JP2007089663A - 洗濯機 - Google Patents

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達也 齋藤
Katsuhiko Asanuma
勝彦 浅沼
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Abstract

【課題】 除菌剤などの処理剤を循環経路に設ける構成とする場合であっても、処理剤のメンテナンスを容易に行うことができる洗濯機を提供する。
【解決手段】 除菌剤ケースを備えたリントフィルタ47を、洗濯機1内において排水弁44よりも高い位置に配置する。排水弁44を介して水槽18内の洗濯水が排水されるとリントフィルタ47の除菌剤ケースに洗濯水が及ばない状態が形成される。循環経路43からリントフィルタ47を取り外すと、このリントフィルタ47に備えられた除菌剤ケースも循環経路43から取り外される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗濯槽内の洗濯水を循環させるための循環経路を備える構成の洗濯機に関する。
この種の洗濯機においては、洗濯機の運転中に洗濯槽内の洗濯水を循環経路により循環させる構成を利用して、この循環経路の途中に除菌剤などの処理剤を配設し、洗濯物に処理剤を与えるようにした構成のものが供されている。
例えば、特許文献1に開示されているものでは、洗濯槽の底部から洗濯槽の上部に至って設けられた水路(循環経路)に、水を溜めるためのタンクが備えられていて、洗濯機の非運転時においてタンク内に洗濯水を溜める構成となっている。また、このタンクの中には除菌剤として金属亜鉛ブロックが配置されていて、タンク内に溜まった洗濯水に金属亜鉛ブロックから亜鉛が溶解して亜鉛溶液が生成されるようになっている。そして、洗濯機を運転させて洗濯槽内の洗濯水を循環経路を通して循環させると、タンク内の亜鉛溶液が洗濯水と共に洗濯槽の上部から散布されるようになっている。
このものによれば、タンク内の亜鉛溶液が飽和状態となると、金属亜鉛ブロックからは亜鉛が溶解しないようになるので、タンク内に生成される亜鉛溶液の濃度(洗濯槽に供給される除菌剤の濃度)を飽和状態となったときの濃度(飽和濃度)で一定に維持することができる。
特開2004−187762号公報
上記したものでは、亜鉛溶液を飽和状態とするためにタンク内の金属亜鉛ブロックを洗濯水に十分に浸漬させなければならない。そのため、タンクを少なくとも洗濯槽の底部よりも低い位置(換言すれば、洗濯機の非運転時においても洗濯水が溜まるような位置)に設けてタンク内に水を溜めておく構成にすることが必要である。しかしながら、タンク内に水を溜めておく構成では、タンク内の処理剤のメンテナンスを行う際に、タンク内の水が溢れ出さないようにするための処理を別途行う必要がありメンテナンスを行うことが非常に面倒な作業になるという不具合がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理剤を循環経路に設ける構成とする場合であっても、処理剤のメンテナンスを容易に行うことができる洗濯機を提供することにある。
請求項1に記載の洗濯機は、本体内に設けられた水槽と、この水槽の内部と連通するように設けられた循環経路と、前記水槽内の洗濯水を前記循環経路を通して循環させる循環手段と、前記水槽内の洗濯水を前記本体外部へ排水するための排水手段と、前記循環経路の途中に着脱可能に設けられ前記洗濯水中の異物を捕獲する異物捕獲手段と、前記異物捕獲手段に設けられ、洗濯物に対して所定の効果を奏する処理剤を収容可能な処理剤収容部とを備え、前記異物捕獲手段は、前記本体内において、前記排水手段よりも高い位置に配置されていることに特徴を有する。
請求項1に記載の洗濯機によれば、異物捕獲手段を排水手段よりも高い位置に配置したので、排水手段を介して洗濯槽内の洗濯水が排水されると、異物捕獲手段に設けられた処理剤収容部に洗濯水が及ばない状態が形成される。これにより、処理剤収容部を循環経路から取り外す際に洗濯水の残水が溢れ出してしまうことを防止でき処理剤のメンテナンスを容易に行うことができる。
更に、この状態では、処理剤収容部内の処理剤に洗濯水が接触しないので、処理剤の成分が洗濯水中に溶出されることはない。これにより、処理剤が不必要に消費されてしまうことを防止でき処理剤を有効に使用することができる。
また、処理剤収容部を異物捕獲手段に設けたので、循環経路から異物捕獲手段を取り外すと、これと共に処理剤収容部も取り外されることになる。つまり、異物捕獲手段を洗浄する場合や交換する場合に、同時に、処理剤のメンテナンスを行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図8を参照して説明する。図2は洗濯機1の全体的な外観を示す図である。この図2において、洗濯機1の外箱2は、側板3,4、基台5、天板6、前カバー7および底部カバー8を備えて構成され、全体として略矩形箱状をなしている。
側板3,4は鉄板により形成され洗濯機1の左右の横側面を構成する。基台5は外箱2の下部に配置され洗濯機1全体を支える土台としての機能を有する。天板6は樹脂により形成され洗濯機1の上面を構成する。また、天板6には、化粧板9が埋め込まれていると共に、水道水給水口10および風呂水給水口11が設けられている。化粧板9は、例えば洗濯機1の上部に洗濯物や洗剤などを置いた場合に、洗濯機1に傷が付いてしまうことを防止するためのものである。水道水給水口10および風呂水給水口11は後述する給水装置20(図1参照)を構成し、水道水および風呂水の給水口となるものである。
前カバー7の中央部には、円形の開口部7aが設けられていると共に、この開口部7aを開閉するための扉12が図示しないヒンジ部に枢支された状態に設けられている。また、扉12の側部に位置して扉12を開くためのボタン13が設けられている。前カバー7の上部には、操作パネル14および洗濯用剤投入ケース15が設けられている。操作パネル14は、前カバー7の裏側に設けられた制御装置16(図1参照)に接続されている。また、操作パネル14には、運転コースを選択したり運転を開始させるための各種のスイッチが設けられていて、ユーザは、この操作パネル14を操作することにより、洗濯運転コース等の運転コースを選択して実行させることができる。なお、上記した制御装置16は、図示はしないが、マイクロコンピュータを中心としてROM,RAMなどを備えて構成されていて、上記した運転コースの制御のほか、後述する循環ポンプ33(図1参照)の稼動制御や洗濯水の温度制御など、洗濯機1の動作全般を制御するものである。洗濯用剤投入ケース15内部には複数の部屋(図示せず)が形成されていて、部屋ごとに洗剤,柔軟剤,漂白剤など各種の洗濯用剤を収容可能となっている。そして、各部屋に収容された洗濯用剤を洗濯運転中に自動的に投入できるようになっている。
