JP2013159057A - 記録装置、カバー - Google Patents

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克巳 岡本
Noriyasu Aoki
義安 青木
Kazutoshi Sakamoto
一峻 坂本
Toshinori Fujimatsu
俊紀 藤松
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Abstract

【課題】カバーを閉じた状態で開口部とカバーとの間に空間部が形成される記録装置では、空間部を浮遊するインクミストが空間部の外部に流出するという課題がある。
【解決手段】用紙Pに記録する記録部と、筐体2の内部に設けられ、用紙Pが搬送される搬送経路10と、筐体2に設けられ、搬送経路10が露出する搬送経路開口部としての開口部24と、開口部24を覆うカバー30と、を備え、筐体2は、開口部24に対して側面を成す筐体面2d側が開口部24より突出した突出部33を有し、カバー30が開口部24を覆う状態において、カバー30と開口部24との間には空間部が形成され、空間部の筐体面2d側は突出部33によって覆われ、空間部の筐体面2dと反対側を覆う壁部302を備えた記録装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録装置、カバーに関する。
記録装置としてのインクジェットプリンターは、液体噴射ヘッドからインクを噴射して用紙などの記録媒体に文字や画像を記録する。液体噴射ヘッドから噴射されたインクがインクミストとなって浮遊することがある。そこで、例えば特許文献1では、給送ローラーの下部を覆うカバーを備えた記録装置が開示されている。
印刷中に、所謂紙ジャムが発生し、用紙が搬送経路に残ったままとなることがある。そこで、搬送経路が露出する開口部と開口部を開閉可能なカバーを筐体に備え、搬送経路に残った用紙を、使用者がカバーを開け、開口部から手を入れて取り除くようにする記録装置が考えられる。
特開2007−126272号公報
しかしながら、カバーを閉じた状態で開口部とカバーとの間に空間部が形成される記録装置がある。このような記録装置では、空間部を浮遊するインクミストが空間部の外部に流出するという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]記録媒体に記録する記録部と、筐体の内部に設けられ、前記記録媒体が搬送される搬送経路と、前記筐体に設けられ、前記搬送経路が露出する搬送経路開口部と、前記搬送経路開口部を覆うカバーと、を備え、前記筐体は、前記搬送経路開口部に対して側面を成す筐体面側が前記搬送経路開口部より突出した突出部を有し、前記カバーが前記搬送経路開口部を覆う状態において、前記カバーと前記搬送経路開口部との間には空間部が形成され、前記空間部の前記筐体面側は前記突出部によって覆われ、前記空間部の前記筐体面と反対側を覆う壁部を備えたことを特徴とする記録装置。
本適用例によれば、空間部の筐体面側は突出部によって覆われ、空間部の筐体面と反対側を覆う壁部を備える。これにより、空間部を浮遊するインクミストが空間部の外部に流出することを抑制できる。
[適用例2]前記記録部は、前記記録媒体に向かってインクを噴射する液体噴射ヘッドを有し、前記筐体に設けられ、前記搬送経路開口部と隣接する隣接開口部と、前記筐体の外部に配置されたインクタンクと、前記隣接開口部を通り、前記液体噴射ヘッドと前記インクタンクとを連通するインク供給チューブと、を備えたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、隣接開口部を通り、液体噴射ヘッドとインクタンクとを連通するインク供給チューブが備えられる。これにより、インク供給チューブが搬送経路や搬送経路開口部に位置しないので、使用者が、搬送経路開口部から手を入れて搬送経路に残った記録媒体を取り除くとき、インク供給チューブが障害になることを防止できる。
[適用例3]前記インク供給チューブは、前記液体噴射ヘッドと連通された第1のインク供給チューブと、前記インクタンクと連通された第2のインク供給チューブとを備え、前記第1のインク供給チューブと前記第2のインク供給チューブとの間に介在する中継部を備えたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、第1のインク供給チューブ、第2のインク供給チューブをそれぞれ異なる部材によって構成することができる。
[適用例4]前記壁部は、前記カバーに設けられたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、インクミストが隣接開口部側に流出することを抑制できる。
