以下、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機を図1〜図5に基づいて説明する。図1はドラム式洗濯乾燥機を外観斜め上方より見た概略図、図2は図1の左端近傍で切断して右方より見た概略縦断面図、図3は水槽の筒形状の軸方向(図2のC.L.に平行な方向)後方より見た水槽内部の構成を示す概略縦断面図である。図4はドラム式洗濯乾燥機を図1の右端近傍で切断して右方より見た概略縦断面図、図5は天板を取り外して機内上部を斜め上方より見た概略図である。
本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機は、図1に示すように、その外観面を構成する外箱1を備えている。この外箱1は、その上面が天板2、その下部が底台3にて構成されるとともに、前後左右面を成す胴部4を備えている。天板2は、その後方側に一段低くした段部2aを設けており、この段部2aには後述する水道水給水口9および風呂水給水口10が配されている。また、図2に示すように、天板2の裏側(外箱1の内部側)のドラム式洗濯乾燥機の前後方向における中央部には、サスペンション52、54の一端が連結される金属製の板材よりなるサスペンション取付部17が設けられる。
底台3は、水平断面形状が略矩形状を有し、その上部を構成する胴部4に対して前後左右方向のそれぞれの面がドラム式洗濯乾燥機本体の内側方向に向けて一段小さくなるように構成される。底台3の底面下側には、設置の際に床面と接触してドラム式洗濯乾燥機を支持する脚3aが、略矩形状の底台3のそれぞれの頂点近傍に取り付けられる。また、底台3の底面上側には、ダンパー50、51の一端が連結されるダンパー取付部18、19が配される。ドラム式洗濯乾燥機を正面側より見て、ダンパー取付部18は左側、ダンパー取付部19は右側となるように配されており、側方より見てダンパー取付部18およびダンパー取付部19が同じ位置となるように構成される。なお、図2にはダンパー取付部18の符号に対してダンパー取付部19の符号が括弧書きにて示されているが、これは図示の方向である側方より見てダンパー取付部18およびダンパー取付部19が同じ位置に取り付けられることを示している。
胴部4は、図2に示すように、水平断面形状が略矩形状を有し、その前面側は、上方に向かうにつれて鉛直面に対して後方側へと面が傾斜するように側面から見て略円弧形状に構成される。胴部4の前面側には、図1に示すように、外箱1内外を連通する外箱開口部4aと、洗剤、漂白剤および柔軟剤を収容する洗剤ケース6と、操作キーや表示部を有する操作パネル7とが設けられる。
外箱開口部4aは、胴部4に上下方向にスライド動自在に取り付けられた開閉扉5で開閉されるようになっている。洗剤ケース6は、胴部4内側に設けられる図示しない容器を備え、胴部4の外箱開口部4aの上方左部に前後方向にスライド自在に配される。操作パネル7は、洗剤ケース6の右側である胴部4の外箱開口部4aの上方右部に設けられており、使用者の操作により各種設定や運転指示を入力することができる。
ドラム式洗濯乾燥機の内部側である後述する操作パネル7の背面側には、図2に示すように、ドラム式洗濯乾燥機の動作を制御する制御回路8が配置される。制御回路8は、その図示しない記憶手段に記憶された"標準コース"や"大物コース"、"ドライコース"といった運転プログラムを適宜、使用者が設定することにより洗い工程、すすぎ工程、脱水運転(、及び乾燥工程)までを連続して若しくは各々の工程を単独で行うようにドラム式洗濯乾燥機各部の動作を制御する。なお、本発明のドラム式洗濯乾燥機では、後述するように、このような洗い、すすぎ、脱水、乾燥の工程とは別に、単独の工程として、ドラム内に衣類を収容し、正イオン及び負イオンを含む空気をドラム内に供給することにより、衣類から生じた臭いや雑菌等を除去する除菌消臭運転を行うことが可能である。
天板2の後方側の一段低くした段部2aには、図2に示すように、市水を供給する蛇口(図示せず)からの水をドラム式洗濯乾燥機内へと給水する水道水給水口9と、風呂の水をドラム式洗濯乾燥機内へと給水する風呂水給水口10とを備えている。水道水給水口9より供給された市水は、給水パイプ11、洗剤ケース6およびこの洗剤ケース6を備える給水容器12、給水容器12と後述する水槽20とを接続する給水ダクト13を経て、水槽20内に流入する。給水パイプ11には、給水弁14が設けられており、この給水弁14を制御回路8からの制御に基づき開閉動作させることにより水槽20内への市水の供給の制御がなされる。給水ダクト13は、例えばナイロンやゴム等の可撓性を有する材質により成り、水槽20の振動を外箱1に伝えにくい構成とされる。
また、給水パイプ11の水流方向について給水弁14の上流側には、下方へ向かう乾燥用給水パイプ38が接続されている。乾燥用給水パイプ38には、乾燥用給水弁48が設けられており、この乾燥用給水弁48を制御回路8からの制御に基づき開閉動作させることにより後述する熱交換プレート41へ市水を注ぐ制御がなされる。乾燥用給水パイプ38と乾燥用給水弁48は、本発明の給水手段を構成している。
