JP2013160311A - ブレーキ構造及びプーリー半体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一のプーリー半体の外周縁に全周に亘って設けられた径方向外方に開く凹状又は径方向外方に突出する凸状の被係合部と、前記プーリー半体の回転軸線と平行な揺動軸線回り揺動可能に設けられたブレーキ作動アームと、前記ブレーキ作動アームに設けられた係合部とを備える。前記ブレーキ作動アームは、外部操作に応じて揺動軸線回りに、前記係合部を何れか一の被係合部に係合させるブレーキ作動位置と、前記係合部を前記複数の被係合部から離間させるブレーキ解除位置とを取り得る。
【選択図】図3
Description
従って、前記プーリー式無段変速機構を備えた走行系伝動経路に制動力を付加する為には前記プーリー式無段変速機構とは独立したブレーキ機構を備える必要があり、前記走行系伝動経路の全体として考えた場合に大型化及びコスト高を招くという問題があった。
又、本発明は、プーリー式無段変速機構を形成するプーリー半体であって、前記プーリー式無段変速機構が適用される走行系伝動経路に制動力を付加するブレーキ構造の一構成部材としても作用し得るプーリー半体の提供を、他の目的とする。
以下、本発明に係るブレーキ構造の一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態に係る前記ブレーキ構造250は、プーリー式無段変速機構100を備えた走行系伝動経路に選択的に制動力を付加するものである。
図1に、前記作業車輌1の側面図を示す。
詳しくは、前記作業車輌1は、車輌フレーム10と、前記車輌フレーム10に支持された前輪15F及び後輪15Rと、前記車輌フレーム10に支持された運転席20と、前記車輌フレーム10に支持された、垂直な出力軸を有する駆動源25と、前記駆動源25から前記前輪15F及び前記後輪15Rのうち駆動輪として作用する車輪へ至る走行系伝動経路に介挿されたプーリー式無段変速機構100と、駆動源からの回転動力によって作動的に駆動される状態で前記車輌フレーム10に支持されたモア装置35と、前記運転席20の近傍に配置された変速操作部材60と、前記運転席20の近傍に配置された操舵部材70とを備えている。
即ち、前記走行系伝動経路は、前記駆動源25からの回転動力を前記プーリー式無段変速機構100を介して前記後輪15Rへ伝達するように構成されている。
なお、本実施の形態においては、前記前輪15Fが操舵輪とされており、前記操舵部材70への人為操作に応じて前記前輪15Fが操舵されるようになっている。
図2に、前記プーリー式無段変速機構100の縦断側面図を示す。
前記プーリー式無段変速機構100は、前記走行系伝動経路における垂直な駆動軸101から垂直な従動軸102へ動力を伝達しつつ、前記従動軸102に伝達される回転動力の速度を無段変速し得るように構成されている。
また、前記従動軸102も上下に離間配置された上側軸受102a及び下側軸受102bによって支持されている。前記上側軸受102aは前記車輌フレーム10に対して固定したクロスメンバ13に保持される。一方、前記下側軸受102bは下記デファレンシャルギヤ装置500を収容するハウジング51に保持されている。
前記本体部230は、径方向内方から外方へ行くに従って前記筒部210の軸線方向一方側から他方側に位置するように傾斜された円錐状の摩擦面231を有している。
前記従動側付勢部材160の付勢力が前記駆動側付勢部材130の付勢力よりも大とされているので、前記変速操作機構170に外部操作力が付加されない初期状態においては、前記従動側可動プーリー半体150及び前記従動側固定プーリー半体140の前記摩擦面231間の離間距離が最小となり、これに応じて、前記駆動側可動プーリー半体120及び前記駆動側固定プーリー本体110の前記摩擦面231間の離間距離が最大となる。
従って、前記駆動側プーリーに対する前記無端体180の巻き掛け半径が大きくなり、これに応じて前記従動側プーリーに対する前記無端体180の巻き掛け半径が小さくなって、前記従動軸102の回転速度が上昇する。
前記従動側エンドキャップ165は、調整ネジ機構167(図2参照)を介して前記従動側付勢部材160からの付勢力を受止めている。
また、前記変速操作機構170の前記フォーク部170cの自由端部が前記プレッシャプレート137の背面に係合されており、前記変速操作機構170を介して外部操作力が伝達されると前記駆動側エンドキャップ135は前記プレッシャープレート137を介して前記付勢力に抗して前記軸線方向一方側(図2において上方側)に移動される。
前記所定位置は、前記従動側エンドキャップ165に当接する前記調整ネジ機構167によって決められている。前記両調整ネジ機構138、167によって前記プーリー式無段変速機構100の、図示最大減速位置が設定される。
本実施の形態においては、図1に示すように、前記変速操作機構170は前記変速操作部材60に機械式リンク61を介して作動連結されている。
図3に、図2におけるIII-III線に沿った断面図を示す。
前記ブレーキ構造250は、前記プーリー式無段変速機構100における前記プーリー半体110、120、140、150を利用して、前記走行系伝動経路に制動力を付加し得るように構成されている。
なお、本実施の形態においては、図3に示すように、前記被係合部260は、径方向外方に開く凹状とされている。
前述の通り、本実施の形態においては、前記被係合部260は径方向外方に開く凹状とされている。従って、前記係合部280は凸状とされている。
