JP2013141538A - 洗濯機及び電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】水を使用することなく、全体的に、効率良くかつ容易に除菌を行うことができる洗濯機、及び電気機器を提供する。
【解決手段】洗濯機1は、外箱10の内部に水槽20及び洗濯槽30を備える。そして、外箱10の内側上部に、送風部92、放電によりイオンを発生させるイオン発生器93、放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化器94、前記イオン及び帯電水微細粒子が放出される箱状の放出部91、並びに放出されたイオン等を水槽20と洗濯槽30との間に供給する供給管95を有する除菌ユニット90を備える。制御部80は、脱水後に負に帯電した水槽20の内壁等に、イオン発生器93により発生した正イオンを供給して中和し、その後、静電霧化器94により発生し、正に帯電した帯電水微細粒子を前記内壁等に供給して、除菌を行う。
【選択図】図1
【解決手段】洗濯機1は、外箱10の内部に水槽20及び洗濯槽30を備える。そして、外箱10の内側上部に、送風部92、放電によりイオンを発生させるイオン発生器93、放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化器94、前記イオン及び帯電水微細粒子が放出される箱状の放出部91、並びに放出されたイオン等を水槽20と洗濯槽30との間に供給する供給管95を有する除菌ユニット90を備える。制御部80は、脱水後に負に帯電した水槽20の内壁等に、イオン発生器93により発生した正イオンを供給して中和し、その後、静電霧化器94により発生し、正に帯電した帯電水微細粒子を前記内壁等に供給して、除菌を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、イオン発生装置を備える、例えば洗濯機等の電気機器に関し、特に詳しくは、洗濯物が接触する洗濯槽の内壁面及び外壁面に繁殖する微生物を除菌する機能を有する洗濯機に関する。
近年の全自動洗濯機は、水槽の内部に、実際に洗濯を行う洗濯槽が回転自在に設置されており、洗濯水は該洗濯槽に設けられている脱水孔から流出して水槽を満たすように構成されている。このため、該洗濯機で洗剤を用いて洗濯を行った場合、洗濯槽の内壁面及び外壁面に洗剤カスが堆積し易い。この洗剤カス、特に石鹸カスを栄養源として細菌及びカビ等の微生物が繁殖する。細菌及びカビ等は、洗濯槽内のあらゆる部分で繁殖する。すなわち、普段、水が頻繁に接触する洗濯槽の底部のみならず、例えば汚れが蓄積しやすい喫水線の部分、及び最高水位時の水面より上方にあり、頻繁に水が接触しない洗濯槽の上部においても、洗濯中に水滴が飛沫となって付着したり、脱水時に内壁に沿って上昇した水が残留したりすることにより、微生物が繁殖することがある。
洗濯槽の底部等、洗濯時に水及び洗濯物が接触する部分は、洗濯の度に洗浄されることになるため、日常的に洗濯している場合、微生物の繁殖は抑制される。しかし、洗濯槽の上部に対しては、そのような微生物繁殖抑制作用が弱いため、微生物が著しく繁殖することがある。このような状態で洗濯を繰り返した場合、洗濯水中に微生物が分散し、洗濯物が汚染されるという問題が生じ得る。また、洗濯槽に微生物が繁殖している場合、生活環境への微生物の飛散等が危惧される。このような問題を解決するために、洗濯槽を洗浄する(槽洗浄)機能を有する洗濯機が種々提案されている。
この槽洗浄機能を有する洗濯機として、例えば特許文献1には、回転可能な洗濯槽と、洗濯槽を内包する水受槽と、抗菌剤を収納する抗菌剤収納室とを備え、抗菌剤が洗濯槽の回転遠心力によって、洗濯槽の外側又は水受槽の内側の、微生物の繁殖しやすい場所へ効果的に散布されるように構成された洗濯機の発明が開示されている。
また、特許文献2には、槽の洗浄効果が充分に得られるようにするために、槽洗浄コースを設け、給水時又は排水時に、最終到達水位より低い複数段階の水位でそれぞれ給水又は排水を中断し、槽内に溜まった水又は槽内に残存する水の撹拌を所定時間ずつ行なうように構成された洗濯機の発明が開示されている。
さらに、特許文献3には、洗濯コースで設定される水位よりも上方の位置に設けられ、その位置に達した水を排出する溢水口を有する外槽と、該外槽内に回転自在に設けられた洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽内に回転自在に設けられたパルセータとを備え、パルセータを回転させることにより外槽内に溜めた水を溢水口から溢れ出させ、洗濯兼脱水槽に付着している洗剤カスを剥離させるように構成された洗濯機の発明が開示されている。
また、特許文献2には、槽の洗浄効果が充分に得られるようにするために、槽洗浄コースを設け、給水時又は排水時に、最終到達水位より低い複数段階の水位でそれぞれ給水又は排水を中断し、槽内に溜まった水又は槽内に残存する水の撹拌を所定時間ずつ行なうように構成された洗濯機の発明が開示されている。
さらに、特許文献3には、洗濯コースで設定される水位よりも上方の位置に設けられ、その位置に達した水を排出する溢水口を有する外槽と、該外槽内に回転自在に設けられた洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽内に回転自在に設けられたパルセータとを備え、パルセータを回転させることにより外槽内に溜めた水を溢水口から溢れ出させ、洗濯兼脱水槽に付着している洗剤カスを剥離させるように構成された洗濯機の発明が開示されている。
特許文献1に記載の洗濯機は、内側に洗濯槽(内槽)、外側に水槽(外槽)を備える、いわゆる二重槽構造の洗濯機の外槽の内壁面をターゲットとしており、上述したように、内槽の外側又は外槽の内側に薬剤を散布して洗浄を行う。すなわち、内槽と外槽との間に薬剤を散布しており、洗濯物が直接接触する洗濯槽の内壁面には薬剤が接触しない。また、内槽及び外槽とは別に、薬剤の散布に使用する水を貯留する水貯留室を備える必要がある。
仮に内槽及び外槽の水に薬剤を加え、この薬液を遠心力で壁面に沿って流動させるように構成した場合においても、内槽の内壁面には貫通孔(脱水孔)が開いているため、該貫通孔から薬液が流出し、内壁面全体を網羅することはできない。従って、内槽の内壁面において、例えば喫水線付近及び上部に細菌及びカビが繁殖するおそれがあるにも関わらず、特許文献1の洗濯機の槽洗浄によれば、当該部分には薬液が接触しないため、洗濯機全体に対して、除菌・抗菌効果を及ぼすことはできないという問題がある。
仮に内槽及び外槽の水に薬剤を加え、この薬液を遠心力で壁面に沿って流動させるように構成した場合においても、内槽の内壁面には貫通孔(脱水孔)が開いているため、該貫通孔から薬液が流出し、内壁面全体を網羅することはできない。従って、内槽の内壁面において、例えば喫水線付近及び上部に細菌及びカビが繁殖するおそれがあるにも関わらず、特許文献1の洗濯機の槽洗浄によれば、当該部分には薬液が接触しないため、洗濯機全体に対して、除菌・抗菌効果を及ぼすことはできないという問題がある。
特許文献2に記載の洗濯機においては、給水及び排水時に段階的に複数回中断して攪拌を行い、水面付近を洗浄する。この洗浄方式で、最高水位より上方の洗濯槽の上部を洗浄するためには、最高水位付近の水位で攪拌を実施する必要があり、水を大量に消費することになる。
また、段階的な洗浄を複数回行うことにより洗濯機の運転時間が長くなり、その分多くの電力消費が必要となる。共働き世帯が増えていることもあり、洗濯に要する時間は短いほど利便性がよい。省エネルギー及び利便性の観点から洗濯機の運転時間の短縮化が望まれる傾向があるのに対し、槽洗浄のために洗濯機の運転時間が長くなるのは問題である。
また、段階的な洗浄を複数回行うことにより洗濯機の運転時間が長くなり、その分多くの電力消費が必要となる。共働き世帯が増えていることもあり、洗濯に要する時間は短いほど利便性がよい。省エネルギー及び利便性の観点から洗濯機の運転時間の短縮化が望まれる傾向があるのに対し、槽洗浄のために洗濯機の運転時間が長くなるのは問題である。
特許文献3に記載の洗濯機においては、槽洗浄のために水を外槽内にほぼ最高水位程度の高さまで溜める必要があるので、水資源を大量に使用することになる。従って、環境負荷の少ない製品が必要とされている時流に対し、この洗濯機は環境を配慮していないことになる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、水を使用することなく、全体的に、効率良くかつ容易に除菌を行うことができる洗濯機、及び電気機器を提供することを目的とする。
