JP2013160287A - デファレンシャルギヤ装置 - Google Patents

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寛 鳥取
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Abstract

【課題】デフ状態及びデフロック状態に加えてフリーホイール状態を選択的に現出させ得るデファレンシャルギヤ装置を提供する。
【解決手段】入力ギヤに入力される回転動力を第1及び第2出力軸に差動伝達可能なデフ装置であって、第1及び第2出力軸の少なくとも一方に相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持された切換スライダが備えられる。切換スライダは、対応する出力軸を入力ギヤに対して相対回転不能とするデフロック位置と、対応する出力軸を入力ギヤに対して相対回転自在としつつ対応するサイドベベルギヤに対して相対回転不能とするデフ位置と、対応する出力軸を入力ギヤ及び前記サイドベベルギヤの双方に対して相対回転自在とするフリーホイール位置とを選択的に取り得る。
【選択図】図6

Description

本発明は、入力された回転動力を一対の第1及び第2出力軸に差動伝達可能なデファレンシャルギヤ装置に関する。
デファレンシャルギヤ装置は、入力ギヤに入力された回転動力を、前記入力ギヤの回転軸線回りの回転と共に公転しつつ前記回転軸線を基準にして径方向に延びる支持軸の軸線回りに自転可能なベベルピニオンと前記ベベルギヤに噛合する第1及び第2サイドベベルギヤとを介して、第1及び第2出力軸に差動伝達し得るように構成されている。
前記デファレンシャルギヤ装置は、例えば、駆動源から変速装置等を介して作動的に伝達される回転動力を旋回角度に応じて旋回半径が異なる左右一対の駆動輪に差動伝達する為に、作業車輌等の走行系伝動経路に介挿される(下記特許文献1参照)。
詳しくは、旋回時には、前記一対の駆動輪のうち旋回内側に位置する駆動輪の走行距離が旋回外側に位置する駆動輪の走行距離も短くなる。
従って、仮に、前記駆動源から左右一対の駆動輪に常時、同期した回転速度の動力が伝達されるとすると、旋回時に、旋回内側の駆動輪の空転、及び/又は、旋回外側に位置する駆動輪のスリップが生じることになる。
前記デファレンシャルギヤ装置を備えることにより、斯かる不都合を防止することができる。即ち、前記デファレンシャルギヤ装置は、旋回時における一対の駆動輪間の走行距離(即ち、走行負荷)の差に応じて、入力回転動力を一対の駆動輪に差動伝達させることができる。
さらに、前記デファレンシャルギヤ装置には、入力ギヤと第1及び第2サイドベベルギヤの一方とが相対回転自在とされている通常のデフ状態と、前記入力ギヤと前記第1及び第2サイドベベルギヤとが相対回転不能とされたデフロック状態とを選択的に切換可能なデフロック部材が備えられている。
前記デフロック部材を備えることにより、例えば、左右一対の駆動輪の一方が凹所や沼地等に入り込んで当該一方の駆動輪の走行負荷が他方の駆動輪の走行負荷に比して極端に小さくなった場合に、入力ギヤに入力された回転動力が走行負荷が極端に小さくなった前記一方の駆動輪へ集中的に伝達される事態を防止することができる。
このように、従来のデファレンシャルギヤ装置は、入力された回転動力を左右一対の第1及び第2出力軸の負荷に応じて差動伝達するデフ状態と前記一対の第1及び第2出力軸に強制的に同期伝達させるデフロック状態とを得ることができるが、デフ状態及びデフロック状態の何れにおいても前記駆動源と左右一対の駆動輪との間は伝動状態のままである。
従って、前記デファレンシャルギヤ装置が適用されている作業車輌を牽引する場合には下記不都合があった。
即ち、駆動源又は変速装置等の故障時には、作業車輌を強制的に牽引する必要がある。
この場合に、前記駆動源から左右一対の駆動輪へ至る走行系伝動経路が伝動状態のまま維持されていると、牽引によって生じる左右一対の駆動輪の回転が前記走行系伝動経路を介して前記変速装置及び前記駆動源に伝達されることになり、牽引が困難乃至は不可能となる。
その為、通常は、前記作業車輌に備えられている変速機構にクラッチ機能を付設するか若しくはクラッチ機能を有する機構を別途に設け、牽引時等においては前記クラッチ機能によって前記走行系伝動経路を遮断することが提案されている。
しかしながら、前記デファレンシャルギヤ装置より伝動方向下流側にクラッチ機能を有する機構を設けることはレイアウトやコストの観点で不利となる。
従って、一般的には、前記デファレンシャルギヤ装置より伝動方向上流側にクラッチ機能を有する機構を設けることになるが、この場合には、車輌の強制牽引による駆動輪の回転が、前記駆動輪から前記デファレンシャルギヤ装置を介してクラッチ機能を有する機構まで伝達されることになり、牽引時の負荷が大きくなる。特に、駆動源から作動的に伝達される回転動力がウォームギヤを介して前記デファレンシャルギヤ機構の入力ギヤに伝達されている場合には、前記デファレンシャルギヤ機構より伝動方向上流側にクラッチ機能を備えた機構を備えたとしても、車輌牽引時に前記ウォームギヤが大きな抵抗となってしまう。
特開平02−017250号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、入力ギヤの回転動力をそれぞれの負荷に応じて一対の第1及び第2出力軸に差動伝達するデフ状態と前記回転動力を強制的に前記一対の第1及び第2出力軸に同期伝達するデフロック状態と入力ギヤに対して前記一対の第1及び第2出力軸をフリー状態とするフリーホイール状態とを選択的に現出させ得るデファレンシャルギヤ装置の提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成する為に、入力ギヤに入力された回転動力を、前記入力ギヤの回転軸線回りの回転と共に前記回転軸線回りに公転しつつ前記回転軸線を基準にして径方向に延びる支持軸の軸線回りに自転可能なベベルピニオンと前記ベベルギヤに噛合する第1及び第2サイドベベルギヤとを介して、一対の第1及び第2出力軸に差動伝達可能なデファレンシャルギヤ装置であって、下記構成を備えたデファレンシャルギヤ装置を提供する。
前記第1及び第2サイドベベルギヤの少なくとも一方は対応する前記出力軸に対して相対回転自在とされている。
前記サイドベベルギヤが相対回転自在とされている前記出力軸には軸線回り相対回転不能且つ軸線方向移動可能に単一の切換スライダが支持されている。
前記切換スライダは、前記入力ギヤに対して相対回転自在としつつ対応する前記サイドベベルギヤに対して相対回転不能となるように前記サイドベベルギヤに直接又は間接的に係合するデフ位置と、前記デフ位置から対応する前記出力軸の軸線方向一方側の係合方向へ移動されることで位置するデフロック位置であって、前記入力ギヤに対して相対回転不能となるように前記入力ギヤに直接又は間接的に係合するデフロック位置と、前記デフ位置から対応する前記出力軸の軸線方向他方側の解除方向へ移動されることで位置するフリーホイール位置であって、前記入力ギヤ及び対応する前記サイドベベルギヤの双方に対して相対回転自在となるように係合解除されるフリーホイール位置とをとり得る。
例えば、前記第1サイドベベルギヤが対応する前記第1出力軸に対して相対回転自在とされ、前記切換スライダは前記第1出力軸に支持される。前記第2ベベルギヤは対応する前記第2出力軸に相対回転不能とされる。
一形態においては、前記入力ギヤは、前記第1及び第2出力軸の内端部を支持する支持孔と前記支持孔より径方向外方に位置し前記回転軸線方向両側に開口する設置孔とを有するリングギヤとされる。
この場合には、前記支持軸は、前記ベベルピニオンを支持した状態で前記設置孔内に配置される。
前記第1サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向一方側において前記ベベルピニオンと噛合するように前記第1出力軸に支持され、前記第2サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向他方側において前記ベベルピニオンと噛合するように前記第2出力軸に支持される。
前記切換スライダは、前記第1サイドベベルギヤより前記回転軸線方向一方側において前記第1出力軸に支持される。
前記切換スライダには前記回転軸線方向他方側へ延びる係合ピンが設けられ、前記第1サイドベベルギヤには前記回転軸線方向に貫通する貫通孔が設けられ、前記入力ギヤには前記回転軸線方向一方側へ開く係合凹部が設けられる。
前記切換スライダがデフロック位置に位置する際には前記係合ピンが前記貫通孔を挿通した状態で先端が前記係合凹部に係入され、前記切換スライダがデフ位置に位置する際には前記係合ピンが前記貫通孔に内挿されつつ先端が前記係合凹部には係入されず、前記切換スライダがフリーホイール位置に位置する際には前記係合ピンが前記貫通孔に内挿されない。
他の形態においては、前記デファレンシャルギヤ装置は、前記入力ギヤに対して回転軸線回り相対回転不能とされ且つ前記支持軸を支持するデフケースを備える。
この場合には、前記第1サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向一方側において前記ベベルピニオンと噛合するギヤ部と、前記回転軸線上に配置され且つ前記ギヤ部を相対回転不能に支持する軸部とを含む。
前記軸部は、前記切換スライダを相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持する前記第1出力軸と相対回転自在な状態で同軸上に配置される。
前記第2サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向他方側において前記ベベルギヤと噛合した状態で前記第2出力軸に相対回転不能に支持される。
