JP2013157549A - レーザアニール装置及びレーザアニール方法 - Google Patents

レーザアニール装置及びレーザアニール方法 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶粒をトランジスタのチャネル領域で電流が流れる方向に成長させることにより、チャネル領域における電流通流方向の結晶粒界を低減して、トランジスタの高速動作を可能とするレーザアニールを提供する。
【解決手段】マイクロレンズアレイにより、レーザ光をアモルファスシリコン膜に向けて集光して、各マイクロレンズに対応する領域を照射し、その照射部を溶融凝固させてポリシリコン膜に改質する。この場合に、マスクを、その開口部が各マイクロレンズの光路に介在するように配置し、開口部により各照射部に照射されるレーザ光の照射パターンを規定する。各開口部を通過するレーザ光は、照射部に対し、相対的に、開口部の縁辺の近傍が低温であり、開口部の中央が高温となる温度分布を付与するものである。これにより、ポリシリコン膜の電流が流れる方向と開口部の縁辺の一部とが実質的に直交する。
【選択図】図3

Description

本発明は、主として、液晶パネル又は有機ELパネル等のTFT(薄膜トランジスタ)基板の製造に使用されるレーザアニール装置及びレーザアニール方法に関し、特に、アモルファスシリコン膜(以下、a−Si膜という)にレーザ光を照射してアニールすることにより、a−Siを多結晶シリコン(以下、ポリシリコンという)に結晶化させる低温ポリシリコン膜の形成に使用されるレーザアニール装置及びレーザアニール方法に関する。
逆スタガ構造の薄膜トランジスタとしては、絶縁性基板上にCr又はAl等の金属層によりゲート電極を形成し、次いで、このゲート電極を含む基板上にゲート絶縁膜として例えばSiN膜を形成し、その後、全面に水素化アモルファスシリコン(以下、a−Si:Hと記載する)膜を形成し、このa−Si:H膜をゲート電極上の所定領域にアイランド状にパターニングし、更に、金属層によりソース・ドレイン電極を形成したアモルファスシリコントランジスタがある。
しかしながら、このアモルファスシリコントランジスタは、a−Si:H膜をチャネル領域に使用しているので、チャネル領域における電荷の移動度が小さいという難点がある。このため、アモルファスシリコントランジスタは、例えば、液晶表示装置の画素部の画素トランジスタとしては使用可能であるが、高速の書き換えが要求される周辺駆動回路の駆動トランジスタとしては、チャネル領域の電荷移動度が小さすぎて、使用することが困難である。
一方、多結晶シリコン膜を直接基板上に形成しようとすると、LPCVD(減圧化学気相成長)法により形成することになるが、これは1500℃程度の高温プロセスになるため、液晶表示装置のようなガラス基板(軟化点が400〜500℃)上に多結晶シリコン膜を直接形成することはできない。
そこで、一旦、チャネル領域にa−Si:H膜を形成し、その後、このa−Si:H膜にYAGエキシマレーザ等のレーザ光を照射してレーザアニールすることにより、極短時間での溶融凝固の相転移により、a−Si:H膜をポリシリコン膜に結晶化させる低温ポリシリコンプロセスが採用されるようになっている。これにより、ガラス基板上のチャネル領域を電荷移動度が高くトランジスタ動作の高速化が可能なポリシリコン膜により形成することが可能になる(特許文献1)。
しかしながら、上述の従来の低温ポリシリコン膜の形成方法は、エキシマレーザ光をライン上に集光し、液晶表示装置のガラス基板上に形成したアモルファスシリコン膜の全体にレーザ光を走査して、アモルファスシリコン膜の全面をレーザアニールすることにより、アモルファスシリコン膜を溶融凝固させて多結晶化している。このため、TFT基板の動作に関与するTFTのチャネル領域以外の領域も露光により多結晶化しているため、チャネル領域以外については露光処理が無駄である。また、TFTのチャネル領域であっても、表示部の画素トランジスタのように、高速化が必要ではないトランジスタを形成する領域も、そのチャネル領域を多結晶化しているため、同様に処理に無駄がある。
