JP2013160886A - 静電荷像現像用トナー及び現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び現像剤 Download PDF

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貴和子 廣原
Satoru Ogawa
哲 小川
Teruki Kusahara
輝樹 草原
Osamu Uchinokura
理 内野倉
Daisuke Ito
大介 伊藤
Daisuke Inoue
大佑 井上
Ryuta Yoshida
隆太 吉田
Junichi Awamura
順一 粟村
Tomoyuki Kojima
智之 小島
Mamoru Hozumi
守 穂積
Takahiro Honda
隆浩 本多
Sachiko Sato
祥子 佐藤
Nobuyasu Nagatomo
庸泰 長友
Masaki Watanabe
政樹 渡邉
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Abstract

【課題】定着性、耐オフセット性に優れ、高濃度のコピー画像を得るトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有し、γG'=(1−G’50%/G’1%)×100〔式中、γG'は貯蔵弾性率G’の変化率、G’50%は150℃における50%歪みでの貯蔵弾性率、G’1%は150℃における1%歪みでの貯蔵弾性率をそれぞれ示す〕で示すことのできる変化率γG'が50%<γG'<86%、且つγG”=(1−G”50%/G”1%)×100〔式中、γG”は損失弾性率G”の変化率、G”50%は150℃における50%歪みでの損失弾性率、G”1%は150℃における1%歪みでの損失弾性率をそれぞれ示す〕で示すγG”が50%より大きく、150℃における1〜50%歪みの範囲におけるG’が5×10〜3.5×10Pa・sであり、結着樹脂は、非結晶性樹脂と結晶性樹脂とを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー及び現像剤に関する。
従来、電子写真法として多数の方法が知られているが、一般には熱ローラによる圧着加熱方式が用いられている。
加熱ローラによる圧着加熱方式は、トナーに対し離型性を有する熱ローラの表面と被定着シート上のトナー像面を加圧下で接触させながら被定着シートを通過せしめることによりトナー像の定着を行うものである。この方法は熱ローラの表面と被定着シート上のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことができる。
しかし、被定着シート上のトナーは、何層かのトナー層を形成しているため、特に定着速度が速く、加熱ローラ温度の高い系においては、加熱ローラに接触するトナー層と、被定着シートに接触している最下層のトナー層の温度差が非常に大きくなる。加熱ローラ温度が高い場合には、最上層のトナーがオフセット現象を起こし、加熱ローラ温度が低い場合は、最下層のトナーは十分に溶けないために、被定着シートにトナーが定着せず低温オフセットという現象が起きる。
この問題を解決する方法として、定着速度が速い場合には、定着時の圧力を上げ、被定着シートへのトナーのアンカーリングをさせる方法が通常行われている。この方法だと、加熱ローラ温度をある程度下げることができ、最上層トナーの高温オフセット現象を防ぐことができる。しかし、トナーにかかるせん断力が非常に大きくなるために、被定着シートが定着ローラに巻きつくいわゆる巻きつきオフセットが起きたり、定着ローラから被定着シートを分離する部材の分離あとが画像に出現したり、さらには、圧力が高いがゆえに、定着時にライン画像が押しつぶされたり、トナーが飛散したりすることで、定着画像の画質劣化が生じ易い。
この問題を解決する方法として、定着速度が速い場合には、低速定着の場合より溶融粘度の低いトナーを用い、加熱ローラ温度を下げ、定着圧力を下げることにより、高温オフセットや巻きつきオフセットを防止しつつ、トナー像をシートに定着させている。しかし、このような溶融粘度の低いトナーを低速定着に用いると、低粘度がゆえに高温でオフセット現象が発生しやすい。
このように、定着においては、低速から高速まで適用できる定着温度領域の広い、耐オフセット性にすぐれたトナーが待望されている。さらに近年においては、複写機における静電荷像のデジタル化及びトナーの微粒子化により、コピー画像の高画質化が望まれている。
これに対し、特許文献1では、ある温度範囲において、貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”がある範囲にあるトナーが特定の定着条件下において定着性及び耐オフセット性にすぐれたものとなるとしている。しかし、前述したように、定着速度、定着圧力、せん断力が大きく異なる定着機のそれぞれに対して、定着性及び耐オフセット性を満足し、さらには画像特性をすべて満足することは容易ではない。
一方、結着樹脂においてゲル分を切断した成分を結着樹脂として含有するトナーをつくる方法が特許文献2に記載されている。しかしこの方法では、ポリマー鎖における架橋点間距離が短いためにトナーにおけるG’及びG”の変化率が大きい。そのためこれらの方法で得られた既存のトナーは、特にハーフトーン部分での定着性及び画質性に劣っている。
本発明は、上記課題に鑑み、低速から高速に至るまで定着性を失うことなく、耐オフセット性に優れた静電荷像現像用トナー及び現像剤を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有する静電荷像現像用トナーであり、それらのトナーは下記式(1)、
γG'=(1−G’50%/G’1%)×100・・・(1)
〔式中、γG'は貯蔵弾性率G’の変化率、G’50%は温度150℃における50%歪みでの貯蔵弾性率、G’1%は温度150℃における1%歪みでの貯蔵弾性率をそれぞれ示す〕
で示すことのできる変化率γG'が50%<γG'<86%、且つ下記式(2)
γG”=(1−G”50%/G”1%)×100・・・(2)
〔式中、γG”は損失弾性率G”の変化率、G”50%は温度150℃における50%歪みでの損失弾性率、G”1%は温度150℃における1%歪みでの損失弾性率をそれぞれ示す〕
で示すことのできる変化率γG”が50%より大きく、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sであり、
前記結着樹脂は、非結晶性樹脂と結晶性樹脂とを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
本発明によれば、低速から高速に至るまで定着性を失うことなく、耐オフセット性に優れた静電荷像現像用トナー及び現像剤が実現する。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(静電荷像現像用トナー)
本発明に係る静電荷像現像用トナー(以下、単にトナーと称する場合もある。)は、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有する静電荷像現像用トナーであり、それらのトナーは下記式(1)、
γG'=(1−G’50%/G’1%)×100・・・(1)
で示すことのできる変化率γG'が50%<γG'<86%、且つ下記式(2)
γG”=(1−G”50%/G”1%)×100・・・(2)
で示すことのできる変化率γG”が50%より大きく、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sである。
ここで、式(1)中、γG'は貯蔵弾性率G’の変化率、G’50%は温度150℃における50%歪みでの貯蔵弾性率、G’1%は温度150℃における1%歪みでの貯蔵弾性率をそれぞれ示す。
式(2)中、γG”は、損失弾性率G”の変化率、G”50%は温度150℃における50%歪みでの損失弾性率、G”1%は温度150℃における1%歪みでの損失弾性率をそれぞれ示す。結着樹脂は、結晶性樹脂と非結晶性樹脂とを含む。
貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”は、トナーの耐オフセット性及び定着性と相関する物性の1つである。本発明のトナーにおいては、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sの範囲内にある。
温度150℃における1%歪みでのトナーの貯蔵弾性率G’1%が5×10Pa・s未満の場合では、50%歪みでのトナーの貯蔵弾性率G’50%が範囲外となり、低粘性なため低温で溶融するので低温定着には有効である。しかし、この場合は、トナーの保存性が劣化する。逆に、温度150℃における1%歪みでのトナーの貯蔵弾性率G’1%が3.5×10Pa・sより大きい場合はトナーの弾性が大きくなる。このため、熱をかけても溶融し難くなるため、定着下限温度が上昇してしまう。
さらに、温度150℃における50%歪みでのトナーの貯蔵弾性率G’50%が5×10Pa・s未満になると、定着加熱の際にトナーから溶出する離型剤が画像上において均一な被覆層にならない。その結果、定着ロールで加熱・加圧された際に、被覆層の不均一化(膜切れ)を生じ、剥離ムラが発生してしまう。また、温度150℃における50%歪でのトナーの貯蔵弾性率G’が3.5×10Pa・sより大きくなると、今度は1%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’1%が範囲外となる。
このように、温度150℃における50%歪みでのトナーの貯蔵弾性率G’50%および温度150℃における1%歪みでのトナーの貯蔵弾性率G’1%の変化率γG’を用いることで、ある一定の歪みをかけたときのトナーの粘弾性がわかる。すなわち、上述した式を以て、トナーのシャープメルト性を表すことができる。
