JP2013156489A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像担持体54と、該像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段(53,55)と、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー画像を形成する現像手段56と、前記トナー画像を記録媒体Pに転写する転写手段58と、前記記録媒体Pに転写されたトナー画像を当該記録媒体Pに定着させる定着手段と、容器に収納されたトナーを前記現像手段56に搬送する搬送手段とを備え、前記トナーは、トナー母体と、該トナー母体表面に付着されてなる外添剤とを含み、前記トナー母体は、結晶性樹脂と、非結晶性樹脂と、離型剤と、着色剤とを含有し、前記外添剤は、脂肪酸金属塩と、1種類以上の無機微粒子とを含有し、前記脂肪酸金属塩の遊離率が30%以上90%以下であることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
即ち、本発明は、低温定着性、並びにトナー搬送性およびトナー補給性に優れ、消費電力を低減させると共に高品質な画像が得られる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
[遊離率測定方法]
[1]トナーと、イオン交換水と、界面活性剤とを充分混合して分散液を作製する。
[2]超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、1分間超音波エネルギーを付与する。超音波条件は、振動時間60秒、連続振幅20W(30%)である。
[3]次いで、分散液をイオン交換水で洗浄し乾燥させる。
[4]得られた分散および脂肪酸金属塩除去後のトナーの脂肪酸金属塩量と、分散および脂肪酸金属塩除去前のトナーの脂肪酸金属塩量と定量し、下式に代入して脂肪酸金属塩の遊離率を算出する。
遊離率[%]=(分散および除去前の脂肪酸金属塩量−分散および除去後の残留脂肪酸金属塩量)/分散および除去前の脂肪酸金属塩量×100
[遊離率測定方法]
[1]トナーと、イオン交換水と、界面活性剤とを充分混合して分散液を作製する。
[2]超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、1分間超音波エネルギーを付与する。超音波条件は、振動時間60秒、連続振幅20W(30%)である。
[3]次いで、分散液をイオン交換水で洗浄し乾燥させる。
[4]得られた分散および脂肪酸金属塩除去後のトナーの脂肪酸金属塩量と、分散および脂肪酸金属塩除去前のトナーの脂肪酸金属塩量と定量し、下式に代入して脂肪酸金属塩の遊離率を算出する。
遊離率[%]=(分散および除去前の脂肪酸金属塩量−分散および除去後の残留脂肪酸金属塩量)/分散および除去前の脂肪酸金属塩量×100
[1]トナーと、イオン交換水と、界面活性剤とを充分混合して分散液を作製する。
[2]超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、1分間超音波エネルギーを付与する。超音波条件は、振動時間60秒、連続振幅20W(30%)である。
[3]次いで、分散液をイオン交換水で洗浄し乾燥させる。
[4]得られた分散および脂肪酸金属塩除去後のトナーの脂肪酸金属塩量と、分散および脂肪酸金属塩除去前のトナーの脂肪酸金属塩量と定量し、下式に代入して脂肪酸金属塩の遊離率を算出する。
遊離率[%]=(分散および除去前の脂肪酸金属塩量−分散および除去後の残留脂肪酸金属塩量)/分散および除去前の脂肪酸金属塩量×100
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1、図2、図3および図4にて、本発明に係る画像形成装置の実施の形態1について詳細に説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の実施の形態1における構成を示す概略図である。
まず、図1にて、本実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
そして、原稿読込部52で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
なお、本実施の形態1における搬送手段とは、トナー貯留部7と搬送部(20,30)とを合わせたものである。
モーノポンプ30に達したトナーは、現像部56のトナーホッパ57に補給される。なお、モーノポンプ30の構成・動作については、後で詳しく説明する。
とりわけ低消費電力に適した低温定着性を発現させるために結晶性樹脂を含有するトナーは、結晶性樹脂が備える特性故にトナー粒子間の付着力、部材間との接着力が高くなりロータおよびステータに付着し易く、摺擦される環境下では一層ロータおよびステータとの付着が起こり易くなる。この結果、結晶性樹脂を含有するトナーを用いた場合は、長期間の使用によりロータ部にトナーが固着してしまい現像部にトナーを供給できなくなるという問題があった。
脂肪酸金属塩がステータおよびロータとトナー間の潤滑剤としての効果を発揮するためには、脂肪酸金属塩がある範囲でトナー表面に存在している必要があり、それ以上であってもそれ以下であってもその効果を発揮しない。