そこで、本願出願人は、マイクロレンズアレイを使用して、多結晶化が必要な領域(チャネル領域)のみをレーザ光により露光して多結晶化する低温ポリシリコン膜の形成装置を既に提案した(特許文献2)。
特開平5−63196号公報 特開2012−4250号公報
上記特許文献2に記載の発明は、所期の目的を達成したものの、低温ポリシリコン膜をチャネル領域とするトランジスタの更に一層の高速化が望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、結晶粒をトランジスタのチャネル領域で電流が流れる方向に成長させることにより、チャネル領域における電流通流方向の結晶粒界を低減して、トランジスタの高速動作を可能とするレーザアニール装置及びレーザアニール方法を提供することを目的とする。
本発明に係るレーザアニール装置は、アモルファスシリコン膜に対してレーザ光を照射することにより、その照射部を溶融凝固させてポリシリコン膜に改質するレーザアニール装置において、
レーザ光を出射するレーザ光源と、
複数個のマイクロレンズが2次元的に配置されており、前記レーザ光源からのレーザ光を前記マイクロレンズにより前記アモルファスシリコン膜に向けて集光して前記各マイクロレンズに対応する領域を照射するマイクロレンズアレイと、
開口部が前記各マイクロレンズの光路に介在して、前記マイクロレンズによるレーザ光の照射パターンを規定するマスクと、
を有し、
前記マスクの前記開口部は、前記ポリシリコン膜を形成すべき部分において、その部分を電流が流れる方向と前記開口部の縁辺の一部とが実質的に直交するように形状が規定されており、各開口部を通過するレーザ光は、前記照射部に対し、相対的に、前記縁辺の近傍が低温であり、前記開口部の中央が高温となる温度分布を付与するものであることを特徴とする。
本発明に係るレーザアニール方法は、
アモルファスシリコン膜に対してレーザ光を照射することにより、その照射部を溶融凝固させてポリシリコン膜に改質するレーザアニール方法において、
複数個のマイクロレンズが2次元的に配置されたマイクロレンズアレイにより、レーザ光を前記アモルファスシリコン膜に向けて集光して、前記各マイクロレンズに対応する領域を照射し、
マスクを、その開口部が前記各マイクロレンズの光路に介在するように配置し、前記開口部により前記各照射部に照射されるレーザ光の照射パターンを規定し、
前記各開口部を通過するレーザ光は、前記照射部に対し、相対的に、前記開口部の縁辺の近傍が低温であり、前記開口部の中央が高温となる温度分布を付与するものであり、
これにより、前記ポリシリコン膜を形成すべき部分において、その部分を電流が流れる方向と前記開口部の縁辺の一部とが実質的に直交することを特徴とする。
このレーザアニール方法において、
前記各開口部を通過するレーザ光により、前記照射部に前記温度分布を付与する方法は、
例えば、前記アモルファスシリコン膜よりも前記マイクロレンズ側の位置で合焦点となる第1のレーザ光と、前記アモルファスシリコン膜上で合焦点となる第2のレーザ光とを、この順に照射するか、又は
前記マスクが、前記開口部内において、前記開口部の縁辺で最も透過光量が少なく、前記開口部の中央に向けて透過光量が多くなる階調が付与されたものであり、これにより、前記レーザ光の照射光量を、前記開口部の縁辺で少なく、前記開口部の中央に向けて多くなるようにするものである。
