン酸アルミニウム前駆物質を用いない場合は、無機結着剤である塩化アルミニウムが着色しないので光反射率が高い。
リン酸アルミニウムにかえてまたはリン酸アルミニウムと共に、リン酸塩化合物を用いてもよく、リン酸塩化合物としては、水に不溶性であれば、特に限定する必要はない。具体例としてリン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸ガリウム、リン酸ランタン、リン酸チタニウム、リン酸ジルコニウムを挙げることが出来る。リン酸アルミニウムが好ましく、他のリン酸塩と混合する場合は50質量%以上がリン酸アルミニウムであるのが好ましい。
ケイ酸ナトリウムを用いる場合は、水に溶かし加熱して水ガラスとして適切な粘度に調整して無機結着剤前駆物質として用いる。
これらの無機結着剤前駆物質は目的とする無機結着剤を生成するように任意の組合せで混合して用いることができる。
無機結着剤は無機結着剤前駆物質を水の存在下で反応させて得ることができる。無機結着剤前駆物質には、リン酸、塩酸、硫酸等の無機酸、アルミニウム、および酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、およびこれらの混合物が挙げられる。無機結着剤前駆物質は、低温焼成により反応して無機結着剤を生成する物質である。反応物の中和が必要な場合は水酸化ナトリウム溶液を用いる。アルミニウム化合物はそれぞれの原料を無機結着剤前駆物質として反応させて製造してもよい。塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウムの無機結着剤を始めから無機粒子と共に水分散体として用いることもできるし、無機結着剤前駆物質と混合して用いることもできる。
低温焼成前の水分散体には、上記アルミニウム塩のうち、水酸化アルミニウムと塩化アルミニウムの両方を添加することが好ましく、塩化アルミニウムの量が水酸化アルミニウムの量に対して5質量%〜10質量%であることが好ましい。塩化アルミニウムは水酸化アルミニウムとリン酸との反応を触媒的に進行させる役割を有すると考えられ、上記範囲の量であることが好ましい。また、塩化アルミニウムと塩酸とを用いて、リン酸アルミニウム前駆物質を用いない場合は、無機結着剤である塩化アルミニウムが着色しないので光反射率が高い。
リン酸アルミニウムにかえてまたはリン酸アルミニウムと共に、リン酸塩化合物を用いてもよく、リン酸塩化合物としては、水に不溶性であれば、特に限定する必要はない。具体例としてリン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸ガリウム、リン酸ランタン、リン酸チタニウム、リン酸ジルコニウムを挙げることが出来る。リン酸アルミニウムが好ましく、他のリン酸塩と混合する場合は50質量%以上がリン酸アルミニウムであるのが好ましい。
ケイ酸ナトリウムを用いる場合は、水に溶かし加熱して水ガラスとして適切な粘度に調整して無機結着剤前駆物質として用いる。
これらの無機結着剤前駆物質は目的とする無機結着剤を生成するように任意の組合せで混合して用いることができる。
(無機粒子)
無機粒子の屈折率は、1.5以上1.8以下、好ましくは1.55以上1.75以下である。屈折率がこの範囲であると得られる無機反射層の反射率が高い。この理由は、空気との反射率の差異によるものであると考えられる。
無機粒子の平均粒径は、0.1μm以上5μm以下である。好ましくは0.5〜2μmである。平均粒径が上記範囲の無機粒子を用いると、粒子間に適切な空隙を確保することができ、陽極酸化皮膜層との密着性も得ることができると考えられる。平均粒径が0.1μm未満であると反射率が劣り、平均粒径が6μm超であると陽極酸化皮膜層との密着性に劣る場合がある。
焼結で無機粒子を結着させる工程では特定の空隙を確保するためには焼結の進行の制御が必要であるが、本発明では上記の無機結着剤を用いて製造する無機反射層が低温で加熱乾燥でき、焼結による無機粒子の結着を行なわないので原料としての無機粒子の平均粒径が重要なファクターである。
無機粒子の屈折率は、1.5以上1.8以下、好ましくは1.55以上1.75以下である。屈折率がこの範囲であると得られる無機反射層の反射率が高い。この理由は、空気との反射率の差異によるものであると考えられる。
無機粒子の平均粒径は、0.1μm以上5μm以下である。好ましくは0.5〜2μmである。平均粒径が上記範囲の無機粒子を用いると、粒子間に適切な空隙を確保することができ、陽極酸化皮膜層との密着性も得ることができると考えられる。平均粒径が0.1μm未満であると反射率が劣り、平均粒径が6μm超であると陽極酸化皮膜層との密着性に劣る場合がある。
焼結で無機粒子を結着させる工程では特定の空隙を確保するためには焼結の進行の制御が必要であるが、本発明では上記の無機結着剤を用いて製造する無機反射層が低温で加熱乾燥でき、焼結による無機粒子の結着を行なわないので原料としての無機粒子の平均粒径が重要なファクターである。
上記無機粒子としては限定されないが例えば以下の無機粒子が例示できる。
酸化アルミニウム(アルミナ)(屈折率n=1.65〜1.76、以下、括弧内の数字は屈折率である)、水酸化アルミニウム(1.58〜1.65〜1.76)、水酸化カルシウム(1.57〜1.6)、炭酸カルシウム(1.58)、方解石(1.61)、カルシウムカーボネート(1.61)、軽質炭酸カルシウム(1.59)、重質炭酸カルシウム(1.56)、極微細炭酸カルシウム(1.57)、石膏(1.55)、硫酸カルシウム(1.59)、大理石(1.57)、硫酸バリウム(1.64)、炭酸バリウム(1.6)、酸化マグネシウム(1.72)、炭酸マグネシウム(1.52)、水酸化マグネシウム(1.58)、炭酸ストロンチウム(1.52)、カオリンクレー(1.56)、焼成クレー(1.62)、タルク(1.57)、セリサイト(1.57)、光学ガラス(1.51〜1.64)、ガラスビーズ(1.51)。用いる粒子の素材は上記の範囲の屈折率を満たせば良く、金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸化物などの無機塩を用いることができ、中でも、金属酸化物を用いるのが好ましい。本発明では、高温で焼結という工程が無いため、酸化物に限らず各種の無機塩を用いる事が出来る。
酸化アルミニウム(アルミナ)(屈折率n=1.65〜1.76、以下、括弧内の数字は屈折率である)、水酸化アルミニウム(1.58〜1.65〜1.76)、水酸化カルシウム(1.57〜1.6)、炭酸カルシウム(1.58)、方解石(1.61)、カルシウムカーボネート(1.61)、軽質炭酸カルシウム(1.59)、重質炭酸カルシウム(1.56)、極微細炭酸カルシウム(1.57)、石膏(1.55)、硫酸カルシウム(1.59)、大理石(1.57)、硫酸バリウム(1.64)、炭酸バリウム(1.6)、酸化マグネシウム(1.72)、炭酸マグネシウム(1.52)、水酸化マグネシウム(1.58)、炭酸ストロンチウム(1.52)、カオリンクレー(1.56)、焼成クレー(1.62)、タルク(1.57)、セリサイト(1.57)、光学ガラス(1.51〜1.64)、ガラスビーズ(1.51)。用いる粒子の素材は上記の範囲の屈折率を満たせば良く、金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸化物などの無機塩を用いることができ、中でも、金属酸化物を用いるのが好ましい。本発明では、高温で焼結という工程が無いため、酸化物に限らず各種の無機塩を用いる事が出来る。
また、上記特性を満たすものであれば2種類以上の粒子または2種類以上の平均粒径を有する粒子を混合して使用してもよい。異なる粒径の粒子や異なる素材のものを組み合わせることにより、膜強度の向上や、基板との密着強度の向上を図ることが出来る。
さらには塗布面の性状の改良で表面が滑らかになる効果も期待できる。
さらには塗布面の性状の改良で表面が滑らかになる効果も期待できる。
更に、本発明においては、上記無機粒子の形状は特に限定はされず、例えば、球状、多面体状(例えば、20面体状、12面体状等)、立方体状、4面体状、表面に凹凸状の突起をもつ球形形状、板状、針状等いずれであってもよい。
これらのうち、断熱性に優れる理由から、球状、多面体状、立方体状、4面体状、表面に凹凸状の突起をもつ球形形状が好ましく、入手が容易で断熱性により優れる理由から、球状であるのがより好ましい。
これらのうち、断熱性に優れる理由から、球状、多面体状、立方体状、4面体状、表面に凹凸状の突起をもつ球形形状が好ましく、入手が容易で断熱性により優れる理由から、球状であるのがより好ましい。
<1.無機反射層>
無機反射層は、加熱乾燥後の重量で、20g/m2〜500g/m2とするのが好ましい。この範囲であると、空隙をその内部に残しているために光の透過が抑制され、反射率が高い。リン酸アルミニウムを結着剤として用いる事で焼結を不要とし、より低コストで反射層を形成することが可能である。無機反射層は無機材料であり、経年変化にも強い。更に、反射層形成時に基板の陽極酸化皮膜と反応して、基板との密着性も担保する事が可能となる。
無機反射層中の無機粒子の量と、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、およびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤の量とは、無機粒子100質量部に対して無機結着剤5〜100質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
無機反射層には、上記無機粒子と無機結着剤以外に、他の化合物を含有してもよい。他の化合物としては、例えば、分散剤、反応促進剤等が挙げられ、また、無機結着剤前駆物質(未反応物)、無機粒子と無機結着剤前駆物質および/または無機結着剤との反応生成物等が挙げられる。
無機反射層は、加熱乾燥後の重量で、20g/m2〜500g/m2とするのが好ましい。この範囲であると、空隙をその内部に残しているために光の透過が抑制され、反射率が高い。リン酸アルミニウムを結着剤として用いる事で焼結を不要とし、より低コストで反射層を形成することが可能である。無機反射層は無機材料であり、経年変化にも強い。更に、反射層形成時に基板の陽極酸化皮膜と反応して、基板との密着性も担保する事が可能となる。
無機反射層中の無機粒子の量と、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、およびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤の量とは、無機粒子100質量部に対して無機結着剤5〜100質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
無機反射層には、上記無機粒子と無機結着剤以外に、他の化合物を含有してもよい。他の化合物としては、例えば、分散剤、反応促進剤等が挙げられ、また、無機結着剤前駆物質(未反応物)、無機粒子と無機結着剤前駆物質および/または無機結着剤との反応生成物等が挙げられる。
(無機反射層の製造方法)
