JP2013150100A - Lc共振器および(それを用いた)lcフィルタ - Google Patents

Lc共振器および(それを用いた)lcフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】
線路電極とビア電極の接続部の電流や磁束の集中が緩和された、インダクタのQ特性の優れたLCフィルタを提供する。
【解決手段】
ループ状に形成された一対のビア電極と線路電極との接続部、および、ビア電極とキャパシタ電極または前記内部グランド電極の接続部のうち、少なくとも一つの接続部が、より円滑なループを描くように、線路電極、キャパシタ電極または内部グランド電極から最も近い1つのビアのループ内部側の部分が、残りの前記ビアのループ内部側の部分に対して、よりループ内部側になるように配置させる。
【選択図】 図1

Description

発明の詳細な説明
この発明はビア電極を用いたLC共振器、LCフィルタに関するものである。
従来から小型、低背化に適したLCフィルタとして、特許文献1に記載されているような積層LCフィルタが知られている。以下に特許文献1の積層帯域通過フィルタの構成を、図11を参照して説明する。
図11に示す積層帯域通過フィルタを構成している積層体600は、複数の誘電体層から構成され、誘電体層601にはキャパシタ電極を兼ねた内部グランド電極620と、誘電体層602には複数のキャパシタ電極621〜625がそれぞれ形成されている。キャパシタ電極を兼ねた内部グランド電極620は接地用の引き出し部を備えるとともに、誘電体層602を介してキャパシタ電極621〜625と対向し、それぞれの間で容量が形成されている。また、誘電体層604には、線路電極626〜630と、これらの線路電極と直交するように、誘電体層を積層体の積層方向に貫通して設けられたビア651〜660が形成されている。これらの線路電極626〜630とビア651〜662とが電気的に接続されて複数のループ状のインダクタが構成されている。
特願2008-510775号公報
しかしながら、上記に示したように線路電極とビア電極を接続してインダクタを形成する場合、線路電極とビア電極は直角に接続され、特に接続部の内側隅に電流や磁束が集中する。このため、インダクタのQ値の劣化を招き、LCフィルタの特性劣化の原因となっていた。
そこで、この発明の目的は、線路電極とビア電極の接続部の電流や磁束の集中を緩和し、インダクタのQ特性の優れたLC共振器と、これを用いたLCフィルタを提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明に係るLC共振器は、積層された複数の誘電体層と、前記誘電体層に形成されたキャパシタ電極と、前記誘電体層に形成された内部グランド電極と、前記誘電体層を貫通して形成されたビアと、前記誘電体層に形成された線路電極とを有してなる積層体を備え、キャパシタ電極と内部グランド電極間でキャパシタが形成され、前記ビアが複数連接されて一対のビア電極が構成され、前記線路電極の一端と他端に前記一対のビア電極の一端がそれぞれ接続されて構成されたインダクタは、前記線路電極の一端と接続された前記ビア電極の他端と内部グランド電極の接続点を始点とするループが構成され、前記一対のビア電極のうち、前記線路電極の他端と接続された前記ビア電極の他端が、前記キャパシタ電極と接続されたLC共振器において、一対のビア電極と前記線路電極との接続部、および、前記ビア電極と前記キャパシタ電極または前記内部グランド電極の接続部のうち、少なくとも一つの接続部は、前記線路電極、前記キャパシタ電極または前記内部グランド電極から最も近い1つのビアのループ内部側の部分が、残りの前記ビアのループ内部側の部分に対して、よりループ内部側になるように配置されている。
このように構成すると、ビア電極と線路電極の接続部あるいはビア電極とキャパシタ電極の接続部に集中する電流を緩和することができ、Q値の優れたLC共振器を得ることができる。
また、前記線路電極、前記キャパシタ電極または前記内部グランド電極から近い側の複数のビアのループ内部側の部分が、前記線路電極、前記キャパシタ電極または内部グランド電極に近いほど、よりループ内部側になるように配置することができる。
この場合には、さらにビア電極と線路電極の接続部あるいはビア電極とキャパシタ電極の接続部に集中する電流を緩和することができ、よりQ値の優れたLC共振器を得ることができる。
また、第1のビアは、残りの前記ビアよりも径が大きいビアであることが好ましい。この場合には、電流の集中を緩和できると共に、接続部の面積が大きくなり、電気抵抗が減少するので、Q値の優れたLC共振器を得ることができる。
また、キャパシタを構成するキャパシタ電極の一方は接地されていることが好ましい。
