JP2013160936A - 塗工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基材上に塗工された塗工液の膜厚を均一化させることができる塗工装置を提供する。
【解決手段】本発明による塗工装置10は、基材1を載置する載置台11と、載置台11上に載置される基材1に塗工液5を吐出する吐出ヘッド20であって、その長手方向に沿って延び、基材1に対応する領域である基材領域21aと、基材領域21aの端部から延長した延長領域21bと、を含む吐出開口21を有する吐出ヘッド20と、載置台11上に載置される基材1に隣接して配置され、液体透過性を有する多孔質部材40と、を備えている。このうち多孔質部材40は、吐出開口21の延長領域21bから吐出される塗工液5を受ける液受け面41を有している。多孔質部材40の液受け面41上の塗工液5は、吸引駆動部60によって多孔質部材40の内部を吸引することにより、除去されるようになっている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明による塗工装置10は、基材1を載置する載置台11と、載置台11上に載置される基材1に塗工液5を吐出する吐出ヘッド20であって、その長手方向に沿って延び、基材1に対応する領域である基材領域21aと、基材領域21aの端部から延長した延長領域21bと、を含む吐出開口21を有する吐出ヘッド20と、載置台11上に載置される基材1に隣接して配置され、液体透過性を有する多孔質部材40と、を備えている。このうち多孔質部材40は、吐出開口21の延長領域21bから吐出される塗工液5を受ける液受け面41を有している。多孔質部材40の液受け面41上の塗工液5は、吸引駆動部60によって多孔質部材40の内部を吸引することにより、除去されるようになっている。
【選択図】図3
Description
本発明は、基材に塗工液を塗工する塗工装置に係り、とりわけ、基材上に塗工された塗工液の膜厚を均一化させることができる塗工装置に関する。
液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタにおいては、ガラス基板上に、例えば、所定の形状にパターニングされたブラックマトリックス(BM)、赤色画素(R)、緑色画素(G)および青色画素(B)が設けられている。このようなブラックマトリックスおよび各色の画素は、ガラス基板上にダイコータによってレジスト液を塗布して、露光、現像等を行うことにより形成されている。
ダイコータは、ガラス基板(基材)にレジスト液(塗工液)を吐出する開孔を含むダイヘッドを有している。このダイヘッドは、ガラス基板に対して移動しながらレジスト液を吐出してレジスト液をガラス基板に塗布(塗工)し、ガラス基板上にレジスト液の液膜を形成するようになっている。このようなダイヘッドにおいて、開孔から吐出されるレジスト液の幅を調整するために、ダイヘッドの内部に設けられて開孔に連通するスロット部に、シム板が挿入されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。シム板としては、テフロン(登録商標)、ポリエステル等の樹脂シート、又は銅、アルミニウム等の金属シートが用いられている。
ところで、ダイヘッドの開孔およびスロット部は、ダイヘッドの長手方向に延び、ガラス基板の幅(ダイヘッドの移動方向に対して直交する方向の寸法)より大きい幅を有している。このため、ガラス基板の全面にレジスト液を塗布する場合には、特許文献1に記載のようなシム板がスロット部の両端部(ガラス基板の外方に対応する部分)に挿入される。このようにして、ダイヘッドの開孔から吐出されたレジスト液が、ガラス基板の外方に吐出されることを防止している。
しかしながら、シム板をダイヘッドのスロット部の形状に精度良く合わせて作製することは困難である。このことにより、スロット部の内壁とシム板との間に隙間が形成されて、この隙間を通ったレジスト液がシム板から液垂れするという問題がある。この液垂れしたレジスト液は、スロット部のシム板が挿入されていない領域を通ったレジスト液に表面張力によって引き寄せられてガラス基板に吐出される。このため、開孔から吐出されるレジスト液の吐出量が、ダイヘッドの長手方向において不均一になり、ガラス基板上に塗布されたレジスト液の膜厚を均一にすることが困難になる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、基材上に塗工された塗工液の膜厚を均一化させることができる塗工装置を提供することを目的とする。
本発明は、基材に塗工液を塗工する塗工装置において、前記基材を載置する載置台と、前記載置台上に載置される前記基材に塗工液を吐出する吐出ヘッドであって、その長手方向に沿って延び、前記基材に対応する領域である基材領域と、前記基材領域の端部から延長した延長領域と、を含む吐出開口を有する前記吐出ヘッドと、前記載置台上に載置される前記基材に隣接して配置され、液体透過性を有する多孔質部材であって、前記吐出開口の前記延長領域から吐出される前記塗工液を受ける液受け面を有する前記多孔質部材と、前記多孔質部材の内部を吸引して、当該多孔質部材の前記液受け面上の前記塗工液を除去する吸引駆動部と、を備えたことを特徴とする塗工装置を提供する。