本発明に係る洗濯機は、水槽と、該水槽内に回転可能に設けられた洗濯槽と、前記水槽を内包する筐体と、放電によりイオンを発生させるイオン発生装置とを備え、該イオン発生装置により発生させたイオンを前記筐体内に送出するように構成された洗濯機において、放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化装置を備え、該静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記筐体内に送出するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記イオン発生装置により発生させたイオン、及び前記静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記水槽内に送出するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記イオン発生装置により発生させたイオン、及び前記静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記洗濯槽内に送出するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記イオン発生装置及び前記静電霧化装置は、前記イオンと前記帯電水微細粒子とが互いに逆の極性を有するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記イオン発生装置及び前記静電霧化装置は、前記イオンが正に帯電し、前記帯電水微細粒子が負に帯電するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、正に帯電した前記イオン(又は前記帯電水微細粒子)を前記筐体内に送出した後、負に帯電した前記帯電水微細粒子(又は前記イオン)を前記筐体内に送出するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記イオンを前記筐体内に送出する送風手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、筐体と、放電によりイオンを発生させるイオン発生装置と、放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化装置とを備え、前記イオン発生装置により発生させたイオン、及び前記静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記筐体内に送出するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機においては、空気中で放電してイオンを発生するイオン発生装置と、空気中で放電して帯電水微細粒子を生成する静電霧化装置とを備え、洗濯機の筐体内に前記イオン及び帯電水微細粒子を送り込むように構成されている。従って、洗濯機内に繁殖した細菌及びカビ等の微生物を前記イオン及び帯電水微細粒子により殺菌することができ、水を水槽に溜め、撹拌して槽洗浄する、又は槽洗浄用薬剤を水に溶かして散布する等の従来の槽洗浄と比較して節水することができ、従来、水又は薬剤の水溶液が届かなかった部分も除菌することができ、洗濯機を全体的に、効率良く除菌することができる。
また、水槽洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を容易に、いずれの段階でも行うことができる。
そして、槽洗浄のための薬剤を使用せず、水の使用量を抑制しているので、環境に配慮した構成となっている。
また、水槽洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を容易に、いずれの段階でも行うことができる。
そして、槽洗浄のための薬剤を使用せず、水の使用量を抑制しているので、環境に配慮した構成となっている。
また、本発明においては、イオン発生装置により発生させるイオンと、静電霧化装置により発生させる帯電水微細粒子とが互いに逆の極性を有するように構成することにより、脱水時に衣類等から分離された水が水槽に激しく叩き付けられ、レナード効果により生じた負のイオンを中和させた後、負電荷を与えて細菌及びカビ等を吸着させ、確実に除菌することができる。
そして、本発明においては、帯電水微細粒子を負電位に帯電させ、イオンを正電位のイオンとして発生させるように構成することにより、洗濯により生じた負イオンを正イオンで中和した後、より殺菌効果が高い前記帯電水微細粒子を用いて除菌を行うことができる。
さらに、本発明においては、先に正に帯電した前記イオン(又は帯電水微細粒子)を供給した後、負に帯電した帯電水微細粒子(又はイオン)を供給することにより、より効率良く殺菌を行うことができる。
また、本発明においては、イオン及び帯電水微細粒子を筐体内に送出する送風手段を備えることにより、より効率良く、全体的に除菌することができる。
そして、本発明に係る電気機器においては、イオン発生装置と静電霧化装置とを備えるので、電気機器内に繁殖した細菌及びカビ等の微生物をイオン及び帯電水微細粒子により殺菌することができ、水を筐体内に溜め、撹拌して槽洗浄する必要がなく、洗浄用薬剤を水に溶かして散布する必要もない。よって、節水することができ、従来、水又は薬剤の水溶液が届かなかった部分も除菌することができ、機器を全体的に除菌することができる。
本発明の電気機器としての洗濯機によれば、空気中で放電してイオンを発生するイオン発生装置と、空気中で放電して帯電水微細粒子を生成する静電霧化装置とを備え、筐体内に前記イオン及び帯電水微細粒子を送り込むように構成されているので、筐体内に繁殖した細菌及びカビ等の微生物を前記イオン及び帯電水微細粒子により殺菌することができる。従って、水を水槽に溜め、撹拌して槽洗浄する、又は槽洗浄用薬剤を水に溶かして散布する等の従来の槽洗浄と比較して節水することができ、従来、水又は薬剤の水溶液が届かなかった部分も除菌することができ、洗濯機を全体的に、効率良く除菌することができる。
また、槽洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を容易に、いずれの段階でも行うことができる。
そして、槽洗浄のための薬剤を使用せず、水の使用量を抑制しているので、環境に配慮した構成となっている。
また、槽洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を容易に、いずれの段階でも行うことができる。
そして、槽洗浄のための薬剤を使用せず、水の使用量を抑制しているので、環境に配慮した構成となっている。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
本発明に係る電気機器の実施の形態1として、洗濯機の実施の形態を図1に従って説明する。まず、本実施の形態の洗濯機の構成について説明する。
図1は、本実施の形態1に係る洗濯機1の全体構成を示す縦断面図である。図1において、左側を正面、右側を背面とする。
洗濯機1は、外装を構成する外箱10の内部に水槽20と、脱水槽を兼ねる洗濯槽30とを備えている。
(実施の形態1)
本発明に係る電気機器の実施の形態1として、洗濯機の実施の形態を図1に従って説明する。まず、本実施の形態の洗濯機の構成について説明する。
図1は、本実施の形態1に係る洗濯機1の全体構成を示す縦断面図である。図1において、左側を正面、右側を背面とする。
洗濯機1は、外装を構成する外箱10の内部に水槽20と、脱水槽を兼ねる洗濯槽30とを備えている。
外箱10は上下が開放した角筒状をなす。
外箱10の上側開口縁部には、水槽20の開口縁部を覆うように上板11が設けられている。背面側の上板11の上側には、バックパネル12が設けられている。バックパネル12は、外箱10又は上板11にネジにより固定されている。
上板11の内側には、洗濯槽30に洗濯物を投入するための投入口15が形成されている。蓋16は、上板11にヒンジ部17で結合され、上板11に直交する面内で回動し、投入口15を閉塞するように構成されている。
外箱10の上側開口縁部には、水槽20の開口縁部を覆うように上板11が設けられている。背面側の上板11の上側には、バックパネル12が設けられている。バックパネル12は、外箱10又は上板11にネジにより固定されている。