底部カバー8は洗濯機1の下部に着脱可能に設けられていて、例えば洗濯機1の真下に排水管を設置する場合に、この底部カバー8を取り外すことにより洗濯機1の底部を容易に操作することができるようになっている。また、底部カバー8には後述するタンク部34(図4参照)を開閉するフィルタ蓋17が設けられている。
次に、洗濯機1の内部構成について図1および図3を参照して説明する。なお、図1は洗濯機1の内部構成を概略的に示す縦断側面図であり、図3は洗濯機1の実際の内部構成を具体的に示す斜視図である。
図1において、洗濯機1の内部には、水槽18、ドラム19、給水装置20、フィルタケース21、温風装置22(温風発生手段に相当)、熱交換器23が備えられている。
水槽18は、正面側(図1では左側)が開口した円筒状をなしており、その正面側(開口した側)を若干上方に向け扉12に対向させた態様で、サスペンション24により基台5に弾性支持されている。また、水槽18の正面側(開口した側)には、水槽18の開口径よりも若干径小となる開口部25aを有する水槽カバー25が備えられていて、この開口部25aがベロー26を介して前カバー7の開口部7aに連結されている。
ドラム19は、正面側(図1では左側)が開口した円筒状をなしており、その正面側(開口した側)を若干上方に向け扉12に対向させた態様で、水槽18の内部に配置されている。ドラム19の内周壁には、多数の貫通した透孔19aが形成されていると共に、洗濯物を掻き揚げるためのバッフル27(図3参照)が設けられている。また、ドラム19の回動軸は水槽18の背面側(図1では右側)に配置されたモータ28の回動軸に連結されていて、このモータ28が回転駆動されることにより水槽18に対して回転可能となっている。
給水装置20は、図1では概略的に水槽18の上部に示しているが、実際には図3に示すように水槽18の最上部から正面視左側に若干下がった位置に配置されている。この給水装置20の注水ケース29は、給水弁(図示せず)を介して上記した水道水給水口10および風呂水給水口11に接続されていると共に、給水管(図示せず)を介して水槽18に接続されている。また、注水ケース29には、上記した洗濯用剤投入ケース15が収容されるようになっていて、洗濯コースの工程ごとに適当な洗濯用剤が注水ケース29内に導入されるようになっている。このような構成により、水槽18内には、水道水給水口10または風呂水給水口11から注水ケース29に流入した水が適当な洗濯用剤と共に供給されるようになっている。
温風装置22は、図1では概略的に水槽18の上部に示しているが、実際には図3に示すように水槽18の最上部から正面視右側に若干下がった位置に配置されている。この温風装置22は、熱源としてのヒータ30、送風ファン31および循環風路32から構成されていて、循環風路32の吹出口32aは水槽18の正面視右斜め上方から水槽18内部に臨んでいる(図3参照)。そして、ヒータ30で発生した熱が送風ファン31で送風されることにより、水槽18内には、吹出口32aから温風が供給されるようになっている。
熱交換器23は、水槽18の背面側(図1では右側)に配置されていて、上記した温風装置22により水槽18内に供給された温風が送り込まれるようになっている。熱交換器23に送り込まれる温風中にはドラム19内の洗濯物の水分が含まれることとなるが、熱交換器23内では、この温風に対して図示しない散水管から散水可能となっていて、この散水により温風中の水分を冷却(凝縮)させ温風の除湿を行うことができるようになっている。
フィルタケース21は、後述するリントフィルタ47(異物捕獲手段に相当)を収容するためのものであり、図3に示すように、洗濯機1内において正面側底部の正面視左側の部分(換言すれば、洗濯機1内において上記した温風装置22に対して対角となる部分)に位置して配置されている。また、このフィルタケース21には循環ポンプ33(循環手段に相当)が併設されている。
ここで、このフィルタケース21および循環ポンプ33の構成について図4ないし図6を参照して説明する。図4において、フィルタケース21には、リントフィルタ47を収容すると共に洗濯水を溜めるためのタンク部34が設けられている。このタンク部34は、一端が開口した円筒形状をなしていて、その開口側が洗濯機1の底部においてフィルタ蓋17に対向するように配置されている。また、開口側の内壁には、雌ねじ部34aが設けられている。タンク部34の上部には流入口35が設けられていて、その一端側がタンク部34の開口側に連通されている(図6参照)。また、タンク部34の下部には排水口34bが設けられている。タンク部34の側部には凹部34c(図5参照)が形成されていて、この凹部34cは接続口34d(循環手段の循環経路に対する接続口に相当)を介してタンク部34内部と連通されている。また、詳しくは説明しないが、凹部34cには流出口36(図4参照)が連通されている。
循環ポンプ33は、図5に示すように、ポンプモータ37とこのポンプモータ37に連結されたインペラ38(循環手段の可動部に相当)から構成されている。そして、循環ポンプ33は、インペラ38を上記した接続口34dに対向させるような態様で、フィルタケース21に併設されている。このとき、フィルタケース21側の凹部34cと循環ポンプ33側の凹部33aとにより中空状のインペラケース39(循環手段のケースに相当)が形成され、インペラ38は、このインペラケース39内で回転可能となっている。