なお、上述した塗工装置においては、前記多孔質部材の前記液受け面は、前記載置台上に載置される前記基材の上面と同一平面上に配置されている、ことが好ましい。
また、上述した塗工装置においては、前記多孔質部材を覆い、非通気性を有するカバー部材を更に備え、前記カバー部材は、前記多孔質部材の前記液受け面を露出させる露出開口部を有している、ことが好ましい。
また、上述した塗工装置においては、前記カバー部材は、前記多孔質部材の内部と前記吸引駆動部とを連通する吸引開口部を有している、ことが好ましい。
また、上述した塗工装置においては、前記カバー部材は、フレームを介して前記吐出ヘッドに取り付けられている、ことが好ましい。
また、上述した塗工装置においては、前記多孔質部材は、ポーラスアルミにより形成されている、ことが好ましい。
本発明によれば、基材上に塗工された塗工液の膜厚を均一化させることができる。
図1乃至図4を用いて、本発明の実施の形態における塗工装置について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
本実施の形態によるダイコータ(塗工装置)10は、基材に塗工液を塗工するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタを形成することを目的として、枚葉のガラス基板(基材)1に、ブラックマトリックス、赤色画素、緑色画素または青色画素用のレジスト液(塗工液)5を塗布(塗工)するために使用することができる。
図1に示すように、ダイコータ10は、ガラス基板1を載置する載置台(ステージ)11と、載置台11上に載置されたガラス基板1にレジスト液5を吐出するダイヘッド(吐出ヘッド)20と、を備えている。このうち載置台11は、真空吸着によりガラス基板1を水平に保持するようになっている。また、載置台11の前方(または後方)には、プライミングローラ13が設けられている。このプライミングローラ13は、ダイヘッド20の吐出開口21におけるレジスト液5の液溜まりを最適化するためのものであって、ダイヘッド20は、ガラス基板1にレジスト液5を塗布する前にプライミングローラ13に対してレジスト液5を吐出することにより、レジスト液5の液溜まりを調整するようになっている。このようにして、塗布開始直後のレジスト液5の膜厚を均一化させている。
ダイヘッド20は、ヘッド駆動機構12によって載置台11に対して移動自在に構成されている。すなわち、図1に示すように、ダイコータ10の左右方向をX方向、前後方向をY方向とした場合に、ダイヘッド20はY方向に移動自在になっている。また、ヘッド駆動機構12は、ダイヘッド20を保持する保持部12aと、保持部12aをY方向に往復駆動する往復駆動部12bと、を有している。このうち保持部12aは、載置台11上に載置されたガラス基板1に対してダイヘッド20のリップ面22(後述)が所定の間隔で維持されるようにダイヘッド20を保持している。往復駆動部12bは、モータやエンコーダなどによって構成されており、保持部12aを介してダイヘッド20を往復駆動させるようになっている。このようにして、ダイヘッド20は、Y方向に移動しながらガラス基板1上にレジスト液5を吐出するようになっている。
図1乃至図3に示すように、ダイヘッド20は、X方向(ダイヘッド20の移動方向に直交する方向)に沿った長手方向を有するように形成されており、その長手方向にガラス基板1を越えて延びる吐出開口21を有している。この吐出開口21からガラス基板1にレジスト液5が吐出されるようになっている。このようなダイヘッド20は、ダイまたはノズルと呼ばれることもある。
より具体的に説明すると、図2に示すように、吐出開口21は、ダイヘッド20のガラス基板1に対向するリップ面22に形成されている。ダイヘッド20内には、吐出開口21へ向けて延びるスリット23と、スリット23に連通したマニホールド24と、が形成されている。マニホールド24には、塗工液供給路25を介して塗工液源26が接続されており、塗工液源26から塗工液供給路25を介してマニホールド24に塗工液が供給されるようになっている。
吐出開口21およびリップ面22は、ダイヘッド20の長手方向に沿った長手方向を有し、線状(本実施の形態では直線状)に延びている。このような吐出開口21に通じるスリット23は、図2に示すように、吐出開口21の長手方向に延びる互いに平行な2つの平面間に画成された細長い隙間として形成されている。また、マニホールド24は、吐出開口21の長手方向に延びる空間として形成されている。
ただし、吐出開口21やスリット23と比較して、マニホールド24は十分に大きな流路面積と内部容積を有している。したがって、塗工液供給路25を介してマニホールド24内に供給されたレジスト液5は、マニホールド24から直ちにスリット23に流れ込むよりも、マニホールド24内をその長手方向に流れやすくなっている。理想的には、マニホールド24内がレジスト液5で満たされることによってマニホールド24内の圧力が上昇した後に、当該上昇した高い圧力によってマニホールド24からスリット23へレジスト液5が流れ込む。この場合、マニホールド24内に供給されたレジスト液5は、吐出開口21の長手方向の全領域に行き渡る。
