JP2016004943A - 太陽電池の製造方法および太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセスコストの高騰を招くことなく、裏面銀電極の銀含有量を低くしてもセル特性劣化の少ない太陽電池およびその製造方法を提供する。
【解決手段】裏面電極を形成する工程は、外部取り出し用電極形成領域のn型拡散層を選択的に除去する工程S50と、外部取り出し用電極形成領域以外の第2主面である裏面にアルミニウム含有電極を形成する工程(アルミニウムペースト塗布ステップ)S80と、外部取り出し用電極形成領域に、外部取り出し用電極としての裏面銀電極を形成する工程S70とを含み、アルミニウム含有電極からのアルミニウム拡散によるp型の裏面電界層を形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池の製造方法および太陽電池に関する。
従来、多結晶シリコンもしくは単結晶シリコンからなるp型基板の面全体にn型拡散層が形成され、受光面側の表面にテクスチャーと呼ばれる微小凹凸が設けられた太陽電池が開示されている。微小凹凸上には反射防止膜が形成され、その上に櫛形状に受光電極が設けられている。そしてp型基板の裏面には、裏面全体に裏面電極が設けられている。
これらの太陽電池は製造に際し以下のような方法が用いられる。p型単結晶シリコン基板を、エッチングすることで微小凹凸を形成する。エッチングにはアルカリ溶液とアルコールの混合液、フッ酸と硝酸の混酸溶液などのエッチング液によるウェットエッチングプロセス、もしくはRIE(リアクティブイオンエッチング)法などのドライエッチングプロセスが用いられる。表面の微小凹凸は外からの光の反射を抑えて閉じ込め、光を電気に変換する効率を上げるために形成されるものである。次に、オキシ塩化リン(POCl3)ガス中で気相拡散法によりp型単結晶シリコン基板にn型拡散層を形成する。受光面とその対向面である裏面のn型拡散層を分離するためウェハの端面側面をプラズマエッチングしてn型拡散層除去を行う。次にフッ化水素に浸し表面にできたリンガラス膜を除去した後に、受光面に反射防止膜である窒化シリコンをプラズマCVD(化学的気相成長)法により形成する。次に受光面に対し銀ペーストを用いた印刷法で櫛形状にパターン化した受光面電極の形成を行う。裏面には、アルミニウムペーストを用い裏面全体に印刷がなされるとともに、外部取り出し電極として一部の領域に銀ペーストを用いて印刷がなされ、裏面電極が形成される。そして、150℃で乾燥した後に700〜800℃で電極焼成し太陽電池が完成される。
太陽電池のコスト削減のため、裏面銀ペースト中の銀の含有量を減らすことが検討されている。従来の裏面銀ペーストは重量比80%の銀が含有されていたが、ペーストの改善により50〜60%の組成比でもシリコンへの電気的コンタクト性、外部取り出しのためのタブ線との接合強度を出すことができるようになった。
このようにして作成した太陽電池は、従来の80%の銀含有量の銀ペーストを引き出し電極に用いると特性劣化の問題はない。しかしながら、銀含有量が低い50〜60%の銀含有量の銀ペーストで裏面の外部取り出し電極を形成すると電極下部のn型拡散層が残留し特性劣化が起きる。そこで、PERC(Passivated Emitter and Rear Cell)型セルプロセスで行っているような受光面と反対側の面すなわち裏面側のn型拡散層をウェットエッチングなどの方法で全面除去する方法が開示されている(特許文献1)。この方法によれば、特性劣化の問題はなくすことができる。
特開2004-6565号公報
上述したように、従来の裏面銀ペーストは重量比80%の銀が含有されていたが、ペーストの改善により50〜60%の組成比でもシリコンへの電気的コンタクト性、外部取り出しタブ線との接合強度を得ることができるようになった。しかしながら、上記従来の技術によれば、セル特性を測定すると、重量比80%の銀が含有されていた従来の裏面銀ペーストを用いた場合と比較して開放電圧Vocが数mV低下する不具合が発生する。これは、プラズマ処理あるいはレーザー処理による受光面側と裏面側のn型拡散層の分離をしたが、その裏面はn型拡散層になっており、裏面のアルミニウム電極部分は焼成によりp+になるが、その他の領域では銀およびガラスの固形分比が低い場合n型拡散層が残留するためである。このn型拡散層の残留部分がVocを下げる要因となっていた。