JP2013167346A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2013167346A
JP2013167346A JP2012032577A JP2012032577A JP2013167346A JP 2013167346 A JP2013167346 A JP 2013167346A JP 2012032577 A JP2012032577 A JP 2012032577A JP 2012032577 A JP2012032577 A JP 2012032577A JP 2013167346 A JP2013167346 A JP 2013167346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling bearing
radial clearance
bearing
inner ring
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012032577A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Iwao
拓也 岩尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2012032577A priority Critical patent/JP2013167346A/ja
Publication of JP2013167346A publication Critical patent/JP2013167346A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】使用できる材質の制約やコストの上昇を抑えつつ、転がり軸受の内外輪の温度差等による外乱によっても長寿命を維持することのできる転がり軸受を提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも内輪と外輪と転動体を備える転がり軸受において、いわゆる装置に組み込んだ状態における残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下となるように転がり軸受の初期ラジアルすきまを設定したことを特徴とする転がり軸受を提供する。
【選択図】図1

Description

この発明は転がり軸受に関する。
転がり軸受においては、従来から、更なる長寿命化が課題として上げられている。
この部分の改善の先行技術としての一般的なものとして、転がり軸受、特に玉軸受では、その有効ラジアルすきま(軸受稼動時のすきま)がわずかに負(マイナス)の値である時に、転がり軸受の寿命が最も長くなるとの理論に基づく設計とすることが実施されている。
これは、転がり軸受である玉軸受の使用条件・稼動条件や、転がり軸受が嵌めあわされる軸やハウジングとの嵌めあい等を考慮して、転がり軸受の稼動時間のうち、上記わずかに負のすきまで稼動する時間を最大限にしようとするものである。
しかしながら、この設計は、主にラジアル荷重を受けての定常的な稼動が稼働時間の大部分である場合に効果のある設計である。そのため、主にアキシアル荷重を受けての稼動時間の割合が多い場合や、使用温度の変動や荷重の大きさ、方向の変動といった使用条件の変動がある場合には必ずしも長寿命化につながらないことがあり、更なる改善が求められている。
さらに、より具体的には、例えば、いわゆる内外輪とも圧入で使用される転がり軸受の場合、圧入の相手部材の寸法精度によって、残留ラジアルすきまが変動する場合がある。すなわち、有効ラジアルすきまを所定の範囲にしようとしても、軸受圧入後の残留ラジアルすきまのバラツキを制御することが困難で、結果的に前記有効ラジアルすきまを所定の値に制御することが難しくなる場合がある。
また、軸受の使用条件や組み込まれる装置の特性による転がり軸受の内外輪の温度差の発生による有効ラジアルすきまの過度の減少や過度の増大があると、転がり軸受の寿命等に悪影響をあたえる場合がある。すなわち、有効ラジアルすきまが過度にマイナスになると転がり軸受の寿命が短くなり、有効ラジアルすきまが過度に増大すると、異音の発生や、軸受が支持する回転軸の回転精度を悪化させる懸念がある。
この部分の改善の先行技術としては、特公平07−030788号に示される技術があり、これは、外輪を形成する材料の線膨張係数を大きく、内輪を形成する材料の線膨張係数を小さく、内輪が嵌めあう軸体を形成する材料の線膨張係数をより小さくするものである。これにより、多少の残留ラジアルすきまのバラツキがあったとしても、内外輪の温度差の発生に伴う有効ラジアルすきまの変動を少なく抑えることが可能であり、有効ラジアルすきまの過度の減少や過度の増大を防止することができるというものである。
しかしながら、この先行技術では、内外輪及び軸の材質をそれぞれ異なったものとする必要があり、使用できる材質に制約があったり、コストの上昇を招いたりすることあった。
特公平07−030788号公報
前記の事情に鑑み、この発明は、使用できる材質の制約やコストの上昇を抑えつつ、転がり軸受の内外輪の温度差等による外乱によっても、また、アキシアル荷重を主に支承する場合においても長寿命を維持することのできる転がり軸受、特に玉軸受を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために、
(1)少なくとも内輪と外輪と転動体を備える転がり軸受において、
残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下となるように、初期ラジアルすきまを設定したことを特徴とする。
(2)また、前記(1)において、転がり軸受は、少なくともアキシアル方向に荷重を受けて使用されるものであることが好ましい。
(3)さらに、前記(1)、(2)において、転がり軸受は、転動体を円周方向一定の間隔に保持する保持器を備えていることが好ましい。
(4)さらに、前記(1)乃至(3)において、転がり軸受は密封部材を備えており、密封部材で形成される転がり軸受の内部空間には、潤滑剤が封入されていることが好ましい。