[適用例5]前記壁部は、前記搬送経路開口部における前記突出部と反対側の縁に設けられたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、インクミストが隣接開口部側に流出することを抑制できる。
[適用例6]前記隣接開口部を覆う隣接開口部カバーを備えたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、外観上の美観が向上する。
[適用例7]前記インク供給チューブを係合する係合部を、前記筐体における前記搬送経路開口部を除く位置に備えたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、インク供給チューブが搬送経路や搬送経路開口部に位置しないので、使用者が、搬送経路開口部から手を入れて搬送経路に残った記録媒体を取り除くときの障害になることを防止できる。
[適用例8]前記隣接開口部と連通し、前記中継部を収容する収容部が備えられたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、第1のインク供給チューブや第2のインク供給チューブが搬送経路や搬送経路開口部に位置しないので、使用者が、搬送経路開口部から手を入れて搬送経路に残った記録媒体を取り除くとき、第1のインク供給チューブや第2のインク供給チューブが障害になることを防止できる。
[適用例9]前記中継部は、前記収容部に装着されたアダプターであることを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、筐体とインクタンクとを分離することができる。
[適用例10]前記中継部は、前記収容部に備えられた継手であることを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、第1のインク供給チューブと第2のインク供給チューブとを中継することができる。
[適用例11]前記アダプターは、液体を貯留する貯留部を備えた液体容器であることを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、貯留部から液体を液体噴射ヘッドに供給することができる。
[適用例12]前記筐体における前記搬送経路開口部の鉛直方向下側に、前記記録媒体を排出する排出用開口部が備えられたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、使用者は、筐体における排出用開口部が備えられた側から搬送経路開口部に手を入れて搬送経路に残った記録媒体を取り除くことができる。
[適用例13]前記筐体における前記排出用開口部の鉛直方向下側に、前記記録媒体を載置するカセット挿入口部が備えられたことを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、使用者は、筐体におけるカセット挿入口部が備えられた側から搬送経路開口部に手を入れて搬送経路に残った記録媒体を取り除くことができる。
[適用例14]記録媒体に記録する記録部と、筐体の内部に設けられ、前記記録媒体が搬送される搬送経路と、前記筐体に設けられ、前記搬送経路が露出する搬送経路開口部と、を備え、前記筐体は、前記搬送経路開口部に対して側面を成す筐体面側が前記搬送経路開口部より突出した突出部を有する記録装置のカバーであって、前記搬送経路開口部を覆う状態において、前記搬送経路開口部との間には空間部が形成され、前記空間部の前記筐体面側は前記突出部によって覆われ、前記空間部の前記筐体面と反対側は、壁部によって覆われることを特徴とするカバー。
本適用例によれば、搬送経路開口部を覆う状態において、搬送経路開口部との間には空間部が形成され、空間部の筐体面と反対側は、壁部によって覆われる。これにより、インクミストが流出することを抑制できる。
記録装置の外観斜視図。 カバーを取り外した状態における記録装置の外観斜視図。 カバーを取り外した状態における搬送経路開口部の部分の外観斜視図。 カバーを装着した部分の外観斜視図。 カバーの断面図。 カバーの斜視図。 実施形態2におけるカバーを取り外した状態における記録装置の外観斜視図。 実施形態2における収容部の部分を示す外観斜視図。 中継部としての継手を示す図。 (a)は、貯留部を備えたアダプターの斜視図、(b)は、管形状の継手の斜視図。 実施形態4における記録装置の外観斜視図。 実施形態5における記録装置の外観斜視図。 実施形態5におけるカバーを取り外した状態における記録装置の外観斜視図。 カバーの断面図。 記録部に原稿給紙部とスキャナー部とを備えた記録装置の外観斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1における記録装置としてのインクジェットプリンター(以降は、プリンターという)1を副走査方向D2下流側から見た図、すなわち正面側から見た外観斜視図である。カバー30は、一方の面が粘着性を有する帯状の固定部材31によって、筐体2に固定される。