原因となる裏面全体のn型拡散層除去をウェットエッチングで行えば良いが、受光面側へのエッチング液の回り込みによる受光面側のn型拡散層のオーバーエッチングの不具合やプロセスコストが増大する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、プロセスコストの高騰を招くことなく、裏面銀電極の銀含有量を低くしてもセル特性劣化の少ない太陽電池の製造方法およびこれを用いた太陽電池を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、受光面である第1主面と、第1主面に対向する裏面である第2主面を有するp型シリコン基板の表面に、n型拡散層を形成する工程と、p型シリコン基板端面のn型拡散層をエッチング除去する端面エッチング工程と、第1主面に受光面電極を形成するとともに第2主面に裏面電極を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法である。そして、裏面電極を形成する工程は、外部取り出し用電極形成領域のn型拡散層を選択的に除去する工程と、外部取り出し用電極形成領域以外の第2主面にアルミニウム含有電極を形成する工程と、外部取り出し用電極形成領域に、外部取り出し用電極を形成する工程とを含み、アルミニウム含有電極からのアルミニウム拡散によるp型の裏面電界層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、裏面の外部取り出し用電極形成領域のn型拡散層を選択的に除去しているため、プロセスコストの高騰を招くことなく、裏面銀電極の銀含有量を低くしてもセル特性劣化の少ない太陽電池を得ることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1の太陽電池の製造方法で形成された太陽電池を示す図であり、(a)は断面図、(b)は上面図である。 図2(a)〜(d)は、実施の形態1の太陽電池の製造工程を示す図である。 図3(a)〜(d)は、実施の形態1の太陽電池の製造工程を示す図である。 図4は、実施の形態1の太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1の太陽電池の製造方法の裏面取り出し電極形成用のマスクパターンを示す図であり、(a)は上面図、(b)はエッチングペーストの形成されたp型単結晶シリコン基板を示す断面図である。 図6は、実施の形態2の太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。 図7(a)〜(c)は、実施の形態2の太陽電池の製造工程を示す図である。 図8(a)〜(d)は、実施の形態2の太陽電池の製造工程を示す図である。 図9は、実施の形態2の太陽電池の製造方法の裏面取り出し電極形成用のマスクパターンを示す図であり、(a)は上面図、(b)はエッチングペーストの形成されたp型単結晶シリコン基板を示す断面図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池およびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。特に断面図では、特徴を顕在化させるために、凹凸の大きさを拡大した表現となっている。また太陽電池とは、太陽電池セルをいうものとする。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1の太陽電池の製造方法で形成された太陽電池を示す図であり、(a)は断面図、(b)は上面図である。図1(a)は図1(b)のA−A’断面を示す図である。実施の形態1にかかる太陽電池は、第1導電型の半導体基板としてp型単結晶シリコン基板1を用いた拡散型の太陽電池であって、裏面1Bの外部取り出し用電極である裏面銀電極5形成領域のn型拡散層2を選択的に除去したことを特徴とする。なお、基板はこれに限定されるものではなく、p型多結晶シリコン基板あるいはn型の単結晶または多結晶シリコン基板を用いても良い。p型単結晶シリコン基板1の受光面1A側には、光を閉じ込めるためのテクスチャー1Tとよばれる表面凹凸部が10μm程度の深さで形成されている。p型単結晶シリコン基板1のテクスチャー1T表面には0.2μmのn型拡散層2が形成されpn接合部を形成している。その上に反射を低減し光利用率を向上するための窒化シリコン膜からなる反射防止膜3が形成されている。そして多数の細いグリッド電極4Gとそれと直交する数本の太いバス電極4Bからなる受光面電極4が反射防止膜3の開口部に形成されている。
太陽電池の裏面1Bには、p型単結晶シリコン基板1上にアルミニウム電極6と外部取り出し電極として裏面銀電極5が配置される。アルミニウム電極6下には、焼成によるアルミニウムとシリコンの合金層7が形成され、その下にはアルミ拡散によるP+層であるBSF層すなわち裏面電界層8が形成されている。