前記切換スライダは、デフロック位置に位置する際には前記第1出力軸を前記デフケース及び前記軸部の双方に対して相対回転不能に連結し、デフ位置に位置する際には前記第1出力軸を前記デフケースに対しては相対回転自在としつつ前記軸部に対して相対回転不能に連結し、フリーホイール位置に位置する際には前記第1出力軸を前記デフケース及び前記軸部の双方に対して相対回転自在とする。
前記種々の構成において、好ましくは、前記デファレンシャルギヤ装置は、さらに、前記切換スライダを移動させる為の外部操作力を受ける操作側部材と、前記切換スライダに作動的に連結された被操作側部材と、前記操作側部材及び前記被操作側部材の間に介挿された待ち受けバネを有し、前記操作側部材の動きを前記被操作側部材に伝達する中継部材とを含む押動機構を備え得る。
前記中継部材は、前記操作側部材の動きが前記切換スライダを係合方向へ移動させる場合には前記操作側部材の動きを前記待ち受けバネを介して前記被操作側部材に伝達する一方、前記操作側部材の動きが前記切換スライダを解除方向へ移動させる場合には前記操作側部材の動きを前記待ち受けバネを介さずに前記被操作側部材に伝達する。
前記押動機構を備えた構成における第1形態においては、前記デファレンシャルギヤ装置は、軸線回り回転自在な状態で前記回転軸線と直交する方向に延びる軸部及び前記切換スライダに係合するフォーク部を有し、前記軸部の軸線回り第1方向への回転に応じて前記フォーク部が前記切換スライダを係合方向へ押動し且つ前記軸部の軸線回り第2方向への回転に応じて前記フォーク部が前記切換スライダを解除方向へ押動するシフトォーク軸と、前記シフトフォーク軸の前記軸部に相対回転不能に支持された被操作側アームと、前記被操作側アームとは独立し且つ前記被操作側アームと対向するように前記シフトフォーク軸の前記軸部に相対回転自在に支持された操作側アームであって、外部操作に応じてデフ位置、デフロック位置及びフリーホイール位置の何れかにセットされる操作側アームと、前記シフトフォーク軸の前記軸部と略平行に延びるように前記被操作側アーム及び前記操作側アームにそれぞれ設けられた被操作側係合ピン及び操作側係合ピンと、前記軸部に巻き付けられた螺旋部と前記螺旋部の一端側及び他端側からそれぞれ径方向外方へ延びて前記被操作側係合ピン及び前記操作側係合ピンを挟む第1端部及び第2端部とを含むコイルバネとを備え得る。
前記操作側アーム及び前記被操作側アームの一方には、他方に設けられた前記係合ピンが係入されるスリットが前記軸部の周方向に沿って設けられる。
前記スリットの周方向長さは、前記操作側アームの操作方向が前記切換スライダを係合方向へ押動させる方向である場合には前記被操作側アームを移動させること無く前記操作側アームだけが隣接する操作位置へ移動することを許容し、且つ、前記操作側アームの操作方向が前記切換スライダを解除方向へ押動させる方向である場合には前記操作側アームが前記係合ピンを介して前記被操作側アームと共に隣接する操作位置へ移動するように設定される。
前記第1形態においては、前記操作側アームが前記操作側部材として作用し、前記シフトフォーク軸及び前記被操作側アームが前記被操作側部材として作用し、前記操作側係合ピン、前記被操作側係合ピン、前記コイルスプリング及び前記スリットが前記中継部材として作用する。
前記押動機構を備えた構成における第2形態においては、前記デファレンシャルギヤ装置は、前記切換スライダの移動方向と略平行に配置され且つ軸線方向移動可能とされたシフト軸と、軸線回り第1方向への回転に応じて前記シフト軸を軸線方向一方側の係合方向へ押動し且つ軸線回り第2方向への回転に応じて前記シフト軸を軸線方向他方側の解除方向へ押動する操作軸と、前記操作軸に相対回転不能に支持された操作側アームと、前記シフト軸に軸線方向相対移動可能に外挿された中空部及び前記中空部から延びて前記切換スライダに係合するフォーク部を有するフォーク部材と、前記シフト軸に設けられた係合側押動部材であって、前記シフト軸の係合方向への移動時に前記待ち受けバネとして作用するスプリングを介して前記中空部を係合方向へ押動する係合側押動部材と、前記シフト軸に設けられた解除側押動部材であって、前記シフト軸の解除方向への移動時に前記スプリングを介さずに前記中空部を解除方向へ押動する解除側押動部材とを備え得る。
前記第2形態においては、前記操作側アーム、前記操作軸及び前記シフト軸が前記操作側部材として作用し、前記フォーク部材が前記被操作側部材として作用し、前記係合側押動部材、前記解除側押動部材及び前記スプリングが前記中継部材として作用する。
前記押動機構は、好ましくは、前記操作側アームをデフ位置、デフロック位置及びフリーホイール位置に係止するディテント機構を備え得る。
前記種々の構成において、前記入力ギヤは、ウォームギヤを介して回転動力を入力するように構成される。
本発明に係るデファレンシャルギヤ装置によれば、第1及び第2出力軸の少なくとも一方に相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持された切換スライダが、対応する出力軸を入力ギヤに対して相対回転不能とするデフロック位置と、対応する出力軸を入力ギヤに対して相対回転自在としつつ対応するサイドベベルギヤに対して相対回転不能とするデフ位置と、対応する出力軸を入力ギヤ及び前記サイドベベルギヤの双方に対して相対回転自在とするフリーホイール位置とを選択的に取り得るように構成されているので、前記入力ギヤに入力された回転動力を前記第1及び第2出力軸の負荷に応じて差動伝達するデフ状態と前記回転動力を前記第1及び第2出力軸に強制的に同期伝達するデフロック状態とに加えて、前記入力ギヤと前記第1及び第2出力軸との間の伝動状態を遮断させるフリーホイール状態を現出させることができる。
従って、前記切換スライダを操作してフリーホイール状態を現出させれば、前記デファレンシャルギヤ装置が適用された作業車輌を牽引する際に、クラッチ機能を有する機構を別途備えること無く、走行系伝動経路に介挿される部材の回転抵抗を受けることを有効に防止することができ、作業車輌の牽引容易化を図ることができる。この効果は、特に、前記デファレンシャルギヤの入力ギヤがウォームギヤを介して駆動源から作動的に回転動力を入力する場合に、有効となる。
図1は、本発明の第1実施の形態に係るデファレンシャルギヤ装置が適用された作業車輌の側面図である。 図2は、前記デファレンシャルギヤ装置及び図1に示す前記作業車輌に備えられたプーリー式無段変速機構の断面図である。 図3は、図2におけるIII-III線に沿った断面図である。 図4(a)及び(b)は、それぞれ、前記プーリー式無段変速機構における従動側固定プーリー半体の平面図及び一部縦断側面図である。 図5(a)は、前記プーリー式無段変速機構における駆動側固定プーリー半体、駆動側可動プーリー半体、前記従動側固定プーリー半体及び従動側可動プーリー半体の共通ベース構造であるプーリー形成体の一部縦断側面図である。図5(b)は、前記駆動側固定プーリー半体及び前記従動側固定プーリー半体の一部縦断側面図である。図5(c)は、前記駆動側可動プーリー半体及び前記従動側可動プーリー半体の一部縦断側面図である。図5(d)は、前記従動側可動プーリー半体の変形例の一部縦断側面図である。 図6は、図2におけるVI-VI線に沿った断面図である。 図7(a)及び(b)は、それぞれ、前記第1実施の形態に係るデファレンシャルギヤ装置における押動機構の第1変形例の平面図及び縦断側面図である。 図8(a)及び(b)は、前記第1変形例に係る押動機構の動作説明を行う為の平面図である。 図9は、第2変形例に係る押動機構の平面図である。 図10(a)及び(b)は、前記第2変形例に係る押動機構の動作説明を行う為の平面図であり、解除方向へ操作された状態を示している。 図11(a)〜(c)は、前記第2変形例に係る押動機構の動作説明を行う為の平面図であり、係合方向(フリーホイール位置からデフ位置)へ操作された状態を示している。 図12(a)〜(c)は、前記第2変形例に係る押動機構の動作説明を行う為の平面図であり、係合方向(デフ位置からデフロック位置)へ操作された状態を示している。 図13は、本発明の第2実施の形態に係るデファレンシャルギヤ装置の断面図である。 図14は、第3変形例に係る押動機構を備えた状態の前記第2実施の形態に係るデファレンシャルギヤ装置の断面図である。
実施の形態1
以下、本発明に係るデファレンシャルギヤ装置の一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態に係る前記デファレンシャルギヤ装置500は作業車輌1における走行系伝動経路に介挿されている。
まず、本実施の形態に係る前記デファレンシャルギヤ装置500が適用された前記作業車輌1の全体構成について説明する。
図1に、前記作業車輌1の側面図を示す。
図1に示すように、前記作業車輌1は乗用芝刈り機の形態をなしている。
詳しくは、前記作業車輌1は、車輌フレーム10と、前記車輌フレーム10に支持された前輪15F及び後輪15Rと、前記車輌フレーム10に支持された運転席20と、前記車輌フレーム10に支持された、垂直な出力軸を有する駆動源25と、前記駆動源25から前記前輪15F及び前記後輪15Rのうち駆動輪として作用する車輪へ至る走行系伝動経路に介挿されたプーリー式無段変速機構100と、前記変速機構100からの回転動力を左右一対の駆動輪に差動伝達可能な前記デファレンシャルギヤ装置500を含むトランスアクスルユニット50と、駆動源からの回転動力によって作動的に駆動される状態で前記車輌フレーム10に支持されたモア装置35と、前記運転席20の近傍に配置された変速操作部材60と、前記運転席20の近傍に配置された操舵部材70とを備えている。
