JP2013161818A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板面内における不純物濃度の均一性の高い選択拡散層を簡便な方法で再現性良く形成可能な太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】第1導電型の半導体基板の一面側に、第2導電型の不純物元素が第1の濃度で拡散された第1不純物拡散層と第1不純物拡散層上を覆う第1酸化膜とを熱拡散法により形成する第1工程S30と、第1酸化膜を所定のパターンにパターニングする第2工程S40と、半導体基板に熱処理を施す第3工程S50と、を含み、第3工程において、第1酸化膜から第1不純物拡散層に第2導電型の不純物元素を拡散させて第2不純物拡散層に変質させ、第1酸化膜に覆われていない第1不純物拡散層上に第2熱酸化膜を形成するとともに該第2熱酸化膜の下部領域から該第2熱酸化膜に第2導電型の不純物元素を拡散させて第3不純物拡散層に変質させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池の製造方法に関する。
結晶シリコン太陽電池において、受光面側の不純物拡散層の拡散濃度および深さは、表面再結合速度Sおよび不純物拡散層内の再結合速度を決定する要因であるため、光電変換効率に大きな影響を及ぼす。不純物拡散層の不純物濃度依存性として、不純物が高濃度になると再結合速度が増加するが、一方で受光面側電極との接触抵抗および表面導電率は低下するため内部抵抗損失は低減される。そこで、従来の均一拡散層では、再結合と内部抵抗損失とのバランスを考えた設計を行ってきた。
太陽電池の高効率化のために、受光面側の不純物拡散層のうち、受光面側電極の下部領域の不純物濃度を高濃度にし、それ以外の受光面部の不純物拡散層の不純物濃度を低濃度にする構造が提案されており、選択拡散層(セレクティブエミッタ)と呼ばれている。しかしながら、このような構造の形成は、作製プロセスが複雑となる。
例えば特許文献1では、受光面部拡散層を形成し、次に電極形成部に不純物を含むペーストを印刷して再度熱処理する方法を提案している。また、特許文献2では、不純物濃度の異なるドーピングペーストを印刷し、一度の熱処理で選択拡散層を形成する方法がある。また、その他にも、電極下部の不純物濃度に合わせて受光面側の全面に不純物を拡散して拡散層を形成した後に電極下部以外の不純物拡散層の最表面をエッチングにより除去することによって受光面部の不純物濃度を下げる手法がある。また、電極下部の不純物濃度に合わせて受光面側の全面に不純物を拡散した拡散層を形成した後に、電極下部以外の拡散層をすべて除去し、その後に低濃度に熱拡散を行う手法がある。
特開2004−281569号公報 特開2004−221149号公報
しかしながら、特許文献1による方法では、2回目の拡散でオートドーピングが生じるため、受光面拡散層の不純物濃度の最適化が難しい。また、特許文献2による方法は簡便であるが、ドーピングペーストを用いる場合は、従来の気相からの拡散方法と比較して特性が劣らないペーストの開発が必要である、という問題がある。
また、上述したように受光面側の全面に高濃度に不純物を拡散した後に電極下部以外の不純物拡散層の最表面をエッチングにより除去する方法では、最表面の高濃度領域を除去できるため、高光電変換効率が期待できる。しかし、エッチングする必要がある深さは0.1μm程度と非常に浅い。このため、薬品などでエッチングを行う場合には、処理ロット毎または基板面内のエッチング量の管理が難しく、処理ロット間または基板内におけるエッチングの均一性に問題がある。
また、上述したように受光面側の全面に高濃度に不純物を拡散した後に電極部以外の不純物拡散層を全て除去する場合は、プロセスの複雑化やウエハの薄肉化が問題となる。
さらに、これらのエッチングを用いる方法においては、基板の表面に形成されたテクスチャー形状の維持が問題となる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、半導体基板の面内における不純物濃度の均一性の高い選択拡散層を簡便な方法で再現性良く形成可能な太陽電池の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池の製造方法は、第1導電型の半導体基板の一面側に、第2導電型の不純物元素が第1の濃度で拡散された第1不純物拡散層と、前記第2導電型の不純物元素の酸化物を主成分として前記第1不純物拡散層上を覆う第1酸化膜とを熱拡散法により形成する第1工程と、前記第1酸化膜を所定のパターンにパターニングする第2工程と、前記半導体基板に熱処理を施す第3工程と、前記パターニングされた前記第1酸化膜を除去する第4工程と、前記半導体基板の一面側に受光面側電極を形成する第5工程と、前記半導体基板の他面側に裏面側電極を形成する第6工程と、を含み、前記第3工程において、前記パターニングされた前記第1酸化膜から該第1酸化