JP2010090969A - 樹脂プーリ付き軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリが射出成形により一体成形された樹脂プーリ付き軸受において、樹脂プーリの剛性を確保しつつ、転がり軸受の放熱性を向上させる。
【解決手段】転がり軸受11の軸受幅が、規格寸法(JISにより規定され荷重に応じて設定された軸受幅の寸法)よりも広く形成され、樹脂プーリ21の内径部の軸方向の幅が前記規格寸法に形成される。これにより、その樹脂プーリ21はその両端面が外輪13の両端面よりも軸方向内側となり、外輪13の端面および外径面の両端部が露出して、転がり軸受11の放熱性を向上させることができる。また、樹脂プーリ21の内径部の軸方向の幅が前記規格寸法に形成されるので、樹脂プーリ21の剛性が確保される。
【選択図】図1

Description

この発明は、転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリを一体化した樹脂プーリ付き軸受に関する。
転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリを一体化した樹脂プーリ付き軸受は、射出成形により樹脂プーリの内径部が外輪の両端面を抱え込むように、外輪の外径部に樹脂プーリを一体化し、樹脂プーリを軸方向でずれ止めしたものが多い(例えば、特許文献1参照)。
このような樹脂プーリ付き軸受では、外輪の外径面および端面の外周部が樹脂プーリで覆われるため、金属製プーリを採用した金属プーリ付き軸受と比して放熱性が悪く、軸受温度が比較的に高温になり易い。その結果、金属と樹脂の熱膨張率の差によって、外輪と樹脂プーリとの結合強度が低下し、樹脂プーリが周方向へ相対回転するクリープが生じることがある。
この問題を解決するため、前記の樹脂プーリ付き軸受の中には、樹脂プーリを形成する樹脂材料に熱伝導材を添加することにより、樹脂プーリの熱伝導性を高めて転がり軸受の熱を樹脂プーリに円滑に伝えて放熱させるもの(特許文献2参照)、樹脂プーリの側面に周方向の凸部を径方向に間隔をおいて複数形成し、樹脂プーリの側面の表面積を大きくして放熱性を高めたもの(特許文献3参照)等が提案されている。
実開平7−28259号公報 特開2001−220917号公報 特開2004−308840号公報
しかし、特許文献2に記載の樹脂プーリ付き軸受は、樹脂プーリを形成する樹脂材料に熱伝導材を添加するため、その樹脂材料の価格が上昇して、製造コストが上昇する。
また、特許文献3に記載の樹脂プーリ付き軸受では、樹脂プーリのボス部と外径部をつなぐ連結アームが、全周にわたって設けられている。このため、軸受の発熱による熱が外輪を経て樹脂プーリの連結アームに蓄熱され易く、樹脂プーリの側面の凸部による放熱では不十分であった。
そこで、樹脂プーリの内径部の軸方向の幅(軸幅)を、JISで規定され軸受荷重に応じて設定された転がり軸受の軸受幅の寸法(規格寸法)よりも小さく形成し、その内径部の両端面を外輪の両端面よりも軸方向内側に位置させることで、外輪の外径面の両端部を露出させ、放熱性を向上させることが考えられる。
ところが、前記樹脂プーリは、その内径部を前記規格寸法と同じ軸幅に形成した場合と比して、剛性が低下し、樹脂プーリ付き軸受の定格プーリ荷重が低下するという問題がある。
そこで、この発明の課題は、樹脂プーリの剛性を確保しつつ、転がり軸受の放熱性を向上させることにある。
前記課題を解決するために、この発明は、転がり軸受の外輪の外周に樹脂プーリが射出成形により一体成形された樹脂プーリ付き軸受において、前記転がり軸受の軸受幅が規格寸法よりも広く形成され、前記樹脂プーリの内径部の軸方向の幅が前記規格寸法よりも大きく、前記転がり軸受の軸受幅よりも小幅に形成され、前記樹脂プーリは、その両端面が前記外輪の両端面よりも軸方向内側となるように、前記外輪の外周に一体化された構成を採用したのである。
前記外輪の外周に樹脂プーリが一体化されると、軸方向の幅(軸幅)が規格寸法とされた樹脂プーリの内周部の両端面が、前記規格寸法よりも広い軸幅を有する外輪の両端面よりも軸方向内側となる。このため、外輪の端面および外径面の両端部が露出して、転がり軸受の放熱性を向上させることができる。ここで、規格寸法とは、JIS B 1512で規定されたラジアル軸受(円すいころ軸受を除く)での、同一内径、同一外径の組み合わせに対して規定され軸受荷重に応じて設定される軸受幅の寸法を意味する。
また、樹脂プーリの内径部の軸幅が、前記規格寸法に形成されるので、前述した樹脂プーリの内径部の軸幅を前記規格寸法よりも小さく形成した場合と異なり、樹脂プーリの剛性を確保することができる。