本実施の形態においては、前記駆動源25は正逆切換可能な電動モータとされており、前記作業車輌1には前記電動モータの電圧源として作用するバッテリー30が備えられている。
前記作業車輌1には、さらに、制御装置80が備えられており、前記制御装置80は、前記運転席近傍に備えられた前後進切換操作部材65の操作に応じた正逆何れか一方向の一定回転動力を出力するように前記電動モータの作動制御を行う。
又、本実施の形態においては、前記モア装置35は、前記電動モータ25とは別体とされたモア用電動モータ40によって駆動されるように構成されている。
本実施の形態においては、前記後輪15Rが駆動輪とされている。
従って、前記プーリー式無段変速機構100及び前記デファレンシャルギヤ装置500は、前記駆動源25から前記後輪15Rへ至る走行系伝動経路に介挿されている。
又、本実施の形態においては、前記前輪15Fが操舵輪とされており、前記操舵部材70への人為操作に応じて前記前輪15Fが操舵されるようになっている。
次に、前記プーリー式無段変速機構100について説明する。
前記プーリー式無段変速機構100は、前記走行系伝動経路における垂直な駆動軸101から垂直な従動軸102へ動力を伝達しつつ、前記従動軸102に伝達される回転動力の速度を無段変速し得るように構成されている。
図2に、前記プーリー式無段変速機構100及び前記トランスアクスルユニット50の縦断側面図を示す。
詳しくは、図2に示すように、前記プーリー式無段変速機構100は、前記駆動軸101に相対回転不能且つ軸線方向移動不能に支持された駆動側固定プーリー半体110と、前記駆動側固定プーリー半体110と対向状態で前記駆動軸101に相対回転不能且つ所定量だけ軸線方向移動可能に支持された駆動側可動プーリー半体120と、前記駆動側可動プーリー半体120を前記駆動側固定プーリー半体110に向けて付勢する駆動側付勢部材130と、前記従動軸102に相対回転不能且つ軸線方向移動不能に支持された従動側固定プーリー半体140と、前記従動側固定プーリー半体140と対向状態で前記従動軸102に相対回転不能且つ所定量だけ軸線方向移動可能に支持された従動側可動プーリー本体150と、前記従動側可動プーリー半体150を前記従動側固定プーリー半体140に向けて付勢する従動側付勢部材160であって、前記駆動側付勢部材130よりも付勢力が大とされた従動側付勢部材160と、外部操作力に応じて前記駆動側付勢部材130の付勢力を上昇させる変速操作機構170と、前記駆動側固定プーリー半体110及び可動プーリー半体120を含む駆動側プーリー並びに前記従動側固定プーリー半体140及び可動プーリー半体150を含む従動側プーリーに巻き回された無端体180とを備えている。
前記駆動軸101は上下に離間配置された上側軸受101a及び下側軸受101bによって支持されている。前記上側軸受101a及び前記下側軸受101bは前記車輌フレーム10に対して固定したクロスメンバ11、12に保持されている。
また、前記従動軸102も上下に離間配置された上側軸受102a及び下側軸受102bによって支持されている。前記上側軸受102aは前記車輌フレーム10に対して固定したクロスメンバ13に保持される。一方、前記下側軸受102bは前記トランスアクスルユニット50のハウジング51に保持されている。
前記変速操作機構170は、操作アーム部170aと支軸部170bとフォーク部170cとを備えており、前記支軸部170bが略水平に沿うように前記クロスメンバ12に支持されている。
前記プーリー式無段変速機構100は、以下のように作動する。
前記従動側付勢部材160の付勢力が前記駆動側付勢部材130の付勢力よりも大とされているので、前記変速操作機構170に外部操作力が付加されない初期状態においては、前記駆動側可動プーリー半体120及び前記駆動側固定プーリー本体110の間の離間距離が最大となり且つ前記従動側可動プーリー半体150及び前記従動側固定プーリー半体140の間の離間距離が最小となる。
この状態においては、前記駆動側固定プーリー半体110及び前記駆動側可動プーリー半体120によって形成される駆動側プーリーに対する前記無端体180の巻き掛け半径が最小で且つ前記従動側固定プーリー半体140及び前記従動側可動プーリー半体150によって形成される従動側プーリーに対する前記無端体180の巻き掛け半径が最大の最低速状態となる(図2参照)。
前記最低速状態から前記変速操作機構170に外部操作力が付加されると、前記変速操作機構170が前記外部操作力の上昇に応じて前記駆動側付勢部材130の付勢力を上昇させる。これにより、前記駆動側可動プーリー半体120が前記駆動側固定プーリー半体110に近接する方向へ前記駆動軸101の軸線方向に沿って移動し、同時に、前記従動側可動プーリー半体150が前記従動側固定プーリー半体140から離間する方向へ前記従動軸102の軸線方向に沿って移動する。
従って、前記駆動側プーリーに対する前記無端体180の巻き掛け半径が大きくなり、これに応じて前記従動側プーリーに対する前記無端体180の巻き掛け半径が小さくなり、前記従動軸102の回転速度が上昇する。
好ましくは、前記駆動軸101のうち前記駆動側可動プーリー半体120が移動する領域及び前記従動軸102のうち前記従動側可動プーリー半体150が移動する領域には低摩擦コーティングを施すことができる。
本実施の形態においては、図2に示すように、前記駆動軸101には前記駆動側可動プーリー半体120の背面側(前記駆動側固定プーリー半体110とは反対側)に駆動側エンドキャップ135が支持されており、前記駆動側付勢部材130を形成するコイルバネは一端部が前記駆動側可動プーリー半体120の背面側に係合され且つ他端部が前記駆動側エンドキャップ135に係合されている。
なお、本実施の形態においては、前記駆動側付勢部材130の一端部は前記駆動軸101に軸線方向移動自在に外挿された当て板136(図2参照)を介して前記駆動側可動プーリー半体120の背面に係合されている。
同様に、前記従動軸102には前記従動側可動プーリー半体150の背面側(前記従動側固定プーリー半体140とは反対側)に従動側エンドキャップ165が支持されており、前記従動側付勢部材160を形成するコイルバネは一端部が前記従動側可動プーリー半体150の背面側に係合され且つ他端部が前記従動側エンドキャップ165に係合されている。
前記従動側エンドキャップ165は、調整ネジ機構167(図2参照)を介して前記従動側付勢部材160からの付勢力を受止めている。
なお、本実施の形態においては、前記従動側付勢部材160の一端部は前記従動軸102に軸線方向移動自在に外挿された当て板166(図2参照)を介して前記従動側可動プーリー半体150の背面に係合されている。
前記駆動側エンドキャップ135は、前記変速操作機構170からの押動力を受けない状態においては軸線方向に関し初期位置に位置し且つ前記変速操作機構170からの押動力が上昇するに従って前記駆動側固定プーリー半体110に近接する軸線方向一方側へ移動するように、前記変速操作機構170に作動連結された状態で前記駆動軸101に支持されている。
図2に示すように、前記初期位置は、前記駆動側エンドキャップ135に、プレッシャプレート137を介して当接する調整ネジ機構138によって決められている。
また、前記変速操作機構170の前記フォーク部170cの自由端部が前記プレッシャプレート137の背面に係合されており、前記変速操作機構170を介して外部操作力が伝達されると前記駆動側エンドキャップ135は前記プレッシャープレート137を介して前記付勢力に抗して前記軸線方向一方側(図2において上方側)に移動される。
前記従動側エンドキャップ165は、軸線方向に関する所定位置から前記従動側固定プーリー半体140に近接する軸線方向一方側とは反対側には移動不能なように前記従動軸102に支持されている。
前記所定位置は、前記従動側エンドキャップ165に当接する前記調整ネジ機構167によって決められている。前記両調整ネジ機構138、167によって前記プーリー式無段変速機構100の、図示最大減速位置が設定される。
前記変速操作機構170は、前記変速操作部材60への人為操作に応じて前記駆動側付勢部材130の付勢力を上昇させ得る限り種々の構成をとり得る。
本実施の形態においては、図1に示すように、前記変速操作機構170は前記変速操作部材60に機械式リンク61を介して作動連結されている。
これに代えて、前記作業車輌1に、前記変速操作部材60の操作量を検出するセンサ(図示せず))と、前記変速操作機構170を作動させるアクチュエータ(図示せず)とを備え、前記制御装置80が前記センサからの信号に基づいて前記アクチュエータを作動させるように構成することも可能である。
本実施の形態においては、前記作業車輌1は、さらに、前記走行系伝動経路に選択的に制動力を付加し得るブレーキ機構250を備えている。
前記ブレーキ機構250は、前記プーリー半体110、120、140、150の何れか一のプーリー半体に選択的に制動力を付加し得るように構成されている。
図3に、図2におけるIII-III線に沿った断面図を示す。
図3に示すように、詳しくは、前記ブレーキ機構250は、対応する前記プーリー半体(本実施の形態においては前記従動側固定プーリー半体140)の外周縁に周方向に沿って配設された複数の係合凹部260であって、それぞれが径方向外方に開く複数の係合凹部260と、対応する前記プーリー半体の回転軸線と平行なブレーキ作動軸線250X回りに揺動可能なブレーキ作動アーム270と、前記ブレーキ作動アーム270に設けられた係合ピン280とを備えている。
前記ブレーキ作動アーム270は、前記係合ピン280を前記プーリー本体の外周縁より径方向外方に位置させるブレーキ解除位置(図3の実線)と前記係合ピン280を前記複数の係合凹部260の何れか一の係合凹部に係合させるブレーキ作動位置(図3の一点鎖線)とをとり得るように前記ブレーキ作動軸線250X回り揺動可能とされている。
