JP2013154274A - 逆浸透膜分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薬剤を使用することなく、RO膜におけるスケールやファウリングの発生を抑制できる逆浸透膜分離装置を提供する。
【解決手段】逆浸透膜モジュール5と、透過水W2の流量検出手段6と、加圧ポンプ2と、インバータ3と、排水弁11〜13と、透過水W2の流量が目標流量値となるようにインバータ3に駆動周波数を出力する流量制御部10と、濃縮水W3のECが設定値以下又は設定値を超える状態が規定時間続かない場合には第1目標流量値を設定し、濃縮水W3のECが設定値を超える状態が規定時間以上続いた場合には第2目標流量値(<第1目標流量値)を設定する目標流量値制御部10と、第1目標流量値の設定時には、濃縮水W3が第1排水流量値となるように排水弁11〜13を制御し、第2目標流量値の設定時には、濃縮水W3が第1排水流量値に等しい第2排水流量値となるように排水弁11〜13を制御する排水流量値制御部10と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜モジュールを備えた逆浸透膜分離装置に関する。
半導体の製造工程、電子部品や医療器具の洗浄等においては、不純物を含まない高純度の純水が使用される。この種の純水は、一般に、地下水や水道水等の原水を、逆浸透膜モジュール(以下、「RO膜モジュール」ともいう)で逆浸透膜分離処理することにより製造される。RO膜モジュールで逆浸透膜分離処理することにより、原水は、溶存塩類等が除去された透過水と、溶存塩類等が濃縮された濃縮水とに分離される。
RO膜モジュールにおいては、原水に含まれる硬度成分がRO膜の表面にスケールとして析出される現象が発生する。また、原水に含まれる懸濁物質(例えば、不溶状態のコロイド状鉄)がRO膜の表面や細孔内に沈着する、いわゆるファウリングと呼ばれる現象も発生する。RO膜の表面にスケールの析出やファウリングが発生すると、RO膜の透水能力が低下する。このため、RO膜モジュールを備えた逆浸透膜分離装置においては、RO膜の表面にスケールの析出やファウリングが発生しないように運転することが肝要となる。
従来、RO膜の表面におけるシリカスケールの析出を防止するために、濃縮水のシリカ濃度が所定濃度値以下で一定となるように回収率を設定して運転する純水製造装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−129550号公報
上記従来技術の純水製造装置では、濃縮水のシリカ濃度が所定濃度値以下で一定となるように、透過水の流量を一定に維持しつつ、濃縮水の流量を増減させている。このような制御においては、濃縮水の溶存塩類濃度を一定に保つことにより、スケールの析出をある程度抑制することができる。しかし、運転時の有効圧力が相対的に高く、透過水の流量が多い場合には、RO膜の表面において水の採られ過ぎによる過濃縮が起こりやすくなり、局所的にスケールの析出やファウリングが発生することがある。このため、上記従来技術の純水製造装置のように、供給水へのスケール防止剤の注入が必要になる。
従って、本発明は、薬剤を使用することなしに、RO膜の表面へのスケールの析出やファウリングの発生を抑制することができる逆浸透膜分離装置を提供することを目的とする。
本発明は、供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜モジュールと、透過水の流量を検出し、当該流量に応じた検出流量値を出力する流量検出手段と、入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、供給水を前記逆浸透膜モジュールに向けて圧送する加圧ポンプと、入力された電流値信号に対応する駆動周波数を前記加圧ポンプに出力するインバータと、前記逆浸透膜モジュールから排出される濃縮水の排水流量を調節可能な排水弁と、前記流量検出手段から出力された検出流量値が、予め設定された透過水の目標流量値となるように前記加圧ポンプの駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する電流値信号を前記インバータに出力する流量制御部と、濃縮水の電気伝導率が設定値以下の場合又は濃縮水の電気伝導率が設定値を超える状態が規定時間続いていない場合には、前記目標流量値として第1目標流量値を設定し、濃縮水の電気伝導率が設定値を超える状態が規定時間以上続いた場合には、前記目標流量値として前記第1目標流量値よりも少ない第2目標流量値を設定する目標流量値制御部と、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、濃縮水の排水流量が第1排水流量値となるように前記排水弁を制御し、前記目標流量値として前記第2目標流量値が設定された場合には、濃縮水の排水流量が前記第1排水流量値に等しい第2排水流量値となるように前記排水弁を制御する排水流量値制御部と、を備える逆浸透膜分離装置に関する。
また、前記逆浸透膜分離装置は、供給水、透過水又は濃縮水の温度を検出する温度検出手段を備え、前記排水流量値制御部は、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、(i)予め取得された供給水のシリカ濃度、及び前記温度検出手段の検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水におけるシリカの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値及び透過水の前記目標流量値から前記第1排水流量値を演算し、(iii)濃縮水の実際排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁を制御することが好ましい。
また、前記逆浸透膜分離装置は、供給水のカルシウム硬度を測定する硬度測定手段を備え、前記排水流量値制御部は、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、(i)予め取得された炭酸カルシウム溶解度、及び前記硬度測定手段の測定硬度値に基づいて、濃縮水における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値及び透過水の前記目標流量値から前記第1排水流量値を演算し、(iii)濃縮水の実際排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁を制御することが好ましい。
また、前記逆浸透膜分離装置は、透過水の電気伝導率を測定する電気伝導率測定手段を備え、前記排水流量値制御部は、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、前記電気伝導率測定手段の測定電気伝導率値が予め設定された目標電気伝導率値となるように、前記排水弁からの排水流量を制御することが好ましい。