無機反射層の製造方法は、特に限定されないが、以下で説明する無機結着剤前駆物質を含有するバインダー液に無機粒子を混合して、この混合液を塗布膜厚が調整可能なコーターを用いて陽極酸化皮膜層上に所定量塗布し、その後加熱処理(低温焼成)するのが好ましい。
塗布方法は特に限定されず、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
反応式に従う化学量論組成比で無機結着剤前駆物質と無機粒子との水分散体を調整すると、反応が進むとともに液の粘度が急激に上昇する。このような現象を回避し安定的に無機反射層を形成させる目的で予め若干の水を添加しておくことが望ましい。また、無機反射層または陽極酸化皮膜層中にリン酸根、塩酸根が残存する事は基板の腐食や、LEDの封止材の劣化などをもたらす事があり望ましくない。したがって化学量論比に対しリン酸、塩酸以外の成分の量を若干過剰に処方しておくことが望ましい。
加熱乾燥後の皮膜中にリン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、またはケイ酸ナトリウムが生成していることは赤外分光光度計で皮膜表面を分析すれば容易に確認する事が出来る。
無機反射層の製造方法は、特に限定されないが、以下で説明する無機結着剤前駆物質を含有するバインダー液に無機粒子を混合して、この混合液を塗布膜厚が調整可能なコーターを用いて陽極酸化皮膜層上に所定量塗布し、その後加熱処理(低温焼成)するのが好ましい。
塗布方法は特に限定されず、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
反応式に従う化学量論組成比で無機結着剤前駆物質と無機粒子との水分散体を調整すると、反応が進むとともに液の粘度が急激に上昇する。このような現象を回避し安定的に無機反射層を形成させる目的で予め若干の水を添加しておくことが望ましい。また、無機反射層または陽極酸化皮膜層中にリン酸根、塩酸根が残存する事は基板の腐食や、LEDの封止材の劣化などをもたらす事があり望ましくない。したがって化学量論比に対しリン酸、塩酸以外の成分の量を若干過剰に処方しておくことが望ましい。
加熱乾燥後の皮膜中にリン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、またはケイ酸ナトリウムが生成していることは赤外分光光度計で皮膜表面を分析すれば容易に確認する事が出来る。
また、無機反射層を異なる組成のバインダー液を2種類以上調整して順次塗布することにより2層以上とすることもできる。2層以上の無機反射層を組み合わせることにより、無機反射層強度の向上や、基板との密着強度の向上を図ることが出来る。さらには塗布面の性状の改良で表面が滑らかになる効果も期待できる。
(低温焼成)
無機結着剤前駆体物質と無機粒子とを含む水分散体を、基板に塗布後、反応を進め反応により生成する無機結着剤により無機粒子を結着するために低温焼成を行なう。
低温焼成温度は100℃〜300℃であり、150℃〜300℃であるのが好ましく、200℃〜250℃である事がより好ましい。
100℃未満では水分の除去が適わず、300℃超ではアルミニウム基材の強度変化が起こるので望ましくない。また、無機結着剤前駆物質間の反応を進め、結着させるには150℃以上の温度が望ましく、さらに得られる無機結着剤に残存する吸着水を完全に除去するためには180℃以上であることが望ましい。250℃を超えた温度で長時間処理を行なうとバルブ金属基板の強度が変化するため、250℃以下で処理する事が望ましい。
焼成時間は10分〜60分であり、20分〜40分が更に好ましい。短時間では反応の進捗が不十分であり、長時間になると焼成温度との関係でバルブ金属基板、特にアルミニウム金属基板の強度変化をきたす。60分以上では製造コスト的にも望ましくない。この理由から、焼成時間は20分〜40分がもっとも好ましい。
バインダー液は水分を含む液であるため、塗布後上記低温焼成処理の前に乾燥工程を入れてもよい。リン酸アルミ生成反応や結着反応を起こさない100℃以下の温度で乾燥させてもよい。
無機結着剤前駆体物質と無機粒子とを含む水分散体を、基板に塗布後、反応を進め反応により生成する無機結着剤により無機粒子を結着するために低温焼成を行なう。
低温焼成温度は100℃〜300℃であり、150℃〜300℃であるのが好ましく、200℃〜250℃である事がより好ましい。
100℃未満では水分の除去が適わず、300℃超ではアルミニウム基材の強度変化が起こるので望ましくない。また、無機結着剤前駆物質間の反応を進め、結着させるには150℃以上の温度が望ましく、さらに得られる無機結着剤に残存する吸着水を完全に除去するためには180℃以上であることが望ましい。250℃を超えた温度で長時間処理を行なうとバルブ金属基板の強度が変化するため、250℃以下で処理する事が望ましい。
焼成時間は10分〜60分であり、20分〜40分が更に好ましい。短時間では反応の進捗が不十分であり、長時間になると焼成温度との関係でバルブ金属基板、特にアルミニウム金属基板の強度変化をきたす。60分以上では製造コスト的にも望ましくない。この理由から、焼成時間は20分〜40分がもっとも好ましい。
バインダー液は水分を含む液であるため、塗布後上記低温焼成処理の前に乾燥工程を入れてもよい。リン酸アルミ生成反応や結着反応を起こさない100℃以下の温度で乾燥させてもよい。
<2.バルブ金属基板>
バルブ金属としては、具体的には、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。
これらのうち、寸法安定性がよく、比較的安価であることからアルミニウムであるのが好ましい。
バルブ金属基板は、単独の板であってもよい。
バルブ金属基板は、必要な場合は鋼板等の他の金属板、ガラス板、セラミック板、樹脂製板等に積層して設けられる。
バルブ金属基板の少なくとも一部の表面を陽極酸化して陽極酸化皮膜層を設けることが、絶縁性を向上させる観点で好ましい。バルブ金属基板の陽極酸化皮膜層は、電気抵抗率(1014Ω・cm程度)を有する耐熱性の高い絶縁被膜である。
陽極酸化皮膜を形成し絶縁性を担保するためにはバブル金属基板は、厚さ10μm以上であればよい。他の板材とバルブ金属基板とを積層して用いる場合には、可撓性があり、耐熱性の高い鋼板や金属板との積層板が好ましい。
バルブ金属としては、具体的には、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。
これらのうち、寸法安定性がよく、比較的安価であることからアルミニウムであるのが好ましい。
バルブ金属基板は、単独の板であってもよい。
バルブ金属基板は、必要な場合は鋼板等の他の金属板、ガラス板、セラミック板、樹脂製板等に積層して設けられる。
バルブ金属基板の少なくとも一部の表面を陽極酸化して陽極酸化皮膜層を設けることが、絶縁性を向上させる観点で好ましい。バルブ金属基板の陽極酸化皮膜層は、電気抵抗率(1014Ω・cm程度)を有する耐熱性の高い絶縁被膜である。
陽極酸化皮膜を形成し絶縁性を担保するためにはバブル金属基板は、厚さ10μm以上であればよい。他の板材とバルブ金属基板とを積層して用いる場合には、可撓性があり、耐熱性の高い鋼板や金属板との積層板が好ましい。
(アルミニウム板)
本発明の反射基板の製造には、公知のアルミニウム板を用いることができる。本発明に用いられるアルミニウム板は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。純アルミニウム板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板を用いることもできる。
本発明の反射基板の製造には、公知のアルミニウム板を用いることができる。本発明に用いられるアルミニウム板は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。純アルミニウム板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板を用いることもできる。
本明細書においては、上述したアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる各種の基板をアルミニウム板と総称して用いる。上記アルミニウム合金に含まれてもよい異元素には、ケイ素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等があり、合金中の異元素の含有量は10質量%以下である。
このように本発明に用いられるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、アルミニウムの純度は特に問わないが、通常板材として用いられる1000系、3000系、5000系の合金を用いることができる。しかし発光素子用反射基板として用いる場合に耐電圧に優れる事が求められ、素材中の金属間化合物などの粒子を出来るだけ少なくする事が望ましい。熱処理条件で回避できない場合には、99.9%以上の高純度のアルミニウムを用いる事も有用である。
具体的には、アルミニウムハンドブック第4版(1990年、軽金属協会発行)に記載されている従来公知の素材、例えば、JIS A1050、JIS A1100、JIS A1070、Mnを含むJIS A3004、国際登録合金 3103A等のAl−Mn系アルミニウム板を適宜利用することができる。また、引張強度を増す目的で、これらのアルミニウム合金に0.1質量%以上のマグネシウムを添加したAl−Mg系合金、Al−Mn−Mg系合金(JIS A3005)を用いることもできる。更に、ZrやSiを含むAl−Zr系合金やAl−Si系合金を用いることもできる。更に、Al−Mg−Si系合金を用いることもできる。
具体的には、アルミニウムハンドブック第4版(1990年、軽金属協会発行)に記載されている従来公知の素材、例えば、JIS A1050、JIS A1100、JIS A1070、Mnを含むJIS A3004、国際登録合金 3103A等のAl−Mn系アルミニウム板を適宜利用することができる。また、引張強度を増す目的で、これらのアルミニウム合金に0.1質量%以上のマグネシウムを添加したAl−Mg系合金、Al−Mn−Mg系合金(JIS A3005)を用いることもできる。更に、ZrやSiを含むAl−Zr系合金やAl−Si系合金を用いることもできる。更に、Al−Mg−Si系合金を用いることもできる。
JIS1050材、JIS1070材に関しては、国際公開WO2010/150810号の段落[0032]〜[0033]に記載の公報に記載されている。
Al−Mg系合金、Al−Mn系合金、Al−Mn−Mg系合金、Al−Zr系合金、Al−Mg−Si系合金に関しては、国際公開WO2010/150810号の段落[0034]〜[0038]に記載の公報に記載されている。
アルミニウム合金を板材に製造する方法、DC鋳造法、連続鋳造法、アルミニウム板の表面の結晶組織、アルミニウム板の金属間化合物については、国際公開WO2010/150810号の段落[0039]〜[0050]に記載されている。
本発明においては、上記に示されるようなアルミニウム板をその最終圧延工程等において、積層圧延、転写等により凹凸を形成させて粗面化処理して用いることもできる。基板表面を予め粗面化処理しておけば、陽極酸化皮膜層を形成した後に、その上に形成される無機反射層と基板との密着性を向上させることができる。その他の粗面化処理方法は後に説明する。