膜の下部領域の前記第1不純物拡散層に前記第2導電型の不純物元素を拡散させて該第1酸化膜の下部領域の前記第1不純物拡散層を前記第1の濃度よりも高い第2の濃度で前記第2導電型の不純物元素を含む第2不純物拡散層に変質させ、且つ前記パターニングされた前記第1酸化膜に覆われていない前記第1不純物拡散層上に第2熱酸化膜を形成するとともに該第2熱酸化膜の下部領域の前記第1不純物拡散層から該第2熱酸化膜に前記第2導電型の不純物元素を拡散させて前記パターニングされた前記第1酸化膜に覆われていない前記第1不純物拡散層を前記第1の濃度よりも低い第3の濃度で前記第2導電型の不純物元素を含む第3不純物拡散層に変質させ、前記第5工程において、前記パターニングされた前記第1酸化膜を除去した後に前記第2不純物拡散層上に前記受光面側電極を形成すること、を特徴とする。
本発明によれば、半導体基板の面内における不純物濃度の均一性の高い選択拡散層を簡便な方法で再現性良く形成可能であり、量産においても光電変換効率の高い太陽電池を均一に作製することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明するフローチャートである。 図2−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−3は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−4は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−5は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−6は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−7は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−8は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図2−9は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層の形成工程を説明する要部断面図である。 図3は、加熱処理におけるリンの拡散を説明する模式図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態
まず、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法における選択拡散層(セレクティブエミッタ)の形成工程について図1および図2−1〜図2−9を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法を説明するフローチャートである。図2−1〜図2−9は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法を説明する要部断面図である。
まず、半導体基板として、例えば民生用太陽電池向けとして最も多く使用されているp型単結晶シリコン基板(以下、p型シリコン基板1と称する)を用意する。
p型シリコン基板1は、溶融したシリコンを冷却固化してできた単結晶シリコンインゴットまたは多結晶シリコンインゴットをバンドソーやマルチワイヤーソー等を用いてワイヤーソーで所望のサイズ・厚さにカット・スライスして製造するため、表面にスライス時のダメージが残っている。そこで、まずはこのダメージ層の除去も兼ねて、p型シリコン基板1を酸または加熱したアルカリ溶液中、例えば水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して表面をエッチングすることにより、シリコン基板の切り出し時に発生してp型シリコン基板1の表面近くに存在するダメージ領域を取り除く(図2−1、ステップS10)。なお、ここではp型のシリコン基板を例に説明しているが、シリコン基板は、p型でもn型でもかまわない。
また、ダメージ除去と同時に、またはダメージ除去に続いて、p型シリコン基板1の受光面側の表面にテクスチャー構造として微小凹凸を形成する(図2−2、ステップS20)。このようなテクスチャー構造を半導体基板の受光面側に形成することで、太陽電池の表面で光の多重反射を生じさせ、太陽電池に入射する光を効率的にシリコン基板の内部に吸収させることができ、実効的に反射率を低減し変換効率を向上させることができる。一般的には、アルカリを用いたp型シリコン基板1の表面の異方性エッチングにより、ランダムピラミッド形状のテクスチャー構造を形成する。
なお、本実施の形態は選択拡散層の製造方法に特徴を有するので、テクスチャー構造の形成方法や形状については、特に制限するものではない。例えば、イソプロピルアルコールを含有させたアルカリ水溶液や主にフッ酸、硝酸の混合液からなる酸エッチングを用いる方法、部分的に開口を設けたマスク材をp型シリコン基板1の表面に形成して該マスク材を介したエッチングによりp型シリコン基板1の表面にハニカム構造や逆ピラミッド構造を得る方法、或いは反応性ガスエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を用いた手法など、何れの手法を用いても差し支えない。