脂肪酸金属塩の遊離率測定方法について説明する。
[1]200mlの軟膏瓶に、イオン交換水を100ml、界面活性剤を含有した33%ドライウエル水溶液(商品名ドライウエル、富士写真フイルム株式会社製)を4.4ml添加し、その混合液にトナー5gを加えて手振り30回でよく混ぜ、1時間以上静置する。
[2]手振り20回で攪拌後、超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、1分間超音波エネルギーを付与する。超音波条件は、振動時間60秒、連続振幅20W(30%)、振動開始温度23±1.5℃である。
[3]分散液をろ紙(商品名定性ろ紙(No.2、110mm)、アドバンテック東洋株式会社製)で吸引ろ過し、再度イオン交換水で2回洗浄しろ過し、遊離した脂肪酸金属塩を除去後、トナー粒子を乾燥させる。
[4]分散および脂肪酸金属塩除去前のトナーの脂肪酸金属塩量と、前記[1]〜[3]で得られた分散および脂肪酸金属塩除去後のトナーの脂肪酸金属塩量とを蛍光X線法で定量し、下式に代入して得られた値を脂肪酸金属塩の遊離率として評価する。
また、本発明の画像形成装置に使用するトナーの表面ワックス量は0.05〜0.25であることが好ましい。0.05未満ではステータおよびロータとトナーとの間の付着性低減という効果はあるが、高温領域での定着性を悪化させる。一方で0.25を超えると結晶性樹脂同様にワックスの性質故にトナー間、ステータおよびロータとトナーとの間の付着性を上げてしまい、その結果、長期間の使用によりロータ部にトナーが固着してしまい現像部にトナーを供給できなくなる。
トナー表層に含まれる離型剤量(表面ワックス量)は、FTIR−ATR(全反射吸収赤外分光)法で、バインダー樹脂と離型剤の強度比とした。FTIR−ATR法は、測定原理から分析深さは0.3μm程度であり、この分析により、トナー粒子の表面から0.3μmの深さ領域における相対的な離型剤(ワックス)の含有重量を求めることができる。
測定方法は以下の通りである。
現像ローラ56a上に担持された現像剤は、その後にドクターブレード56dの位置に達する。そして、現像ローラ56a上の現像剤は、ドクターブレード56dの位置で適量に調整された後に、感光体ドラム54との対向位置(現像領域である。)に達する。
その後、現像領域において、現像剤中のトナーが、感光体ドラム54表面に形成された静電潜像に付着する。詳しくは、レーザ光が照射された画像部の潜像電位(露光電位)と、現像ローラ56aに印加された現像バイアスとの、電位差(現像ポテンシャル)によって形成される電界(現像電界)によって、トナーが静電潜像に付着する。
またトナー容器から現像部にトナーを搬送するトナー搬送手段として実施の形態1とは異なる方式の形態を図5を用いて説明する。図5は前述の図3で示したトナーバンク100の下部を示したものであり、トナー貯留部7内に供給されたトナーを螺旋状に成型された攪拌部材7bによって貯留容器7a内のトナーを流動攪拌しながら現像部に搬送する。
本発明の画像形成装置に使用されるトナーは、少なくとも、結晶性樹脂と非結晶性樹脂と、離型剤と、着色剤と、を含有するトナー母体表面に、少なくとも1種類以上の無機微粒子とともに脂肪酸金属塩を含むものである。
換言すると、トナーは、トナー母体と、該トナー母体表面に付着されてなる外添剤と、を含み、前記トナー母体は、結晶性樹脂と、非結晶性樹脂と、離型剤と、着色剤と、を含有し、前記外添剤は、脂肪酸金属塩と、1種類以上の無機微粒子と、を含有する。
以下にトナーの各構成材料および製造方法を詳細に説明する。
本発明の画像形成装置に用いられるトナー含有成分である結晶性樹脂としては特に規定はないが、フルカラートナー用として発色性、画像強度の点から好適な結晶性ポリエステル樹脂が用いられる。
中でも、結晶性ポリエステルの結晶性が高く、融点付近で急激な粘度変化を示す観点から、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールのいずれかの炭素数4〜12の飽和ジオール成分と、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1,8−オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸のいずれかの炭素数4〜12の飽和ジカルボン酸成分のみで構成されることが好ましい。
即ち、o−ジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布で、重量平均分子量Mwが5,000以上20,000以下であり、かつ数平均分子量Mnの500以下の割合が0%以上2.5%以下、数平均分子量Mnの1000以下の割合が0%以上5.0%以下である場合、低温定着性、耐熱保存性の両立が達成されることを見出した。更に好ましくは、数平均分子量Mnの500以下の割合が0%以上2.0%以下であり、かつ数平均分子量Mnの1000以下の割合が0%以上4.0%以下であることが好ましい。
本発明において、非結晶性樹脂としては周知慣用の非結晶性の結着樹脂を用いることができるが、好ましくは非結晶性ポリエステル樹脂が用いられる。