このように構成された太陽電池では、太陽光が太陽電池の受光面1A側からp型単結晶シリコン基板1のpn接合面であるp型単結晶シリコン基板1とn型拡散層2との接合面に照射されると、ホールと電子が生成される。生成された電子はn型拡散層2に向かって移動し、ホールはpn接合部の電界によって、p+層であるp型単結晶シリコン基板1に向かって移動する。これにより、n型拡散層2に電子が過剰となり、p+層にホールが過剰となる結果、光起電力が発生する。この光起電力はpn接合を順方向にバイアスする向きに生じ、n型拡散層2に接続した受光面電極4がマイナス極となり、p+層に接続したアルミニウム電極6および裏面銀電極5がプラス極となって、外部回路に電流が流れる。
つぎに、実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法について図面に沿って説明する。図2(a)から(d)および図3(a)から(d)は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池製造工程の一例を説明するための断面図である。図4は同フローチャートである。
まず、図2(a)に示すように、半導体基板として例えば数百μm厚のp型単結晶シリコン基板1を用意し、基板洗浄を行う(基板洗浄ステップS10)。p型単結晶シリコン基板1は、溶融したシリコンを冷却固化してできたインゴットをワイヤーソーでスライスして製造するため、表面にスライス時のダメージが残っている。そこで、p型単結晶シリコン基板1をフッ酸などの酸溶液または加熱したアルカリ溶液、例えば水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して表面をエッチングすることにより、p型単結晶シリコン基板1の切り出し時に発生してp型単結晶シリコン基板1の表面近くに存在するダメージ領域を取り除く。その後、純水で洗浄する。
ダメージ除去に続いて、例えば水酸化ナトリウムとイソプロピルアルコール(IPA)との混合溶液にp型単結晶シリコン基板1を浸漬して該p型単結晶シリコン基板1の異方性エッチングを行なう。異方性エッチングにより、図2(b)に示すように、p型単結晶シリコン基板1の受光面1A側の表面に10μm程度の深さで微小凹凸からなるテクスチャー1Tが形成される(受光面微小凹凸形成ステップS20)。またはRIEなどドライエッチングプロセスで表面に1〜3μmの凹凸形状を形成しても良い。
このようなテクスチャー構造をp型単結晶シリコン基板1の受光面1A側に設けることで、太陽電池の受光面1A側で光の多重反射を生じさせ、太陽電池に入射する光を効率的にp型単結晶シリコン基板1の内部に吸収させることができ、実効的に反射率を低減して変換効率を向上させることができる。アルカリ溶液で、ダメージ層の除去およびテクスチャー構造の形成を行う場合は、アルカリ溶液の濃度をそれぞれの目的に応じた濃度に調整し、連続処理をする場合がある。また、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)などドライエッチングプロセスでp型単結晶シリコン基板1の表面に1μm〜3μm程度の深さのテクスチャー1Tを形成してもよい。
つぎに、拡散処理を行ってp型単結晶シリコン基板1にpn接合を形成する。すなわち、リン(P)等のV族元素をp型単結晶シリコン基板1に拡散等させて図2(c)に示すように、数百nm厚のn型拡散層2を形成する(拡散処理ステップS30)。ここでは、表面にテクスチャー構造を形成したp型単結晶シリコン基板1に対して、オキシ塩化リン(POCl)ガス中で気相拡散法により高温で熱拡散によりリンを拡散させてpn接合を形成する。
このときに拡散させるリン濃度は、オキシ塩化リン(POCl)ガスの濃度および温度雰囲気、加熱時間により制御することが可能である。p型単結晶シリコン基板1の表面に形成されたn型拡散層2のシート抵抗は、例えば40Ω/□〜60Ω/□とする。
なお、n型拡散層2はp型単結晶シリコン基板1の全面に形成される。そこで、受光面1A側と裏面1B側との短絡を防ぐために、図2(d)に示すように、拡散後のウェハの端面のn型拡散層2をプラズマエッチングにより除去する(端面エッチングステップS40)。例えば、拡散後のウェハを200枚重ねてプラズマエッチング処理を行い、端部側面のn型拡散層2を除去する。
