JP2013148457A - プラスチックマグネットロータおよびそのプラスチックマグネットロータを用いた回転角度検出装置 - Google Patents

プラスチックマグネットロータおよびそのプラスチックマグネットロータを用いた回転角度検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、従来に比べて磁気特性の直線性を向上させることが可能なプラスチックマグネットロータおよびそのプラスチックマグネットロータ用いた回転角度検出装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 プラスチックマグネットロータRおよびそのプラスチックマグネットロータR用いた回転角度検出装置Aによれば、そのプラスチックマグネットロータRとして、円周方向に2極以上に着磁された環状のプラスチックマグネット2と、このプラスチックマグネット2と同軸的に配置される軸部1とからなるプラスチックマグネットロータRにおいて、前記プラスチックマグネット2は、金型から押し出すエジェクタピンによる押圧痕9a、もしくは金型成形時のゲート跡9を、隣り合う前記磁極の極間ライン8(境界部)上に設定してなるものである。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば変速機の変速位置検出装置として、ギヤシフトレバーの揺動と連動して回動するマグネットロータの角度を検出する回転角度検出装置(位置検出装置)や液面検出装置の検出部として、液面に浮くフロート部材の移動量に応じて回動するマグネットロータの回動角を検出する回転角度検出装置などに適用されるマグネットロータの改良構造に関するものであり、特にホールICやMR素子などからなる検出素子を用いて前記回転角を検出する非接触式の回転角度検出装置に関するものである。
従来のマグネットロータを、例えば特許文献1に開示される回転角度検出装置を例にして説明する。この特許文献1に記載の回転角度検出装置は、回転部材と、この回転部材に設けられ回転部材の回転(回動)に伴って回転(回動)するマグネットとによってマグネットロータが形成され、このマグネットロータのマグネットに対向して配置されマグネットロータが回転することによって前記マグネットの磁界の強さを検出する磁気検出素子とを備え、前記磁気検出素子の検出面は前記マグネットの磁極方向と略平行を成すように設けられている。
このようなマグネットにおいては、磁気検出素子が磁界の強さを検出する物である場合、検出精度を保つために磁気特性の直線性が求められる。また磁気検出素子が磁極方向を検出するものである場合、マグネットの磁極方向の精度が求められる。
特開2009−204567号公報
ところで、このような回転角度検出装置においては、成形が容易であり軽量で強度的においても強いためマグネットロータのマグネットをプラスチック材料にて成形することが一般的に行われている。この場合、プラスチックマグネットは射出成形によって形成されるが、この成形の際に射出成形のゲート口の位置関係として、一般的には上下の金型の一方、すなわちプラスチックマグネットの上面側または下面側にゲート口を設けて、そのゲート口から磁性粉を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を加熱溶融した状態にて注入して硬化させることにより環状のプラスチックマグネットが成形される。そして、成型品であるプラスチックマグネットと連結されているゲート部分をゲートカット機などによってカットするようにしている。またプラスチックマグネットの成形後において、射出成形機の金型内よりプラスチックマグネットを取り出す際には金型に設けられたエジェクタピンを用いてプラスチックマグネットを押し出すようにしている。
なお、特許文献1のマグネットロータは、最初に軸状からなる回転部材をインサート成形金型内にセットしプラスチックマグネットを回転部材の下端部側の周囲に射出成形することによってマグネットロータを形成しているが、まず最初にプラスチックマグネットを成形した後に、その成形したプラスチックマグネットをインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることにより軸状からなる回転部材とともにプラスチックマグネットをインサート成形することによってマグネットロータを一体的に形成してもよいものであり、また回転部材を最初にプラスチック材料にて成形し、次いでプラスチックマグネットを成形することによってマグネットロータを一体的に形成する場合もある。