図2は、図1のカバー30を取り外した状態におけるプリンター1の外観斜視図である。筐体2の内部には、筐体2に固定されたガイド部3に沿って、主走査方向D1に往復移動するキャリッジ4が備えられる。キャリッジ4には、液体としてのインクを噴射する液体噴射ヘッド5が備えられる。
筐体2の副走査方向D2上流側すなわち背面側には、記録媒体としての用紙Pを載置する用紙サポート14が備えられる。用紙サポート14に載置された用紙Pは、筐体2に備えられた給紙装置(不図示)によって筐体2の内部に給紙される。
筐体2の内部に給紙された用紙Pは、搬送経路10に沿って副走査方向D2に搬送される。液体噴射ヘッド5は、主走査方向D1に往復移動しながら、搬送される用紙Pに対してインクを噴射し、用紙Pに文字や画像を記録する。
文字や画像が記録された用紙Pは、プリンター1の正面側に設けられた排出用開口部18から、副走査方向D2下流側に排出され、スタッカー17に載置される。
また、プリンター1には、用紙Pを積載するためのカセット15が、カセット挿入口部26から挿入され、副走査方向D2にスライド可能に備えられる。使用者は、カセット15に設けられた取手部16を用いて、カセット15を引き出し、用紙Pを積載する。
カセット15に積載された用紙Pの最上部にある用紙Pが給紙装置によって、筐体2の内部に給紙され、搬送経路10に沿って搬送される。液体噴射ヘッド5は、主走査方向D1に往復移動しながら、搬送される用紙Pに対してインクを噴射し、用紙Pに文字や画像を記録する。文字や画像が記録された用紙Pは、排出用開口部18から排出され、スタッカー17に載置される。
プリンター1の正面側には、電源のオン・オフの操作や、印刷条件の設定を行う操作ボタン23や印刷条件の表示や、印刷時のエラー情報を表示するための発光ダイオードなどの表示部22が備えられる。
筐体2の内部には、主走査方向D1において仕切る仕切り板11、仕切り板13、副走査方向D2において仕切る仕切り板12が設けられている。キャリッジ4、ガイド部3は、鉛直方向D3において、仕切り板11,12,13の下側に備えられる。この構成により、キャリッジ4は、鉛直方向D3における仕切り板11,12,13の下側の位置で、主走査方向D1に往復移動する。
筐体2の内部には、主走査方向D1において仕切り板11と仕切り板13によって区画され、副走査方向D2において排出用開口部18の鉛直方向D3上側に形成された壁部9と仕切り板12によって区画され、鉛直方向D3において搬送経路10と筐体2の内側の上部に形成された内壁面2bによって区画される空洞部Sが形成される。
筐体2の正面側すなわち副走査方向D2下流側には、主走査方向D1において仕切り板11と仕切り板13によって区画され、鉛直方向D3において内壁面2bと壁部9の鉛直方向D3上側の壁面9aによって区画される範囲(主走査方向D1の幅A2と鉛直方向D3の高さBに示す範囲)が開口する搬送経路開口部としての開口部24が設けられている。
このように、筐体2の内部における搬送経路10の液体噴射ヘッド5側に空洞部Sが形成され、空洞部Sと連通し、筐体2の正面側が開口する開口部24が形成されている。また、ガイド部3は、副走査方向D2において仕切り板12より背面側に備えられ、キャリッジ4は、副走査方向D2において仕切り板12と重なる位置に備えられる。
このような構成により、使用者がプリンター1の正面側に設けられた開口部24から空洞部Sを見ると、キャリッジ4の一部と搬送経路10が露出している。
筐体2の正面側すなわち副走査方向D2下流側には、主走査方向D1において仕切り板11と内壁面2aによって区画され、鉛直方向D3において内壁面2bと壁部9の鉛直方向D3上側の壁面9aによって区画される範囲(主走査方向D1の幅A1と鉛直方向D3の高さBに示す範囲)が開口する隣接開口部としての開口部28が設けられている。
筐体2の正面側における図面右側の突出部33には、挿入孔32が設けられている。挿入孔32には、筐体2の内部に備えられた回路基板(不図示)と電気的に接続される端子(不図示)が備えられている。プリンター1の外部に配置された情報処理機器の通信用ケーブルが挿入孔32に挿入され、端子を介して回路基板と電気的に接続される。
