JP2013158959A - 導電性積層シート及びフレキシブルコンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】基布と樹脂層との付着強度が高く、しかも導電性積層シート同士の高周波溶着強度も高い導電性積層シートを提供する。
【解決手段】ポリエチレンフラットヤーンの織編み物よりなる基布2の一方の面にエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3が形成され、他方の面にカーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4が形成されている導電性積層シート。該基布2の一方又は双方の面に、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層を介して、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する導電性樹脂層を形成してもよい。
【選択図】図1
【解決手段】ポリエチレンフラットヤーンの織編み物よりなる基布2の一方の面にエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3が形成され、他方の面にカーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4が形成されている導電性積層シート。該基布2の一方又は双方の面に、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層を介して、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する導電性樹脂層を形成してもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、フレキシブルコンテナ等を構成するのに好適な導電性積層シートに係り、詳しくは基布の両面が樹脂層で被覆され、且つ少なくとも一方の面にカーボンブラック含有導電樹脂層を有する導電性積層シートに関する。また、本発明は、この導電性積層シートで構成されたフレキシブルコンテナに関する。
粉粒体の輸送、保管に広く用いられているフレキシブルコンテナは、収納される粉粒体の性状により、粉粒体の注入口と排出口の注排出時、輸送時の振動、衝撃などによって、粉粒体同士または粉粒体とフレキシブルコンテナ内面との摩擦によって静電気が発生することが知られている。静電気はフレキシブルコンテナ壁面に蓄積し、塵埃を引き寄せ、粉粒体汚染の原因となるほか、粉塵爆発などの原因ともなる。
上記静電気の発生、蓄積を防止するために、フレキシブルコンテナを導電性積層シートで構成し、アース機構を設けて静電気を外部に逃がすことが行われている。このような導電性積層シートの従来例として、特許文献1〜3に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、高密度ポリエチレンのフラットヤーンよりなる基布の一方又は双方の面に、低密度ポリエチレンよりなるラミネート層を介してカーボンブラック配合高密度ポリエチレンよりなる導電性フィルムを積層した導電性積層シートが記載されている。
特許文献2には、ポリエステル繊維よりなる基布の一方の面をEVA層で被覆し、他方の面にEVA層を介してカーボンブラック配合EVA層を積層した導電性積層シートが記載されている。
特許文献3には、高密度ポリエチレンのフラットヤーンよりなる基布の両面にエチレン・α−オレフィン共重合体層を介してカーボンブラック配合低密度ポリエチレンよりなる導電性フィルムを積層した導電性積層シートが記載されている。
なお、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂よりなるフラットヤーンを織編した基布は、機械的強度やポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂よりなるラミネート樹脂との付着性などより、フレキシブルコンテナ用の積層シートの基布として好適である。
基布の一方の面を第1の樹脂層で被覆し、基布の他方の面に第2の樹脂層を介して導電性樹脂層を被着させた導電性積層シートにおいて、該第1及び第2の樹脂層を低密度ポリエチレンとした場合、基布と低密度ポリエチレンとの付着強度は高いものとなる。しかしながら、一方の導電性積層シートの低密度ポリエチレン層と他方の導電性積層シートの導電性樹脂層同士を重ね合わせて導電性積層シート同士を高周波溶着したときの溶着強度が低い。
第1の樹脂層及び第2の樹脂層をEVAとした場合、導電性積層シート同士の高周波溶着強度は高くなるが、EVAの熱分解温度が約260℃と低いため、EVAと基布とのラミネート樹脂温度を250℃以下の低い温度にする必要があり、基布とEVA層との付着強度が低くなる。特に、基布がポリエチレンフラットヤーンよりなる場合、基布とEVAとの付着強度が低いものとなる。
本発明は、基布と樹脂層との付着強度が高く、しかも導電性積層シート同士の高周波溶着強度も高い導電性積層シートを提供することを目的とする。
第1発明の導電性積層シートは、織編み物よりなる基布と、該基布の少なくとも一方の面を被覆するエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる第1の樹脂層と、該基布の他方の面を被覆する、カーボンブラックが配合されたエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる導電樹脂層とを有するものである。
第2発明の導電性積層シートは、織編み物よりなる基布と、該基布の少なくとも一方の面を被覆するエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる第1の樹脂層と、該基布の他方の面を被覆するエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる第2の樹脂層と、該第2の樹脂層を被覆する、カーボンブラックが配合された、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂よりなる導電樹脂層とを有するものである。
第2発明において、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂としては、EVA樹脂、PE樹脂、が例示される。
第1及び第2発明において、前記導電樹脂層の表面抵抗が103〜1010Ωであることが好ましい。
第1及び第2発明において、前記基布がポリオレフィン製のフラットヤーンの織編み物よりなることが好ましい。
第1及び第2発明の導電性積層シートは、押し出しラミネート加工により各樹脂層が積層成形されることが好ましい。
第1及び第2発明において、前記エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂は、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、又はエチレン・アクリル酸エチル共重合体が好ましい。なお、ポリエチレン樹脂やEVA樹脂、などのポリオレフィンを更に含有してもよい。
本発明のフレキシブルコンテナは、少なくとも一部が、第1又は第2発明の導電性積層シートを高周波溶着によって接続したシート接続体で構成されていることを特徴とするものである。