続いて、裏面銀電極5下部のn型拡散層2の除去を行う。n型拡散層2除去は、図3(a)に示すように、裏面1BにエッチングペーストEPを塗布し、加熱エッチングを行うことで図3(b)に示すように裏面銀電極下部のn型拡散層2を除去する(エッチングペーストによる裏面銀電極下部のn型拡散層除去ステップS50)。裏面1Bの裏面銀電極5と同じ位置に裏面銀電極5より周囲1mm大きいパターンの印刷マスクを用い、印刷装置で図5(a)および(b)に上面図およびA−A断面図を示すように、パターン印刷を行う。裏面銀電極5の形状は、ライン形状でもドット形状でもよい。このエッチングペーストEPは常温ではシリコンと反応しないが、300℃に加熱することによりシリコンがエッチングされる。よって印刷した基板を300℃の乾燥炉へ投入し、裏面銀電極5形成領域のn型拡散層2のパターンがエッチングされる。
ここで本実施の形態の効果を顕著にするためには、上記加熱エッチングの深さは、300nm以上1000nm以下、より望ましくは500nm以上1000nm以下に制御することが望ましい。加熱エッチングの深さが上記範囲を満たさない場合は、当該領域のn型拡散層2の除去が十分でなく、本実施の形態の効果を十分に得られないリスクが高まる。
一方、加熱エッチングの深さが1000nmを超える場合は、効果の上では特に支障はないが、必要以上のエッチング進行を行うことにより、処理時間の長時間化あるいは動力負荷の超過を招き、生産性やコストで劣るリスクが高まる。
また、n型拡散層2が除去された後の、p型シリコン基板1の裏面1Bの当該領域の残留成分の範囲で述べると、残留成分濃度の最大値が1×1017cm-3以下、より望ましくはp型シリコン基板1に当初から含まれているp型不純物濃度以下に制御する。なお、エッチング量および動力負荷が過大にならない範囲であれば、下限については特に規定しない。
一方、上記の構造上の制御を実際に行うために、上記加熱エッチングは温度250℃以上350℃以下、加熱時間は5分以上20分以下の範囲内で選択することが望ましい。温度250℃未満或いは加熱時間5分未満では、エッチングペーストの反応進行が十分に進まず、望む効果が十分に得られない。一方、温度350℃或いは加熱時間20分を超過すると、エッチング反応を必要以上に進行させたり、動力負荷の過大な消費のため、生産性の低下あるいはコストが上昇するというリスクが高まる。
ここで、n型拡散層2の形成直後の表面には拡散処理中に表面に堆積したガラス質である燐珪酸ガラス(PSG:Phospho-Silicate Glass)層が形成されているため、該リンガラス層をフッ酸溶液等を用いて除去する。なお、加熱エッチングが進行した後のエッチングペーストEPは、この処理で同時に除去される。
つぎに、光電変換効率改善のために、図3(c)に示すようにp型単結晶シリコン基板1の受光面1A側の一面、すなわちn型拡散層2上に反射防止膜3を一様な厚みで形成する(反射防止膜の形成ステップS60)。反射防止膜3の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。反射防止膜3の形成は、例えばプラズマCVD法を使用し、シラン(SiH4)ガスとアンモニア(NH3)ガスの混合ガスを原材料に用いて、例えば300℃以上、減圧下の条件で反射防止膜3として窒化シリコン膜を成膜形成する。反射防止膜3の屈折率は例えば2.0〜2.2程度であり、膜厚は例えば60nm〜80nm程度である。なお、反射防止膜3として、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜3の形成方法は、プラズマCVD法の他に蒸着法、熱CVD法などを用いてもよい。なお、このようにして形成される反射防止膜3は絶縁体であることに注意すべきであり、受光面電極4を反射防止膜3上に単に形成しただけでは、太陽電池として有効に動作しない。
ついで、スクリーン印刷により裏面銀電極5を形成する(裏面銀電極形成ステップS70)。銀含有量を重量比で50〜60%程度と低くした銀ペーストを用い印刷法で電極形成を行う。電極形成後、150℃で5分乾燥を行う。
そして、スクリーン印刷によりアルミニウムペーストからなる電極ペーストを塗布しアルミニウム電極6を形成する(アルミニウムペースト塗布ステップS80)。電極の印刷は、印刷マスクに銀粒子またはアルミニウム粒子を含む電極ペーストをスキージで押し込み、電極ペーストをマスクの開口部から透過させて行う。まず、p型単結晶シリコン基板1の裏面1B側(受光面1Aと反対側)の面に、印刷マスクを用いて、アルミニウム粉体と樹脂と有機溶剤とからなるアルミニウムペーストを印刷する。そして、印刷したアルミニウムペーストを200℃で5分乾燥してアルミニウム電極6を形成する。