本発明に用いられるアルミニウム板は、アルミニウムウェブであってもよく、枚葉状シートであってもよい。
本発明に用いられるバルブ金属板の厚みは、0.1〜2.0mmが好ましい。特にアルミニウム板の厚みは、0.1〜2.0mm程度であり、0.15〜1.5mmであるのが好ましく、0.2〜1.0mmであるのがより好ましい。この厚さは、ユーザーの希望等により適宜変更することができる。
本発明に用いられるバルブ金属板の厚みは、0.1〜2.0mmが好ましい。特にアルミニウム板の厚みは、0.1〜2.0mm程度であり、0.15〜1.5mmであるのが好ましく、0.2〜1.0mmであるのがより好ましい。この厚さは、ユーザーの希望等により適宜変更することができる。
<3.粗面化処理>
本発明の反射基板を製造する際にアルカリ脱脂したアルミニウム板を直接陽極酸化処理して陽極酸化皮膜層を形成してもよい。また、アルミニウム表面を予め粗面化処理して、陽極酸化処理すれば、陽極酸化皮膜層とアルミニウム板との密着性を向上させることができる。粗面化処理は、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法、アルミニウム板にアルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法、アルミニウム板にアルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。これらの方法において、上記電気化学的粗面化処理の後、更に、アルカリエッチング処理および酸によるデスマット処理を施してもよい。
本発明の反射基板を製造する際にアルカリ脱脂したアルミニウム板を直接陽極酸化処理して陽極酸化皮膜層を形成してもよい。また、アルミニウム表面を予め粗面化処理して、陽極酸化処理すれば、陽極酸化皮膜層とアルミニウム板との密着性を向上させることができる。粗面化処理は、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法、アルミニウム板にアルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法、アルミニウム板にアルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。これらの方法において、上記電気化学的粗面化処理の後、更に、アルカリエッチング処理および酸によるデスマット処理を施してもよい。
中でも、他の処理(アルカリエッチング処理等)の条件にもよるが、大波構造、中波構造および小波構造が重畳した表面形状を形成させるには、機械的粗面化処理、硝酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理および塩酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法が好適に挙げられる。また、大波構造および小波構造が重畳した表面形状を形成させるには、塩酸を主体とする電解液を用い、アノード反応にあずかる電気量の総和を大きくした電気化学的粗面化処理のみを施す方法が好適に挙げられる。
各粗面化処理の詳細については、国際公開WO2010/150810号の段落[0055]〜[0083]に記載されている。
各粗面化処理の詳細については、国際公開WO2010/150810号の段落[0055]〜[0083]に記載されている。
<スルーホール加工>
本発明の発光素子用反射基板においては、発光素子を実装するにあたり、適宜配線部を設けるためのスルーホール加工、並びに、最終製品を想定してのチップ化を行うためのルーティング加工(最終製品に個別化するための加工)を行うこともできる。スルーホール加工は、必要な個所への穴あけ加工であるが、加工されるスルーホールの形状については、配線が必要な複数の層の間の長さで、その断面は必要な配線をその中に入れて確保できる大きさ/形状であれば特に制限されないが、最終的なチップの大きさ、及び、確実な配線の形成を考えると、円形であることが好ましく、大きさは、0.01mmφ〜2mmφが好ましく、0.05mmφ〜1mmφがより好ましく、0.1mmφ〜0.8mmφが特に好ましい。
本発明の発光素子用反射基板においては、発光素子を実装するにあたり、適宜配線部を設けるためのスルーホール加工、並びに、最終製品を想定してのチップ化を行うためのルーティング加工(最終製品に個別化するための加工)を行うこともできる。スルーホール加工は、必要な個所への穴あけ加工であるが、加工されるスルーホールの形状については、配線が必要な複数の層の間の長さで、その断面は必要な配線をその中に入れて確保できる大きさ/形状であれば特に制限されないが、最終的なチップの大きさ、及び、確実な配線の形成を考えると、円形であることが好ましく、大きさは、0.01mmφ〜2mmφが好ましく、0.05mmφ〜1mmφがより好ましく、0.1mmφ〜0.8mmφが特に好ましい。
(ルーティング加工)
ルーティング加工は、最終製品に個別化された発光素子用反射基板(以下チップという)の大きさに切り離す個別切り離し加工または、予めチップに切り離しやすい形状にする加工であり、パターン加工、チップ化ともいう。ルーティング加工には、ルーターと呼ばれる装置で基板の厚み方向に貫通した切込みを入れたり、ダイサーを用いて厚み方向に切断しない程度に切り込み(切り欠き)を入れるような加工を含む。
ルーティング加工は、最終製品に個別化された発光素子用反射基板(以下チップという)の大きさに切り離す個別切り離し加工または、予めチップに切り離しやすい形状にする加工であり、パターン加工、チップ化ともいう。ルーティング加工には、ルーターと呼ばれる装置で基板の厚み方向に貫通した切込みを入れたり、ダイサーを用いて厚み方向に切断しない程度に切り込み(切り欠き)を入れるような加工を含む。
<4.焼成処理>
前述のルーティング加工、スルーホール加工におけるアルミニウム板のJIS Z2241による引張試験(引張速度:2mm/分)における引っ張り強度(以下引張強度という。)は、100MPa以下のように軟質な基板であることは加工性が低下するため好ましくなく、本発明の発光素子用反射基板を製造するに当たってはルーティング加工、スルーホール加工等の機械加工後、アルミニウム板を軟質化するため焼成する事が望ましい。また、陽極酸化処理を施した後に焼成を施すとアルミと皮膜の間の熱膨張率差に起因するクラックなどが入る恐れがあり、望ましくない。よって機械加工後、陽極酸化処理前にアルミニウム板の強度を調整する焼成処理を行うことが望ましい。機械加工後、陽極酸化処理前の焼成処理は250℃〜400℃で、1分〜120分加熱処理するのが好ましい。陽極酸化処理後の焼成処理を行う場合は、焼成温度は200℃〜250℃で、60分〜300分加熱処理するのが好ましい。
前述のルーティング加工、スルーホール加工におけるアルミニウム板のJIS Z2241による引張試験(引張速度:2mm/分)における引っ張り強度(以下引張強度という。)は、100MPa以下のように軟質な基板であることは加工性が低下するため好ましくなく、本発明の発光素子用反射基板を製造するに当たってはルーティング加工、スルーホール加工等の機械加工後、アルミニウム板を軟質化するため焼成する事が望ましい。また、陽極酸化処理を施した後に焼成を施すとアルミと皮膜の間の熱膨張率差に起因するクラックなどが入る恐れがあり、望ましくない。よって機械加工後、陽極酸化処理前にアルミニウム板の強度を調整する焼成処理を行うことが望ましい。機械加工後、陽極酸化処理前の焼成処理は250℃〜400℃で、1分〜120分加熱処理するのが好ましい。陽極酸化処理後の焼成処理を行う場合は、焼成温度は200℃〜250℃で、60分〜300分加熱処理するのが好ましい。
<5.陽極酸化処理>
以上のように表面処理され、加工されたアルミニウム板に、更に、陽極酸化処理を施す。陽極酸化処理により、アルミナからなる陽極酸化皮膜層がアルミニウム板の表面に形成され、多孔質、あるいは、非孔質の表面絶縁層が得られる。
以上のように表面処理され、加工されたアルミニウム板に、更に、陽極酸化処理を施す。陽極酸化処理により、アルミナからなる陽極酸化皮膜層がアルミニウム板の表面に形成され、多孔質、あるいは、非孔質の表面絶縁層が得られる。
陽極酸化処理は、従来行われている方法で行うことができる。この場合、例えば、硫酸濃度50〜300g/Lで、アルミニウム濃度5質量%以下の水溶液中で、アルミニウム板を陽極として通電して陽極酸化皮膜層を形成させることができる。陽極酸化処理に用いられる溶液としては、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、アミドスルホン酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、ホウ酸、等を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液濃度1〜80質量%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間15秒〜50分であるのが適当であり、所望の陽極酸化皮膜層量となるように調整される。
硫酸を含有する電解液中で陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板と対極との間に直流を印加してもよく、交流を印加してもよい。アルミニウム板に直流を印加する場合においては、電流密度は、1〜60A/dm2であるのが好ましく、5〜40A/dm2であるのがより好ましい。連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板の一部に電流が集中していわゆる「焼け」が生じないように、陽極酸化処理の開始当初は、5〜10A/dm2の低電流密度で電流を流し、陽極酸化処理が進行するにつれ、30〜50A/dm2またはそれ以上に電流密度を増加させるのが好ましい。連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板への給電方式は液給電方式により行うのが好ましい。液給電方式は、コンダクタロールを用いない間接給電方式であり、電解液を介して給電する。
陽極酸化皮膜層は、多孔質であっても無孔質であってもよい。多孔質である場合、その平均ポア径が5〜1000nm程度であり、平均ポア密度が1×106〜1×1010/mm2程度である。
陽極酸化処理のその他の詳細については、国際公開WO2010/150810号の段落[0091]〜[0094]に記載されている。
アルミニウムは熱伝導率が非常に高いので放熱性に優れる点で、他の金属に勝るだけでなく、表層に陽極酸化皮膜層を形成させることで絶縁性を付与する事も可能である。
予めLEDを実装する基板形状に加工したもの、例えば六角形、八角形状のものやスルーホールが形成されているものを陽極酸化処理して基板として用いてもよいし、陽極酸化処理し、前述の無機反射層を形成した後に加工してもよい。