本発明によれば、レーザ光をマイクロレンズにより集光するので、例えば、アモルファスシリコン膜におけるTFT基板のトランジスタのチャネル領域となる領域にのみ、レーザ光を照射して、アニール処理し、チャネル領域のみポリシリコン膜に改質することができる。これにより、レーザ光の照射効率を高めることができる。そして、レーザ光が、照射部に対し、前記開口部縁辺で温度が低く、開口部の中央で温度が高くなるような温度分布を与えるものであるので、レーザ光の照射により溶融したシリコンが結晶化する際に、開口部の縁辺から中央に向けて結晶粒が成長する。そして、マスクの開口部の形状を、チャネル領域におけるソース電極とドレイン電極との間の電流方向と、開口部縁辺の一部とが実質的に直交するように規定しているので、電流方向と結晶成長方向とが一致するため、ポリシリコン膜の電流方向における電子移動度を高めることができ、トランジスタの動作速度を向上させることができる。
本発明の実施形態のマイクロレンズアレイによるレーザアニール装置を示す図である。 TFT基板の概念図である。 (a)乃至(d)はマスクの開口部の形状を示す図である。 (a)及び(b)はレーザ光の照射部に温度分布を付与する方法を示す図である。 同じく、レーザ光の照射部に温度分布を付与する方法を示す図である。 レーザ光の照射部に温度分布を付与する方法の変形例を示す図である。 均一なレーザ光を照射したときの温度分布及び結晶成長を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して、具体的に説明する。図1は本実施形態のマイクロレンズアレイによるレーザアニール装置を示す図、図2はTFT基板の概念図、図3はマスクの開口部の形状を示す図である。Nd:YAGエキシマレーザ等のレーザ光源から出射したレーザ光が適宜の光学的手段により、図1に示す照射部に導入される。この照射部においては、マイクロレンズ3が2次元的に配置されたマイクロレンズアレイ2が設置されており、各マイクロレンズ3を透過したレーザ光がマイクロレンズ5を介して基板4の表面の各マイクロレンズ3に対応した位置に照射されるようになっている。レーザ光源からのレーザ光は、マスク1の開口部1aを通過した後、各開口部1aに対応するマイクロレンズ3に入射する。従って、レーザ光は、マスク1の開口部1aで整形されたパターンで、各開口部1aに対応するマイクロレンズ3及びマイクロレンズ5により集光されて、基板4上の所定領域(後述するチャネル領域)に照射される。
基板4は例えば、図2に示す液晶表示パネルのTFT基板41となるものであり、ガラス基板上にCr又はAl等の金属層によりゲート電極をパターン形成し、次いで、このゲート電極を含む基板上にゲート絶縁膜として例えばSiN膜を形成し、その後、全面に水素化アモルファスシリコン等のアモルファスシリコン(以下、a−Siと記載する)膜を形成したものである。
このTFT基板41は、図2に示すように、画素領域4aと、その周辺部に設けられたゲートライン領域4b及びドレインライン領域4cとが設けられており、画素領域4aにはゲートラインとドレインラインとの交点に画素トランジスタ6が形成されている。また、ゲートライン領域4b及びドレインライン領域4cには、夫々駆動トランジスタ6が形成されている。
本実施形態においては、図3(a)に示すように、各トランジスタ6のゲート電極10がパターン形成された後、全面にa−Si膜(図示せず)が形成された状態の基板4が、アニール装置のレーザ光照射部に設置される。各マイクロレンズ3及びマイクロレンズ5からのレーザ光は、このa−Si膜におけるゲート電極10上の各チャネル領域となる部分に照射され、この部分のa−Si膜を一旦溶融させた後、凝固させて、結晶化させ、ポリシリコン膜に改質する。