上板11の内側には、洗濯槽30に洗濯物を投入するための投入口15が形成されている。蓋16は、上板11にヒンジ部17で結合され、上板11に直交する面内で回動し、投入口15を閉塞するように構成されている。
外箱10の下側開口縁部には、ベース13が嵌合されている。ベース13は外箱10にネジにより固定されている。外箱10を床上で支持するために、ベース13の正面側の両端部には脚部14aが、背面側の両端部には脚部14bが設けられている。脚部14aは高さが可変のネジ脚である。脚部14aを回して洗濯機1が水平姿勢を保持するように調整を行う。脚部14bは、ベース13と一体成形された固定脚である。
水槽20及び洗濯槽30は、ともに上部が開口した有底円筒状をなし、各々の軸線が鉛直方向に延び、かつ、水槽20が外側、洗濯槽30が内側となるように同心状に配置されている。水槽20は、サスペンション部材21により外箱10内に吊り下げられている。
洗濯槽30の槽壁(周壁)には、環状に配した複数個の脱水孔31が上下方向に複数列設けられている。洗濯槽30の上部の開口縁部には、環状のバランサ32が装着されている。バランサ32は、洗濯物の脱水を行うために洗濯槽30を高速回転させたときに、洗濯槽30の振動を抑制する機能を有している。洗濯槽30の内部底面には、洗濯槽30内に洗濯水又はすすぎ水の対流を生じさせるためのパルセータ33が設けられている。
水槽20の下面には、駆動ユニット40が装着されている。駆動ユニット40は、モータ41、クラッチ機構42及びブレーキ機構43を備えており、これらの中心部から、脱水軸44及びパルセータ軸45が上側に突出している。脱水軸44及びパルセータ軸45は、脱水軸44を外側、パルセータ軸45を内側とする二重軸構造となっている。脱水軸44は、下側から水槽20を貫通した後、洗濯槽30に連結され、これを支持している。パルセータ軸45は、下側から水槽20及び洗濯槽30を貫通した後、パルセータ33に連結され、これを支持している。脱水軸44と水槽20との間、及び脱水軸44とパルセータ軸45の間には、各々、水漏れを防ぐためのシール部材が設けられている。
バックパネル12の下側には、電磁的に開閉する給水弁50が配置されている。給水弁50には、バックパネル12を貫通して接続管51が接続されている。接続管51には、さらに、水道水等の上水を供給する給水ホース(図示せず)が接続されている。また、給水弁50は、接続管52を介し、洗剤及び柔軟仕上げ剤等を投入する容器状の給水口53に接続されている。以上のように、洗濯槽30に水を供給する水供給部が構成されている。
水槽20の底部には、排水管61及び排水管62を介して、水槽20及び洗濯槽30内の水を外箱10外へ排水する排水ホース60が取り付けられている。排水管61は、水槽20の底面の外周寄りの部分に接続されている。排水管62は、水槽20の底面の中心寄りの部分に接続されている。
水槽20の内部底面には、排水管62の接続部分を内側に囲い込むように環状の隔壁63が固定されている。隔壁63の上部内側には、環状のシール部材64が取り付けられている。シール部材64が洗濯槽30の底部外面に固定したディスク65の外周面に接触することにより、水槽20と洗濯槽30との間に独立した排水空間66が形成されている。排水空間66は、洗濯槽30の底部に形設した排水口67を介して洗濯槽30の内部に連通している。
水槽20の内部底面には、排水管62の接続部分を内側に囲い込むように環状の隔壁63が固定されている。隔壁63の上部内側には、環状のシール部材64が取り付けられている。シール部材64が洗濯槽30の底部外面に固定したディスク65の外周面に接触することにより、水槽20と洗濯槽30との間に独立した排水空間66が形成されている。排水空間66は、洗濯槽30の底部に形設した排水口67を介して洗濯槽30の内部に連通している。
排水管62には、電磁的に開閉する排水弁68が設けられている。排水管62の排水弁68の上流側部分にはエアトラップ69が設けられており、エアトラップ69から導圧管70が上方に延出している。導圧管70の上端部には、洗濯槽30又は水槽20の水量(水位)を検知する水位センサ71が接続されている。
外箱10の正面側上部には、制御部80が配置されている。制御部80は上板11の下側に配置されており、上板11の上面には操作/表示部81が設けられている。ユーザによる操作/表示部81の操作に基づき、制御部80は、駆動ユニット40、給水弁50及び排水弁68等を動作する。また、制御部80は、操作/表示部81に各種の表示も行う。
操作/表示部81にてユーザは洗濯コースを選択し、このとき洗濯槽壁を洗浄する「槽洗浄」を行うか否かを設定できるように構成されている。また、操作/表示部81には、単独で適宜のタイミングで槽洗浄を行うことができるように、「槽洗浄コース」のボタンを設けることにしてもよい。さらに、ユーザが洗濯コースを選択したときに、自動的に槽洗浄を行うように構成してもよい。そして、洗濯時に一律に槽洗浄を行うようにユーザにより設定できるようにしてもよい。
操作/表示部81にてユーザは洗濯コースを選択し、このとき洗濯槽壁を洗浄する「槽洗浄」を行うか否かを設定できるように構成されている。また、操作/表示部81には、単独で適宜のタイミングで槽洗浄を行うことができるように、「槽洗浄コース」のボタンを設けることにしてもよい。さらに、ユーザが洗濯コースを選択したときに、自動的に槽洗浄を行うように構成してもよい。そして、洗濯時に一律に槽洗浄を行うようにユーザにより設定できるようにしてもよい。
給水弁50の下流側の給水経路には、流量検知センサ185が設けられている。流量検知センサ185は、周知の流量計により構成することができる。流量検知は、水位センサ71が検知した単位時間当たりの水量変化、単位水量の変化に要する時間等から演算して求めることもできる。また、流量検知を行わず、一般的な給水水圧で、水の通流量が所定範囲内の量に制限された弁を用いて、流量を所定範囲内に制御する構成であってもよい。
洗濯機1において、洗濯運転及びすすぎ運転が終了したときに、洗濯水は洗濯槽30の脱水孔31から放出される。脱水孔31から流出した洗濯水は、水槽20の内壁面に叩き付けられ、水槽20の内壁面を伝って水槽20の底部に流れ落ちる。そして、洗濯水は、排水管61と、それに続く排水ホース60とを通流して外箱10の外に排出される。
そして、本実施の形態に係る洗濯機1は、前記水供給部の下側に除菌ユニット90を備える。除菌ユニット90は、送風部92、放電によりイオンを発生させるイオン発生器93、放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化器94、前記イオン及び帯電水微細粒子が放出される箱状の放出部91、並びに放出された前記イオン及び帯電水微細粒子を水槽20と洗濯槽30との間に供給する供給管95を備える。
放出部91は下面に吸気口91aを備えている。送風部92は、モータと、該モータにより駆動され、吸気口91aからモータの軸方向に吸気して径方向に送気する遠心ファン等のファンとを有する。
放出部91は下面に吸気口91aを備えている。送風部92は、モータと、該モータにより駆動され、吸気口91aからモータの軸方向に吸気して径方向に送気する遠心ファン等のファンとを有する。
図2は本実施の形態1に係るイオン発生器93の基本構造を模式的に示す図、図3は本実施の形態に係る静電霧化器94の基本構造を模式的に示す図である。
除菌ユニット90は、図1に示すように、外箱10の背面側の内壁の上部に取り付けられている。除菌ユニット90は、外箱10内の空間の設置可能な部分に設置することができる。
除菌ユニット90は、図1に示すように、外箱10の背面側の内壁の上部に取り付けられている。除菌ユニット90は、外箱10内の空間の設置可能な部分に設置することができる。
図2に示すように、イオン発生器93は、放電電極93aと、対向電極93bと、放電電極93aと対向電極93bとの間に高電圧を印加する高電圧発生回路93cとを備える。高電圧発生回路93cは高圧電気発生装置であって、放電電極93aに正の高電圧を印加し、対向電極93bを負電位又は基準電位とする。印加される高電圧は直流電圧であってもパルス電圧であってもよい。放電電極93aは先端が針状になった金属製の棒であり、先端部で正イオンが発生する。発生した正イオンは放電電極93aと対向電極93bとの間に形成される電界によって、対向電極93bに向けて加速的に移動し、対向電極93bを通過して放出箱91内に放出される。