陽極酸化皮膜層の厚さは1〜200μmであるのが好ましい。1μm未満であると絶縁性に乏しく耐電圧が低下し、一方、200μmを超えると製造に多大な電力が必要となり、経済的に不利となる。陽極酸化皮膜層の厚さは、20μm以上が好ましく、40μm以上がさらに好ましい。
予めLEDを実装する基板形状に加工したもの、例えば六角形、八角形状のものやスルーホールが形成されているものを陽極酸化処理して基板として用いてもよいし、陽極酸化処理し、前述の無機反射層を形成した後に加工してもよい。
陽極酸化皮膜層の厚さは1〜200μmであるのが好ましい。1μm未満であると絶縁性に乏しく耐電圧が低下し、一方、200μmを超えると製造に多大な電力が必要となり、経済的に不利となる。陽極酸化皮膜層の厚さは、20μm以上が好ましく、40μm以上がさらに好ましい。
<6.封孔処理>
本発明においては、得られた陽極酸化皮膜層に、封孔処理を行ってもよく、沸騰水処理、熱水処理、蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等の公知の方法に従って行うことができる。例えば、特公昭56−12518号公報、特開平4−4194号公報、特開平5−202496号公報、特開平5−179482号公報等に記載されている装置および方法で封孔処理を行ってもよい。
また、他の封孔処理としては、例えば、特開平6−35174号公報の段落[0016]〜[0035]に記載されているようなゾルゲル法による封孔処理等も好適に挙げられる。
本発明においては、得られた陽極酸化皮膜層に、封孔処理を行ってもよく、沸騰水処理、熱水処理、蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等の公知の方法に従って行うことができる。例えば、特公昭56−12518号公報、特開平4−4194号公報、特開平5−202496号公報、特開平5−179482号公報等に記載されている装置および方法で封孔処理を行ってもよい。
また、他の封孔処理としては、例えば、特開平6−35174号公報の段落[0016]〜[0035]に記載されているようなゾルゲル法による封孔処理等も好適に挙げられる。
本発明の発光素子用反射基板は、その最表層をコーティングすることにより、配線形成性を改善できる可能性を見出した。陽極酸化皮膜層と無機反射層とに存在する空隙自体は非常に小さなものではあるが、配線形成に伴う湿式処理などを施した場合には内部に液が残存し、反射率の低下あるいは絶縁性の低下に繋がる危険性がある。
基板自体の反射率を損なわず、アルミナ表面に緻密な皮膜を形成する方法としてSiを含む表面処理が望ましい。1質量%〜5質量%のケイ酸ナトリウム水溶液中に得られた反射基板を浸漬し、加熱・乾燥させてケイ酸ガラスのコーティングをすることができる。即ちケイ酸ナトリウムなどによる薄いガラス層を形成することで、溶液の侵入が抑制可能であり、反射特性は損なわれない。
基板自体の反射率を損なわず、アルミナ表面に緻密な皮膜を形成する方法としてSiを含む表面処理が望ましい。1質量%〜5質量%のケイ酸ナトリウム水溶液中に得られた反射基板を浸漬し、加熱・乾燥させてケイ酸ガラスのコーティングをすることができる。即ちケイ酸ナトリウムなどによる薄いガラス層を形成することで、溶液の侵入が抑制可能であり、反射特性は損なわれない。
<7.無機反射層の形成>
さらに、予めチップまたは複数のチップを含むパーツに分解できるような加工を施した基板に、各種の印刷手法例えばスクリーン印刷等によって光反射が必要な部分にのみ、前述の無機反射層を形成してもよい。この方法で無機反射層を形成すれば、無機反射層に用いる原料を節約できる。
さらに、予めチップまたは複数のチップを含むパーツに分解できるような加工を施した基板に、各種の印刷手法例えばスクリーン印刷等によって光反射が必要な部分にのみ、前述の無機反射層を形成してもよい。この方法で無機反射層を形成すれば、無機反射層に用いる原料を節約できる。
<8.発光素子用反射基板>
以上で説明した本発明の無機反射層を有する発光素子用反射基板は、バルブ金属板を単独で用いる場合で、他の金属板を芯材等の補強用に用いない場合は、強度はJIS Z2241による引張試験(引張速度:2mm/分)における引っ張り強度(以下引張強度という。)が、100MPa以下であるのが好ましく、30〜80MPaであるのがより好ましい。
以上で説明した本発明の無機反射層を有する発光素子用反射基板は、バルブ金属板を単独で用いる場合で、他の金属板を芯材等の補強用に用いない場合は、強度はJIS Z2241による引張試験(引張速度:2mm/分)における引っ張り強度(以下引張強度という。)が、100MPa以下であるのが好ましく、30〜80MPaであるのがより好ましい。
<9.表面被覆層>
本発明の発光素子用反射基板は、図4に示すように、無機反射層3上にさらにケイ素を含む表面被覆層を有してもよい。無機反射層3を形成した後、その表層に無機反射層の空隙を覆い隠せるような表面被覆層4を設ければ、表面の平滑性が上がり、無機反射層の高反射率を確保しながらLEDチップの実装時に接着剤の滲み込みを防げて無用な接着材を消費することがなく、接着力も高くダイボンディング性に優れる。
本発明の表面被覆層4は、ケイ素を含む処理液で表面処理して形成する。ケイ素を含む処理液は、ケイ酸ソーダ水溶液、シリコーン樹脂等が例示できる。シリコーン樹脂は有機溶媒で希釈して用いてもよい。このような処理液で表面を処理する方法は、処理液中への浸漬、処理液の塗布、処理液のスプレーコート等が挙げられる。塗布にはロール塗布、カーテンコーター塗布、スピンコーター塗布、刷毛塗り等が挙げられる。得られる表面被覆層は、ケイ酸ガラス質コーティング、シリコーン樹脂コーティングである。
表面被覆層は無機反射層の表面の凹凸を滑らかにし、表面欠陥を消滅させ、LEDチップの実装に用いられる接着剤の浸透を抑制し接着剤量を減らすことができる。一方で無機反射層内の内部空隙は確保できるので光反射率を下げない。
本発明の発光素子用反射基板は、図4に示すように、無機反射層3上にさらにケイ素を含む表面被覆層を有してもよい。無機反射層3を形成した後、その表層に無機反射層の空隙を覆い隠せるような表面被覆層4を設ければ、表面の平滑性が上がり、無機反射層の高反射率を確保しながらLEDチップの実装時に接着剤の滲み込みを防げて無用な接着材を消費することがなく、接着力も高くダイボンディング性に優れる。
本発明の表面被覆層4は、ケイ素を含む処理液で表面処理して形成する。ケイ素を含む処理液は、ケイ酸ソーダ水溶液、シリコーン樹脂等が例示できる。シリコーン樹脂は有機溶媒で希釈して用いてもよい。このような処理液で表面を処理する方法は、処理液中への浸漬、処理液の塗布、処理液のスプレーコート等が挙げられる。塗布にはロール塗布、カーテンコーター塗布、スピンコーター塗布、刷毛塗り等が挙げられる。得られる表面被覆層は、ケイ酸ガラス質コーティング、シリコーン樹脂コーティングである。
表面被覆層は無機反射層の表面の凹凸を滑らかにし、表面欠陥を消滅させ、LEDチップの実装に用いられる接着剤の浸透を抑制し接着剤量を減らすことができる。一方で無機反射層内の内部空隙は確保できるので光反射率を下げない。
上記の表面被覆層は、表面における空中水滴の接触角が30°以上であるのが好ましい。本明細書での接触角は、θ/2法で測定される値である。θ/2法は、液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の、固体表面に対する角度から接触角を求め、それを2倍した値θである。
接触角は得られた表面被覆層の材料及び表面形状に依存する。シリコーン樹脂系の材料を用いる場合は、表面に存在する官能基のため分子間の凝集力が弱く(約20dyne/cm)、水(約73dyne/cm)との間で強い撥水性が発現し、およそ40〜90°の接触角を示す。本発明の表面被覆層は一般的に分子間の凝集力の強い無機粒子を含有しており、材料全体としてはシリコーン樹脂系のみの材料の接触角よりも低い。すなわち親水的な傾向を示す。無機粒子とシリコーン樹脂系の接触角として、およそ30°〜70°の値を示す。
一方、表面形状の影響については凹凸が大きいほど撥水性を強調する効果があるといわれている。よって撥水性の材料を凹凸表面にコーティングするとより高い撥水性が発現する。表面被覆層には好ましい塗布量が存在する。クラック、ピンホール等の表面欠陥を被覆するためには厚さとして1μm以上あれば十分である。基材の凹凸(Ra)との関係から、この程度の厚さで被覆すると被覆層の表面はRaが小さくなり凹凸による強調のないほぼ素材材料の撥水性を示し、接触角は30°〜50°を示す。
さらに厚い表面被覆層を用いた場合には表面被覆層自身が光を反射してしまうようになり無機反射層の効果が得られなくなる。厚さが10μmを越えると光反射率はほぼ表面被覆層自身の特性に依存するようになり、無機反射層の光反射率が90%を超えるのに対し、90%未満の値しか得られなくなってしまい、光反射板としての機能が劣化する。表面被覆層の厚さは2μm〜5μmであるのがより好ましい。
接触角は得られた表面被覆層の材料及び表面形状に依存する。シリコーン樹脂系の材料を用いる場合は、表面に存在する官能基のため分子間の凝集力が弱く(約20dyne/cm)、水(約73dyne/cm)との間で強い撥水性が発現し、およそ40〜90°の接触角を示す。本発明の表面被覆層は一般的に分子間の凝集力の強い無機粒子を含有しており、材料全体としてはシリコーン樹脂系のみの材料の接触角よりも低い。すなわち親水的な傾向を示す。無機粒子とシリコーン樹脂系の接触角として、およそ30°〜70°の値を示す。
一方、表面形状の影響については凹凸が大きいほど撥水性を強調する効果があるといわれている。よって撥水性の材料を凹凸表面にコーティングするとより高い撥水性が発現する。表面被覆層には好ましい塗布量が存在する。クラック、ピンホール等の表面欠陥を被覆するためには厚さとして1μm以上あれば十分である。基材の凹凸(Ra)との関係から、この程度の厚さで被覆すると被覆層の表面はRaが小さくなり凹凸による強調のないほぼ素材材料の撥水性を示し、接触角は30°〜50°を示す。
さらに厚い表面被覆層を用いた場合には表面被覆層自身が光を反射してしまうようになり無機反射層の効果が得られなくなる。厚さが10μmを越えると光反射率はほぼ表面被覆層自身の特性に依存するようになり、無機反射層の光反射率が90%を超えるのに対し、90%未満の値しか得られなくなってしまい、光反射板としての機能が劣化する。表面被覆層の厚さは2μm〜5μmであるのがより好ましい。
<10.金属配線層>
本発明の発光素子用反射基板は、さらに金属配線層を形成してもよい。金属配線層は発光素子が実装される陽極酸化皮膜層と無機反射層との上、または必要な場合は表面被覆層の上に設けられてもよい。図3に示すように、発光素子を実装する部分に相当する電極部22に金属層を設ける加工を施して、金属配線層の端部に電極部22を形成してもよい。また、発光素子が実装される陽極酸化皮膜層とは反対側の裏面側に設けられて発光素子実装面とはスルーホールを介して電気的に接続されてもよい。表面被覆層のない無機反射層上に設けられれば、金属インクの液体成分が無機反射層にしみ込むので配線形成性に優れている。
