JP2013159593A - 溶岩粉末及び火山灰を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】富士山系の溶岩粉末及び富士山の火山灰に多種のミネラルがバランスよく含まれていることに着目し、これをサプリメントとして摂取するにより好適な殺菌効果を発揮させ、生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化する。富士山溶岩の粉末をそのまま使用したり、固めて錠剤にしたりと、いろいろな利用方法がある。
【選択図】なし
Description
また放射性ヨウ素にあっても、人体に取り込まれると甲状腺に蓄積しやすく、これにより甲状腺ガンを発症する虞があった。
放射性物質は、それが付着したものの表面を液体で洗い流したり削り落としたりして、物理的及び化学的に除去することが可能であるが、それでは放射性物質が別の場所に拡散するだけであることから、集光させたレーザー光を照射して放射性物質を蒸発又は昇華させることにより効率良く除去することができる除染装置が案出された(特許文献1参照)
セシウム、ヨウ素などのミネラルは、それが放射性ミネラルであっても、生体内に一定量を保持しつつ、一定量を超えて新たに摂取すると順次排出していく仕組みが生体にある一方、一旦生体内に取り込まれた放射性ミネラルを積極的に排出する手段は従来存在しなかった。
また、人体にとって毒物といわれるものであっても、少量を用いることにより有用となることが知られている。例えば、塩素は強力な毒ガス兵器にもなるが、僅かな量(低濃度)を制御して用いることにより、水道水、プール、温泉水等の殺菌・消毒に有用に用いられている。食品用の防腐剤も同様であり、僅かな量(低濃度)で有効となるものの、多く(高濃度で)用いた場合には人体に有毒となる。更に、一種類の金属元素(ナトリウム、セシウム等)を過剰に摂取した場合にも毒になることが知られている。そして、抗生物質は医薬品として有用であるが、悪玉菌のみならず、善玉菌をも殺菌してしまうという問題があった。
人体の健康維持や疾病において微量金属元素・超微量金属元素の役割への着目は世界的な潮流となっており、わが国においても「日本人の無機質(ミネラル)摂取基準(厚生労働省『第6次改定日本人の栄養所要量について』(1999.6)が定められたほか、金属元素を含む飲料水や食品の発売などが相次いでいる。
これら金属元素は、単体では人体における濃度の安全領域が狭く、欠乏しても、過剰に摂取しても病理を招くことがわかっている。例えば、ヨウ素では、欠乏症でも、過剰症でも、ともに甲状腺腫・甲状腺肥大を招く。カドミウムや銅も、人体においては必要な金属元素であるが、鉱毒(銅の化合物、亜酸化鉄、硫酸)によりおびただしい死者をだした足尾鉱山や、カドミウム公害によるイタイイタイ病など、過剰症による惨状を引き起こした。
このほか、抗がん剤治療ではプラチナを含む化合物シスプラチンが、がん細胞の成長を抑えることがわかっているが、正常細胞にも同様に作用してしまうため、死期を早めてしまう危険性があるなど、抗がん剤治療の賛否を引き起こす元となっている。
福島第一原発事故により課題となっている放射性セシウム、放射性ストロンチウムについても同様であり、(放射性でない)セシウム、ストロンチウムは、ともに人体にとって有益であるが、放射性物質の細胞への影響のほか、一種を大量に摂取する危険性も伴っている。
例えば、活性酸素の一つであるヒドロキシラジカルは、過酸化水素水が細胞内の鉄分や銅などの金属イオンと結びついて変化した物質である。
Fe2++H2O2→Fe3++・OH+OH−
ヒドロキシルラジカルは、強い酸化力が特徴であり、ヒドロキシルラジカルを含む活性酸素は、一般的には、過酸化脂質の発生による細胞膜の変成や酵素活性の低下、発癌、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞を発症させるほか、老化や寿命、アルツハイマー病の発症とも深い関わりがあるなど、「諸悪の根源」であるとされている。