そして、図1および図3に示すように、フィルタケース21の流入口35は第1の連結ホース40を介して水槽18の下部に設けられた排水口18aに連結され、一方、流出口36は第2の連結ホース41を介して水槽カバー25の正面視左斜め上方に設けられた噴出口42に連結されている。このような構成により、水槽18の下部から上部近傍に亘って水槽18の内部と連通する循環経路43が設けられている。そして、循環経路43の途中のフィルタケース21内では、洗濯水が流入口35からタンク部34に流入(図4および図6中矢印A参照)され、接続口34dおよびインペラケース39を介して流出口36から流出(図4および図6中矢印B参照)されるようになっている。なお、上記した第1の連結ホース40および第2の連結ホース41はゴムなどの弾性材からなっていて、その一部は蛇腹状に形成されている。そして、この蛇腹状に形成された部分により水槽18から発生する振動や衝撃などが吸収されるようになっている。
また、フィルタケース21の排水口34bには排水管(図示せず)を介して排水弁44(排水手段に相当、図1および図3参照)が接続されている。また、この排水弁44には排水ホース45を介して洗濯機1外部に設けられた下水口(図示せず)が連結されている。そして、排水弁44は排水弁モータ46(図3参照)が駆動されることにより開放または閉鎖されるようになっていて、排水弁44が開放されると水槽18内の洗濯水がフィルタケース21(タンク部34)を介して洗濯機1外部へ排水されるようになっている。
次に、上記したフィルタケース21のタンク部34に収納するリントフィルタ47の構成ついて図7および図8を参照して説明する。図7は、リントフィルタ47の全体的な外観を示す斜視図である。リントフィルタ47は、フィルタ本体48、キャップ部49および除菌剤ケース50(処理剤収容部に相当)を備えて構成されている。
フィルタ本体48は上面が開放した容器状をなしている。また、その側壁部および底部には複数のスリット48aが形成されている。キャップ部49は、円筒状をなしていて、その外周壁には上記したタンク部34の雌ねじ部34aにねじ込み可能な雄ねじ部49aが形成されている。また、キャップ部49の先端部には、操作ノブ49bが形成されている。
除菌剤ケース50は、フィルタ本体48内部のキャップ部49側の一部に除菌剤カバー51を設けて構成されている。この除菌剤カバー51は、フィルタ本体48の長手方向に沿った縦断側面が略逆への字状となる形状をなしていて、その略全面に亘って複数の通水孔52が設けられている。そして、この除菌剤カバー51は、図8に示すように、フィルタ本体48に対して着脱可能に構成されていて、除菌剤カバー51とフィルタ本体48の一部との間(換言すれば、除菌剤ケース50の内部)に、除菌剤53(処理剤に相当)を収納することができるようになっている。
ここで、この除菌剤53の組成成分および各組成成分の機能について説明する。除菌剤53は、銀酸化物、リン酸カルシウム、酸化亜鉛および酸化コバルトから組成されている。
銀酸化物は、洗濯水中に銀イオンとして溶出することにより除菌作用を担うものである。この銀酸化物の除菌剤53における含有量を0.1質量%以下とすると、洗濯水中の銀イオンの濃度が所定の濃度以下となってしまい、実質的に除菌効果を得られなくなる。一方、その含有量を5質量%以上とすると、銀酸化物自体が光の作用により褐色に変化することから除菌剤53の変色を招いてしまう。そのため、本実施形態では、銀酸化物の含有量を約3質量%とした。
リン酸カルシウムは、水(洗濯水)に対して溶出する性質(水溶性)を有していて、この水溶性により除菌剤53自体の体積を小さくさせる機能を担うものである。また、リン酸カルシウムは、ガラスとしての性質である硬性(硬さ)を有している。そのため、除菌剤53に機械的な強度(硬さ)を付与する機能をも担う。ここで、リン酸カルシウムの含有量を10質量%以下とすると、十分な強度を維持することができなくなり、一方、その含有量を80質量%以上とすると、脆さの方が顕著になってしまい除菌剤53の強度の低下を招くおそれがある。そのため、本実施形態では、リン酸カルシウムの含有量を約69質量%とした。
酸化亜鉛は、主には上記した銀酸化物の褐色化を防止する機能を担うものである。また、この酸化亜鉛から溶出される亜鉛イオンにも、銀イオンほどではないが除菌作用が認められることから、除菌成分としての機能をも担う。しかし、酸化亜鉛も若干ではあるが変色するので、その含有量を50質量%以上とすると、酸化亜鉛自体の変色が顕著になる。そのため、本実施形態では、酸化亜鉛の含有量を約27質量%とした。
酸化コバルトは、除菌剤53を青色に着色するために添加するものである。酸化コバルトは、その含有量が0.01質量%であっても、除菌剤53を鮮やかな青色に着色することができるが、本実施形態では、酸化コバルトの含有量を約1質量%とした。
また、本実施形態では、除菌剤53の形状を直径約15[ミリメートル],厚さ約5[ミリメートル]の円盤形状とし(図8参照)、除菌剤53一粒あたりの重さを2.1[グラム]とした。
更に、本実施形態では、この除菌剤53を繊維からなるフィルタ状の袋54(以下、単に「袋54」と称する)に収容して使用する。ここで、この袋54のメッシュサイズについて説明する。除菌剤53は、上記したようにリン酸カルシウムが溶出することにより体積が減少するようになっている。従って、除菌剤53は、袋54のメッシュサイズよりも小さくなると当該袋54から流出して洗濯水と共に循環されるようになる。そこで、本実施形態においては、袋54のメッシュサイズは、循環ポンプ33のインペラ38とインペラケース39とが対向する部分の間隙の最小寸法(図5中d1,d2で示す間隙の寸法)よりも小さく設定されている。
次に、上記したリントフィルタ47のフィルタケース21に対する配設の態様(取り付け態様)について図4および図6を参照して説明する。
上記したフィルタ蓋17を開けると、図4に示すように、フィルタケース21のタンク部34に対してリントフィルタ47を挿入可能な状態となる。そして、タンク部34にリントフィルタ47のフィルタ本体48を挿入させながら操作ノブ49bを回転させて雄ねじ部49aを雌ねじ部34aにねじ込むことにより、タンク部34(換言すれば、循環経路43の途中)にリントフィルタ47を取り付けることができるようになっている(図6参照)。このとき、タンク部34内部は、キャップ部49に備えられたシール材55により水密な状態となる。また、フィルタケース21が排水弁44よりも高い位置に設けられていることから、リントフィルタ47は、洗濯機1内において排水弁44よりも高い位置に配置されることになる。そして、タンク部34内では、除菌剤ケース50は接続口34dの中心からずれた位置に配置されるようになっている。なお、リントフィルタ47の操作ノブ49bを取り付け時とは逆方向に回転させることにより、リントフィルタ47をタンク部34から取り外すことができるようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
