JP2013166393A - 微振動波形の設定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この微振動波形の設定方法では、次の動作を行う。所定吐出率にて、圧力室内の液体(インク)に圧力変化を与える素子(ピエゾ素子)へ吐出波形を繰り返し印加して、ノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第1吐出動作(ドット形成動作)を行うこと、素子に微振動波形を繰り返し印加して、ノズルから液体が吐出されない程度の圧力変化を圧力室内の液体に繰り返し与える微振動動作を行うこと、所定吐出率にて、素子へ吐出波形を繰り返し印加して、ノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第2吐出動作(ドット形成動作)を行うこと、第2吐出動作におけるインク滴の吐出状況に応じて微振動波形の形状を設定することを行う。
【選択図】図11
Description
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、微振動動作の最適化を図ることにある。
所定吐出率にて圧力室内の液体に圧力変化を与える動作をする素子へ吐出波形を繰り返し印加して、前記圧力室に連通されたノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第1吐出動作を行うこと、
前記第1吐出動作に続いて、前記素子に微振動波形を繰り返し印加して、前記ノズルから液体が吐出されない程度の圧力変化を前記圧力室内の液体に繰り返し与える微振動動作を行うこと、
前記微振動動作に続いて、前記所定吐出率にて前記素子へ前記吐出波形を繰り返し印加して、前記ノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第2吐出動作を行うこと、
前記第2吐出動作における液体滴の吐出状況に応じて前記微振動波形の形状を設定すること、
を有する微振動波形の設定方法である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
このような微振動波形の設定方法によれば、第1吐出動作の後に微振動動作が行われ、微振動動作の後に第2吐出動作が行われる。この第2吐出動作における液体の吐出状況に応じて微振動動作に用いられる微振動波形が定められるので、微振動動作を最適化できる。また、各吐出動作では、所定吐出率にて吐出波形が素子へ印加される。すなわち、液体が所定の吐出率となるように、吐出波形が素子へ印加される。このため、液体の吐出過多(言い換えれば圧力室への供給不足)に起因する不具合を効果的に抑制できる。
このような微振動波形の設定方法によれば、評価用の画像と基準画像とに基づいて視覚で評価ができる。このため、微振動波形の形状をより適切に定めることができる。
このような微振動波形の設定方法によれば、評価用の画像と基準画像とに基づいて視覚で評価ができる。このため、微振動波形の形状をより適切に定めることができる。
このような微振動波形の設定方法によれば、第2吐出動作での不具合を容易に判定できる。
このような微振動波形の設定方法によれば、吐出用波形の波高を高く定めることで液体の吐出率を高めているので、種々の吐出率を容易に設定できる。
このような微振動波形の設定方法によれば、微振動動作におけるインク滴の不測の吐出を有効に抑制できる。
このような微振動波形の設定方法によれば、微振動動作における微振動の効果を容易に定めることができる。
<印刷システムについて>
図1に例示した印刷システムは、用紙S(図2等を参照)に画像を印刷するためのものであり、コンピューター100とプリンター1とを有する。プリンター1は、液体状のインク(水性インク,油性インク)を吐出して用紙S等の媒体に画像を印刷する液体吐出装置の一種である。コンピューター100は、プリンター1に液体吐出動作を行わせるための制御をするホスト側コントローラーの一種である。
コンピューター100は、インタフェース部101と、CPU102と、メモリー103とを有する。インタフェース部101は、プリンター1との間でデータの受け渡しを行う。CPU102は、コンピューター100の全体的な制御を行う。メモリー103は、コンピュータープログラムや各種のデータを記憶する。このメモリー103には、コンピュータープログラムの一種としてプリンタードライバーが記憶されている。このプリンタードライバーをCPU102が実行することにより、アプリケーションプログラムの実行によって得られた画像データからプリンター1用の印刷データが生成される。そして、生成された印刷データは、プリンター1へ送信される。
<全体構成について>