図3に示すように、ダイヘッド20の吐出開口21は、その長手方向にガラス基板1を両側に越えて延びるように形成されており、載置台11上に載置されたガラス基板1に対応する領域である基材領域21aと、基材領域21aの長手方向の両端部から延長した一対の延長領域21bと、を有している。すなわち、吐出開口21のうち基材領域21aから吐出されたレジスト液5はガラス基板1上に塗布され、延長領域21bから吐出されたレジスト液5は、ガラス基板1ではなく、後述する多孔質部材40の液受け面41上に塗布されるようになっている。なお、図3および図4においては、図面を明瞭化するために、一対の延長領域21bのうち一方の延長領域21bを示している。
図3に示すように、ガラス基板1の左右方向(X方向)の両側には、ダイヘッド20の吐出開口21のうち延長領域21bから吐出されたレジスト液5を回収するための一対の回収機構30が設けられている。すなわち、回収機構30は、ダイヘッド20の吐出開口21から吐出されたレジスト液5のうち、ガラス基板1上に塗布されない不要なレジスト液5を回収するためのものである。以下に、このような回収機構30の詳細について説明する。なお、一対の回収機構30は、左右対称であって各々が同一の機能を有しているため、明瞭化のために、ここでは一対の回収機構30のうちの一方について説明する。また、図面においても、明瞭化を目的として、図3および図4には一方の回収機構30を示す。図1においては、回収機構30は省略している。また、ダイヘッド20の吐出開口21が、基材領域21aの一方の端部のみから延長した単一の延長領域21bを有している場合(すなわち、延長領域21bが基材領域21aの一側方のみに設けられている場合)には、回収機構30は、この単一の延長領域21bに対応するように、ガラス基板1の左右方向の一側方のみに設けられていてもよい。
図3および図4に示すように、載置台11上に載置されたガラス基板1の側面に隣接するように、多孔質部材40が配置されている。この多孔質部材40は、ダイヘッド20の吐出開口21のY方向寸法より大きいY方向寸法を有しており、ダイヘッド20の吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5を受けるようになっている。また、多孔質部材40は、ガラス基板1に対して摺動可能になっている。ここで、隣接という文言は、多孔質部材40の側面(ガラス基板1側の面)と載置台11上に載置されたガラス基板1の側面とが、多孔質部材40がガラス基板1に対して摺動可能に厳密に接していることを意味することに限られることはなく、多孔質部材40の側面とガラス基板1の側面との間に、ガラス基板1上に塗布されたレジスト液5が流れ込んでガラス基板1上のレジスト液5の膜厚が不均一にならないとみなすことができる程度の隙間が形成されている場合をも含む概念として用いている。
多孔質部材40は、液体透過性を有している。一般に、多孔質性を有する部材は、通気性を有しているものであるが、多孔質部材40に用いる材料は、その無数の微小な孔を通って塗工液(本実施の形態においてはレジスト液5)が透過可能になっていればよい。また、多孔質部材40は、液受け面41において露出している孔と孔との間の母材の肉厚が薄いことが好ましい。このことにより、液受け面41上にレジスト液5が残ることを防止し、液受け面41に塗布されたレジスト液5を確実に多孔質部材40の内部に吸引することが可能になる。このような多孔質部材40は、例えば、広陽商工株式会社製のポーラスアルミにより好適に形成することができる。
また、多孔質部材40は、ダイヘッド20の吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5を受ける(レジスト液5が塗布される)液受け面41を有している。この多孔質部材40の液受け面41は、ガラス基板1の上面と同一平面上に水平に配置されている。このことにより、ダイヘッド20の吐出開口21から吐出されたレジスト液5が、ガラス基板1の上面と多孔質部材40の液受け面41との間で行き来することを防止できる。ここで、同一平面という文言は、厳密に同一を意味することに限られることはなく、レジスト液5がガラス基板1の上面と多孔質部材40の液受け面41との間で行き来しないと見なすことができるようにガラス基板1と多孔質部材40とが配置されている場合を含む概念として用いている。
このような多孔質部材40は、非通気性を有するカバー部材50によって覆われて、当該カバー部材50に固定されている。このカバー部材50は、多孔質部材40の液受け面41を露出させる露出開口部51を有し、露出開口部51は、ダイヘッド20の吐出開口21のY方向寸法より大きいY方向寸法を有している。このようにして、ダイヘッド20の吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5は、露出開口部51を介して多孔質部材40の液受け面41に塗布されるようになっている。また、カバー部材50は、多孔質部材40の内部と後述する吸引ポンプ60とを連通する吸引開口部52を有している。このようなカバー部材50に用いられる材料は、非通気性を有していれば特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス鋼、アルミ、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチック材料を好適に用いることができる。
