JP2007308158A - 電子部品包装用カバーテープ - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた帯電防止性能と透明性を有し、更に、低コストで生産可能なカバーテープを提供すること。
【解決手段】電子部品を収納する収納ポケットを連続的に形成したプラスチック製キャリアテープに、熱シールしうるカバーテープであって、該カバーテープはキャリアテープに熱シールされる側から少なくとも熱シール材層である層B、及び基材層である層Aの2層から構成され、層Bがカーボンナノファイバーを含む熱可塑性樹脂組成物から構成され、表面抵抗率が1×1013Ω/□以下であり、該カバーテープの全光線透過率が80%以上で曇度が40%以下あることを特徴とする電子部品包装用カバーテープ。
【選択図】図3
Description
本発明は、電子部品の保管、輸送、装着に際し、電子部品を汚染から保護し、電子回路基板に実装するために整列させ、取り出せる機能を有する包装体のうち、収納ポケットを形成したプラスチック製キャリアテープにシールされ得るカバーテープに関するものであるに関するものである。
近年、ICを始めとして、トランジスター、ダイオード、コンデンサー、圧電素子レジスター、などの表面実装用電子部品は、電子部品の形状に合わせて、収納しうるエンボス成形されたポケットを連続的に形成したプラスチック製キャリアテープとキャリアテープにシールし得るカバーテープとからなる包装体に包装されて供給されている。しかし、プラスチックの多くは電気絶縁性が高いため、発生した静電気が容易に蓄積して内容物である電子部品の搬送や組み立て作業において電子部品の機能が低下するあるいは破壊される等の静電気問題を起こしてしまう場合がある。また、カバーテープで電子部品を包装した後に内容物が正しく挿入されているか検査する工程において、カバーテープの曇度が高いと内容物の確認が困難になる。
その為、熱シール材層に帯電防止処方を施す事により該静電気トラブルを回避することが特許文献1、特許文献2に記載されている。通常、該帯電防止剤として界面活性剤を使用するが該剤は湿度依存性が大きく相対湿度が12%以下のような乾燥した環境では効果が発揮しにくい。
また、一般の界面活性剤の代わりに相対湿度が12%以下でも表面抵抗率が1×1012Ω/□以下になり得る界面活性剤や酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック等の導電剤を使用し湿度依存性を軽減する手法も取られている事が特許文献3に記載されているが、酸化錫、酸化チタンは高価であり、酸化亜鉛、カーボンブラックは透明性を悪化する。
また、導電性にすぐれた材料として近年注目されている導電性ポリマーやナノカーボンを使用した例として、導電性ポリマー、溶媒、カーボンナノチューブを含む組成物を塗工して形成された導電層を有する電子部品用包装容器が特許文献4に提案されている。ところが導電性ポリマー、カーボンナノチューブはまだまだ高価である。また、カーボンナノチューブは導電性に優れた材料で少量で高い導電性を発現できる可能性があり、少量添加の結果として透明性を発現できる可能性もあるとはいうものの、均一分散は困難で凝集物により透明性の低下はさけられない。以上の事から、未だ、低コストで良好な特性を両立させる処方は確立していない。
特開平10−17015号公報
特開2000−128117号公報
特開2000−142786号公報
特開2005−81766号公報
また、一般の界面活性剤の代わりに相対湿度が12%以下でも表面抵抗率が1×1012Ω/□以下になり得る界面活性剤や酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック等の導電剤を使用し湿度依存性を軽減する手法も取られている事が特許文献3に記載されているが、酸化錫、酸化チタンは高価であり、酸化亜鉛、カーボンブラックは透明性を悪化する。
また、導電性にすぐれた材料として近年注目されている導電性ポリマーやナノカーボンを使用した例として、導電性ポリマー、溶媒、カーボンナノチューブを含む組成物を塗工して形成された導電層を有する電子部品用包装容器が特許文献4に提案されている。ところが導電性ポリマー、カーボンナノチューブはまだまだ高価である。また、カーボンナノチューブは導電性に優れた材料で少量で高い導電性を発現できる可能性があり、少量添加の結果として透明性を発現できる可能性もあるとはいうものの、均一分散は困難で凝集物により透明性の低下はさけられない。以上の事から、未だ、低コストで良好な特性を両立させる処方は確立していない。
本発明の目的は、優れた帯電防止性能と透明性を有し、更に、低コストで生産可能なカバーテープを提供することにある。
本発明は、