このように形成される回転角検出装置のマグネットロータは、前述したようにマグネットロータのマグネットと磁気検出素子とを対峙して配置するように設けられているため、成形の際に磁気検出素子と対向する面側の任意の位置にエジェクタピンによる凹凸形状の押圧痕が痕跡として残ってしまい、この押圧痕により表面形状が不均一になるため、着磁磁界が均一に印加されず着磁にバラツキが生じたり、プラスチックマグネットの表面が不均一のため磁界の発生にバラツキが生じてしまい、磁気特性の直線性を得ることができなくなり、検出精度を低下させてしまうという問題点を有している。また、ゲート跡も同様にしてプラスチックマグネットの表面側において凹凸が存在することによってプラスチックマグネットの表面が不均一のため磁界の発生にバラツキが生じてしまい、磁気特性の直線性を得ることができなくなり、検出精度を低下させてしまうという問題点を有している。
そこで、本発明は前述した問題点に着目し、従来に比べて磁気特性の直線性を向上させることが可能なプラスチックマグネットロータおよびそのプラスチックマグネットロータ用いた回転角度検出装置を得ることを目的とするものである。
本発明は前述した課題を解決するため、請求項1では、円周方向に2極以上に着磁されたプラスチックマグネットと、このプラスチックマグネットと同軸的に配置される軸部とからなるプラスチックマグネットロータにおいて、前記プラスチックマグネットは、金型から押し出すエジェクタピンによる押圧痕、もしくは金型成形時のゲート跡を、隣り合う前記磁極の極間ライン(境界部)上に設定してなることを特徴とするものである。
このように構成することにより、磁極の極間ライン上は発生磁界がほとんど発生しない領域であるため、磁気特性に影響を与える虞がなく、磁気特性の直線性を確保することができ、検出精度を従来に比べて向上させることができる。
請求項2では、前記押圧痕もしくは前記ゲート跡は、前記磁極の極間ライン上の中央に設定されることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットロータである。
このように構成することにより、押圧痕やゲート跡を避ける位置であるためこの影響が軽減され、磁気特性の直線性を確保することができ、検出精度を従来に比べて向上させることができる。
請求項3では、前記押圧痕もしくは前期ゲート跡は、前記磁極を通る中心線を基準に対称を成すように、前記磁極の極間ライン上に少なくとも2つ以上設定される(設けてなる)ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットロータである。
このように構成することにより、押圧痕やゲート跡の位置が磁極を通る中心線を基準に対称を成すように設定されていることから、着磁時の磁極方向のずれが少なく磁極方向の精度を確保することができ、検出精度を向上させることができる。
請求項4では、円周方向に2極以上に着磁された環状のプラスチックマグネットと、このプラスチックマグネットと同軸的に配置される軸部とからなるプラスチックマグネットロータと、このプラスチックマグネットロータの前記プラスチックマグネットと対向して配置され前記プラスチックマグネットロータが回転することによって前記プラスチックマグネットの磁界の変化を検出するホール素子またはMR素子などで構成される磁気検出部とを備えてなる回転角度検出装置において、前記プラスチックマグネットロータは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラスチックマグネットロータであることを特徴とする回転角度検出装置である。
このように構成することにより、磁極の極間ライン上は発生磁界がほとんど発生しない領域であるため、磁気特性に影響を与える虞がなく、磁気特性の直線性を確保することができ、検出精度を従来に比べて向上させることができる回転角度検出装置を提供することができる。
本発明では、プラスチックマグネットロータおよびそのプラスチックマグネットロータ用いた回転角度検出装置によれば、そのプラスチックマグネットロータとして、円周方向に2極以上に着磁された環状のプラスチックマグネットと、このプラスチックマグネットと同軸的に配置される軸部とからなるプラスチックマグネットロータにおいて、前記プラスチックマグネットは、金型から押し出すエジェクタピンによる押圧痕、もしくは金型成形時のゲート痕を、隣り合う前記磁極の極間ライン(境界部)上に設定してなることを特徴とするプラスチックマグネットロータであるため、磁極の極間ライン上は発生磁界がほとんど発生しない領域であるために、磁気特性に影響を与える虞がなく、磁気特性の直線性を確保することができ、検出精度を従来に比べて向上させることができるものであり、これにより所期の目的を達成することができる。