つぎに、このp型シリコン基板1を熱拡散炉へ投入し、n型の不純物であるリン(P)の雰囲気下で加熱する。この工程によりp型シリコン基板1の表面にリン(P)を高濃度に拡散させて、リン(P)を第1の濃度で含む第1n型不純物拡散層(以下、第1n型拡散層と称する)2aを形成して半導体pn接合を形成する(図2−3、ステップS30)。この不純物拡散処理におけるリン(P)の拡散濃度は、最終的な受光面側電極の下部の不純物拡散層における不純物濃度の設定条件より低濃度にする。たとえば最終的な受光面側電極の下部の不純物拡散層における不純物濃度の設定条件が表面シート抵抗:20Ω/sq〜50Ω/sqである場合には、第1n型拡散層のリン(P)の拡散濃度は例えば表面シート抵抗:30Ω/sq〜80Ω/sqとする。
本実施の形態では、p型シリコン基板1をオキシ塩化リン(POCl)ガス雰囲気中において、例えば850℃〜900℃の温度で加熱することにより、第1n型拡散層2aを形成する。ここで、第1n型拡散層2aの表面シート抵抗が例えば30Ω/sq〜80Ω/sqとなるように処理温度、処理時間、ガス流量を調整して加熱処理を制御する。
また、第1n型拡散層2aの形成後の表面には、リンの酸化物を主成分とする酸化膜であるリンガラス層(ドーピングガラス層)3が形成される。なお、ここでは、p型のシリコン基板にドナーとしてリン(P)を拡散させてn型拡散層を形成する場合を例に説明しているが、n型のシリコン基板を用いる場合にはボロン(B)などのアクセプタを不純物として用いてp型拡散層を形成する。
つぎに、リンガラス層3を、受光面側電極の形状および形成位置に対応したパターンにパターニングする(図2−4、ステップS40)。このパターニング工程でパターニングされたリンガラス層3は、次工程の熱処理時に電極接合部のみ不純物濃度を高くするための拡散源である。以下では、パターニングされたリンガラス層3を拡散源リンガラス層3aと称する。リンガラス層3のパターニングは、たとえばリンガラス層3上にレジストを印刷した後にフッ酸で不要なリンガラス層3をエッチング除去する方法や、不要なリンガラス層3上にフッ酸を含むエッチングペーストを塗布して除去する方法などが挙げられるが、特に限定されない。
つぎに、p型シリコン基板1を熱処理炉へ投入し、水蒸気雰囲気中でたとえば800℃前後の温度で加熱処理(熱酸化処理)を行う(図2−5、ステップS50)。この加熱処理において、拡散源リンガラス層3aの下部領域の第1n型拡散層2aには、拡散源リンガラス層3aからリン(P)が拡散する。これにより、拡散源リンガラス層3aの下部領域の第1n型拡散層2aは、加熱処理前よりも不純物濃度が高濃度になり、第1の濃度よりも高い第2の濃度でリン(P)を含み低抵抗化された第2n型不純物拡散層(以下、第2n型拡散層と称する)2bに変質する。また、拡散源リンガラス層3aは、熱酸化により表面に熱酸化膜が形成されて膜厚が増大する。図3は、加熱処理におけるリン(P)の拡散を説明する模式図である。
一方、この加熱処理において、拡散源リンガラス層3aの下部領域以外の第1n型拡散層2a上には熱酸化によりシリコン酸化膜4が形成される。そして、拡散源リンガラス層3aの下部領域以外の第1n型拡散層2aからシリコン酸化膜4にリン(P)が拡散する。これにより、拡散源リンガラス層3aの下部領域以外の第1n型拡散層2aは、加熱処理前よりも不純物濃度が低濃度になり、第1の濃度よりも低い第3の濃度でリン(P)を含み高抵抗化された第3n型不純物拡散層(以下、第3n型拡散層と称する)2cに変質する。
つぎに、p型シリコン基板1の表裏面の拡散源リンガラス層3aおよびシリコン酸化膜4を、フッ酸等を用いて除去する(図2−6、ステップS60)。この際、形成された拡散源リンガラス層3aおよびシリコン酸化膜4をその厚みだけ除去すれば良く、面内均一性および処理ごとの再現性を管理し易い。
なお、シリコン酸化膜4は、除去せずにそのまま使用してもかまわない。特に、n型のシリコン基板にボロン(B)などのアクセプタを不純物として用いてp型拡散層を形成した場合は、酸化膜を不純物拡散層上のパッシベーション膜として用いることが好ましい。このため、シリコン酸化膜4を除去せずにそのままパッシベーション膜として用いることにより、選択拡散層の形成プロセスとパッシベーション膜の形成プロセスとを同時処理することができる。なお、この場合もp型シリコン基板1の裏面のシリコン酸化膜4は、後述する電極形成プロセスより前に除去しておくことが好ましい。
