JP2013159306A - 電気自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気モータとその制御装置とを近接して配置した上で、車室内のスペースを十分に確保可能とする。
【解決手段】バッテリ2から電力を供給されて、左右後輪11、12の間に配置された電気モータ3により後輪を駆動する電気自動車において、電気モータ3に電力を供給し電気モータ3の駆動制御を行う制御装置20を、座席15、16の下部のフロアパネル10上に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気自動車の制御装置の車体への搭載構造に関する。
電気モータを走行駆動源とする電気自動車には、バッテリ、電気モータ、制御装置(制御手段)が車両に搭載されている。制御装置は、バッテリから電気モータに駆動電流を供給して作動制御する機能を有しており、高出力用の電気モータと共に大型の構成部品の一つとなっている。
これらの構成部品の車両への搭載位置は種々考えられるが、特に2人乗りの小型の電気自動車では、軽量化と車体の小型化が強く望まれているため、電気モータを左右後輪の間に配置し、電気モータにより後輪を駆動する、所謂ミッドシップレイアウトが好ましい。このようにミッドシップレイアウトにすると、前輪の前に走行駆動源を搭載するフロントシップレイアウト車よりも取廻し性が向上し、またフロントオーバーハングを短縮でき軽量化及び小型化に有利となる。
更に、車室の下方にバッテリを搭載するとともに、電気モータを作動制御する制御装置を電気モータの上方に近接して配置し、制御装置と電気モータとを接続する比較的高価な高電流用の電気ケーブルの全長を抑えるようにした電気自動車が開示されている(特許文献1)。
特開2009−61915号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、左右後輪の間の電気モータの上方に制御装置を配置すると、電気モータの上方の車室内のスペースが減少してしまうといった問題点がある。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、左右後輪の間に配置された電気モータにより後輪を駆動する電気自動車において、電気モータと制御手段とを近接して配置した上で、車室内のスペースを十分に確保可能とすることにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、バッテリから電力を供給されて、左右後輪の間に配置された電気モータにより後輪を駆動する電気自動車であって、電気モータに電力を供給し電気モータの駆動制御を行う制御手段を、座席の下部のフロアパネル上に配置したことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1において、制御手段を覆うカバーを備え、座席の少なくとも一部がカバー上に載置され、座席が当該カバーによって支持されることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2において、車体の左右下部を前後方向に延びる一対のサイドメンバを備えるとともに、座席の下方で左右方向に延び一対のサイドメンバ間を接続するクロスメンバを備え、制御手段及びカバーの少なくとも一つが、クロスメンバに固定されることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2または3において、バッテリは、制御手段の下方に配置されるとともに、カバー内に、外部電源から供給された電力によりバッテリを充電する充電手段を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、電気モータを駆動制御する制御手段を、座席の下部に配置したので、車両のデッドスペースを利用して制御手段を搭載し、車室内のスペースを拡大することができる。特に、左右後輪の間に配置された電気モータにより後輪を駆動する電気自動車において、電気モータの上方に制御手段を設ける必要がないので、電気モータの上方のフロアパネルの位置を下げて車室内のスペースを確保することができる。
更に、左右後輪の間に配置された電気モータにより後輪を駆動する車両では、電気モータと制御手段とを近接して配置することができ、電気モータと制御手段とを接続する電力供給用の電気ケーブルの長さを抑え、部品コストを抑制することができる。
また、制御手段は、フロアパネル上に配置されるので、防水性を確保することができる。
請求項2の発明によれば、制御手段を覆うカバーが座席の支持部材と共用されるので、部品点数を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、サイドメンバを連結するクロスメンバに制御手段やカバーが固定されるので、制御手段等の固定用部材を新たに設ける必要がなく、部品点数を更に抑制することができる。
請求項4の発明によれば、バッテリの充電手段を制御手段とともにカバー内に配置したので、比較的大型の電気機器をまとめて、防水性が確保された車両のデッドスペースに搭載し、車室内のスペースを増加させることができる。
本発明の一実施形態に係る電気自動車の概略内部構成を示す側面図である。 図1に示す電気自動車の車両前後方向中央部の縦断面図である。 カバーの形状を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気自動車の概略内部構成を示す側面図である。図2は、図1に示す電気自動車の車両前後方向中央部の縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態の電気自動車(以下、車両1という)は、走行駆動源として、バッテリ2及び電気モータ3を搭載した2人乗りの電気自動車である。
図1、2に示すように、車両1は、ボディ4の骨格部材として、下部にサイドメンバ5、6を備えている。
サイドメンバ5、6は、車両前後方向に延び、左右1個ずつ備えられている。サイドメンバ5、6の前後両端部は図示しないクロスメンバによって夫々連結されている。
サイドメンバ5、6は、フロアパネル10の下方に配置され、フロアパネル10を支持する機能を有している。
バッテリ2は、フロアパネル10の下方に配置されている。バッテリ2は、上記のように、走行駆動用の電気モータ3の電力供給源として大容量のもの、即ち外形の比較的大きなものが採用されており、サイドメンバ5、6の間のスペースを略一杯に使用するような左右幅寸法となっている。
電気モータ3は、左右後輪11、12の間に設けられ、車両後部の荷室13のフロアパネル10aの下方に配置されている。