(1)電子部品を収納する収納ポケットを連続的に形成したプラスチック製キャリアテープに、熱シールしうるカバーテープであって、該カバーテープはキャリアテープに熱シールされる側から少なくとも熱シール材層である層B、及び基材層である層Aの2層から構成され、層Bがカーボンナノファイバーを含む熱可塑性樹脂組成物から構成され、表面抵抗率が1×1013Ω/□以下であり、該カバーテープの全光線透過率が80%以上で曇度が40%以下あることを特徴とする電子部品包装用カバーテープ、
(2)層Bのカーボンナノファイバーの外径が10〜200nmであり、アスペクト比が20〜10000であることを特徴とする(1)項記載の電子部品包装用カバーテープ、
(3)層Bがアミノ基を有する高分子系分散剤を含むことを特徴とする(1)又は(2)項に記載の電子部品包装用カバーテープ、
(4)層Bが非イオン性の界面活性剤を含むことを特徴とする(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の電子部品包装用カバーテープ、
(5)(1)〜(4)項いずれか1項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法であって、層Bにカーボンナノファイバーを分散させる工程において、超音波及び/又はビーズミルを用いて湿式分散する工程を有することを特徴とする電子部品包装用カバーテープの製造方法、
(6)メディアとして使用するビーズの粒径が2mm以下であることを特徴とする(5)項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法、
(7)メディアとして使用するビーズの粒径が0.2mm以下であることを特徴とする(6)項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法、
(8)メディアとして使用するビーズの粒径が0.5mm以上であるビーズミルにて分散する工程後、メディアとして使用するビーズの粒径が0.2mm以下であるビーズミル及び/又は超音波にて分散する工程を有することを特徴とする(5)項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法、
である。
(1)電子部品を収納する収納ポケットを連続的に形成したプラスチック製キャリアテープに、熱シールしうるカバーテープであって、該カバーテープはキャリアテープに熱シールされる側から少なくとも熱シール材層である層B、及び基材層である層Aの2層から構成され、層Bがカーボンナノファイバーを含む熱可塑性樹脂組成物から構成され、表面抵抗率が1×1013Ω/□以下であり、該カバーテープの全光線透過率が80%以上で曇度が40%以下あることを特徴とする電子部品包装用カバーテープ、
(2)層Bのカーボンナノファイバーの外径が10〜200nmであり、アスペクト比が20〜10000であることを特徴とする(1)項記載の電子部品包装用カバーテープ、
(3)層Bがアミノ基を有する高分子系分散剤を含むことを特徴とする(1)又は(2)項に記載の電子部品包装用カバーテープ、
(4)層Bが非イオン性の界面活性剤を含むことを特徴とする(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の電子部品包装用カバーテープ、
(5)(1)〜(4)項いずれか1項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法であって、層Bにカーボンナノファイバーを分散させる工程において、超音波及び/又はビーズミルを用いて湿式分散する工程を有することを特徴とする電子部品包装用カバーテープの製造方法、
(6)メディアとして使用するビーズの粒径が2mm以下であることを特徴とする(5)項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法、
(7)メディアとして使用するビーズの粒径が0.2mm以下であることを特徴とする(6)項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法、
(8)メディアとして使用するビーズの粒径が0.5mm以上であるビーズミルにて分散する工程後、メディアとして使用するビーズの粒径が0.2mm以下であるビーズミル及び/又は超音波にて分散する工程を有することを特徴とする(5)項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法、
である。
本発明に従うと、低コストで生産可能で且つ、静電気トラブルを防止できるカバーテープが得られる。又全光線透過率が80%以上、曇度が40%以下になる様、積層されている為、電子部品包装後の内容物の確認が容易になる。
本発明のカバーテープの構成要素の一例を説明する。層Aが基材層であり、厚みが6〜100μmの透明で剛性の高い熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。層Aに用いる熱可塑性樹脂としてはポリエステル、ナイロン又はポリプロピレンなどの1.82MPa負荷における荷重たわみ温度(ASTMD−648)が60℃以上の熱可塑性樹脂である事が好ましい。カバーテープの機械強度を上げる為に2層以上のそれぞれのフィルムを積層してもよい。