非結晶性の未変性ポリエステル樹脂(非結晶性ポリエステル樹脂)は、後述する変性ポリエステル系樹脂からなる結着樹脂前駆体を架橋及び/又は伸長反応させて得られる変性ポリエステル樹脂とは、少なくとも一部が相溶していることが好ましい。これにより、低温定着性及び耐ホットオフセット性を向上させることができる。このため、変性ポリエステル樹脂と未変性のポリエステル樹脂のポリオールとポリカルボン酸は、類似の組成であることが好ましい。
まず、ポリオールとポリカルボン酸を、テトラブトキシチタネート、ジブチルスズオキサイド等の触媒の存在下で、150〜280℃に加熱し、必要に応じて、減圧しながら生成する水を除去して、水酸基を有するポリエステル樹脂を得る。次に、水酸基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートを40〜140℃で反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーを得る。さらに、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン類を0〜140℃で反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を得る。
非結晶性ポリエステル樹脂、結着樹脂前駆体、未変性樹脂を併用してもよいが、更にこれ
らの樹脂以外の結着樹脂成分を含有してもよい。結着樹脂成分としては、ポリエステル樹
脂を含有することが好ましく、ポリエステル樹脂を50重量%以上含有することがさらに
好ましい。ポリエステル樹脂の含有量が50重量%未満であると、低温定着性が低下する
ことがある。結着樹脂成分のいずれもがポリエステル樹脂であることが特に好ましい。
また、本発明に用いられるトナーとしては、有機溶媒中に、少なくとも着色剤、離型剤、結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリエステル樹脂、変性ポリエステル系樹脂から成る結着樹脂前駆体、及びこれら以外の結着樹脂成分を溶解・分散させて得られる油相に、前記結着樹脂前駆体と伸長または架橋する化合物を溶解させた後、前記油相を微粒子分散剤の存在する水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、前記乳化分散液中で前記結着樹脂前駆体を架橋反応及び/又は伸長反応させ、有機溶媒を除去して得られるトナーが好ましい。
結着樹脂前駆体としては、変性ポリエステル系樹脂からなる結着樹脂前駆体が好ましく、イソシアネートやエポキシなどにより変性されたポリエステルプレポリマーを挙げることができる。これは、活性水素基を持つ化合物(アミン類など)と伸長反応し、離型幅(定着下限温度とホットオフセット発生温度の差)の向上に効果をおよぼす。
このポリエステルプレポリマーの合成方法としては、ベースとなるポリエステル樹脂に、従来公知のイソシアネート化剤やエポキシ化剤などを反応させることで容易に合成することが出来る。
また、エポキシ化剤としては、エピクロロヒドリンなどをその代表例としてあげることが出来る。
結着樹脂前駆体と伸長または架橋する化合物としては、活性水素基を有する化合物が挙げられ、その代表として、アミン類をあげることができる。アミン類としては、ジアミン化合物、3価以上のポリアミン化合物、アミノアルコール化合物、アミノメルカプタン化合物、アミノ酸化合物、および、これらのアミノ基をブロックした化合物などが挙げられる。
3価以上のポリアミン化合物としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール化合物としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン化合物としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸化合物としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
これらのアミノ基をブロックした化合物としては、前記アミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン類のうち好ましいものは、ジアミン化合物およびジアミン化合物と少量のポリアミン化合物の混合物、ジアミン化合物から得られるケチミン化合物である。
本発明に用いられる着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
離型剤は、融点が50〜120℃のワックスであることが好ましい。
このようなワックスは、定着ローラとトナー界面との間で離型剤として効果的に作用することができるため、定着ローラにオイル等の離型剤を塗布しなくても高温耐オフセット性を向上させることができる。
なお、ワックスの融点は、示差走査熱量計であるTG−DSCシステムTAS−100(理学電機社製)を用いて、最大吸熱ピークを測定することにより求められる。
離型剤としては、以下に示す材料を用いることができる。
また、これらの天然ワックス以外の離型剤としては、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。