この場合には、キャパシタから接地されたキャパシタ電極に流れ込む電流が、接続部に集中するのを緩和できるので、Q値の向上に対してより効果的である。
また、この発明に係るLCフィルタは、上記のようなLC共振器を複数個備えていることから、Q値の高いLCフィルタを得ることができる。
線路電極とビア電極の接続部の電流や磁束の集中を緩和することができ、インダクタのQ特性の優れたLCフィルタを提供することができる。
第1の実施形態に係る積層LC共振器の断面図である。 第1の実施形態に係る積層LC共振器の分解斜視図である。 第1の実施形態に係る積層LC共振器の外観斜視図である。 第2の実施形態に係る積層LC共振器の断面図である。 第2の実施形態に係る積層LC共振器の分解斜視図である。 第3の実施形態に係る積層LC共振器の断面図である。 第3野実施形態に係る積層LC共振器の分解斜視図である。 第4の実施形態に係る積層LCフィルタの分解斜視図である。 第4の実施形態に係る積層LCフィルタの断面図である。(a)〜(c)はそれぞれ線路電極461〜463に沿った断面図である。 従来品のLC共振器の断面図である。 特許文献1に示される積層帯域通過フィルタの分解斜視図および外観斜視図である。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係るLC共振器について図1〜3を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る積層LC共振器の断面図、図2はその分解斜視図、図3はその外観斜視図である。図3では、図2の分解斜視図の接地端子18の図示を省略している。
図1および図2に示すように、第1の実施形態に係るLC共振器は、複数の誘電体層を積層した積層体100を備える。以下に詳細を述べる。
積層体100は、後述する誘電体層101〜109に所定の電極パターン、およびビア電極が形成された、誘電体層101〜109が積層されたものからなる。誘電体層101〜109が積み重ねられ、圧着され、焼成されて、各誘電体層は一体となる。このため、図1においては各誘電体層101〜109は図示していない。このことは以降に示す、他の実施形態についても同じである。
図2において、誘電体層101にはその表面のほぼ全面に広がる内部グランド電極141が形成されている。また、この内部グランド電極141は、誘電体層101の短辺側の両側面にまで伸びる引き出し部を備え、外部に接地されている。
誘電体層102には、前記内部グランド電極141と対向してキャパシタ電極143が形成され、キャパシタが構成されている。このキャパシタ電極143は、誘電体層102の長辺側の両側面にまで伸びる入出力用の引き出し部を備えている。
また、この誘電体層102には、誘電体層を積層体の積層方向に貫通するビア121が形成されている。
誘電体層103〜108には各誘電体層を積層体の積層方向に貫通し互いに導通するビア122〜127と、ビア131〜136がそれぞれ形成されている。
また、誘電体層108には線路電極142が形成され、線路電極142と導通するように線路電極142の一端142Aにはビア127、他端142Bにはビア136が接続されている。ビア122〜127、ビア131〜136の内、ビア127、136は積層方向に線路電極142にもっとも近接して配置されている。
誘電体層109は最外層である。
誘電体層102〜108には、誘電体層を積層体の積層方向に貫通して形成されたビア121〜127が連接されてビア電極120が構成され、ビア131〜136が連接されてビア電極130が構成されている。そして、線路電極142の一端142Aにビア電極120の一端が接続され、線路電極142の他端142Bにビア電極130の一端が接続される。すなわち、線路電極142と接続していないビア電極120の一方の端部を始点として、ビア電極120と線路電極142とビア電極130とでループ状にインダクタが構成される。
さらに、ビア電極120は誘電体層101に形成された内部グランド電極141と接続され、ビア電極130は誘電体層102に形成されたキャパシタ電極143と接続されている。ビア121〜127、ビア131〜136の内、ビア127、136は、それぞれ線路電極142にもっとも近接して配置されている。
本実施形態では、線路電極142の一端142Aと接続する第1のビア127のループ内部側の部分が、残りのビア121〜126のループ内部側の部分に対して、よりループの内部側に配置され、線路電極142の他端142Bに接続するビア電極130を構成する第1のビア136のループ内部側の部分は、残りのビア131〜135のループの内部側の部分に対して、よりループの内部側に配置されている。
より具体的な説明を以下に示す。