なお、説明に際しては、標準的な運転コースが選択されて洗濯工程、すすぎ工程、脱水工程および乾燥工程が順に実行される場合を想定して具体的に説明する。また、排水弁44が閉鎖された状態で実行される洗濯工程およびすすぎ工程での作用説明は一括して行い、続いて、排水弁44が開放された状態で実行される脱水工程および乾燥工程での作用説明を行う。
洗濯工程(すすぎ工程)では、制御装置16は排水弁44を閉鎖させた状態で給水装置20を介して水道水を水槽18に給水する。そして、制御装置16は、水位センサ(図示せず)を介して水槽18内の洗濯水の水位が所定の設定水位に達したことを検知すると、ドラム19を回転させてドラム19内の洗濯物の洗濯(すすぎ)を実行すると共に、循環ポンプ33を稼動させて水槽18内の洗濯水を循環経路43を通して循環させる。
ここで、循環経路43の途中に配置されているフィルタケース21内での作用について図6を参照しながら説明する。フィルタケース21の流入口35から流入した洗濯水は一旦タンク部34に溜められる。この状態では、除菌剤ケース50内の除菌剤53に洗濯水が接触するので、洗濯水には除菌剤53から銀イオンやリン酸カルシウムなどの各成分が溶出される。その後、タンク部34内の洗濯水は、接続口34dからインペラケース39を介して流出口36から流出される。このとき、除菌剤ケース50が接続口34dの中心からずれた位置に配置されていることから、洗濯水は除菌剤ケース50内の除菌剤53によって遮られることなく循環される。
制御装置16は洗濯工程およびすすぎ工程を終了すると脱水工程を実行する。脱水工程では、制御装置16は排水弁44を開放させることにより水槽18内の洗濯水を排水する。そして、排水弁44を開放したままドラム19を高速で回転させて洗濯物の脱水を行う。この状態(排水弁44が開放された状態)では、排水弁44よりも高い位置に配置されているリントフィルタ47内の除菌剤53が洗濯水に浸漬したままの状態になることはない。また、リントフィルタ47をタンク部34から取り出したとしても、タンク部34から洗濯水が溢れ出してしまうことはない。
制御装置16は脱水工程を終了すると乾燥工程を実行する。乾燥工程では、制御装置16はドラム19を低速で回転させると共に、温風装置22を稼動させて吹出口32aから温風を水槽18内に供給してドラム19内の洗濯物の乾燥を行う。このとき、温風装置22のヒータ30から発生する熱は、洗濯機1内部を徐々に伝達して洗濯機1の各構成要素に及ぶこととなる。この場合、上記した各構成要素のうちフィルタケース21(換言すれば、このフィルタケース21に収容される除菌剤ケース50)は、上記したように温風装置22に対して対角となる位置(温風装置22から離れた位置)に配置されており、この位置においては、温風装置22からの熱が及んだとしても、その熱による温度上昇は洗濯機1内の他の部分と比較して低くなる。そのため、除菌剤ケース50内の除菌剤53の熱による温度上昇が他の部分より小さくなる。
ところで、上記した洗濯工程(すすぎ工程)では、水道水を給水して洗濯を行う場合を説明したが、本実施形態の制御装置16は、風呂水ポンプ(図示せず)を稼動させることにより風呂水給水口11を介して風呂水を水槽18に給水することも可能である。この場合、制御装置16は、除菌剤53の銀イオンの溶出濃度が上がるように循環ポンプ33の稼動を制御する。つまり、制御装置16が、例えば循環ポンプ33の循環流量を多くする制御や循環ポンプ33の作動時間を長くする制御を行うと、除菌剤53に対して洗濯水が接触する割合が増加するようになるので、その分、銀イオンの溶出濃度を上げることができる。
以上は、洗濯機1が実行する運転コースの各工程における本実施形態の作用を説明した。次に、上記した洗濯工程(すすぎ工程)で洗濯水に溶出した除菌剤53の各成分の作用について説明する。
除菌剤53から洗濯水に溶出した成分のうち銀イオンや亜鉛イオンは、洗濯水と共に循環経路43の噴出口42から水槽18内に流入する。そして、水槽18に流入した銀イオンや亜鉛イオンはドラム19内の洗濯物に付着する。また、除菌剤53からリン酸カルシウムが溶出することにより除菌剤53の体積は徐々に減少する。更に、リン酸カルシウムのリン酸成分は、洗濯水に溶存するマグネシウムなどに対してキレート構造を形成してマグネシウムなどの水溶性を高める。また、リン酸成分は洗濯水に溶存する銀イオンと共に溶解度積の大きい(溶けやすい)塩を形成する。
以上に説明したように、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
リントフィルタ47を排水弁44よりも高い位置に配置したので、排水弁44を介して水槽18内の洗濯水が排水されると、リントフィルタ47に設けられた除菌剤ケース50が洗濯水に浸漬したままの状態になることはない。これにより、除菌剤ケース50を循環経路43から取り外す際に洗濯水の残水が溢れ出してしまうことを防止でき除菌剤53のメンテナンスを容易に行うことができる。
更に、この状態では、除菌剤ケース50内の除菌剤53に洗濯水が接触しないので、除菌剤53の成分が洗濯水中に溶出されることはない。これにより、除菌剤53が不必要に消費されてしまうことを防止でき除菌剤53を有効に使用することができる。
また、除菌剤ケース50をリントフィルタ47に設けたので、循環経路43からリントフィルタ47を取り外すと、これと共に除菌剤ケース50も取り外されることになる。つまり、リントフィルタ47を洗浄する場合や交換する場合に、同時に、除菌剤53のメンテナンスを行うことができる。
除菌剤ケース50を、循環ポンプ33の循環経路43に対する接続口34dの中心からずれた位置に設けたので、循環ポンプ33が接続口34dを介して洗濯水を循環させる際に、洗濯水は除菌剤ケース50内の除菌剤53によって遮られることなく循環される。これにより、循環ポンプ33の圧送効率を低下させることなく当該循環ポンプ33を稼動させることができる。