層Bは該当するキャリアテープに熱シールが可能で常に安定した剥離強度が得られる熱可塑性樹脂であれば特に限定しないが、キャリアテープと熱シールした後、カバーテープをキャリアテープから剥離される時の剥離強度のバラツキを1mm巾当たり0.4N以下に抑えることが好ましい。 その為に層Bの熱可塑性樹脂成分がアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体ポリエチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、或いはそれら熱可塑性樹脂の無水マレイン酸変性共重合体からなる群より選ばれた1種である事が好ましい。
基材の機械的強度を上げる為に層Aと層Bの間にポリエステル層、ナイロン層又はポリプロピレン層を設けてもよく、また基材との密着性を上げる為に層Aと層Bの間にポリエチレン層、ポリエチレン共重合体層を設けてもよい。これらの層をC層とする。更に層Aと層Bとの間又は層Aと層Cの間には、ポリウレタン系接着剤層又はエポキシ系接着剤層を設けてもよい。
本発明の層Bの厚みは0.5〜50μmである事が好ましい。下限値未満では基材との密着が弱くなり層間剥離を起こす。上限値を超えると透明性が著しく悪くなり曇度が70%を超え内容物の視認性が低下する。
本発明のカバーテープは、包装される電子部品が静電気により破壊されたり、電子部品の大きさが小さい為に実装工程でカバーテープが剥がされる時に静電気でカバーテープに付着するなどのトラブルを防止する為に層Bに導電性粉末を分散させる事が好ましい。
導電性微粉末としては本発明では、繊維状ナノカーボンであるカーボンナノファイバーを使用する。
層B中のカーボンナノファイバーの含有量は好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜45重量%である。
本発明で使用するカーボンナノファイバーについて説明する。図2はカーボンナノファイバーのモデル図である。繊維軸と炭素網面の位置関係から3つのタイプに分類される。その何れもがカーボンナノファイバーであるとして本発明では定義する。又、図2では結晶構造の場合を例示したが、アモルファスな構造の場合も本発明に含まれる。
なお繊維軸に対して炭素網面が同軸並行な場合がいわゆるカーボンナノチューブに該当する。本発明ではカーボンナノチューブはカーボンナノファイバーの一形態として含まれると認識する。カーボンナノチューブと、それ以外のカーボンナノファイバーとの間に、本発明におけるカバーテープの性能差はほとんど無い。
なお繊維軸に対して炭素網面が同軸並行な場合がいわゆるカーボンナノチューブに該当する。本発明ではカーボンナノチューブはカーボンナノファイバーの一形態として含まれると認識する。カーボンナノチューブと、それ以外のカーボンナノファイバーとの間に、本発明におけるカバーテープの性能差はほとんど無い。
カーボンナノファイバーは繊維の絡みあいが多く、さらに比表面積が大きく凝集力も大きいため分散が困難であるが、そのために少量で導電ネットワークを形成できるという特長を有する。カーボンナノファイバーは外径が10〜200nm、アスペクト比が20〜10000であることが望ましい。
カーボンナノファイバーの製造方法としては、特に限定はしないが、炭化水素と水素を原料とし、気相で熱分解させ、触媒粒子を核に繊維状に成長させる気相成長法のほか、アーク放電法、レーザー蒸発法、電子線照射法、溶融紡糸法などが挙げられる。
層Bに導電性粉末を分散させる際には分散剤を添加することが望ましい。分散剤としては非イオン系界面活性剤、高分子系分散剤、カップリング剤等が使用できる。
非イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミノポリオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ナフトールエチレンオキシド付加物、アセチレングリコールエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
カップリング剤はチタネート系、アルミネート系が挙げられる。
高分子系分散剤は層Bに使用されるアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体、ポリエチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、或いはそれら熱可塑性樹脂の無水マレイン酸変性共重合体と相溶性があるものであればよいが、アミノ基を有する高分子系分散剤が分散性にすぐれているため最も好適に使用される。
非イオン性界面活性剤としては、特に制限されないが、具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミノポリオキシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ナフトールエチレンオキシド付加物、アセチレングリコールエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