また、前記逆浸透膜分離装置において、前記排水流量値制御部は、濃縮水の排水流量が前記第2排水流量値となるように前記排水弁を制御してから、予め設定された運転時間が経過した場合には、濃縮水の排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁を制御し、前記目標流量値制御部は、予め設定された前記運転時間が経過して前記排水流量値制御部により濃縮水の排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁が制御された場合には、前記目標流量値として前記第1目標流量値を設定することが好ましい。
本発明によれば、薬剤を使用することなしに、RO膜の表面へのスケールの析出やファウリングの発生を抑制することができる逆浸透膜分離装置を提供することができる。
第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1の全体構成図である。 制御部(目標流量値制御部)10が目標流量値を設定する場合の処理手順を示すフローチャートである。 制御部(流量制御部)10が流量フィードバック水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 制御部(排水流量値制御部)10が温度フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 制御部(排出流量値制御部)10が温度フィードフォワード回収率制御の切り替えを実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの全体構成図である。 制御部(排出流量値制御部)10Aが水質フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Bの全体構成図である。 制御部(排出流量値制御部)10Bが水質フィードバック回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1について、図面を参照しながら説明する。第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1は、例えば、淡水から純水を製造する純水製造システムに適用される。
図1は、第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1の全体構成図である。図2は、制御部(目標流量値制御部)10が目標流量値を設定する場合の処理手順を示すフローチャートである。図3は、制御部(流量制御部)10が流量フィードバック水量制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図4は、制御部(排水流量値制御部)10が温度フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図5は、制御部(排出流量値制御部)10が温度フィードフォワード回収率制御の切り替えを実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態に係る逆浸透膜分離装置1は、加圧ポンプ2と、インバータ3と、温度検出手段としての温度センサ4と、逆浸透膜モジュールとしてのRO膜モジュール5と、流量検出手段としての流量センサ6と、電気伝導率センサ7と、制御部10と、排水弁としての第1排水弁11〜第3排水弁13と、を備える。図1では、電気的な接続の経路を破線で示す(後述する図6、図8についても同じ)。
また、逆浸透膜分離装置1は、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3と、濃縮水W3の排水ライン(第1排水ラインL11、第2排水ラインL12及び第3排水ラインL13)と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
供給水ラインL1は、供給水W1をRO膜モジュール5に供給するラインである。供給水ラインL1の上流側の端部は、供給水W1の供給源(不図示)に接続されている。供給水ラインL1の下流側の端部は、RO膜モジュール5の一次側入口ポートに接続されている。
加圧ポンプ2は、供給水W1を吸入し、RO膜モジュール5に向けて吐出する装置である。加圧ポンプ2は、インバータ3(後述)と電気的に接続されている。加圧ポンプ2には、インバータ3から、周波数が変換された駆動電力が入力される。加圧ポンプ2は、供給された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
インバータ3は、加圧ポンプ2に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路である。インバータ3は、制御部10と電気的に接続されている。インバータ3には、制御部10から電流値信号が入力される。インバータ3は、制御部10から入力された電流値信号に対応する駆動周波数の駆動電力を加圧ポンプ2に出力する。
温度センサ4は、供給水ラインL1を流通する供給水W1の温度を測定する機器である。温度センサ4は、接続部J1において供給水ラインL1に接続されている。接続部J1は、供給水W1の供給源(不図示)と加圧ポンプ2との間に配置されている。温度センサ4は、制御部10と電気的に接続されている。温度センサ4で測定された供給水W1の温度(以下、「温度測定値」ともいう)は、制御部10へ測定値信号として送信される。
RO膜モジュール5は、加圧ポンプ2から吐出された供給水W1を、溶存塩類が除去された透過水W2と、溶存塩類が濃縮された濃縮水W3とに膜分離処理する設備である。RO膜モジュール5は、単一又は複数のRO膜エレメント(不図示)を備える。RO膜モジュール5は、これらRO膜エレメントにより供給水W1を膜分離処理し、透過水W2及び濃縮水W3を製造する。
透過水ラインL2は、RO膜モジュール5で製造された透過水W2を需要先へ送出するラインである。透過水ラインL2の上流側の端部は、RO膜モジュール5の二次側ポートに接続されている。透過水ラインL2の下流側の端部は、需要先の装置等(不図示)に接続されている。
流量センサ6は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の流量を検出する機器である。流量センサ6は、接続部J2において透過水ラインL2に接続されている。接続部J2は、RO膜モジュール5の二次側ポートと透過水W2の需要先の装置等との間に配置されている。また、流量センサ6は、制御部10と電気的に接続されている。流量センサ6で検出された透過水W2の流量(以下、「検出流量値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