また、風呂水給水口10より吸引された風呂水は、風呂水パイプ15、洗剤ケース6およびこの洗剤ケース6を備える給水容器12、給水容器12と水槽20とを接続する給水ダクト13を経て、後述する水槽20に流入する。風呂水パイプ15には、風呂水ポンプ16が設けられており、この風呂水ポンプ16を制御回路8からの制御に基づき駆動又は停止させることにより水槽20内への風呂水の供給の制御がなされる。
外箱1の内部には、図2に示すように、有底の筒形状を有する水槽20が、その後方側が水平面に対して5〜30°下降傾斜するように配される。水槽20は、図3に示すように、その筒形状の軸方向(図2のC.L.に平行な方向)より見て上部側周壁は円筒状を有するとともに下部側周壁の一部が外径側に突出するように形成される。水槽20は、その軸方向に対して前方側を成す前部21と、水槽20の軸方向に対して後方側を成す後部22とをネジ29にて結合させて構成される。前部21には、その上方外周面中央部にサスペンション52の一端が連結されるサスペンション取付部23が設けられる。後部22には、上方外周面の後方側中央部にサスペンション54の一端が連結されるサスペンション取付部25が設けられる。また、後部22には、下方外周面にダンパー50、51の一端が連結されるダンパー取付部26、27が配される。ドラム式洗濯乾燥機を正面側より見てダンパー取付部26は左側、ダンパー取付部27は右側となるように配されており、側方より見てダンパー取付部26およびダンパー取付部27が同じ位置となるように構成される。
また、前部21には、図2に示すように、外箱開口部4aに対向して開口する水槽開口部21aが設けられる。水槽開口部21aには、外箱開口部4aとの間にそれぞれの開口を相互に水密に連結させるドアパッキン28が取り付けられる。ドアパッキン28は、蛇腹部28aを備え、水槽20の振動を外箱1に伝えにくいようになっている。開閉扉5を閉じた際には開閉扉5とドアパッキン28のシール部28bとが水密に密着して、水槽20内の液体が外箱開口部4aより漏れ出ることを防止できる。水槽20の上側中央部には、給水ダクト13が接続されており、この給水ダクト13を介して水道水給水口9および風呂水給水口10からの給水が水槽20内へと流入する。
一方、水槽20の下側後方部にある床面からの高さが最も低い箇所には、図2に示すように、水槽20内の水や洗濯液等の液体を水槽20の外部へと排出するための排水ダクト30が接続される。この排水ダクト30は、水槽20内から流れて来た液体中の糸屑を除去するフィルタユニット31、排水弁33を介してドラム式洗濯乾燥機本体外部へと連通する排水ホース32に接続される。排水弁33は、制御回路8の制御に基づき開閉動作させることにより水槽20内からの水の排出の制御がなされる。排水ダクト30、排水ホース32及び排水弁33は、本発明の排水手段を構成している。
水槽20の内部には、図2に示すように、有底円筒状を有するドラム34が、水槽20と同様にその円筒軸(図2のC.L.)が水平軸に対して後方側を5〜30°下降傾斜するように配される。また、図3に示すように、ドラム34の円筒軸は水槽20の上部側周壁の円筒軸とほぼ同心に配される。すなわち、ドラム34の下部側周壁と水槽20の外径側に突出した下部側周壁との距離は、ドラム34の上部側周壁と水槽20の上部側周壁との距離よりも大きくなるように構成されており、ドラム34の下部側周壁と水槽20の外径側に突出した下部側周壁との間の空間に後述する送風ダクト39が配される。ドラム34には、外箱開口部4aおよび水槽開口部21aに対向して開口するドラム開口部34aが設けられており、これらの外箱開口部4a、水槽開口部21a、ドラム開口部34aを介してドラム34内への洗濯物の出し入れが行われる。
ドラム34は、その円筒周面の全体にわたって多数の小孔34bが設けられる(図2では12個の小孔34bだけを図示し、それ以外の小孔34bは図示省略している)。この小孔34bは、水槽20内とドラム34内とを連通させるものであり、水槽20内とドラム34内との空気や液体とが出入りできるようになっている。また、ドラム34の内壁面には、ドラム34の円筒中心軸方向に向かって突出するバッフル34cが設けられる。このバッフル34cは、周方向にn(n=2以上の自然数)回軸を有する回転対称となるように、例えば120°間隔にて3箇所(3回軸)に配置される。バッフル34cは、洗い工程又はすすぎ工程においてドラム34の回転に伴い、内包された洗濯物を持上げて洗濯水又はすすぎ水に落下させることを繰り返して洗濯物の洗浄又はすすぎを行うものである。