カバー部材50についてより具体的に説明すると、カバー部材50は、ダイヘッド20側に配置されたヘッド側部分53と、後述する吸引ポンプ60側に配置された吸引側部分54と、を有しており、上述した露出開口部51はヘッド側部分53に設けられ、吸引開口部52は吸引側部分54に設けられている。多孔質部材40は、カバー部材50のヘッド側部分53と吸引側部分54とにわたって設けられており、吸引側部分54においては、図3および図4に示すように、多孔質部材40はカバー部材50の吸引側部分54によってほぼ全面的に覆われている。ヘッド側部分53においては、多孔質部材40は、露出開口部51によって上面(すなわち液受け面41)が露出され、多孔質部材40の側面(ガラス基板1側の面)も露出されてガラス基板1の側面に隣接しているが、前面および後面(Y方向側の端面)と、底面は、カバー部材50のヘッド側部分53によって覆われている。
また、本実施の形態においては、多孔質部材40を覆うカバー部材50の一部(ヘッド側部分53)は載置台11上に配置されて、カバー部材50は、ガラス基板1および載置台11に対して摺動可能に構成されている。そして、カバー部材50のヘッド側部分53におけるカバー部材50と多孔質部材40との合計の厚さは、ガラス基板1の厚さと同一の厚さとなっている。このようにして、多孔質部材40の液受け面41と、ガラス基板1の上面とを同一平面上に配置して、レジスト液5がガラス基板1の上面と多孔質部材40の液受け面41との間で行き来することを防止している。なお、同一の厚さという文言は、厳密に同一を意味することに限られることはなく、レジスト液5がガラス基板1の上面と多孔質部材40の液受け面41との間で行き来しないと見なすことができる程度に厚さが同一である場合を含む概念として用いている。
カバー部材50には、吸引管61を介して吸引ポンプ(吸引駆動部)61が連結されている。このうち吸引管61は、カバー部材50の吸引開口部52に連通するようにカバー部材50に連結されている。このようにして、多孔質部材40の内部と吸引ポンプ60とが、吸引開口部52および吸引管61を介して連通し、吸引ポンプ60は、多孔質部材40の内部を吸引して、多孔質部材40の液受け面41上のレジスト液5を除去するようになっている。
図3に示すように、多孔質物質40を覆うカバー部材50は、フレーム70を介してダイヘッド20に取り付けられている。このことにより、ダイヘッド20は、多孔質物質40と共に、Y方向に移動自在に構成されている。
このようにして、ダイヘッド20の吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5を回収する回収機構30が構成されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち、本実施の形態によるダイコータ10を用いて、ガラス基板1上にレジスト液5を塗布する方法について説明する。
まず、載置台11上に枚葉のガラス基板1が載置される。この場合、ガラス基板1は、真空吸着によって載置台11に保持される。
続いて、ダイヘッド20がプライミングローラ13上に配置され、ダイヘッド20の吐出開口21におけるレジスト液5の液溜まりが、プライミングローラ13によって最適化される。この場合、ダイヘッド20はヘッド駆動機構12の往復駆動部12bによって移動する。
次に、ダイヘッド20が、載置台11上に載置されたガラス基板1の前端(または後端)に配置される。
次いで、吸引ポンプ60を駆動して、ダイヘッド20をガラス基板1の前端から後端に向かってY方向に移動させながら、ガラス基板1上にレジスト液5が吐出される。
この間、塗工液源26から塗工液供給路25を介してマニホールド24にレジスト液5が供給されて、マニホールド24からスリット23を介して吐出開口21の全領域から吐出される。このうち吐出開口21の基材領域21aから吐出されたレジスト液5は、載置台11上に載置されたガラス基板1上に塗布され、吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5は、多孔質部材40の液受け面41に塗布される。すなわち、多孔質部材40の液受け面41が、延長領域21bから吐出されたレジスト液5を受ける。
多孔質部材40の液受け面41上のレジスト液5は、吸引ポンプ60の吸引力により、多孔質部材40の内部に引き込まれる。このことにより、多孔質部材40の液受け面41上のレジスト液5が除去される。多孔質部材40の内部に引き込まれたレジスト液5は、吸引ポンプ60の吸引力によって、多孔質部材40の内部を透過して、カバー部材50の吸引開口に達し、吸引管61を介して排出される。