本発明の発光素子用反射基板は、さらに金属配線層を形成してもよい。金属配線層は発光素子が実装される陽極酸化皮膜層と無機反射層との上、または必要な場合は表面被覆層の上に設けられてもよい。図3に示すように、発光素子を実装する部分に相当する電極部22に金属層を設ける加工を施して、金属配線層の端部に電極部22を形成してもよい。また、発光素子が実装される陽極酸化皮膜層とは反対側の裏面側に設けられて発光素子実装面とはスルーホールを介して電気的に接続されてもよい。表面被覆層のない無機反射層上に設けられれば、金属インクの液体成分が無機反射層にしみ込むので配線形成性に優れている。
上記金属配線層の材料は、電気を通す素材(以下、「金属素材」ともいう。)であれば特に限定されず、その具体例としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。これらのうち、電気抵抗が低い理由からCuを用いるのが好ましい。なお、Cuによる金属配線層の表層には、ワイヤボンディングの容易性を高める観点から、Au層やNi/Au層を設けていてもよい。
また、上記金属配線層は、これらの材料を用いた多層構造であってもよく、例えば、最下層からAg層、Ni層およびAu層をこの順で設ける態様が好適に挙げられる。
また、上記金属配線層は、これらの材料を用いた多層構造であってもよく、例えば、最下層からAg層、Ni層およびAu層をこの順で設ける態様が好適に挙げられる。
また、上記金属配線層の厚さは、目的や用途に応じて所望の厚さとすればよいが、導通信頼性およびパッケージのコンパクト性の観点から、0.5〜1000μmが好ましく、1〜500μmがより好ましく、5〜250μmが特に好ましい。
<金属配線層の形成>
上記金属配線層の形成方法としては、例えば、上記金属素材および液体成分(例えば、溶媒、樹脂成分など)を含有する金属インクをインクジェット印刷法、スクリーン印刷法等により上記受容層上にパターン印刷する方法等が挙げられる。
このような形成方法により、凹凸のある無機反射層の表面に多くの工程を必要とせずに簡易にパターンを有する金属配線層を形成することができる。
上記金属配線層の形成方法としては、例えば、上記金属素材および液体成分(例えば、溶媒、樹脂成分など)を含有する金属インクをインクジェット印刷法、スクリーン印刷法等により上記受容層上にパターン印刷する方法等が挙げられる。
このような形成方法により、凹凸のある無機反射層の表面に多くの工程を必要とせずに簡易にパターンを有する金属配線層を形成することができる。
また、その他の上記金属配線層の形成方法としては、例えば、電解めっき処理、無電解めっき処理、置換めっき処理などの種々めっき処理の他、スパッタリング処理、蒸着処理、金属箔の真空貼付処理、接着層を設けての接着処理等が挙げられる。
このようにして形成される金属配線層は、発光素子実装の設計に応じ、公知の方法でパターン形成される。また、実際に発光素子が実装される箇所には、再度金属層(半田も含む)を設け、熱圧着や、フリップチップ、ワイヤボンディング等で、接続しやすいように適宜加工することができる。
好適な金属層としては、半田、または、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等の金属素材が好ましく、加熱により発光素子を実装する場合は、半田、または、Niを介してのAu、Agを設ける方法が接続信頼性の観点から好ましい。
好適な金属層としては、半田、または、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等の金属素材が好ましく、加熱により発光素子を実装する場合は、半田、または、Niを介してのAu、Agを設ける方法が接続信頼性の観点から好ましい。
金属配線層の形成方法として金属インクを用いてインクジェット印刷法またはスクリーン印刷法により無機反射層上にパターンを形成すれば、凹凸のある表面に多くの工程を必要とせずに簡易にパターンを有する金属配線層を形成することができ、無機反射層の凹凸によるアンカー効果が高いので金属配線層と無機反射層との密着性にも優れる。無電解メッキなどを組み合わせれば上記金属配線層上に再度金属層(半田も含む)を設け、熱圧着や、フリップチップ、ワイヤボンディング等で、配線間や、電極との接続がしやすいように適宜金属配線層を加工することができる。
<11.白色系発光装置>
図2は、本発明の白色系発光装置の一構成例を示した概略図である。
図2の例は上記バルブ金属基板が窪みを持つ形状であり、上記陽極酸化皮膜層2および無機反射層3が窪みを持つ形状のバルブ金属基板11の表面に設けられている。発光素子110は、無機反射層3上の窪みの部分に実装され、バルブ金属基板11の陽極酸化皮膜層2を介して発光素子110の実装される面と反対側の面には放熱のためのヒートシンク7が設けられている。
図2に示す白色系発光装置100において、外部接続用の電極を有する発光素子用反射基板30に、発光素子110であるLED素子が実装され、電極とはワイヤボンディング9で電気的に接続されている。発光素子110は、蛍光体(蛍光粒子)150を含む樹脂材料160により封止されている。白色系発光装置100では、LED素子からの発光と、蛍光体150からの励起光との混色によって所望の波長光を得ることができる。白色系発光装置として用いられる場合、LED素子として青色発光のLED素子を使用し、YAG(イットリウムアルミニウムガーネット)などの蛍光体(蛍光粒子)150を含んだ樹脂で封止し、LED素子からの青色発光と、蛍光体(蛍光粒子)150からの黄色領域の励起光との混色によって、擬似白色光が発光面側に発光される。
LED素子は、発光層として、GaAlN、ZnS、ZnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlN、InN、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を用いたものを用いることができる。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構造のものが挙げられる。半導体の材料やその混晶度によって発光波長を紫外光から赤外光まで種々選択することができる。
図2は、本発明の白色系発光装置の一構成例を示した概略図である。
図2の例は上記バルブ金属基板が窪みを持つ形状であり、上記陽極酸化皮膜層2および無機反射層3が窪みを持つ形状のバルブ金属基板11の表面に設けられている。発光素子110は、無機反射層3上の窪みの部分に実装され、バルブ金属基板11の陽極酸化皮膜層2を介して発光素子110の実装される面と反対側の面には放熱のためのヒートシンク7が設けられている。
図2に示す白色系発光装置100において、外部接続用の電極を有する発光素子用反射基板30に、発光素子110であるLED素子が実装され、電極とはワイヤボンディング9で電気的に接続されている。発光素子110は、蛍光体(蛍光粒子)150を含む樹脂材料160により封止されている。白色系発光装置100では、LED素子からの発光と、蛍光体150からの励起光との混色によって所望の波長光を得ることができる。白色系発光装置として用いられる場合、LED素子として青色発光のLED素子を使用し、YAG(イットリウムアルミニウムガーネット)などの蛍光体(蛍光粒子)150を含んだ樹脂で封止し、LED素子からの青色発光と、蛍光体(蛍光粒子)150からの黄色領域の励起光との混色によって、擬似白色光が発光面側に発光される。
LED素子は、発光層として、GaAlN、ZnS、ZnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlN、InN、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を用いたものを用いることができる。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構造のものが挙げられる。半導体の材料やその混晶度によって発光波長を紫外光から赤外光まで種々選択することができる。
本発明の白色系発光装置100は、反射基板30として、バルブ金属基板11上に膜強度と基板への密着性に優れる、陽極酸化皮膜層2と無機反射層3とが設けられていて、反射層の光反射率も高い。
LED素子の使用範囲が室内外の照明、自動車ヘッドライト、ディスプレイ装置のバックライトユニットなど様々な分野に拡がることにより、高温焼結をすることなく、高光反射特性を有する本発明の発光素子用反射基板は有用である。
LED素子の使用範囲が室内外の照明、自動車ヘッドライト、ディスプレイ装置のバックライトユニットなど様々な分野に拡がることにより、高温焼結をすることなく、高光反射特性を有する本発明の発光素子用反射基板は有用である。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
<1.反射層用コーティング液の調製>
リン酸と水酸化アルミニウム及び水を混合したバインダー液100g中に対し下記の粒子粉末をそれぞれ100gの比率で添加し、攪拌したものを、用意した7種類の基板に塗布し、180℃×30分加熱し低温焼成した。
バインダー液の処方は以下の通りであった。
<バインダー液(1)>
リン酸85% (和光純薬工業株式会社) 48g
水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社) 11g
水 41g
計 100g
<バインダー液(2)>
リン酸85% (和光純薬工業株式会社) 48g
水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社) 11g
塩化アルミニウム(和光純薬工業株式会社) 0.8g
水 40.2g
計 100g
リン酸と水酸化アルミニウム及び水を混合したバインダー液100g中に対し下記の粒子粉末をそれぞれ100gの比率で添加し、攪拌したものを、用意した7種類の基板に塗布し、180℃×30分加熱し低温焼成した。
バインダー液の処方は以下の通りであった。
<バインダー液(1)>
リン酸85% (和光純薬工業株式会社) 48g
水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社) 11g
水 41g
計 100g
<バインダー液(2)>
リン酸85% (和光純薬工業株式会社) 48g
水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社) 11g
塩化アルミニウム(和光純薬工業株式会社) 0.8g
水 40.2g
計 100g
<バインダー液(3)>
塩酸35% (和光純薬工業株式会社) 31.7g
水酸化アルミニウム 7.4g
水 60.9g
計 100g
<バインダー液(4)>
ケイ酸ナトリウム(3号ケイ酸ソーダ:富士化学株式会社製)
80g
水 20g
計 100g
<バインダー液(5)、(6)>
バインダー液(5)は、ポリビニルアルコール(PVA、日本合成化学工業株式会社製)液を用い、バインダー液(6)は、エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社)を用いた。
塩酸35% (和光純薬工業株式会社) 31.7g
水酸化アルミニウム 7.4g
水 60.9g
計 100g
<バインダー液(4)>