ドラム34の背面中央部には、その軸方向がドラム34の円筒軸と同一であるドラム軸34dが後方に突出するように設けられる。ドラム軸34dは、水槽20の後方側を形成する後部22の底面を貫通するとともに、その先端部が後部22の背面側にネジ35にて取り付けられる電動機たるモータ36に入り込む。モータ36は、その外周を覆うモータカバー36aと、ドラム軸34dを回動可能に支持する軸受36bと、ドラム軸34dを回転駆動させるロータ36cと、このロータ36cに磁力にて回転駆動力を付与するステータ36dとを備えている。モータ36は、制御回路8による制御に基づいてステータ36dを介してロータ36cを駆動させて、ドラム34を回転駆動させる。
また、ドラム開口部34a周辺部には、ドラム34の周面を半径方向内側に向けて小径となるように形成した絞り部34eを設けるとともに、その外周に沿って液体バランサ37が固着される。液体バランサ37は、環状を有する中空の外殻と、その内部に封入される塩水等の液体により構成される。この液体バランサ37は、特に脱水工程の高速回転時において洗濯物の偏りによってアンバランスが発生した際に、内部の液体の移動によってアンバランスを打ち消すことができるものである。
図4に示すように、水槽20の周面内側下方且つドラム34の周面外側下方の右側の空間には、送風ダクト39が形成されている。送風ダクト39は、ドラム34内の空気を後端から取り出して前端からドラム34内へと戻すための循環風路を構成している。送風ダクト39の後端は、後述するファンケース45に接続されている。送風ダクト39の前端は、水槽開口部21aの下縁とドラム開口部34aの下縁との間に位置する送風口39aを構成している。この送風口39aを介してドラム34内の空間の下部に向かって温風が吹き出される。
図3に示すように、送風ダクト39内にはヒータ部40(加熱手段)が設けられる。ヒータ部40は、ヒータケース43と、このヒータケース43内に配されるヒータ44を備えている。ヒータ44は、洗い工程やすすぎ工程においては洗濯水やすすぎ水を加熱して洗浄効果やすすぎ効果を向上させ、乾燥工程においては水槽内の空気を加熱する。
図2に示すように、水槽20の周面内側下方且つドラム34の周面外側下方の左側の空間には、除湿用の熱交換プレート41が配される。熱交換プレート41は開断面形状を有し、乾燥工程においてその上面に水道水給水口9から乾燥用給水パイプ38を通って給水される水を流すことにより、水槽20内の空気を冷却する。
図3に示すように、水槽20の背面下部の左側(背面側から見て右側)には、送風機42(循環用送風手段)が設けられている。送風機42は、ファンケース45と、ファンケース45内に収容された羽根46と、羽根46を回転駆動するファンモータ47とで構成されている。このファンモータ47は羽根46と直結し、ダイレクトドライブ駆動によって羽根46を回転駆動するようになっている。送風機42は、熱交換プレート41を通った空気を吸引するとともに、その吸引された空気を送風ダクト39内のヒータ部40に排出する。
すなわち、ドラム式洗濯乾燥機の乾燥工程において、ヒータ部40により加熱された空気は、送風ダクト39を通って送風口39aからドラム34内へと流れ込んで洗濯物の水分を気化させる。この気化した水分を多く含んだ湿潤空気は、熱交換プレート41にて冷却されて水分が凝縮して乾燥空気となる。この乾燥した空気は、送風ファン42を経て送風ダクト39内のヒータ部40によって再加熱されて洗濯物の水分除去に供される。これらの動作が洗濯物の乾燥が終了するまで繰り返されることにより乾燥工程が進行する。また、ヒータ部40、熱交換プレート41、送風機42は、水槽20の下部に設けられるので、洗い工程やすすぎ工程においてこれらの部材は洗濯水やすすぎ水中に水没し、これらの部材に付着した糸屑等を除去することができる。
次に、本発明のドラム式洗濯乾燥機に特徴的な構成であるイオン風供給ユニットについて図4〜図6を参照して説明する。図4はドラム式洗濯乾燥機を右方より見た概略縦断面図、図5は天板を取り外して機内上部を斜め上方より見た概略図、図6はイオン風供給ユニットを側方から見た概略断面図である。
イオン風供給ユニット60は、図4及び図5に示すように、放電により正イオン及び負イオンを発生するイオン発生装置61と、イオン発生装置61から発生する正イオン及び負イオンを送風する送風機(イオン供給用送風手段)62と、イオン発生装置61から発生した正イオン及び負イオンを水槽20上部に設けられた筒状のイオン送入孔22aを通して送風ダクト(循環風路)39へ供給する送風ダクト(イオン供給風路)63と、を備えている。
イオン発生装置61は、送風機62により取り込んだ空気に対し、正イオン及び負イオンを発生する装置である。具体的には、例えば、電極間に交流高電圧を印加することにより、大気中で放電等による電離現象が起こり、正イオン及び負イオンが発生する。このとき発生する正イオンとして例えばH+(H2O)n、負イオンとして例えばO2 -(H2O)nが主に生成される。