車室14のフロアパネル10b上には、左右に座席15、16が配置されている。車両1の左右の座席15、16の下方には、夫々、車両左右方向に延びるクロスメンバ17、18が設けられている。クロスメンバ17、18は、車両前後方向に間隔をおいて一対配置されており、左右のサイドメンバ5、6を連結している。
更に、車両には、バッテリ2から電気モータ3に電力を供給し、電気モータ3を作動制御する制御装置20(制御手段)と、外部電源から電力を供給されてバッテリ2を充電する充電器21(充電手段)とが搭載されている。充電器21は、制御装置20と左右に並べてクロスメンバ17、18間のフロアパネル10b上に配置されている。
制御装置20及び充電器21は、夫々略長方体の形状であって、座席15、16とフロアパネル10bとの間、かつ前後のクロスメンバ17、18の間に、左右に並べて配置され、前後を例えばボルトによってクロスメンバ17、18に夫々固定されている。
制御装置20は、下方のバッテリ2と図示しない高電流用の電気ケーブルで接続されるとともに、電気モータ3と高電流用の電気ケーブル22で接続されている。
また、制御装置20及び充電器21は、カバー23によって覆われている。
図3は、カバー23の形状を示す斜視図である。
図3に示すように、カバー23は、下面が開口した略長方体の形状である。カバー23の前後側面には、水平方向に突出する鍔部23a、23bが備えられ、鍔部23a、23bには複数のボルト孔24が設けられている。カバー23は、鍔部23a、23bが前後のクロスメンバ17、18の上面に設置され、図示しないボルトによってクロスメンバ17、18に固定される構造となっている。
カバー23の上壁23cの左右方向中央部には、上面が水平で前後方向に延びる凸部23dが設けられている。凸部23dの内部には、凸部23dの強度を向上させるために、補強板23eが設けられている。また、凸部23dの内側には、上面からボルトが螺合可能なようにナット23fが溶接されている。
図2に示すように、カバー23は、左右方向中央部が車両左右方向中央部と一致するように、座席15、16の下に配置されている。座席15、16は、左右両側下端部で支持されており、左右方向外側の下端部が座席15、16の前後寸法に合わせてフロアパネル10から上方に立設した支持ブラケット25に固定され、左右方向内側の下端部がカバー23の凸部23d上に載置され、図示しないボルトでナット23fに螺合してカバー23に固定されている。したがって、座席15、16は、支持ブラケット25とカバー23に支持され、車体に固定されている。
以上のような構造により、本実施形態では、電気モータ3を駆動制御する制御装置20が座席15、16の下に配置されているので、車両1のデッドスペースを利用して制御装置20が配置され、車室14内のスペースを増加させることができる。特に、特許文献1のように制御装置20を電気モータ3の上方に配置していないので、電気モータ3の上方の荷室13のスペースを十分に確保して、積載性を向上させることができる。
本実施形態の車両1のように、小型の電気自動車では、座席15、16の下部と左右後輪11、12の間とが比較的近接しており、制御装置20と電気モータ3とを近接して配置させることができる。したがって、制御装置20と電気モータ3とを接続する高電流用の比較的高価な電気ケーブル22の長さを抑え、部品コストを抑制することができる。
また、電気モータ3を左右後輪11、12の間に配置し、後輪11、12を駆動するミッドシップレイアウトであるので、前輪間に電気モータ3を配置し前輪を駆動するフロントシップレイアウトと比較すると、フロントオーバーハングを抑えて車両の軽量化及び小型化を図ることができる。また、後輪駆動とすることで、最小回転半径時での電気モータ3の最大トルクを抑制することができ、電気モータ3を小型化して部品コストを抑制することができる。更に、バッテリ2、電気モータ3、制御装置20等、比較的大型の構成部品が車両前後方向中央部にまとめられて配置されるので、車両の設計自由度を向上させるとともに、車両の運動性能を向上させることができる。
また、制御装置20は、フロアパネル10の上部、即ち車室14内に配置されているので、防水性能が確保される。したがって、制御装置20自体に防水機能を持たせる必要がなく、部品コストを低減させることができる。
また、制御装置20を覆うカバー23を固定するクロスメンバ17、18が左右のサイドメンバ5、6を連結しているので、車体の強度部材の一部となり、車体の剛性を向上させることができる。
また、カバー23の中央部の凸部23dで座席15、16の一部を支持し、カバー23が座席15、16の支持ブラケットを兼ねた構造となっており、車両1の部品点数を少なくすることができる。
また、本実施形態では、カバー23内に制御手段だけでなく充電器21も収納されており、比較的大型の電気機器をまとめて、防水性が確保された車両のデッドスペースに搭載し、車室14内のスペースを増加させることができる。
なお、上記実施形態では、カバー23の強度を確保するために凸部23d内に補強板23eを設けているが、その他の方法、例えば凸部23dにビードを設けて強度を向上させてもよい。
また、本発明は上記の実施形態に限定するものではなく、左右後輪の間に配置された電気モータにより後輪を駆動する電気自動車に広く適用することができる。
1 車両
2 バッテリ
3 電気モータ
5、6 サイドメンバ
10 フロアパネル
15、16 座席
17、18 クロスメンバ
20 制御装置
21 充電器
23 カバー

Claims (4)

  1. バッテリから電力を供給されて、左右後輪の間に配置された電気モータにより後輪を駆動する電気自動車であって、
    前記電気モータに電力を供給し当該電気モータの駆動制御を行う制御手段を、座席の下部のフロアパネル上に配置したことを特徴とする電気自動車。
  2. 前記制御手段を覆うカバーを備え、
    前記座席の少なくとも一部が前記カバー上に載置され、前記座席が当該カバーによって支持されることを特徴とする請求項1に記載の電気自動車。
  3. 車体の左右下部を前後方向に延びる一対のサイドメンバを備えるとともに、前記座席の下方で左右方向に延び前記一対のサイドメンバ間を接続するクロスメンバを備え、
    前記制御手段及び前記カバーの少なくとも一つが、前記クロスメンバに固定されることを特徴とする請求項2に記載の電気自動車。
  4. 前記カバー内に、外部電源から供給された電力により前記バッテリを充電する充電器を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の電気自動車。
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