図3に示すように、静電霧化器94は、放電電極94aと、対向電極94bと、冷却部94cと、放熱板94dと、放電電極94aと対向電極94bとの間に高圧電圧を印加する放電駆動回路94eと、冷却部94cを駆動する冷却部駆動回路94fとを備える。
放電駆動回路94fは高圧電気発生装置であり、放電電極94aに負の高電圧を印加し、対向電極94bを基準電位とする。印加される高圧電圧は直流電圧であっても、パルス電圧であってもよく、通常使用されるものを使用することができる。また、冷却部94cは熱電素子であり、直流電流を流すことで素子の両端面に温度差を発生させて、一端面で放電電極94aを冷却し、この冷却時に奪った熱を他端面から放熱板94dを介して空気中に放熱するように構成されている。
放電駆動回路94fは高圧電気発生装置であり、放電電極94aに負の高電圧を印加し、対向電極94bを基準電位とする。印加される高圧電圧は直流電圧であっても、パルス電圧であってもよく、通常使用されるものを使用することができる。また、冷却部94cは熱電素子であり、直流電流を流すことで素子の両端面に温度差を発生させて、一端面で放電電極94aを冷却し、この冷却時に奪った熱を他端面から放熱板94dを介して空気中に放熱するように構成されている。
放電電極94aは先端が球状になった金属製の棒であり、先端部を球状にして水膜が形成される面積が大きくなるように構成している。冷却された放電電極94aには、空気中の水蒸気が凝縮されて水膜が生じ、同時に放電駆動されることで、水膜が破壊され、電荷の反発力による水の分裂・飛散が繰り返されて、ラジカルを有する帯電水微細粒子が対向電極94bに向けて放出される。発生した帯電水微細粒子は、放電電極94aと対向電極94bとの間に形成される電界によって加速されて、対向電極94bを通過して放出箱91内に放出される。
なお、放電電極94aの表面は他の方法によって水膜で覆うことにしてもよい。例えば放電電極の先端に水を供給するように構成し、放電電極に印加された高電圧により放電電極の先端部に供給された水が帯電し、帯電した液体にクーロン力が働き、放電電極の先端に供給保持された水の液面が、局所的に先端が尖った錐状に盛り上がり、この先端部分に電荷が集中して高密度化され、高密度化された電荷の反発力による水の分裂・飛散を繰り返して静電霧化を行い、ラジカルを有する帯電水微細粒子を生成させるようにしてもよい。放電電極の構成によっては冷却部94cを必要としない場合もある。
なお、放電電極94aの表面は他の方法によって水膜で覆うことにしてもよい。例えば放電電極の先端に水を供給するように構成し、放電電極に印加された高電圧により放電電極の先端部に供給された水が帯電し、帯電した液体にクーロン力が働き、放電電極の先端に供給保持された水の液面が、局所的に先端が尖った錐状に盛り上がり、この先端部分に電荷が集中して高密度化され、高密度化された電荷の反発力による水の分裂・飛散を繰り返して静電霧化を行い、ラジカルを有する帯電水微細粒子を生成させるようにしてもよい。放電電極の構成によっては冷却部94cを必要としない場合もある。
以上のようにして形成された帯電水微細粒子は負に帯電しており、この帯電により被対象物に引き寄せられる機能の他に、帯電水微細粒子に含まれる水酸基ラジカル・OH及び過酸化水素H2 O2 等により、空気中に浮遊する細菌及びカビ等の微生物に付着することによって、微生物を殺菌する。
イオン発生器93及び静電霧化器94により生成された正イオン及び帯電水微細粒子は、送風部92により供給管95を介して、水槽20及び洗濯槽30間の空間に送出され、洗濯槽30に設けた脱水孔31から洗濯槽30内に供給される。
以上のように構成された洗濯機1の動作を説明する。ユーザが操作/表示部81にて、「洗濯コース」の開始のボタンを押圧した場合、制御部80は、予めプログラムされた手順に従って洗濯工程を開始する。洗濯工程には大きく分けて、洗浄工程とすすぎ工程とがあり、洗濯工程の開始と同時に洗浄工程が開始され、制御部80が排水弁68を閉じて給水弁50を開け、給水口53を介して水が洗濯槽30に給水される。洗濯槽30に吸水された水は、洗濯槽30に設けられた脱水孔31を通って水槽20内に溜められる。
給水によって給水口53に備えられた容器内の洗剤が洗濯槽30内に投入されて、洗濯槽30内の衣類等が洗剤液に浸される。制御部80は、洗剤が投入された時点からモータ41を回転駆動させ予備洗浄を行いながら、水位センサ71が検出した水量が所定の水量に達したときに給水を停止し、モータ41が改めて回転を始めて本洗浄が開始される。ユーザは操作/表示部81から好ましい洗濯時間を入力することも可能であり、選択された洗濯時間が終了した後に、制御部80はモータ41の回転を停止するとともに排水弁68を開け、汚濁水を排水して洗浄工程が終了する。
汚濁水の排水が完了した時点で、制御部80は排水弁68を閉じ、再び給水を開始してすすぎ工程を開始し、水槽20内へ貯水する。すすぎ工程は、制御部80がモータ41を回転させ、水槽20に蓄えられた水で、洗浄が終了した衣類等をすすぎ、所定時間が経過した後、モータ41の回転を停止し、排水弁68を再び開いて、汚濁したすすぎ水を排水することにより実行される。この排水後、脱水に移行する。
脱水は、制御部80がモータ41により洗濯槽30を数千回転/分で回転させ、洗濯槽30に水を含んだまま残留されている衣類等から水を遠心分離することによって行われる。所定時間脱水を行ってすすぎ工程が終了する。通常、1回又は2回のすすぎ工程を繰り返して洗濯工程が終了する。
本実施の形態に係る洗濯機1においては、通常の洗濯工程が終了した後、ユーザの設定等に基づき、自動的に槽洗浄(除菌)工程が開始される。洗濯工程の終了直前に行われる脱水では、洗濯槽30に設けられた脱水孔31から水槽20に向かって衣類等から分離された水が激しく叩きつけられ、その結果、レナード効果によって負のイオンが大量に発生している。レナード効果によって発生した負イオンは、水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁に付着して負の電位に帯電させるとともに、水槽20と洗濯槽30との間の空間に満たされている。
図4は、制御部80による槽洗浄の処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御部80は止得封部92及びイオン発生器93の運転を開始し、正イオンを水槽20と洗濯槽30との間の空間に送出する(S1)。該空間に送出された正イオンは、脱水孔31を介し洗濯槽30内に送出される。送出された正イオンは、負の電位に帯電した水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁にクーロン力によって吸着され、水槽20及び洗濯槽30の壁面の帯電が解消される。同時に水槽20と洗濯槽30との間の空間に浮遊する負イオンにも吸着されて、該空間の帯電が中和される。
まず、制御部80は止得封部92及びイオン発生器93の運転を開始し、正イオンを水槽20と洗濯槽30との間の空間に送出する(S1)。該空間に送出された正イオンは、脱水孔31を介し洗濯槽30内に送出される。送出された正イオンは、負の電位に帯電した水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁にクーロン力によって吸着され、水槽20及び洗濯槽30の壁面の帯電が解消される。同時に水槽20と洗濯槽30との間の空間に浮遊する負イオンにも吸着されて、該空間の帯電が中和される。
制御部80は、所定時間が経過したか否かを判定する(S2)。制御部80は所定時間が経過していないと判定した場合(S2:NO)、判定を繰り返す。
制御部80は、所定時間が経過したと判定した場合(S2:YES)、水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁等の帯電が解消されているので、イオン発生器93の運転を停止して静電霧化器94の運転を開始し(S3)、帯電水微細粒子を水槽20と洗濯槽30との間の空間に送出する。この時点で、水槽20の内壁及び洗濯槽30の内外壁は電気的に中立状態であるので、送出された帯電水微細粒子は水槽20と洗濯槽30との間の空間を自由に拡散することができ、水槽20の内壁及び洗濯槽30の内外壁に付着することによって、前記内壁及び外壁に既に付着している細菌及びカビ等の微生物にも付着する。このとき、帯電水微細粒子中に含まれる、放電によって生成された水酸基ラジカル・OH及び過酸化水素H2 O2 により殺菌効果が奏される。正イオンを先に発生させるという条件が満たされている限り、正イオンの発生期間と負の帯電水微細粒子の発生期間とは、一部が重複していてもよい。