ついで、スクリーン印刷により、受光面電極4を印刷法により形成する(受光面電極形成ステップS90)。ここでは銀を含む電極材料ペーストを用いたスクリーン印刷法により、複数本のグリッド電極4Gと数本のバス電極4Bとからなる受光面電極4を印刷する。受光面電極4は、太陽電池の表面で発生した電子を集める機能を持つが、太陽光を遮断し、発電に寄与しない部分でもある。このため、できるだけ受光面電極4の幅を細くして面積を小さくすることが好ましい。
つぎに、p型単結晶シリコン基板1の表裏面の電極焼成を行う(焼成ステップS100)。焼成は、例えば赤外線加熱炉を用いて700℃〜800℃で行う。電極焼成により、p型単結晶シリコン基板1の受光面1A側では、受光面電極4が反射防止膜3をファイヤースルーしてn型拡散層2と電気的にコンタクトする。以上の工程により、太陽電池の製造工程が完了する。また、p型単結晶シリコン基板1の裏面1B側では、アルミニウム電極6がp型単結晶シリコン基板1と溶融してp型単結晶シリコン基板1の裏面1Bの表層にアルミニウム(Al)とシリコン(Si)との合金(Al−Si合金)層7が形成され、図3(d)に示すように、さらにAl−Si合金層7の下部領域にアルミニウムが拡散されたp+層からなる裏面電界層8が形成される。
その後、真空置換した水素雰囲気でp型単結晶シリコン基板1を400℃に加熱する。そして、図示しないがp型単結晶シリコン基板1の裏面1Bに導電性の反射膜層の形成を行う。反射膜層としては、p型単結晶シリコン基板1を透過する1000nm以上の波長の光に対する反射率が90%以上の反射膜を形成する。反射膜層の形成には、例えばスパッタリング法、蒸着法、印刷法などを用いることができる。本実施の形態では、スパッタリング法により銀膜を500nm〜1000nmの厚さで成膜する。
以上の工程を実施することにより、図1(a)および(b)に示す実施の形態1にかかる太陽電池が得られる。
なお本実施の形態では、受光面1Aの反対側に外部への取り出し電極である裏面銀電極5を形成するに際し、銀含有率を重量比で50〜60%に低減し、樹脂、有機溶剤成分比を調整することで、ペーストコストを削減することができる。このとき裏面銀電極に用いる従来のペーストの銀含有率は80%、その他の成分は有機溶剤、樹脂、ガラスフリットからなる。しかし、従来例では、p型単結晶シリコン基板1にコンタクトする際、銀含有率を50〜60%に低減すると、n型拡散層2への侵食量が減るためn型拡散層2が残り、Voc低下の原因となっていたが、本実施の形態の方法では、裏面銀電極形成の前工程で裏面銀電極形成領域のn型拡散層2除去を行ったのでn型拡散層2がなくなるためVoc低下の不具合はなくなった。ここで銀含有率が50%に満たない場合は、比抵抗を十分に小さくすることができないため、銀含有率は50%以上とするのが望ましい。
完成した本実施の形態の太陽電池をI―V測定装置を用いて特性測定をした。従来重量比で80%の銀含有率の銀ペーストを用いた太陽電池と比較して、重量比で50%の含有率の銀ペーストを使用したn型拡散層2を除去しなかったプロセスはVocが2mV低下したのに対しn型拡散層2を除去したものは特性劣化なく従来品と同等のセル特性を示した。この結果からも裏面銀電極の銀含有量を低くしてもVocが低下することなくセル特性を維持することができることがわかる。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1で記載した裏面銀電極5下部のn型拡散層2を除去する際に、n型拡散層2を除去するためのエッチングペーストEPをn型拡散層2パターンと同時に外周周辺部にラインパターンも印刷し、プラズマエッチングで行っていたpn分離工程を同時に行う方法である。
図6は、本実施の形態2の太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。図7(a)〜(c)および図8(a)〜(d)は、本実施の形態2の太陽電池の製造工程を示す図である。図7(a)〜(c)に示すように、p型単結晶シリコン基板1にn型拡散層2を形成する工程は前記実施の形態1に記したのと同じく、表面に微小凹凸からなるテクスチャー1Tを形成した基板をオキシ塩化リン(POCl3)ガス中で気相拡散法により高温で熱拡散させてp型単結晶シリコン基板1表面にn型拡散層2を形成する工程までは同じ処理を行う(ステップS10〜S30)。そして、本実施の形態では、次工程のプラズマ処理による基板端面のn型拡散層2を除去する工程である図4の端面エッチングステップS40は、次の裏面1Bのn型拡散層2除去で同時に行うのでここでは行わない。