また、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sの範囲であっても、上述した変化率γG’は50%<γG'<86%の範囲にある必要がある。その理由として50%以下の場合は、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’が変化しないため、エネルギーを加えてもトナーが粘性化せず、溶融し難くなるからである。すなわち、50%以下の場合は、低温定着に向いていない。一方、86%以上の場合は、温度150℃における50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’50%が低くなってしまい、低粘性なため低温で溶融してしまう。すなわち、86%以上の場合は、低温定着には有効であるものの、いわゆるスペント性に優れない。
さらに、上述したトナーの変化率γG”は、50%より大きい値であることが望ましい。γG”が50%以下になると、高粘度かつ高弾性を持つため耐高温オフセット性には優れているがより低温での定着性においてオフセットが発生しやすくなるため、耐高温オフセット性と低温定着性の2つを実現することは不可能となり好ましくない。
また、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの損失弾性率G”は、4×10〜3.5×10Pa・sであることが好ましい。トナーの損失弾性率G”が4×10Pa・sよりも小さいと、高温オフセット現象が発生しやすく、トナーの損失弾性率G”が3.5×10Pa・sよりも大きくなると定着性が低下する。
特に、定着スピードが速く、加熱ローラの直径(半径r)が小さくて、定着後の排紙時における加熱ローラの曲率(1/r)が大きい場合に、上記損失弾性率G”の条件を満足していることがオフセットを防止する上で有効である。
また、電子写真プロセスにおいて、機種や画像形成モードによりプロセススピードが異なり、トナーが様々な振動条件下で使用される。本発明では、トナーに含まれる非結晶性樹脂に融点が40℃以上80℃以下である結晶性樹脂を加えることで、トナーが粘性化しシャープメルトになり、低温でも溶解しすぎず、高光沢を維持しながら耐熱保存性を維持させる。
結晶性樹脂の融点が40℃未満、もしくは結晶性樹脂を添加し過ぎてしまうと、熱応答性がよくなり過ぎ低温で溶融しやすくなる。このため、結晶性樹脂の融点が40℃未満であると低温定着としては優れるが、高温では耐性が堕ちてしまう。その結果、耐熱保存性が悪化し、さらにオフセットが発生する。反対に結晶性樹脂の融点が80℃より大きくなると、耐熱保存性および耐オフセット性は良好になる。しかし、低温ではトナーが溶融しないため、高いエネルギーを与えない限り、紙にトナーが定着しなくなる。また、結晶性ポリエステル樹脂のトナーにおける含有量は、結着樹脂に対して、2〜25重量%の範囲内であることが好ましい。
結晶性樹脂の重量平均分子量は、3000〜30000であると共に数平均分子量に対する重量平均分子量の比は、5以下であることが好ましい。この比が5より大きくなると、シャープメルト性が低下し、光沢性が損なわれる。
結晶性樹脂の水酸基価は、5mgKOH/g以上であることが好ましく、10mgKOH/g〜120mgKOH/gがさらに好ましく、20mgKOH/g〜80mgKOH/gが特に好ましい。水酸基価が5mgKOH/g未満では、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
また、水酸基価が上記の範囲から外れると、高温高湿度又は低温低湿度の環境において環境の影響を受けやすくなり、画像が劣化しやすくなる。
得られたトナーは、重量平均粒径が3〜10μm(より好ましくは、3〜7μm)であることが、高画質化の点で好ましい。
また、本発明においては、母体粒子をそのままトナーとして用いてもよいが、流動性、現像性及び帯電性を補助するために、母体粒子に外添剤を添加したものをトナーとして用いることが好ましい。
本発明では、結晶性樹脂としてポリエステル骨格を含有する結晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。トナー中に含まれる結晶性ポリエステル樹脂は、高い結晶性をもつがゆえに定着開始温度付近において、急激な粘度低下を示す熱溶融特性を示す。つまり、溶融開始温度直前までは結晶性による耐熱保存性がよく、溶融開始温度では急激な粘度低下を起こす(シャープメルト性)。従って、結晶性ポリエステル樹脂を用いれば、良好な耐熱保存性と低温定着性とを兼ね備えたトナーを設計することができる。また、離型幅(定着下限温度とホットオフセット発生温度との差)についても優れた特性を示す。
しかし、トナー中に存在する結晶性ポリエステルの一部は、非晶質ポリエステルと相溶状態にあるため、結晶性ポリエステルが現像機内でフィルミングしやすくなり、現像器の汚染、画像の劣化を生じる可能性がある。従って、結晶性ポリエステルの調整が重要になる。
また、詳細なる検討の結果、低温定着かつ光沢の優れたトナーを発明するために、トナーに結晶性樹脂およびモノエステルワックスを含ませることで低粘性化し、貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の歪みにおいて、より大きな歪みを加えた場合にエネルギーが印加されて変化率γG’、γG”が高くなるトナーが定着条件を種々変えても、耐熱保存性を保持したまま、定着性、耐オフセット性に優れていることを見出した。
高速定着においては、低速定着に比べトナーが受けるせん断力は大きいが、トナーに結晶性樹脂を含ませることで結晶性樹脂と非結晶性樹脂とが相溶し低粘性化を起こす。このため、貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の歪みによる変化率γG’、γG”の大きいトナーでも、低速複写機から高速複写機に至るまで定着性を損なうことなく、耐オフセット性に優れたトナーが形成される。
また、結着樹脂としては、ポリエステル樹脂のほか、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。中でも、結着樹脂は、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂を含み、さらに非結晶性樹脂としてポリエステル系樹脂及びビニル系樹脂を含むことが望ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は、40℃以上80℃以下である。非結晶性樹脂のガラス転移温度(Tg)は35〜70℃が好ましい。結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が3000〜5000、より好ましくは3000〜4000がよく、重量平均分子量(Mw)が5000〜50000、より好ましくは3000〜30000がよい。非結晶性樹脂の重量平均分子量は、1000〜10000であることが好ましい。このような結着樹脂を用いれば、帯電特性及び定着性に優れる。
また、トナーの非結晶性樹脂がポリエステル系樹脂の場合、トナーの貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sであることが好ましく、さらにトナーの損失弾性率G”が4×10〜3.5×10Pa・sであるのがよい。
また、結着樹脂を2種以上の樹脂で構成する場合、より好ましい形態としては分子量の異なるものを適当な割合で混合するのが好ましい。温度150℃で、1%歪みと50%歪みでの貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の変化率γG’、γG”を50%より大きくするためには、トナーを構成する結着樹脂の特性が重要になる。
このような特性を有するためには結着樹脂は、数平均分子量が好ましくは1000〜50000、より好ましくは2000〜20000である比較的低分子量の樹脂及びポリマー鎖における架橋点間距離の長いゲルを有することが好ましい。例えば、ゲルにおいては、ゲル成分を切断して、架橋点間距離の長い(分岐鎖長の長い)高分子量分を作成する。これにより、変化率γG’、γG”が上記のように調整されたトナーが良好に生成される。
このようにゲル成分を切断して得られた成分を有するトナーにおいて、ポリエステル樹脂を主結着樹脂として用いた場合、数平均分子量(Mn)が好ましくは1000〜50000であり、より好ましくは1500〜20000であり、重量平均分子量(Mw)が好ましくは3000〜2000000であり、より好ましくは40000〜1500000である。ビニル系樹脂を主結着樹脂として用いた場合、数平均分子量(Mn)が好ましくは2500〜50000がよく、重量平均分子量(Mw)が好ましくは100000〜1000000がよい。これは以下の理由による。
分子量が同じでポリマー鎖における架橋点間距離の異なる2種の樹脂をそれぞれ切断し、高分子量分をつくる場合を考えると、架橋点間距離の長いものは分岐鎖長の長いものとなる。従って、低分子量の樹脂との混合によってトナーをつくる場合、この分岐鎖長が低分子量樹脂との相互作用に大きな影響を与えるものと考えられる。分岐鎖長の長い樹脂が存在することにより、低分子量樹脂とのからみ合いが、分岐鎖長の短い樹脂の場合と比べてより強いものとなる。
このような場合、トナーにおいて温度150℃における1%歪みと50%歪みでの貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の変化率γG’、γG”が50%以下になる場合がある。このため、本発明では、結晶性ポリエステル樹脂を用い、温度150℃における1%歪みと50%歪みでの貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の変化率γG’、γG”を50%より大きくしている。