ビア121〜127、ビア131〜136は、積層方向から平面視したときの最大径が同じ大きさに形成され、各ビアは図1に示すように配置されている。
図1のLC共振器100の断面において、仮想線K1は、線路電極142の一端142Aと他端142Bの中点から、積層方向に沿って、降ろされた垂線である。
そして、仮想線距離121k〜127kは、断面図におけるビア121〜127の側面のうち、各ビアの仮想線K1側にある側面から仮想線K1までの積層方向と垂直方向に沿った距離である。各ビアの仮想線K1側にある側面が請求項に記載のビアのループの内部側の部分に相当する。
ビア121〜126は、仮想線距離121k〜126kが等しくなる位置に、配置されている。ビア127は、仮想線距離127kが、残りのビア121〜126の仮想線距離121k〜126kよりも、短くなるように配置されている。
同様に、断面図におけるビア131〜136の側面のうち、仮想線K1側にある各ビアの側面から仮想線K1までの仮想線距離を131k〜136kとし、仮想線距離131k〜135kが等しくなる位置に、ビア131〜135は配置されている。ビア136は、仮想線距離136kが仮想線距離135kよりも短くなるように、配置されている。
このように、本実施形態では、線路電極142の一端142Aとビア127の接続部CP1、内部グランド電極141とビア121の接続部CP2、線路電極142の他端142Bとビア136の接続部CP3、キャパシタ電極143とビア131の接続部CP4のうち、接続部CP1,CP3が、後で述べる特徴的なビアの配置になっている。
図3に示すように積層体100は上記誘電体層と電極層とからなる積層体で、この積層体の4つの側面のうち長辺側の側面に入出力端子16,17を設け、短辺側の側面に接地端子18が設けられている。
図3に示した一対の接地端子18は、図2に示した誘電体層101に形成されたキャパシタ電極141の引き出し部と導通する。また図3に示した入出力端子16,17は、図2に示したキャパシタ電極に導通するとともに誘電体層102の側面にまで伸びる入出力用の引き出し部と導通する。
このようにしてビア電極120,130と線路電極142で形成されるインダクタと、キャパシタ電極141,143の間に発生するキャパシタとにより、積層体100の内部にLC共振器が構成されている。なお、上記LC共振器を構成している誘電体層は一定の厚みでなくてもよく、目的とする特性や部品の大きさによって、誘電体層の厚みは任意に設定することができる。
次に本発明品と従来品の比較を行った。図10に示すように、従来品は、積層体500内において、ビア521〜527、531〜536を連接して形成されるビア電極520、530が、線路電極542の両端542A、542Bと接続するビア527、536が残りのビアと同じ位置に形成された構造を持つ。本発明品と従来品でシミュレーションによるQ値の比較を行った。発明品、従来品とも、誘電体層は誘電率が20であるセラミックスを用い、線路電極、ビア電極、キャパシタ電極はCuを用いた。発明品、従来品とも共振器の積層体層の厚みは70μmで、この誘電体層を積み重ねて構成されたビア電極長さは490μm、線路電極長さは700μm、ビア電極径は150μmである。周波数2GHzにおけるこれらのLC共振器のQ値を表1に示す。
Figure 2013150100
上記表に示すようにこの例では従来品のQ値が99であるのに対し、本発明を用いたLC共振器のQ値は101と向上している。これは線路電極と接続されている第1のビア電極のループ内部側の部分を、残りのビア電極のループ内部側の部分よりもループ内部側になるように構成したことで、電流や磁束の集中が緩和されることによってなされた。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るLC共振器について図4、5を参照して説明する。図4は第2の実施形態に係るLC共振器の断面図、図5はその分解斜視図である。基本的な構成は第1の実施形態と同様であり、図5に示した接地端子18の図示を省略している。また、外観斜視図は第1の実施形態の図3と同一となるため、図示していない。
第1の実施形態と異なるのは、積層体200の内部に備えたループ状のインダクタを構成しているビア電極の形状である。以下に本実施形態の特徴的な部分の詳細を示す。