そして裏面1Bのn型拡散層2除去工程を行う。裏面1Bのn型拡散層2を除去するための印刷パターンを、図9(a)および(b)に示すように、裏面銀電極5下部のn型拡散層2除去のためのパターンと同時にp型単結晶シリコン基板1のエッジから0.5mm内側に0.1mm幅のラインパターンを外周部に設ける。このパターンの印刷マスクを用いた印刷法で、図8(a)に断面図を示すようにエッチングペーストを印刷し、300℃で加熱エッチングを行う。そして、図8(b)に示すように、裏面の外部取り出し電極である裏面銀電極5形成領域および外周ラインパターンのn型拡散層2を除去する(エッチングペースト周縁および裏面銀電極下部のn型拡散層除去ステップS45)。これで、裏面の外部取り出し電極の下部および外周部のn型拡散層2が除去され、受光面1A側と裏面1B側のn型拡散層2が分離された状態となる。
この後の工程も実施形態1と同じく、リンガラス除去後、図8(c)に示すように、反射防止膜3を形成する(反射防止膜形成ステップS60)、裏面銀電極5の形成(裏面銀電極形成ステップS70)、アルミニウムペーストの塗布(アルミニウムペースト塗布ステップS80)、銀ペーストを用いた受光面電極4の形成(受光面電極形成ステップS90)、焼成工程を行い(焼成処理ステップS100)、図8(d)に示すように、太陽電池が完成する。
この太陽電池をI−V測定した結果、リーク電流は0.2A以下と基板端面をプラズマエッチングして作製したセルと同等で問題なくpn分離ができていることを確認した。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 p型単結晶シリコン基板、1A 受光面、1B 裏面、2 n型拡散層、3 反射防止膜、4 受光面電極、5 裏面銀電極、6 アルミニウム電極、7 アルミニウムとシリコンとの合金層、8 裏面電界層、EP エッチングペースト。

Claims (8)

  1. 受光面である第1主面と、前記第1主面に対向する裏面である第2主面を有するp型シリコン基板の表面に、n型拡散層を形成する工程と、
    前記p型シリコン基板端面の前記n型拡散層をエッチング除去する端面エッチング工程と、
    前記第1主面に受光面電極を形成するとともに前記第2主面に裏面電極を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法であって、
    前記裏面電極を形成する工程は、外部取り出し用電極形成領域のn型拡散層を選択的に除去する工程と、
    前記外部取り出し用電極形成領域以外の前記第2主面にアルミニウム含有電極を形成する工程と、
    前記外部取り出し用電極形成領域に、外部取り出し用電極を形成する工程とを含み、
    前記アルミニウム含有電極からのアルミニウム拡散によるp型の裏面電界層を形成する太陽電池の製造方法。
  2. 前記外部取り出し用電極を形成する工程は、銀の重量比が50から60%の銀ペーストを印刷する工程を含む請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記外部取り出し用電極形成領域のn型拡散層を選択的に除去する工程は、エッチングペーストを印刷する工程と、加熱する工程とを含む請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記端面エッチング工程は、前記p型シリコン基板側面のn型拡散層をエッチング除去する工程である請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記外部取り出し用電極形成領域のn型拡散層を選択的に除去する工程は、
    前記端面エッチング工程と同時に実施され、
    前記外部取り出し用電極形成領域に加え、前記第2主面の周縁部全周にわたり、エッチングペーストを印刷する工程と、加熱する工程とを含む請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法によって形成される太陽電池であって、
    受光面である第1主面と、前記第1主面に対向する裏面である第2主面を有するp型シリコン基板と、
    少なくとも前記第1主面に形成されたn型拡散層と、
    前記p型シリコン基板の前記第1主面に形成された受光面電極と、
    前記第2主面に形成された裏面電極とを含み、
    前記裏面電極が、
    前記p型シリコン基板に直接コンタクトする外部取り出し用電極と、
    下層にアルミニウム拡散によるp型の裏面電界層を有するアルミニウム含有電極とを有する太陽電池。
  7. 前記n型拡散層は、前記p型シリコン基板の側面で、分断された請求項6に記載の太陽電池。
  8. 前記n型拡散層は、前記p型シリコン基板の外周縁で、分断された請求項6に記載の太陽電池。
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