さらに架橋点間距離の短い高分子を用いても、直鎖状高分子に近いもの或いは直鎖状高分子量成分及び直鎖状低分子量分がトナーを構成する場合は、低分子量成分と高分子量成分とのからみ合いが弱いために、貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の変化率γG’、γG”が50%以下になることはない。
(トナーの製造)
本発明のトナーは、重合性単量体及び離型剤分散液を含む重合性単量体組成物を水性媒体中に分散させて重合することにより得られる。
また、結晶性樹脂を分散させた結晶性樹脂分散液、及び変性ポリエステル樹脂を分散させた変性ポリエステル樹脂分散液を調製し、混合分散液を形成する。変性ポリエステル樹脂とは、例えば、非結晶性樹脂である。次いで、混合分散液にポリ塩化アルミニウムを含む1種以上の金属塩の重合体を添加し、混合分散液を示差走査熱量計で測定したときの結晶性樹脂の吸熱ピーク温度よりも低い温度で加熱し、凝集粒子を形成する。その後、この凝集粒子を凝集成長させた凝集微粒子分散液を製造する。
次に、凝集分散液に、変性ポリエステル樹脂を分散した分散液を添加することにより、凝集微粒子の表面に変性ポリエステル樹脂を付着させる。次いで、付着工程を経た凝集微粒子分散液のpHを塩基とすることで、凝集微粒子の成長を停止させる。さらに、凝集微粒子分散液を加熱することにより凝集微粒子を融合・合一し、トナーを得る。このような工程でもトナーを製造することができる。
また、結着樹脂として活性水素基を有する化合物と変性ポリエステル樹脂とを含むトナー組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させて溶解物又は分散物とし、この溶解物又は分散物の有機溶媒液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散させると共に、得られた分散液から溶媒を除去することによってもトナーが得られる。
活性水素基含有化合物は、水系媒体中で、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体がイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーである場合には、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーと伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、アミン類が好適である。
活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール性水酸基、が特に好ましい。
さらに、トナーと同極性に帯電する流動化剤とトナーとをヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合し、トナー粒子表面に外添剤を有する本発明の静電荷像現像用トナーを得る。
また、ポリエステル樹脂において、架橋点間の距離の長いゲル成分をつくる方法としては、線状ポリエステル或いはゲル成分の少ないポリエステルを合成した後、3価以上のアルコール或いは酸を添加し縮重合させる方法を用いてもよい。また、縮重合反応活性の違いを利用して、3価以上のアルコール或いは酸を用いてゲル成分の少ないポリエステルを合成した後、これとは別に、合成した線状ポリエステル或いは非線状ポリエステル及び/又は3価以上のアルコール或いは酸を混合し縮重合させる方法などを用いてもよい。
また、ビニル系共重合体において、架橋点間の距離の長いゲル成分をつくる方法としては、架橋点間距離の長い架橋剤を用いる方法が挙げられる。架橋点間距離の長い架橋剤として、アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物及びジメタクリレート化合物、または、エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物及びジメタクリレート化合物、またさらに、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物及びメタクリレート化合物などが挙げられる。これらの架橋剤の中でも、本発明の目的を達成するためには、分子量300以上の架橋剤が好ましい。
架橋点間の距離の長いゲル成分をつくる他の方法としてカルボキシル基及び/又はヒドロキシル基を有するビニル系共重合体とポリエステル樹脂を混合し縮合させる方法などが挙げられる。
数平均分子量が1000〜50000の比較的低分子量の樹脂と、架橋点間距離の長いゲル成分とを有する樹脂組成物をつくる方法としては、低分子量成分の樹脂とゲル成分を有する樹脂をそれぞれ別々に合成し、混合する方法が挙げられる。特に、ポリエステルの場合は、ジアミンやジイソシアネートなど、分子量分布を広げる効果を有するものを、A)線状ポリエステルを合成する場合に添加する方法、或いは、B)架橋点間距離の長いゲル成分をつくるときに反応系に添加する方法などが挙げられる。
ゲル成分を切断して分岐鎖長の長い高分子量分をつくる方法としては、二軸混練機、エクストルーダー、加圧ニーダーの如き装置で溶融混練する方法が挙げられる。
本発明の静電荷像現像用トナーを作製するには結着樹脂、磁性又は非磁性の着色剤、荷電制御剤またはその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粉砕し、粉砕物を分級してトナーを得ることができる。
(ポリエステル樹脂)
本発明に好ましく用いられるポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。
ポリエステル樹脂は、全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、45〜55mol%が酸成分であることが好ましい。
全酸成分中、例えば、2価のカルボン酸が50mol%以上含まれていることが好ましい。2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物、また、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、またさらに、炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物が挙げられる。またさらに、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物が挙げられる。
特に、好ましいポリエステル樹脂のアルコール成分としては、ジオール、ビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、また、コハク酸、n−ドデセニルコハク酸又はその無水物、またさらに、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸類等が挙げられる。
(ビニル系樹脂)
ビニル系樹脂を生成するためのビニルモノマーとしては、次のようなものが挙げられる。
例えば、スチレンとしては、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシエチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3、4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2、4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体が挙げられる。また、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類が挙げられる。またさらに、ブタジエンの如き不飽和ポリエン類が挙げられる。またさらに、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類が挙げられる。またさらに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸が挙げられる。またさらに、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα-メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類が挙げられる。またさらに、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類が挙げられる。またさらに、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類が挙げられる。またさらに、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類が挙げられる。またさらに、n−ビニルピロール、n−ニルカルバゾール、n−ビニルインドール、n−ビニルピロリドンの如きn−ビニル化合物が挙げられる。またさらに、ビニルナフタリン類が挙げられる。またさらに、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。またさらに、前述のα、β−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられる。
またさらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸が挙げられる。またさらに、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物が挙げられる。またさらに、マレイン酸メチルハ−フエステル、マレイン酸エチルハ−フエステル、マレイン酸ブチルハ−フエステル、シトラコン酸メチルハ−フエステル、シトラコン酸エチルハ−フエステル、イタコン酸メチルハ−フエステル、アルケニルコハク酸メチルハ−フエステル、フマル酸メチルハ−フエステル、メサコン酸メチルハ−フエステルの如き不飽和二塩基酸ハーフエステルが挙げられる。またさらに、ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステルが挙げられる。またさらに、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα、β−不飽和酸が挙げられる。またさらに、クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα、β-不飽和酸無水物、該α、β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物が挙げられる。またさらに、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するビニルモノマーが挙げられる。
ビニル系樹脂で形成された結着樹脂は、ガラス転移温度が45〜80℃、好ましくは55〜70℃がよく、数平均分子量(Mn)が2500〜50000がよく、重量平均分子量(Mw)が1000〜1000000であることがよい。
(変性ポリエステル樹脂)
本発明のトナーは結着樹脂として非結晶性樹脂を含有する。非結晶性樹脂は、例えば、非結晶性ポリエステル樹脂である。非結晶性ポリエステル樹脂としては変性ポリエステル樹脂と未変性ポリエステル樹脂がある。
変性ポリエステル樹脂とは、ポリエステル樹脂中に酸、アルコールのモノマーユニットに含まれる官能基とエステル結合以外の結合基が存在したり、また、ポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合等により結合した状態のものをいう。例えば、ポリエステル末端をエステル結合以外のもので反応させたもの、具体的には、末端に酸基、水酸基と反応するイソシアネート基等の官能基を導入し、活性水素化合物とさらに反応させ、末端を変性したり伸長反応させたものも含まれる。
さらに、活性水素基が複数存在する化合物であれば、ポリエステル末端同士を結合させたものも含まれる(ウレア変性ポリエステル、ウレタン変性ポリエステル等)。また、ポリエステル主鎖中に二重結合等の反応性基を導入し、そこからラジカル重合を起こして側鎖に炭素−炭素結合のグラフト成分を導入したり、二重結合同士を橋かけしたものも含まれる(スチレン変性、アクリル変性ポリエステル等)。
また、ポリエステルの主鎖中に構成の異なる樹脂成分を共重合させたり、末端のカルボキシル基や水酸基と反応させたもの、例えば、末端がカルボキシル基、水酸基、エポキシ基、メルカプト基によって変性されたシリコーン樹脂と共重合させたものも含まれる(シリコーン変性ポリエステル等)。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては、例えば、トナーを負荷電性に制御するものとして、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効である。
(着色剤)
着色剤としては、カーボンブラック、チタンホワイトの如き無機顔料、有機顔料及び/又は染料を用いることができる。
本発明のトナーを二成分フルカラー現像剤用トナーとして使用する場合には、次の様なものが挙げられる。例えば、マゼンダ用着色顔料としてのC.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、また、C.I.ピグメントバイオレット19、またさらにC.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させてもよい。マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、また、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、またさらに、C.I.ディスパースバイオレット1の如き油溶染料、またさらに、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、またさらにC.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料が挙げられる。
その他の着色顔料として、シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17、また、C.I.バットブルー6、またさらに、C.I.アシッドブルー45又はフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、83、また、C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。
非磁性着色剤の使用量は結着樹脂に対して、0.1〜60重量%好ましくは0.5〜50重量%である。
(離型剤)
本発明において、必要に応じて一種又は二種以上の離型剤を、トナー中に含有させてもよい。離型剤のトナーにおける含有量は、結着樹脂に対して、2〜18重量%の範囲内である。
本発明に用いられる離型剤としては室温では固体の次のものが挙げられる。具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、また、パラフィンワックス、サゾールワックス等の長鎖炭化水素、またさらに、カルボニル基を有するワックス等が挙げられる。
中でも、トナー中に含有させるワックスとしては、モノエステルワックスが好ましい。モノエステルワックスとしては、カルボニル基を有するワックスが好ましい。カルボニル基を有するワックスとしては、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1、18−オクタデカンジオールジステアレート等の複数のアルカン酸残基を有するエステルワックスが挙げられる。そのほか、トリメリット酸トリステアリル、マレイン酸ジステアリル等の複数のアルカノール残基を有するエステルワックス等が挙げられる。
またさらに、トナー中に含有させるワックスとしては、エチレンジアミンジベヘニルアミド等の複数のアルカン酸残基を有するアミド、またさらに、トリメリット酸トリステアリルアミド等の複数のモノアミン残基を有するアミド、またさらに、ジステアリルケトン等のジアルキルケトン等を含むワックスが挙げられる。これらの中でも複数のアルカン酸残基を有するエステルが好ましい。
離型剤の融点としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、40℃〜160℃が好ましく、50℃〜120℃がより好ましく、60℃〜90℃が特に好ましい。この融点が40℃未満であると耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃より大きくなると低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすくなる。また離型剤の溶融粘度は、特に制限はないが、融点より20℃高い温度において5cps(センチポアズ)〜1000cpsであることが好ましく、10cps〜100cpsがさらに好ましい。溶融粘度が1000cpsを超えると、耐ホットオフセット性及び低温定着性を向上させる効果が乏しくなる。
本発明に用いられる離型剤の量は、結着樹脂に対して2〜18重量%、好ましくは3〜14重量%含まれていることが好ましい。
(外添剤)
外添剤としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、イ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機微粒子を用いることができる。無機微粒子は、一次粒子径が5nm〜2μmであることが好ましく、5〜500nmが特に好ましい。また無機微粒子は、BET法による比表面積が20〜500m/gであることが好ましい。なおトナー中の無機微粒子の含有量は、0.01〜5重量%であることが好ましく、0.01〜2.0重量%が特に好ましい。
(現像剤)
また、本発明では、上述した静電荷像現像用トナーと、キャリアと、を含む現像剤が提供される。キャリアは芯材である金属粒子(20〜80μm)を樹脂層によって被覆したものである。樹脂層には、有機または無機フィラーを含有させてもよい。
なお、本発明では、市販の試薬を用いてトナーを形成してもよい。
以下に本発明のトナーに係る物性値の測定方法を示す。
(貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の1%歪みと50%歪みでの変化率の測定)
トナー約2〜3gを加圧成型器で、室温(約23℃)で圧力150kg/cm、5分間の条件にて、直径25mm、厚さ2mm成型し、測定用サンプルをつくる。
G’及びG”の測定は、ダイナミックアナライザーRDAII(レオメトリックス社製)で、直径25mmパラレルプレートを用い、正弦波振動により行う。測定温度は150℃、周波数は1Hzである。歪みγ%を10%〜10%まで順次行い、そのときのG’及びG”を測定する。変化率γG’、γG”は下記式から算出される。
Figure 2013160886
(融点測定)
例えば、離型剤の融点を例に挙げると、その融点は、示差走査型熱量測定(DSC)により得られるDSC曲線により決定することができる。DSC曲線は、TA−60WS及びDSC−60(島津製作所社製)を用いて、以下に示す測定条件で測定することにより得られる。
測定条件;
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量:50ml/分)
温度条件開始温度:20℃
昇温速度(1度目):10℃/分