ケイ酸ナトリウム(3号ケイ酸ソーダ:富士化学株式会社製)
80g
水 20g
計 100g
<バインダー液(5)、(6)>
バインダー液(5)は、ポリビニルアルコール(PVA、日本合成化学工業株式会社製)液を用い、バインダー液(6)は、エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社)を用いた。
上記バインダー液に下記に示す無機粒子を加え、無機反射層用バインダー液を準備した。
1)アルミナ
用いたアルミナ粒子を以下に記載する。
<1>〜<2> 昭和電工株式会社製 AL-160SG-3 粒子径0.52μm、純度99.9%を用い、平均粒径の小さいものについてはボールミルを用いて、ジルコニアビーズとともに粉砕を行い粒径測定装置を用いて所望の平均粒径になったものを取り出して使用した。
<3>は粉砕せず、AL-160SG-3をそのまま使用した。
<4> 昭和電工株式会社製 A42-2 粒子径4.7μm、純度99.57%を用いた。
<5> 昭和電工株式会社製 A-12 粒子径30μm、純度99.64%を用いた。
2)二酸化ケイ素粒子、東亞合成株式会社製 HPSTM−1000、純度≧99.9%、平均粒径1μmを用いた。
3)水酸化カルシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、CSH,純度99.99%、平均粒径1μmを用いた。
4)酸化マグネシウム、タテホ化学工業株式会社製、ピュアマグTMFNM−G 純度≧99.99%、平均粒径0.5μmを用いた。
5)酸化イットリウム、信越化学工業株式会社製、微粒子タイプ、純度99.99%、平均粒径1μmを用いた。
6)酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製 LPZINC−2、純度99.9%、平均粒径2μmを用いた。
7)酸化チタン、富士チタン工業株式会社製、TA−100、純度98.4%、平均粒径0.6μmを用いた。
8)酸化ジルコニウム、共立マテリアル株式会社製KZ−0Y−LSF、純度99.9%、平均粒径0.2μmを用いた。
9)硫酸バリウム
用いた硫酸バリウム粒子を以下に記載する。
<1>東新化成株式会社製 BF−1、純度97%、平均粒径0.05μmを用いた。
<2>東新化成株式会社製 B−30、純度94%、平均粒径 0.3μmを用いた。
<3>竹原化学工業株式会社製 W‐1、平均粒径1.5μmを用いた。
<4>竹原化学工業株式会社製 W‐6、平均粒径5μmを用いた。
<5>竹原化学工業株式会社製 W−10、平均粒径10μmを用いた。
比較例3および13は、リン酸アルミニウムを使用せず、粒子のみとし、比較例14、15はバインダーとしてポリビニルアルコール、エポキシ樹脂をそれぞれ用いた。
1)アルミナ
用いたアルミナ粒子を以下に記載する。
<1>〜<2> 昭和電工株式会社製 AL-160SG-3 粒子径0.52μm、純度99.9%を用い、平均粒径の小さいものについてはボールミルを用いて、ジルコニアビーズとともに粉砕を行い粒径測定装置を用いて所望の平均粒径になったものを取り出して使用した。
<3>は粉砕せず、AL-160SG-3をそのまま使用した。
<4> 昭和電工株式会社製 A42-2 粒子径4.7μm、純度99.57%を用いた。
<5> 昭和電工株式会社製 A-12 粒子径30μm、純度99.64%を用いた。
2)二酸化ケイ素粒子、東亞合成株式会社製 HPSTM−1000、純度≧99.9%、平均粒径1μmを用いた。
3)水酸化カルシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、CSH,純度99.99%、平均粒径1μmを用いた。
4)酸化マグネシウム、タテホ化学工業株式会社製、ピュアマグTMFNM−G 純度≧99.99%、平均粒径0.5μmを用いた。
5)酸化イットリウム、信越化学工業株式会社製、微粒子タイプ、純度99.99%、平均粒径1μmを用いた。
6)酸化亜鉛、堺化学工業株式会社製 LPZINC−2、純度99.9%、平均粒径2μmを用いた。
7)酸化チタン、富士チタン工業株式会社製、TA−100、純度98.4%、平均粒径0.6μmを用いた。
8)酸化ジルコニウム、共立マテリアル株式会社製KZ−0Y−LSF、純度99.9%、平均粒径0.2μmを用いた。
9)硫酸バリウム
用いた硫酸バリウム粒子を以下に記載する。
<1>東新化成株式会社製 BF−1、純度97%、平均粒径0.05μmを用いた。
<2>東新化成株式会社製 B−30、純度94%、平均粒径 0.3μmを用いた。
<3>竹原化学工業株式会社製 W‐1、平均粒径1.5μmを用いた。
<4>竹原化学工業株式会社製 W‐6、平均粒径5μmを用いた。
<5>竹原化学工業株式会社製 W−10、平均粒径10μmを用いた。
比較例3および13は、リン酸アルミニウムを使用せず、粒子のみとし、比較例14、15はバインダーとしてポリビニルアルコール、エポキシ樹脂をそれぞれ用いた。
<2.基板の準備>
基板はアルミニウム板(厚み0.8mm、1050材、日本軽金属株式会社製)を用い、以下の処理を行って基板A〜Cをそれぞれ準備した。
基板A・・・上記アルミニウム板にアルカリ脱脂処理のみ実施した。
基板B・・・上記アルミニウム板にアルカリ脱脂処理と陽極酸化処理とを行った。
基板C・・・上記アルミニウム板にアルカリ脱脂処理と粗面化処理と陽極酸化処理とを行った。
別に、アルミニウム板(厚み0.4mmおよび1.6mm、1050材、日本軽金属株式会社製)を用い、以下の処理を同様に行い基板D〜Iを準備した。
基板D・・・厚み0.4mmのアルミニウム板に基板Bと同様の処理を行った。
基板E・・・厚み0.4mmのアルミニウム板に基板Cと同様の処理を行った。
基板F・・・厚み1.6mmのアルミニウム板に基板Bと同様の処理を行った。
基板G・・・厚み1.6mmのアルミニウム板に基板Cと同様の処理を行った。
基板H・・・厚み0.8mmのチタン板(添川理化学株式会社製)の表面に厚さ20μmの陽極酸化皮膜を作成し基板Hとした。
基板I・・・厚み0.8mmのニオブ板(添川理化学株式会社製)の表面に厚さ20μmの陽極酸化皮膜を作成し基板Iとした。
基板はアルミニウム板(厚み0.8mm、1050材、日本軽金属株式会社製)を用い、以下の処理を行って基板A〜Cをそれぞれ準備した。
基板A・・・上記アルミニウム板にアルカリ脱脂処理のみ実施した。
基板B・・・上記アルミニウム板にアルカリ脱脂処理と陽極酸化処理とを行った。
基板C・・・上記アルミニウム板にアルカリ脱脂処理と粗面化処理と陽極酸化処理とを行った。
別に、アルミニウム板(厚み0.4mmおよび1.6mm、1050材、日本軽金属株式会社製)を用い、以下の処理を同様に行い基板D〜Iを準備した。
基板D・・・厚み0.4mmのアルミニウム板に基板Bと同様の処理を行った。
基板E・・・厚み0.4mmのアルミニウム板に基板Cと同様の処理を行った。
基板F・・・厚み1.6mmのアルミニウム板に基板Bと同様の処理を行った。
基板G・・・厚み1.6mmのアルミニウム板に基板Cと同様の処理を行った。
基板H・・・厚み0.8mmのチタン板(添川理化学株式会社製)の表面に厚さ20μmの陽極酸化皮膜を作成し基板Hとした。
基板I・・・厚み0.8mmのニオブ板(添川理化学株式会社製)の表面に厚さ20μmの陽極酸化皮膜を作成し基板Iとした。
(1)基板Aの処理条件
a.アルカリ水溶液中での脱脂処理
アルミニウム板に、水酸化ナトリウム濃度27質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液をスプレー管から20秒間吹き付けた。その後、ニップローラで液切りし、更に、後述する水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
水洗処理は、自由落下カーテン状の液膜により水洗処理する装置を用いて水洗し、更に、扇状に噴射水が広がるスプレーチップを80mm間隔で有する構造を有するスプレー管を用いて5秒間水洗処理した。
b.酸性水溶液中でのデスマット処理
上記脱脂処理の後、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、硫酸1質量%水溶液を用い、液温35℃でスプレー管から5秒間吹き付けて行った。その後、ニップローラで液切りした。更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
a.アルカリ水溶液中での脱脂処理
アルミニウム板に、水酸化ナトリウム濃度27質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液をスプレー管から20秒間吹き付けた。その後、ニップローラで液切りし、更に、後述する水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
水洗処理は、自由落下カーテン状の液膜により水洗処理する装置を用いて水洗し、更に、扇状に噴射水が広がるスプレーチップを80mm間隔で有する構造を有するスプレー管を用いて5秒間水洗処理した。
b.酸性水溶液中でのデスマット処理
上記脱脂処理の後、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、硫酸1質量%水溶液を用い、液温35℃でスプレー管から5秒間吹き付けて行った。その後、ニップローラで液切りした。更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
(2)基板Bの処理条件
基板Aと同様に作製した基板を陽極とし、陽極酸化処理装置を用いて陽極酸化処理を行った。電解液としては、70g/L硫酸水溶液に硫酸アルミニウムを溶解させてアルミニウムイオン濃度を5g/Lとした電解液(温度20℃)を用いた。陽極酸化処理は、アルミニウム板がアノード反応する間の電圧を25Vとなるように定電圧で電解を行なった。最終的な陽極酸化皮膜層厚みが20μmとなるようにした。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
基板Aと同様に作製した基板を陽極とし、陽極酸化処理装置を用いて陽極酸化処理を行った。電解液としては、70g/L硫酸水溶液に硫酸アルミニウムを溶解させてアルミニウムイオン濃度を5g/Lとした電解液(温度20℃)を用いた。陽極酸化処理は、アルミニウム板がアノード反応する間の電圧を25Vとなるように定電圧で電解を行なった。最終的な陽極酸化皮膜層厚みが20μmとなるようにした。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
(3)基板Cの処理条件
基板Aと同様に作製した基板を下記条件にて粗面化処理を施した後、陽極酸化処理装置を用いて基板Bと同一条件にて陽極酸化処理を行った。
a.粗面化処理方法
硝酸濃度1質量%、アルミニウムイオン濃度5g/L、および液温60℃の電解液を用いて、電気化学的粗面化処理を行った。アルミニウムイオン濃度は硝酸アルミニウムを添加して調整した。また、アンモニウムイオン濃度は70mg/Lであった。
IGBT素子を用いたPWM制御によって電流制御する、任意波形の交流電流を発生する電源を用いてカーボン製の対極を用いサンプルと対極に交流を負荷して電気化学的な粗面化処理を行った。