制御部80は、所定時間が経過したと判定した場合(S2:YES)、水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁等の帯電が解消されているので、イオン発生器93の運転を停止して静電霧化器94の運転を開始し(S3)、帯電水微細粒子を水槽20と洗濯槽30との間の空間に送出する。この時点で、水槽20の内壁及び洗濯槽30の内外壁は電気的に中立状態であるので、送出された帯電水微細粒子は水槽20と洗濯槽30との間の空間を自由に拡散することができ、水槽20の内壁及び洗濯槽30の内外壁に付着することによって、前記内壁及び外壁に既に付着している細菌及びカビ等の微生物にも付着する。このとき、帯電水微細粒子中に含まれる、放電によって生成された水酸基ラジカル・OH及び過酸化水素H2 O2 により殺菌効果が奏される。正イオンを先に発生させるという条件が満たされている限り、正イオンの発生期間と負の帯電水微細粒子の発生期間とは、一部が重複していてもよい。
正イオンを発生させて送出させる時間は、水槽20及び洗濯槽30の大きさによって表面積が異なるため、実験によって求められた最適時間に基づいて設定するが、設定する時間は最適時間より長くしてもよい。前記内壁、外壁及び空間等が、帯電が解消されて電気的に中立である場合のみならず、多少正の電位に帯電している場合でも、次に送出される帯電水微細粒子が負に帯電しているので、より前記内壁等に効率良く吸着させることができる。
制御部80は、静電霧化器94の運転後、所定時間が経過したか否かを判定する(S4)。制御部80は所定時間が経過していないと判定した場合(S4:NO)、判定を繰り返す。帯電水微細粒子を発生させて送出させる時間も、上記と同様に実験によって求められた最適時間に基づいて設定するが、該最適時間より長くすることも可能である。
制御部80は、所定時間が経過したと判定した場合(S4:YES)、静電霧化器94の運転を停止し(S5)、槽洗浄処理を終了する。
制御部80は、所定時間が経過したと判定した場合(S4:YES)、静電霧化器94の運転を停止し(S5)、槽洗浄処理を終了する。
本実施の形態のイオン及び帯電水微細粒子は、サブミクロン又はナノメートル単位の大きさであり、空気中を自由に移動することができるので、水槽20と洗濯槽30との間の空間、又はその近傍に付着する細菌及びカビ等を殺菌することが可能である。そして、イオン及び帯電水微細粒子が、水槽20と洗濯槽30との間の空間から脱水孔31を介し洗濯槽30内に流出し、さらに水槽20の外側で、かつ外箱10の内側に相当する部分にも拡散することで、洗濯機1内を全体的に除菌して、清浄に保持することができる。
そして、洗濯工程が終了する都度、自動的に槽洗浄工程を繰り返すことにより、一度の槽洗浄工程では殺菌できなかった洗濯機1の部分及び空間領域にも殺菌効果が浸透し、少なくとも水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁が常に清浄に維持されることになる。なお、1回の洗濯工程の終了時に、以上のように説明した槽洗浄工程を1回だけ実行するのではなく、複数回繰り返すことにしてもよい。
そして、洗濯工程が終了する都度、自動的に槽洗浄工程を繰り返すことにより、一度の槽洗浄工程では殺菌できなかった洗濯機1の部分及び空間領域にも殺菌効果が浸透し、少なくとも水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁が常に清浄に維持されることになる。なお、1回の洗濯工程の終了時に、以上のように説明した槽洗浄工程を1回だけ実行するのではなく、複数回繰り返すことにしてもよい。
本実施の形態に係る洗濯機1においては、水を水槽20に溜め、撹拌して槽洗浄する、又は槽洗浄用薬剤を水に溶かして散布する等の従来の槽洗浄と比較して節水することができ、従来、水又は薬剤の水溶液が届かなかった部分も除菌することができ、上述したように、洗濯機1を全体的に除菌することができる。
また、水槽20の洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を簡単に、いずれの段階でも行うことができる。
また、水槽20の洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を簡単に、いずれの段階でも行うことができる。
本実施の形態の洗濯機1においては、槽洗浄工程は、上述したようにユーザが操作/表示部81により「槽洗浄コース」を選択した適宜のタイミングで実施することが可能である。このような場合、洗濯終了後長い時間が経過しており、水槽20及び洗濯槽30の帯電が解消していることもあるが、上述したように、イオン発生器93を運転して水槽20と洗濯槽30との空間に正イオンを送出することで、水槽20の内壁及び洗濯槽30の外壁を正の電位に帯電させ、その後、静電霧化器94を駆動して負の帯電水微細粒子を送出し、前記内壁等に付着する細菌及びカビ菌等の殺菌を効果的に行うことが可能になる。
また、洗濯終了後長い時間が経過した場合に限り、イオン発生器93を運転することなく静電霧化器94を運転して、水槽20と洗濯槽30との間の空間に直接、帯電水微細粒子を送出することも可能である。洗濯直後の水槽20及び洗濯槽30が負に帯電している状態では、同じ負の電位を持つ帯電水微細粒子はクーロン力による反発を受けて、水槽20の内壁、洗濯槽30の外壁、及び水槽20と洗濯槽30との間の空間に自由に拡散することはできず、微生物に付着しないが、時間の経過によって前記内壁等の帯電が解消されている場合には、このような不具合が発生しないので、帯電水微細粒子のみで除菌を行うことができる。
なお、除菌ユニット90に送風部92を必ずしも備える必要はないが、例えば洗濯終了後長時間経過した後に、ユーザが操作/表示部81の「槽洗浄コース」を選択して槽洗浄を行う場合においても正イオンの送出と水槽20及び洗濯槽30への吸着が効率良く行われるように、除菌ユニット90は送風部92を備えるのが好ましい。送風部92は送風によってイオン発生器93の放電電極93a及び対向電極93bに気流が当たるように設置されるのが好ましい。
そして、除菌ユニット90は、外箱10内の空間の設置可能な部分に設置する場合には限定されない。水槽20の外壁上部に備えることにしてもよい。
また、供給管を洗濯槽30内に導入するように構成してもよい。
図5は、除菌ユニット90の供給管96を洗濯槽30の開口部に導入する場合の構成を示す縦断面図である。図中、図1と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この場合、帯電水微細粒子及びイオンは、供給管96を介して洗濯槽30に供給され、脱水孔31を経由して水槽20の内部に導かれる。
また、供給管を洗濯槽30内に導入するように構成してもよい。
図5は、除菌ユニット90の供給管96を洗濯槽30の開口部に導入する場合の構成を示す縦断面図である。図中、図1と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この場合、帯電水微細粒子及びイオンは、供給管96を介して洗濯槽30に供給され、脱水孔31を経由して水槽20の内部に導かれる。
また、上述したように、正イオンを送出すべき時間は、水槽20及び洗濯槽30の大きさによって表面積が異なるため、実験結果に基づいて設定されるのが好ましいが、より徹底的に殺菌を行うことを望むユーザのために、操作/表示部81により前記時間を設定できるように構成してもよい。しかし、ユーザが自由に時間を設定できるように構成し、ユーザが時を長めに設定できるとしても、現時点では正イオンのみによる殺菌効果は明らかでないため、上述のように静電霧化器94が発生する帯電水微細粒子と併用する。
同様に、静電霧化器94の運転時間も実験結果に基づいて設定されるが、より徹底的に殺菌を行うことを望むユーザのために、操作/表示部81により設定できるように構成してもよい。帯電水微細粒子には殺菌効果が認められるので、ユーザが設定した運転時間が設計の最適時間よりも長くなった場合でも不具合は生じないと考えられるが、短縮した場合、除菌が不十分になるので、設定できる運転時間は最適時間よりも長くするように構成するのが好ましい。