本発明の第1の実施形態に係るプラスチックマグネットロータを適用した回転角度検出装置を示す断面図である。 図2は、図1の回転角度検出装置に用いられるプラスチックマグネットロータのプラスチックマグネットと磁気検出部との関係を示す説明図である。 図3は、図1におけるプラスチックマグネットと磁気検出部に設けられる磁気検出素子との平面方向の関係を示す説明図である。 図4は、図1におけるプラスチックマグネットロータのプラスチックマグネットと磁気検出部との関係および金型成形時のゲート跡の位置を示す説明図である。 本発明の第2実施形態を示す回転角度検出装置の断面図である。 図6は、図5におけるプラスチックマグネットロータのプラスチックマグネットと磁気検出部との関係およびエジェクタピンによる押圧痕の位置を示す説明図である。
以下、本発明を適用した第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明のプラスチックマグネットロータを、車両における例えば変速機のシフトレバーの操作と連動して回転するシフトカムの回転角度を検出する回転角度検出装置に適用した実施形態として図1から図5に基づいて説明する。
同図において、回転角度検出装置Aは、図示しない変速機のシフトレバーの操作に連動して回転するシフトカムに連結され、このシフトカムの回転に伴って回転する回転部材1と、この回転部材1に一体的に設けられ回転部材1の回転に伴って回転するプラスチックマグネット2とによってプラスチックマグネットロータRが形成され、このプラスチックマグネットロータRに設けられたプラスチックマグネット2に対向して配置されプラスチックマグネット2が回転することによってプラスチックマグネット2の磁界の強さを検出する磁気検出部3を備えている。また、プラスチックマグネットロータRと磁気検出部3とが収納されるハウジング4を備えている。
ハウジング4は、上ハウジング4Aと下ハウジング4Bとに分かれており、それぞれが例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)からなるプラスチック材料で形成されている。上ハウジング4Aは、周壁41Aと、円筒部42などを有しており、周壁41Aで囲まれた空間S1内にプラスチックマグネットロータRが収納されるようになっている。円筒部42内には空間S1側から回転部材1が挿入されるようになっている。
下ハウジング4Bは、上ハウジング4Aの周壁41Aと外径が同じ周壁41Bと、仕切壁43などを有しており、周壁41Bと仕切壁43を設けることによって下ハウジング4Bの空間S2が形成される。そして、プラスチックマグネット2と一体となった回転部材1が上ハウジング4Aの円筒部42内に挿通された後に、上ハウジング4Aの周壁41Aと下ハウジング4Bの周壁41Bとが圧入によって装着されるように構成されている。なお、上ハウジング4Aの周壁41Aと下ハウジング4Bの周壁41Bとを溶着するようにしても良い。
回転部材1は、例えば真鍮にニッケルめっきを施した略円柱状を成しており、その一部(上端側)が上ハウジング4A外に露出する露出部11を有し、下端側は上ハウジング4Aの円筒部42の内径よりも大きい径大部12としてある。また、露出部11近辺の上ハウジング4Aの円筒部42に対応した回転部材1箇所の周囲には第1の受け部13が設けてある。また、プラスチックマグネット2近辺の上ハウジング4Aの円筒部42に対応した回転部材1箇所の周囲には第2の受け部14が設けてある。この第1および第2の受け部13,14は、円筒部42に対応した回転部材1箇所の両端箇所(第1および第2の受け部13,14となる箇所)を除いて径小とすることによって形成されるものである。 なお、回転部材1は、例えばPPSなどのプラスチック材料であってもよい。
また、回転部材1の露出部11箇所には溝15が設けてあり、回転部材1が円筒部42内に挿通された後にEリング5を溝15に嵌入することによって、回転部材1が上ハウジング4Aに装着される。更に、Eリング5と径大部12とによって回転部材1の軸方向の移動が規制され、その状態で回転部材1が回転した際、回転部材1の露出部11近辺である上ハウジング4Aの円筒部42内と、プラスチックマグネット2近辺である上ハウジング4Aの円筒部42内とで第1の受け部13および第2の受け部14が摺動するようになっている。
プラスチックマグネット2は、回転部材1と一体的に成形されている。即ち、回転部材1の下端部(磁気検出部3側)に芯部16を設け、この芯部16の周囲にプラスチックマグネット2を射出成形したものである。このプラスチックマグネット2は、N極とS極に着磁(2極着磁)された円板状であり、回転部材1の中心軸とプラスチックマグネット2の中心とは一致している。