これらの正イオンH+(H2O)n及び負イオンO2 -(H2O)nは、化学反応して活性種であるH2 O2 又は・OHを生成する。H2 O2 又は・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより空気中の浮遊粒子及び浮遊殺菌等の浮遊物質を取り囲んで除去することができることが知られている。ここで、・OHは活性種の一種であり、ラジカルのOHを示している。H+ (H2 O)n 及びO2 - (H2 O)m からのH2 O2 又は・OHの生成は以下の化学式で表される。
H+ (H2 O)n +O2 - (H2 O)m
→ ・OH+1/2O2 +(m+n)H2 O …(1)
H+ (H2 O)n +H+ (H2 O)n'+O2 - (H2 O)m +O2 - (H2 O)m'
→ 2・OH+O2 +(m+m’+n+n’)H2 O …(2)
H+ (H2 O)n +H+ (H2 O)n'+O2 - (H2 O)m +O2 - (H2 O)m'
→ H2 O2 +O2 +(m+m’+n+n’)H2 O …(3)
この・OHは臭いの元となる有機化合物のC−C結合、C=C結合及びC=O結合等に作用して分解することによって、消臭効果を生じる。以下に、代表的な臭いの元となる物質の分解作用を化学式で示す。
酢酸との反応:
CH3 COOH+8・OH → 2CO2 +6H2 O …(4)
アセトアルデヒドとの反応:
CH3 CHO+10・OH → 2CO2 +7H2 O …(5)
ベンゼンとの反応:
C6 H6 +30・OH → 6CO2 +18H2 O …(6)
送風機62は、図6に示すように、ファンケース64と、ファンケース64内に収容された羽根65と、羽根65を回転駆動するイオン供給用ファンモータ66とで構成されている。ファンケース64は樹脂の一体成型品であり、図5に示すように、十文字の桟を有する円形の吸込口64aが上面に開口され、図6に示すように、筒状の吹出口64bが背面に形成されている。図6に示すように、吹出口64bには逆止弁67が取付けられ、ファンケース64内に空気が逆流しないようになっている。また、吸込口64aには、桟の部分を覆うようにフィルタ68が設けられている。
イオン供給用ファンモータ66は羽根65と直結し、ダイレクトドライブ駆動によって羽根65を回転駆動するようになっている。送風機62は、外箱1に設けられた放熱用の開口(不図示)等を介して空気を吸引するとともに、その吸引された空気を送風ダクト63へ排出する。
イオン発生装置61は、ファンケース64の上面の、吸込口64aよりも後方に取付けられ、その放電部が吸込口64aから吹出口64bに至る送風経路内に位置している。ファンケース64は、上記サスペンション取付部17(図2参照)及び外箱1の右側壁上端部にネジにより固定される。これにより、イオン発生装置61及び送風機62を、水槽20の周面右外側上方にできるデッドスペースを有効利用して配設することができる。
図4及び図5に示すように、水槽20の後部22の周面左上部には、空気抜き用の筒状のイオン送入孔22aが一体に設けられている。水槽20内部の圧力が高まった状態でドラム34内に給水した場合は逆流する危険があるため、これを防止するために、イオン送入孔22aを設けて水槽20内の空気圧をリークするようにしている。
送風ダクト63は上下分割構造で形成される硬質樹脂成型品であり、上下のパーツを嵌め込みで合体させることにより作成される。図6に示すように、送風ダクト63の一端には前方を向く流入口63aが形成されている。送風ダクト63の流入口63aはファンケース64の吹出口64bに接続されている。図5に示すように、送風ダクト63の胴部は、水槽20の後部22の周面外側上方を右方から左方へ向うような緩やかに湾曲した平面形状である。図6に示すように、送風ダクトの63の他端には下方を向く流出口63bが形成されている。送風ダクト63の流出口63bは、水槽上部のイオン送入孔22aに向けて対向(離間)して配置されている。ここで、送風ダクト63の流出口63bと水槽上部のイオン送入孔22aとの距離は通常の状態で約17mmになるように設定されていて、水槽20振動時のイオン送入孔22aの突き上げによる衝突を回避しながらイオン発生装置61から発生された正イオン及び負イオンを効率よく水槽20内へ供給することのできる最短距離に設定されている。また、送風ダクト63の流出口63bの孔径は約29mmに、水槽上部のイオン送入孔22aの孔径は約23mmにそれぞれ設定されていて、流出口63bの孔径の方が、イオン送入孔22aの孔径よりも大きくなるようにすることで、水槽20配設時のイオン送入孔22aの位置の誤差に対応できる設計となっている。
送風ダクト63の流出口63bの周囲部には、イオン送入孔22aから水槽20外部へ噴出する蒸気を水滴にして水槽20の周面外側へ滴下させるための蒸気受け部63cが一体に形成されている。