また、本実施の形態において、発生させるイオンを正電位、帯電水微細粒子を負電位とした場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、発生させるイオンを負電位、帯電水微細粒子を正電位として、帯電水微細粒子を供給した後に、負イオンを供給する構成にしてもよい。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る洗濯機100を示す縦断面図である。図中、図1と同一部分は同一符号を付している。
洗濯機100はドラム式洗濯機であり、外装を構成する外箱10の内部に水槽20及び回転ドラム(洗濯槽)30を備えている。水槽20は、一端側に全面に亘って設けられた開口部20aを有する大径の有底円筒状をなし、外箱10の底面に立設された複数本の支持脚26(1本のみ図示)により、開口部20aの側を上向きとし、水平面に対して軸心を傾けた傾斜状態で弾性支持されている。
図6は、本発明の実施の形態2に係る洗濯機100を示す縦断面図である。図中、図1と同一部分は同一符号を付している。
洗濯機100はドラム式洗濯機であり、外装を構成する外箱10の内部に水槽20及び回転ドラム(洗濯槽)30を備えている。水槽20は、一端側に全面に亘って設けられた開口部20aを有する大径の有底円筒状をなし、外箱10の底面に立設された複数本の支持脚26(1本のみ図示)により、開口部20aの側を上向きとし、水平面に対して軸心を傾けた傾斜状態で弾性支持されている。
外箱10の前面(図6の左側面)には、水槽20の開口部20aを臨む位置に、蓋体16により開閉自在に洗濯物の投入口15が開設してあり、この投入口15と水槽20の開口部20aとの間は、ベローズ19により液密に封止されている。蓋体16は、外箱10の前面に設けられたドア開ボタンの操作により開放される。
回転ドラム30は、水槽20より少し小径の有底円筒状をなし、水槽20の底部中央に固設されたモータ41の出力軸46の端部に底面を固定し、一端側の開口部30aを水槽20の開口部20aの内側に臨ませた状態で支持されている。回転ドラム30の周壁には、多数の小孔(脱水孔)31が全面に亘って貫通形成されており、また周壁内面には、軸長方向に延びるバッフル32が、周方向に等配をなして複数突設されている。
外箱10の前面上部には、各種の操作のための操作部及び各種の表示のための表示部を備える操作/表示部81が設けられている。該操作/表示部81は、外箱10の上部内側に設けた制御部80に接続されている。洗濯運転、脱水運転、乾燥運転、及び槽洗浄運転は、ユーザによる操作/表示部81の操作に応じた制御部80の動作により実行される。
外箱10の後部上面には、水道等の給水源との接続が可能な接続管51が設けられている。接続管51は、外箱10の内側に設けた給水弁50に接続されている。給水弁50は、複数の給水出口を有する多連形の電磁弁である。
給水弁50の第1給水出口は、給水管52を介して水槽20の上部周面に開口する給水口に接続されている。給水弁50が第1給水出口に切り替えられた場合、給水源からの水は、給水管52を経て水槽20の内部へ送り込まれる。
給水弁50の第2給水出口は、冷却水管55を介して、水槽20の前下部に連結されている。水槽20には、下部周面に軸長方向に延びる凹溝22が形成されており、該凹溝22の上部を覆うように冷却板23が架設されている。冷却板23は、後部を下として傾斜しており、上表面に複数の凹部が並設されている。
凹溝22の後端部には、排水管24が接続されている。該排水管24は、外箱10内側の前下部に固定支持された筒形のフィルタケース25に接続されている。フィルタケース25の内部には、繊維屑等の異物を捕捉するリントフィルタが収容されている。
フィルタケース25の後部は、排水弁68を介して外箱10の底面に沿って敷設された排水ホース60に接続されている。フィルタケース25の前側上部には、エアトラップ69が設けられている。エアトラップ69は、フィルタケース25内部に連通する空気室である。エアトラップ69には、上方に延びる導圧管70が接続されており、該導圧管70の上端部には水位センサ71が取付けられている。
排水弁68が閉じている場合、水槽20の内部に給水される洗濯水は、排水管24を経てフィルタケース25内に入り、該フィルタケース25内を満たした後、排水管24及び水槽20の内部に溜まる。エアトラップ69の内部には、フィルタケース25に洗濯水が充満した後に空気が取り残される。エアトラップ69内の空気圧は、フィルタケース25を底として溜まる洗濯水の水位の上昇に応じて大きくなる。水位センサ71は、導圧管70を介して伝播するエアトラップ69内の空気圧を検出する。
洗濯運転は、ユーザにより蓋体16を開放し、投入口15の内側に位置する開口部20a,30aから回転ドラム30内に洗濯物を投入し、前記蓋体16を閉止した後、制御部80が給水弁50を第1給水出口に切り替え、給水管52から水槽20の内部へ給水し、モータ41を駆動して回転ドラム30を回転させることにより実施される。水は小孔31を経て回転ドラム30内に入る。回転ドラム30内の洗濯物は、バッフル32による持ち上げ及び落下が繰り返されて洗濯される。
洗濯運転の後に排水弁68が開放される。この開放により水槽20内の洗濯水は、排水管24及びフィルタケース25を経て排水ホース60へ排水される。排水に含まれる繊維屑等の異物は、フィルタケース25内のリントフィルタに捕捉、除去される。
そして、給水弁50を第2給水出口に切り替えた場合、この切り替えにより給水源からの給水は、冷却水管55を通って前記冷却板23の前上部に送り込まれ、複数の前記凹部内に順次滞留しながら冷却板23の上表面に沿って後方に流れる。この給水は、後述する乾燥運転において、乾燥風を冷却する冷却水として使用される。
洗濯機100は、乾燥風を循環させる乾燥風路を備えている。乾燥風路は、水槽20の底面に沿って延び、該水槽20と一体形成された導出ダクト73及び導入ダクト74を有している。図7は、導出ダクト73及び導入ダクト74の形成態様を示す図である。図7は、水槽20の底面を前方から見た状態を略示しており、図の上下は、図6の上下に対応している。
図7に示すように、導出ダクト73は、水槽20の底面の最下部で周方向に適宜の長さを有して延び、一側端部で斜め上方に立ち上がるように設けられている。図7には、水槽20の下部周面に前述のように形成された凹溝22、及び該凹溝22の上部に架設した冷却板23も図示している。導出ダクト73の下部は、冷却板23の後位置で水槽20内に開口する導出口75に連通している。導出ダクト73の上端部は、水槽20の上部周面に上向きに突設された導出管76に連通している。
導入ダクト74は、水槽20の底面中央部に同軸をなして設けた円形部と、該円形部に連続し、斜め上方に立ち上がる直線部とを備えている。直線部の上端部は、水槽20の上部周面に上向きに突設された導入管77に連通している。また円形部の中心位置には、モータ41の出力軸46が突出しており、この突出部と同軸に、水槽20の内部に向けて開口する円形断面の導入口78が開設されている。
図8は、モータ41の支持部近傍の拡大断面図である。図中に一部を示すモータ41の出力軸46は、軸受47により回転自在に支持され、水槽20の内側に向けて突出しており、この突出端部は、連結ブラケット48を介して回転ドラム30の底面の中心位置に固定されている。連結ブラケット48と回転ドラム30との間には、薄肉の封止板82が挾持固定されている。封止板82の外周には、導入ダクト74の末端の導入口78の内側に対向する鍔部が周設され、該鍔部の外面には、導入口78に内嵌固定されたオイルシール79が当接している。
回転ドラム30の底面には、連結ブラケット48の固定部よりも外側の周上に並ぶ複数の導入孔34が開設してあり、これらの導入孔34は、封止板82の対応位置に設けられた連通孔83を介して導入口78に連通している。
図6に示すように、水槽20の上部には、乾燥風を起風する送風部(送風ファン)92が配されている。該送風部92は、吸込側のフィルタ97と、吐出側のイオン発生器93、静電霧化器94及びヒータ98と共に除菌ユニット90を構成し、外箱10の内部に固定支持されている。水槽20の上部に突出する導出管76の端部は、送風部92の吸込側に連結され、同じく導入管77の端部は、送風部92の吐出側に連結されている。イオン発生器93及び静電霧化器94は、実施の形態1に係るイオン発生器93及び静電霧化器94と同一の構成を有する。
乾燥運転は、送風部92を駆動し、ヒータ98を動作させると共に、モータ41を駆動し、回転ドラム30を低速度で反復回転させ、さらに、給水弁51を第2給水出口に切り替え、冷却板23上に冷却水を流すことにより行われる。