図4および図5に示すように、誘電体層202〜208に誘電体層を積層方向に貫通して形成されたビア221〜227が連接されてビア電極220が構成され、同様に誘電体層203〜208に誘電体層を積層方向に貫通して形成されたビア231〜236が連接されてビア電極230が構成されている。これら一対のビア電極と線路電極242の一端242Aと他端242Bが接続されて、ビア電極220,230と線路電極242とでループ状のインダクタが形成されている。前記ビア221〜227、231〜236は中心位置が同じになるように形成されている。ビア222〜225、231〜234の積層方向から平面視したときの最大径は同じ大きさで、ビア221、226、227、235、236の積層方向から平面視したときの最大径よりも小さい。ビア227,236は、積層方向から平面視したときの最大径が最も大きく形成され、ビア221,226,235のビア径はビア222〜225、231〜234のビア径より大きく、ビア227,236よりも小さい。
ビア227とビア236のビアのループ内部側の部分間の距離は、ビア222〜226とビア231〜235のループ内部側の部分間の距離より短くなる。すなわち、ビア227と236ビアのループの内部側の部分は残りのビアよりループの内部側に位置する。
ビア226、235は、これらのビアのループの内部側の部分間の距離が、ビア227,236のビアのループの内部側の部分間距離よりも長く、ビア222〜225とビア231〜234のうち、それぞれが積層方向と垂直方向に向かい合うビアのループの内部側の部分間距離より短くなるように形成されている。
内部グランド電極241が接続するビア221のビア径は、ビア226,235と同じ大きさで形成されている。したがって、ビア221のループの内部側の部分は、ビア222〜225のループ内部側の部分より、ループの内部側になるように形成されている。
より具体的な説明を以下に示す。
ビア221~227および、ビア231~236の中心位置は、同一で、各ビアは以下に述べるように各誘電体層に形成されている。
図4に示すLC共振器の断面図において、仮想線K2は、線路電極242の一端242Aと、他端242Bの中点から積層方向に降ろされた垂線である。
そして、仮想線距離221k〜227kは、断面図におけるビア221〜227の側面のうち、各ビアの仮想線K2側にある側面から仮想線K2までの距離である。各ビアの仮想線K1側にある側面が請求項に記載のビアのループの内部側の部分に相当する。
仮想線距離227kが、仮想線距離226kより短くなるように、また、仮想線距離226kは、仮想線距離225kより短くなるよう、ビア227はビア226より大きいビア径で、形成されている。また、ビア221のビア径は、仮想線距離221kが、仮想線距離222k〜225kより短く、仮想線距離226kと同じになるよう、ビア222〜225より大きいビア径で形成されている。
同様に、仮想線距離231k〜236kは、断面図におけるビア231〜236の側面のうち、各ビアの仮想線K2側にある側面から仮想線K2までの距離である。各ビアの仮想線K1側にある側面が請求項に記載のビアのループの内部側の部分に相当する。
ビア236は、仮想線距離236kが、仮想線距離235kより短くなるようなビア径で配置されている。ビア235は、仮想線距離235kが、仮想線距離234kより短くなるようなビア径で配置されている。すなわち、ビア236はビア235のビア径より大きく、ビア235はビア234のビア径より大きい。残りのビア233,232,231のビア径はビア234と同じである。すなわち、仮想線距離233k、232k,231kは仮想線距離234kと同じである。
このように、線路電極に近づくにつれてビアの径を段階的に大きくすることで、電流の集中が緩和され、また、本実施形態に示されるようにビアとキャパシタ電極の接続部の面積を大きくすると、電気抵抗が減少し、Q値の優れたLC共振器を得ることができる。
なお、上記LC共振器を構成している誘電体層は一定の厚みでなくてもよく、目的とするインダクタンス特性や部品の大きさによって、誘電体層の厚みは任意に設定することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るLC共振器について図6、7を参照して説明する。図6は第3の実施形態に係る積層LC共振器の断面図、図7はその分解斜視図である。図7の分解斜視図では、接地端子18は省略している。基本的な構成は第1の実施形態と同様であり、外観斜視図は第1の実施形態の図3と同一となるため、図示していない。
第1の実施形態および第2の実施形態と異なるのは、断面から見たループ状のインダクタの形状が、より円に近くなるようにビアが配置されていることである。以下に本実施形態の特徴的な部分の詳細を示す。
本実施形態では、図6および図7に示すように誘電体層302〜309には誘電体層をその積層方向に貫通し、同じ径で形成されたビア321〜328が連接されて、ビア電極320が構成される。同様に誘電体層303~309に誘電体層をその積層方向に貫通し、ビア321〜328と同じビア径で形成されたビア331〜337が連接されてビア電極330が構成されている。これらのビア電極320,330はそれぞれ線路電極342の一端342Aと他端342Bに接続されている。線路電極342と接続していない、ビア電極320の一方の端部を始点として、ビア電極320と線路電極342と、ビア電極330とでループ状のインダクタが形成されている。