本実施の形態においては、前記支持軸255は、前記デファレンシャルギヤ装置500を収容する前記ハウジング51に支持されている。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記ブレーキ作動アーム270は、さらに、前記基端部271から径方向外方へ延びた第2アーム部273を有しており、前記第2アーム部273が適宜のリンク機構275を介して前記運転席20近傍に配置されるブレーキ操作部材(図示せず)に作動連結されている。
従って、前記プーリー式無段変速機構100とは独立したブレーキ機構を備える従来構成に比して、前記走行系伝動経路の全体の小型化及び低コスト化を図ることができる。
斯かる構成によれば、前記係合部280と前記被係合部260とを安定的に係合させることができる。
図4(a)及び(b)に、それぞれ、前記従動側固定プーリー半体140の平面図及び一部縦断側面図を示す。
なお、前記駆動側固定プーリー半体110は前記従動側固定プーリー半体140と同一構成を有している。
図5(a)に、前記プーリー形成体200の縦断面図を示す。
なお、前記筒部210が前記大径部220及び前記小径部225を有する構成においては、前記大径部220が前記内挿部216として作用する(図5(a)参照)。
即ち、前記筒部形成部材215は、前記鍔部217が前記外表面236aに当接され且つ前記内挿部216が前記貫通孔に内挿された状態で前記本体部形成部材235に溶接等によって固着される。
なお、本実施の形態においては、前記内表面236bは、前記当て板136,166を介して、対応する前記付勢部材130,160の一端部を係止している。
斯かる構成によれば、前記鍔部217及び前記外表面236aの係合、並びに、前記付勢部材130,160及び前記内表面236bの係合を安定して行うことができる。
斯かる構成によれば、前記筒部210が前記摩擦面231より外方へ突出することを防ぎつつ、前記筒部210及び前記本体部230を安定して固着させることができる。
以下、本発明に係るブレーキ構造の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図6に、本実施の形態に係るブレーキ構造250Bが適用された作業車輌の部分横断平面図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図面を示す。
又、図7に、図6におけるVII-VII線に沿った断面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を適宜省略する。
本実施の形態においては、前記支持軸255は、対応する前記プーリー半体110の近傍において前記プーリー半体110の回転軸線と平行となるように前記クロスメンバ11に支持されている。
100 プーリー式無段変速機構
101 駆動軸
102 従動軸
110 駆動側固定プーリー半体
120 駆動側可動プーリー半体
140 従動側固定プーリー半体
150 従動側可動プーリー半体
180 無端体
210 筒部
230 本体部
231 摩擦面
250、250B ブレーキ構造
250X 揺動軸線
260 被係合部
270 ブレーキ作動アーム
280 係合部
Claims (3)
- 駆動源に作動連結された駆動軸と駆動輪に作動連結された従動軸と前記駆動軸から前記従動軸に回転動力を無段変速しつつ伝達するプーリー式無段変速機構とを備えた走行系伝動経路に適用されるブレーキ構造であって、
前記プーリー式無段変速機構における駆動側固定プーリー半体、駆動側可動プーリー半体、従動側固定プーリー半体及び従動側可動プーリー半体の何れか一のプーリー半体の外周縁の全周に亘って配列された複数の被係合部であって、径方向外方に開く凹状又は径方向外方に突出する凸状とされた複数の被係合部と、前記一のプーリー半体の回転軸線と平行な揺動軸線回り揺動可能に設けられたブレーキ作動アームと、前記ブレーキ作動アームに設けられ、前記被係合部に係合可能な係合部とを備え、
前記ブレーキ作動アームは、外部操作に応じて前記揺動軸線回りに、前記係合部を前記複数の被係合部の何れか一の被係合部に係合させるブレーキ作動位置と、前記係合部を前記複数の被係合部から離間させるブレーキ解除位置とを取り得ることを特徴とするブレーキ構造。 - 前記複数の被係合部は前記駆動側固定プーリー半体又は前記従動側固定プーリー半体の外周縁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ構造。
- 駆動軸又は従動軸に軸線回り相対回転不能且つ軸線方向移動不能に支持されるプーリー半体であって、当該プーリー半体と対向するように同一軸に軸線回り相対回転不能且つ所定距離だけ軸線方向移動可能に支持される他のプーリー半体と共働して無端体が巻き回されるプーリーを形成するプーリー半体において、
対応する軸に軸線回り相対回転不能且つ軸線方向移動不能に支持される筒部と、前記筒部から径方向外方へ延びる本体部とを有し、
前記本体部は、径方向内方から外方へ行くに従って前記筒部の軸線方向一方側から他方側に位置するように傾斜された円錐状の摩擦面と、外周縁の全周に亘って配列された複数の被係合部であって、径方向外方に開く凹状又は径方向外方に突出する凸状とされた複数の被係合部とを有していることを特徴とするプーリー半体。
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