図7はドラム式洗濯乾燥機の操作パネルの一例の平面図である。操作パネル7には、電源入キー72、電源切キー73、洗・乾切換キー74及びスタート/一時停止キー75が設けられている。電源入キー72、電源切キー73は、ドラム式洗濯乾燥機への電力の供給/停止を行なうキーである。洗・乾切換キー74は、洗濯および脱水を行うか、衣類の乾燥のみを行うか、の選択、つまり洗濯コースと乾燥コースのコース選択をするときに押すキーである。スタート/一時停止キー75は、ドラム式洗濯乾燥機の動作開始と、途中で動作を一時停止させることを指示するキーである。
また、操作パネル7には、コースキー76、乾燥コースキー77が設けられている。コースキー76は、洗濯および脱水を行ない、乾燥は行なわないとき、つまり、洗濯コースを選択するときに押すキーである。乾燥コースキー77は、乾燥コースがコース選択されたとき又は洗濯コースに乾燥コースを追加するときに、乾燥コースを選択するために押すキーである。
たとえばコースキー76が押されると、その上方に3行2列で表示された複数の処理内容のうち、洗濯に関係する処理内容が、押圧に応じて順次切り換えて表示される。たとえば、上から下に向かって、かつ、左から右に向かって表示が切り換えられる。具体的には、コースキー76が1回押されると、「標準」が点灯し、コースキー76がもう1回押されると「標準」は消灯して「温水」が点灯し、さらにコースキー76が押されると「温水」は消灯して代わりに「大物」が点灯するというように、洗濯内容が順次選ばれる。
乾燥コースキー77を押した場合も、それぞれ、洗濯乾燥に関係ある処理内容および乾燥に関係ある処理内容が順次選択できる。
さらに、操作パネル7には除菌消臭キー78(指令キー)が設けられている。除菌消臭キー78は、衣類を洗う必要はないけれども、衣類に付着した臭いなどを脱臭、消臭したい場合に操作されるキーである。たとえば、たばこの臭いが気になる衣類があった場合、その衣類をドラム34に収容し、除菌消臭キー78を押すと、その押す回数によりその上部にある表示部79に「10分」が表示→「30分」が表示→「_10分」が表示→「_30分」が表示と、表示が切り替わる。ここで、アンダーバー「_」は、除菌消臭運転中にドラム34を回転させることを意味している。そして、「10分」又は「30分」を表示させた状態で、スタート/一時停止キー75を押すと、その表示された時間、ドラム34は回転することなく、正イオン及び負イオンを含む空気がドラム34内に供給され、「_10分」又は「_30分」を表示させた状態で、スタート/一時停止キー75を押すと、その表示された時間、ドラム34が回転しながら正イオン及び負イオンを含む空気がドラム34内に供給され、衣類の除菌消臭処理が、洗濯や乾燥とは独立した処理として行われる。つまり、除菌消臭キー78は、洗濯を行うまでもない衣類に対して、脱臭・消臭を行いたい場合に、その処理を独立して行わせるためのキーである。この実施の形態では、「10分」又は「_10分」を表示させた状態で実行する除菌消臭運転を「10分コース」、「30分」又は「_30分」を表示させた状態で実行する除菌消臭運転を「30分コース」と称する。
操作パネル7には、その他のキーや、運転状況を示す各種表示などが配列されているが、それらは、本発明と直接関係がないので、説明は省略する。
図8は、ドラム式洗濯乾燥機の制御回路ブロック図であり、本発明の特徴となる動作に関連する構成要素だけが示された制御ブロック図である。制御回路8(図2参照)には、CPU、ROM、RAM等で構成された制御部81(制御手段)が備えられている。前述した操作パネル71に備えられた電源入キー72、スタート/一時停止キー75、除菌消臭キー78等からの指令信号は制御部81へ与えられる。また、ファンケーシング45(図2参照)内に設けられるサーミスタ57と水位センサ58の検知信号も制御部81へ与えられる。サーミスタ制御部81では、与えられる指令信号に応答して、モータ36、ファンモータ47、ヒータ44、イオン発生装置61、イオン供給用ファンモータ66、乾燥用給水弁48、排水弁33およびロック機構49の作動を制御する。
<10分コース>
図9は図8に示す制御部81により行われる除菌消臭運転の10分コースの一例を表わすフローチャート、図10は図9のステップS113のヒータON/OFF切換制御の一例を示すフローチャート、図11は図9のステップS114のファンモータ回転数切換制御の一例を示すフローチャートである。また、図12は、そのときのドラム34、ロック機構49、イオン発生装置61、イオン供給用ファンモータ66、ファンモータ47、ヒータ44、乾燥用給水弁48、排水弁33及びモータ36の動作を示すタイミングチャートである。次に、主として図8〜図11のフローチャートに基づき、図12のタイミングチャートを参照して説明する。
10分コースの運転がスタートすると、制御部81は、ロック機構49を作動させる(ステップS100)とともに、ドラム回転の有無の判別を行い(ステップS101)、表示部79に、アンダーバー「_」が表示されていれば、モータ36を作動させて、ドラム34をゆっくりと正転させる(ステップS102)。