マスク1の開口部1aは、図3(b)に示すように、例えば、その縁辺12が、右側の矩形と左側の台形とが結合した形状の6角形状をなしている。図3(b)にマイクロレンズ3の輪郭20を示すように、各チャネル領域に1個のマイクロレンズ3から集光されたレーザ光が照射され、このレーザ光は、マスク1の開口部1aを透過したもののみがa―Si膜上に照射され、その余のレーザ光はマスク1により遮光される。また、レーザ光は、後述するように、照射部に対し、相対的に、開口部1aの縁辺12の近傍が低温であり、開口部1aの中央が高温となる温度分布を付与するものである。即ち、レーザ光はa−Si膜の照射部において、投入エネルギが開口部1aの縁辺12に対応する部分が低く、開口部1aの中央に対応する部分が高くなるような照度分布を有するものである。このため、図3(c)に細線で模式的に示すように、開口部1aを通過してa−Si膜に照射されたパルスレーザ光により、この開口部1aに対応するa−Si膜の部分が加熱され、この部分が溶融し、その後、降温して凝固するが、その際、相対的に低温の縁辺12の近傍から結晶粒が高温の中央に向けて成長し、縁辺12に対応する位置から中央に向けて長く延びる結晶粒界をもつポリシリコン領域21が得られる。
そこで、このアニール処理後の基板4に対し、図3(d)に示すように、ソース電極13及びドレイン電極14を形成する。ソース電極13はそのドレイン電極14に対向する縁辺が、開口部1aの縁辺12の一部であって、縁辺12の左側の台形部分に対応する形状を有するものであり、ドレイン電極14はポリシリコン領域21における開口部1aの中央に対応する部分を覆う形状を有する。このため、ソース電極13とドレイン電極14との対向領域においては、ポリシリコン領域21は、その結晶粒がソース電極13及びドレイン電極14の相互に対向する両縁辺に垂直の方向に長く延びている。このソース電極13とドレイン電極14との対向領域は、ソース電極13からドレイン電極14に向けて、電流がポリシリコン領域21をチャネル領域として流れる領域であるので、このチャネル電流は、結晶粒界が少ない領域を流れることになり、電子移動度が高くなる。よって、本実施形態のトランジスタは、高速動作が可能である。
換言すれば、トランジスタの設計に際し、図3(a)に示すゲート電極10の形状及び位置と、図3(d)に示すソース電極13及びドレイン電極14の形状及び位置が決まる。従って、ポリシリコンチャネル領域における電流が流れる方向が決まる。そうした後、本実施形態においては、マスク1の開口部1aの形状を、この電流が流れる方向と、開口部1aの縁辺12の一部とが実質的に直交するように、縁辺12の形状とマスク1における開口部1aの位置を決める。このようにして、チャネル電流の方向と結晶流の成長方向とを一致させることができ、電子移動度を高めることができる。
図7は結晶成長とマスクとの関係を示す図である。レーザ光を照射すると、マスクにより遮光されている領域は室温レベルであるが、開口部においては、照射時(パルスレーザ光が照射されているとき)に、a−Si膜の温度が遮光領域に対して、ステップ状に上昇する。そして、200ns、300ns、400ns経過した後に、この開口部内の温度分布が低下してくる。そして、この温度分布の低下は、開口部の縁片の近傍で開口部内部よりも速く生じる。このため、開口部において、縁辺から内部に向かって温度勾配が生じ、結晶粒が開口部の縁辺から内部に向かって成長する。しかし、図7に示すように、レーザ光の照射光量分布(エネルギ分布)が均一であり、開口部内において、均一にレーザ光が照射されると、縁辺12においてある程度の温度勾配が生じるものの、その程度は小さく、結晶粒を一方向に成長させるのに十分ではない。
そこで、本発明においては、照射するレーザ光の光量に対し、開口部1aの縁辺12から中央に向かって大きくなる分布を付与する。即ち、光量(エネルギ)が開口部1aの縁辺12から中央に向かって大きくなる分布をもつように、レーザ光を照射することにより、照射部において、図4(b)に示すように、開口部1aの縁辺12の近傍が相対的に低温であり、中央が相対的に高温になるような温度分布を付与する。