送風部92の吸込側に連結された導出管76から乾燥風が吸い込まれて加圧され、ヒータ98で加熱されて、吐出側に連結された導入管77へ送り出される。導入管77から導入ダクト74内へ送り出された乾燥風は、水槽30の外周から中央に向けて流れて導入口78に達し、連通孔83及び導入孔34を通って回転ドラム30内に導入される。回転ドラム30内に導入された乾燥風は、周壁に形成された多数の小孔31を通って水槽20内に流出し、上述したように形成された導出口75を経て導出ダクト73内へ導出され、送風部92に再度吸い込まれる。
送風部92の吸込側に連結された導出管76から乾燥風が吸い込まれて加圧され、ヒータ98で加熱されて、吐出側に連結された導入管77へ送り出される。導入管77から導入ダクト74内へ送り出された乾燥風は、水槽30の外周から中央に向けて流れて導入口78に達し、連通孔83及び導入孔34を通って回転ドラム30内に導入される。回転ドラム30内に導入された乾燥風は、周壁に形成された多数の小孔31を通って水槽20内に流出し、上述したように形成された導出口75を経て導出ダクト73内へ導出され、送風部92に再度吸い込まれる。
回転ドラム30の内部の洗濯物は、該回転ドラム30の回転による持ち上げ及び落下を繰り返される。回転ドラム30内に導入される乾燥風は、回転ドラム30内の洗濯物に当たり、該洗濯物の水分を奪って水槽20内に流出し、該水槽20の底面下部に開口する導出口62に向かって流れる。このように流れる乾燥風は、冷却板23上の冷却水と接触して冷却され、含有水分を凝縮除去された低湿の乾燥風となって導出口75に達し、導出ダクト73内に送り出される。なお、凝縮除去された水分は、冷却板23上を冷却水と共に後側に流れ、後端部に達して凹溝22内に流れ落ち、排水管24及びフィルタケース25を通って排水ホース27内へ排水される。
一方、低湿の乾燥風は、導出ダクト73内を上昇し、導出管76を経て送風部92に吸い込まれて加圧され、ヒータ98により再度加熱されて高温、低湿のイオン温風として導入ダクト74内を下降し、回転ドラム30の内部に導入される。回転ドラム30内の洗濯物は、以上のように、冷却及び加熱を伴って循環する乾燥風と接触を繰り返すことで乾燥させられる。
乾燥運転は、回転ドラム30内の湿度変化に基づいて終了するように制御されている。従来、ユーザがこの時点で衣類を取り出し、全ての工程が終了する。このとき、湿度の高い高温の空気が回転ドラム30内に滞留した状態であり、衣類等を取り出した後、投入口15が閉じたままである場合、時間経過によって洗濯槽30の温度が低下したとき、内部に結露を生じ、水が発生して、細菌及びカビ等の微生物が発生することがある。
本実施の形態においては、ユーザが操作/表示部81により、乾燥工程を含む洗濯コース、乾燥工程を含まない洗濯コースそれぞれについて、槽洗浄を含むか否かを選択できるように構成されており、さらに槽洗浄コースを単独で選択することもできるように構成されている。洗濯コースで槽洗浄を選択した場合、乾燥工程を含む場合は乾燥工程の終了後、乾燥工程を含まない場合はすすぎ工程の脱水の終了後、槽洗浄が実行される。槽洗浄コース単独を選択した場合、選択操作の終了後、槽洗浄工程が開始される。
本実施の形態においては、上述の乾燥風路を用いて正イオン及び帯電水微細粒子が回転ドラム30及び水槽20に供給される。このとき冷却板23上に冷却水は流さない。
以下、乾燥工程を含まない洗濯コースにおいて、すすぎ工程の脱水処理後に、槽洗浄を行う場合につき説明する。実施の形態1で説明したように、前記脱水で、回転ドラム30に設けられた脱水孔31から水槽20に向かって水が激しく叩きつけられ、レナード効果により負のイオンが大量に発生し、水槽20の内壁及び回転ドラム30の外壁に付着し、該内壁等を負に帯電させるとともに、水槽20及び回転ドラム30間の空間を満たしている。
以下、乾燥工程を含まない洗濯コースにおいて、すすぎ工程の脱水処理後に、槽洗浄を行う場合につき説明する。実施の形態1で説明したように、前記脱水で、回転ドラム30に設けられた脱水孔31から水槽20に向かって水が激しく叩きつけられ、レナード効果により負のイオンが大量に発生し、水槽20の内壁及び回転ドラム30の外壁に付着し、該内壁等を負に帯電させるとともに、水槽20及び回転ドラム30間の空間を満たしている。
そのため、本実施の形態の洗濯機100の槽洗浄工程においては、まず送風部92及びイオン発生器93の運転が開始され、正イオンが乾燥風路に送出される。導入管77から導入ダクト74内へ送り出された正イオンは、水槽30の外周から中央に向けて流れて導入口78に達し、連通孔83及び導入孔34を通って回転ドラム30内に導入される。回転ドラム30内に導入された乾燥風は、周壁に形成された多数の小孔31を通って水槽20内に流出し、上述したように形成された導出口75を経て導出ダクト73内へ導出され、送風部92に再度吸い込まれる。このように構成された乾燥風路を送出される正イオンは、負の電位に帯電した水槽20の内壁及び回転ドラム30の内外壁全体に均一にクーロン力によって吸着され、各々の帯電を解消する。同時に水槽20と回転ドラム30との間の空間に浮遊する負イオンにも吸着され、該空間の帯電が中和される。
イオン発生器93を所定時間運転し、水槽20の内壁及び回転ドラム30の外壁の帯電が解消された後、イオン発生器93の運転を停止し、静電霧化器94の運転が開始され、帯電水微細粒子が乾燥風路に供給され、水槽20と回転ドラム30との間の空間に送出される。この時点で、水槽20の内壁及び回転ドラム30の内外壁は電気的に中立状態であるので、送出された帯電水微細粒子は水槽20と回転ドラム30との間の空間を自由に拡散し、水槽20の内壁及び回転ドラム30の内外壁に付着することにより、既に付着している細菌及びカビ菌に付着する。このとき、放電によって生成され、帯電水微細粒子中に含まれる水酸基ラジカル・OH及び過酸化水素H2 O2 により有効に殺菌が行われる。
また、槽洗浄工程はユーザが操作/表示部81により、「槽洗浄コース」を選択した場合、適宜のタイミングで槽洗浄が実施される。このような場合、洗濯終了後、長い時間が経過をしており、水槽20及び回転ドラム30の帯電が解消していることもあるが、上述のように、イオン発生器93を運転して水槽20及び回転ドラム30の空間に正イオンを送出することで、水槽20の内壁及び回転ドラム30の内外壁を正の電位に帯電させることができ、その後、静電霧化器94を駆動して負の帯電水微細粒子を送出し、効果的に細菌及びカビ等を殺菌することができる。
そして、洗濯終了後、長い時間が経過した場合に限り、イオン発生器93を運転することなく、静電霧化器94を運転し、水槽20と回転ドラム30との間の空間に直接帯電水微細粒子を送出することも可能である。洗濯直後の水槽20及び回転ドラム30が負に帯電している状態では、同じ負の電位を持つ帯電水微細粒子はクーロン力による反発を受けて、水槽20の内壁及び回転ドラム30の外壁、及び水槽20と回転ドラム30との間の空間に自由に拡散することはできないが、時間の経過によって帯電が解消されている場合には、このような不具合が生じないので、帯電水微細粒子のみの供給で有効に殺菌効果が奏される。
本実施の形態においては、乾燥風路を用いるので、水槽20及び回転ドラム30の内部全体に均一にイオン及び帯電水微細粒子を供給して、除菌することができる。そして、水を水槽20に溜め、撹拌して槽洗浄する、又は槽洗浄用薬剤を水に溶かして散布する等の槽洗浄と比較して節水することができ、従来、水又は薬剤の水溶液が届かなかった部分も除菌することができ、洗濯機100を全体的に除菌することができる。また、水槽20の洗浄のために水を注入する時間、漬け置きする時間、及び排水する時間が不要であり、従来の槽洗浄と比較して処理時間を短縮化することができるとともに、除菌処理を簡単に、いずれの段階でも行うことができる。
乾燥工程を含む洗濯コースで槽洗浄を行う場合、乾燥工程の終了後に槽洗浄を行う。上述の槽洗浄と同様に、乾燥風路を用いて、始めに正イオンを回転ドラム30及び水槽20に供給した後、負に帯電した帯電水微細粒子を回転ドラム30及び水槽20に供給する。
上述したように、乾燥後に細菌及びカビ等が発生する場合があるが、洗濯コースが終了した後に本実施の形態の槽洗浄を行うことによって回転ドラム30及び水槽20の内部を殺菌することができ、細菌やカビ等の繁殖を防止することができる。従って、乾燥機能付きの洗濯機においても、本発明の槽洗浄は有効に機能する。