さらに、1、2−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子である、ポリメタクリル酸n−ステアリル、ポリメタクリル酸n−ラウリル等のポリアクリレートのホモポリマー又はコポリマー(例えば、アクリル酸n−ステアリル−メタクリル酸エチル共重合体等)等の側鎖に長鎖アルキル基を有する結晶性高分子も離型剤として用いることができる。
本発明に用いられるトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。ポリエステルプレポリマー100部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300部、好ましくは0〜100部、さらに好ましくは25〜70部である。溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行っても良いが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子、または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
本発明に用いられるトナーは、流動性や現像性、帯電性、クリーニング性を補助するために外添剤を含有してもよい。
外添剤としては、脂肪酸金属塩と、1種類以上の無機微粒子を好ましく用いることができる。
また、脂肪酸金属塩は、体積平均粒径が2μm〜7μmのものをトナー母体表面に付着させる(トナー母体と混合する)ことが好ましい。
この他高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
また、本発明に用いられるトナーでは、少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を含有してもよい。
層状無機鉱物は厚さ数nmの層が重ね合わさってできている無機鉱物の事を言い、有機物イオンで変性するとはその層間に存在するイオンに有機物イオンを導入することを言う。具体的には、特表2003−515795号公報、特表2006−500605号公報及び特表2006−503313号公報に述べられている。これを広義にはインターカレーションという。層状無機鉱物としては、スメクタイト族(モンモリロナイト、サポナイトなど)、カオリン族(カオリナイトなど)、マガディアイト、カネマイトが知られている。
一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物は、適宜選択することができるが、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、セピオライト及びこれらの混合物等が挙げられる。中でも、トナー特性に影響を与えず、容易に粘度調整ができ、添加量を少量とすることができることから有機変性モンモリロナイト又はベントナイトが好ましい。
本発明に用いられるトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。
またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が使用できる。
本発明では、水系媒体中でイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルをアミン(B)と反応させることにより、ウレア変性ポリエステル(UMPE)等を得ることができる。水系媒体中でウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルからなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルからなるトナー原料の組成分を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルと他のトナー組成分である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、帯電制御剤(荷電制御剤)、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、荷電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできる。
0.05%未満では目標の油相粘度が得られず、目標の形状が得られない。液滴粘度が低いため、攪拌収斂中に液滴が合着しても、目標の合着粒子が得られず、球形状になってしまう。
10%を超えると、製造性が悪化し、液滴粘度が高くなりすぎで、合着粒子とならなく、さらには定着性能が悪化する。
乳化凝集融合法は、乳化分散を行って調製した樹脂粒子分散液と、別途用意した着色剤分散液と、離型剤分散液とを混合し、凝集させて、凝集粒子を形成する凝集粒子分散液の調製工程(以下「凝集工程」と称することがある)、及び凝集粒子を加熱融合してトナー粒子を形成する工程(以下「融合工程」と称することがある)とを含む。
内添剤としては、トナー特性としての帯電性を阻害しない程度に使用され、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、マンガン、ニッケル等の金属、合金、又はこれら金属を含有する化合物などの磁性体などが使用される。