なお、プラスチックマグネットロータRは、最初に軸状からなる回転部材1をインサート成形金型内にセットしプラスチックマグネット2を回転部材1の下端部側(芯部16)の周囲に射出成形することによってプラスチックマグネットロータRを形成しているが、図示はしないが、まず最初にプラスチックマグネット2を成形した後に、その成形したプラスチックマグネット2をインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることにより軸状からなる回転部材1とともにプラスチックマグネット2をインサート成形することによってプラスチックマグネットロータRを一体的に形成してもよいものであり、また回転部材1を最初にプラスチック材料にて成形し、次いでプラスチックマグネット2を成形することによってマグネットロータRを一体的に形成してもよい。
磁気検出部3は、例えばホールICからなり、プラスチックマグネット2の回転に伴う磁界の強さを検出するものであり、プラスチックマグネット2の中心を原点として90度の角度を成すように配置される例えば2個の磁気検出素子31A,31Bと、金属製のリード部32と、磁気検出素子31A,31Bとリード部32とを導通接続するワイヤ(図示せず)などを備えており、これらが樹脂によってモールドされている。リード部32は硬質な回路基板6に半田付けされている。この磁気検出部3の磁気検出面33はプラスチックマグネット2の着磁方向と略平行となっている。
この磁気検出部3が半田付けされた回路基板6は、下ハウジング4Bの周壁41Bに例えば溶着することによって取り付けられ、それによって磁気検出部3が空間S2内に収納されるようになっている。なお、図示しないが、回路基板6を周壁41Bに取り付けた後にエポキシ樹脂を回路基板6の裏面側に流し込んで、磁気検出部3が収納された下ハウジング4Bの空間S2内に水や埃が浸入しないようにしてある。
7は、回路基板6に固着された例えばコードからなる電気的接続部材であり、磁気検出部3と電気的に接続されている。この電気的接続部材7の先端側は、車両に備えられた変速位置表示器に接続され、例えばシフトレバーがどの変速位置にセレクトされているかが表示されるようになっている。
回転角度検出装置Aの作用について説明する。車両の運転者が変速機のシフトレバーを操作することで、このシフトレバー操作に連動してシフトカム(図示せず)が回転する。このシフトカムの回転に伴って回転するように構成された回転部材1が回転する。回転部材1が回転することによって、回転部材1と一体的に形成されたプラスチックマグネット2が、磁気検出素子31A,31Bがモールドされた磁気検出部3上を回転する。
すると、図3に示す様に、プラスチックマグネット2と磁気検出部3との間にプラスチックマグネット2の回転角度θに応じた磁界ベクトルVが発生し、その磁界ベクトルVのcos方向の磁界の強さを磁気検出素子31Aが検出する。また、磁界ベクトルVのsin方向の磁界の強さを磁気検出素子31Bが検出する。そして、検出された各方向の磁界の強さからプラスチックマグネット2の回転角度θは、θ=tan―1(Vsinθ/Vcosθ)となり、回転角度θと出力信号との関係は360度に亘ってリニアに変化する。ここで、前述した様に、プラスチックマグネット2の中心(着磁方向Pの中心)と、90度の角度を成すように配置された磁気検出素子31A,31Bの交点とが一致する様になっている(図3に於いて、一致点をQとする)。
そして、図示しないが、この出力信号が車両のECU(エンジンコントロールユニット)などに入力され、ECUはそれに基づき変速機の変速位置として出力される。また、出力信号が電気的接続部材7を介して車両に備えられた変速位置表示器に入力され、変速機の変速位置が表示されるようになる。
この様に、プラスチックマグネット2と磁気検出部3を用いた非接触式としたことにより、耐久性に優れた回転角度検出装置を得ることができる。また、磁気検出部3の磁気検出面33がプラスチックマグネット2の着磁方向Pと略平行となるように配置したことにより、回転部材1(即ちシフトカム)の連続した細かな回転角度検出が可能となる。従って、数多くの位置検出を必要とした際にも対応可能となる。
また、回転部材1に第1の受け部13および第2の受け部14を設け、この第1の受け部13および第2の受け部14がハウジング4に支持されるように構成したことにより、回転部材1の回転ぶれが抑えられる。従って、回転部材1の回転角度(シフトカムの回転角度)を高精度で検出できる。