なお、槽洗浄は乾燥時に行うことにしてもよい。この場合も乾燥風路に正イオンを供給した後、帯電水微細粒子を供給する。
上述したように、乾燥後に細菌及びカビ等が発生する場合があるが、洗濯コースが終了した後に本実施の形態の槽洗浄を行うことによって回転ドラム30及び水槽20の内部を殺菌することができ、細菌やカビ等の繁殖を防止することができる。従って、乾燥機能付きの洗濯機においても、本発明の槽洗浄は有効に機能する。
なお、槽洗浄は乾燥時に行うことにしてもよい。この場合も乾燥風路に正イオンを供給した後、帯電水微細粒子を供給する。
上述の槽洗浄を行う場合、蓋体16を開けることにしてもよい。これにより、蓋体16の内側及び外箱10の内側も除菌することができる。
また、乾燥風路を用いて槽洗浄を行う場合には限定されない。実施の形態1のように、除菌ユニット90を外箱10内の適宜の部分に配置し、供給管により回転ドラム30内に直接導入することにしてもよい。
また、乾燥風路を用いて槽洗浄を行う場合には限定されない。実施の形態1のように、除菌ユニット90を外箱10内の適宜の部分に配置し、供給管により回転ドラム30内に直接導入することにしてもよい。
なお、前記実施の形態1及び2においては、本発明の電気機器として洗濯機に適用した場合につき説明しているがこれに限定されるものではない。例えばイオン発生装置を備える食洗機等にも本発明の構成を適用し、槽洗浄を行うことができる。
以上、本発明について、実施の形態を説明してきたが、上記の実施の形態に記載の構成は一例に過ぎず、電気機器の具体的な構成、静電霧化装置(静電霧化器)及びイオン発生装置(イオン発生器)の具体的な形状や構成、取り付け位置等についても、すべての点で例示であって制限的なものではないと考慮すべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
以上、本発明について、実施の形態を説明してきたが、上記の実施の形態に記載の構成は一例に過ぎず、電気機器の具体的な構成、静電霧化装置(静電霧化器)及びイオン発生装置(イオン発生器)の具体的な形状や構成、取り付け位置等についても、すべての点で例示であって制限的なものではないと考慮すべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
本発明は、静電霧化装置及びイオン発生装置を組み合わせて搭載することができる全ての電気機器において利用可能である。
1、100 洗濯機
20 水槽
30 洗濯槽、回転ドラム
40 駆動ユニット
41 モータ
50 給水弁
60 排水ホース
68 排水弁
90 除菌ユニット
91 放出箱
91a 吸気口
92 送風部
93 イオン発生器
93a、94a 放電電極
93b、94b 対向電極
93c 高電圧発生回路
94 静電霧化器
94c 冷却部
94d 放熱板
94e 放電駆動回路
94f 冷却部駆動回路
20 水槽
30 洗濯槽、回転ドラム
40 駆動ユニット
41 モータ
50 給水弁
60 排水ホース
68 排水弁
90 除菌ユニット
91 放出箱
91a 吸気口
92 送風部
93 イオン発生器
93a、94a 放電電極
93b、94b 対向電極
93c 高電圧発生回路
94 静電霧化器
94c 冷却部
94d 放熱板
94e 放電駆動回路
94f 冷却部駆動回路
Claims (8)
- 水槽と、該水槽内に回転可能に設けられた洗濯槽と、前記水槽を内包する筐体と、放電によりイオンを発生させるイオン発生装置とを備え、該イオン発生装置により発生させたイオンを前記筐体内に送出するように構成された洗濯機において、
放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化装置を備え、
該静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記筐体内に送出するように構成されていることを特徴とする洗濯機。 - 前記イオン発生装置により発生させたイオン、及び前記静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記水槽内に送出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
- 前記イオン発生装置により発生させたイオン、及び前記静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記洗濯槽内に送出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
- 前記イオン発生装置及び前記静電霧化装置は、前記イオンと前記帯電水微細粒子とが互いに逆の極性を有するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の洗濯機。
- 前記イオン発生装置及び前記静電霧化装置は、前記イオンが正に帯電し、前記帯電水微細粒子が負に帯電するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の洗濯機。
- 正に帯電した前記イオン(又は前記帯電水微細粒子)を前記筐体内に送出した後、負に帯電した前記帯電水微細粒子(又は前記イオン)を前記筐体内に送出するように構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の洗濯機。
- 前記イオンを前記筐体内に送出する送風手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の洗濯機。
- 筐体と、
放電によりイオンを発生させるイオン発生装置と、
放電により帯電水微細粒子を発生させる静電霧化装置と
を備え、
前記イオン発生装置により発生させたイオン、及び前記静電霧化装置により発生させた帯電水微細粒子を前記筐体内に送出するように構成されていることを特徴とする電気機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003503A JP2013141538A (ja) | 2012-01-11 | 2012-01-11 | 洗濯機及び電気機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012003503A JP2013141538A (ja) | 2012-01-11 | 2012-01-11 | 洗濯機及び電気機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013141538A true JP2013141538A (ja) | 2013-07-22 |
Family
ID=49038427
Family Applications (1)
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JP2012003503A Pending JP2013141538A (ja) | 2012-01-11 | 2012-01-11 | 洗濯機及び電気機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013141538A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015043886A (ja) * | 2013-08-28 | 2015-03-12 | 株式会社東芝 | 洗濯機 |
JP2015084851A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 株式会社東芝 | 洗濯機 |
JP2016007308A (ja) * | 2014-06-24 | 2016-01-18 | 株式会社東芝 | 洗濯機 |
JP2020014703A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 洗濯機 |
JP2020039476A (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-19 | 株式会社Tosei | ランドリー装置 |
-
2012
- 2012-01-11 JP JP2012003503A patent/JP2013141538A/ja active Pending
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