プリンター1は、用紙搬送機構10、キャリッジ移動機構20、ヘッドユニット30、駆動信号生成回路40、検出器群50、及び、主制御部60を有する。
主制御部60は、プリンター1における全体的な制御を行う。この主制御部60についても後で説明する。
図4Aは、ヘッドHDの断面図である。このヘッドHDは、共通インク室31から供給側連通口32及び圧力室33を通ってノズルNzに至る一連の流路を、ノズルNzに対応する複数有している。プリンター1の使用時において、この流路はインクで満たされている。圧力室33は、その容積がピエゾ素子34の動作によって変化される。すなわち、圧力室33の一部は振動板によって区画され、圧力室33とは反対側となる振動板の表面にはピエゾ素子34が設けられている。
図5は、ヘッドHDが有するノズルプレート35に設けられたノズル列を説明する図である。図5に示すように、ノズルプレート35には複数のノズルNzが設けられ、ノズル群を構成している。これらのノズルNzは、吐出させるインクの種類毎にグループ化されており、各グループによって4つのノズル列が構成されている。このヘッドHDでは、4種類のインクを吐出させることができる。具体的には、図5の最も左側に位置するノズル列Nkは、ブラックインクを吐出する。左から2番目に位置するノズル列Ncはシアンインクを吐出する。同様に、左から3番目に位置するノズル列Nmはマゼンタインクを吐出し、最も右側に位置するノズル列Nyはイエローインクを吐出する。1つのノズル列は、用紙Sの搬送方向に一定の間隔で並ぶ96個〜180個のノズルNzによって構成されている。そして、このノズル列が、搬送方向と交差するキャリッジ移動方向(ヘッド移動方向)に4つ設けられている。
主制御部60は、プリンター1における全体的な制御を行う。例えば、コンピューター100から受け取った印刷データや各検出器からの検出結果に基づいて制御対象部を制御し、用紙Sに画像を印刷させる。図1に示すように、主制御部60は、インタフェース部61と、CPU62と、メモリー63とを有する。インタフェース部61は、コンピューター100との間でデータの受け渡しを行う。CPU62は、プリンター1の全体的な制御を行う。メモリー63は、コンピュータープログラムを格納する領域や作業領域等を確保する。CPU62は、メモリー63に記憶されているコンピュータープログラムに従い、各制御対象部を制御する。例えば、CPU62は、用紙搬送機構10やキャリッジ移動機構20を制御する。また、CPU62は、ヘッドHDの動作を制御するためのヘッド制御信号をヘッド制御部HCに送信したり、駆動信号COMを生成させるための制御信号を駆動信号生成回路40に送信したりする。駆動信号COMを生成させるための制御信号はDACデータとも呼ばれ、例えば複数ビットのデジタルデータである。このDACデータは、生成される駆動信号COMの電圧の変化パターンを定める。従って、このDACデータは、駆動信号COM(吐出パルスや微振動パルス)の電圧を示すデータともいえる。このDACデータは、メモリー63の所定領域に記憶されており、駆動信号COMの生成時に読み出されて駆動信号生成回路40へ出力される。
駆動信号生成回路40は、主制御部60からのDACデータに基づき、吐出パルス(吐出波形)や微振動パルス(微振動波形)を有する駆動信号COMを生成する。図6Aに示すように、駆動信号生成回路40は、DAC回路41と、電圧増幅回路42と、電流増幅回路43とを有する。DAC回路41は、デジタルのDACデータをアナログ信号に変換する。電圧増幅回路42は、DAC回路41で変換されたアナログ信号の電圧を、ピエゾ素子34を駆動できるレベルまで増幅する。このプリンター1では、DAC回路41から出力されるアナログ信号は最大3.3Vであるのに対し、電圧増幅回路42から出力される増幅後のアナログ信号(便宜上、波形信号ともいう。)は最大42Vである。電流増幅回路43は、電圧増幅回路42からの波形信号について電流の増幅をし、駆動信号COMとして出力する。この電流増幅回路43は、例えば、プッシュプル接続されたトランジスタ対によって構成される。なお、駆動信号生成回路40が生成する駆動信号COMについては後で説明する。
ヘッド制御部HCは、駆動信号生成回路40で生成された駆動信号COMの必要部分を、主制御部60からのヘッド制御信号に基づいて選択し、ピエゾ素子34へ印加する。このため、図6Aに示すように、ヘッド制御部HCは、駆動信号COMの供給線の途中に、ピエゾ素子34毎に設けられた複数のスイッチ36を有する。そして、ヘッド制御部HCは、ヘッド制御信号からスイッチ制御信号を生成する。このスイッチ制御信号によって各スイッチ36を制御することで、駆動信号COMの必要部分(例えば吐出パルス)がピエゾ素子34へ印加される。このとき、必要部分の選択の仕方次第で、ノズルNzからのインクの吐出を制御できる。