電気伝導率センサ(以下、「濃縮水ECセンサ」ともいう)7は、濃縮水ラインL3(後述)を流通する濃縮水W3の電気伝導率を測定する機器である。濃縮水ECセンサ7は、接続部J3において濃縮水ラインL3に接続されている。接続部J3は、RO膜モジュール5の一次側出口ポートと分岐部J4(後述)との間に配置されている。濃縮水ECセンサ7は、制御部10と電気的に接続されている。濃縮水ECセンサ7で測定された濃縮水W3の電気伝導率(以下、「濃縮水電気伝導率値」ともいう)は、制御部10へ検出信号として送信される。
濃縮水ラインL3は、RO膜モジュール5から濃縮水W3を送出するラインである。濃縮水ラインL3の上流側の端部は、RO膜モジュール5の一次側出口ポートに接続されている。また、濃縮水ラインL3の下流側は、分岐部J4及びJ5において、第1排水ラインL11、第2排水ラインL12及び第3排水ラインL13に分岐している。
第1排水ラインL11には、第1排水弁11が設けられている。第2排水ラインL12には、第2排水弁12が設けられている。第3排水ラインL13には、第3排水弁13が設けられている。第1排水弁11〜第3排水弁13は、濃縮水ラインL3から装置外へ排出される濃縮水W3の排水流量を調節する弁である。
第1排水弁11は、第1排水ラインL11を開閉することができる。第2排水弁12は、第2排水ラインL12を開閉することができる。第3排水弁13は、第3排水ラインL13を開閉することができる。
第1排水弁11〜第3排水弁13は、それぞれ定流量弁機構(不図示)を備える。定流量弁機構は、第1排水弁11〜第3排水弁13において、それぞれ異なる流量値に設定されている。例えば、第1排水弁11は、開状態において、RO膜モジュール5の回収率が90%となるように排水流量が設定されている。第2排水弁12は、開状態において、RO膜モジュール5の回収率が85%となるように排水流量が設定されている。第3排水弁13は、開状態において、RO膜モジュール5の回収率が80%となるように排水流量が設定されている。
濃縮水ラインL3から排出される濃縮水W3の排水流量は、第1排水弁11〜第3排水弁13を選択的に開閉することにより、段階的に調節できる。例えば、第2排水弁12のみを開状態とし、第1排水弁11及び第3排水弁13を閉状態とする。この場合には、RO膜モジュール5の回収率を85%とすることができる。また、第1排水弁11及び第2排水弁12を開状態とし、第3排水弁13のみを閉状態とする。この場合には、RO膜モジュール5の回収率を80%とすることができる。従って、本実施形態において、濃縮水W3の排水流量は、第1排水弁11〜第3排水弁13を選択的に開閉することにより、回収率を65%〜90%までの間で、5%毎に段階的に調節できる。
第1排水弁11〜第3排水弁13は、それぞれ制御部10と電気的に接続されている。第1排水弁11〜第3排水弁13における弁体の開閉は、制御部10からの駆動信号により制御される。
制御部10は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成され、後述する流量制御部、目標流量値制御部及び排水流量値制御部として機能する。また、マイクロプロセッサには、時間の計時等を管理する不図示のインテグレーテッドタイマユニット(以下、「ITU」ともいう)が組み込まれている。以下、制御部10の機能について説明する。
流量制御部としての制御部10は、流量フィードバック水量制御として、流量センサ6の検出流量値が予め設定された透過水W2の目標流量値となるように、速度形デジタルPIDアルゴリズムにより加圧ポンプ2を駆動するための駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する電流値信号をインバータ3に出力する。流量フィードバック水量制御は、通常運転時及び低回収率運転時のいずれにおいても実行される。制御部10による流量フィードバック水量制御については後述する。
目標流量値制御部としての制御部10は、濃縮水ECセンサ7で測定された濃縮水W3の電気伝導率(濃縮水電気伝導率値)が設定値(以下、「電気伝導率設定値」ともいう)以下の場合、又は濃縮水W3の電気伝導率が電気伝導率設定値を超える状態が規定時間T続いていない場合には、流量フィードバック水量制御における透過水W2の目標流量値として第1目標流量値を設定する。第1目標流量値は、通常運転時に設定される目標流量値(定格流量)である。規定時間Tは、例えば、0.5〜1時間の範囲で設定される。
また、目標流量値制御部としての制御部10は、濃縮水W3の電気伝導率が電気伝導率設定値を超える状態が規定時間T以上続いた場合には、流量フィードバック水量制御における透過水W2の目標流量値として第1目標流量値よりも少ない第2目標流量値を設定する。第2目標流量値は、低回収率運転時に設定される目標流量値である。
目標流量値制御部としての制御部10は、予め測定された供給水W1の電気伝導率E、及び予め設定された上限濃縮倍率Nに基づいて、電気伝導率設定値Eを、下記の式(1)により算出する。上限濃縮倍率Nは、スケールの析出又はファウリングの発生の危険度が極めて高い過濃縮の状態に対応するもので、この過濃縮の状態を検出するために用いる電気伝導率設定値Eの算出のために設定される。この上限濃縮倍率Nは、供給水W1におけるスケール原因物質(シリカ、カルシウム等)及び/又はファウリング原因物質(コロイド状鉄、懸濁物質等)の濃度を総合的に考慮して、例えば、7〜10の範囲に設定される。
=E×N (1)
排水流量値制御部としての制御部10は、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値が設定された場合には、濃縮水W3の排水流量が第1排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御する。また、制御部10は、透過水W2の目標流量値として第2目標流量値が設定された場合には、濃縮水W3の排水流量が第1排水流量値に等しい第2排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御する。
また、排水流量値制御部としての制御部10は、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値が設定された場合には、温度フィードフォワード回収率制御として、(i)予め取得された供給水W1のシリカ濃度、及び温度センサ4の検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水W3におけるシリカの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値及び透過水W2の目標流量値から第1排水流量値を演算し、(iii)濃縮水W3の実際排水流量が第1排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御する。制御部10による温度フィードフォワード回収率制御については後述する。