また、回転部材1とプラスチックマグネット2とを一体的に形成したことにより、回転部材1とプラスチックマグネット2とが一体で回転するため、回転部材1に対するプラスチックマグネット2の回転ぶれが起こらず、回転部材1の回転角度(シフトカムの回転角度)をより高精度で検出できる。
次に、図4を用いて、プラスチックマグネットロータRの構造について詳述する。
最初に軸状からなる回転部材1をインサート成形金型内にセットしプラスチックマグネット2を回転部材1の下端部側の周囲(芯部16)に射出成形することによってプラスチックマグネットロータRを形成するようにしているが、この成形の際に射出成形のゲート口の位置関係として、一般的には上下の金型の一方、すなわちプラスチックマグネット2の上面側または下面側にゲート口を設けて、そのゲート口から磁性粉を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を加熱溶融した状態にて注入して硬化させることにより環状のプラスチックマグネット2が成形される。本実施形態では二つのゲート口から加熱溶融した磁性粉を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を注入してプラスチックマグネット2を成形するようにしている。そして、成型品であるプラスチックマグネット2と連結されているゲート部分をゲートカット機などによってカットするようにしている。
この実施形態にあっては、回転部材1が設けられている側と反対側のプラスチックマグネット2の表面に二つのゲート口が設けられ、プラスチックマグネット2と連結されている二つのゲート部分をカットすることによってゲート跡9が部分的に突出するように痕跡として残っている。
この場合、プラスチックマグネットロータRのプラスチックマグネット2は、環状に形成され、この環状からなるプラスチックマグネット2の円周方向には、磁界を生成するN・Sの2極の磁極を有するものであり、極間ライン8は、磁極と磁極の間にあり、磁界がほんとど発生しない領域となるニュートラル位置である。
この磁極の境界部である極間ライン8(目視不可のため破線で示す)上に一対のゲート跡9が位置するように磁極が設けられる。
すなわち、言い換えて言うならば、磁極を通る中心線を基準に対称を成すように、磁極の極間ライン8上に少なくとも2つのゲート跡9を配置することであり、これにより磁極の極間ライン8上は発生磁界がほとんど発生しない領域であるため、磁気特性に影響を与える虞がなく、磁気特性の直線性を確保することができ、検出精度を従来に比べて向上させることができる。
図5は、本発明の第2実施形態を示す回転角度検出装置Aの断面図であり、図6は図5のプラスチックマグネット2を成形する際の説明図である。本実施形態は、プラスチックマグネットロータRの構成が一部異なるのみであり、他の構成については前述した第1の実施形態とほぼ同じであるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態におけるプラスチックマグネットロータRは、最初にプラスチックマグネット2を成形した後に、その成形したプラスチックマグネット2をインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることにより軸状からなる回転部材1とともにプラスチックマグネット2をインサート成形することによってプラスチックマグネットロータRを一体的に形成するようにしている。
この実施形態におけるプラスチックマグネット2は円柱状に成形されるものであり、ここでは、上下の金型の一方、すなわちプラスチックマグネット2の上面側の中央に位置した箇所にゲート口が設けられ、また下側の金型にはプラスチックマグネット2の下面側中央に位置した箇所にプラスチックマグネット2の成形後において金型からプラスチックマグネット2を押し出すためのエジェクタピン(図示せず)が設けられており、上側の金型に設けられたゲート口から磁性粉を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を加熱溶融した状態にて注入して硬化させることにより円柱状のプラスチックマグネット2が成形される。
そして、成型品であるプラスチックマグネット2と連結されているゲート部分をゲートカット機などによってカットすることにより、成型品であるプラスチックマグネット2が形成される。この際、ゲート部分をカットされたプラスチックマグネット2には、ゲート部分がカットされた箇所にゲート跡9の痕跡が部分的に突出した状態で残される。