次に、この印刷システムにおける印刷動作について説明する。この印刷システムでは、コンピューター100がプリンター1へ送信した印刷データに基づき、プリンター1が印刷動作を行う。そして、コンピューター100からの印刷データを受信するまでの期間において、プリンター1は、ノズルNz付近のインクが増粘し過ぎないように増粘の抑制動作を行う。増粘の抑制動作としては、微振動動作やフラッシング動作がある。これらの動作を図7や図8の例で説明する。図7は、印刷データを受信してから印刷開始までの期間における駆動信号COMや各種の制御信号を示す図である。図8は、図7に符号Xで示す部分の拡大図である。なお、図7において各パルスの波形は省略している。
前述したように、このプリンター1では、ドット形成動作に先立って印字外微振動動作や印字前微振動動作が行われる。また、先のドット形成動作と後のドット形成動作の合間にもこれらの微振動動作が行われる。各微振動動作における増粘の抑制効果(便宜上、微振動動作の強さともいう)は、各微振動パルスVP1,VP2の波形に応じて定めることができる。例えば、微振動動作の効果を高めるためには各微振動パルスVP1,VP2の駆動電圧(波形)を高くしたり、立ち上がり部分や立ち下がり部分の勾配を急峻にしたりして、インクに与える圧力変化を大きくすればよい。反対に、微振動動作の効果を弱めるためには各微振動パルスVP1,VP2の駆動電圧を低くしたり、立ち上がり部分や立ち下がり部分の勾配を緩やかにしたりして、インクに与える圧力変化を小さくすればよい。
まず、印字外微振動パルスVP1と印字前微振動パルスVP2について説明する。前述したように、印字外微振動パルスVP1は、最低電圧VLと第1微振動電圧Vv1との間で電圧を変化させる上に凸の台形波によって構成されている。すなわち、図9Aに示すように、印字外微振動パルスVP1は、最低電圧VLから第1微振動電圧Vv1まで電圧を上昇させる部分Pc1と、第1微振動電圧Vv1を維持する部分Ph1と、第1微振動電圧Vv1から最低電圧VLまで電圧を下降させる部分Pd1とを有している。部分Pc1がピエゾ素子34へ印加されると、電圧の変化分だけピエゾ素子34が圧力室33側へ凸となるように撓み、圧力室33内のインクが加圧される。これにより、メニスカスが吐出方向へ移動する。部分Ph1がピエゾ素子34へ印加されると、ピエゾ素子34の変形状態が維持される。このときメニスカスは自由振動をする。部分Pd1がピエゾ素子34へ印加されると、撓んでいたピエゾ素子34が撓みを緩めるように変形し、最低電圧VLに対応する状態に戻る。これにより、圧力室33の容積が増えて圧力室33内のインクは減圧される。そしてメニスカスは圧力室33の方向へと移動する。この一連の動作により、メニスカスがノズルNz内で吐出方向と引き込み方向へと移動してノズルNz内のインクを攪拌する。その結果、ノズルNz付近のインクの増粘が抑制される。この印字外微振動動作は、圧力室33内のインクを加圧した後に減圧する第1微振動動作ということができる。このため、印字外微振動パルスVP1は第1微振動波形の一種に相当する。
吐出パルスの駆動電圧(波高)についての説明に先立って、印刷時の駆動信号COMについて説明する。このプリンター1では、プリンタードライバーで設定される用紙種類と印刷品質に応じて印刷モードが定まり、使用される駆動信号COMが選択される。例えば、図9Cに示すように、用紙種類として「普通紙」が選択され、印刷品質として「速い」が選択された場合には高速印刷モードになる。そして、用紙種類として「専用紙」が選択され、印刷品質として「きれい」が選択された場合には高品位印刷モードになり、用紙種類として「写真用紙」が選択され、印刷品質として「きれい」が選択された場合には写真印刷モードになる。高速印刷モード用の駆動信号COMは、図10の上段に符号VSD1で示す駆動信号であり、高品位印刷モード用の駆動信号COMは、図10の中段に符号VSD2で示す駆動信号であり、写真印刷モード用の駆動信号COMは、図10の下段に符号VSD3で示す駆動信号である。便宜上、以下の説明では、高速印刷モード用の駆動信号COMのことを単に駆動信号VSD1ともいう。また、印刷時の他の駆動信号VSD2,VSD3についても同様である。
次に各微振動パルスVP1,VP2の駆動電圧設定(波高設定)について説明する。図9Aに示すように、印字外微振動パルスVP1の駆動電圧は、第1吐出パルスP1Laの駆動電圧Vh1Laを基準にして定められる。これは、複数種類の吐出パルスの中で、第1吐出パルスP1Laの駆動電圧Vh1Laが最も大きいことによる。図9Bに示すように、印字前微振動パルスVP2の駆動電圧は、第4吐出パルスP3Mの駆動電圧Vh3Mを基準にして定められる。これは、第4吐出パルスP3Mの駆動電圧Vh3Mが、第1吐出パルスP1Laの駆動電圧Vh1Laよりも小さいことによる。すなわち、印字外微振動については、駆動電圧を相対的に大きく定めることで微振動動作の効果を高めている。一方、印字前微振動については、印字外微振動に対して駆動電圧を相対的に小さく定めた方がよい場合が多いので、基準となる吐出パルスも駆動電圧の低いものを用いている。