カップリング剤はチタネート系、アルミネート系が挙げられる。
高分子系分散剤は層Bに使用されるアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体、ポリエチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、或いはそれら熱可塑性樹脂の無水マレイン酸変性共重合体と相溶性があるものであればよいが、アミノ基を有する高分子系分散剤が分散性にすぐれているため最も好適に使用される。
層Bは前述の熱可塑性樹脂、カーボンナノファイバー、及び/又は分散剤、及び有機溶剤を含む組成物を各種攪拌又は混練装置により分散させた分散液を層A又は層Cに積層、乾燥することにより作成する。積層方法としては共押出、押出コーティング、グラビュアコーター等による。
これらを分散させる際は製膜した際の表面の抵抗率が1×1013Ω/□以下になる様に調製する必要がある。上限値を超えると前述した静電気トラブルが発生する場合がある。表面抵抗率はJIS K6911に従って測定し、気温23℃、相対湿度50%の室内に試料をカバーテープの状態で24時間放置した後、及び更に該試料を気温23℃、相対湿度12%の室内に24時間放置した後に、層Bの表面を測定した場合にいずれも1×1013Ω/□以下であることが必要である。
層Bにカーボンナノファイバーを分散させる際には、種々の攪拌又は混練装置が使用できるが、超音波及び/またはビーズミルが望ましい。ビーズミルのメディアとして使用するビーズの粒径は好ましくは2mm以下、さらに好ましくはは0.2mm以下である。
また、あらかじめホモジナイザー、ディスパーザー、又はビーズ粒径0.5mm以上のビーズをメディアとするビーズミル等で分散後、超音波、又はビーズ粒径0.2mm以下のビーズをメディアとするビーズミルで分散することが望ましい。
また、あらかじめホモジナイザー、ディスパーザー、又はビーズ粒径0.5mm以上のビーズをメディアとするビーズミル等で分散後、超音波、又はビーズ粒径0.2mm以下のビーズをメディアとするビーズミルで分散することが望ましい。
本発明のカバーテープは全光線透過率は80%以上、曇度は40%以下になるように積層する必要がある。全光線透過率が下限値未満、又は曇度が上限値を超えると、カバーテープで電子部品を包装した後に内容物が正しく挿入されているかどうか検査する際、困難になる可能性がある。
本発明の実施例を以下に示すがこれらの実施例によって本発明は何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例の層構成及び特性について表1に示した。
表1の実施例及び比較例では、層AはPET(ポリエチレンテレフタレート)層を使用し、その層Aの片側面にポリウレタン接着剤層、層Cをドライラミネート法により設け、層Cの表面にコロナ処理を施した。次いで層Bを表1中記載の熱可塑性樹脂に同表中の帯電防止剤及び/又は分散剤を混合しメチルイソブチルケトンにより固形分濃度30重量%に調製し、表中記載の分散処理法にて分散処理後、層Cの表面にバーコーター法により塗布し乾燥させて、図2に示した層構成のカバーテープを得た。なお、表中の分散方法で例えば0.8mmBM+0.03BMとあるのは、粒径0.8mmのビーズを使用したビーズミルで分散後、更に粒径0.03mmのビーズを使用したビーズミルで分散したことを示す。用いたビーズの材質はジルコニアである。
カーボンナノファイバーは外径が150nm、アスペクト比70のものを用いた。帯電防止剤の配合量は30重量%とした。また、分散剤は高分子系分散剤(味の素ファインテクノ製アジスパーPB822)を使用し、配合量は20重量%とした。ポリウレタン系接着剤層は、層Aと層Cとの間の密着強度を上げる為に設けたものである。
各層の厚みは層Aが12μm、ポリウレタン接着剤層が1μm、層C、層Bの厚みは表1中に示した数値の通りであった。
実施例及び比較例の層構成及び特性について表1に示した。
表1の実施例及び比較例では、層AはPET(ポリエチレンテレフタレート)層を使用し、その層Aの片側面にポリウレタン接着剤層、層Cをドライラミネート法により設け、層Cの表面にコロナ処理を施した。次いで層Bを表1中記載の熱可塑性樹脂に同表中の帯電防止剤及び/又は分散剤を混合しメチルイソブチルケトンにより固形分濃度30重量%に調製し、表中記載の分散処理法にて分散処理後、層Cの表面にバーコーター法により塗布し乾燥させて、図2に示した層構成のカバーテープを得た。なお、表中の分散方法で例えば0.8mmBM+0.03BMとあるのは、粒径0.8mmのビーズを使用したビーズミルで分散後、更に粒径0.03mmのビーズを使用したビーズミルで分散したことを示す。用いたビーズの材質はジルコニアである。