表示部79に、アンダーバー「_」が表示されていなければ、モータ36は作動させない。つまり、ドラム34は回転されないまま除菌消臭運転が行われる。ドラム34を回転させずに除菌消臭を行うと、布傷みや型崩れ等のおそれのあるいわゆるデリケートな衣類に対して有効である。
次いで、制御部81により、ファンモータ47がオンされ(ステップS103)、同時にヒータ44もオンされる(ステップS104)。これにより、ドラム34内の空気が送風ダクト39を通って循環され、その空気がヒータ44で加熱される。ファンモータ47は、後述するように低消費電力のために動作中は大小2つの回転数(3500rpm、1750rpm)の間で切換が行われるが、駆動時の回転数は”大”(3500rpm)の回転数に設定される。
また、イオン発生装置61もオンされ(ステップS105)、同時に、イオン供給用ファンモータ66がオンされる(ステップS106)。これにより、イオン発生装置61から発生された正イオン及び負イオンが、送風ダクト63を通って水槽20左側上部のイオン送入孔22aよりドラム34背面外側と水槽20背面内側との間の空間に供給される。なお、この空間は送風機42の動作によって負圧になっているため、上記のように送風ダクト63の流出口63bと水槽20のイオン送入孔22aとは対向して配置されていても吸引力が働き効率よく正イオン及び負イオンを供給することができる。その後、除菌消臭運転を終了するまでイオン発生装置61及びイオン供給用ファンモータ66はオン状態に維持される。
そして、乾燥用給水弁48がオンされる(ステップS107)。このとき、排水弁33はオフのままである。これにより、水槽20底部周面内側とドラム34底部周面外側との空間に市水が溜められ、ヒータ44により加熱された空気が循環することで、熱交換プレート41の表面で水蒸気が発生する。よって、ドラム34内に収容された衣類が加熱された水蒸気で蒸らされ、ふんわりとした仕上がりにすることができる。また、正イオン及び負イオンの除菌消臭作用は、湿度が高くなるほど高まることが知られているため、ドラム34内の湿度を高め正イオン及び負イオンの作用の活性化が図られる。また、衣類から出る臭い成分のうち水溶性のものがドラム34内に漂う水蒸気に溶け、消臭効果が高くなる。
なお、送風ダクト39内が水で塞がると送風ができなくなるため、必要以上に水を溜めないように、給水中は水位センサ58により水位を監視しており、所定の水位になると(ステップS108)、乾燥用給水弁48がオフされる(ステップS109)。
そして、給水の開始から3分が経過したとき(ステップS110)、排水弁33がオンされ(ステップS111)、また、乾燥用給水弁がオンされる(ステップS112)。これにより、溜められた水を機外へ排水する。その後、除菌消臭運転を終了するまで排水弁33はオン状態に維持される。
その後、ヒータ44は、サーミスタ57の検知温度に基づきオン・オフの切換制御がされる(ステップS113)。例えば、図10に示すように、サーミスタ57の検知温度が70℃以上になると(ステップS201)、ヒータ44をオフし(ステップS202)、サーミスタ57の検知温度が67℃以下になると(ステップS203)、ヒータ44をオンする(ステップS204)。これにより、低消費電力の実現やドラム内温度を60℃付近に維持することが可能となる。
また、ファンモータ47は、ヒータ44のオン・オフ状態とサーミスタ57の検知結果に基づいて回転数の大小が切換制御される(ステップS114)。例えば、図11に示すように、ヒータ44がオフのとき(ステップS301)で、かつ、サーミスタ57の検知温度が70℃以下になると(ステップS302)、ファンモータ47の回転数を”小”(1750rpm)に設定し、ヒータ44がオンのときは(ステップS301)、ファンモータ47の回転数を”大”(3500rpm)に設定する(ステップS304)。これにより、低消費電力や低騒音が実現される。
なお、かかる除菌消臭時に、ドラム34が回転されていれば、ドラム34内に収容された衣類がドラム34内で撹拌されるので、衣類は正イオン及び負イオンに満遍なく晒され、除菌消臭効率が向上する。
一方、ドラム34の静止状態では、ドラム34内に収容された衣類は動かず、衣類に正イオン及び負イオンを含んだ空気が供給されて、衣類の除菌消臭が行われる。そして、除菌消臭に伴い衣類が布傷みしたり、形崩れしたりするおそれは全くない。
ステップS115において、スタート/一時停止キー75が押されてから、すなわち除菌消臭運転が開始から8分が経過したことが判別されると、クールダウン運転になる。つまり、ヒータ44をオフにし(ステップS116)、かつ、ファンモータ47の回転数を”大”に設定する(ステップS117)。これにより、ドラム34内が急速に冷却される。なお、この実施例ではクールダウン運転中もイオン発生装置61及びイオン供給用ファンモータ66をオンに維持しているが、これらをオフにしても構わない。