以下、評価結果の一例について説明する。図13は、印字外微振動パルスVP1の駆動電圧(波高)、印字前微振動パルスVP2の駆動電圧(波高)、及び、環境温度を異ならせて行った評価結果を示す。この評価において、基準となる吐出パルスP1La,P3Mの駆動電圧は、25℃でそれぞれA[V],B(=0.8×A)[V]である。従って、図14中、印字外微振動50%(係数N=0.5)とある場合、25℃における印字外微振動パルスVP1の駆動電圧は0.5×A[V]になる。同様に、印字前微振動50%(係数N=0.5)とある場合、25℃における印字前微振動パルスVP2の駆動電圧は0.5×B[V]になる。そして、所定量のインク滴を吐出させる観点から、環境温度が低くなるほど駆動信号COMの駆動電圧を高くする必要がある。このとき、駆動信号COMが有する各パルスの波高も、駆動信号COMの駆動電圧に応じて変化する。従って、各印字外微振動パルスVP1,VP2の駆動電圧は、駆動信号COMの駆動電圧に比例して高くなる。反対に、環境温度が高くなるほど駆動信号COMの駆動電圧を低くする必要がある。このため、駆動信号COMの駆動電圧に比例して各印字外微振動パルスVP1,VP2の駆動電圧も低くなる。
図13において、結果がOKの条件は記号○でプロットされ、結果がNGの条件は記号×でプロットされている。また、結果はNGであるが、5回中4回で評価○の場合、その条件は記号△でプロットされている。図13の評価結果から、印字外微振動パルスVP1については駆動電圧Vh1Laの30%〜35%(係数N=0.3〜0.35)の範囲、印字前微振動パルスVP2については駆動電圧Vh3Mの30%〜45%(係数N=0.3〜0.45)の範囲であれば微振動動作の効果を得つつもドット抜けを抑制できるといえる。
前述した実施形態は、主として、液体吐出装置としてのプリンター1を有する印刷システムについて記載されているが、その中には、液体吐出方法、液体吐出システム、微振動波形の設定方法、ヘッドの駆動装置、ヘッドの駆動方法、液体の増粘抑制方法、コンピュータープログラム、コンピューターで読み取り可能な記憶媒体等の開示が含まれている。また、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態において、各微振動パルスVP1,VP2のどちらの駆動電圧を先に設定するかについては特に考慮されていなかった。前述したように、印字外微振動パルスVP1で行われる印字外微振動動作は、圧力室33内のインクを加圧した後に減圧する第1微振動動作に相当する。また、印字前微振動パルスVP2で行われる印字前微振動動作は、圧力室33内のインクを減圧した後に加圧する第2微振動動作に相当する。そして、定常状態におけるメニスカスは、ノズルNzにおける吐出側の開口縁付近に位置する。このため、圧力室33のインクの加圧時にメニスカスが移動可能な範囲は、このインクの減圧時にメニスカスが移動可能な範囲よりも短い。これは、インクの減圧時においてメニスカスはノズルNz内を移動できるからである。
このプリンター1では、環境温度に関わらず規定量のインクを吐出させるため、駆動信号COMの駆動電圧を環境温度に応じて変化させている。前述したように、各微振動パルスVP1,VP2の駆動電圧は、印刷用の駆動信号COMに含まれる第1吐出パルスP1Laの駆動電圧Vh1Laや第4吐出パルスP3Mの駆動電圧Vh3Mに係数Nを乗じることで設定される。このため、環境温度に応じて駆動電圧が変わり、微振動動作の効果も変わる。
前述の第1実施形態では、ベタ画像(大ドットの形成率が100%の画像)を有するテストパターンTPを例示したが、このテストパターンTPに限られるものではない。設計基準のドット形成率(例えば40%)よりも高いドット形成率のテストパターンであれば、ドット抜け等の不具合を有効に防止できる。例えば、ドット形成率が75%や50%の画像を有するテストパターンを用いてもよい。
前述の各実施形態では、先のドット形成動作(第1吐出動作)と後のドット形成動作(第2吐出動作)との休止期間に微振動動作を行うようにした微振動パルスの設定手順について説明した。すなわち、用紙SへのテストパターンTPの印刷結果によってインク滴の吐出状況を判定していた。ここで、インク滴の吐出状況を映像で直接確認してもよい。例えば、ストロボを高速で点滅させてインク滴の飛行状況を撮影し、撮影結果に応じて微振動パルスを設定してもよい。
前述の各実施形態では、基準となる吐出パルスの種類は、第1吐出パルスP1Laと第3吐出パルスP2Lに固定されていた。ここで、基準となる吐出パルスの種類を変えるようにしてもよい。このようにすると、微振動パルスVP1の波高をきめ細かに変えることができ、より適した制御ができる。