滑剤としては、例えば、エチレンビスステアリル酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩等が挙げられる。
研磨剤としては、例えば、前述のシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどが挙げられる。
同時に粒子の凝集を安定に、また迅速に、より狭い粒度分布を持つ凝集粒子を得る方法ために、凝集剤を添加しても良い。
凝集剤としては一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、具体的には、前記のイオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩、アミノ酸の金属塩、トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族、芳香族アミン類の無機酸塩類等が挙げられる。凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去を考慮するときに、無機酸の金属塩が性能、使用の点で好ましい。
混練・粉砕法は、例えば、前述したトナー材料(外添剤以外のトナー材料)を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子(トナー母体)を製造する方法である。
前述の実施の形態1に示す現像部を現像装置1とする。
前述の実施の形態2に示すトナーバンクを実施の形態1に示すトナーバンクと交換した現像部を現像装置2とする。
(製造例1)
〜結晶性ポリエステル樹脂1の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,10−デカン二酸2120g、1,8−オクタンジオール1000g、1,4−ブタンジオール1520g、ハイドロキノン3.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaにて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂1を得た。前述の方法で測定した融点は67℃となった。
〜非結晶性ポリエステル樹脂1の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイドサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、イソフタル酸100部、テレフタル酸108部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で10時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸30部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[非結晶性ポリエステル1]を得た。[非結晶性ポリエステル1]は、数平均分子量1800、重量平均分子量5500、Tg42℃、酸価20であった。
〜ポリエステルプレポリマーの合成〜
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。 次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
〜ケチミンの合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
〜マスターバッチ(MB)の合成〜
水1200部、カーボンブラック(Printex35;デクサ製)〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕540部、ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
〜油相の作成〜
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[非結晶性ポリエステル1]378部、ワックス(Hi-mic-1090;日本精鑞製)110部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[非結晶性ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1042.3部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度は50%であった。
〜結晶性ポリエステル分散液1作製〜
金属製20L容器に[結晶性ポリエステル樹脂1]を1600g、酢酸エチル11200gを入れ、75℃で加熱溶解させた後、氷水浴中で27℃/分の速度で急冷した。その後[非結晶性ポリエステル樹脂1]を3200g入れ、5時間攪拌し[非結晶性ポリエステル樹脂1]を溶解させた。これをビーズミル(LMZ2;アシザワファインテック社製)を用いて、0.3mmジルコニアビーズを85体積%充填、20パス、ビーズミル軸シール液温15℃の条件で分散を行い、[結晶性ポリエステル分散液1]を得た。
〜結晶性ポリエステル分散液2作製〜
またビーズミル軸シール液温を25℃の条件にて分散を行った以外は「結晶性ポリエステル分散液1」と同様にして、[結晶性ポリエステル分散液2]を得た。