線路電極342の両端と接続するビア328、337は、ビア328、337と接続するそれぞれのビア327、336のループの内部側の部分よりもループの内部側に形成されている。ビア328、337は、積層方向に線路電極342にもっとも近接して配置されている。
次にビア327、336は、これらのビアと接続するビア326、335のループの内部側の部分よりもループの内部側に形成されている。そしてビア326、335は、これらのビア326、335と接続するビア325、334のループの内部側の部分よりもループの内部側に形成されている。
また、内部グランド電極341と、キャパシタ電極343に接続するビア321,331のループ内部側の部分は、このビア321、331と接続するビア322、332のループの内部側の部分よりもループ内部側に形成され、ビア322、332のループ内部側の部分は、ビア322、332と接続するビア323、333のループの内部側の部分よりもループ内部側に形成され、ビア333のループ内部側の部分は、ビア333と接続するビア334のループの内部側の部分よりもループの内部側に形成されている。ビア321、331は、それぞれ積層方向に内部グランド電極341およびキャパシタ電極343にもっとも近接して配置されている。
より具体的な説明を以下に示す。
ビア321〜328および、ビア電極330を構成するビア331〜337は、同じビア径で構成されており、各ビアの位置は以下に述べるように配置されている。
仮想線K3は、線路電極342の一端342Aと他端342Bの中点から、キャパシタ電極に向けて降ろした垂線である。
そして、仮想線距離321k〜328kは、断面図におけるビア電極320を形成しているビア321〜328の側面のうち、仮想線K3側にある各ビアの側面から仮想線K3までの距離である。
ビア328は、仮想線距離328kが、仮想線距離327kよりも短くなるように配置されている。ビア327は、仮想線距離327kが仮想線距離326kよりも短くなるように配置されている。ビア326は、仮想線距離326kが、仮想線距離325kよりも短くなるように配置されている。
また、ビア321は、仮想線距離321kが仮想線距離322kよりも短くなるように配置されている。ビア322は、仮想線距離322kが仮想線距離323kよりも短くなるように配置されている。ビア323は、仮想線距離323kが仮想線距離324kよりも短くなるように配置されている。
ビア321〜328は、仮想線距離321kと328kが、仮想線距離322kと327kが、仮想線距離324kと325kがそれぞれ等しくなるように、配置されている。
同じように、仮想線距離331k〜337kは、断面図におけるビア電極330を形成しているビア331〜337の側面のうち、各ビアの仮想線K3側にある側面から仮想線K3までの仮想線距離である。ビア337は仮想線距離337kが、仮想線距離336kよりも短くなるように配置されている。ビア336は仮想線距離336kが、仮想線距離335kよりも短くなるように配置されている。ビア335は仮想線距離335kが、仮想線距離334kよりも短くなるように、配置されている。また、ビア331は仮想線距離331kが、仮想線距離332kよりも短くなるように配置されている。ビア332は、仮想線距離332kが、仮想線距離333kよりも短くなるように、配置されている。
ビア331〜336は、それぞれ、仮想線距離336kと331kが等しくなるように、仮想線距離332kと335kが等しくなるように、仮想線距離333kと334kが等しくなるように、配置されている。
本実施形態では誘電体層301から310の各誘電体層のうち、301、302,303,304、307,308,309,310は誘電体層305,306よりも薄く成形されているが、上記LC共振器を構成している他の誘電体層は一定の厚みでなくてもよく、目的とするインダクタンス特性や部品の大きさによって、誘電体層の厚みは任意に設定することができる。