以上のような工程を実施することにより、受光面側電極の下部領域の不純物拡散層に適した不純物濃度を有する第2n型拡散層2bと、受光部に適した不純物濃度を有する第3n型拡散層2cとからなる選択拡散層2が形成される。これにより、第1導電型層であるp型単結晶シリコンからなるp型シリコン基板1と、該p型シリコン基板の受光面側に形成された第2導電型層であるn型不純物拡散層である選択拡散層2と、によりpn接合が構成された半導体基板11が得られる。
上述した本実施の形態にかかる選択拡散層の製造方法では、選択拡散層2の各領域、すなわち第2n型拡散層2bと第3n型拡散層2cとの領域およびその不純物濃度が、拡散源リンガラス層3aの配置および加熱処理により決定される。このため、薬液などを用いて不純物拡散層をエッチングして選択拡散層の各領域の決定や不純物濃度を調整する手法と比較して、p型シリコン基板1の面内において高濃度不純物拡散領域および低濃度不純物拡散領域のそれぞれにおける不純物濃度の面内分布が均一であり、選択拡散層形成の処理毎(処理ロット毎)の不純物濃度の均一性も高くなり、安定して選択拡散層を製造可能である。
また、上述したプロセスを用いることにより、不純物拡散工程(ステップS30)と加熱処理(熱酸化)工程とにおける処理温度、処理時間、ガス流量を調整することで、受光面電極の形成領域である第2n型拡散層2bと、受光部である第3n型拡散層2cとの不純物濃度をそれぞれ容易に且つ広範囲に設定可能である。
また、上述したプロセスを用いることにより、第1n型拡散層の表面を熱酸化することにより表面準位を多く含む最表面を取り込むことで、表面再結合速度の低減が可能であり、また、第2n型拡散層は低抵抗化され、受光面側電極との接触抵抗を充分に低減できるため、光電変換効率の向上に有効である。
つぎに、選択拡散層形成後の太陽電池の製造工程について説明する。まず、光電変換効率改善のために、半導体基板11の受光面側(選択拡散層2側)に反射防止膜5を一様な厚みで形成する(図2−7、ステップS70)。反射防止膜5としては、たとえば窒化シリコン(SiN)膜、窒化チタン(TiO)膜、一酸化シリコン(SiO)膜などが好ましく、その成膜方法としてはCVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、蒸着法などが挙げられる。反射防止膜5の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。屈折率は例えば2.0〜2.2程度であり、最適な反射防止膜厚は例えば70nm〜90nmである。なお、反射防止膜5として、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。
ついで、スクリーン印刷により電極を形成する。まず、受光面側電極を作製する(焼成前)。すなわち、半導体基板11の受光面である反射防止膜5上に、受光面側電極の形状にガラスフリットを含む電極材料ペーストである銀ペースト6aをスクリーン印刷によって塗布した後、銀ペースト6aを乾燥させる(図2−8、ステップS80)。銀ペースト6aは、たとえば表銀グリッド電極と表銀バス電極とからなる受光面側電極の櫛形の形状に塗布される。
つぎに、半導体基板11の裏面側にスクリーン印刷によって、裏アルミニウム電極の形状に電極材料ペーストであるアルミニウムペースト7aを塗布し、さらに裏銀電極の形状に電極材料ペーストである銀ペーストを塗布し、乾燥させる(図2−8、ステップS80)。なお、図中ではアルミニウムペースト7aのみを示している。
その後、半導体基板11の表面および裏面の電極ペーストを例えば600℃〜900℃で同時に焼成することで、半導体基板11の表側では銀ペースト中に含まれているガラス材料で反射防止膜5が溶融している間に銀材料がシリコンと接触し再凝固する。これにより、受光面側電極としてたとえば表銀グリッド電極および表銀バス電極とが櫛形状に得られ、受光面側電極と半導体基板11のシリコンとの導通が確保される(図2−9、ステップS90)。このようなプロセスは、ファイヤースルー法と呼ばれる。
また、アルミニウムペースト7aも半導体基板11のシリコンと反応して裏アルミニウム電極7が得られ、かつ裏アルミニウム電極7の直下の表層部には、高濃度不純物を含んだp+層(BSF(Back Surface Field))8が形成される。また、銀ペーストの銀材料がシリコンと接触し再凝固して裏銀電極が得られる(図2−9)。なお、図中では表銀グリッド電極6および裏アルミニウム電極7のみを示している。
以上の工程を実施することにより、太陽電池セルが得られる。なお、電極材料であるペーストの半導体基板11への配置の順番を、受光面側と裏面側とで入れ替えてもよい。
上述したように、本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法においては、選択拡散層2の各領域、すなわち第2n型拡散層2bと第3n型拡散層2cとの領域およびその不純物濃度が、拡散源リンガラス層3aの配置および加熱処理により決定される。このため、薬液などを用いて不純物拡散層をエッチングして選択拡散層の各領域の決定や不純物濃度を調整する手法と比較して、p型シリコン基板1の面内において高濃度不純物拡散領域および低濃度不純物拡散領域のそれぞれにおける不純物濃度の面内分布が均一であり、選択拡散層形成の処理毎(処理ロット毎)の不純物濃度の均一性も高くなり、安定して選択拡散層を製造可能である。