〜有機微粒子エマルションの合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.14μmであった。
〜水相の調整〜
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
〜乳化・脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]664部、[プレポリマー1]を109.4部、[結晶性ポリエステル分散液1]を73.9部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、ウォーターバスに浸しながら分散スラリーを2℃/分の昇温速度で45℃に到達するまで加温し、温度到達後10分間保持した。加温、保持の一連の操作時はTKホモミキサーで絶えず混合保持した。(回転数12,000rpm)その後濾過を行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩いトナー表面ワックス量が0.15の[母体トナー1]を得た。
(製造例11)における[結晶性ポリエステル分散液1]を(製造例8)に示す[結晶性ポリエステル分散液2]に変更する以外は母体トナー1の作製と同様な操作を行い、トナー表面ワックス量が0.14の[母体トナー2]を得た。
(製造例6)におけるビーズミルによるワックス分散条件を3パスから10パスに変更する以外は母体トナー1の作製と同様な操作を行い、トナー表面ワックス量が0.23の[母体トナー3]を得た。
(製造例6)におけるビーズミルによるワックス分散条件を3パスから15パスに変更する以外は母体トナー1の作製と同様な操作を行い、トナー表面ワックス量が0.27の[母体トナー4]を得た。
(原料組成)
結着樹脂:結晶性ポリエステル1 8部
結着樹脂:非結晶性ポリエステル1 86部
着色剤:カーボンブラックC−44 7部
(三菱化学社製、平均粒径;24nm、BET比表面積;125m2/g)
CCA:ボントロンE−84(オリエント化学工業社製) 1部
ワックス:Hi−mic−1090(日本精鑞製) 6部
得られた混練物をダブルベルトクーラーで圧延冷却した後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)により微粉砕を行い、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)にて微粉分級を行い、トナー表面ワックス量が0.12の[母体トナー5]を得た。
(製造例11)における[結晶性ポリエステル分散液1]を使用しない以外は母体トナー1の作製と同様な操作を行い、トナー表面ワックス量が0.15の[母体トナー6]を得た。
[母体トナー1]100部に対し、外添剤として小粒径シリカ(HDK−2000、クラリアント社製)1.2重量部、大粒径シリカ(RY−50、日本アエロジル社製)1.2重量部、酸化チタン(MT−150AI、テイカ社製)0.6部をヘンシェルミキサー20Bを用い、層内温度を25−30℃に保った上で、周速40m/sで10min混合した。混合後、脂肪酸金属塩A0.15部添加し、更に周速40m/sで2分混合した。混合終了後36μmの超音波振動装置で篩がけを行い、脂肪酸金属塩の遊離率が55%である[トナー1]を得た。
トナー1の処方、混合条件から、下記表1に示す処方、表2に示す混合条件に変更することより[トナー2]から[トナー17]を得た。なお脂肪酸金属塩A〜Cとしては以下のものを用いた。
リコー製Ricoh Pro C751ex 機を改造し、以下の評価を実施した。改造については接触帯電装置やプロセス線速や現像装置の現像ギャップなどを変更できるようにして実施した。
この実機作像を3セットで90,000枚まで実施し効果を確認した。
(特に記載がない場合、プロセス線速500mm/S、接触帯電、現像ギャップは0.3mmで実施している)
本実施例では現像装置として[現像装置1]を、トナーとして[トナー1]を用いた。
定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)及びホットオフセット温度(定着上限温度)を目視により求めた。
定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/秒、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を3mmとした。
また、定着上限温度の評価条件は、紙送りの線速度を50mm/秒、面圧を2.0kgf/cm2、ニップ幅を4.5mmとした。
実機作像終了後カバーを開け、機内のトナー汚れ程度を確認した。
目視上大きな発生なしを○、発生しているものの、カバーの外側に見られないものを△、カバー面でも確認でき、機内で明らかなトナーの飛散があるものを×とした。
実機作像終了後、トナーの搬送部や現像部で主に摺擦の大きい部分、(現像装置1ではステータとロータの摺擦部、現像装置2ではスクリュ攪拌部)のトナー固着状況と、画像確認を実施した。
この部分に固着が発生し、トナーが搬送されると、画像上にトナー凝集画像などが発生する。また固着状態が悪化すると現像装置にトナー搬送そのものが不可となり印字不能となる。