除菌剤53を袋54に収容して使用するようにしたので、洗濯水中の異物が除菌剤53に直接付着してしまうことを防止でき、除菌剤53を衛生的に使用することができる。また、袋54のメッシュサイズを、循環経路43における循環ポンプ33のインペラ38とインペラケース39とが対向する部分の間隙の最小寸法よりも小さく設定したので、袋54から抜け出す除菌剤53の大きさは、当該間隙の寸法よりも小さいものとなり、この間隙に嵌まり込むことなく洗濯水と共に循環される。これにより、除菌剤53が当該間隙に嵌まり込み循環ポンプ33が稼動できなってしまうことを未然に防止することができる。
また、除菌剤ケース50内では、除菌剤53と除菌剤ケース50との間に袋54が介在する態様となりクッションとしての機能を発揮するので、除菌剤53が水流などによって除菌剤ケース50に衝突してしまうことを防止でき、衝突音が発生したり除菌剤53が破砕されてしまうことを未然に防止できる。また、除菌剤53を袋54に複数粒収容して一括して取り扱うことができ、一粒ずつ取り扱う場合に比べて除菌剤53の交換などのメンテナンスをより一層容易に行うことができる。
除菌剤ケース50を、温風装置22から受ける熱による温度上昇が洗濯機1内の他の部分と比較して低くなる位置に配置したので、除菌剤53の温度上昇が他の部分よりも小さくなる状態が実現される。即ち、熱せられた状態の除菌剤53に対して洗濯水が接触すると、除菌剤53に急激な温度差(熱衝撃)が発生して除菌剤53が破砕されてしまうことがあるが、除菌剤53が熱せられにくくなることにより、除菌剤53が熱衝撃によって破砕されてしまうことを未然に防止することができる。
除菌剤53から溶出した銀イオンは洗濯中に衣類に付着し洗濯後においても衣類に残留する。そのため、衣類自体に除菌効果を与えることができ、衣類を衛生的に着用することができる。
また、除菌剤53からは除菌性を有する銀イオンと共にリン酸カルシウムも溶出していくので、除菌剤53内部の銀イオンが溶出しにくくなることはない。つまり、除菌剤53が徐々に小さくなることにより、除菌剤53内部の銀イオンも良好に溶出されるので、溶出される銀イオンの濃度が急激に低下することがなく安定した濃度で使用することができる。また、除菌剤53の体積を視認することによって、除菌剤53の残量を容易に確認することができる。更に、除菌剤53を酸化コバルトで着色したので、除菌剤53をより容易に視認することができる。
水槽18に風呂水が給水された場合には除菌剤53の溶出濃度を上げるように循環ポンプ33を制御するように構成したので、雑菌や異物が多量に存在し不衛生な風呂水を洗濯水として使用したとしても、銀イオンの溶出量を増加させることにより、十分な除菌効果を得ることができる。
上記した洗濯工程(すすぎ工程)においては、洗濯効果を上昇させる目的から、シーズヒータ(図示せず)により洗濯水を加熱して洗濯を行なう場合もある。この場合、従来の洗濯機では、洗濯水中のマグネシウムなどが、スケール(蒸発残渣成分)としてシーズヒータ表面に析出(堆積)してしまい、このスケールを除去するために手間がかかったり、剥がれ落ちたスケールが衣類を汚してしまうなどの問題が生じていた。しかしながら、本実施形態によれば、洗濯水中に溶出したリン酸成分が、マグネシウムなどに対してキレート構造を形成してマグネシウムなどの水溶性を高めるので、マグネシウムなどがスケールとして析出してしまうことを防止することができる。
また、リン酸成分が、銀イオンと溶解度積の大きい塩を形成するので、銀イオンが他の陰イオン(塩素イオン等)と共に溶解度積の小さい(溶けにくい)塩を生成して沈殿してしまい洗濯水に溶存する銀イオンの濃度が低下してしまうことを防止することができる。また、銀イオンを溶解度積の大きい塩として洗濯水中に安定して溶存させることができ、銀イオンが金属銀として析出することをも防止することができる。これにより、析出した金属銀が衣類に付着して衣類が黒変してしまうこと(黒化現象)を防止することができる。
除菌剤53をリン酸カルシウムで組成し除菌剤53に機械的な強度(硬さ)を付与したので、除菌剤53が破砕して散乱してしまうことを防止することができる。更に、除菌剤53の形状を円盤形状に形成したので、例えば循環経路43を循環する洗濯水の水圧により、除菌剤53に衝撃が与えられたとしても、その衝撃力を分散させることができ、除菌剤53が破砕して散乱してしまうことをより一層防止することができる。また、除菌剤53が破砕すると、その表面積が増大し除菌剤53が溶けやすい状態となってしまうが、除菌剤53の破砕が防止されることにより、除菌剤53が必要以上に溶けてしまうことをも防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図9ないし図13を参照して説明する。なお、上記した第1の実施形態では、洗濯水中の異物を捕獲するためのリントフィルタ47に除菌剤53を収容して使用するものを記載したが、この第2の実施形態では、循環経路43から吐出された洗濯水を水槽18内方に向けて案内(シャワー状に散水)するための案内部材60(案内手段に相当、図9および図10参照)に除菌剤53を収容して使用するものを記載する。以下、上記した第1の実施形態に記載したものと同一の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
まず、案内部材60の構成について図12および図13を参照して説明する。案内部材60は、矩形板状の差込部61と除菌剤ケース62(処理剤収容部に相当)とから構成されている。差込部61は除菌剤ケース62に対して略垂直な方向に形成されていて、その両側部には弾性変形可能なツメ部61aが設けられている。除菌剤ケース62は、台形板状に形成された方向板63と、この方向板63の上面側を覆う除菌剤カバー64から構成されている。除菌剤カバー64には、その略全面に亘って複数の通水孔65が設けられている。また、除菌剤カバー64は、図13に示すように、方向板63に対して着脱可能に設けられている。そして、除菌剤カバー64と方向板63との間(換言すれば、除菌剤ケース62の内部)に、除菌剤53を収納することができるようになっている。なお、この第2の実施形態においても第1の実施形態に記載したものと同様にして除菌剤53を袋54に収容して使用する。
次に、この案内部材60の配設の態様(取り付け態様)について図9ないし図11を参照して説明する。