外輪の外周に樹脂プーリを射出成形により一体化する際、樹脂プーリの外輪の外径面に対する軸方向の位置は、樹脂プーリおよび転がり軸受の規格、樹脂プーリに掛かるベルト負荷等に応じて設定されるが、例えば、前記樹脂プーリを、その内周部の軸方向中心が前記外輪の軸方向中心に一致する状態で前記外輪の外周に一体化することができる。
このようにすると、外輪の外径面の軸方向両端部での樹脂プーリの端面と外輪の端面との間隔が等しくなり、外輪の外径面の両端部が均等に露出する。このため、外輪の軌道と転がり軸受の転動体との摩擦熱により、特に高温になり易い外輪の軸方向中央での熱を偏りなく均等に放熱することができるとともに、熱膨張による樹脂プーリの歪みが発生し難くなる。
また、転がり軸受で発生する熱の放熱性をさらに向上させるために、前記外輪の端面に複数の径方向の凹溝を設けたり、または前記外輪の端面に溝を全周にわたって形成したりすることができる。凹溝や溝の内面によって表面積が大きくなった外輪端面から転がり軸受の熱が効率良く放熱されるからである。
さらに、樹脂プーリに掛かるベルト負荷やトルクに応じて、樹脂プーリのクリープに対する耐力を向上させる必要がある場合、前記外輪の外径面に周溝を設け、前記樹脂プーリの内径部を前記周溝に埋め込むようにしてもよい。
このようにすると、樹脂プーリの内径部が周溝の側面に接触し、この接触による摩擦抵抗により、樹脂プーリのクリープに対する耐力が得られる。また、外輪の外径部の周溝に樹脂プーリの内径部の樹脂が埋め込まれているので、樹脂プーリの軸方向のずれ動きも防止される。
外輪の外径面に周溝を設けた構成を採用した場合、前述の樹脂プーリのクリープに対する耐力をさらに高めるために、周溝の底面に径方向外向きに突出する複数の係合部を備える構成とすることができる。この構成では、転がり軸受の回転による温度上昇に伴う樹脂プーリの樹脂と外輪の材質(例えば、軸受鋼)との熱膨張量の差に基づいて、周溝の底面の係合部の高さを規定することで、より効果的に樹脂プーリのクリープに対する耐力をさらに高めることが可能となる。
すなわち、前記周溝の底面に径方向外向きに突出する複数の係合部を備え、前記周溝の底面の外径Dと、前記樹脂プーリの材質の線膨張係数aと、前記外輪の材質の線膨張係数bと、前記係合部の高さhとで、前記転がり軸受の回転による温度変化が△tである場合、
h>D((a−b)×△t)/2
の関係が成立するように係合部の高さhを規定するようにしたのである。
このようにすると、外輪の材質と樹脂プーリの樹脂の材質との線膨張係数の差に基づいて突出高さが規定された係合部に樹脂プーリの樹脂を確実に食い込ませることができるので、樹脂プーリのクリープに対する耐力を効果的に高めることが可能となる。
一方、係合部の高さhが0.5mmを超えて形成されても、樹脂プーリのクリープに対する耐力が変わらないため、係合部の高さhの最大値を、0.5mm以下に設定することができる。
また、前記周溝の底面にローレット加工が施され、ローレット加工によるローレット目が前記係合部とされると、周溝の底面に係合部を容易に形成することが可能となる。さらに、係合部とされるローレット目が周方向に一定ピッチで形成されるので、周溝の全周にわたって樹脂プーリのクリープに対する耐力を高めることができる。
前記転がり軸受の軸受幅が前記樹脂プーリの外径部の軸幅よりも小さく形成されると、樹脂プーリ付き軸受を取り付けた際、転がり軸受と外部との干渉を抑えることができる。
また、転がり軸受が深溝玉軸受の場合、周溝が形成される外輪の外径面での軸方向の位置は、転動体である玉の中心を通るラジアル平面と前記外輪の端面に形成された面取りとの間に形成された構成とすることができる。
このように、周溝の位置を規定することで、射出成形時、熱収縮による樹脂プーリの締め付け力が作用したとき、その締め付け力が外輪の外径面のうち軌道の径方向の外側に対応する部分に直接作用しない。その結果、外輪の軌道の内径方向への変位が抑えられ、軸受の精度に及ぼす影響を抑えることができる。
また、転がり軸受の内部に封入されるグリース量に関しては、例えば、実操業、実験等に基づいて、軸受内部の全空間容積あるいは静止空間容積に対する比率が規定され、所定量のグリースが封入され、そのグリース量の上限を、前記軸受空間の静止空間容積の80%としてもよい。このとき、シール構造が非接触シールの場合、グリースが非接触シールの隙間を閉塞することによる軸受空間の内圧の増加を防止して、より確実にグリースの漏洩を防止することができる。