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/分
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度(2度目):10℃/分
終了温度:150℃
測定結果は、データ解析ソフトTA−60、バージョン1.52(島津製作所社製)を用いて解析することが可能である。
測定結果を解析する際には、2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線の最大ピークを中心として±5℃の範囲を指定し、データ解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求めることが可能である。次に、DSC曲線のピーク温度+5℃及び−5℃の範囲でデータ解析ソフトのピーク解析機能を用いて、DSC曲線の最大吸熱温度を求めることができる。この温度が離型剤の融点に相当する。他の成分の融点についても同様の方法によって求めることができる。
(ガラス転移温度の測定)
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、離型剤の融点測定方法と同様である。
結着樹脂をアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で常温常湿下での測定を行う。
昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
このときの吸熱ピークが出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発明におけるガラス転移温度Tgとする。
(分子量の測定)
本発明において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μL注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRi(屈折率)検出器を用いる。
カラムとしては、1×10〜2×10の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組合せるのがよく、例えば、Waters社製のμ−StyraGel500、103、104、105の組合せや、昭和電工社製のshodexKA−801、802、803、804、805、806、807の組合せが好ましい。
THF不溶分の測定(ゲル分)ソックスレー抽出における樹脂残分(ゲル分)とは、以下のように測定された値をもって定義する。サンプル約0.5gを秤量し、円筒ろ紙(例えば、No.86Rサイズ28×100mm東洋ろ紙社製)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF200mlを用いて、6時間で抽出する。このとき、THFの抽出サイクルが約4分〜5分に一回になるような還流速度で抽出を行う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、十分に乾燥し抽出残分を秤量する。
ゲル分は、初めに投入した樹脂成分の重量をW1gとし、抽出残分中の樹脂成分の重量をW2gとしたときに、(W2g/W1g)×100(重量%)で表したものである。例えば、磁性トナーの例では、試料トナー重量から磁性体及び顔料の如き樹脂以外のTHF不溶成分の重量を差し引いた重量(W1g)、または非磁性トナーの例では試料トナー重量から顔料の如き樹脂以外のTHF不溶成分の重量を差し引いた重量(W1g)と、抽出残分重量から磁性体及び/又は顔料の如きTHF不溶成分の重量を差し引いた重量(W2g)とから上記式より計算することができる。例えば、結晶性樹脂のテトラヒドロフラン(THF)に可溶な成分の重量平均分子量は、3000以上30000以下である。また、非結晶性樹脂のテトラヒドロフラン(THF)に可溶な成分の重量平均分子量が1000以上10000以下である。
以下に、具体的なトナーの製造例及び実施例を説明する。
(結晶性ポリエステル樹脂の作製)
<製造例1>
フマル酸:10mol
1、10−デカンジオール:13mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点は63℃、Mw=13000となった。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Aとする。
<製造例2>
1、10−デカン二酸:10.5mol
1、6−ヘキサンジオール:13mol
ハイドロキノン:3.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点57℃、Mw=10000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Bとする。
<製造例3>
アジピン酸:8mol
1、6−ヘキサンジオール:11mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点70℃、Mw=10000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Cとする。
<製造例4>
1、10−デカン二酸:8mol
1、10−デカンジオール:12mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点は72℃、Mw=12500のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Dとする。
<製造例5>
アジピン酸:8mol
1、10−デカンジオール:10mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点は52℃、Mw=7000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Eとする。
<製造例6>
フマル酸:3mol
1、6−ヘキサンジオール:18mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点35℃、Mw=2800のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Fとする。
<製造例7>
1、10−デカン二酸:10.5mol
1、6−ヘキサンジオール:13mol
ハイドロキノン:3.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点83℃、Mw=31000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Gとする。
<製造例8>
1、10−デカン二酸:5mol
1、6−ヘキサンジオール:9mol
ハイドロキノン:4.0g
上記モノマーを縮合重合して、融点は73℃、Mw=22000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を比較結晶性ポリエステル樹脂Iとする。
<製造例9>
1、10−デカン二酸:10.5mol
1、6−ヘキサンジオール:13mol
ハイドロキノン:3.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点79℃、Mw=31000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を比較結晶性ポリエステル樹脂IIとする。
<製造例10>
アジピン酸:7mol
1、6−ヘキサンジオール:10mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点45℃、Mw=23000のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を比較結晶性ポリエステル樹脂IIIとする。
<製造例11>
アジピン酸:10mol
1、6−ヘキサンジオール:13mol
ハイドロキノン:4.9g
上記モノマーを縮合重合して、融点37℃、Mw=2900のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステル樹脂を比較結晶性ポリエステル樹脂IVとする。
(エチレンオキサイド付加物の作製)
<製造例>
撹拌及び温度調節機能の付いたオートクレーブに、ビスフェノールA1molと水酸化カリウムを2g入れ、135℃でエチレンオキサイドを0.1〜0.4MPa範囲の圧力下で導入し、その後3時間付加反応させた。反応生成物に吸着剤「キョーワード600」(協和化学工業社製:2MgO・6SiO・XHO)16gを投入し、90℃で30分攪拌し熟成させた。その後ろ過を行い、各付加物のエチレンオキサイド各付加モル体含有量が平均して2.2であるビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物を得た。
(プロピレンオキサイド付加物の作製)
<製造例>
撹拌及び温度調節機能の付いたオートクレーブに、ビスフェノールA1molと水酸化カリウム2g入れ、135℃でプロピレンオキサイドを0.1〜0.4MPa範囲の圧力下で導入し、その後3時間付加反応させた。反応生成物に吸着剤「キョーワード600」(協和化学工業社製:2MgO・6SiO・XHO) 16gを投入し、90℃で30分攪拌し熟成させた。その後ろ過を行い、各付加物のエチレンオキサイド各付加モル体含有量が平均して2.2であるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を得た。
(非結晶性ポリエステル樹脂の作製)
<製造例1>
テレフタル酸:12mol%
N−ドデセニル無水コハク酸:15mol%