水槽カバー25の正面視左斜め上方には、図11に示すように、案内部材60のツメ部61aが係合可能な係合部25bが設けられている。そして、案内部材60は、この係合部25bにツメ部61aを係合させた態様で、図10に示すように水槽カバー25の正面視左斜め上方に取り付けられている。このとき、案内部材60の除菌剤ケース62は、図9に示すように、噴出口42(循環経路43の下流側端部)に対向すると共に、水槽18の内方に向かうように配置される。
次に、第2の実施形態の作用について説明する。
なお、説明に際しては、第1の実施形態に記載したものと同様にして、洗濯工程およびすすぎ工程での作用説明は一括して行い、続いて、脱水工程および乾燥工程での作用説明を行う。
洗濯工程(すすぎ工程)では、制御装置16は、上記した第1の実施形態に記載したものと同様にして、水道水を水槽18に所定の設定水位まで給水した後、ドラム19を回転させてドラム19内の洗濯物の洗濯(すすぎ)を実行すると共に、循環ポンプ33を稼動させて水槽18内の洗濯水を循環経路43を通して循環させる。この循環の過程で、洗濯水は、リントフィルタ47により異物を取り除かれた後、噴出口42から水槽18内に吐出される。
ここで、この噴出口42に対向するように配置されている除菌剤ケース62内での作用について説明する。循環経路43の噴出口42から吐出された洗濯水は除菌剤ケース62内に流入(図9および図12中矢印C参照)する。この状態では、除菌剤ケース62内の除菌剤53に洗濯水が接触するので、洗濯水には除菌剤53から銀イオンやリン酸カルシウムなどの各成分が溶出される。その後、除菌剤ケース62内の洗濯水は、当該除菌剤ケース62の下部を構成する方向板63に沿って水槽18内方に向かってシャワー状に散水(図9および図12中矢印D参照)される。
制御装置16は洗濯工程およびすすぎ工程を終了すると脱水工程を実行する。脱水工程では、制御装置16は、上記した第1の実施形態に記載したものと同様にして、排水弁44を開放させることにより水槽18内の洗濯水を排水する。そして、排水弁44を開放したままドラム19を高速で回転させて洗濯物の脱水を行う。この状態(排水弁44が開放された状態)では、排水弁44よりも高い位置に配置されている案内部材60内の除菌剤53に洗濯水が及ぶことはない。また、案内部材60を水槽カバー25から取り外す際に洗濯水が溢れ出してしまうことはない。
制御装置16は脱水工程を終了すると乾燥工程を実行する。乾燥工程では、制御装置16は、上記した第1の実施形態に記載したものと同様にして、ドラム19を低速で回転させると共に、温風装置22により温風を供給してドラム19内の洗濯物の乾燥を行う。このとき、温風装置22の吹出口32aから供給される温風は、水槽18内部において正面視下部左側の部分に直接向かうこととなる(図10中矢印E参照)。しかしながら、この第2の実施形態では、案内部材60(換言すれば、この案内部材60に設けられた除菌剤ケース62)は、上記したように水槽18の正面視左斜め上方に配置されており、この位置に対しては、温風が直接向かうことはなく温風の熱による温度上昇は水槽18内の他の部分と比較して低くなる。そのため、除菌剤ケース62内の除菌剤53の熱による温度上昇が他の部分より小さくなる。
以上に説明したように、第2の実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
案内部材60を排水弁44よりも高い位置に配置したので、排水弁44を介して水槽18内の洗濯水が排水されると、案内部材60に設けられた除菌剤ケース62に洗濯水が及ばない状態が形成される。これにより、案内部材60(換言すれば、除菌剤ケース62)を循環経路43から取り外す際に洗濯水の残水が溢れ出してしまうことを防止でき除菌剤53のメンテナンスを容易に行うことができる。
更に、この状態では、除菌剤ケース62内の除菌剤53に洗濯水が接触しないので、除菌剤53の成分が洗濯水中に溶出されることはない。これにより、除菌剤53が不必要に消費されてしまうことを防止でき除菌剤53を有効に使用することができる。
また、除菌剤ケース62を循環経路43の下流側端部に着脱可能な案内部材60に設けたので、循環経路43から案内部材60を取り外すと、これと共に除菌剤ケース62も取り外されることになる。つまり、案内部材60を洗浄する場合や交換する場合に、同時に、除菌剤53のメンテナンスを行うことができる。また、案内部材60を設けた循環経路43の下流側端部は水槽18内部(即ち、ユーザが洗濯をする際に必ず視認できる位置)に連結されていることから、水槽18に洗濯物を出し入れすることに付随して除菌剤53の状態を確認することができる。更に、水槽18に繋がる開口部7aが洗濯機1の前面側に比較的大きく形成されているので、案内部材60に容易に手を延ばすことができ、その着脱自体が容易なものとなる。これにより、除菌剤53のメンテナンスをより一層容易に行うことができる。
除菌剤ケース62を、温風装置22から供給される温風の熱による温度上昇が水槽18内の他の部分と比較して低くなる位置に配置したので、除菌剤53の温度上昇が他の部分よりも小さくなる状態が実現され、除菌剤53が熱衝撃によって破砕されてしまうことを未然に防止することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図14および図15を参照して説明する。なお、この第3の実施形態では、除菌剤53を収容するための除菌剤ケースをリントフィルタ47に設けるのではなくリントフィルタ47とは別に設けるものを記載する。以下、上記した第1の実施形態に記載したものと同一の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
まず、第3の実施形態の構成について説明する。図14において、除菌剤カバー70は、タンク部74の内周壁に沿って略半円状に形成された板部70aと、この板部70aに対して垂直な方向に延びる略矩形状の板部70bとを備えて構成されている。板部70a,70bには、その略全面に亘って複数の通水孔71が設けられている。また、板部70aの略中央部には略円形状の挿通孔72が形成されていると共に、その下端には扁平な棒形状の引出部73が設けられている。