また、排水流量値制御部としての制御部10は、濃縮水W3の排水流量が第2排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御してから、予め設定された運転時間Tが経過した場合には、濃縮水W3の排水流量が第1排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御する。運転時間Tは、例えば、12〜24時間の範囲で設定される。
そして、目標流量値制御部としての制御部10は、上述した運転時間Tが経過し、且つ排水流量値制御部としての機能において、濃縮水W3の排水流量が第1排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13が制御された場合には、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値を設定する。
次に、制御部(目標流量値制御部)10が透過水W2の目標流量値を設定する場合の動作について、図2を参照して説明する。図2に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の通常運転中及び低回収率運転中において繰り返し実行される。
図2に示すステップST101において、制御部10は、濃縮水ECセンサ7から濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値Eを取得する。
ステップST102において、制御部10は、濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値E以下であるか否かを判定する。このステップST102において、制御部10により、濃縮水電気伝導率値E≦電気伝導率設定値Eである(YES)と判定された場合に、処理はステップST103へ移行する。また、ステップST102において、制御部10により、濃縮水電気伝導率値E>電気伝導率設定値Eである(NO)と判定された場合に、処理はステップST105へ移行する。
ステップST103(ステップST102:YES判定)において、制御部10は、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値を設定する。目標流量値として第1目標流量値が設定された場合に、逆浸透膜分離装置1は、通常運転となる。
なお、排水流量値制御部としての制御部10は、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値を設定した場合には、後述する温度フィードフォワード回収率制御を実行する。一方、排水流量値制御部としての制御部10は、透過水W2の目標流量値として第2目標流量値を設定した場合には、回収率を強制的に下げるため、温度フィードフォワード回収率制御は実行しない。
ステップST104において、制御部10は、ITU(不図示)による計時Tc1のカウントがスタートしていれば、計時Tc1をリセットさせる。これにより、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
一方、ステップST105(ステップST102:NO判定)において、制御部10は、ITU(不図示)による計時Tc1がスタートしていなければ、計時Tc1をスタートさせる。制御部10は、ITUの計時Tc1をスタートさせることにより、濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値Eを超える状態が許容される規定時間Tを計時する。
ステップST106において、制御部10は、ITUがカウントする計時Tc1が規定時間Tに達したか否かを判定する。このステップST106において、制御部10により、計時Tc1が規定時間Tに達した(YES)と判定された場合に、処理はステップST107へ移行する。また、ステップST106において、制御部10により、計時Tc1が規定時間Tに達していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST101へ戻る。
なお、濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値Eを超えると判定された場合(ステップST102:NO判定)において、ITUによる計時Tc1が規定時間Tに達する前に、濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値E以下となった場合(ステップST102:YES判定)には、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値が設定される(ステップST103)。すなわち、ステップST103へ移行したときに、すでに目標流量値として第1目標流量値が設定されている場合には、逆浸透膜分離装置1の通常運転が維持される。
ステップST107(ステップST106:YES判定)において、制御部10は、透過水W2の目標流量値として第2目標流量値を設定する。第2目標流量値は、第1目標流量値よりも少ない流量値である。濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値Eが、規定時間Tの間、継続して電気伝導率設定値Eを超える場合には、濃縮水W3の回収率を下げるために透過水W2の目標流量値として第2目標流量値が設定される。目標流量値として第2目標流量値が設定された場合、逆浸透膜分離装置1は、低回収率運転となる。
ステップST108において、制御部10は、ITU(不図示)による計時Tc1をリセットさせる。
ステップST109において、制御部10は、ITU(不図示)による計時Tc2をスタートさせる。制御部10は、ITUの計時Tc2をスタートさせることにより、低回収率運転の運転時間Tを計時する。
ステップST110において、制御部10は、ITUがカウントする計時Tc2が運転時間Tに達したか否かを判定する。このステップST110において、制御部10により、計時Tc2が運転時間Tに達した(YES)と判定された場合に、処理はステップST111へ移行する。また、ステップST110において、制御部10により、計時Tc2が運転時間Tに達していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST110へ戻る。
ステップST111(ステップST110:YES判定)において、制御部10は、ITU(不図示)による計時Tc2のカウントをリセットさせる。ステップST111の処理が終了すると、処理はステップST103へ移行する。このように、低回収率運転が開始されてから、運転時間Tが経過した場合には、通常運転時の第1目標流量値に戻すことにより、需要先への透過水W2の供給量を極力維持することができる。
次に、制御部(流量制御部)10による流量フィードバック水量制御について、図3を参照して説明する。図3に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の通常運転中及び低回収率運転中において繰り返し実行される。