(5)さらに、前記(4)において、潤滑剤はグリース組成物であることが好ましい。
(6)さらに、前記(1)乃至(5)において、転がり軸受は、内輪・外輪とも相手部材に圧入嵌合された状態で使用されるものであり、内輪・外輪とも相手部材に圧入された状態においての残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下となるように、初期ラジアルすきまが設定されていることが好ましい。
(7)さらに、前記(6)において、転がり軸受の転動体・内輪・外輪、及び内輪が圧入される相手材、外輪が圧入される相手材のいずれもが炭素鋼から形成されていることが好ましい。
(8)さらに、前記(1)乃至(6)において、転がり軸受は深溝玉軸受であることが好ましい。
本発明によれば、転がり軸受の残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下となるようにされているため、使用条件の変動や、内外輪温度差の発生等の外乱があっても、有効ラジアルすきまが過度に減少したり、過大になったりすることが無く、転がり軸受の寿命を好適に維持できる。特に、有効ラジアルすきまが減少する方向になる場合に好適である。
本発明の転がり軸受の一例としての深溝玉軸受を説明する図である。 転がり軸受の残留すきまと寿命の関係を説明する図である。
図1は、本発明の転がり軸受の一例としての深溝玉軸受を示す。この深溝玉軸受は、内輪1と、外輪2と、転動体である複数の玉3と、転動体である玉3を転がり軸受の円周方向に略等間隔に保持する保持器4と、密封装置であるシール5,5を備える。また、内輪1、外輪2、シール5,5で区画され、玉3と保持器4の占める空間を除いた、いわゆる軸受内部空間には所定の量のグリース組成物(図示せず)が潤滑剤として封入されている。保持器4により、高速回転にも耐えうる転がり軸受とすることが可能である。また、グリース潤滑とすることにより、装置の構成を簡便にすることが可能となる。
本発明の転がり軸受は、内輪1を、相手材として例えば回転軸(図示せず)、外輪2を、相手材として例えばハウジング(図示せず)に圧入されて使用される。
本発明の転がり軸受は、内輪1を回転軸、外輪2をハウジングに圧入した状態において、30μm以上60μm以下の残留ラジアルすきまを有している。すなわち、残留ラジアルすきまとして30μm以上60μm以下の値となっている。
そのため、内外輪温度差が発生して、例えば、稼動時に回転軸からの熱伝導により軸径や内輪1が膨張しても、有効ラジアルすきま(軸受稼動時のすきま)は減少するものの過度に減少することはなく、すなわち過度のマイナスすきまになることはない。そのため、寿命低下をきたす可能性を抑制することができる。
また、例えば、ハウジングが外気にさらされているような状態で使用される場合、外気によりハウジングや外輪2が収縮した場合にも前記同様の効果が得られる。さらに、前記内輪の膨張と外輪の収縮が同時に発生した場合でも、残留すきまとして30μm以上となるように設定されているため、有効ラジアルすきまが過度のマイナスとなる可能性を十分に抑制することができる。
また、残留ラジアルすきまを60μm以下としているため、内輪1が収縮、外輪2が膨張した場合でも過度に有効ラジアルすきまが大きくなることがなく、所謂ガタや異音の発生、更には支持している軸の回転精度の悪化等を抑制することができる。
ここで、好ましくは、本発明の転がり軸受は、アキシアル荷重を負荷する状態で使用する。また、アキシアル荷重が常時負荷されている状態で使用されることが好ましい。この場合、残留ラジアルすきま、あるいは有効ラジアルすきまが正の値となっても前記ガタ等の発生の可能性を、より一層抑制することができる。
本発明の転がり軸受では、残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下であれば、軸受を構成する内輪1、外輪2、玉3の材質は特に限定されない。すなわち、いずれも同一の材質からなるものとすることができる。例えば、ステンレス鋼や軸受鋼とすることができる。このように、内輪1、外輪2、玉3とも同一の材質とすることで、異種の材料の組合せとするよりもコストを下げることができる。また、例えば、いずれも比較的安価な軸受鋼とすることにより、さらなるコストダウンが可能となる。
また、ハウジング、及び、軸についても内輪1、外輪2と同種もしくは同一の材質とすることができる。ハウジングや軸を同種の材料とすることにより、加工設備の共用化等のあまり注目されないが、それなりに効果のある部分でのコストダウン効果も期待できる。
本発明の転がり軸受は、グリース潤滑で使用される転がり軸受に特に好適である。すなわち、油潤滑と異なり、グリース潤滑では潤滑剤の循環による軸受内外輪の温度差減少効果が期待できないため、内外輪の温度差が発生しやすい。その場合でも、本発明の転がり軸受は、残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下であるため、寿命の低下をきたすこともなく、長寿命が維持できる。
尚、残留ラジアルすきまを30μm以上60μm以下とするための初期ラジアルすきまの設定手段については、特に限定されないが、内外輪の肉厚、ハウジングや軸とのしめしろを考慮することで実現できる。
図2は、残留ラジアルすきまと転がり軸受の寿命の関係を概念的に示すものである。図2に示したとおり、本発明の転がり軸受によれば、0μmから35μm未満の残留ラジアルすきまとなる転がり軸受よりも長寿命であることが分かる。
尚、さらに好ましくは、残留ラジアルすきまを40μmを超え、60μm以下とすることが好ましい。残留ラジアルすきまが40μmを超えるものであれば、内外輪の温度差が顕著であっても、有効すきまが過度にマイナスになることはない。最も好ましくは、残留ラジアルすきまを45μm以上60μm以下とする。
1 内輪、 2 外輪、 3 玉、 4 保持器、 5 シール
本発明の転がり軸受は、例えば自動車の車軸用のカップリング等に好適に使用できる。