一方、フィルタケース21は、第1の実施形態に記載したものと同様に、排水弁44よりも高い位置に配置されている。また、フィルタケース21のタンク部74(図15参照)は、この第3の実施形態においては第1の実施形態で記載したタンク部34に比較して、排水口74aよりも奥側(図15では左側)の部分が若干長く形成されていると共に、ねじ75をねじ込み可能なねじ孔76が設けられている。
そして、上記した除菌剤カバー70は、図15に示すように、タンク部74内において、ねじ75にねじ止めされることにより着脱可能になっていて、この除菌剤カバー70とタンク部74の奥側の一部により除菌剤53を収容可能な除菌剤ケース77(処理剤収容部に相当)が形成されている。なお、この第3の実施形態においても第1の実施形態に記載したものと同様にして除菌剤53を袋54に収容して使用する。また、除菌剤カバー70の引出部73の上部に位置してリントフィルタ47が配設されるようになっている。つまり、除菌剤カバー70およびリントフィルタ47をタンク部74(フィルタケース21)に取り付けた状態では、リントフィルタ47はタンク部74の流入口35に対する接続口74b(タンク部の循環経路に対する接続口に相当)側に配置され、除菌剤ケース77はリントフィルタ47に隣接して接続口74b側とは反対側に配置されることとなる。また、引出部73はリントフィルタ47側へ延びるように配置される。
次に、第3の実施形態の作用について説明する。
洗濯工程(すすぎ工程)では、上記した第1の実施形態に記載したものと同様にして、水道水を水槽18に給水後、ドラム19内の洗濯物の洗濯(すすぎ)を実行すると共に、水槽18内の洗濯水を循環経路43を通して循環させる。
この循環の過程においてフィルタケース21内では、流入口35から流入した洗濯水は一旦タンク部74に溜められる。このとき、除菌剤ケース77を、タンク部74内においてタンク部74の接続口74b側とは反対側に位置させ、かつ、リントフィルタ47とは別に配置したので、流入口35からタンク部74内に流入した洗濯水中の異物は、除菌剤ケース77に及ぶ前にリントフィルタ47により捕獲され、かつ、リントフィルタ47により一旦捕獲された洗濯水中の異物は除菌剤ケース77に及びにくくなる。
そして、タンク部74内に洗濯水が溜められた状態では、除菌剤ケース77内の除菌剤53に洗濯水が接触するので、洗濯水には除菌剤53から銀イオンやリン酸カルシウムなどの各成分が溶出される。その後、タンク部74内の洗濯水は、循環ポンプ33側に連通する接続口74cを介して流出口36から流出される。
制御装置16は洗濯工程およびすすぎ工程を終了すると脱水工程を実行する。脱水工程では、制御装置16は第1の実施形態に記載したものと同様にして、排水弁44を開放させることにより水槽18内の洗濯水を排水するので、排水弁44よりも高い位置に配置されている除菌剤ケース77内の除菌剤53が洗濯水に浸漬したままの状態になることはない。また、リントフィルタ47および除菌剤カバー70をタンク部74から取り出したとしても、タンク部74から洗濯水が溢れ出してしまうことはない。また、リントフィルタ47を取り外した状態では、タンク部74内では、除菌剤カバー70の引出部73がリントフィルタ47の取り出し方向側に延びた状態となる。
制御装置16は脱水工程を終了すると乾燥工程を実行して温風装置22を稼動させるが、この第3の実施形態においても、除菌剤ケース77(フィルタケース21)は、温風装置22に対して対角となる位置(温風装置22から離れた位置)に配置されているので、除菌剤ケース77内の除菌剤53の熱による温度上昇は他の部分より小さくなる。
以上に説明したように、第3の実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
除菌剤ケース77を排水弁44よりも高い位置に配置したので、排水弁44を介して水槽18内の洗濯水が排水されると、除菌剤ケース77が洗濯水に浸漬したままの状態になることはない。これにより、除菌剤ケース77を構成する除菌剤カバー70を循環経路43から取り外す際に洗濯水の残水が溢れ出してしまうことを防止でき除菌剤53のメンテナンスを容易に行うことができる。
更に、この状態では、除菌剤ケース77の除菌剤53に洗濯水が接触しないので、除菌剤53の成分が洗濯水中に溶出されることはない。これにより、除菌剤53が不必要に消費されてしまうことを防止でき除菌剤53を有効に使用することができる。
また、除菌剤ケース77をリントフィルタ47に隣接する位置に設けたので、循環経路43からリントフィルタ47を取り外すことに続いて除菌剤ケース77(除菌剤カバー70)を取り外すことができる。つまり、リントフィルタ47を洗浄する場合や交換する場合に付随して除菌剤53のメンテナンスを行うことができる。
除菌剤ケース77をリントフィルタ47とは別に設ける構成としたので、リントフィルタ47により一旦捕獲された洗濯水中の異物は除菌剤ケース77側に及びにくくなり、除菌剤53を衛生的に使用することができる。
除菌剤ケース77(除菌剤カバー70)にリントフィルタ47側へ延びる引出部73を設けたので、タンク部74からリントフィルタ47を取り外すと、引出部73がリントフィルタ47の取り出し方向側に延びた状態となる。この状態では、引出部73をリントフィルタ47の取り外し方向へ引き出すことにより、除菌剤ケース77(除菌剤カバー70)をタンク部74の奥側から容易に取り出すことができる。
また、タンク部74内において、リントフィルタ47をタンク部74の接続口74b側に配置し、除菌剤ケース77を接続口74b側とは反対側に配置したので、流入口35からタンク部74内に流入した洗濯水中の異物は、タンク部74内において除菌剤ケース77に及ぶ前にリントフィルタ47により捕獲される。これにより、洗濯水中の異物が除菌剤53に付着しにくくなり、除菌剤53を衛生的に使用することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
除菌剤53をフィルタ状の袋54に収納して使用するのではなく、例えば、除菌剤カバー51,64,70の内壁面にフィルタ状の布を接着や融着により貼り付けておく構成であっても良い。
除菌剤53の組成成分のうち、リン酸カルシウムについては、水溶性のものであれば良く、例えば、リン酸系ガラスに属する他の化合物を使用しても良いし、ホウ酸系ガラスに属するものを使用しても良い。また、リン酸カルシウム(リン酸系ガラス)の含有量は、最適には30〜70%が好ましいが、例えば、含有量を10〜80%としても良い。