図3に示すステップST201において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Q´を取得する。この目標流量値Q´は、図2に示すフローチャートのステップST103において設定された第1目標流量値、若しくはステップST107において設定された第2目標流量値である。
ステップST202において、制御部10は、ITUによる計時tが制御周期(Δt)である100msに達したか否かを判定する。このステップST202において、制御部10により、ITUによる計時が100msに達した(YES)と判定された場合に、処理はステップST203へ移行する。また、ステップST202において、制御部10により、ITUによる計時が100msに達していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST202へ戻る。
ステップST203(ステップST202:YES判定)において、制御部10は、流量センサ6で検出された透過水W2の検出流量値Qを、フィードバック値として取得する。
ステップST204において、制御部10は、ステップST203で取得した検出流量値Qと、ステップST201で取得した目標流量値Q´との偏差がゼロとなるように、速度形デジタルPIDアルゴリズムにより操作量Uを演算する。なお、速度形デジタルPIDアルゴリズムでは、制御周期Δt(100ms)毎に操作量の変化分ΔUを演算し、これを前回の制御周期時点の操作量Un−1に加算することで現時点の操作量Uを決定する。
ステップST205において、制御部10は、現時点の操作量U、及び加圧ポンプ2の最大駆動周波数F´(50Hz又は60Hzの設定値)に基づいて、加圧ポンプ2の駆動周波数F[Hz]を演算する。
ステップST206において、制御部10は、駆動周波数Fの演算値を、対応する電流値信号(4〜20mA)に変換する。
ステップST207において、制御部10は、変換した電流値信号をインバータ3へ出力する。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。
なお、ステップST207において、制御部10が電流値信号をインバータ3へ出力すると、インバータ3は、入力された電流値信号で指定された周波数に変換された駆動電力を加圧ポンプ2に供給する。その結果、加圧ポンプ2は、インバータ3から入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動される。
次に、制御部(排水流量値制御部)10による温度フィードフォワード回収率制御について、図4を参照して説明する。この温度フィードフォワード回収率制御は、逆浸透膜分離装置1Aの通常運転中において、上述した流量フィードバック水量制御と並行して実行される。
図4に示すステップST301において、制御部10は、透過水W2の目標流量値Q´を取得する。この目標流量値Q´は、図2に示すフローチャートのステップST103において設定された第1目標流量値である。
ステップST302において、制御部10は、供給水W1のシリカ(SiO)濃度Cを取得する。このシリカ濃度Cは、例えば、装置管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。供給水W1のシリカ濃度は、事前に供給水W1を水質分析することにより得ることができる。なお、供給水ラインL1において、不図示の水質センサにより供給水W1のシリカ濃度を計測してもよい。
ステップST303において、制御部10は、温度センサ4から供給水W1の検出温度値Tを取得する。
ステップST304において、制御部10は、取得した検出温度値Tに基づいて、水に対するシリカ溶解度Sを決定する。
ステップST305において、制御部10は、前のステップで取得又は決定したシリカ濃度C及びシリカ溶解度Sに基づいて、濃縮水W3におけるシリカの許容濃縮倍率Nを演算する。シリカの許容濃縮倍率Nは、下記の式(2)により求めることができる。
=S/C (2)
例えば、シリカ濃度Cが20mgSiO/L、25℃におけるシリカ溶解度Sが100mgSiO/Lであれば、許容濃縮倍率Nは“5”となる。なお、許容濃縮倍率Nの演算値は、上述の上限濃縮倍率Nの設定値によって制限される。すなわち、演算された許容濃縮倍率Nが上限濃縮倍率Nを超える場合には、許容濃縮倍率Nが上限濃縮倍率Nよりも低い値となるように補正される。
ステップST306において、制御部10は、前のステップで取得した目標流量値Q´及び許容濃縮倍率Nに基づいて、回収率が最大となる排水流量(目標排水流量Q´)を演算する。目標排水流量Q´(以下、「第1排水流量値」ともいう)は、下記の式(3)により求めることができる。
´=Q´/(N−1) (3)
ステップST307において、制御部10は、濃縮水W3の実際排水流量QがステップST306で演算した第1排水流量値となるように、第1排水弁11〜第3排水弁13の開閉を制御する。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST301へリターンする)。
次に、制御部(排出流量値制御部)10による温度フィードフォワード回収率制御の切り替えについて、図5を参照して説明する。図5に示すフローチャートの処理は、逆浸透膜分離装置1の通常運転中及び低回収率運転中において、繰り返し実行される。
図5に示すステップST401において、制御部10は、図2に示すフローチャートの処理により、透過水W2の目標流量値として第1目標流量値が設定されたか否かを判定する。このステップST401において、制御部10により、目標流量値として第1目標流量値が設定された(YES)と判定された場合に、処理はステップST402へ移行する。また、ステップST401において、制御部10により、目標流量値として第1目標流量値が設定されていない(NO)と判定された場合、すなわち目標流量値として第2目標流量値が設定されたと判定された場合に、処理はステップST403へ移行する。
ステップST402(ステップST401:YES判定)において、制御部10は、図4に示す温度フィードフォワード回収率制御を実行する。制御部10は、目標流量値として第1目標流量値が設定された場合、すなわち通常運転時には、温度フィードフォワード回収率制御を実行する。
一方、ステップST403(ステップST401:NO判定)において、制御部10は、温度フィードフォワード回収率制御の実行を停止する。制御部10は、目標流量値として第2目標流量値が設定された場合、すなわち低回収率運転時には、後述するように濃縮水W3の排水流量を第2排水流量値に固定するため、温度フィードフォワード回収率制御の実行を停止する。