筐体2の外には、インクタンク50が備えられる。インクタンク50には、インク色別に区画された液体容器51a,51b,51c,51dが備えられる。本実施形態では、液体容器51a〜51dには、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどのインクがそれぞれ収容される。
インク供給チューブ40a,40b,40c,40dは、液体噴射ヘッド5とインクタンク50の液体容器51a,51b,51c,51dと連通し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクがポンプ部(不図示)を介してインクタンク50から液体噴射ヘッド5に供給される。
開口部28の副走査方向D2上流側には、筐体2の内部を副走査方向D2に仕切る仕切り板27が設けられる。仕切り板27には、貫通孔29が形成されている。また、搬送経路10の鉛直方向D3上側の主走査方向D1の幅A1の範囲においては、壁部9の鉛直方向D3上部から副走査方向D2上流側に延びる底板20が形成されている。
インク供給チューブ40a〜40dは、筐体2の外部から開口部28を通り、底板20に当接または上部を通り、貫通孔29を通り、キャリッジ4側に配置される。そして、インク供給チューブ40a〜40dは、キャリッジ4に固定される。インク供給チューブ40a〜40dは、キャリッジ4の主走査方向D1の往復移動に伴って、フレキシブルに変形が可能である。
インク供給チューブ40a〜40dは、結束部(不図示)によって束ねられ、プリンター1の筐体2の図面左側側面に備えられた係合部21に係合される。係合部21は、筐体2における開口部24を除く位置に備えられる。
図3は、図1の固定部材31を取り外し、カバー30を取り外した状態における開口部24の部分の外観斜視図である。図4は、カバー30を装着した部分の外観斜視図である。図4は、カバー30を筐体2に固定する固定部材31を図示していない。
図5(a)は、図4の破線C1の位置における鉛直方向D3から見た断面図である。図6は、カバー30の斜視図である。筐体2の筐体面2d側には、範囲Rに示す部分が、開口部24より副走査方向D2下流側に突出する突出部33が形成されている。図3の突出部33には、前述した挿入孔32が形成されている。
カバー30における正面壁部301は、図5(a)の幅A2に示す開口部24から正面側に離れた位置で開口部24を覆う。また、カバー30には、主走査方向D1における突出部33側にリブ303が形成され、鉛直方向D3上側にリブ304が形成されている。これにより、カバー30の剛性強度を高めることができる。
図3の壁部9の突出部33側の端部9eと壁面33cとの間には、主走査方向D1における溝の幅L2に示す溝部70が形成されている。カバー30が開口部24を覆う状態にあるとき、鉛直方向D3において壁部9とリブ303とが重なる範囲では、リブ303は溝部70の内部に位置する。
壁面33bは、壁部9の正面側の壁面9bから副走査方向D2上流側の距離L1だけ離れた位置に形成されている。これにより、カバー30が開口部24を覆う状態にあるとき、正面壁部301は、壁面9bに当接し、リブ304は、副走査方向D2において、壁面9aと重なる位置にある。
また、カバー30の主走査方向D1における突出部33と反対側には、壁部302が形成されている。図5(a)の壁部302の副走査方向D2上流側の端部は、仕切り板11の端面11aに当接または対向する位置にある。
図5(a)に示すように、開口部24の副走査方向D2下流側には、空間部Q1が形成される。主走査方向D1における突出部33側が突出部33の壁面33a,33b,33cおよびリブ303によって囲まれ、主走査方向D1における突出部33と反対側が壁部302によって囲まれ、副走査方向D2における下流側が正面壁部301によって囲まれることによって、空間部Q1が形成される。
以上、説明した実施形態1のプリンター1は、用紙Pに記録する記録部と、筐体2の内部に設けられ、用紙Pが搬送される搬送経路10と、筐体2に設けられ、搬送経路10が露出する搬送経路開口部としての開口部24と、開口部24を覆うカバー30と、を備える。そして、筐体2は、開口部24に対して側面を成す筐体面2d側が開口部24より突出した突出部33を有し、カバー30が開口部24を覆う状態において、カバー30と開口部24との間には空間部Q1が形成され、空間部Q1の筐体面2d側は突出部33によって覆われ、空間部Q1の筐体面2dと反対側を覆う壁部302を備える。
この構成によれば、空間部Q1を浮遊するインクミストが空間部の外部の開口部28側に流出することを抑制できる。
また、開口部24と隣接する隣接開口部としての開口部28と、筐体2の外部に配置されたインクタンク50と、開口部28を通り、液体噴射ヘッド5とインクタンク50とを連通するインク供給チューブ40a〜40dと、を備える。