ダイヘッド20がガラス基板1の後端に達すると、レジスト液5の吐出を停止する。このようにして、ガラス基板1の全面にレジスト液5が塗布されて、レジスト液5の液膜が形成される。この際、吸引ポンプ60の駆動を停止する。
その後、ダイヘッド20が退避位置に移動し、ガラス基板1が載置台11から取り外される。
このように本実施の形態によれば、ダイヘッド20の吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5が、多孔質部材40の液受け面41によって受けられ、吸引ポンプ60の吸引力によって多孔質部材40の内部に引き込まれる。多孔質部材40の内部に引き込まれたレジスト液5は、多孔質部材40の内部を透過して、カバー部材50の吸引開口に達し、吸引管61を介して排出される。このことにより、多孔質部材40の液受け面41に塗布されたレジスト液5を連続的に除去することができ、ダイヘッド20の吐出開口21から吐出されたレジスト液5のうち、ガラス基板1上に塗布されない不要なレジスト液5を連続的に排除することができる。このため、不要なレジスト液5がガラス基板1上に流れて、ガラス基板1上のレジスト液5の膜厚が不均一になることを防止することができ、ガラス基板1上に塗布されたレジスト液5の膜厚を均一化させることができる。
また、本実施の形態によれば、多孔質部材40の液受け面41は、載置台11上に載置されたガラス基板1の上面と同一平面上に配置されている。このことにより、ダイヘッド20の吐出開口21から吐出されたレジスト液5が、ガラス基板1の上面と多孔質部材40の上面との間で行き来することを防止できる。また、吐出開口21の延長領域21bから吐出されたレジスト液5が、多孔質部材40の液受け面41で受けられるため、ガラス基板1上の多孔質部材40の近傍領域に塗布されたレジスト液5が、多孔質部材40側に流れることを防止することができる。このため、ガラス基板1上のレジスト液5の膜厚が不均一になることを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、多孔質部材40は、露出開口部51を有すると共に非通気性を有するカバー部材50によって覆われている。このことにより、多孔質部材40のうち液受け面41以外の部分を非通気性のカバー部材50によって覆うことができ、吸引ポンプ60による吸引力を液受け面41に集中させることができる。このため、液受け面41上のレジスト液5を多孔質部材40の内部に効率良く引き込むことができる。
また、本実施の形態によれば、ダイヘッド20の吐出開口21から吐出されたレジスト液5のうち、ガラス基板1上に塗布されない不要なレジスト液5を多孔質部材40で受けることができることから、載置台11をレジスト液5で汚染することを抑制できる。
さらに、本実施の形態によれば、多孔質部材40を覆うカバー部材50は、フレーム70を介してダイヘッド20に取り付けられている。このことにより、多孔質部材40を、ダイヘッド20と共にY方向に移動させることができ、ダイヘッド20の吐出開口21から吐出されたレジスト液5のうち、ガラス基板1上に塗布されない不要なレジスト液5を、ダイヘッド20の移動に併せて連続的に回収することができる。このため、ガラス基板1上のレジスト液5の膜厚が不均一になることをより一層防止することができる。
なお、本実施の形態においては、ダイヘッド20が、多孔質部材40と共に、Y方向に移動自在になっている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、ダイヘッド20が移動せずに、ガラス基板1を載置した載置台11がY方向に移動自在に構成されていてもよい。
また、本実施の形態においては、多孔質部材40が、フレーム70を介してダイヘッド20に取り付けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、多孔質部材40は、ダイヘッド20に取り付けられないように構成することもできる。例えば、多孔質部材40が、移動せずに、載置台11に沿ってY方向に延びるようにダイヘッド20の移動範囲全体にわたって連続的に形成されて、ダイヘッド20の吐出開口21の延長領域21bから吐出されるレジスト液5を受けるようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、多孔質部材40が、カバー部材50のヘッド側部分53と吸引側部分54とにわたって設けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、多孔質部材40はヘッド側部分53のみに設けられるようにしてもよい。この場合においても、多孔質部材40は、その液受け面41によってダイヘッド20の延長領域21bから吐出されたレジスト液5を受けることができ、液受け面41上のレジスト液5を、多孔質部材40の内部を透過させて、カバー部材50の吸引側部分54内を通って吸引管61に排出することができる。