一方、前記グリース量の下限を、前記転がり軸受の全空間容積比で20%とすると、グリース不足による軸受の潤滑不良を起こすおそれがない。ここで、全空間容積とは、転動体や保持器等の軸受構成部品間に形成される全ての内部空間の容積を言い、また、静止空間容積とは、シール板等の静止部品と、転動体等の回転部品との間に形成される環状空間の容積をいう。
以上のように、この発明は、転がり軸受の軸受幅が規格寸法よりも広く形成され、樹脂プーリの内径部の軸幅が前記規格寸法に形成され、樹脂プーリは、その両端面が前記外輪の両端面よりも軸方向内側となるように、外輪の外周に一体化されることで、外輪の端面および外径面の両端部を露出させ、転がり軸受の放熱性を高めて、軸受の長寿命化を図ることができる。
また、前記転がり軸受は、軸受幅が前記規格寸法よりも広く形成されているので、軸受幅が前記規格寸法に形成された場合と比して、その軸受空間に封入させるグリース量を増やすことができ、この場合も軸受の長寿命化を図ることができる。
以下、図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1および図2は、第1実施形態を示す。この樹脂プーリ付き軸受は、転がり軸受11の外輪13の外周に射出成形により樹脂プーリ21が一体化されたものである。
転がり軸受11は、内輪12と外輪13との間で複数の玉14が保持器15により周方向に間隔をおいて保持されたものである。この内輪12と外輪13の間の軸受空間には、グリースGが封入され、両端面が円環状のシール板16により密封されている。このグリースGの軸受空間に対する封入量は、その上限が前記軸受空間の静止空間容積の80%とされ、その下限が転がり軸受11の全空間容積比で20%とされる。なお、前記転がり軸受11は、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、円筒ころ軸受等を適用することができる。
前記転がり軸受11の軸受幅は、規格寸法(JIS B 1512で規定された前記転がり軸受11での、内径および外径の組み合わせに対して規定され軸受荷重に応じて設定される軸受幅の寸法)よりも広く形成されている。
転がり軸受11の外輪13の外径面には周溝17が設けられ、周溝17が外輪13の軸方向中央Pと外輪13端面の面取りとの間に形成されている。このため、射出成形時、熱収縮による樹脂プーリ21の締め付け力が外輪13に作用したとき、その締め付け力が外輪13の外径面のうち軌道の径方向の外側に対応する部分(外輪13の外径面の軸方向中央部分)に直接作用しない。その結果、外輪13の軌道の内径方向への変位が抑えられ、軸受の精度に及ぼす影響を抑えることができる。
また、周溝17は、図3に示すように、その底面Xに径方向に突出する係合部24を備え、この係合部24が周方向に間隔をおいて複数配置されている。この係合部24の突出高さh(周溝17の底面Xからの突出高さ)は、周溝17の深さbよりも小さく、次式で
表され、その最小値が制限されている。
[式1]
h>D((a−b)×△t)/2
h:係合部の突出高さ
D:周溝の底面の外径
a:樹脂プーリの材質の線膨張係数
b:外輪の材質の線膨張係数
Δt:転がり軸受の回転による温度変化
この式によると、転がり軸受11の回転による温度上昇Δtに伴う樹脂プーリ21の樹脂と外輪13の材質(例えば、軸受鋼)との熱膨張量の差に基づいて係合部24の突出高さhが規定される。
これにより、係合部24は、その高さが前記熱膨張量の差に基づく、周溝17内での樹脂プーリ21内面の径方向外向きの変位よりも大きく形成されるので、樹脂プーリ21のボス部22に確実に係合し、樹脂プーリ21のクリープを確実に防止することができる。
また、周溝17の底面Xにローレット加工を施すことにより、ローレット目を形成することができる。このようにすると、ローレット目が係合部24とされ、周溝17の底面に係合部24を容易に形成することが可能となる。さらに、係合部24とされるローレット目が周方向に一定ピッチで形成されるので、周溝17の全周にわたって樹脂プーリ21のクリープに対する耐力を高めることができる。
一方、係合部24の突出高さhの最大値としては、転がり軸受の型番、周溝の深さ、樹脂プーリの樹脂の材質等に基づいて、実験、実操業により設定され、例えば、0.5mmとすることができる。突出高さhが0.5mm超えて形成されても、樹脂プーリのクリープに対する耐力が変わらないからである。
また、外輪13の両端面には、径方向の凹溝18が周方向に複数設けられる(図4参照)。この凹溝18により、外輪13の両端面の表面積が大きくなり、転がり軸受11の熱を効果的に放熱される。