前記係合ピン280と前記係合凹部260との係合容易化の観点からは、前記ブレーキ機構250は、好ましくは、前記固定プーリー半体110、140の何れか一方に対して制動力を付加するように構成され得る。
この点を考慮して、本実施の形態においては、図3に示すように、前ブレーキ機構250は、前記従動側固定プーリー140に制動力を付加するように構成されている。
図4(a)及び(b)に、それぞれ、前記従動側固定プーリー半体140の平面図及び一部縦断側面図を示す。
図4(a)及び(b)に示すように、前記従動側固定プーリー半体140は、対応する前記従動軸102に外挿される筒部210と、前記筒部210の軸線方向一端側から径方向外方へ延びる本体部230とを有している。
前記本体部230は、径方向内方から外方へ行くに従って前記筒部210の軸線方向に関し該筒部210の他端側に位置するように傾斜され且つ前記無端体180と係合する円錐面231を有している。
斯かる構成において、前記複数の凹部260は前記本体部230の外周縁に設けられている。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記トランスアクスルユニット50の前記ハウジング51に、前記従動側固定プーリー半体140の回転軸線と平行で且つ上部が外方へ延在するようにブレーキ作動軸255が支持されている。斯かる構成においては、前記ブレーキ作動軸255の軸線が前記ブレーキ作動軸線250Xとして作用する。
前記ブレーキ作動アーム270は、図3に示すように、前記ブレーキ作動軸255の軸線回りに揺動し得るように前記ブレーキ作動軸255に支持されている。
なお、本実施の形態においては、図3に示すように、前記ブレーキ作動アーム270は、前記ブレーキ作動軸255に支持される基部271と、前記基部271から前記ブレーキ作動軸255を基準にして径方向外方へ延びる第1及び第2アーム部272、273とを有している。
前記第1アーム部272が前記係合ピン280を支持しており、前記第2アーム部273は適宜のリンク機構275(図3参照)を介して前記運転席近傍に配設されるブレーキ操作部材(図示せず)に作動連結されている。
なお、本実施の形態においては、前記駆動側固定プーリー半体110、前記駆動側可動プーリー半体120、前記従動側固定プーリー半体140及び前記従動側可動プーリー半体150はベース構造が共通化されており、これにより、コスト低減を図っている。
即ち、前記駆動側固定プーリー半体110、前記駆動側可動プーリー半体120、前記従動側固定プーリー半体140及び前記従動側可動プーリー半体150は共通のプーリー形成体200によって形成されている。
図5(a)に、前記プーリー形成体200の縦断側面図を示す。
又、図5(b)及び(c)に、それぞれ、前記固定プーリー半体110、140及び前記可動プーリー半体120、150の縦断面図を示す。
図5(a)に示すように、前記プーリー形成体200は、対応する軸に軸線方向移動可能に外挿される前記筒部210と、前記筒部210の軸線方向一端側から径方向外方へ延びる前記本体部230とを有しており、前記本体部230は、径方向内方から外方へ行くに従って前記筒部210の軸線方向に関し該筒部210の他端側に位置するように傾斜された前記円錐面231を有し且つ外周縁に前記複数の係合凹部260を有している。
図5(a)及び(b)に示すように、前記プーリー形成体200の前記筒部210に固定孔211を穿孔することで前記駆動側及び従動側の固定プーリー半体110、140が形成されている。
図2に示すように、前記固定孔211には対応する軸101(102)に設けられるピン103が係入され、これにより、前記駆動側及び従動側の固定プーリー半体110,140は対応する軸101(102)に対して軸線回り相対回転不能且つ軸線方向移動不能とされる。
図5(a)及び(c)に示すように、前記プーリー形成体200の筒部210に、当該筒部210が対応する軸101(102)に対して所定距離だけ軸線方向に沿って移動することを許容する摺動溝212を穿孔することで、前記駆動側及び従動側の可動プーリー半体120、150が形成されている。
図2に示すように、前記摺動溝には対応する軸101(102)に設けられるピン104が係入され、これにより、前記駆動側及び従動側の可動プーリー半体120,150は対応する軸101(102)に対して軸線回り相対回転不能で且つ前記摺動溝212の軸線方向長さに応じた距離だけ軸線方向に移動可能とされる。
このように、前記プーリー形成体200に対して前記固定孔211を形成することで前記駆動側及び従動側の固定プーリー半体110、140が得られ、且つ、前記プーリー形成体200に対して前記摺動溝212を形成することで前記駆動側及び従動側の可動プーリー半体120、150が得られる。
即ち、本実施の形態に係るプーリー式無段変速機構100においては、前記駆動側プーリーを形成する前記2つのプーリー半体110、120及び前記従動側プーリーを形成する前記2つのプーリー半体140、150は全て前記プーリー形成体200を共通素材としており、これにより、部品共通化による可及的なコスト低減を図り得るようになっている。
本実施の形態においては、図5(b)に示すように、前記駆動側及び従動側の固定プーリー半体110、140を形成する前記プーリー形成体200の筒部210は、軸線方向一端側に位置し、外径が大とされた大径部220と、前記大径部220から段差226を伴って軸線方向他端側へ延び、外径が小とされた小径部225とを有している。
斯かる構成によれば、前記段部226をベアリング部材101a、102b(図2参照)の内輪部材が係合する係合部位として利用することができ、前記固定プーリー半体110,140を対応する軸101(102)に対して軸線回り相対回転自在としつつ前記固定プーリー半体110、140が軸線方向他方側へ移動することを有効に防止できる。
なお、前記小径部225は、例えば、前記プーリー形成体200の前記筒部210の軸線方向所定領域の外周面を切削することによって容易に形成することができる。
好ましくは、図5(d)に示すように、前記従動側可動プーリー半体150を形成する前記プーリー形成体200の筒部210には、前記摺動溝212に代えて、前記筒部210が対応する前記従動軸102の軸線方向一方側から他方側へ移動することを許容し且つ前記筒部210の軸線方向一方側から他方側への移動に従って前記筒部210を前記従動軸102の軸線回り一方側から他方側へ移動させるカム領域214を含む摺動溝213を形成することができる。
斯かる構成によれば、前記変速操作機構170による人為操作に基づく変速に加えて、前記従動軸102に作動連結された前記駆動輪(本実施の形態においては前記後輪15R)の走行負荷に応じた自動変速を実現できる。
以下において、本実施の形態に係る前記デファレンシャルギヤ装置500について説明する。
図6に、図2におけるVI-VI線に沿った断面図を示す。
前記デファレンシャルギヤ装置500は、入力ギヤ510に入力された回転動力を一対の第1及び第2出力軸501、502に差動伝達し得るように構成されている。
詳しくは、図2及び図6に示すように、前記デファレンシャルギヤ装置500は、入力される回転動力によって回転軸線R回りに回転される入力ギヤ510と、回転軸線Rを基準にして径方向に延び、前記入力ギヤ510と共に回転軸線R回りに回転する支持軸520と、前記入力ギヤ510の回転軸線R回りの回転に伴って前記回転軸線R回りに公転し且つ前記支持軸520の軸線回りに自転し得るように前記支持軸520に支持されたベベルピニオン530と、前記ベベルピニオン530に噛合する第1及び第2サイドベベルギヤ541、542とを備えている。
前記デファレンシャルギヤ装置500においては、前記第1及び第2サイドベベルギヤ541、542の少なくとも一方が対応する前記出力軸501、502に対して相対回転自在とされている。
本実施の形態においては、前記第1サイドベベルギヤ541が対応する前記第1出力軸501に対して相対回転自在とされており、一方、前記第2サイドベベルギヤ542は対応する前記第2出力軸502に対して相対回転不能とされている。
なお、図6に示すように、本実施の形態においては、前記第1及び第2サイドベベルギヤ541、542は、それぞれ、対応する前記第1及び第2出力軸501、502に直接的に支持されている。
即ち、前記第1サイドベベルギヤ541は前記第1出力軸501に相対回転自在に支持されており、前記第2サイドベベルギヤ542は前記第2出力軸502に相対回転不能に支持されている。
図2及び図6に示すように、前記デファレンシャルギヤ装置500は、さらに、対応する前記サイドベベルギヤ541が相対回転自在とされている前記出力軸(本実施の形態においては前記第1出力軸501)に支持された単一の切換スライダ550を備えている。
前記切換スライダ550は、対応する前記出力軸(前記第1出力軸501)に軸線回り相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持されており、外部操作に応じて、対応する前記出力軸の軸線方向位置に関し、対応する前記第1出力軸501を前記入力ギヤ510に対して相対回転不能とするデフロック位置と、対応する前記第1出力軸501を前記入力ギヤ501に対して相対回転自在としつつ対応する前記第1サイドベベルギヤ541に対して相対回転不能とするデフ位置と、対応する前記第1出力軸501を前記入力ギヤ510及び対応する前記第1サイドベベルギヤ541の双方に対して相対回転自在とするフリーホイール位置とをとり得るように構成されている。