ステップST404において、制御部10は、濃縮水W3の排水流量値として、図4のステップST306で演算した第1排水流量値(目標排水流量Q´)に等しい第2排水流量値を設定する。この場合に、制御部10は、通常運転時における第1排水弁11〜第3排水弁13の開閉状態を維持する。これにより、低回収率運転時において、濃縮水W3の実際排水流量Qは、通常運転時の第1排水流量値に等しい排水流量値に固定される。
上述した第1実施形態に係る逆浸透膜分離装置1によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
本実施形態に係る逆浸透膜分離装置1において、制御部10は、濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値E以下の場合又は濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値が電気伝導率設定値Eを超える状態が規定時間T続いていない場合には、流量フィードバック水量制御の目標流量値として第1目標流量値(定格流量)を設定し、濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値Eを超える状態が規定時間Tr以上続いた場合には、流量フィードバック水量制御の目標流量値として第1目標流量値よりも少ない第2目標流量値を設定する。
また、制御部10は、目標流量値として第1目標流量値が設定された場合には、濃縮水W3の排水流量が第1排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御し、目標流量値として第2目標流量値が設定された場合には、濃縮水W3の排水流量が第1排水流量値に等しい第2排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13を制御する。
上述した逆浸透膜分離装置1によれば、濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値Eが電気伝導率設定値Eを超える状態が規定時間Tr以上続いた場合には、制御部10において、透過水W2の目標流量値が少なく設定されることで回収率が低い運転状態に移行するため、RO膜の表面での水の採られ過ぎによる過濃縮が軽減される。そのため、RO膜の表面において、局所的にスケールの析出やファウリングが発生するのを抑制することができる。また、スケールの析出が抑制されるため、供給水W1へのスケール防止剤の注入も不要となる。従って、本実施形態に係る逆浸透膜分離装置1によれば、薬剤を使用することなしに、RO膜の表面へのスケールの析出やファウリングの発生を抑制することができる。この結果、RO膜モジュール5におけるRO膜の透水性能をより長く維持することができる。
また、RO膜モジュール5(図1参照)の前段に濾過装置や硬水軟化装置等の前処理装置を設けた場合において、RO膜モジュール5への供給水W1の供給水量を増やすことがないため、上述した前処理装置の負荷を軽減することができる。これによれば、前処理装置において、他の水質異常(懸濁物質や硬度成分のリーク等)が同時に発生することを抑制することができる。
また、通常運転から低回収率運転に移行した場合でも、濃縮水W3の排水流量が通常運転時の第1排水流量値に等しい第2排水流量値となるため、第1排水弁11〜第3排水弁13の制御が容易となる。
また、本実施形態に係る逆浸透膜分離装置1において、制御部10は、温度フィードフォワード回収率制御を実行する。このため、逆浸透膜分離装置1において、透過水W2の回収率を最大としつつ、RO膜モジュール5におけるシリカ系スケールの析出をより確実に抑制することができる。
また、本実施形態に係る逆浸透膜分離装置1において、制御部10は、RO膜モジュール5の運転中において、流量フィードバック水量制御を実行する。このため、低回収率運転へ移行した場合でも、安定した流量の透過水W2を需要先へ供給することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの構成について、図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aの全体構成図である。なお、第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を適宜に省略する。
図6に示すように、第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aは、加圧ポンプ2と、インバータ3と、RO膜モジュール5と、流量センサ6と、濃縮水ECセンサ7と、硬度測定手段としての硬度センサ8と、制御部10Aと、第1排水弁11〜第3排水弁13と、を備える。
硬度センサ8は、供給水ラインL1を流通する供給水W1のカルシウム硬度(炭酸カルシウム換算値)を測定する機器である。硬度センサ8は、接続部J1において供給水ラインL1に接続されている。接続部J1は、供給水W1の供給源(不図示)と加圧ポンプ2との間に配置されている。硬度センサ8は、制御部10Aと電気的に接続されている。硬度センサ8で測定された供給水W1のカルシウム硬度(以下、「測定硬度値」ともいう)は、制御部10Aへ検出信号として送信される。
制御部10Aは、CPU及びメモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。制御部10Aは、第1実施形態の制御部10と同じく速度形デジタルPIDアルゴリズムによる流量フィードバック水量制御(図3参照)を実行する。
また、本実施形態の制御部10Aは、供給水W1の硬度に基づいて、透過水W2の回収率制御(以下、「水質フィードフォワード回収率制御」ともいう)を実行する。この水質フィードフォワード回収率制御は、逆浸透膜分離装置1Aの通常運転中において、上述した流量フィードバック水量制御と並行して実行される。
次に、制御部10Aによる水質フィードフォワード回収率制御について、図7を参照して説明する。図7は、制御部(排出流量値制御部)10Aが水質フィードフォワード回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
図7に示すステップST501において、制御部10Aは、透過水W2の目標流量値Q´を取得する。この目標流量値Q´は、図2に示すフローチャートのステップST103において設定された第1目標流量値である。
ステップST502において、制御部10Aは、硬度センサ8で測定された供給水W1の測定硬度値Cを取得する。
ステップST503において、制御部10Aは、水に対する炭酸カルシウム溶解度Sを取得する。この炭酸カルシウム溶解度Sは、例えば、システム管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。なお、水に対する炭酸カルシウム溶解度は、通常運転における温度域(5〜35℃)において、ほぼ一定値と看做せる。