Claims (1)

  1. 少なくとも内輪と外輪と転動体を備える転がり軸受において、
    残留ラジアルすきまが30μm以上60μm以下となるよう初期ラジアルすきまを設定したことを特徴とする転がり軸受。
JP2012032577A 2012-02-17 2012-02-17 転がり軸受 Pending JP2013167346A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032577A JP2013167346A (ja) 2012-02-17 2012-02-17 転がり軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012032577A JP2013167346A (ja) 2012-02-17 2012-02-17 転がり軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013167346A true JP2013167346A (ja) 2013-08-29

Family

ID=49177892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012032577A Pending JP2013167346A (ja) 2012-02-17 2012-02-17 転がり軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013167346A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017150640A (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置
JP2018040493A (ja) * 2014-07-02 2018-03-15 株式会社アルバック 回転機構及びこの回転機構を備えた膜厚モニター

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003329045A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Nsk Ltd ハイブリッド車駆動モータ用転がり軸受及びハイブリッド車駆動モータ
JP2008106869A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Nsk Ltd 玉軸受
JP2008185107A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Nsk Ltd 玉軸受

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003329045A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Nsk Ltd ハイブリッド車駆動モータ用転がり軸受及びハイブリッド車駆動モータ
JP2008106869A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Nsk Ltd 玉軸受
JP2008185107A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Nsk Ltd 玉軸受

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN7016000293; 転がり軸受 総合カタログ CAT.NO.2202-VIII/J , 20050912, A-58,A-59, NTN株式会社 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018040493A (ja) * 2014-07-02 2018-03-15 株式会社アルバック 回転機構及びこの回転機構を備えた膜厚モニター
JP2017150640A (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置
WO2017145653A1 (ja) * 2016-02-26 2017-08-31 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014202341A (ja) 円すいころ軸受
WO2012114726A1 (ja) 複列アンギュラ玉軸受
WO2016143578A1 (ja) 主軸装置
WO2013015108A1 (ja) 密封型転がり軸受
JP2015086940A (ja) 転がり軸受
JP2014020481A (ja) アンギュラ玉軸受
JP2011038563A (ja) 内輪と外輪および玉軸受
JP2010138933A (ja) 玉軸受及びこれを用いたオルタネータ用軸受
JP2013167346A (ja) 転がり軸受
JP2010090969A (ja) 樹脂プーリ付き軸受
JP2009115283A (ja) オルタネータ用軸受
JP2006300079A (ja) ころ軸受
JP2009203846A (ja) ターボチャージャ用軸受装置
JP2014109369A (ja) 玉軸受
JP2014109369A5 (ja)
JP2014159840A (ja) ころがり軸受
JP2013133853A (ja) 転がり軸受
JP2017180739A (ja) シール付軸受
JP2010281386A (ja) 密封装置、転がり軸受、および、車輪用転がり軸受
JP2008121820A (ja) 転がり軸受用シール装置
JP6186833B2 (ja) シールリング付転がり軸受
JP2009197894A (ja) 転がり軸受、及びモータ
JP2020133682A (ja) 転がり軸受
JP2007170626A (ja) 転がり軸受用シール装置
JP2014149033A (ja) シェル形ニードル軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141010

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20141010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160216

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160816