この構成によれば、インク供給チューブ40a〜40dが搬送経路10や開口部24に位置しないので、紙ジャムが発生し搬送経路10に用紙Pが残った場合に、使用者は、カバー30を取り外して開口部24を開放した状態にし、開口部24を介して搬送経路10に残った用紙Pを容易に取り除くことができる。
図5(b)は、曲面を有する壁部305を備えたカバー30aの鉛直方向D3から見た断面図である。開口部24の副走査方向D2下流側には、正面壁部301、リブ303、突出部33、壁部305によって囲まれる空間部Q2が形成される。このように、曲面を有する壁部305を有するカバー30aをプリンター1に備えてもよい。
また、図5(a)の正面壁部301、リブ303,304、壁部302は、異なる部材によって構成してもよい。
カバー30を、固定部材31によって筐体2に固定し、固定部材31を取り外すことによって、カバー30を筐体2から取り外したが、カバー30を回動可能に備え、開口部24を開けたり閉じたりする構成にしてもよい。
(実施形態2)
実施形態2では、液体噴射ヘッド5と接続された第1のインク供給チューブと、インクタンク50と接続された第2のインク供給チューブとを接続する中継部を備えた記録装置について説明する。図7は、カバー30を取り外した状態でのプリンター1aの外観斜視図である。
プリンター1aには、収容部25が設けられる。図8は、プリンター1aの収容部25の部分を示す外観斜視図である。図8は、図7のアダプター7a〜7d、インク供給チューブ8a〜8dを図示していない。
図8の開口部28の副走査方向D2上流側には、筐体2の内部を副走査方向D2に仕切る仕切り板27aが設けられる。収容部25は、副走査方向D2においては、開口部28が下流側に形成され、仕切り板27aによって上流側が区画されている。主走査方向D1においては、仕切り板11と筐体2の内壁面2aとによって区画され、鉛直方向D3においては、内壁面2bと底板20とによって区画されている。
図7の収容部25には、中継部としてのアダプター7a〜7dが収容される。アダプター7a〜7dは、底板20に設けられたガイドレール19に備えられる。アダプター7a〜7dは、開口部28によって正面側が露出して備えられる。
アダプター7a〜7dは、第1のインク供給チューブとしてのインク供給チューブ6と第2のインク供給チューブとしてのインク供給チューブ8a〜8dとの間に介在して備えられる。アダプター7a〜7dと液体噴射ヘッド5との間には、インクタンク50からインクを吸引し液体噴射ヘッド5に供給するポンプ(不図示)などが備えられる。
図8の仕切り板27aには、4個の入力部80が設けられている。入力部80は、仕切り板27aの副走査方向D2上流側でインク供給チューブ6と接続される。また、入力部80は、図7のアダプター7a〜7dの副走査方向D2上流側に設けられた出力部(不図示)と接続可能である。これにより、アダプター7a〜7dからインク供給チューブ6にインクが供給される。
入力部80に対してアダプター7a〜7dの出力部(不図示)は着脱可能である。使用者は、ガイドレール19に沿って、アダプター7a〜7dを収容部25に装着したり、離脱させたりすることができる。アダプター7a〜7dは、収容部25より小さく、収容部25の一部に備えられる大きさであってもよい。
キャリッジ4には、インク供給チューブ6の一端が固定される。インク供給チューブ6は、キャリッジ4に備えられた液体噴射ヘッド5と連通される。インク供給チューブ6は、キャリッジ4の主走査方向D1の往復移動に伴って、フレキシブルに変形が可能である。
インク供給チューブ6は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどのインク色の数の複数のインク供給チューブによって構成される。アダプター7a〜7dには、インク供給チューブ6の他端がインク色別にそれぞれ連通される。
筐体2の外には、インクタンク50が備えられる。インクタンク50には、インク色別に区画された液体容器51a,51b,51c,51dが備えられる。本実施形態では、液体容器51a〜51dには、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどのインクがそれぞれ収容される。
インク供給チューブ8a〜8dの一端は、インクタンク50と接続され、インク供給チューブ8a〜8dの他端は、開口部28を通り、アダプター7a〜7dとインク色別にそれぞれ接続される。
インク供給チューブ8a〜8dは、結束部(不図示)によって束ねられ、インク供給チューブ8a〜8dは、プリンター1aの筐体2の図面左側側面に備えられた係合部21に係合される。