前述の各実施形態では、インク滴を吐出させるための動作をする素子としてピエゾ素子34を例示したが、これに限定されない。例えば、磁歪素子であってもよい。
前述の実施形態においては、印字外微振動パルスVP1と印字前微振動パルスVP2の両方について波高を設定しているが、少なくとも一方について設定すればよい。
そして、駆動信号生成回路40に関し、前述の実施形態で説明したDAC回路41によって駆動波形を生成する形態に限られない。例えば、アナログ回路で駆動信号COMを生成するものであってもよい。要するに、駆動信号COMを生成するものであればよい。
また、前述の実施形態では、液体吐出装置としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルター製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
設計基準の吐出率よりも高く定められた所定吐出率にて圧力室内の液体に圧力変化を与える動作をする素子へ吐出波形を繰り返し印加して、前記圧力室に連通されたノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第1吐出動作を行うこと、
前記第1吐出動作に続いて、前記素子に微振動波形を繰り返し印加して、前記ノズルから液体が吐出されない程度の圧力変化を前記圧力室内の液体に繰り返し与える微振動動作を行うこと、
前記微振動動作に続いて、前記所定吐出率にて前記素子へ前記吐出波形を繰り返し印加して、前記ノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第2吐出動作を行うこと、
前記第2吐出動作における液体滴の吐出状況に応じて前記微振動波形の形状を設定すること、
を有する微振動波形の設定方法である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
Claims (7)
- 所定吐出率にて圧力室内の液体に圧力変化を与える動作をする素子へ吐出波形を繰り返し印加して、前記圧力室に連通されたノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第1吐出動作を行うこと、
前記第1吐出動作に続いて、前記素子に微振動波形を繰り返し印加して、前記ノズルから液体が吐出されない程度の圧力変化を前記圧力室内の液体に繰り返し与える微振動動作を行うこと、
前記微振動動作に続いて、前記所定吐出率にて前記素子へ前記吐出波形を繰り返し印加して、前記ノズルから液体滴を繰り返し吐出させる第2吐出動作を行うこと、
前記第2吐出動作における液体滴の吐出状況に応じて前記微振動波形の形状を設定すること、
を有する微振動波形の設定方法。 - 前記第2吐出動作では、
前記ノズルから吐出された液体滴を媒体に着弾させて評価用の画像を印刷し、
前記微振動波形の形状の設定では、
前記第2吐出動作にて印刷された前記評価用の画像と評価基準となる基準画像との比較結果に応じて前記微振動波形の形状を設定する、請求項1に記載の微振動波形の設定方法。 - 前記評価用の画像は、
ドット形成率が設計基準のドット形成率よりも高く定められている、請求項2に記載の微振動波形の設定方法。 - 前記評価用の画像は、
最大吐出量の液体滴でドットが密に形成された塗り潰し部分を有する、請求項3に記載の微振動波形の設定方法。 - 前記素子は、
前記吐出波形の波高が高いほど前記液体滴の吐出量が増えるように動作をするものであり、
前記第1吐出動作では、
前記所定吐出率に対応する波高の前記吐出波形を前記素子へ繰り返し印加し、
前記第2吐出動作では、
前記所定吐出率に対応する波高の前記吐出波形を前記素子へ繰り返し印加する、請求項1から4の何れか1項に記載の微振動波形の設定方法。 - 前記微振動動作では、
前記圧力室内の液体を加圧した後に減圧する第1微振動動作を、第1微振動波形を用いて行うとともに、前記圧力室内の液体を減圧した後に加圧する第2微振動動作を、第2微振動波形を用いて行い、
前記微振動波形の形状の設定では、
仮の形状を定めた前記第2微振動波形を用いて前記第1微振動波形の形状を設定し、
形状が設定された前記第1微振動波形を用いて前記第2微振動波形の形状を設定する、請求項1から5の何れか1項に記載の微振動波形の設定方法。 - 前記微振動動作では、
前記素子に台形波の微振動波形を繰り返し印加し、
前記微振動波形の形状の設定では、
前記微振動波形の波高を設定する、請求項1から6の何れか1項に記載の微振動波形の設定方法。
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