本実施形態に示すように、ループ状のインダクタが、線路電極と直接接続しているビアだけでなく、連接するいくつかの複数のビアを、より円に近い形状を構成するように配置すると、電流や磁束の集中を緩和でき、また、本実施形態に示すように、電流や磁束の集中が起きている部分の誘電体層を薄くすることで、その個所のループ形状をより円に近付けることができる。これにより、Q値の高いLC共振器を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係るLCフィルタについて、図8および図9を参照して説明する。図8は第4の実施形態に係るLCフィルタの分解斜視図である。図9では、図8に示した接地端子18は省略した。図9は第4の実施形態に係るLCフィルタの断面図であり、図9(a)〜図9(c)は、図8に示した線路電極461、462、463のそれぞれの延伸方向に沿った積層体の断面を示している。図8の符号は、説明を明確とするために、1つのLC共振器を構成する部分と線路電極、キャパシタ電極のみに付した。また、外観斜視図は第1の実施形態の図3とほぼ同一となるため、図示していない。
図8および図9に示すように、第4の実施形態に係るLCフィルタは、第1の実施形態のLC共振器を3個組み合わせたLCフィルタである。入出力電極は矩形型であり、誘電体層403に形成されている。以下に主に1段目のLC共振器を例として、本実施形態の詳細を示し、2段目以降のLC共振器の詳細は省略する。
誘電体層401にはその表面のほぼ全面に広がる内部グランド電極420が形成されている。また、この内部グランド電極420は、誘電体層401の短辺側の両側面にまで伸びる引き出し部を備え、外部に接地されている。
誘電体層402には、キャパシタ電極433,434、435が形成され、また、誘電体層402には、誘電体層を貫通してビア422aが形成されている。
誘電体層403にはキャパシタ電極431,432と、キャパシタ電極431,432に導通するとともに誘電体層403の側面にまで伸びる入出力用の引き出し部を備えている。また、誘電体層403には誘電体層を貫通してビア422bと、423aが形成されている。
誘電体層404〜407には各誘電体層を貫通して、誘電体層間を導通したビア422c〜422fと、423b〜423eが形成されている。
誘電体層408には線路電極461,462,463が形成され、たとえば、線路電極461では、線路電極461の一端461Aにビア422g、他端461Bにビア423fが形成されている。
誘電体層409は最外層である。
このような誘電体層401〜409が積層されて構成される積層体400において、キャパシタ電極420とキャパシタ電極433,434,435の間と、キャパシタ電極433と431間、および、キャパシタ電極435と432間でキャパシタが構成されている。
また、誘電体層402〜408に誘電体層を貫通して形成された、ビア422a〜422gが連接されてビア電極422が構成され、ビア423a〜423fが連接されてビア電極423が構成されている。ビア422a〜422gとビア423a〜423fは全て同じ径で形成されており、ビア422gとビア423fの中心位置の距離は、それぞれの残りのビアの中心位置の距離よりも短い。
線路電極461の一端461Aにビア電極422が接続され、線路電極461の他端461Bにビア電極423が接続され、ループ状に形成されたインダクタが構成されている。ビア422a〜422gのうち、ビア422aは、誘電体層401に形成されたキャパシタ電極420と接続し、ビア423a〜422fのうち、ビア423aは、誘電体層402に形成されたキャパシタ電極433と接続されている。このようにして形成されるインダクタとキャパシタが組み合わされて、1段目のLC共振器が形成されている。
本実施形態では、線路電極461と一対のビア電極で構成されるインダクタにおいて、線路電極461の一端461Aと接続されるビア電極422を構成する第1のビア422gと、線路電極461の他端461Bと接続されるビア電極423を構成する第1のビア423fは、それぞれ、電気的な接続を保ちながら上記インダクタが形成しているループの内部側になるように配置されている。
すなわち、ビア電極422を構成し、線路電極461の一端461Aと接続する第1のビア422gのループ内部側の部分は、このビア422gと接続するビア422fのループの内部側の部分よりもループの内部側に形成され、同様に線路電極461の他端461Bに接続するビア電極423を構成する第1のビア423fのループ内部側の部分は、ビア423fと接続するビア423eのループの内部側の部分に対して、よりループの内部側に形成されている。
図9(b)は線路電極462に沿った、積層体の断面図である。図8および図9(b)に示すように、ビア電極424を構成し、線路電極462の一端462Aと接続する第1のビア424gのループ内部側の部分は、このビア424gと接続するビア424fのループの内部側の部分よりもループの内部側に形成され、同様に線路電極462の他端462Bに接続するビア電極425を構成する第1のビア425fのループ内部側の部分は、ビア425fと接続するビア425eのループの内部側の部分に対して、よりループの内部側に形成されている。