ステップST504において、制御部10Aは、前のステップで取得した測定硬度値C及び炭酸カルシウム溶解度Sに基づいて、濃縮水W3における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率Nを演算する。炭酸カルシウムの許容濃縮倍率Nは、下記の式(4)により求めることができる。
=S/C (4)
例えば、測定硬度値Cが3mgCaCO/L、25℃における炭酸カルシウム溶解度Sが15mgCaCO/Lであれば、許容濃縮倍率Nは“5”となる。なお、許容濃縮倍率Nの演算値は、上述の上限濃縮倍率Nの設定値によって制限される。すなわち、演算された許容濃縮倍率Nが上限濃縮倍率Nを超える場合には、許容濃縮倍率Nが上限濃縮倍率Nよりも低い値となるように補正される。
ステップST505において、制御部10Aは、前のステップで取得又は演算した目標流量値Q´及び許容濃縮倍率Nに基づいて、回収率が最大となる排水流量(目標排水流量Q´)を演算する。目標排水流量Q´(第1排水流量値)は、下記の式(5)により求めることができる。
´=Q´/(N−1) (5)
ステップST506において、制御部10Aは、濃縮水W3の実際排水流量QがステップST505で演算した第1排水流量値となるように第1排水弁11〜第3排水弁13の開閉を制御する。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST501へリターンする)。
上述した第2実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Aにおいて、制御部10Aは、供給水W1の硬度に基づいて水質フィードフォワード回収率制御を実行する。このため、逆浸透膜分離装置1Aにおいては、通常運転時における透過水W2の回収率を最大としつつ、RO膜モジュール5における炭酸カルシウム系スケールの析出をより確実に抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Bの構成について、図8を参照して説明する。図8は、第3実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Bの全体構成図である。なお、第3実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。第3実施形態では、第1実施形態と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、第3実施形態では、第1実施形態と重複する説明を適宜に省略する。
図8に示すように、第3実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Bは、加圧ポンプ2と、インバータ3と、RO膜モジュール5と、流量センサ6と、濃縮水ECセンサ7と、電気伝導率測定手段としての電気伝導率センサ9と、制御部10Bと、第1排水弁11〜第3排水弁13と、を備える。
電気伝導率センサ(以下、「透過水ECセンサ」ともいう)9は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の電気伝導率を測定する機器である。透過水ECセンサ9は、接続部J6において透過水ラインL2に接続されている。接続部J6は、RO膜モジュール5の二次側ポートと透過水W2の需要先の装置等との間に配置されている。透過水ECセンサ9は、制御部10Bと電気的に接続されている。透過水ECセンサ9で測定された透過水W2の電気伝導率(以下、「透過水電気伝導率値」ともいう)は、制御部10Bへ検出信号として送信される。
制御部10Bは、CPU及びメモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。制御部10Bは、第1実施形態の制御部10と同じく、速度形デジタルPIDアルゴリズムによる流量フィードバック水量制御(図3参照)を実行する。
また、本実施形態の制御部10Bは、透過水W2の電気伝導率に基づいて、透過水W2の回収率制御(以下、「水質フィードバック回収率制御」ともいう)を実行する。この水質フィードバック回収率制御は、通常運転時において、上述した流量フィードバック水量制御と並行して実行される。
次に、制御部10Bによる水質フィードバック回収率制御について説明する。図9は、制御部(排出流量値制御部)10Bが水質フィードバック回収率制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すステップST601において、制御部10Bは、透過水W2の目標電気伝導率値E´を取得する。目標電気伝導率値E´は、透過水W2に要求される純度の指標である。目標電気伝導率値E´は、例えば、装置管理者がユーザーインターフェース(不図示)を介してメモリに入力した設定値である。
ステップST602において、制御部10Bは、透過水ECセンサ9で測定された透過水W2の透過水電気伝導率値Eを取得する。
ステップST603において、制御部10Bは、ステップST602で取得した透過水電気伝導率値(フィードバック値)EとステップST601で取得した目標電気伝導率値E´との偏差がゼロとなるように、第1排水弁11〜第3排水弁13の開閉を制御する。すなわち、濃縮水W3の排水流量を段階的に増減させることにより、要求純度の透過水W2が得られるように、膜表面の溶存塩類の濃度を変化させる。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST601へリターンする)。
上述した第3実施形態に係る逆浸透膜分離装置1Bにおいて、制御部10Bは、透過水W2の電気伝導率値に基づいて水質フィードフォワード回収率制御を実行する。このため、逆浸透膜分離装置1Bにおいては、透過水W2に要求される水質を満たしつつ、透過水W2の回収率を最大限にまで高めることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、第1実施形態では、温度フィードフォワード回収率制御において、供給水W1の温度を検出する例について説明した。これに限らず、例えば、RO膜モジュール5で得られた透過水W2又は濃縮水W3の温度を検出してもよい。
第2実施形態では、水質フィードフォワード回収率制御において、炭酸カルシウムの許容濃縮倍率N及び透過水W2の第1目標流量値に基づいて、回収率が最大となる排水流量を算出する例について説明した。これに限らず、次のような手法を採用してもよい。すなわち、炭酸カルシウムの許容濃縮倍率Nとシリカの許容濃縮倍率Nとを比較し、小さい側の許容濃縮倍率を選択する。そして、選択した許容濃縮倍率及び透過水W2の第1目標流量値に基づいて、回収率が最大となる排水流量を算出する。
第1〜第3実施形態において、RO膜モジュール5の下流側に、透過水W2を貯留する給水タンクを設けた構成としてもよい。このような構成において、濃縮水ECセンサ7で測定された濃縮水W3の濃縮水電気伝導率値が電気伝導率設定値を超える状態が規定時間T継続し、且つ給水タンクの水位が所定値以上の場合には、低回収率運転に移行するようにしてもよい。低回収率運転に移行する条件に給水タンクの水位を加えることで、需要箇所に対して透過水W2を不足させずに供給することができる。