第1発明の導電性積層シートでは、一方の面の樹脂層がエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなり、他方の面の導電性樹脂層がカーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる。このエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂は基布がポリエチレン製フラットヤーンよりなる場合であっても、基布に対する付着強度が高い。また、該一方の面の樹脂層と他方の導電性樹脂層とがいずれもエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなるため、導電性積層シート同士を高周波溶着させたときの溶着強度が高い。この導電性積層シートは、導電性樹脂層を有するので、導電性が高い。
第2発明の導電性積層シートでは、一方の面の樹脂層がエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなり、他方の面にエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層を介してエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する導電性樹脂層が設けられている。このエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂は基布がポリエチレン製フラットヤーンよりなる場合であっても、基布に対する付着強度が高い。また、このエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層と、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂層との溶着強度も高い。従って、第2発明の導電性積層シート同士を高周波溶着させたときの溶着強度が高い。この導電性積層シートは、導電性樹脂層を有するので、導電性が高い。
本発明のフレキシブルコンテナでは、少なくとも一部がかかる第1又は第2発明の導電性積層シート同士を接続したシート接続体にて構成されており、導電性を有し、且つ強度が高い。
以下、本発明について図面を参照してさらに詳細に説明する。図1〜4はいずれも本発明の導電性積層シートの一例を示す断面図である。
図1の導電性積層シート1は、織編み物よりなる基布2と、該基布2の一方の面に設けられたエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3と、他方の面に設けられたカーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4とを有する。
図2の導電性積層シート1Aは、織編み物よりなる基布2と、該基布2の一方の面及び他方の面にそれぞれ設けられたエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,5と、一方のエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層5の上に積層された、カーボンブラックが配合された、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂(以下、「親和性樹脂」ということがある。)層6とを有する。
図3の導電性積層シート1Bは、織編み物よりなる基布2と、該基布2の一方及び他方の面にそれぞれ設けられたカーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4,7とを有する。
図4の導電性積層シート1Cは、織編み物よりなる基布2と、該基布2の一方及び他方の面にそれぞれ設けられたエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,5と、各エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,5の上に積層された、カーボンブラックが配合された、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂層6,8とを有する。なお、この導電性積層シート1Cは、図2の導電性積層シート1Aにおいてエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3の上にさらにエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有するカーボンブラック配合樹脂層8を設けたものに相当する。
基布2としては、ポリエチレン(PE)又はポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂製のフラットヤーンの織編み物が好適であるが、ポリエチレン製フラットヤーンの織編み物が特に好適である。このフラットヤーンとは、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を押出機シリンダ−内で溶融混練してTダイフラット法やインフレ−ション法にて無定形状態で押し出し冷却してフィルムを成形し、約10〜30mm幅に細断した後に熱板や熱ロ−ルによって2〜8倍程度縦方向に一軸延伸配向させ、熱処理を加えて成形される高強度のテープ状ヤーンである。
基布は、フラットヤーンを平織、綾織、朱子織などに織った織編み物である。基布としては、特に、繊度が500〜3000デニール、打ち込み本数5〜30本/インチのポリエチレン製フラットヤーンの平織物が好適である。基布は、厚さが0.2〜2mmであり、幅が0.5〜3m程度のものが一般的であるが、これに限定されない。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂としては、熱分解温度が200℃以上、特に260℃以上、例えば280℃以上のものが好適であり、具体的には、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA,熱分解温度280℃位)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA,熱分解温度280℃位)、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体(EMMA,熱分解温度300℃位)、などが好適である。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂は、さらにポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂をEMA、EEA又はEMMAに混合し、混合樹脂においてアクリル酸基の割合が5%以上、より好ましくは10%以上になる範囲で含有してもよい。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂としては、ポリエチレン、TPO(PP+EPR)、などのポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン骨格を有するゴム(EPR、CEBC、SEBSなど)や、上記エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂などが好適である。
基布2と接する、カーボンブラックが配合されていないエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,5の厚さは5〜1000μm特に10〜500μm程度が好適である。カーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4及びカーボンブラック配合親和性樹脂層6,8の厚さは5〜1000μm特に10〜500μm程度が好適である。
導電性を有する樹脂層に配合されるカーボンブラックとしては、DBP吸油量10cm3/100g以上のものが好ましく特に50cm3/100g以上、さらには100cm3/100g以上が好適である。また平均表面積5m2/g以上のものが好ましく、特に20m2/g以上のケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが好適である。カーボンブラックの配合は、樹脂成分100重量部に対し、1〜40重量部特に3〜30重量部程度が好適である。
なお、いずれの樹脂層3〜8においても、必要に応じ、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、分散剤、染料、顔料等の着色剤や、無機フィラー、有機フィラー、などが配合されてもよい。
各樹脂層3〜8は、押し出しラミネート法によって形成されることが好ましい。
この導電性積層シートにあっては、カーボンブラック配合樹脂層の表面抵抗が103〜1010Ω程度であることが好ましい。
本発明に係る導電性積層シートを、飛散し易い粉粒体の輸送・保管用に使用されるフレキシブルコンテナ用の素材として使用した場合には、粉粒体をコンテナに充填(投入)、排出する際の粉粒体同士の摩擦、および、充填した後に輸送・搬送する途中での衝撃、摩擦、振動などによって静電気を発生しても帯電することがない。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下の記載例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例では、基布としてPE製フラットヤーン基布(繊度1900デニール、打ち込み本数14本/インチ、平織物)を用い、図1又は図2の積層構成の導電性積層シートを製造した。
カーボンブラックとしては、DBP吸油量180cm3/100g、表面積50m2/gのカーボンブラックを用いた。カーボンブラック配合樹脂層のカーボンブラック配合量はいずれも樹脂100重量部に対し25重量部とした。
樹脂層はいずれも押し出しラミネート法により成形した。カーボンブラック含有層の厚さはいずれも50μmとし、カーボンブラックを含有しない層の厚さはいずれも80μmとした。
[実施例1〜3(図1の構成)]
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,4のエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂として次のものを用いた。エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4には上記の通りカーボンブラックを配合した。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,4のエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂として次のものを用いた。エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層4には上記の通りカーボンブラックを配合した。
実施例1:アクリル酸メチル含量20wt%、MFR=20のEMA(なお、MFRはJIS K7210に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgfの条件で測定した値である。以下、同様)
実施例2:アクリル酸エチル含量18wt%、MFR=20のEEA
実施例3:メタクリル酸メチル含量18wt%、MFR=7のEMMA
実施例2:アクリル酸エチル含量18wt%、MFR=20のEEA
実施例3:メタクリル酸メチル含量18wt%、MFR=7のEMMA
各樹脂層3,4を表1に示すラミネート温度でそれぞれラミネートし、導電性積層シートを製造した。なお、実施例1〜3の導電性積層シートのカーボンブラック配合樹脂層の表面抵抗はいずれも104〜105Ωであった。
このようにして製造した各導電性積層シートについて、各該シートより幅30mm×長さ150mmの試験片を切り出し、フラットヤーン織布とラミネートした樹脂の間に切り込みを入れ強制的にラミネートした樹脂を剥がし、引張試験機((株)島津製作所製AGS−500)にて、剥がしたラミネート樹脂とフラットヤーン織布を含むシートとを掴み、200mm/minの引張スピードにて剥離試験を行い、樹脂層と基布との剥離強度を測定した。結果を表1に示す。
また、導電性積層シート同士を、一方の導電性積層シートの樹脂層3と他方の導電性積層シートのカーボンブラック配合樹脂層4とを重ね合わせて、高周波溶着装置(山本ビニター(株)製YC−7000F)及び幅3cm×長さ42cmの溶着金型を用い、電流値1A以下、溶着時間7秒の条件によって高周波溶着し、高周波溶着性を試験した。結果を表1に示す。なお、高周波溶着性は、高周波溶着により導電性積層シート同士が溶着した場合を良(○)とし、溶着しない場合を不良(×)として評価した。
[比較例1]
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりにEVA(酢酸ビニル含量15wt%、MFR=12)を用いた他は実施例1〜3と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表1に示す。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりにEVA(酢酸ビニル含量15wt%、MFR=12)を用いた他は実施例1〜3と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表1に示す。
[比較例2]
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりにリニア低密度PE(密度0.921、MFR=16)を用いた他は実施例1〜3と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表1に示す。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりにリニア低密度PE(密度0.921、MFR=16)を用いた他は実施例1〜3と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表1に示す。
表1の通り、実施例1,2は、280℃でラミネートしたものである場合、剥離強度が30N/30mmに達し、樹脂層と基布との付着強度が高いことが認められた。実施例3は、280℃以上でラミネートしたものである場合、剥離強度が30N/30mm以上に達し、樹脂層と基布との付着強度が高いことが認められた。また、実施例1〜3はいずれも高周波溶着性に優れる。