図4(a)はこのようにレーザ光の光量(エネルギ)に分布を付与する方法を示す。図4(a)に示すように、レーザ光は、マイクロレンズ3及びマイクロレンズ5により、基板4に集光される。このとき、波長が1064nmのレーザ光が基板4の表面に合焦点となるように、マイクロレンズ3及びマイクロレンズ5の光学系を設計すると、波長が355nmのレーザ光については、その焦点位置が基板4の表面から外れ、基板4の表面よりも上方になる。そこで、図5に示すように、先ず、基板4に対し、波長が355nmのレーザ光を1ショット照射し、その後、時間差をおいて、波長が1064nmのレーザ光を1ショット照射する。そうすると、最初の波長が355nmのレーザ光は、基板4から焦点位置がずれているので、基板4上の広い領域に照射される一方、その照射エネルギは少なく、温度の上昇度は低い。次いで、波長が1064nmのレーザ光を照射すると、このレーザ光は基板4上で合焦点なので、照射領域の中央の部分に比較的高エネルギで照射される。これにより、照射部において、図4(b)に示すような、高温の部分を中心として、その周囲に低温の部分が存在する温度分布が得られる。
これにより、図3(c)に示すように、開口部1aの縁辺12から開口部1aの中央に向かうようにして、結晶粒が成長し、開口部1aの縁辺12の近傍では、縁辺12から実質的に垂直の方向に延びる細長い結晶粒界が得られる。開口部1aの中央では、上述の偏平した結晶粒は得られず、結晶粒界に方向性がない等軸晶組織となる。そこで、この開口部1aの一部の縁辺12の近傍をチャネル電流の通流域とするように、ソース電極13及びドレイン電極14を形成すれば、このチャネル電流は、偏平した結晶粒をその結晶粒界が長い方向に流れ、電流通流域の結晶粒界の数は少なく、電子移動度が高いチャネル領域が得られる。
次に、上述の如く構成された本実施形態の動作について説明する。本実施形態においては、マスク1の開口部1aの位置を、開口部1aを透過してマイクロレンズ3により基板4に集光されるレーザ光の照射位置が、トランジスタのチャネル領域になるように設定し、開口部1aの形状を、その縁辺12の一部が、チャネル領域における電流が流れる方向に実質的に垂直になるように設定している。そして、レーザ光の照射により照射部に形成される温度分布を、開口部1aの縁辺12に対応する位置で相対的に低く、開口部1aの中央で相対的に高くなるように設定している。これにより、レーザ光の照射により、a−Si膜の照射部を含む領域において、開口部1aの外側のマスクによる遮光領域に対応する部分では、a−Si膜が昇温せず、室温のままであり、開口部1aの縁辺12から内部に向かうにつれて、縁辺12の近傍で低温、開口部1aの中央で高温となる温度分布が得られる。このため、開口部1aに相当するa−Si膜の部分においては、レーザ光の照射により昇温して溶融するが、その融液は縁辺12の近傍の温度が相対的に低く、中央部の温度が相対的に高くなり、沸点の近傍まで昇温する。この融液が凝固する際、低温の開口部1aの縁辺12の近傍から凝固が開始され、温度勾配に従って、結晶粒が縁辺12から実質的に垂直の方向に成長し、縁辺12に実質的に垂直の方向に伸びた結晶粒が得られる。そして、開口部1aは縁辺12の一部がチャネル電流が流れる方向に実質的に垂直であるので、チャネル電流の方向と結晶粒が長く伸びる方向とが一致し、チャネル電流が流れる部分は電子移動度が高い領域となり、トランジスタの動作が高速になる。
従って、本実施形態により、従来の全面レーザ照射による全面アニール処理の無駄を省略することができると共に、トランジスタの動作の高速化を図ることができる。
図6はレーザ光の照射領域に温度分布を与える方法の変形例を示す。この変形例においては、マスク30の開口部において、縁辺30aの近傍が透過光量が少ない暗部、開口部の中央部30bが透過光量が相対的に多い明部となる階調を付与されたマスク30を使用する。このマスク30の中心部31は、レーザ光をそのまま透過する透過光量が最大の領域である。このように、マスク30の開口部に対し、レーザ光の透過光量に差を設ける階調を付与することにより、図4(b)と同様に、照射部に対し、温度分布を付与することができる。