交流電流は台形波を用い、周波数は60Hz、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TP、0.1secであり、正負の電流比は0.5になるように設定した。サンプルに流れる正電流電気量が200C/dm2となるように調整した。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
上記電解処理の後、アルミニウム板に、水酸化ナトリウム濃度27質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液をスプレー管から20秒間吹き付けた。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。更に上記脱脂処理の後、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、硫酸1質量%水溶液を用い、液温35℃でスプレー管から5秒間吹き付けて行った。その後、ニップローラで液切りした。この処理の後、基板Bと同じ条件で陽極酸化処理を施した。
基板Aと同様に作製した基板を下記条件にて粗面化処理を施した後、陽極酸化処理装置を用いて基板Bと同一条件にて陽極酸化処理を行った。
a.粗面化処理方法
硝酸濃度1質量%、アルミニウムイオン濃度5g/L、および液温60℃の電解液を用いて、電気化学的粗面化処理を行った。アルミニウムイオン濃度は硝酸アルミニウムを添加して調整した。また、アンモニウムイオン濃度は70mg/Lであった。
IGBT素子を用いたPWM制御によって電流制御する、任意波形の交流電流を発生する電源を用いてカーボン製の対極を用いサンプルと対極に交流を負荷して電気化学的な粗面化処理を行った。
交流電流は台形波を用い、周波数は60Hz、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TP、0.1secであり、正負の電流比は0.5になるように設定した。サンプルに流れる正電流電気量が200C/dm2となるように調整した。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
上記電解処理の後、アルミニウム板に、水酸化ナトリウム濃度27質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液をスプレー管から20秒間吹き付けた。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。更に上記脱脂処理の後、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、硫酸1質量%水溶液を用い、液温35℃でスプレー管から5秒間吹き付けて行った。その後、ニップローラで液切りした。この処理の後、基板Bと同じ条件で陽極酸化処理を施した。
<3.基板への反射層の形成>
表1に示す種類のバインダー液および無機粒子素材で調整したコーティング液を、塗布膜厚を調整可能なコーターにより、基板上に塗布した。その後、表1に記載の焼成温度、80℃、180℃または320℃に昇温したオーブン内に入れ、5分間焼成した。乾燥後の無機反射層の量は、実施例、比較例とも20g/m2〜500g/m2の範囲であった。
比較例13、14、15は、上記で調整したバインダー液は使用しなかった。表1になしと記載し、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂バインダーをそれぞれ用いて表1に記載の無機粒子を陽極酸化皮膜層に塗布し、乾燥した。
表1に示す種類のバインダー液および無機粒子素材で調整したコーティング液を、塗布膜厚を調整可能なコーターにより、基板上に塗布した。その後、表1に記載の焼成温度、80℃、180℃または320℃に昇温したオーブン内に入れ、5分間焼成した。乾燥後の無機反射層の量は、実施例、比較例とも20g/m2〜500g/m2の範囲であった。
比較例13、14、15は、上記で調整したバインダー液は使用しなかった。表1になしと記載し、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂バインダーをそれぞれ用いて表1に記載の無機粒子を陽極酸化皮膜層に塗布し、乾燥した。
表1に示す実施例1、3、5、8の無機反射層を有する発光素子用反射基板についてJIS Z2241に準ずる引張試験(引張速度:2mm/分)における引っ張り強度(以下引張強度という。)は、30〜80MPaの範囲であった。
<4.評価方法>
実施例、比較例の基板に対して、加工性、光反射率、無機反射層の強度、密着力を測定した。結果を表2に示す。
(1) 加工性:バルブ金属基板に30mm×30mm(平面四角形状)にルーティング加工を行い、100チップ分目の加工面のバリを光学顕微鏡で観察した。下記評価の中間の場合、A、Cとして評価した。
AA:10μm以上のバリは全く見られなかった。
B:平均的に20〜50μmのバリが観察された。
D:100μm以上のバリが観察された。
(2) 光反射率:コニカミノルタ株式会社製反射濃度計CM2600Dを用いて光反射率を測定した。正反射光を含む反射色濃度の入射光に対する%である。400〜700nmの全反射率(SPINモードの全平均)を測定した。
実施例、比較例の基板に対して、加工性、光反射率、無機反射層の強度、密着力を測定した。結果を表2に示す。
(1) 加工性:バルブ金属基板に30mm×30mm(平面四角形状)にルーティング加工を行い、100チップ分目の加工面のバリを光学顕微鏡で観察した。下記評価の中間の場合、A、Cとして評価した。
AA:10μm以上のバリは全く見られなかった。
B:平均的に20〜50μmのバリが観察された。
D:100μm以上のバリが観察された。
(2) 光反射率:コニカミノルタ株式会社製反射濃度計CM2600Dを用いて光反射率を測定した。正反射光を含む反射色濃度の入射光に対する%である。400〜700nmの全反射率(SPINモードの全平均)を測定した。
(3)無機反射層の強度:引掻き試験機で荷重100gをかけたときのキズの程度を目視で評価し無機反射層の強度とした。評価は以下とした。
AA:傷が見えなかった。
A:傷は見えるが膜自身が削れていない。
B:キズが見え膜自身が削れている。
C:引掻きの際に膜が破壊してしまった。
(4)無機反射層と基板との密着力は、以下で評価した。
C:押し切りカッターで30mm×30mm(平面四角形状)に切断し、その際に剥れてしまったもの。
剥れなかった基板については高さ3mからコンクリートの地面に落下させ、以下の評価とした。
AA:剥離しない。
A:一部剥離した。
B:剥離した。
AA:傷が見えなかった。
A:傷は見えるが膜自身が削れていない。
B:キズが見え膜自身が削れている。
C:引掻きの際に膜が破壊してしまった。
(4)無機反射層と基板との密着力は、以下で評価した。
C:押し切りカッターで30mm×30mm(平面四角形状)に切断し、その際に剥れてしまったもの。
剥れなかった基板については高さ3mからコンクリートの地面に落下させ、以下の評価とした。
AA:剥離しない。
A:一部剥離した。
B:剥離した。
(5)更にヒートサイクルテストとして0℃〜400℃の間の昇温と降温とを1サイクル(4時間/cycle)とし100サイクル経過後のサンプルに対して、上記と同じ無機反射層の強度と密着力の評価を行なって、ヒートサイクル前の評価とヒートサイクル後の評価を比較した。
製造した基板の特性を表1に示し、評価結果を表2に示す。リン酸アルミニウムの存在を確認した場合を「あり」とし、存在しない場合を「なし」として記載する。測定不可の場合は−で示す。
<5.ケイ酸ガラス質コーティングAの有無>
上記実施例のうち実施例2、3、8、10について、得られた反射基板を2.5質量%ケイ酸ソーダ液中に浸漬し、180℃、5分乾燥させてケイ酸ガラス質のコーティングを行なった。コーティングをしなかった実施例2、3、8、10とコーティングをした実施例2-2、3-2、8-2、10-2とを比較して、水滴を滴下させた際の滲透を目視で観察するとコーティング後のほうが滲み込みにくく、空隙部分は充填されていることが確認できた。さらにコーティングによって反射率の変化が無い事も確認できた。結果をコーティング無しとして表3およびコーティングA有として表4に示す。
上記実施例のうち実施例2、3、8、10について、得られた反射基板を2.5質量%ケイ酸ソーダ液中に浸漬し、180℃、5分乾燥させてケイ酸ガラス質のコーティングを行なった。コーティングをしなかった実施例2、3、8、10とコーティングをした実施例2-2、3-2、8-2、10-2とを比較して、水滴を滴下させた際の滲透を目視で観察するとコーティング後のほうが滲み込みにくく、空隙部分は充填されていることが確認できた。さらにコーティングによって反射率の変化が無い事も確認できた。結果をコーティング無しとして表3およびコーティングA有として表4に示す。
<6.シリコーン樹脂コーティングB>
上記実施例のうち実施例2、3、9、11について、得られた反射基板に下記処方の液を塗布して、120℃で5分間硬化させ、120℃で90分のアニール処理を行ったものを実施例2-3、3-3、9-3、11-3として評価した。
シリコーン系樹脂コーティング剤処方・・・シリコーンゴム(商品名 KE−1935A/B:信越化学工業株式会社)100質量部に対し、酸化チタン(商品名 CR−58:石原産業株式会社)を100質量部添加し混合した。
これを希釈溶媒(ブチルアセテート)で60質量%になるように希釈したものを塗布液とした。
スクリーン印刷機を用いて塗布を行ない、アニール処理後の膜厚は3.5μmであった。
図4に、実施例2−3で製造された光反射基板の断面の5000倍の電子顕微鏡写真を示す。図4から空隙を有する無機反射層上に空隙がほとんどない表面処理層が形成されていることがわかる。
水滴を滴下させた際の滲透を目視で観察するとコーティング後のほうが滲み込みにくく、空隙部分は充填されていることが確認できた。さらにコーティングによって反射率の変化が無い事も確認できた。結果をコーティングB有として表4に示す。
評価方法は、以下である。
上記実施例のうち実施例2、3、9、11について、得られた反射基板に下記処方の液を塗布して、120℃で5分間硬化させ、120℃で90分のアニール処理を行ったものを実施例2-3、3-3、9-3、11-3として評価した。
シリコーン系樹脂コーティング剤処方・・・シリコーンゴム(商品名 KE−1935A/B:信越化学工業株式会社)100質量部に対し、酸化チタン(商品名 CR−58:石原産業株式会社)を100質量部添加し混合した。
これを希釈溶媒(ブチルアセテート)で60質量%になるように希釈したものを塗布液とした。
スクリーン印刷機を用いて塗布を行ない、アニール処理後の膜厚は3.5μmであった。
図4に、実施例2−3で製造された光反射基板の断面の5000倍の電子顕微鏡写真を示す。図4から空隙を有する無機反射層上に空隙がほとんどない表面処理層が形成されていることがわかる。