この10分コースでは、除菌消臭運転は、10分間行われることになっており、10分が経過したとき、ステップS118において除菌運転の終了が判別され、モータ36がオフされ(ステップS119)、ファンモータ47がオフされ(ステップS120)、イオン発生装置61がオフされ(ステップS121)、イオン供給用ファンモータ66がオフされ(ステップS122)、乾燥用給水弁48がオフされ(ステップS123)、排水弁33がオフされ(ステップS124)、ロック機構49の作動が解除され(ステップS125)、除菌消臭運転が完了する。
なお、除菌消臭運転では、オゾンを使用しないため、開閉扉5を開け、ユーザがドラム34内の衣類を取り出すときには、ドラム34内の空気にはオゾンは含まれておらず、ユーザが不快なオゾン臭を嗅いだりすることはない。
<30分コース>
図13は図8に示す制御部81により行われる除菌消臭運転の30分コースの一例を表わすフローチャート、図14はそのときのドラム34、ロック機構49、イオン発生装置61、イオン供給用ファンモータ66、ファンモータ47、ヒータ44、乾燥用給水弁48、排水弁33及びモータ36の動作を示すタイミングチャートである。次に、主として図13のフローチャートに基づき、図14のタイミングチャートを参照して説明する。
30分コースの運転がスタートすると、制御部81は、ロック機構49を作動させる(ステップS400)とともに、ドラム回転の有無の判別を行い(ステップS401)、表示部79に、アンダーバー「_」が表示されていれば、モータ36を作動させて、ドラム34をゆっくりと正転させる(ステップS402)。
表示部79に、アンダーバー「_」が表示されていなければ、モータ36は作動させない。つまり、ドラム34は回転されないまま除菌消臭運転が行われる。ドラム34を回転させずに除菌消臭を行うと、布傷みや型崩れ等のおそれのあるいわゆるデリケートな衣類に対して有効である。
次いで、制御部81により、ファンモータ47がオンされ(ステップS403)、同時にヒータ44もオンされる(ステップS404)。これにより、ドラム34内の空気が送風ダクト39を通って循環され、その空気がヒータ44で加熱される。ファンモータ47は、後述するように低消費電力のために動作中は大小2つの回転数(3500rpm、1750rpm)の間で切換が行われるが、駆動時の回転数は”大”(3500rpm)の回転数に設定される。
また、イオン発生装置61もオンされ(ステップS405)、同時に、イオン供給用ファンモータ66がオンされる(ステップS406)。これにより、イオン発生装置61から発生された正イオン及び負イオンが、送風ダクト63を通って水槽20左側上部のイオン送入孔22aよりドラム34背面外側と水槽20の背面内側との間の空間に供給される。なお、この空間は送風機42の動作によって負圧になっているため、上記のように送風ダクト63の流出口63bと水槽20のイオン送入孔22aとは対向して配置されていても吸引力が働き効率よく正イオン及び負イオンを供給することができる。その後、除菌消臭運転を終了するまでイオン発生装置61及びイオン供給用ファンモータ66はオン状態に維持される。
そして、乾燥用給水弁48がオンされる(ステップS407)。このとき、排水弁33はオフのままである。これにより、水槽20底部周面内側とドラム34底部周面外側との空間に市水が溜められ、ヒータ44により加熱された空気が循環することで、熱交換プレート41の表面で水蒸気が発生する。よって、ドラム34内に収容された衣類が加熱された水蒸気で蒸らされ、ふんわりとした仕上がりにすることができる。また、正イオン及び負イオンの除菌消臭作用は、湿度が高くなるほど高まることが知られているため、ドラム34内の湿度を高め正イオン及び負イオンの作用の活性化が図られる。また、衣類から出る臭い成分のうち水溶性のものがドラム34内に漂う水蒸気に溶け、消臭効果が高くなる。
なお、送風ダクト39内が水で塞がると送風ができなくなるため、必要以上に水を溜めないように、水位センサ58により水位を監視しており、所定の水位になると(ステップS408)、乾燥用給水弁48がオフされる(ステップS409)。
そして、給水の開始から3分が経過したとき(ステップS410)、排水弁33がオンされ(ステップS411)、また、乾燥用給水弁がオンされる(ステップS412)。これにより、溜められた水を機外へ排水する。
その後、ヒータ44は、サーミスタ57の検知温度に基づきオン・オフの切換制御がされる(ステップS413)。例えば、図10に示すように、サーミスタ57の検知温度が65℃以上になると(ステップS201)、ヒータ44をオフし(ステップS202)、サーミスタ57の検知温度が55℃以下になると(ステップS203)、ヒータ44をオンする(ステップS204)。これにより、低消費電力の実現やドラム内温度を60℃付近に維持することが可能となる。