また、本実施の形態においては、多孔質部材40を覆うカバー部材50の一部が載置台11上に配置されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、カバー部材50は、全体として、載置台11の側方に配置されていてもよい。この場合においても、多孔質部材40が、載置台11に載置されるガラス基板1に隣接するように配置されていれば、ダイヘッド20の延長領域21bから吐出されるレジスト液5を受けることができ、ガラス基板1上のレジスト液5の膜厚を均一化させることができる。
また、本実施の形態においては、枚葉のガラス基板1にレジスト液5を塗布する例について説明した。しかしながら、基板の材料は、ガラスに限られることはなく、例えば、プラスチックにより形成された基板にも、本発明による塗工装置を適用することができる。さらに、基材は枚葉に限られることはなく、例えば、ウェブ状の基材にレジスト液5を塗布する際にも、本発明による塗工装置を適用することができる。ここで、ウェブ状の基材とは、帯状に連続した基材を意味するものである。
また、本実施の形態においては、ガラス基板1に、カラーフィルタのブラックマトリックスまたは各色の画素を形成するためのレジスト液5を塗布するダイコータ10の例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、本発明による塗工装置は、例えば、基板に、着色樹脂や、ITO(indium tin oxide)膜等の各種薄膜を形成するための塗工液を塗工するために使用することもできる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明による塗工装置は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 ガラス基板
5 レジスト液
10 ダイコータ(塗工装置)
11 載置台
20 ダイヘッド
21 吐出開口
21a 基材領域
21b 延長領域
40 多孔質部材
41 液受け面
50 カバー部材
51 露出開口部
52 吸引開口部
60 吸引ポンプ
70 フレーム
5 レジスト液
10 ダイコータ(塗工装置)
11 載置台
20 ダイヘッド
21 吐出開口
21a 基材領域
21b 延長領域
40 多孔質部材
41 液受け面
50 カバー部材
51 露出開口部
52 吸引開口部
60 吸引ポンプ
70 フレーム
Claims (6)
- 基材に塗工液を塗工する塗工装置において、
前記基材を載置する載置台と、
前記載置台上に載置される前記基材に塗工液を吐出する吐出ヘッドであって、その長手方向に沿って延び、前記基材に対応する領域である基材領域と、前記基材領域の端部から延長した延長領域と、を含む吐出開口を有する前記吐出ヘッドと、
前記載置台上に載置される前記基材に隣接して配置され、液体透過性を有する多孔質部材であって、前記吐出開口の前記延長領域から吐出される前記塗工液を受ける液受け面を有する前記多孔質部材と、
前記多孔質部材の内部を吸引して、当該多孔質部材の前記液受け面上の前記塗工液を除去する吸引駆動部と、を備えたことを特徴とする塗工装置。 - 前記多孔質部材の前記液受け面は、前記載置台上に載置される前記基材の上面と同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の塗工装置。
- 前記多孔質部材を覆い、非通気性を有するカバー部材を更に備え、
前記カバー部材は、前記多孔質部材の前記液受け面を露出させる露出開口部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の塗工装置。 - 前記カバー部材は、前記多孔質部材の内部と前記吸引駆動部とを連通する吸引開口部を有していることを特徴とする請求項3に記載の塗工装置。
- 前記カバー部材は、フレームを介して前記吐出ヘッドに取り付けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の塗工装置。
- 前記多孔質部材は、ポーラスアルミにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の塗工装置。
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JP2012023070A JP2013160936A (ja) | 2012-02-06 | 2012-02-06 | 塗工装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015047567A (ja) * | 2013-09-02 | 2015-03-16 | 大日本印刷株式会社 | 塗布装置及びその方法 |
JP2018138282A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-06 | 株式会社エナテック | 塗布装置及び塗布方法 |
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2012
- 2012-02-06 JP JP2012023070A patent/JP2013160936A/ja active Pending
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