本実施の形態においては、図6に示すように、前記第1出力軸501の内端部には、外周面にスプライン501aが形成されており、前記切換スライダ550が前記スプライン501aに係合することで前記第1出力軸501に対して相対回転不能且つ軸線方向移動可能となっている。
なお、図6においては、前記第1出力軸501より上側においては前記切換スライダ550をデフロック位置に位置されている状態で示し、前記第1出力軸501より下側においては前記切換スライダ550がフリーホイール位置に位置されている状態で示している。
このように、本実施の形態に係る前記デファレンシャルギヤ装置500は、前記切換スライダ550をデフ位置に位置させることで、前記入力ギヤ510に入力された回転動力を前記第1及び第2出力軸501、502間の負荷差に応じて当該第1及び第2出力軸501、502に差動伝達するデフ状態を現出させ、且つ、前記切換スライダ550をデフロック位置に位置させることで、前記入力ギヤ510に入力された回転動力を前記第1及び第2出力軸501、502間の負荷差に拘わらず当該第1及び第2出力軸501、502に同期伝達するデフロック状態を現出させることに加えて、前記切換スライダ550をフリーホイール位置に位置させることで、前記入力ギヤ510と前記第1及び第2出力軸501、502との間を動力伝達を遮断させるフリーホイール状態を現出させることができる。
従って、例えば、前記駆動源25や前記変速機構100の故障時に前記作業車輌1を強制牽引させる必要がある場合には、前記切換スライダ550をフリーホイール位置に位置させることで、牽引時における駆動輪(本実施の形態においては前記後輪15R)の回転が前記デファレンシャルギヤ装置500より上流側に伝達されることを防止でき、前記作業車輌1の牽引を無理なく行うことが可能となる。
斯かる効果は、本実施の形態におけるように、前記駆動源25から作動的に伝達される回転動力がウォームギヤ190(図2参照)を介して前記入力ギヤ510に入力される場合に、特に有効となる。
即ち、駆動輪の自由回転状態は、例えば、駆動源から駆動輪へ至る走行系伝動経路の何れかの部分にクラッチ機能を備えることによっても実現できる。つまり、前記無段変速機構100にクラッチ機能を備えたり、若しくは、前記走行系伝動経路にクラッチ機能を有する独立した装置を備え、前記クラッチ機能によって前記駆動源及び前記駆動輪の間を遮断状態とさせることによっても、駆動輪をフリーホイール状態とすることができる。
しかしながら、前記入力ギヤ510が前記ウォームギヤ190を介して前記駆動源25から作動的に回転動力を入力する場合には、前記デファレンシャルギヤ装置500より伝動方向下流側にクラッチ機能を備えた部材を備えない限り、作業車輌1の強制牽引時に前記ウォームギヤ190が大きな抵抗となってしまう。
即ち、前記デファレンシャルギヤ装置500より伝動方向上流側にクラッチ機能を備えた部材を備えた場合には、前記クラッチ機能によって走行系伝動経路を遮断させたとしても、強制牽引を可能とする為には前記駆動輪15Rの強制回転によって前記ウォームギヤ190を回転させる必要がある。
又、前記デファレンシャルギヤ装置500より伝動方向下流側にクラッチ機能を備えた部材を備えることは、レイアウトやコストの観点で不利となる。
これに対し、本実施の形態に係る前記デファレンシャルギヤ装置500は、前記切換スライダ550によって、前記入力ギヤ510と前記第1及び第2出力軸501、502との間の伝動状態を遮断させることができる。
従って、前記入力ギヤ510が前記ウォームギヤ190を介して前記駆動源25から作動的に回転動力を入力する場合であっても、前記ウォームギヤ190が作業車輌1の強制牽引に対して抵抗となることを防止できる。
本実施の形態においては、図6に示すように、前記入力ギヤ510はリングギヤとされており、これにより、前記デファレンシャルギヤ装置500全体の小型化を図っている。
詳しくは、前記入力ギヤ510はリング状に形成されており、前記回転軸線Rと同心上に設けられた支持孔511と、前記支持孔511よりも前記回転軸線Rの径方向外方に位置する設置孔512とを有している。
前記支持孔511は、前記第1及び第2出力軸501、502の内端部を支持している。
前記設置孔512は、前記回転軸線方向両側に開口しており、前記支持軸520及び前記ベベルピニオン530の設置空間を形成している。
前記支持軸520は、前記回転軸線Rの径方向に延びるように前記設置孔512に配置されている。
前記ベベルピニオン530は、前記設置孔512内に配置された前記支持軸520に支持されており、回転軸線方向両側からアクセス可能な状態とされている。
前記第1サイドベベルギヤ541は、前記支持軸520より前記回転軸線方向一方側において前記ベベルピニオン530と噛合するように前記第1出力軸501に支持されており、前記第2サイドベベルギヤ542は、前記支持軸520より前記回転軸線方向他方側において前記ベベルピニオン530と噛合するように前記第2出力軸502に支持されている。
前記切換スライダ550は、前記第1サイドベベルギヤ541より前記回転軸線方向一方側において前記第1出力軸501に支持されている。
前記切換スライダ550には前記回転軸線方向他方側へ延びる係合ピン551が設けられており、前記第1サイドベベルギヤ541には前記回転軸線R方向に沿って貫通し且つ前記係合ピン551が挿通可能な貫通孔545が設けられ、前記入力ギヤ510には前記回転軸線方向一方側へ開き且つ前記係合ピン551が係入可能な係合凹部515が設けられている。
斯かる構成において、前記切換スライダ550がデフロック位置に位置する際には前記係合ピン551が前記貫通孔545を挿通した状態で先端が前記係合凹部515に係入され(図6における前記第1出力軸501より上側において図示されている状態)、これにより、前記第1出力軸501が前記入力ギヤ510及び前記第1サイドベベルギヤ541に対して相対回転不能となる。
前記切換スライダ550がデフ位置に位置する際には前記係合ピン551が前記貫通孔545に内挿されつつ先端が前記係合凹部515には係入されず、これにより、前記第1出力軸501が前記入力ギヤ510に対しては相対回転自在とされつつ前記第1サイドベベルギヤ541に対しては相対回転不能となる。
そして、前記切換スライダ550がフリーホイール位置に位置する際には前記係合ピン551が前記貫通孔545には内挿されず(図6における前記第1出力軸501より下側において図示されている状態)、これにより、前記第1出力軸501は前記入力ギヤ510及び前記第1サイドベベルギヤ541の双方に対して相対回転自在となる。
前記デファレンシャルギヤ装置500は、さらに、外部からの操作力に応じて、前記切換スライダ550を移動させる押動機構600を有している。
前記押動機構600は、軸部611及びフォーク部612を含むシフトフォーク軸610を有している。
前記軸部611は、前記回転軸線Rと直交する方向に延び且つ少なくとも一端部が外方へ延在された状態で前記ハウジング51に軸線回り回転自在に支持されている。
前記フォーク部612は、前記切換スライダ550に係合し得るように前記軸部611から延びている。
前記シフトフォーク軸610は、前記軸部611の軸線回り第1方向への回転に応じて前記フォーク部612が前記切換スライダ550をフリーホイール位置からデフ位置へ又はデフ位置からデフロック位置への係合方向へ押動し且つ前記軸部612の軸線回り第2方向への回転に応じて前記フォーク部612が前記切換スライダ550をデフロック位置からデフ位置へ又はデフ位置からフリーホイール位置への解除方向へ押動するように構成されている。
即ち、例えば、前記切換スライダ550がデフ位置に位置されている状態で、前記軸部611が軸線回り第1方向へ回転されると、前記フォーク部612が前記切換スライダ550を係合方向へ押動し、前記切換スライダ550がデフロック位置へ移動する。
一方、前記切換スライダ550がデフ位置に位置されている状態で、前記軸部611が軸線回り第2方向へ回転されると、前記フォーク部612が前記切換スライダ550を解除方向へ押動し、前記切換スライダ550がデフフリーホイール位置へ移動する。
図3及び図6に示すように、前記押動機構600は、さらに、前記軸部611のうち前記ハウジング51より外方に位置する部分に相対回転不能に支持された被操作側アーム620を有している。
前記被操作側アーム620は、前記運転席20近傍に備えられるデフ切換操作部材(図示せず)に適宜のリンク機構629(図3参照)を介して作動連結される。
好ましくは、前記押動機構600に、前記被操作側アーム620とは別体とされ且つ前記デフ切換操作部材からの外部操作力を受ける操作側アーム630と、前記操作側アーム630の動きを前記被操作側アーム620に伝える待ち受けバネ640とをさらに備えることができる。
図7(a)及び(b)に、前記シフトフォーク軸610及び前記被操作側アーム620に加えて、前記操作側アーム630及び前記待ち受けバネ640を備えた第1変形例に係る押動機構600Bの部分平面図及び部分側面図を示す。
図7(a)及び(b)に示すように、前記被操作側アーム620は、基端部が前記シフトフォーク軸610の前記軸部611に相対回転不能に支持されており、前記軸部611の径方向外方へ延びている。
前記被操作側アーム620には、前記軸部611と略平行に延びた被操作側ピン621が設けられている。
前記操作側アーム630は、基端部が前記シフトフォーク軸610の前記軸部611に相対回転自在に支持されており、前記被操作側アーム620と対向するように前記軸部611の径方向外方へ延びている。
前記操作側アーム630には、前記軸部611と略平行に延びた操作側ピン631が設けられている。
前記待ち受けバネ640は、前記軸部611に巻き付けられた螺旋部645と前記螺旋部645の一端側及び他端側からそれぞれ径方向外方へ延びる第1端部641及び第2端部642とを含むコイルバネとされており、前記操作側係合ピン631及び前記被操作側係合ピン621は前記コイルバネの前記第1及び第2端部641、642に挟まれている。