また、ファンモータ47は、ヒータ44のオン・オフ状態とサーミスタ57の検知結果に基づいて回転数の大小が切換制御される(ステップS414)。例えば、図11に示すように、ヒータ44がオフのとき(ステップS301)で、かつ、サーミスタ57の検知温度が70℃以下になると(ステップS302)、ファンモータ47の回転数を”小”(1750rpm)に設定し、ヒータ44がオンのときは(ステップS301)、ファンモータ47の回転数を”大”(3500rpm)に設定する(ステップS304)。これにより、低消費電力や低騒音が実現される。
なお、かかる除菌消臭時に、ドラム34が回転されていれば、ドラム34内に収容された衣類がドラム34内で撹拌されるので、衣類は正イオン及び負イオンに満遍なく晒され、除菌消臭効率が向上する。
一方、ドラム34の静止状態では、ドラム34内に収容された衣類は動かず、衣類に正イオン及び負イオンを含んだ空気が供給されて、衣類の除菌消臭が行われる。そして、除菌消臭に伴い衣類が布傷みしたり、形崩れしたりするおそれは全くない。
ステップS415において、スタート/一時停止キー75が押されてから、すなわち除菌消臭運転が開始から10分が経過したことが判別されると、排水弁33がオフされ(ステップS416)、ヒータ44がオンされ(ステップS417)、ファンモータ47の回転数が”大”に設定される(ステップS418)。これにより、再び、水槽20底部周面内側とドラム34底部周面外側との空間に市水が溜められ、ヒータ44により加熱された空気が循環することで、熱交換プレート41の表面で水蒸気が発生する。つまり、30分コースでは、ドラム34内に水蒸気を供給する工程が時間をおいて2回行われることになり、10分コースのときよりも念入りに衣類の除菌消臭を行うことができる。
なお、送風ダクト39内が水で塞がると送風ができなくなるため、必要以上に水を溜めないように、水位センサ58により水位を監視しており、所定の水位になると(ステップS419)、乾燥用給水弁48がオフされる(ステップS420)。なお、図14のタイミングチャートで、この工程において乾燥用給水弁48がオフされることがないのは、給水中に所定の水位にまで達することがなかったことを意味しており、水位センサ58による水位の監視は行っている。
そして、給水の開始から4分が経過したとき(ステップS421)、排水弁33がオンされ(ステップS422)、また、乾燥用給水弁48がオンされる(ステップS423)。これにより、溜められた水を機外へ排水する。その後、除菌消臭運転を終了するまで排水弁33はオン状態に維持される。
その後、上記と同様に、ヒータ44は、サーミスタ57の検知温度に基づきオン・オフの切換制御がされる(ステップS424)。また、ファンモータ47も、ヒータ44のオン・オフ状態とサーミスタ57の検知結果に基づいて回転数の大小が切換制御される(ステップS425)。
ステップS426において、スタート/一時停止キー75が押されてから、すなわち除菌消臭運転が開始から28分が経過したことが判別されると、クールダウン運転になる。つまり、ヒータ44をオフにし(ステップS427)、かつ、ファンモータ47の回転数を”大”に設定する(ステップS428)。これにより、ドラム34内が急速に冷却される。なお、この実施例ではクールダウン運転中もイオン発生装置61及びイオン供給用ファンモータ66をオンに維持しているが、これらをオフにしても構わない。
この30分コースでは、除菌消臭運転は、30分間行われることになっており、30分が経過したとき、ステップS429において除菌運転の終了が判別され、モータ36がオフされ(ステップS430)、ファンモータ47がオフされ(ステップS431)、イオン発生装置61がオフされ(ステップS432)、イオン供給用ファンモータ66がオフされ(ステップS433)、乾燥用給水弁48がオフされ(ステップS434)、排水弁33がオフされ(ステップS435)、ロック機構49の作動が解除され(ステップS436)、除菌消臭運転が完了する。
なお、10分コース、30分コースのいずれの場合も、除菌消臭運転の途中において、スタート/一時停止キー75が押されたときは、サーミスタ57により温度検知を行う。このとき、サーミスタ57の検知温度が所定の扉開禁止温度(例えば、50℃)以下であれば、ヒータ42やイオン発生装置61、ファンモータ47等の要素がすべてオフされる。対して、サーミスタ57の検知温度が所定の扉開禁止温度を超えていれば、ロック機構49のオンを維持した状態で、ヒータ42やイオン発生装置61等のファンモータ47以外の要素がすべてオフされ、除菌消臭運転を中止する。そして、ファンモータ47の回転数が”大”に設定され、大風量の風をドラム34内に送風して冷却する。30秒後、サーミスタ57により所定の扉開禁止温度以下が検知されたとき、ロック機構49のオン状態を解除する。依然としてサーミスタ57の検知温度が扉開禁止温度を超えているときは、ファンモータ47の回転数を”大”に維持したまま、大風量の風をドラム34内に送風して冷却する。