これに対し、比較例1ではラミネート温度250℃でも樹脂層と基布との付着強度が8N/30mmと低く、260℃以上ではEVAが熱分解する。また、比較例2では、樹脂層と基布との付着強度は高いが、高周波溶着性が低い。
[実施例4〜6(図2の構成)]
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,5,6のエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂として次のものを用いた。なお、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層6には前記の通りカーボンブラックを配合した。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層3,5,6のエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂として次のものを用いた。なお、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層6には前記の通りカーボンブラックを配合した。
実施例4:実施例1のEMA
実施例5:実施例2のEEA
実施例6:実施例3のEMMA
実施例5:実施例2のEEA
実施例6:実施例3のEMMA
各樹脂層3,5,6を表2に示すラミネート温度でそれぞれラミネートし、導電性積層シートを製造し、実施例1〜3と同様にして剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表2に示す。なお、実施例4〜6の各導電性積層シートのカーボンブラック配合樹脂層の表面抵抗は104〜105Ωであった。
[比較例3]
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりにEVA(比較例1と同じもの)を用いた他は実施例4〜6と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表2に示す。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりにEVA(比較例1と同じもの)を用いた他は実施例4〜6と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表2に示す。
[比較例4]
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりに低密度PE(比較例2と同じもの)を用いた他は実施例4〜6と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表2に示す。
エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂の代わりに低密度PE(比較例2と同じもの)を用いた他は実施例4〜6と同様にして導電性積層シートを製造し、剥離強度及び高周波溶着性を試験した。結果を表2に示す。
表2の通り、実施例4,5は、280℃でラミネートしたものである場合、剥離強度が30N/30mmに達し、樹脂層と基布との付着強度が高いことが認められた。実施例6は、280℃以上でラミネートしたものである場合、剥離強度が30N/30mm以上に達し、樹脂層と基布との付着強度が高いことが認められた。また、実施例4〜6はいずれも高周波溶着性に優れる。
これに対し、比較例3ではラミネート温度250℃でも樹脂層と基布との付着強度が10N/30mmと低く、260℃以上ではEVAが熱分解する。また、比較例4では、樹脂層と基布との付着強度は高いが、高周波溶着性が低い。
1,1A,1B,1C 導電性積層シート
2 基布
3,5 エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層
4,7 カーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層
6,8 カーボンブラック配合親和性樹脂層
2 基布
3,5 エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層
4,7 カーボンブラック配合エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂層
6,8 カーボンブラック配合親和性樹脂層
Claims (9)
- 織編み物よりなる基布と、
該基布の少なくとも一方の面を被覆するエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる第1の樹脂層と、
該基布の他方の面を被覆する、カーボンブラックが配合されたエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる導電樹脂層と、
を有する導電性積層シート。 - 織編み物よりなる基布と、
該基布の少なくとも一方の面を被覆するエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる第1の樹脂層と、
該基布の他方の面を被覆するエチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂よりなる第2の樹脂層と、
該第2の樹脂層を被覆する、カーボンブラックが配合された、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂よりなる導電樹脂層と、
を有する導電性積層シート。 - 請求項2において、エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂と親和性を有する樹脂がポリオレフィン、EVA又は前記エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂であることを特徴とする導電性積層シート。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記導電樹脂層の表面抵抗が103〜1010Ωであることを特徴とする導電性積層シート。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記基布がポリオレフィン製のフラットヤーンの織編み物よりなることを特徴とする導電性積層シート。
- 請求項5において、ポリオレフィンがポリエチレンであることを特徴とする導電性積層シート。
- 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記各樹脂層が押し出しラミネート加工により積層成形されたことを特徴とする導電性積層シート。
- 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記エチレン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂は、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、又はエチレン・アクリル酸エチル共重合体であることを特徴とする導電性積層シート。
- 少なくとも一部が、請求項1ないし8のいずれか1項の導電性積層シートを高周波溶着によって接続したシート接続体で構成されていることを特徴とするフレキシブルコンテナ。
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