無水トリメリット酸:18mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:20mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:29mol%
上記モノマーを縮合重合して、Mw=6700、Tg=32℃のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステルを非結晶性ポリエステル樹脂aとする。
<製造例2>
アジピン酸:9mol%
N−ドデセニル無水コハク酸:18mol%
無水トリメリット酸:12mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:22mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:27mol%
上記モノマーを縮合重合して、Mw=13000、Tg=73℃のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステルを非結晶性ポリエステル樹脂bとする。
<製造例3>
テレフタル酸:14mol%
N−ドデセニル無水コハク酸:18mol%
無水トリメリット酸:15mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:20mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:29mol%
上記モノマーを縮合重合して、Mw=6550、Tg=31℃のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステルを比較非結晶性ポリエステル樹脂Iとする。
<製造例4>
テレフタル酸:16mol
N−ドデセニル無水コハク酸:18mol%
無水トリメリット酸:17mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:22mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:28mol%
上記モノマーを縮合重合して、Mw=15000、Tg=74℃のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステルを比較非結晶性ポリエステル樹脂IIとする。
<製造例5>
アジピン酸:9mol%
N−ドデセニル無水コハク酸:18mol%
無水トリメリット酸:12mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:18mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:29mol%
上記モノマーを縮合重合して、Mw=10000、Tg=65℃のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステルを比較非結晶性ポリエステル樹脂IIIとする。
<製造例6>
アジピン酸:16mol%
N−ドデセニル無水コハク酸:17mol%
無水トリメリット酸:15mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:17mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:19mol%
上記モノマーを縮合重合して、Mw=7000、Tg=42℃のポリエステルを得た。ここで得られたポリエステルを比較非結晶性ポリエステル樹脂IVとする。
(実施例1)
<結晶性ポリエステルの分散液作製>
金属製2L容器に結晶性ポリエステル樹脂A100g、酢酸エチル400gを入れ、70℃で加熱溶解させた後、氷水浴中で15℃/分の速度で急冷した。これにガラスビーズ(3mmφ)500mlを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で10時間粉砕を行い、結晶性ポリエステルAを含む結晶性ポリエステル分散液を得た。
<樹脂微粒子分散液の製造>
撹拌棒及び温度計を設置した反応容器に、水680部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩のエレミノールRS−30(三洋化成工業社製)12部、スチレン84部、メタクリル酸82部、アクリル酸ブチル100部及び過硫酸アンモニウム1部を入れ、400rpmで15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。この乳濁液を加熱して系内温度を75℃まで昇温し、5時間反応させた。
反応後の反応液に、1重量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成し、ビニル系樹脂(スチレン-メタクリル酸-アクリル酸ブチル-メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液である樹脂微粒子分散液を得た。
<結着樹脂の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール450部、テレフタル酸650部、無水トリメリット酸100部及びチタンテトラブトキシド2部を仕込み、230℃(常圧)で10時間反応させ更に、10〜15mmHgで5時間反応させることにより、Mn=2100、Mw=9500、ガラス転移点=55℃の結着樹脂を得た。
<非結晶性ポリエステル樹脂の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物660部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2mol付加物100部、テレフタル酸30部、無水トリメリット酸29部及びジブチルスズオキシド2部を仕込み、常圧下230℃で11時間反応させ、10〜15mmHgの減圧下で8時間反応させて、中間体ポリエステル樹脂を合成した。次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステル樹脂410部、イソホロンジイソシアネート89部及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃で5時間反応させて、Mw=13000、ガラス転移点=58℃の非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
<離型剤の調製>
ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備えた4つ口フラスコ反応装置にベンゼン1740重量部、長鎖アルキルカルボン酸成分1300重量部、長鎖アルキルアルコール成分1200重量部、さらにp−トルエンスルホン酸120重量部を加え十分攪拌し溶解後、5時間還流せしめた後、水分離器のバルブを開け、共沸留去を行った。共沸留去後炭酸水素ナトリウムで十分洗浄後、乾燥しベンゼンを留去した。得られた生成物を再結晶後、洗浄し精製してモノエステルワックスAを得た。
<マスターバッチの製造>
水1200部、カーボンブラック(Printex35デクサ製)〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕540部、ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕し、マスターバッチAを得た。
<油相作製>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、非結晶性ポリエステル樹脂378部、離型剤としてモノエステルワックスA50部、結晶性ポリエステル分散液を20重量部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)20部、酢酸エチル950部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器にマスターバッチ500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し原料溶解液を得た。
<原料溶解液>
上記の原料溶解液の1324部を容器に移し、ビーズミルを用いて、送液速度1kG/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、着色剤であるカーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、非結晶性結着樹脂Aの65%酢酸エチル溶液1042部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、固形分濃度(130℃、30分)が50%の原料溶液を得た。
<水相の調整>
水990部、樹脂微粒子分散液83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを水相とする。
<ケチミンの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、アミン価=418のケチミン化合物を得た。
<乳化・脱溶剤>
原料溶解液665部、結着樹脂を110部、ケチミン化合物5部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000rpmで1分間混合した後、容器に水相を1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13000rpmで20分間混合し乳化スラリーを得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、乳化スラリーを投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
<洗浄・乾燥>