水滴を滴下させた際の滲透を目視で観察するとコーティング後のほうが滲み込みにくく、空隙部分は充填されていることが確認できた。さらにコーティングによって反射率の変化が無い事も確認できた。結果をコーティングB有として表4に示す。
評価方法は、以下である。
(6)接触角の測定
接触角は、協和界面科学株式会社製の測定器CA−Xを用い、1μlの水滴を反射基板表面に滴下し、その滴下画像を解析して接触角を測定した。結果を表4に示す。
接触角は、協和界面科学株式会社製の測定器CA−Xを用い、1μlの水滴を反射基板表面に滴下し、その滴下画像を解析して接触角を測定した。結果を表4に示す。
(7)配線形成性
コーティング無し、コーティングA有、およびコーティングB有の反射基板の表面にインクジェット装置(DMP−2831、富士フイルム株式会社製)を用いて銀ナノ粒子インク(XA−436、藤倉化学株式会社製)の希釈液を図3に示す配線20のパターンで打滴することで配線(配線幅100μm)を形成し、配線の形状の直線性を観察した。基板への滲み込みが大きいと配線は直線をなさなくなる。以下の基準で評価した。結果を表3、4に示す。
AA:光学顕微鏡で観察し、配線がほぼまっすぐであり、テープを貼り付けて剥がしたときに金属配線層が剥れない。
A:テープを貼り付けて剥がしたときに配線形状が乱れた。
B:テープを貼り付けて剥がしたときに配線が剥れた。
コーティングを有することにより配線品質が向上すること、金属配線層の密着性は維持できる事が確認できた。
コーティング無し、コーティングA有、およびコーティングB有の反射基板の表面にインクジェット装置(DMP−2831、富士フイルム株式会社製)を用いて銀ナノ粒子インク(XA−436、藤倉化学株式会社製)の希釈液を図3に示す配線20のパターンで打滴することで配線(配線幅100μm)を形成し、配線の形状の直線性を観察した。基板への滲み込みが大きいと配線は直線をなさなくなる。以下の基準で評価した。結果を表3、4に示す。
AA:光学顕微鏡で観察し、配線がほぼまっすぐであり、テープを貼り付けて剥がしたときに金属配線層が剥れない。
A:テープを貼り付けて剥がしたときに配線形状が乱れた。
B:テープを貼り付けて剥がしたときに配線が剥れた。
コーティングを有することにより配線品質が向上すること、金属配線層の密着性は維持できる事が確認できた。
(8)ダイボンディング性
LED素子をシリコーンダイボンド材(商品名:KER−3000信越化学工業株式会社製)を用いて反射基板のLED素子搭載部位に固着した。同一LED素子を同一接着剤量で各反射基板の表面に固着した後、LED素子と反射基板との積層界面を、超音波探傷装置で観察し、その接着面積を評価した。接着部から素子を剥離して材料破壊(剥離面が接着剤中であり接着界面でない場合)であった場合の接着面積を100%とした。
A:接着面積100%以上であった。
B:接着面積90%以上100%未満であった。
LED素子をシリコーンダイボンド材(商品名:KER−3000信越化学工業株式会社製)を用いて反射基板のLED素子搭載部位に固着した。同一LED素子を同一接着剤量で各反射基板の表面に固着した後、LED素子と反射基板との積層界面を、超音波探傷装置で観察し、その接着面積を評価した。接着部から素子を剥離して材料破壊(剥離面が接着剤中であり接着界面でない場合)であった場合の接着面積を100%とした。
A:接着面積100%以上であった。
B:接着面積90%以上100%未満であった。
実施例3、9、11、実施例3‐2、9‐2、11‐2および3‐3,9‐3,11‐3の反射基板を用い、LED素子を実装して点灯できることを確認した。
(実施例・比較例の考察)
実施例の反射基板は反射率が高く、無機反射層の強度に優れ、無機反射層と陽極酸化層との密着力にも優れている。特に無機反射層に用いる無機粒子の屈折率と平均粒径とが適切範囲であると、これらの評価はさらに高い。加工性、無機反射層強度、密着力の評価において、B以上が実用上許容される評価である。
実施例4,15は陽極酸化皮膜を設けない例である。
比較例2,11では、バインダー液を用いず無機反射層の無機結着剤がないので加工性、反射率の評価ができなかった。
実施例12,13,14,18では、無機成分が2種以上または平均粒径が2種以上の無機粒子を用いているので、無機反射層強度、密着力共に優れている。
実施例16では、反射層用バインダー液に塩化アルミニウムを水酸化アルミニウムの量
に対して、7質量%加えたものを用いた。このため実施例16の反射層形成は実施例11の場合より形成工程の時間が短縮された。
実施例2,21,22を比べると、焼成温度が適切な場合は加工性、無機反射層強度、密着力においてより優れることがわかる。
実施例23では、反射層用バインダー液に水酸化アルミニウムと塩酸とを用い、低温焼成で塩化アルミニウムを無機結着剤として形成した。塩化アルミニウムで結着された無機粒子からなる無機反射層はリン酸アルミニウムで結着された反射層より光反射率が高い。
実施例3、実施例11〜14では、金属板が粗面化処理され、かつ陽極酸化処理されているので無機反射層と金属板との間の密着性が高い。
実施例の反射基板は反射率が高く、無機反射層の強度に優れ、無機反射層と陽極酸化層との密着力にも優れている。特に無機反射層に用いる無機粒子の屈折率と平均粒径とが適切範囲であると、これらの評価はさらに高い。加工性、無機反射層強度、密着力の評価において、B以上が実用上許容される評価である。
実施例4,15は陽極酸化皮膜を設けない例である。
比較例2,11では、バインダー液を用いず無機反射層の無機結着剤がないので加工性、反射率の評価ができなかった。
実施例12,13,14,18では、無機成分が2種以上または平均粒径が2種以上の無機粒子を用いているので、無機反射層強度、密着力共に優れている。
実施例16では、反射層用バインダー液に塩化アルミニウムを水酸化アルミニウムの量
に対して、7質量%加えたものを用いた。このため実施例16の反射層形成は実施例11の場合より形成工程の時間が短縮された。
実施例2,21,22を比べると、焼成温度が適切な場合は加工性、無機反射層強度、密着力においてより優れることがわかる。
実施例23では、反射層用バインダー液に水酸化アルミニウムと塩酸とを用い、低温焼成で塩化アルミニウムを無機結着剤として形成した。塩化アルミニウムで結着された無機粒子からなる無機反射層はリン酸アルミニウムで結着された反射層より光反射率が高い。
実施例3、実施例11〜14では、金属板が粗面化処理され、かつ陽極酸化処理されているので無機反射層と金属板との間の密着性が高い。
1、11 バルブ金属基板
2 陽極酸化皮膜層
3 無機反射層
7 ヒートシンク
9 ワイヤボンディング
20 配線
22 電極部
30 発光素子用反射基板
100 白色系発光ダイオード装置
110 発光素子
150 蛍光体
160 樹脂材料
2 陽極酸化皮膜層
3 無機反射層
7 ヒートシンク
9 ワイヤボンディング
20 配線
22 電極部
30 発光素子用反射基板
100 白色系発光ダイオード装置
110 発光素子
150 蛍光体
160 樹脂材料
Claims (19)
- バルブ金属基板上の少なくとも一部に無機反射層を備え、前記無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有することを特徴とする発光素子用反射基板。
- 前記バルブ金属基板と無機反射層との間に陽極酸化皮膜層をさらに備える請求項1に記載の発光素子用反射基板。
- 前記無機粒子が、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩および金属硫酸塩からなる群から選択される少なくとも一つである請求項1または2に記載の発光素子用反射基板。
- 前記無機粒子が硫酸バリウムおよび酸化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマスおよびアンチモンからなる群から選択される少なくとも1種の金属である請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記バルブ金属基板の厚さが、0.1〜2mmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記バルブ金属が、アルミニウムである請求項1〜6のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記発光素子用反射基板の引張強度が、100MPa以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記無機粒子が、2種類以上である請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記反射基板の表面に、さらにケイ素を含む表面被覆層を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記表面被覆層は、表面における空中水滴による接触角が30度以上である請求項10に記載の発光素子用反射板。
- 前記反射基板の表面に、さらに金属配線層が設けられている請求項1〜11のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 前記バルブ金属基板が窪みを持つ形状であり、前記陽極酸化皮膜層および前記無機反射層が、前記窪みを持つ形状の表面に設けられている請求項1〜12のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板の上に青色発光素子を有し、その周りおよび/または上部に蛍光発光体を備える白色系発光ダイオード装置。
- バルブ金属基板上に、低温焼成により反応してリン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤を生成する無機結着剤前駆物質と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有する水分散体を塗布し、低温焼成して無機反射層を形成する、発光素子用反射基板の製造方法。
- 前記バルブ金属基板の少なくとも一部の表面を陽極酸化して陽極酸化皮膜層とし、陽極酸化皮膜層上に上記無機反射層を形成する請求項15に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
- 前記低温焼成温度が、100℃〜300℃である請求項15または16に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
- さらに、前記バルブ金属基板表面をケイ素を含む処理液で表面処理し乾燥する請求項15〜17のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板の製造方法。
- 請求項15〜18のいずれか1項に記載の工程を経た後、以下の(c)および(d)工程を任意の順序で行う、請求項15〜18のいずれか1項に記載の発光素子用反射基板の製造方法:
(c)発光素子への電気信号伝送のための金属配線層を形成し、前記金属配線層をパターン化する工程;
(d)発光素子を実装する部分に相当する電極部に金属層を設ける加工を施す工程。
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