しかしながら、生命海洋起源説のもと、生物進化の歴史を振り返るとき、活性酸素の"毒性"の面にのみ着目することは、必ずしも正しい姿勢とはいえない。われわれ人間は酸素に基づく代謝機構をもつ「好気性生物」であり、呼吸することはグルコース1分子が完全に酸化し、688キロカロリーのエネルギーが得られる。このエネルギーにより途方もなく進化したのである(桜井弘著「金属は人体になぜ必要か」(講談社)210頁参照)。
悪玉扱いされるヒドロキシルラジカルを含む活性酸素種についても、すべてが病気の原因になるわけではなく、例えば、「白血球からつくられるスーパーオキシドアニオンは、風邪やその他の病原菌がからだに侵入してきたときに、最前線でたたかう兵士のような役割をもっている」(非特許文献1)。
富士山溶岩についても、「溶岩石水の各種細菌に対する殺菌効果試験」において、MRSA菌、ピロリ菌、サルモレラ菌、O−157菌、腸菌ビブリオ菌、カンイロバクター菌の不活性、すなわち高い殺菌効果を立証している。
これは、富士山溶岩の金属元素が、水の過酸化水素水と反応し、ヒドロキシルラジカルが発生し、その酸化力による殺菌と考えられる(非特許文献1,図4−6参照)。
しかしながら、富士山溶岩微粉末を塗布や服用しているNPO法人富士山溶岩と健康を守る会の会員の報告によれば、「ピロリ菌がなくなった」「水虫がでなくなった」「便臭がなくなった」「胃腸は快調」「風邪をひきにくくなった」などのほか、末期がんが治癒した例も複数あり、富士山溶岩というバランスのよいミネラル摂取により、一方で殺菌力を発揮しつつ、全体として免疫力の向上や生体反応のコントロールに寄与していると考えられる。
放射性セシウム、放射性ストロンチウムの摂取についても、活性酸素のコントロールによっていわゆる無毒化するとともに、一方で、ヒドロキシルラジカルなどの殺菌力を発揮していわゆる悪玉菌を駆逐しつつ、他方で、生体内の臓器を保護し、いわゆる善玉菌を活性化させる。これは、人体内の金属元素と同様に、富士山溶岩が、(1)30種を超える金属元素(微量金属元素・超微量金属元素)をもち、かつ(2)バランスのよい構成であることに起因すると考えられる。
富士山溶岩のような人や動物等にすぐれた効果のある多種でバランスのよいミネラル(微量金属元素・超微量金属元素)を人工的につくることは不可能に近く、またバランスよくミネラルを含む物質を自然界に求めてもなかなか存在しなかったのである。
また、溶岩粉末に賦形剤を加えてカプセル内に封入したことを特徴とする。
また、溶岩粉末に塩を混合して家畜が舐めやすい大きさの塊状に成形したことを特徴とする。
また、溶岩粉末は、その95%以上が粒子径1.0μm未満であることを特徴とする。
溶岩粉末の95%以上を粒子径1.0μm未満とすることにより、細かな粒子状の溶岩粉末が含有するミネラル分は生体内に取り込まれやすくなる。
このように富士山溶岩粉末及び火山灰は、水と接触すると過酸化水素水と反応して、電子を奪うオキシフルのような物質が発生する。このため、水道水の中に富士山溶岩粉末又は火山灰を入れておくと、10年経過しても腐敗することがないことが判明した。そして、このような優れた殺菌効果を発揮することから、サプリメント等の健康食品や医薬品に加え、水の浄化剤、水の保存剤としても広く使用することができ、そして富士山溶岩及び火山灰を入れた水を飲むことで胃内に生息するヘリコバクターピロリ菌を退治するなどの実例も検出されている。
また、本発明に係る富士山の溶岩粉末及び火山灰は、果実類、稲などの農作物に害をもたらす細菌・ウイルスを殺菌し、カビ菌を逃避させることから、果実、農作物の栄養材・殺菌材としても使用可能である。
一般的に、富士山系の富士五湖周辺で採取される溶岩石や火山灰は、他の地域の溶岩石に比べて多種のミネラルをバランスよく含んでおり、毒性がない。
この富士山の溶岩を検査した結果を下記の表1に示す。これからわかるように、富士山溶岩を透過した水には30種近い微量ミネラルが検出されており、比較した水道水よりも多くの微量ミネラルが含まれていることがわかる。
富士山溶岩50gを河口湖町の水道水2リットルに入れ、24時間放置後、IPC−MSにより微量元素の測定を行った結果