図4の壁面9aにおける一点鎖線で囲んだ範囲Mには、インク色別に対応するアダプターを指定された位置に装着するためのガイドとなる文字が描かれた色別のシールが貼られる。そのため、図4、図5(a)の正面壁部301は、開口部24の副走査方向D2下流側に位置する。
壁部302によって、図5(a)の空間部Q1の主走査方向D1における突出部33と反対側が覆われるので、開口部24側で発生したインクミストが開口部28側に流出することを抑制することができる。
プリンター1aには、開口部24を覆うカバー30が筐体2に取り付けられる。これにより、プリンター1aの外観が向上する。また、実施形態1で説明したカバー30を筐体2から取り外し、開口部24を露出した状態にすることができる。これにより、紙ジャムなどにより、搬送経路10に用紙Pが残ったとき、使用者は、カバー30を取り外し、搬送経路10から用紙Pを取り除くことができる。
以上、本実施形態で説明したプリンター1aは、液体噴射ヘッド5と連通されるインク供給チューブ6と、インクタンク50と連通されるインク供給チューブ8a〜8dとを備え、インク供給チューブ6とインク供給チューブ8a〜8dとの間に介在する中継部としてのアダプター7a〜7dが備えられる。
この構成によれば、インク供給チューブ6、インク供給チューブ8a〜8dをそれぞれ異なる部材によって構成することができる。
また、開口部28と連通し、アダプター7a〜7dを収容する収容部25が備えられる。
この構成によれば、インク供給チューブ6やインク供給チューブ8a〜8dが搬送経路10や開口部24に位置しないので、使用者が、開口部24から手を入れて搬送経路10に残った用紙Pを取り除くとき、インク供給チューブ6やインク供給チューブ8a〜8dが障害になることを防止できる。
また、アダプター7a〜7dを備えることにより、筐体2とインクタンク50とを分離することができる。プリンター1aの他の構成は、実施形態1のプリンター1の構成と同じである。
(実施形態3)
実施形態3では、中継部としての継手を備えた記録装置について説明する。図9(a)は、図8の入力部80を拡大した斜視図である。仕切り板27aには、仕切り板27aから突出した、入力部80としての継手80aが備えられる。継手80aは、管形状を有し、仕切り板27aを貫通し、仕切り板27aの副走査方向D2上流側と下流側に突出して備えられる。継手80aの副走査方向D2上流側は、インク供給チューブ6と接続される。
図9(b)は、出力部としての継手81の斜視図である。継手81は、管形状を有し、挿入孔83に図9(a)の継手80aが挿入され、固定部82によって仕切り板27aに固定される。継手81には、インク供給チューブ8a(8b,8c,8d)が接続される。継手80a、継手81は、インク供給チューブ6とインク供給チューブ8a(8b,8c,8d)とを接続する中継部を構成する。
上記は、出力部としての継手81に入力部としての継手80aを挿入させたが、入力部としての継手80bに出力部としての継手を挿入してもよい。図9(c)は、入力部としての継手80bの斜視図である。図9(d)は、出力部としての継手85の斜視図である。
図9(c)の継手80bは、貫通孔84を有する。継手80bの副走査方向D2上流側は、インク供給チューブ6と接続される。図9(d)の継手85の突出部87は、継手80bの貫通孔84に挿入され、固定部86によって仕切り板27aに固定される。継手80b、継手85は、インク供給チューブ6とインク供給チューブ8a(8b,8c,8d)とを接続する中継部を構成する。
また、中継部として、インクが貯留される貯留部を備えた液体容器を備えてもよい。図10(a)は、貯留部91を内部に備えたアダプター90の斜視図である。アダプター90は、アダプター7a〜7dと同様に、箱型形状を有し、収容部25に収容することが可能である。
アダプター90は、インクを貯留する貯留部91を備えた液体容器である。アダプター90は、インク色別に備えられ、それぞれの貯留部91は、一つのインク供給チューブ6と一つのインク供給チューブ8a〜8dと連通する。
図10(b)は、管形状を有する継手88の斜視図である。一つのインク供給チューブ6と一つのインク供給チューブ8a〜8dとを中継部としての継手88によって接続してもよい。継手88は、収容部25の内部または収容部25の外部に備えてもよい。本実施形態で説明したプリンターの他の構成は、実施形態1で説明したプリンター1の構成と同じである。
(実施形態4)
実施形態4では、開口部28を覆うカバーを備えた記録装置について説明する。図11は、実施形態4におけるプリンター1bの外観斜視図である。