同様に図9(c)は線路電極463に沿った、積層体の断面図である。図8および図9(c)の断面図に示すように、ビア電極426を構成し、線路電極463 の一端463Aと接続する第1のビア426gのループ内部側の部分は、このビア426gと接続するビア426fのループの内部側の部分よりもループの内部側に形成され、同様に線路電極462の他端463Bに接続するビア電極427を構成する第1のビア427fのループ内部側の部分は、ビア427fと接続するビア427eのループの内部側の部分対して、よりループの内部側に形成されている。
図3に示した1対の接地端子18は、図8に示した誘電体層401に形成したキャパシタ電極420の接地用の引き出し部と導通する。また図3に示した入出力端子16,17は、図8に示した誘電体層403の側面にまで伸びる入出力用の引き出し部と導通する。
このようにして、積層体400の内部に3つのLC共振器を有するLCフィルタが構成される。当該3つのLC共振器は互いに電磁界結合して、本実施例のLCフィルタは特定の周波数の信号のみを通過させるバンドパスフィルタとして機能する。
なお、上記LC共振器を構成している誘電体層は一定の厚みでなくてもよく、目的とするインダクタンスやチップサイズによって、誘電体層の厚みは任意に設定することができる。
このように、線路電極あるいはキャパシタ電極とビア電極の接続部のビアを、インダクタが形成するループの内部側になるように配置することで、接続部の電流の集中が緩和されるQ値の優れたLC共振器を用いることで、Q値の高いLCフィルタを得ることができる。
101〜109、201〜209、301〜310、401〜409、501〜509、601〜605−誘電体層
16,17、631,632−入出力端子
18−接地端子
141、143、241、243、341、343、420、421、431、432、433、434、435−キャパシタ電極
142、242、342,461〜463、520、521、620〜625−線路電極
121〜127、131〜136、221〜227、231〜236、321〜328、331〜337、422a〜422g、423a〜423f、424a〜424g、425a〜425f、426a〜426g、427a〜427f、522a〜522g、523a〜523f、651〜662−ビア
120,130,220,230,320,330、422〜427、522,523−ビア電極
100、200、300、400、500、600−積層体

Claims (4)

  1. 積層された複数の誘電体層と、前記誘電体層に形成されたキャパシタ電極と、前記誘電体層に形成された内部グランド電極と、前記誘電体層を貫通して形成されたビアと、前記誘電体層に形成された線路電極とを有してなる積層体を備え、
    前記キャパシタ電極と内部グランド電極間でキャパシタが形成され、
    前記ビアが複数連接されて一対のビア電極が構成され、
    前記線路電極の一端と他端に前記一対のビア電極の一端がそれぞれ接続されて構成されたインダクタは、前記線路電極の一端と接続された前記ビア電極の他端と内部グランド電極の接続点を始点とするループが構成され、前記一対のビア電極のうち、前記線路電極の他端と接続された前記ビア電極の他端が、前記キャパシタ電極と接続されたLC共振器において、
    前記一対のビア電極と前記線路電極との接続部、および、前記ビア電極と前記キャパシタ電極または前記内部グランド電極の接続部のうち、少なくとも一つの接続部は、前記線路電極、前記キャパシタ電極または前記内部グランド電極から最も近い1つのビアのループ内部側の部分が、他の前記ビアのループ内部側の部分に対して、よりループ内部側になるように配置されていることを特徴とするLC共振器。
  2. 前記線路電極、前記キャパシタ電極または前記内部グランド電極から近い側の複数のビアのループ内部側の部分が、前記線路電極、前記キャパシタ電極または内部グランド電極に近いほど、よりループ内部側になるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のLC共振器。
  3. 前記線路電極と接続するビアの積層方向から平面視したときの最大径は、残りの前記ビアの積層方向から平面視したときの最大径よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のLC共振器。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のLC共振器を複数個備えたLCフィルタ。





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