前記樹脂プーリ21は、内径側に形成されるボス部22とベルト(図示省略)が掛けられプーリ溝を有する外径部23とが一体に形成されたものである。ボス部22の軸方向の幅(軸幅)の寸法が、転がり軸受11の軸受幅と同じ寸法、すなわち、前述の規格寸法に形成されている。このため、樹脂プーリ21は、その軸幅が前記規格寸法よりも狭く形成されたものと比して、その剛性が高められるとともに、剛性が確保される。
前記樹脂プーリ21は、そのボス部22の両端面が外輪13の両端面よりも軸方向内側となるように、かつ、ボス部22の軸方向中心を前記外輪の軸方向中心に一致させた状態で外輪13の外周に一体化される。これにより、外輪13の両端面および外径面の両端部が露出し、外径面の露出幅は同幅cとなる(図1参照)。このため、外輪13の外径面の両端部において、外輪13の軌道と転がり軸受の転動体の摩擦熱により特に高温になり易い外輪13の軸方向中央での熱を、偏りなく均等に放熱することができる。
また、樹脂プーリ21が一体化されると、外輪13の周溝17にボス部22の樹脂が埋め込まれる。このとき、ボス部22の周溝17に埋め込まれた部分が、軸受からの熱によって熱膨張し、周溝17の側面を押し付ける。その結果、周溝17の側面と樹脂プーリ21との径方向接触領域で摩擦抵抗を発生させることができ、より効果的に樹脂プーリ21のクリープを防止することができる。
この発明の効果を確認するために、本発明者が行った第1試験について説明する。この試験は、外輪の外径面の露出幅と転がり軸受の放熱性との関係を明確にするために、外輪温度を検証したものであり、下記の運転条件にて運転し、試験後の外輪温度を確認した。
(運転条件)
転がり軸受:深溝玉軸受(#6203)
樹脂プーリの内径部の軸幅:12mm
回転速度:15000r/min
プーリ負荷:1020N
試験環境:100℃
試験時間:0.5時間(軸受温度が安定する時間)
(試験体)
実施例 転がり軸受:軸受幅14mm
比較例 転がり軸受:軸受幅12mm(規格寸法)
比較例および実施例の試験結果を表1に示す。
Figure 2010090969
この試験の結果、表1に示すように、転がり軸受の軸受幅が規格寸法よりも大きい実施例は、軸受幅が規格寸法である比較例と比して、外輪温度が低くなり、放熱性に優れていることが確認できた。
次に、本発明者が行った第2試験について説明する。この試験は、転がり軸受の軸受幅とグリースの寿命との関係を検証したものであり、下記の運転条件にて運転し、グリースの寿命を確認した。
(運転条件)
転がり軸受:深溝玉軸受(#6203)
樹脂プーリの内径部の軸幅:12mm(規格寸法)
回転速度:12200r/min
プーリ負荷:1500N
軸受温度:160℃
グリース:アルバニヤグリースS2(昭和シェル石油(株)製)
グリース封入量:静止空間容積比80%
(試験体)
実施例1 転がり軸受:軸受幅14mm
実施例2 転がり軸受:軸受幅16mm
比較例1 転がり軸受:軸受幅12mm(規格寸法)
実施例1、2および比較例1の試験結果を表2に示す。
Figure 2010090969
この試験の結果、表2に示すように、転がり軸受の軸受幅が規格寸法よりも大きい実施例1、2は、軸受幅が規格寸法である比較例1と比して、グリース封入量が多くなり、前述の第1試験結果より外輪放熱性に優れていることから、グリースの長寿命化を確認できた。
さらに、周溝17の底面に施したローレット加工によるローレット目のクリープの防止効果を確認するために、発明者は、ローレット目の突出高さhとクリープトルクとの関係を検証する第3実験を行った。その実験条件は下記に示す。
(実験条件)
転がり軸受:型番 深溝玉軸受(#6203)
:材質 軸受鋼(SUJ2)
:線膨張係数 1.25×10−5[1/℃]
樹脂プーリ:材質 PA66(ポリアミド66)+GF(グラスファイバ)
:線膨張係数 10.47×10−5[1/℃]
軸受温度:150℃
熱膨張差:0.28mm
(試験体)
実験例1 ローレット仕様 ピッチ1.0mm 突出高さ0.300mm
実験例2 ローレット仕様 ピッチ1.0mm 突出高さ0.396mm
実験例3 ローレット仕様 ピッチ1.2mm 突出高さ0.500mm
実験例4 ローレット仕様 ピッチ1.5mm 突出高さ0.652mm
比較例 ローレット加工無し
この試験の結果、図5に示すように、実験例1〜4は、比較例(クリープトルク:6N・m)と比して、その突出高さhが大きくなるほどクリープトルクが大きくなる。このことから、ローレット目の突出高さhに基づいて、クリープ防止効果が発揮されることが確認できた。
また、その突出高さhが0.5mmを超えるとクリープトルクの値が横ばいとなるため、軸受の負荷容量の観点から突出高さhの上限は、この転がり軸受の規格において、0.5mmが好ましい。