プリンター1bには、実施形態1で説明した図2の開口部24を覆うカバー30と、開口部28を覆う隣接開口部カバーとしてのカバー34とが備えられる。固定部材31によって、カバー30,34を、筐体2に装着したり、筐体2から取り外したりすることができる。
開口部28をカバー34によって覆うことにより、外観上の美観が向上する。プリンター1bの他の構成は、実施形態1のプリンター1の構成と同じである。
(実施形態5)
実施形態1〜実施形態4では、筐体2の外部に配置されたインクタンク50に液体容器51a〜51dを備えたが、実施形態5では、筐体2の外部にインクタンク50を配置せずに、筐体2の内部に備えた液体容器から液体噴射ヘッド5にインクを供給するプリンターについて説明する。
図12は、実施形態5におけるプリンター1cの外観斜視図である。図13は、図12のカバー30bを取り外した状態におけるプリンター1cの外観斜視図である。本実施形態のカバー30bは、開口部24と開口部28とを覆うようにして装着できる。
図13の開口部28に位置する収容部25には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどのインクがそれぞれ収容された液体容器としてインクカートリッジ60a,60b,60c,60dが着脱可能に備えられる。インクカートリッジ60a〜60dは、インク供給チューブ6を介して液体噴射ヘッド5と連通する。
図14(a)は、図12の破線C2の位置におけるカバー30bを鉛直方向D3から見た断面図である。開口部24の副走査方向D2下流側は、正面壁部306によって覆われ、開口部28の副走査方向D2下流側は、正面壁部306、湾曲した壁部308によって覆われる。主走査方向D1における突出部33側は、突出部33の壁面33a,33b,33c、リブ307によって覆われ、主走査方向D1における突出部33と反対側は、壁部308によって覆われる。
図13、図14(a)の壁部35が、仕切り板11の端面11aから副走査方向D2下流側に延びるようにして備えられる。端面11aは、開口部24における突出部33と反対側の縁である。これにより、開口部24の副走査方向D2下流側には、空間部Q4が形成され、開口部28の副走査方向D2下流側には、空間部Q3が形成される。
空間部Q3と空間部Q4とを仕切るようにして、壁部35が備えられるので、開口部24側で発生したインクミストが開口部28側に流出されることを抑制できる。
図14(b)は、空間部Q5と空間部Q6とを仕切るための壁部309を備えたカバー30cを鉛直方向D3から見た断面図である。このように、開口部24から開口部28側にインクミストが流出することを抑制するための壁部309をカバー30cに備えてもよい。プリンター1cのその他の構成は、実施形態1のプリンター1の構成と同じである。
図15は、記録部103に原稿給紙部101とスキャナー部102とを備えた記録装置100の外観斜視図である。原稿給紙部101は、用紙サポート113に置かれた原稿(不図示)をスキャナー部102の原稿台(不図示)に給紙する。原稿台上でスキャナー部102によって原稿に描かれた文字や画像が読み取られた後、原稿給紙部101によってスタッカー114に原稿が排出される。
液体噴射ヘッド107を備え主走査方向D1に往復移動するキャリッジ106と、用紙(不図示)を搬送する搬送経路105が、正面側が開口する開口部104から露出している。
記録部103は、搬送経路105を搬送する用紙に対して液体噴射ヘッド107からインクを噴射し、用紙に文字や画像を印刷する。
開口部115が主走査方向D1において開口部104と隣接して設けられる。開口部115を有する収容部111が設けられる。中継部としてのアダプター109a,109b,109c,109dが、収容部111に収容される。アダプター109a〜109dには、液体噴射ヘッド107と接続される第1のインク供給チューブとしてのインク供給チューブ108が接続される。
記録装置100の外には、インク色別に区画された液体容器51a,51b,51c,51dが収容されたインクタンク50が配置される。アダプター109a〜109dには、インクタンク50と接続される第2のインク供給チューブとしてのインク供給チューブ110が接続される。インク供給チューブ110は、記録装置100の側面に設けられた係合部112に係合される。
実施形態1〜実施形態5で説明した発明は、図15に示した記録装置100にも適用する。