固着なしを○、摺擦部分には多少固着が見られるが画像上問題ないものを△、固着発生し画像にも検出されるものを×、固着によりトナー搬送不可を××とした。
P 被転写材
1 トナーボトル
1a 開口部
1b キャップ
2 ケーシング
3 キャップ開閉機構
4 センサ
5 清掃部材
6 撹拌部材
6a 回転軸
6b 撹拌部
7a 貯留容器
7b 攪拌部材
7 トナー貯留部
12 ボトル設置部
11 ボトル駆動部
20 チューブ
30 モーノポンプ
31 吸引口
32 ロータ
33 ステータ
34 ロータ駆動軸
35 駆動ギア
36 クラッチ
50 複写機
51 原稿搬送部
52 原稿読込部
53 露光部
54 感光体ドラム
55 帯電部
56 現像部
56a 現像ローラ
56b 第1搬送スクリュ
56c 第2搬送スクリュ
56d ドクターブレード
57 トナーホッパ
58 転写部
59 クリーニング部
61,62,63 給紙部
100 トナーバンク
Claims (8)
- 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー画像を当該記録媒体に定着させる定着手段と、容器に収納されたトナーを前記現像手段に搬送する搬送手段と、を備え、
前記トナーは、トナー母体と、該トナー母体表面に付着されてなる外添剤と、を含み、
前記トナー母体は、結晶性樹脂と、非結晶性樹脂と、離型剤と、着色剤と、を含有し、
前記外添剤は、脂肪酸金属塩と、1種類以上の無機微粒子と、を含有し、
前記脂肪酸金属塩の下記測定方法で測定される遊離率が30%以上90%以下であることを特徴とする画像形成装置。
[遊離率測定方法]
[1]トナーと、イオン交換水と、界面活性剤とを充分混合して分散液を作製する。
[2]超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、1分間超音波エネルギーを付与する。超音波条件は、振動時間60秒、連続振幅20W(30%)である。
[3]次いで、分散液をイオン交換水で洗浄し乾燥させる。
[4]得られた分散および脂肪酸金属塩除去後のトナーの脂肪酸金属塩量と、分散および脂肪酸金属塩除去前のトナーの脂肪酸金属塩量と定量し、下式に代入して脂肪酸金属塩の遊離率を算出する。
遊離率[%]=(分散および除去前の脂肪酸金属塩量−分散および除去後の残留脂肪酸金属塩量)/分散および除去前の脂肪酸金属塩量×100 - 前記遊離率が45%以上70%以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記搬送手段は、トナーを貯留するトナー貯留部と、該トナー貯留部に貯留されたトナーを前記現像手段に搬送する搬送部を含み、
該搬送部は、ロータと、ステータと、を有し、前記トナー貯留部に貯留されたトナーを、前記ロータと前記ステータとを互いに摺擦しながら吸引して搬送することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記脂肪酸金属塩は、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、前記トナー母体表面に体積平均粒径が2μm〜7μmの前記脂肪酸金属塩を付着させて得られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記脂肪酸金属塩及び1種類以上の無機微粒子の添加量が、それぞれ前記トナー母体100重量部に対して0.05〜2.5重量部であり、且つ、前記脂肪酸金属塩の添加量が前記1種類以上の無機微粒子のいずれか1つの添加量よりも少ないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーは、表面ワックス量が0.05〜0.25であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写されたトナー画像を当該記録媒体に定着させる定着工程と、容器に収納されたトナーを前記現像工程に搬送する搬送工程と、を備え、
前記トナーは、トナー母体と、該トナー母体表面に付着されてなる外添剤と、を含み、
前記トナー母体は、結晶性樹脂と、非結晶性樹脂と、離型剤と、着色剤と、を含有し、
前記外添剤は、脂肪酸金属塩と、1種類以上の無機微粒子と、を含有し、
前記脂肪酸金属塩の下記測定方法で測定される遊離率が30%以上90%以下であることを特徴とする画像形成方法。
[遊離率測定方法]
[1]トナーと、イオン交換水と、界面活性剤とを充分混合して分散液を作製する。
[2]超音波ホモジナイザー(商品名homogenizer、形式VCX750、CV33、SONICS&MATERIALS有限会社製)を用いて、出力50%にダイヤルを設定し、1分間超音波エネルギーを付与する。超音波条件は、振動時間60秒、連続振幅20W(30%)である。
[3]次いで、分散液をイオン交換水で洗浄し乾燥させる。
[4]得られた分散および脂肪酸金属塩除去後のトナーの脂肪酸金属塩量と、分散および脂肪酸金属塩除去前のトナーの脂肪酸金属塩量と定量し、下式に代入して脂肪酸金属塩の遊離率を算出する。
遊離率[%]=(分散および除去前の脂肪酸金属塩量−分散および除去後の残留脂肪酸金属塩量)/分散および除去前の脂肪酸金属塩量×100
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