その後、射出成形機の金型内より成型品であるプラスチックマグネット2を取り出す際、金型に設けられたエジェクタピンを用いてプラスチックマグネット2の中央部を押し出すことによって成形品であるプラスチックマグネット2が取り出される。
この場合、金型から押し出すエジェクタピンによる凹もしくは凸形状の押圧痕9aの痕跡が形成されるものであり、磁気検出部3の検出面と対向する面に押圧痕9aが位置している。(図5および図6参照)
その後、前述したように成形したプラスチックマグネット2をインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることにより軸状からなる回転部材1を成形することによってプラスチックマグネットロータRが一体的に形成されるものであり、プラスチックマグネット2の外周部分とプラスチックマグネット2の一方の面側に設けられたゲート跡9箇所とを取り巻くようにプラスチック材料からなる回転部材1の一部によって成形することによりプラスチックマグネットロータRが形成される。
また、プラスチックマグネットロータRのプラスチックマグネット2の円周方向には、着磁によって磁界を生成するN・Sの2極の磁極が設けられ、この磁極の極間ライン8上の中心部分、すなわちプラスチックマグネット2の中心部分にエジェクタピンによる押圧痕9aが位置するように設けられている。
このように構成することにより、押圧痕a9の位置が磁極を通る中心線を基準に設定されていることから、着磁時の磁極方向のずれが少なく磁極方向の精度を確保することができ、検出精度を向上させることができるものであり、プラスチックマグネットロータRの重量のバランスも良好に保つことができる。
なお、磁気検出部3によって磁界の方向を検出する場合と、磁界の強さを検出する場合とによってプラスチックマグネット2と対向する位置を所定の位置に設定することにより検出精度を従来に比べて向上させることができる。
前述した実施形態においては、その適用例として変速機の変速位置検出装置の検出部としての回転角度検出装置を例にして説明したが、本発明の技術思想を例えば液面に浮くフロート部材に連結されたフロートアームからなる回動部材を有する非接触式の液面検出装置に採用することができるものであり、またオートバイなどのスロットルグリップに設けられる非接触式のアクセル開度の回転角度検出装置としても適用できるものである。
A 回転角度検出装置
R プラスチックマグネットロータ
S1,S2 空間
1 回転部材
2 プラスチックマグネット
3 磁気検出部
4 ハウジング
4A 上ハウジング
4B 下ハウジング
5 Eリング
6 回路基板
7 電気的接続部材
8 極間ライン
9 ゲート跡
9a 押圧痕
11 露出部
12 径大部
13 第1の受け部
14 第2の受け部
15 溝
16 芯部
31A,31B 磁気検出素子
32 シード部
33 磁気検出面
41A,41B 周壁
42 円筒部
43 仕切壁

Claims (4)

  1. 円周方向に2極以上に着磁された環状のプラスチックマグネットと、このプラスチックマグネットと同軸的に配置される軸部とからなるプラスチックマグネットロータにおいて、前記プラスチックマグネットは、金型から押し出すエジェクタピンによる押圧痕、もしくは金型成形時のゲート跡を、隣り合う前記磁極の極間ライン上に設定してなることを特徴とするプラスチックマグネットロータ。
  2. 前記押圧痕もしくは前記ゲート跡は、前記磁極の極間ライン上の中央に設定されることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットロータ。
  3. 前記押圧痕もしくは前期ゲート跡は、前記磁極を通る中心線を基準に対称を成すように、前記磁極の極間ライン上に少なくとも2つ以上設定されることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックマグネットロータ。
  4. 円周方向に2極以上に着磁された環状のプラスチックマグネットと、このプラスチックマグネットと同軸的に配置される軸部とからなるプラスチックマグネットロータと、このプラスチックマグネットロータの前記プラスチックマグネットと対向して配置され前記プラスチックマグネットロータが回転することによって前記プラスチックマグネットの磁界の強さを検出する磁気検出部とを備えてなる回転角度検出装置において、前記プラスチックマグネットロータは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラスチックマグネットロータであることを特徴とする回転角度検出装置。
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