この発明の第2実施形態を図6、図7に示す。この実施形態は、外輪13の両端面に径方向の凹溝18を形成する代わりに、図7に示す溝19を全周にわたって形成したものである。その他の構成は前述の第1実施形態のものと同様であり、同一に考えられる構成に同符号を用いて、その説明を省略する。
前記外輪13の両端面に溝19を形成することで、凹溝18を形成した構成と同様、外輪13の両端面の表面積が大きくなり放熱性が向上する。
第1実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 同上の要部を示す拡大縦断面図 図2のA−A線における断面図 同上の樹脂プーリ付き軸受を示す側面図 第3実験の結果を示すグラフ 第2実施形態に係る樹脂プーリ付き軸受を示す縦断面図 同上の樹脂プーリ付き軸受を示す側面図
符号の説明
11 転がり軸受
12 内輪
13 外輪
14 玉
15 保持器
16 シール板
17 周溝
18 凹溝
19 溝
21 樹脂プーリ
22 ボス部
23 外径部
24 係合部

Claims (11)

  1. 転がり軸受(11)の外輪(13)の外周に樹脂プーリ(21)が射出成形により一体成形された樹脂プーリ付き軸受において、
    前記転がり軸受(11)の軸受幅が規格寸法よりも広く形成され、前記樹脂プーリ(21)の内径部(22)の軸方向の幅が前記規格寸法よりも大きく、前記転がり軸受(11)の軸受幅よりも小幅に形成され、前記樹脂プーリ(21)は、その両端面が前記外輪(13)の両端面よりも軸方向内側となるように、前記外輪(13)の外周に一体化されたことを特徴とする樹脂プーリ付き転がり軸受。
  2. 前記樹脂プーリ(21)が、その内径部(22)の軸方向中心を前記外輪(13)の軸方向中心に一致させた状態で、前記外輪(13)の外周に一体化されたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂プーリ付き転がり軸受。
  3. 前記外輪(13)の端面に複数の径方向の凹溝(18)が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂プーリ付き軸受。
  4. 前記外輪(13)の端面に溝(19)が全周にわたって形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂プーリ付き軸受。
  5. 外輪(13)の外径面に周溝(17)が設けられ、前記樹脂プーリ(21)の内径部(22)が前記周溝(17)に埋め込まれたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の樹脂プーリ付き転がり軸受。
  6. 前記周溝(17)はその底面に径方向に突出する複数の係合部(24)を備え、前記転がり軸受(11)の回転による温度変化が△tである場合、前記周溝(17)の底面の外径Dと、前記樹脂プーリ(21)の材質の線膨張係数aと、前記外輪(13)の材質の線膨張係数bと、前記係合部の突出高さhとで、
    h>D((a−b)×△t)/2
    の関係が成立することを特徴とする請求項5に記載の樹脂プーリ付き軸受。
  7. 前記係合部の突出高さhの上限が、0.5mm以下である請求項6に記載の樹脂プーリ付き軸受。
  8. 前記周溝(17)の底面にローレット加工が施され、ローレット加工によるローレット目が前記係合部(24)とされたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の樹脂プーリ軸受。
  9. 前記転がり軸受(11)の軸受幅が前記樹脂プーリ(21)の外径部(23)の軸方向の幅よりも小さく形成されたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の樹脂プーリ付き軸受。
  10. 前記転がり軸受が深溝玉軸受であり、前記周溝(17)が玉(14)の中心を通るラジアル平面と前記外輪(13)の端面に形成された面取りとの間に形成されたことを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の樹脂プーリ付き軸受。
  11. 前記転がり軸受(11)の軸受空間に封入するグリース量の上限が、その軸受空間の静止空間容積比で80%とされ、前記グリース量の下限が前記転がり軸受の全空間容積比で20%とされたことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の樹脂プーリ付き軸受。
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