このように、多種のミネラルをバランスよく摂取することが、生体にとって優れた殺菌作用を及ぼすことを示す実例としては、バルビサという動物の存在が知られている。ボルネオに住むイノシシ科のバルビサは、有毒のヒ素を含む果実、パンギノキ(フットボールフルーツ)を常食としているが、泥を食べて多くのミネラルを摂取することにより解毒している例がある。
また、本発明者自身も、富士山溶岩の粉末を摂取することにより、塩分を過剰に摂取しても高血圧症にならないという実例がある。
更には、人が元来もっている免疫力や自己治癒能力について検討すると、ヒドロキシラヂカルなどの酸化力によって酵素などのSOD様物質を発生させ免疫力や自己治癒能力が増大するものであり、これらが全く存在しない環境では、これらに対する耐性がなくなってしまうと考えられる。
富士山溶岩の約30種類のバランスのよいミネラルが作り出す酸化力は、生体内の悪玉菌のみを殺菌し、善玉菌を元気にするものであり、バランスのよいミネラルは毒性がないという事実も実験により得られている。
放射性セシウムの放射線量が高い土壌で栽培される米や野菜、果実からは、高い放射線量が検出されており、これを食すると害になることは明白である。これを解決するためには、富士山溶岩を粉砕して得られる細粒や粉末、または火山灰を田畑に散布することが好適である。その場合に、米や野菜は、田畑の土壌に散布された富士山溶岩や火山灰中の多種のミネラルをバランスよく吸収し、これにより放射性セシウムの吸収を妨げられ、収穫された米や野菜から検出される放射線量は低くなると考えられる。すなわち、放射性のセシウム137については、土壌中にカリウムがあると作物内にセシウムが吸収されるのを妨げる作用があることが知られているが、高価な単体のカリウムを田畑の土壌に散布することは難しいが、カリウムを一定量含む富士山溶岩や火山灰を用いることにより、代用させることができるものである。
[1]溶岩石の採取・調達
火山性の溶岩は日本全国に分布しているが、本実施形態の溶岩粉末の原材料としては、富士山系の富士五湖周辺で採取される溶岩石が好適である。
[2]選別
ある程度粒状化又は小ブロック化された溶岩石のうち、溶岩以外の成分を除去し、加工に値する溶岩石のみを選別する。
粒状化又は小ブロック化した溶岩石を粉末化する。溶岩粉末の粉末化の方法としては、各種の粉砕装置、例えば杵と臼を用いて摺りつぶす方法や、遠心衝撃装置等によって粉砕して粉状に加工する方法がある。これに限らず、溶岩石を種々の用途に加工する工程、例えば溶岩プレートや溶岩ブロックなどの加工工程に際して排出される粉末状の切削屑を利用してもよい。そして、溶岩粉末の95%以上が粒子径1.0μm未満となるようにするものである。
また、粉末化の前に溶岩粉末を乾燥させる工程を含めてもよく、更に粉末化の後に不純物を取り除く工程を含めてもよい。
得られた溶岩粉末を篩かけして、所望する粒径範囲の溶岩粉末を分離する。篩かけの方法としては、所定のメッシュの篩で篩かけする方法のほか、遠心分離装置等によって篩かけする方法も可能である。
篩かけした溶岩粉末を精製する。精製は、溶岩粉末に含まれる不純物を選別するために行われる。例えば、溶岩粉末を水に沈殿させて浮遊物を取り除いたり、沈殿速度を利用して不純物を除去したりすることにより、溶岩粉末の純度を高めることができる。
このようにして得られた溶岩粉末を、そのまま経口投与に用いたり、またはサプリメント用の固形体としてもよい。
固形体とする場合には、溶岩粉末に、乳糖やデンプンなどの賦形剤や、デンプン糊やアラビアゴム糊、ヒドロピシプロピルセルロースなどの結合剤を混合した上で、飲みやすい小さい錠剤に成形したり、溶岩粉末に適切な賦形剤などの添加剤を混和してカプセルの中に封入したり、溶岩粉末をゼラチンで溶かして固めてゼリー(ゲル)形状にしたり、溶岩粉末をデンプン又は寒天に混ぜてシート形状にしたりするものである。
また牛馬等の家畜の飼料用の溶岩粉末固形体とする場合には、溶岩粉末に適量の塩を配合して家畜が舐めやすい大きめの塊状の形状に圧縮成形するものである。
なお、火山灰については、上記[3]粉末化の工程から処理を行えばよいものである。
1.75mm2のフラスコに細胞組織MDCKを、培養液MEM500mLにL-グルタミン5mL、PS 5mL、アンホテリシンB 2ml、FBS 50mLを添加したメディウムで3日間培養した。