前記押動機構600Bは以下のように動作する。
図8(a)及び(b)に前記第1変形例に係る押動機構600Bの部分平面図を示す。
図8(a)は、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム640が双方共にフリーホイール位置に位置されている状態を示している。
図8(b)は、前記被操作側アーム620はフリーホイール位置に位置されたままの状態で前記操作側アーム630だけがフリーホイール位置からデフ位置へ移動された状態を示している。
まずは、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム640が共にデフ位置に位置されている状態(図7(a))から前記操作側アーム630が解除方向へ操作されてフリーホイール位置に移動される場合について説明する。
前記操作側アーム630のデフ位置からフリーホイール位置への動きは前記待ち受けバネ640を介して前記被操作側アーム620に伝達され、前記被操作側アーム620もデフ位置からフリーホイール位置に位置される(図8(a))。
前記被操作側アーム620のデフ位置からフリーホイール位置への移動によって、前記切換スライダ550がデフ位置からフリーホイール位置へ移動され、前記係合ピン551が前記第1サイドベベルギヤ541の前記貫通孔545から抜き出された状態(フリーホイール状態)となる。
次に、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620がフリーホイール位置に位置されている状態(図8(a))から前記操作側アーム630が係合方向へ操作されてデフ位置に移動される場合について説明する。
この動きによって、前記切換スライダ550の前記係合ピン551は前記第1サイドベベルギヤ541の前記貫通孔545に挿入されることになるが、前記係合ピン551が前記貫通孔545に対して周方向に関し変位されていると、前記係合ピン551が前記貫通孔545内に直ちに挿入されない事態が生じ得る。
このような事態が生じた場合には、前記被操作側アーム620がフリーホイール位置に残されたままで、前記操作側アーム630だけが前記デフ切換操作部材への人為操作に応じてフリーホイール位置からデフ位置へ移動されることになり、この際に、前記コイルスプリング640を弾性変形されて保有弾性を有する状態となる(図8(b)参照)。
即ち、前記操作側アーム630の動きは前記待ち受けバネ640を介して前記被操作側アーム620に伝達されるが、前記係合ピン551が前記第1サイドベベルギヤ541における前記貫通孔545以外の部分に当接している場合には、前記被操作側アーム620のフリーホイール位置からデフ位置への移動が禁止される。
従って、前記操作側アーム630だけがフリーホイール位置からデフ位置へ移動され、この際、前記待ち受けバネ640として作用するコイルスプリングは弾性変形されて保有弾性を有する状態となる(図8(b)参照)。
この状態においては、前記コイルスプリングは保有弾性によって前記被操作側アーム620を係合方向へ(この場合にはフリーホイール位置からデフ位置へ)押動し続けることになり、前記係合ピン551と前記貫通孔545との周方向位置が一致された時点で、前記係合ピン551が前記貫通孔545に挿入されて前記切換スライダ550がデフ位置へ移動する。
このように、前記第1変形例に係る前記押動機構600Bによれば、前記待ち受けバネ640が弾性変形することによって前記操作側アーム630及び前記被操作側アームの動作不一致を吸収しつつ、前記弾性変形に伴う前記待ち受けバネ640の保有弾性によって前記被操作側アーム620(即ち、前記切換スライダ550)を前記操作側アーム630の動きに追従させることができる。
より好ましくは、図7及び図8に示すように、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620の一方(図示の形態においては、前記操作側アーム630)に、他方(図示の形態においては、前記被操作側アーム620)に設けられた前記ピン621が係入されるスリット635を設けることができる。
前記スリット635は前記軸部611の周方向に沿って延びており、その周方向長さは前記被操作側アーム620が前記シフトフォーク軸610の前記軸部611回りにデフ位置、デフロック位置又はフリーホイール位置の何れか所定位置に位置されたままの状態で、前記操作側アーム630だけが隣接する位置へ移動することを許容するように設定されている。
斯かる構成によれば、前記スリット635及び前記スリット635に係入される前記ピン621を前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620のガイドとして作用させることができ、これにより、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620の動作安定化を図ることができる。
又、図7及び図8に示すように、前記第1変形例に係る前記押動機構600Bには、好ましくは、前記操作側アーム630をデフ位置、デフロック位置及びフリーホイール位置に係止するディテント機構700が備えられる。
前記ディテント機構700は、例えば、前記操作側アーム630の外周縁に前記軸部611の周方向に沿って設けられた複数のディテント凹部705と、前記ディテント凹部705に対して進退可能とされた係止部材710と、前記係止部材710を前記ディテント凹部705に向けて付勢する付勢部材715とを有し得る。
前記複数のディテント凹部705は、前記操作側アーム630がフリーホイール位置、デフ位置及びデフロック位置に位置された際に、前記係止部材710と対向するような位置に設けられる。
図9に、第2変形例に係る押動機構600Cの部分平面図を示す。
なお、図中、前記押動機構600及び前記第1変形例に係る押動機構600Bと同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を適宜省略する。
図9に示すように、前記第2変形例に係る押動機構600Cは、前記スリット635がスリット636に変更されている点において、前記第1変形例に係る押動機構600Bと相違している。
前記スリット636は、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620のうち当該スリット636が形成されたアームとは反対側の他方のアームに設けられた係合ピン621が係入される点、及び、前記軸部611の周方向に沿っている点においては前記スリット635と共通しているが、その周方向長さにおいては前記スリット636と相違している。
詳しくは、図9に示すように、前記スリット636の周方向長さは、前記操作側アーム630の操作方向が前記切換スライダ550を係合方向へ押動させる方向である場合には前記被操作側アーム620を移動させること無く前記操作側アーム630だけが隣接する操作位置へ移動することを許容し、且つ、前記操作側アーム630の操作方向が前記切換スライダ550を解除方向へ押動させる方向である場合には前記操作側アーム630が前記係合ピン621を介して前記被操作側アーム620と共に隣接する操作位置へ移動するように設定されている。
前記第2変形例に係る押動機構600Cは以下のように動作する。
図9に示すように、前記操作側アーム630は、前記軸部611回りに、前記切換スライダ550を解除方向へ押動させる解除方向及び前記切換スライダ550を係合方向へ押動させる係合方向に操作される。
まず、前記操作側アーム630が解除方向へ操作される場合について、図10を参照しつつ説明する。
前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620が同一操作位置(図10(a)においてはデフ位置)に位置されている際には、前記係合ピン621は、前記スリット636における、前記操作側アーム630の解除方向上流側の端部に係合されている(図10(a))。
従って、前記操作側アーム630が解除方向へ操作されると、前記スリット636の端部によって前記係合ピン621が押動され、前記被操作側アーム620も解除方向へ直ちに移動する(図10(b))。
次に、前記操作側アーム630が係合方向へ操作される場合について、図11及び図12を参照しつつ説明する。
図11(a)〜(c)は、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620がフリーホイール位置に位置されている状態から、前記操作側アーム630がデフ位置へ操作された場合を示している。
図12(a)〜(c)は、前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620がデフ位置に位置されている状態から、前記操作側アーム630がデフロック位置へ操作された場合を示している。
前記操作側アーム630及び前記被操作側アーム620が同一操作位置に位置されている際には、前記ピン621は、前記スリット636における、前記操作側アーム630の解除方向上流側の端部(即ち、係合方向下流側の端部)に係合されている(図11(a)及び図12(a)参照)。
従って、前記操作側アーム630が係合方向へ操作された場合には、前記係合ピン621は前記スリット636に対して前記操作側アームの係合方向上流側へ相対移動することになり、前記係合ピン621及び前記スリット636によって前記被操作側アーム620が係合方向へ押動されることはない。