1,1a,1b,1c…インクジェットプリンター、2…筐体、5,107…液体噴射ヘッド、6,8a〜8d,108,110…インク供給チューブ、7a〜7d,109a〜109d…アダプター、10,105…搬送経路、11…仕切り板、18…排出用開口部、19…ガイドレール、20…底板、21,112…係合部、24,28,104,115…開口部、25,111…収容部、26…カセット挿入口部、30,30a,30b,30c,34…カバー、35,302,305,309…壁部、50…インクタンク、80a,80b,81,85,88…継手、90…アダプター、91…貯留部、100…記録装置、P…用紙。

Claims (14)

  1. 記録媒体に記録する記録部と、
    筐体の内部に設けられ、前記記録媒体が搬送される搬送経路と、
    前記筐体に設けられ、前記搬送経路が露出する搬送経路開口部と、
    前記搬送経路開口部を覆うカバーと、を備え、
    前記筐体は、前記搬送経路開口部に対して側面を成す筐体面側が前記搬送経路開口部より突出した突出部を有し、
    前記カバーが前記搬送経路開口部を覆う状態において、前記カバーと前記搬送経路開口部との間には空間部が形成され、前記空間部の前記筐体面側は前記突出部によって覆われ、前記空間部の前記筐体面と反対側を覆う壁部を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記記録部は、前記記録媒体に向かってインクを噴射する液体噴射ヘッドを有し、
    前記筐体に設けられ、前記搬送経路開口部と隣接する隣接開口部と、
    前記筐体の外部に配置されたインクタンクと、
    前記隣接開口部を通り、前記液体噴射ヘッドと前記インクタンクとを連通するインク供給チューブと、を備えたことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置であって、
    前記インク供給チューブは、前記液体噴射ヘッドと連通された第1のインク供給チューブと、前記インクタンクと連通された第2のインク供給チューブとを備え、
    前記第1のインク供給チューブと前記第2のインク供給チューブとの間に介在する中継部を備えたことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項2に記載の記録装置であって、
    前記壁部は、前記カバーに設けられたことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項2に記載の記録装置であって、
    前記壁部は、前記搬送経路開口部における前記突出部と反対側の縁に設けられたことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項2に記載の記録装置であって、
    前記隣接開口部を覆う隣接開口部カバーを備えたことを特徴とする記録装置。
  7. 請求項2に記載の記録装置であって、
    前記インク供給チューブを係合する係合部を、前記筐体における前記搬送経路開口部を除く位置に備えたことを特徴とする記録装置。
  8. 請求項3に記載の記録装置であって、
    前記隣接開口部と連通し、前記中継部を収容する収容部が備えられたことを特徴とする記録装置。
  9. 請求項8に記載の記録装置であって、
    前記中継部は、前記収容部に装着されたアダプターであることを特徴とする記録装置。
  10. 請求項8に記載の記録装置であって、
    前記中継部は、前記収容部に備えられた継手であることを特徴とする記録装置。
  11. 請求項9に記載の記録装置であって、
    前記アダプターは、液体を貯留する貯留部を備えた液体容器であることを特徴とする記録装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の記録装置であって、
    前記筐体における前記搬送経路開口部の鉛直方向下側に、前記記録媒体を排出する排出用開口部が備えられたことを特徴とする記録装置。
  13. 請求項12に記載の記録装置であって、
    前記筐体における前記排出用開口部の鉛直方向下側に、前記記録媒体を載置するカセット挿入口部が備えられたことを特徴とする記録装置。
  14. 記録媒体に記録する記録部と、筐体の内部に設けられ、前記記録媒体が搬送される搬送経路と、前記筐体に設けられ、前記搬送経路が露出する搬送経路開口部と、を備え、前記筐体は、前記搬送経路開口部に対して側面を成す筐体面側が前記搬送経路開口部より突出した突出部を有する記録装置のカバーであって、
    前記搬送経路開口部を覆う状態において、前記搬送経路開口部との間には空間部が形成され、前記空間部の前記筐体面側は前記突出部によって覆われ、前記空間部の前記筐体面と反対側は、壁部によって覆われることを特徴とするカバー。
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