2.96穴のマイクロプレートを用い、1×105 cells/mLとなるように細胞数を調整し100μLずつ分注した。
3.3日間、5%で培養し、細胞がフルシートになっていることを確認した。
4.被検資料120gに生理食塩液200mLで縣濁させ600mg/mLの溶液を作製した。
5.MDCK培地にオートクレーブ減菌した600mg/mL溶液とMDCK培地を1:1の割合で混合して用いた(300mg/mL溶液)。
6.インフルエンザウイルスはH1N1型(感染価4.1logTCID50)を用いた。
7.インフルエンザウイルス培地(MEM500mLにL-グルタミン5mL、PS 5mL、アンホテリシンB 2ml、トリプシン0.5mL、ビタミン5mL、非必須アミノ酸5mL、ゲンタマイシン0.5mL、BSA溶液1mL、1M HEPES 12.5mLを添加)を用意し、ウイルス液の原液と100倍希釈液を作製した。
8.ウイルス液とインフルエンザウイルス培地を棟梁混合した後、室温で振り混ぜた。0時間、0.5時間、1時間、2時間、3時間後に接触させた後、3000rpmで10分間遠心分離した後、予めフルシートになっていることを確認したMDCKプレートに100μL/wellずつ分注した。
9.陰性対照試料として、インフルエンザ培地と被検液とを等量混合したもの、陽性対照試料として、ウイルス液とインフルエンザ培地とを等量混合したものを同様に試験した。
10.33℃、5%CO2インキュベータで7日間培養し、CPE(細胞変性効果:cytopathic effect)にて判定した。
実験結果を下記の表2に示す。
このように、溶岩粉末がインフルエンザウイルスH1N1型のウイルス原液に対しては20時間経過後から、100倍希釈液に対しては試験開始直後から、不活化作用を呈することが確認された。
また、富士山溶岩粉末及び富士山火山灰を稲、野菜、果実栽培に用いることにより、汚染された田畑を改善し、健康によい米、野菜、果実を栽培することができることから、農業においても好適に用いることができる。
Claims (7)
- ミネラルを含む富士山系の溶岩石を粉砕して得た溶岩粉末及び富士山の火山灰をサプリメントとして生体に投与することを特徴とする溶岩粉末を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法。
- 溶岩粉末及び火山灰に、賦形剤と、結合剤を混合して錠剤形状やシート形状に成形したことを特徴とする請求項1記載の溶岩粉末を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法。
- 溶岩粉末に賦形剤を加えてカプセル内に封入したことを特徴とする請求項1記載の溶岩粉末を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法。
- 溶岩粉末に塩を混合して家畜が舐めやすい大きさの塊状に成形したことを特徴とする請求項1記載の溶岩粉末を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法。
- 溶岩粉末は、その95%以上が粒子径1.0μm未満であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の溶岩粉末を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法。
- ミネラルを含む富士山系の溶岩石を粉砕して得た溶岩粉末又は富士山の火山灰を田畑に散布することを特徴とする溶岩粉末を用いた生体内の有毒物質及び放射性物質の無毒化方法及び汚染された田畑の改善方法。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の溶岩粉末を用いたインフルエンザウイルスの不活化方法。
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A521 | Written amendment |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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