一方、前記操作側係合ピン631及び前記被操作側係合ピン621は前記コイルスプリング640の前記第1及び第2端部641、642によって狭持されているから、前記操作側アーム630の係合方向への動きは前記操作側係合ピン631、前記コイルスプリング640及び前記被操作側係合ピン621を介して前記被操作側アーム620へ伝達され、前記被操作側アーム620も係合方向へ移動しようとする。
この際に、前記切換スライダ550の前記係合ピン551が前記第1サイドベベルギヤ541の前記貫通孔545(又は前記リングギヤ510の前記係合凹部515)と周方向同一位置に位置されていると、前記係合ピン551が前記貫通孔545(又は前記係合凹部515)に直ちに係入され、これにより、前記切換スライダ550の係合方向への移動が許容される。
これに対し、前記係合ピン551が前記貫通孔545(又は前記係合凹部515)に対して周方向に関し変位されていると、前記係合ピン551が前記第1サイドベベルギヤ541(又は前記リングギヤ510)の壁面に衝突し、前記切換スライダ550の係合方向への移動が禁止される。
このような事態が生じた場合には、前記被操作側アーム620はその位置に固定されたままで、前記操作側アーム630だけが前記コイルスプリング640を弾性変形させつつ係合方向へ移動する(図11(b)及び図12(b)参照)。
即ち、前記コイルスプリング640が保有弾性によって前記被操作側係合ピン621を介して前記被操作側アーム620を係合方向へ押動し続けている状態で、前記切換スライダ550の前記係合ピン551が前記第1サイドベベルギヤ541(又は前記リングギヤ510)の壁面に衝突している。
なお、この際、前記被係合側係合ピン621は前記スリット636における前記操作側アーム630の係合方向上流側端部へ相対的に移動される(図11(b)及び図12(b)参照)。
図11(b)及び図12(b)に示された状態、即ち、前記コイルスプリング640が保有弾性によって前記被操作側アーム620を係合方向へ押動している状態で、前記切換スライダ550の前記係合ピン551の周方向位置が前記貫通孔545(又は前記係合凹部515)と一致すると、前記切換スライダ550が係合方向へ移動される(図11(c)及び図12(c))。
即ち、前記第2変形例に係る押動機構600Cにおいては、前記操作側アーム630が前記切換スライダ550を移動させる為の外部操作力を受ける操作側部材として作用し、前記シフトフォーク軸610及び前記被操作側アーム620が前記切換スライダ550に作動的に連結された被操作側部材として作用する。
そして、前記操作側係合ピン631、前記被操作側係合ピン621、前記コイルスプリング640及び前記スリット636が前記操作側部材の動きを前記被操作側部材に伝達する中継部材であって、前記操作側部材の動きが前記切換スライダ550を係合方向へ移動させる場合には前記操作側部材の動きを前記待ち受けバネを介して前記被操作側部材に伝達する一方、前記操作側部材の動きが前記切換スライダ550を解除方向へ移動させる場合には前記操作側部材の動きを前記待ち受けバネを介さずに前記被操作側部材伝達する中継部材として作用する。
実施の形態2
以下、本発明に係るデファレンシャルギヤ装置の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施の形態に係るデファレンシャルギヤ装置500Bの断面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その説明を適宜省略する。
図13に示すように、本実施の形態に係るデファレンシャルギヤ装置500Bは、前記デファレンシャルギヤ装置500に比して、前記第1サイドベベルギヤ541の代わりに第1サイドベベルギヤ570を有し且つ前記切換スライダ550の代わりに切換スライダ580を有しており、さらに、前記入力ギヤ510と共に一体的に回転するデフケース560を備えている。
詳しくは、前記デファレンシャルギヤ装置500Bは、前記入力ギヤ510と、前記支持軸520と、前記ベベルピニオン530と、前記支持軸520より回転軸線方向一方側において前記ベベルギヤ530に噛合する第1サイドベベルギヤ570と、前記第2サイドベベルギヤ542と、前記デフケース560と、前記切換スライダ580とを有している。
本実施の形態においては、前記支持軸520は前記デフケース560に支持されている。
図13に示すように、前記第1サイドベベルギヤ570は、前記支持軸520より前記回転軸線方向一方側において前記ベベルピニオン530と噛合するギヤ部571と、前記回転軸線上に配置され且つ前記ギヤ部571を相対回転不能に支持する軸部575とを含んでいる。
前記軸部575は、前記切換スライダ580を相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持する前記第1出力軸501と相対回転自在な状態で同軸上に配置されている。
前記切換スライダ580は、デフロック位置に位置する際には前記第1出力軸501を前記デフケース560及び前記軸部575の双方に対して相対回転不能に連結し、デフ位置に位置する際には前記第1出力軸501を前記デフケース560に対しては相対回転自在としつつ前記軸部575に対して相対回転不能に連結し、フリーホイール位置に位置する際には前記第1出力軸501を前記デフケース560及び前記軸部575の双方に対して相対回転自在とする。
本実施の形態においては、図13に示すように、前記第1出力軸501における前記軸部575と対向する端部には、外周面にスプライン501aが形成されており、前記切換スライダ580は内周面に前記スプライン501aに係合する内側スプライン581を有している。
又、前記軸部575における前記第1出力軸501と対向する端部には、外周面に前記内側スプライン581が係合可能なスプライン575aが形成されている。
さらに、前記切換スライダ580は外周面に外側スプライン582を有しており、前記デフケース560には前記外側スプライン582が係合可能なスプライン560aが形成されている。
前記切換スライダ580がフリーホイール位置に位置されている際には、前記内側スプライン581は前記軸部575のスプライン575aと非係合で且つ前記外側スプライン582は前記デフケース560のスプライン560aと非係合とされる。
前記切換スライダ580がフリーホイール位置から軸線方向一方側の係合方向へ移動されてデフ位置に位置されると、前記内側スプライン581は前記第1出力軸501のスプライン501aと係合しつつ前記軸部575のスプライン575aとも係合する。なお、この時点において、前記外側スプライン582は前記デフケース560のスプライン560aとは非係合とされる。
前記切換スライダ580がデフ位置から係合方向へ移動されてデフロック位置に位置されると、前記内側スプライン581は前記第1出力軸501のスプライン501aと係合しつつ前記軸部575のスプライン575aとも係合し、且つ、前記外側スプライン582が前記デフケース560のスプライン560aと係合する。
本実施の形態に係る前記デファレンシャルギヤ装置500Bは、前記押動機構600、600B、600Cとは異なる第3変形例に係る押動機構600Dを有している。
図14に、前記押動機構600Dを含んだ状態の前記デファレンシャルギヤ装置500Bの断面図を示す。
図14に示すように、前記押動機構600Dは、前記切換スライダ580の移動方向と略平行に配置され且つ軸線方向移動可能とされたシフト軸650と、軸線回り第1方向への回転に応じて前記シフト軸650を軸線方向一方側の係合方向へ押動し且つ軸線回り第2方向への回転に応じて前記シフト軸650を軸線方向他方側の解除方向へ押動する操作軸655と、前記操作軸655に相対回転不能に支持された操作側アーム656と、前記シフト軸650に軸線方向相対移動可能に外挿された中空部661及び前記中空部661から延びて前記切換スライダ580に係合するフォーク部662を有するフォーク部材660と、前記シフト軸650に設けられた係合側押動部材665であって、前記シフト軸650の係合方向への移動時に前記待ち受けバネとして作用するスプリング675を介して前記中空部661を係合方向へ押動する係合側押動部材665と、前記シフト軸650に設けられた解除側押動部材670であって、前記シフト軸650の解除方向への移動時に前記スプリング675を介さずに前記中空部661を解除方向へ押動する解除側押動部材670とを備えている。
前記押動機構600Dにおいては、前記操作側アーム656、前記操作軸655及び前記シフト軸650が前記切換スライダ580を移動させる為の外部操作力を受ける前記操作側部材として作用し、前記フォーク部材660が前記切換スライダ580に作動的に連結された前記被操作側部材として作用し、前記係合側押動部材665、前記解除側押動部材670及び前記スプリング675が前記中継部材として作用する。
なお、当然ながら、前記押動機構600Dを前記実施の形態1に係るデファレンシャルギヤ装置500に備えることも可能であるし、前記押動機構600、600B、600Cを前記実施の形態2に係るデファレンシャルギヤ機構500Bに備えることも可能である。
190 ウォームギヤ
500、500B デファレンシャルギヤ装置
501 第1出力軸
502 第2出力軸
510 入力ギヤ
511 支持孔
512 設置孔
515 係合凹部
520 支持軸
541、570 第1サイドベベルギヤ
542 第2サイドベベルギヤ
545 貫通孔
550、580 切換スライダ
551 係合ピン
560 デフケース
571 ギヤ部
575 軸部
610 シフトフォーク軸
611 軸部
612 フォーク部
620 被操作側アーム
621 被操作側係合ピン
630 操作側アーム
631 操作側係合ピン
635、626 スリット
640 コイルバネ
641 第1端部
642 第2端部
645 螺旋部
650 シフト軸
655 操作軸
656 操作側アーム
660 フォーク部材