カーボンナノファイバーは外径が150nm、アスペクト比70のものを用いた。帯電防止剤の配合量は30重量%とした。また、分散剤は高分子系分散剤(味の素ファインテクノ製アジスパーPB822)を使用し、配合量は20重量%とした。ポリウレタン系接着剤層は、層Aと層Cとの間の密着強度を上げる為に設けたものである。
各層の厚みは層Aが12μm、ポリウレタン接着剤層が1μm、層C、層Bの厚みは表1中に示した数値の通りであった。
表面抵抗率はJIS K6911により、全光線透過率、曇度はJISK7105に従って測定した。
表面抵抗率は気温23℃、相対湿度50%の室内に試料をカバーテープの状態で24時間放置した後に層Bの表面を測定した。それから該試料を気温23℃、相対湿度12%の室内に24時間放置した後に再び層Bの表面を測定した。
表面抵抗率は気温23℃、相対湿度50%の室内に試料をカバーテープの状態で24時間放置した後に層Bの表面を測定した。それから該試料を気温23℃、相対湿度12%の室内に24時間放置した後に再び層Bの表面を測定した。
表2中の記号は以下の通りである。
LDPE :低密度ポリエチレン
MLDPE :メタロセン系触媒を使用して合成した低密度ポリエチレン
EVA :エチレン−酢酸ビニル共重合体
PMMA−BMA :ポリメチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体
PVC−VA :塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
PET :ポリエチレンテレフタレート
PP−Cl :塩素化ポリプロピレン
CNF:カーボンナノファイバー
CNT:カーボンナノチューブ
ZnO :酸化亜鉛
AS :第四級アンモニウム
CB :カーボンブラック
LDPE :低密度ポリエチレン
MLDPE :メタロセン系触媒を使用して合成した低密度ポリエチレン
EVA :エチレン−酢酸ビニル共重合体
PMMA−BMA :ポリメチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体
PVC−VA :塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
PET :ポリエチレンテレフタレート
PP−Cl :塩素化ポリプロピレン
CNF:カーボンナノファイバー
CNT:カーボンナノチューブ
ZnO :酸化亜鉛
AS :第四級アンモニウム
CB :カーボンブラック
1:カバーテープ
2:層A
3:層B
4:炭素網面
5:層C
6:ポリウレタン系接着剤層
2:層A
3:層B
4:炭素網面
5:層C
6:ポリウレタン系接着剤層
Claims (8)
- 電子部品を収納する収納ポケットを連続的に形成したプラスチック製キャリアテープに、熱シールしうるカバーテープであって、該カバーテープはキャリアテープに熱シールされる側から少なくとも熱シール材層である層B、及び基材層である層Aの2層から構成され、層Bがカーボンナノファイバーを含む熱可塑性樹脂組成物から構成され、表面抵抗率が1×1013Ω/□以下であり、該カバーテープの全光線透過率が80%以上で曇度が40%以下あることを特徴とする電子部品包装用カバーテープ。
- 層Bのカーボンナノファイバーの外径が1〜200nmであり、アスペクト比が20〜10000であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品包装用カバーテープ。
- 層Bがアミノ基を有する高分子系分散剤を含むことを特徴とする請求項1又は2項記載の電子部品包装用カバーテープ。
- 層Bが非イオン性の界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の電子部品包装用カバーテープ。
- 請求項1〜4いずれか1項に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法であって、層Bにカーボンナノファイバーを分散させる工程において、超音波及び/又はビーズミルを用いて湿式分散する工程を有することを特徴とする電子部品包装用カバーテープの製造方法。
- メディアとして使用するビーズの粒径が2mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法。
- メディアとして使用するビーズの粒径が0.2mm以下であることを特徴とする請求項6に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法。
- メディアとして使用するビーズの粒径が0.5mm以上であるビーズミルにて分散する工程後、メディアとして使用するビーズの粒径が0.2mm以下であるビーズミル及び/又は超音波にて分散する工程を有することを特徴とする請求項5に記載の電子部品包装用カバーテープの製造方法。
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