(1)分散スラリー100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(2)濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
(4)濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過する、という前記(1)〜(4)の操作を2回行い過ケーキを得た。
最後に、濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュでふるい落とし、トナー母体1を得た。
<混合>
得られたトナー母体粒子100重量部に対し、疎水性シリカを3.8重量部を添加し、ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社製)にて周速33m/sの条件の下、3分間混合し、さらに酸化チタンを0.59重量部を同装置にて周速33m/sの条件の下、3分間混合した。混合後の粉体を目開き38μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除き疎水性微粉末を外添したトナー1を作製した。
(実施例2)
金属製2L容器に結晶性ポリエステル樹脂B100g、結晶性ポリエステル用分散剤50g、酢酸エチル400gを入れ、70℃で加熱溶解させた後、氷水浴中で15℃/分の速度で急冷した。これにガラスビーズ(3mmφ)500mlを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で10時間粉砕を行い、結晶性ポリエステルBの分散液得た。また、離型剤としてモノエステルワックスAの代わりにパラフィンワックス(商品名:HNP−9:日本精鑞社製)を用いた。実施例1の結晶性ポリエステル分散液を結晶性ポリエステルBの分散液に変えそれ以外は、同様にして、実施例2のトナー2を得た。
(実施例3)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Cに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、実施例3のトナー3を得た。
(実施例4)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Dに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、実施例4のトナー4を得た。
(実施例5)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Eに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、実施例5のトナー5を得た。
(実施例6)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Fに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、実施例6のトナー6を得た。
(実施例7)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Gに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、実施例7のトナー7を得た。
(実施例8)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、結晶性ポリエステル樹脂の含有量を結着樹脂378重量部に対し2重量部に変え、それ以外は同様にして、実施例8のトナー8を得た。
(実施例9)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、結晶性ポリエステル樹脂の含有量を結着樹脂378重量部に対し25重量部に変え、それ以外は同様にして、実施例9のトナー9を得た。
(実施例10)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、非結晶性ポリエステル樹脂を非結晶性ポリエステル樹脂aに変え、それ以外は同様にして、実施例10のトナー10を得た。
(実施例11)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、非結晶性ポリエステル樹脂を非結晶性ポリエステル樹脂bに変え、それ以外は同様にして、実施例11のトナー11を得た。
(実施例12)
結着樹脂100重量部に対し、非結晶性ポリエステル樹脂bを20重量部、結晶性ポリエステル樹脂Aを7重量部、モノエステルワックス5重量部、色材として銅フタロシアニン顔料(Pig.15−3)(商品名:シアニンブルー4920、大日精化工業社製)4重量部、および帯電制御剤としてサリチル酸のジルコニウム塩1重量部とをヘンシェルミキサーにて混合した後、混練機で混練し、流動床式粉砕機およびローター式分級機で分級後混合し、実施例12のトナー12を得た。
(実施例13)
結晶性ポリエステル樹脂Aを分散した結晶性ポリエステル樹脂分散液、及び非結晶性ポリエステル樹脂aを分散した非結晶性ポリエステル樹脂分散液、着色剤微粒子散液及び離型剤分散液は実施例2と同様のものを混合して混合分散液を調製した。これにポリ塩化アルミニウムを含む1種以上の金属塩の重合体を添加した。所望のトナー径にほぼ近い径を持つ凝集粒子を凝集成長させた凝集微粒子分散液を作製した。その後、非結晶性ポリエステル樹脂分散液を添加し混合することにより、所望のトナー径にほぼ近い径を持つ凝集微粒子を作製した。これにより、凝集微粒子表面に非結晶性ポリエステル樹脂aを付着させての成長を停止させこれを加熱し、更に洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程、混合工程を経て実施例13のトナー13を得た。
(実施例14)
<ワックス分散液の調製>
スチレン単量体、実施例2と同様のワックスの成分を温度調節可能な容器に仕込み、ウルトラタラックスT−50(IKA社製)を用いて10000rpmで液温を常に65℃以下とし、40分間撹拌を行ってワックス粗分散液を得る。
このワックス粗分散液を温度調節可能な撹拌タンクに投入し、SCミル(三井鉱山社製)を途中に組み込んだ循環ラインにポンプで移送し、2時間循環させることによって微分散工程を行った。
<着色剤分散液の調製>
スチレン単量体、サリチル酸系化合物アルミニウム錯体、実施例1と同様の荷電制御剤、着色剤の成分を温度調節可能な撹拌槽に仕込み、撹拌を行って十分均一になじませた後に、SCミル(三井鉱山社製)を途中に組み込んだ循環ラインにポンプで移送し、90分間循環させることによって着色剤分散液を調製する。
<重合性単量体組成物の調製>
ワックス分散液、着色剤分散液、n−ブチルアクリレート単量体、実施例1と同様の結着樹脂、ワックスの成分のうち、ワックス以外を温度調節が可能な撹拌槽に投入し、常温下で撹拌混合した後、これを60℃まで昇温してからワックスを投入し、さらに撹拌を継続して重合性単量体組成物を得る。
<水性分散媒の調製>
水、リン酸三ナトリウムの成分を温度調節可能でクレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた撹拌槽に投入し、60℃まで昇温した後、低速でリン酸三ナトリウムが完全に溶解するまで撹拌し水性分散媒を得た。
<重合開始剤溶液の調製>
重合性単量体組成物、2、2’−アゾビス−(2、4−ジメチルバレロニトリル)とスチレン単量体を撹拌混合し、重合開始剤溶液を調製する。
<重合性単量体組成物分散液の調製>
クレアミックスを備えた撹拌槽中に重合性単量体組成物と水性分散媒を撹拌を行い、重合性単量体組成物分散液を得る。
<重合工程・乾燥工程>
上述の工程により得られた重合性単量体組成物分散液を撹拌槽に導入し、重合体微粒子分散液を得て、それらを塩酸を添加して撹拌し、Ca(POを含むリン酸とカルシウムの化合物を溶解した後に、フィルタープレスやベルトフィルターなどの公知のろ過器で脱水し、これを水中に投入撹拌し、再び分散液とした後に前述のろ過器で脱水した。重合体微粒子の水への再分散とろ過を分散剤が完全に洗浄されるまで繰り返し行って乾燥させトナー母体14を得た。
<混合>
得られたトナー母体粒子100重量部に対し、疎水性シリカを3.8重量部を添加し、ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社製)にて周速33m/sの条件の下、3分間混合し、さらに酸化チタンを0.59重量部、同装置にて周速33m/sの条件の下、3分間混合した。混合後の粉体を目開き38μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除き疎水性微粉末を外添したトナー14を作製した。
(比較例1)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを比較結晶性ポリエステル樹脂Iに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、比較例1の比較トナー1を得た。
(比較例2)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを比較結晶性ポリエステル樹脂IIに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、比較例2の比較トナー2を得た。
(比較例3)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを比較結晶性ポリエステル樹脂IIIに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、比較例3の比較トナー3を得た。