また、本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法においては、拡散工程と熱酸化工程とにおける処理温度、処理時間、ガス流量を調整することで、受光面電極の形成領域である第2n型拡散層2bと、受光部である第3n型拡散層2cとの不純物濃度をそれぞれ容易に且つ広範囲に設定可能である。
また、本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法においては、不純物濃度の高い第2n型拡散層2bを形成するための拡散源として不純物拡散工程で自然に形成されるリンガラス層を用いるため、新たな部材等の開発が不要であり、工程が簡略である。また、選択拡散層の各領域、すなわち第2n型拡散層2bと第3n型拡散層2cとを一度の加熱処理により同時に形成できるため、工程が簡略である。
そして、本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法においては、拡散源リンガラス層3aおよびシリコン酸化膜4は形成した厚さだけ除去すれば良く、薬品によりシリコンをエッチングする手法と比較して、選択拡散層の拡散濃度および深さの面内均一性および処理ごとの再現性を管理し易い。したがって、半導体基板11の表面に形成されたテクスチャー形状を維持できる。
したがって、本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法によれば、基板面内における不純物濃度の均一性の高い選択拡散層を簡便な方法で再現性良く形成可能であり、量産においても光電変換効率の高い太陽電池を均一に作製することができる。
以上のように、本発明にかかる太陽電池の製造方法は、半導体基板の面内における不純物濃度の均一性の高い選択拡散層を簡便な方法で再現性良く形成する場合に有用である。
1 p型単結晶シリコン基板(p型シリコン基板)
2 選択拡散層
2a 第1n型不純物拡散層(第1n型拡散層)
2b 第2n型不純物拡散層(第2n型拡散層)
2c 第3n型不純物拡散層(第3n型拡散層)
3 リンガラス層(ドーピングガラス層)
3a 拡散源リンガラス層
4 シリコン酸化膜
5 反射防止膜
6 表銀グリッド電極
6a 銀ペースト
7 裏アルミニウム電極
7a アルミニウムペースト
11 半導体基板

Claims (4)

  1. 第1導電型の半導体基板の一面側に、第2導電型の不純物元素が第1の濃度で拡散された第1不純物拡散層と、前記第2導電型の不純物元素の酸化物を主成分として前記第1不純物拡散層上を覆う第1酸化膜とを熱拡散法により形成する第1工程と、
    前記第1酸化膜を所定のパターンにパターニングする第2工程と、
    前記半導体基板に熱処理を施す第3工程と、
    前記パターニングされた前記第1酸化膜を除去する第4工程と、
    前記半導体基板の一面側に受光面側電極を形成する第5工程と、
    前記半導体基板の他面側に裏面側電極を形成する第6工程と、
    を含み、
    前記第3工程において、前記パターニングされた前記第1酸化膜から該第1酸化膜の下部領域の前記第1不純物拡散層に前記第2導電型の不純物元素を拡散させて該第1酸化膜の下部領域の前記第1不純物拡散層を前記第1の濃度よりも高い第2の濃度で前記第2導電型の不純物元素を含む第2不純物拡散層に変質させ、且つ前記パターニングされた前記第1酸化膜に覆われていない前記第1不純物拡散層上に第2熱酸化膜を形成するとともに該第2熱酸化膜の下部領域の前記第1不純物拡散層から該第2熱酸化膜に前記第2導電型の不純物元素を拡散させて前記パターニングされた前記第1酸化膜に覆われていない前記第1不純物拡散層を前記第1の濃度よりも低い第3の濃度で前記第2導電型の不純物元素を含む第3不純物拡散層に変質させ、
    前記第5工程において、前記第2不純物拡散層上に前記受光面側電極を形成すること、
    を特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記第2熱酸化膜をパッシベーション膜として残存させること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記半導体基板が、n型の導電型を有すること、
    を特徴とする請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記半導体基板が、シリコン基板であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
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