第1〜第3実施形態において、濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3の一部を、供給水ラインL1において、加圧ポンプ2よりも上流側に還流させる濃縮水還流ラインを設けた構成としてもよい。濃縮水還流ラインを設けることにより、RO膜の表面における流速を高めることができるため、ファウリングの発生が抑制され、上述の上限濃縮倍率Nの値を高く設定することができる。
第1〜第3実施形態において、供給水W1は、地下水や水道水等の原水であってもよい。また、供給水W1は、原水を除鉄除マンガン装置、活性炭濾過装置、硬水軟化装置等により前処理した水であってもよい。
第1〜第3実施形態では、各回収率制御において、第1排水弁11〜第3排水弁13を選択的に開閉することにより、濃縮水W3の排水流量を段階的に調節する例について説明した。これに限らず、排水ラインを分岐せずに1本とし、このラインに比例制御弁を設けた構成としてもよい。その場合には、制御部10(10A,10B)から電流値信号(例えば、4〜20mA)を比例制御弁に送信して弁開度を制御することにより、濃縮水W3の排水流量を調節することができる。
また、比例制御弁を設けた構成において、排水ラインに流量センサを設けた構成としてもよい。流量センサで検出された流量値を、制御部10(10A,10B)にフィードバック値として入力する。これにより、濃縮水W3の実際排水流量をより正確に制御することができる。
1,1A,1B 逆浸透膜分離装置
2 加圧ポンプ
3 インバータ
4 温度センサ(温度検出手段)
5 RO膜モジュール(逆浸透膜モジュール)
6 流量センサ(流量検出手段)
7 硬度センサ(硬度測定手段)
8、9 電気伝導率センサ(電気伝導率測定手段)
10,10A,10B 制御部(流量制御部、目標流量値制御部、排水流量値制御部)
11 第1排水弁(排水弁)
12 第2排水弁(排水弁)
13 第3排水弁(排水弁)
L1 供給水ライン
L2 透過水ライン
L3 濃縮水ライン
L11 第1排水ライン
L12 第2排水ライン
L13 第3排水ライン
W1 供給水
W2 透過水
W3 濃縮水

Claims (5)

  1. 供給水を透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜モジュールと、
    透過水の流量を検出し、当該流量に応じた検出流量値を出力する流量検出手段と、
    入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、供給水を前記逆浸透膜モジュールに向けて圧送する加圧ポンプと、
    入力された電流値信号に対応する駆動周波数を前記加圧ポンプに出力するインバータと、
    前記逆浸透膜モジュールから排出される濃縮水の排水流量を調節可能な排水弁と、
    前記流量検出手段から出力された検出流量値が、予め設定された透過水の目標流量値となるように前記加圧ポンプの駆動周波数を演算し、当該駆動周波数の演算値に対応する電流値信号を前記インバータに出力する流量制御部と、
    濃縮水の電気伝導率が設定値以下の場合又は濃縮水の電気伝導率が設定値を超える状態が規定時間続いていない場合には、前記目標流量値として第1目標流量値を設定し、濃縮水の電気伝導率が設定値を超える状態が規定時間以上続いた場合には、前記目標流量値として前記第1目標流量値よりも少ない第2目標流量値を設定する目標流量値制御部と、
    前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、濃縮水の排水流量が第1排水流量値となるように前記排水弁を制御し、前記目標流量値として前記第2目標流量値が設定された場合には、濃縮水の排水流量が前記第1排水流量値に等しい第2排水流量値となるように前記排水弁を制御する排水流量値制御部と、
    を備える逆浸透膜分離装置。
  2. 供給水、透過水又は濃縮水の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記排水流量値制御部は、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、(i)予め取得された供給水のシリカ濃度、及び前記温度検出手段の検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水におけるシリカの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値及び透過水の前記目標流量値から前記第1排水流量値を演算し、(iii)濃縮水の実際排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁を制御する、
    請求項1に記載の逆浸透膜分離装置。
  3. 供給水のカルシウム硬度を測定する硬度測定手段を備え、
    前記排水流量値制御部は、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、(i)予め取得された炭酸カルシウム溶解度、及び前記硬度測定手段の測定硬度値に基づいて、濃縮水における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率を演算し、(ii)当該許容濃縮倍率の演算値及び透過水の前記目標流量値から前記第1排水流量値を演算し、(iii)濃縮水の実際排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁を制御する、
    請求項1に記載の逆浸透膜分離装置。
  4. 透過水の電気伝導率を測定する電気伝導率測定手段を備え、
    前記排水流量値制御部は、前記目標流量値として前記第1目標流量値が設定された場合には、前記電気伝導率測定手段の測定電気伝導率値が予め設定された目標電気伝導率値となるように、前記排水弁からの排水流量を制御する、
    請求項1に記載の逆浸透膜分離装置。
  5. 前記排水流量値制御部は、濃縮水の排水流量が前記第2排水流量値となるように前記排水弁を制御してから、予め設定された運転時間が経過した場合には、濃縮水の排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁を制御し、
    前記目標流量値制御部は、予め設定された前記運転時間が経過して前記排水流量値制御部により濃縮水の排水流量が前記第1排水流量値となるように前記排水弁が制御された場合には、前記目標流量値として前記第1目標流量値を設定する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の逆浸透膜分離装置。
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