(比較例4)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを比較結晶性ポリエステル樹脂IVに変え分散液を作製し、それ以外は同様にして、比較例4の比較トナー4を得た。
(比較例5)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、非結晶性ポリエステル樹脂を比較非結晶性ポリエステル樹脂Iに変え、それ以外は同様にして、比較例5の比較トナー5を得た。
(比較例6)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、非結晶性ポリエステル樹脂を比較非結晶性ポリエステル樹脂IIに変え、それ以外は同様にして、比較例6の比較トナー6を得た。
(比較例7)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、非結晶性ポリエステル樹脂を比較非結晶性ポリエステル樹脂IIIに変え、それ以外は同様にして、比較例7の比較トナー7を得た。
(比較例8)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え分散液を作製し、非結晶性ポリエステル樹脂を比較非結晶性ポリエステル樹脂IVに変え、それ以外は同様にして、比較例8の比較トナー8を得た。
(比較例9)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを結晶性ポリエステル樹脂Aに変え4重量部に変えて作製し、それ以外は同様にして、比較例9の比較トナー9を得た。
(比較例10)
実施例2の結晶性ポリエステル樹脂Bを使用せず、それ以外は同様にして、比較例10の比較トナー10を得た。
(評価方法及び評価結果)
トナー特性を表1に示す。表1には、それぞれの実施例あるいは比較例のトナーにおける結晶性樹脂の融点(℃)、重量平均分子量(Mw)、含有量(wt%)、ガラス転移点(℃)、非結晶性樹脂のガラス転移点(℃)、重量平均分子量(Mw)、ワックスの含有量(wt%)が示されている。
また、表2には、それぞれの実施例あるいは比較例のトナーにおける貯蔵弾性率G’1%(Pa・s)、G’50%(Pa・s)、損失弾性率G”1%(Pa・s)、G”50%(Pa・s)、変化率γG’(%)、γG” (%)が示されている。
なお、それぞれの実施例あるいは比較例で得られたトナーの体積平均粒経(Dv)、体積平均粒径(Dv)と数平均粒径(Dn)の比で表される粒度分布(Dv/Dn)を測定したところ、全て体積平均粒径(MV):4.0〜6.0μm、Dv/Dn=1.2以下の範囲であった。
Figure 2013160886
Figure 2013160886
そして、表3には、それぞれの実施例あるいは比較例のトナーにおける定着下限、耐高温性(オフセット性)、光沢、及び総合評価の評価結果が示されている。定着下限、耐高温性(オフセット性)、光沢の評価は以下の通り行った。
Figure 2013160886
(定着性)
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した複写機MF2200(リコー社製)の定着部を改造した装置を用いて、タイプ6200紙(リコー社製)に複写テストを行なった。
具体的には、定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)及びホットオフセット温度(定着上限温度)を求めた。
定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/秒、面圧を1.2kGf/cm、ニップ幅を3mmとした。また定着上限温度の評価条件は、送りの線速度を50mm/秒、面圧を2.0kGf/cm、ニップ幅を4.5mmとした。なお、従来の低温定着トナーの定着下限温度は、140℃程度である。
このとき定着下限の評価は、定着下限温度が120℃未満である場合を○(優)、120℃以上140℃未満である場合を△(良)、140℃以上150℃未満である場合を×(不良)として判定した。なお、◎は、○よりもさらに定着下限が良好なものである。
また耐高温性は、定着上限温度が200℃以上である場合を○、180℃以上200℃未満である場合を△、180℃未満である場合を×として判定した。
(光沢)
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した複写機MF2200(リコー社製)の定着部を改造した装置を用いて、リコー社製のタイプ6000紙に複写テストを行なった。
具体的には、定着温度を変化させて光沢度計にて最も高い光沢度を求めた。光沢性は、20%以上である場合を◎、15%以上20%未満である場合を○、10%以上15%未満である場合を△、10%未満を×として、判定した。
評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/秒、面圧を1.2kgf/cm、ニップ幅を3mmとした。
また定着上限温度の評価条件は、送りの線速度を50mm/秒、面圧を2.0kgf/cm、ニップ幅を4.5mmとした。
(耐熱保存性)
トナーを50℃で8時間保管した後、42メッシュの篩で2分間ふるい、金網上の残存率を測定した。このとき、耐熱保存性が良好なトナー程、残存率は小さい。なお耐熱保存性は、残存率が5%未満である場合を◎、5%以上10%未満である場合を○、10%以上20%未満である場合を△、20%以上である場合を×とした。
表3の結果から分かるように、比較例1〜17においては、定着下限、耐高温性、光沢、及び耐熱保存性のいずれかが劣る結果となった。これに対し、変化率γG'が50%<γG'<86%、変化率γG”が50%より大きく、温度150℃における貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sである実施例のトナーについてはいずれも優れた効果が得られている。
さらに、結晶性樹脂の融点が40℃以上80℃以下である実施例のトナーについてもいずれも優れた効果が得られている。またさらに、非結晶性樹脂のガラス転移点が35℃以上70℃以下である実施例のトナーについてもいずれも優れた効果が得られている。
また、実施例のトナーについていずれも優れた効果を示したものは、結晶性樹脂の重量平均分子量が3000以上30000以下であり、非結晶性樹脂のガラス転移点が35℃以上70℃以下であり、非結晶性樹脂の重量平均分子量が1000以上10000以下であった。
以上、実施形態を説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではない。他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができる。いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
特開平03−219262号公報 特開平03−041471号公報

Claims (10)

  1. 結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有する静電荷像現像用トナーであり、それらのトナーは下記式(1)、
    γG'=(1−G’50%/G’1%)×100・・・(1)
    〔式中、γG'は貯蔵弾性率G’の変化率、G’50%は温度150℃における50%歪みでの貯蔵弾性率、G’1%は温度150℃における1%歪みでの貯蔵弾性率をそれぞれ示す〕
    で示すことのできる変化率γG'が50%<γG'<86%、且つ下記式(2)
    γG”=(1−G”50%/G”1%)×100・・・(2)
    〔式中、γG”は損失弾性率G”の変化率、G”50%は温度150℃における50%歪みでの損失弾性率、G”1%は温度150℃における1%歪みでの損失弾性率をそれぞれ示す〕
    で示すことのできる変化率γG”が50%より大きく、温度150℃における1〜50%歪みの範囲におけるトナーの貯蔵弾性率G’が5×10〜3.5×10Pa・sであり、
    前記結着樹脂は、非結晶性樹脂と結晶性樹脂とを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記損失弾性率G”は、4×10Pa・s以上3.5×10Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記結晶性樹脂の融点は40℃以上80℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記結晶性樹脂は、ポリエステル骨格を含有する結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記結晶性ポリエステル樹脂のトナーにおける含有量は、前記結着樹脂に対して、2〜25重量%の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記結晶性樹脂のテトラヒドロフランに可溶な成分の重量平均分子量が3000以上30000以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記非結晶性樹脂のガラス転移点は35℃以上70℃以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記非結晶性樹脂のテトラヒドロフランに可溶な成分の重量平均分子量が1000以上10000以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 前記離型剤は、モノエステルワックスを含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーと、キャリアと、を含むことを特徴とする現像剤。
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