なお、本発明においては、電流が流れる方向とマスクの開口部の縁辺の一部とが実質的に直交するが、この実質的に直交するとは、ある程度の幅をもって直交することを意味する。即ち、開口部1aの縁辺12の一部が電流方向に対して90°ではなく90°から若干傾斜していても、結晶粒の偏平化による電流通流域の結晶粒界の削減が可能であり、このように、結晶粒が乱雑な場合に比して結晶粒の偏平化による電子移動度の上昇が認められる程度であれば、縁辺12の一部が電流方向に実質的に直交するといえる。
1:マスク
1a:開口部
2:マイクロレンズアレイ
3:マイクロレンズ
4:基板
5:マイクロレンズ
6:トランジスタ
10:ゲート電極
12:縁辺
13:ソース電極
14:ドレイン電極
20:マイクロレンズの輪郭
21:チャネル領域
41:TFT基板

Claims (4)

  1. アモルファスシリコン膜に対してレーザ光を照射することにより、その照射部を溶融凝固させてポリシリコン膜に改質するレーザアニール装置において、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、
    複数個のマイクロレンズが2次元的に配置されており、前記レーザ光源からのレーザ光を前記マイクロレンズにより前記アモルファスシリコン膜に向けて集光して前記各マイクロレンズに対応する領域を照射するマイクロレンズアレイと、
    開口部が前記各マイクロレンズの光路に介在して、前記マイクロレンズによるレーザ光の照射パターンを規定するマスクと、
    を有し、
    前記マスクの前記開口部は、前記ポリシリコン膜を形成すべき部分において、その部分を電流が流れる方向と前記開口部の縁辺の一部とが実質的に直交するように形状が規定されており、各開口部を通過するレーザ光は、前記照射部に対し、相対的に、前記縁辺の近傍が低温であり、前記開口部の中央が高温となる温度分布を付与するものであることを特徴とするレーザアニール装置。
  2. アモルファスシリコン膜に対してレーザ光を照射することにより、その照射部を溶融凝固させてポリシリコン膜に改質するレーザアニール方法において、
    複数個のマイクロレンズが2次元的に配置されたマイクロレンズアレイにより、レーザ光を前記アモルファスシリコン膜に向けて集光して、前記各マイクロレンズに対応する領域を照射し、
    マスクを、その開口部が前記各マイクロレンズの光路に介在するように配置し、前記開口部により前記各照射部に照射されるレーザ光の照射パターンを規定し、
    前記各開口部を通過するレーザ光は、前記照射部に対し、相対的に、前記開口部の縁辺の近傍が低温であり、前記開口部の中央が高温となる温度分布を付与するものであり、
    これにより、前記ポリシリコン膜を形成すべき部分において、その部分を電流が流れる方向と前記開口部の縁辺の一部とが実質的に直交することを特徴とするレーザアニール方法。
  3. 前記各開口部を通過するレーザ光は、前記アモルファスシリコン膜よりも前記マイクロレンズ側の位置で合焦点となる第1のレーザ光と、前記アモルファスシリコン膜上で合焦点となる第2のレーザ光とを、この順に照射することにより、前記温度分布を付与することを特徴とする請求項2に記載のレーザアニール方法。
  4. 前記マスクは、前記開口部内において、前記開口部の縁辺で最も透過光量が少なく、前記開口部の中央に向けて透過光量が多くなる階調が付与されたものであり、これにより、前記レーザ光の照射光量を、前記開口部の縁辺で少なく、前記開口部の中央に向けて多くなるようにすることにより、前記温度分布を付与することを特徴とする請求項2に記載のレーザアニール方法。
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