661 中空部
662 フォーク部
665 係合側押動部材
670 解除側押動部材
675 スプリング
700 ディテント機構
R 回転軸線

Claims (9)

  1. 入力ギヤに入力された回転動力を、前記入力ギヤの回転軸線回りの回転と共に前記回転軸線回りに公転しつつ前記回転軸線を基準にして径方向に延びる支持軸の軸線回りに自転可能なベベルピニオンと前記ベベルギヤに噛合する第1及び第2サイドベベルギヤとを介して、一対の第1及び第2出力軸に差動伝達可能なデファレンシャルギヤ装置であって、
    前記第1及び第2サイドベベルギヤの少なくとも一方は対応する前記出力軸に対して相対回転自在とされ、前記サイドベベルギヤが相対回転自在とされている前記出力軸には軸線回り相対回転不能且つ軸線方向移動可能に単一の切換スライダが支持されており、
    前記切換スライダは、前記入力ギヤに対して相対回転自在としつつ対応する前記サイドベベルギヤに対して相対回転不能となるように前記サイドベベルギヤに直接又は間接的に係合するデフ位置と、前記デフ位置から対応する前記出力軸の軸線方向一方側の係合方向へ移動されることで位置するデフロック位置であって、前記入力ギヤに対して相対回転不能となるように前記入力ギヤに直接又は間接的に係合するデフロック位置と、前記デフ位置から対応する前記出力軸の軸線方向他方側の解除方向へ移動されることで位置するフリーホイール位置であって、前記入力ギヤ及び対応する前記サイドベベルギヤの双方に対して相対回転自在となるように係合解除されるフリーホイール位置とをとり得ることを特徴とするデファレンシャルギヤ装置。
  2. 前記第1サイドベベルギヤが対応する前記第1出力軸に対して相対回転自在とされ、前記切換スライダは前記第1出力軸に支持されており、
    前記第2サイドベベルギヤは対応する前記第2出力軸に相対回転不能とされていることを特徴とする請求項1に記載のデファレンシャルギヤ装置。
  3. 前記入力ギヤは、前記第1及び第2出力軸の内端部を支持する支持孔と、前記支持孔より径方向外方に位置し前記回転軸線方向両側に開口する設置孔とを有するリングギヤとされ、
    前記支持軸は、前記ベベルピニオンを支持した状態で前記設置孔内に配置され、
    前記第1サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向一方側において前記ベベルピニオンと噛合するように前記第1出力軸に支持され、
    前記第2サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向他方側において前記ベベルピニオンと噛合するように前記第2出力軸に支持され、
    前記切換スライダは、前記第1サイドベベルギヤより前記回転軸線方向一方側において前記第1出力軸に支持されており、
    前記切換スライダには前記回転軸線方向他方側へ延びる係合ピンが設けられ、前記第1サイドベベルギヤには前記回転軸線方向に貫通する貫通孔が設けられ、前記入力ギヤには前記回転軸線方向一方側へ開く係合凹部が設けられており、
    前記切換スライダがデフロック位置に位置する際には前記係合ピンが前記貫通孔を挿通した状態で先端が前記係合凹部に係入され、前記切換スライダがデフ位置に位置する際には前記係合ピンが前記貫通孔に内挿されつつ先端が前記係合凹部には係入されず、前記切換スライダがフリーホイール位置に位置する際には前記係合ピンが前記貫通孔に内挿されないことを特徴とする請求項2に記載のデファレンシャルギヤ装置。
  4. 前記入力ギヤに対して回転軸線回り相対回転不能とされ且つ前記支持軸を支持するデフケースを備え、
    前記第1サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向一方側において前記ベベルピニオンと噛合するギヤ部と、前記回転軸線上に配置され且つ前記ギヤ部を相対回転不能に支持する軸部とを含み、
    前記軸部は、前記切換スライダを相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持する前記第1出力軸と相対回転自在な状態で同軸上に配置され、
    前記第2サイドベベルギヤは、前記支持軸より前記回転軸線方向他方側において前記ベベルギヤと噛合した状態で前記第2出力軸に相対回転不能に支持されており、
    前記切換スライダは、デフロック位置に位置する際には前記第1出力軸を前記デフケース及び前記軸部の双方に対して相対回転不能に連結し、デフ位置に位置する際には前記第1出力軸を前記デフケースに対しては相対回転自在としつつ前記軸部に対して相対回転不能に連結し、フリーホイール位置に位置する際には前記第1出力軸を前記デフケース及び前記軸部の双方に対して相対回転自在とすることを特徴とする請求項2に記載のデファレンシャルギヤ装置。
  5. 前記切換スライダを移動させる為の外部操作力を受ける操作側部材と、
    前記切換スライダに作動的に連結された被操作側部材と、
    前記操作側部材及び前記被操作側部材の間に介挿された待ち受けバネを有し、前記操作側部材の動きを前記被操作側部材に伝達する中継部材とを備え、
    前記中継部材は、前記操作側部材の動きが前記切換スライダを係合方向へ移動させる場合には前記操作側部材の動きを前記待ち受けバネを介して前記被操作側部材に伝達する一方、前記操作側部材の動きが前記切換スライダを解除方向へ移動させる場合には前記操作側部材の動きを前記待ち受けバネを介さずに前記被操作側部材に伝達することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のデファレンシャルギヤ装置。
  6. 軸線回り回転自在な状態で前記回転軸線と直交する方向に延びる軸部及び前記切換スライダに係合するフォーク部を有し、前記軸部の軸線回り第1方向への回転に応じて前記フォーク部が前記切換スライダを係合方向へ押動し且つ前記軸部の軸線回り第2方向への回転に応じて前記フォーク部が前記切換スライダを解除方向へ押動するシフトォーク軸と、
    前記シフトフォーク軸の前記軸部に相対回転不能に支持された被操作側アームと、
    前記被操作側アームとは独立し且つ前記被操作側アームと対向するように前記シフトフォーク軸の前記軸部に相対回転自在に支持された操作側アームであって、外部操作に応じてデフ位置、デフロック位置及びフリーホイール位置の何れかにセットされる操作側アームと、
    前記シフトフォーク軸の前記軸部と略平行に延びるように前記被操作側アーム及び前記操作側アームにそれぞれ設けられた被操作側係合ピン及び操作側係合ピンと、
    前記軸部に巻き付けられた螺旋部と前記螺旋部の一端側及び他端側からそれぞれ径方向外方へ延びて前記被操作側係合ピン及び前記操作側係合ピンを挟む第1端部及び第2端部とを含むコイルバネとを備え、
    前記操作側アーム及び前記被操作側アームの一方には、他方に設けられた前記係合ピンが係入されるスリットが前記軸部の周方向に沿って設けられており、
    前記スリットの周方向長さは、前記操作側アームの操作方向が前記切換スライダを係合方向へ押動させる方向である場合には前記被操作側アームを移動させること無く前記操作側アームだけが隣接する操作位置へ移動することを許容し、且つ、前記操作側アームの操作方向が前記切換スライダを解除方向へ押動させる方向である場合には前記操作側アームが前記係合ピンを介して前記被操作側アームと共に隣接する操作位置へ移動するように設定されており、
    前記操作側アームが前記操作側部材として作用し、
    前記シフトフォーク軸及び前記被操作側アームが前記被操作側部材として作用し、
    前記操作側係合ピン、前記被操作側係合ピン、前記コイルスプリング及び前記スリットが前記中継部材として作用することを特徴とする請求項5に記載のデファレンシャルギヤ装置。
  7. 前記切換スライダの移動方向と略平行に配置され且つ軸線方向移動可能とされたシフト軸と、
    軸線回り第1方向への回転に応じて前記シフト軸を軸線方向一方側の係合方向へ押動し且つ軸線回り第2方向への回転に応じて前記シフト軸を軸線方向他方側の解除方向へ押動する操作軸と、
    前記操作軸に相対回転不能に支持された操作側アームと、
    前記シフト軸に軸線方向相対移動可能に外挿された中空部及び前記中空部から延びて前記切換スライダに係合するフォーク部を有するフォーク部材と、
    前記シフト軸に設けられた係合側押動部材であって、前記シフト軸の係合方向への移動時に前記待ち受けバネとして作用するスプリングを介して前記中空部を係合方向へ押動する係合側押動部材と、
    前記シフト軸に設けられた解除側押動部材であって、前記シフト軸の解除方向への移動時に前記スプリングを介さずに前記中空部を解除方向へ押動する解除側押動部材とを備え、
    前記操作側アーム、前記操作軸及び前記シフト軸が前記操作側部材として作用し、
    前記フォーク部材が前記被操作側部材として作用し、
    前記係合側押動部材、前記解除側押動部材及び前記スプリングが前記中継部材として作用することを特徴とする請求項5に記載のデファレンシャルギヤ装置。
  8. 前記操作側アームをデフ位置、デフロック位置及びフリーホイール位置に係止するディテント機構が備えられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のデファレンシャルギヤ装置。
  9. 前記入力ギヤは、ウォームギヤを介して回転動力を入力するように構成されていることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のデファレンシャルギヤ装置。
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