酸化亜鉛については、銀酸化物の褐色化を防止する機能を有するものであれば良く、例えば酸化セリウムであっても良い。
酸化コバルトについては、除菌剤53を着色する機能を有するものであれば良く、例えば、無機系の顔料、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン、タルク(滑石)などを使用しても良い。特に酸化銅で着色した場合では、酸化銅から溶出する銅イオンが除菌作用を有するため、銀イオンと共に除菌作用の更なる相乗効果が期待できる。なお、これらの着色材料の含有量は、人体や洗濯物に対して有害とならない範囲で使用するものとする。
除菌剤53の形状は、円盤形状に限られるものではなく、例えば、立方体や板状であっても良い。また、一粒あたりの重さや大きさを適宜変更することにより、銀イオンの溶出量を調整することも可能である。
また、上記した各実施形態では、処理剤として除菌剤53を使用したが、これに限られるものではなく洗濯に適したその他の薬剤を使用しても良い。
なお、上記した各実施形態では、水槽18の軸方向が横向きの場合を例示したが、水槽18の軸方向が上下方向となる縦軸形の洗濯機にも適用することができる。
本発明の第1の実施形態を示すものであって、洗濯機の内部構成を概略的に示す縦断側面図 洗濯機の全体的な外観を示す斜視図 洗濯機の内部構成を具体的に示す斜視図 タンク部にリントフィルタを取り付ける前の状態を示す図 フィルタケースおよび循環ポンプの内部を示す縦断側面図 タンク部にリントフィルタを取り付けた状態でのフィルタケースの内部を示す縦断側面図 リントフィルタの全体的な外観を示す斜視図 除菌剤カバーを取り外した状態でのリントフィルタの全体的な外観を示す斜視図 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 案内部材を取り付けた状態を示す正面図 案内部材を取り付けた状態を一部破断にして示す部分断面図 案内部材の全体的な外観を示す斜視図 除菌剤カバーを取り外した状態での案内部材の全体的な外観を示す斜視図 本発明の第3の実施形態を示す図4相当図 図6相当図
符号の説明
図面中、1は洗濯機、18は水槽、22は温風装置(温風発生手段)、33は循環ポンプ(循環手段)、34はタンク部、34dは接続口(循環手段の循環経路に対する接続口)、38はインペラ(循環手段の可動部)、39はインペラケース(循環手段のケース)、43は循環経路、44は排水弁(排水手段)、47はリントフィルタ(異物捕獲手段)、50は除菌剤ケース(処理剤収容部)、53は除菌剤(処理剤)、54はフィルタ状の袋、60は案内部材(案内手段)、62は除菌剤ケース(処理剤収容部)、73は引出部、74はタンク部、74bは接続口(タンク部の循環経路に対する接続口)、77は除菌剤ケース(処理剤収容部)を示す。

Claims (7)

  1. 本体内に設けられた水槽と、
    この水槽の内部と連通するように設けられた循環経路と、
    前記水槽内の洗濯水を前記循環経路を通して循環させる循環手段と、
    前記水槽内の洗濯水を前記本体外部へ排水するための排水手段と、
    前記循環経路の途中に着脱可能に設けられ前記洗濯水中の異物を捕獲する異物捕獲手段と、
    前記異物捕獲手段に設けられ、洗濯物に対して所定の効果を奏する処理剤を収容可能な処理剤収容部とを備え、
    前記異物捕獲手段は、前記本体内において、前記排水手段よりも高い位置に配置されていることを特徴とする洗濯機。
  2. 前記処理剤収容部は、
    前記循環手段の前記循環経路に対する接続口の中心からずれた位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 本体内に設けられた水槽と、
    この水槽の内部と連通するように設けられた循環経路と、
    前記水槽内の洗濯水を前記循環経路を通して循環させる循環手段と、
    前記水槽内の下部に設けられ洗濯水を前記本体外部へ排水するための排水手段と、
    前記循環経路の下流側端部に着脱可能に設けられ、前記循環経路から吐出された洗濯水を前記水槽内方に向けて案内する案内手段と、
    前記案内手段に設けられ、洗濯物に対して所定の効果を奏する処理剤を収容可能な処理剤収容部とを備えたことを特徴とする洗濯機。
  4. 本体内に設けられた水槽と、
    この水槽の内部と連通するように設けられた循環経路と、
    前記水槽内の洗濯水を前記循環経路を通して循環させる循環手段と、
    前記水槽内の洗濯水を前記本体外部へ排水するための排水手段と、
    前記循環経路の途中に着脱可能に設けられ前記洗濯水中の異物を捕獲する異物捕獲手段と、
    前記循環経路の途中の前記異物捕獲手段に隣接する位置に着脱可能に設けられ、洗濯物に対して所定の効果を奏する処理剤を収容可能な処理剤収容部とを備え、
    前記処理剤収容部は、前記本体内において、前記排水手段よりも高い位置に配置されていることを特徴とする洗濯機。
  5. 前記循環経路の途中に洗濯水を溜めるためのタンク部を備え、
    前記異物捕獲手段は、
    前記タンク部内において、前記タンク部の前記循環経路に対する接続口側に配置され、
    前記処理剤収容部は、
    前記タンク部内において、前記タンク部の前記循環経路に対する接続口側とは反対側に配置されると共に前記異物捕獲手段側へ延びる引出部を備えたことを特徴とする請求項4に記載の洗濯機。
  6. 前記処理剤は、フィルタ状の袋に収容され、
    前記フィルタ状の袋のメッシュサイズは、
    前記循環経路における前記循環手段の可動部とケースとが対向する部分の間隙の最小寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の洗濯機。
  7. 温風を発生させ前記水槽内に送風する温風発生手段を備え、
    前記処理剤収容部は、
    前記温風発生手段から受ける熱による温度上昇が他の部分と比較して低くなる位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の洗濯機。


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