JP2013139760A - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】スクロール圧縮機の逆相運転時における固定スクロールと揺動スクロールの焼付きを防止するために、圧縮室内への冷媒の供給経路を確保すること、及び、スクロール圧縮機の摺動部の摩耗等を防止するために、スクロール圧縮機の逆相運転を早期に停止させること。
【解決手段】吐出口1dに連通するチャンバー室31と、チャンバー31室に連通する第2吐出口21を開閉する吐出弁装置20と、逆相運転時に、固定スクロール1に設けられた連通孔33を通じて、圧縮機構部の低圧空間からチャンバー室31への冷媒の流れを許容するチャンバー室内逆止弁装置34と、密閉容器内空間10aからチャンバー室31への冷媒の流れを許容する連通路24と、フレーム14に設けられた連通孔3f、4fを通じて、圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間への冷媒の流れを許容するフレーム部逆止弁装置40と、を備えたスクロール圧縮機100。
【選択図】図3
【解決手段】吐出口1dに連通するチャンバー室31と、チャンバー31室に連通する第2吐出口21を開閉する吐出弁装置20と、逆相運転時に、固定スクロール1に設けられた連通孔33を通じて、圧縮機構部の低圧空間からチャンバー室31への冷媒の流れを許容するチャンバー室内逆止弁装置34と、密閉容器内空間10aからチャンバー室31への冷媒の流れを許容する連通路24と、フレーム14に設けられた連通孔3f、4fを通じて、圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間への冷媒の流れを許容するフレーム部逆止弁装置40と、を備えたスクロール圧縮機100。
【選択図】図3
Description
本発明は、スクロール圧縮機に関し、特に、スクロール圧縮機の逆相運転時に発生する焼付き等の不具合を解消する改善手段に関するものである。
スクロール圧縮機においては、圧縮機の逆相運転時には圧縮機構は膨張機構へ変わり、冷媒は吐出空間から吸入空間へと膨張しながら移動する。圧縮室と吐出空間との間に逆止弁を有するスクロール圧縮機の場合、吐出空間から圧縮室内への冷媒の供給がないため、圧縮室内は低圧状態となる。これにより圧縮室内と圧縮室外との圧力差により、固定スクロールと揺動スクロールが圧接され、摩擦による発熱や磨耗等により、スクロール圧縮機は固定スクロールと揺動スクロールの焼付き等の致命的な損傷を受けることになる。
これに対し、特許文献1に示すように、バルブプレートに吐出弁が取り付けられているスクロール圧縮機においては、逆止弁により低圧空間から吐出空間への一方向の流れのみ許容された冷媒供給経路を持っているため、逆相運転時においても前記冷媒供給経路を介して冷媒が低圧空間から圧縮室内へ供給することができるため、焼付きを回避することができるとされている。
特許文献1によれば、スクロール圧縮機の逆相運転時には圧縮室内へ冷媒が供給されることにより、圧縮室内が低圧状態とならないため、固定スクロールと揺動スクロールが圧接し、摩擦による発熱などにより焼付くことを防止することが可能であるとされている。
しかしながら、スクロール圧縮機の逆相運転は停止されず運転し続けるため、圧縮機構部の低圧部から吐出口への冷媒の流れを許容する逆止弁および冷媒径路を設けただけでは十分ではなく、吐出口内の圧力の低下によりスクロール圧縮機の摺動部が大きく磨耗するほか、逆相運転による異常な冷媒の流れによってスクロール圧縮機が極度の高温となるため、冷媒や冷凍機油及び機械部品の劣化の原因となり、最終的にスクロール圧縮機に致命的な損傷が発生し、スクロール圧縮機は再利用不可能となる等の課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第一に、スクロール圧縮機の逆相運転時における固定スクロールと揺動スクロールの焼付きを防止するために、圧縮室内への冷媒の供給経路を確保すること、第二に、スクロール圧縮機の摺動部の摩耗等を防止するために、スクロール圧縮機の逆相運転を早期に停止させることを課題としている。
本発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と、この密閉容器内に設けられ、それぞれの台板部上に設けられた板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記固定スクロールの吸入口部に設けられた吸入逆止弁と、前記揺動スクロールを旋回駆動する主軸を有する電動機と、前記揺動スクロールの自転を防止するオルダム機構と、前記圧縮機構部と前記電動機との間に設けられ、前記主軸を半径方向に支持し、前記密閉容器に固定されたフレームと、前記固定スクロールに設けられ、圧縮された冷媒を吐出する吐出口と、を備えたスクロール圧縮機において、前記吐出口に連通するチャンバー室と、前記チャンバー室に連通する第2吐出口を開閉する吐出弁装置と、を備え、逆相運転時において、前記固定スクロールに設けられた連通孔を通じて、前記圧縮機構部の低圧空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容するチャンバー室内逆止弁装置と、密閉容器内空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容する連通路と、前記フレームに設けられた連通孔を通じて、前記圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間への冷媒の流れを許容するフレーム部逆止弁装置と、を備えたものである。
上記のように、吐出口に連通するチャンバー室と、チャンバー室に連通する第2吐出口を開閉する吐出弁装置と、を備え、逆相運転時において、固定スクロールに設けられた連通孔を通じて、圧縮機構部の低圧空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容するチャンバー室内逆止弁装置と、密閉容器内空間からチャンバー室への冷媒の流れを許容する連通路と、フレームに設けられた連通孔を通じて、圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間への冷媒の流れを許容するフレーム部逆止弁装置とを設けたので、スクロール圧縮機の逆相運転時に、冷媒がフレームに設けられた連通孔より密閉容器内空間へ流出するとともに、連通路よりチャンバー室及び吐出口へ供給されるため、圧縮室内への冷媒の供給経路を確保することができ、固定スクロールと揺動スクロールの焼付きを防止することができる。したがって、信頼性の高い圧縮機を得ることができる。
以下、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態では縦型のスクロール圧縮機について説明するが、本発明はこれに限らず横型のスクロール圧縮機にも適用できるものである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の断面図である。
この実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、吸入管7を通じて吸入された冷媒ガスを圧縮して吐出口より密閉容器10内に吐出する機能を有するものであり、高圧容器である密閉容器10と、この密閉容器10内に設置された、圧縮機構部の固定スクロール1及び揺動スクロール2と、揺動スクロール2を駆動する電動機5とを備えている。
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の断面図である。
この実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、吸入管7を通じて吸入された冷媒ガスを圧縮して吐出口より密閉容器10内に吐出する機能を有するものであり、高圧容器である密閉容器10と、この密閉容器10内に設置された、圧縮機構部の固定スクロール1及び揺動スクロール2と、揺動スクロール2を駆動する電動機5とを備えている。
固定スクロール1は、外周部をボルト(図示せず)によってフレーム14(本例では、ガイドフレーム4)に締結されており、これにより固定スクロール1とフレーム14との間に低圧空間である吸入空間2kが形成されている。フレーム14は、密閉容器10に固定されている。また、固定スクロール1の側面には、冷媒ガスの吸入管7が密閉容器10を貫通して圧入されている。固定スクロール1の台板部1aの一方の面(図1において下側の面)には板状渦巻歯1bが形成されているとともに、外周部には2個1対のオルダム案内溝1cがほぼ一直線上に形成されている。さらに、台板部1aの中央部には圧縮されて高圧となった冷媒ガスを吐出する吐出口1dが設けられている。また、オルダム案内溝1cにはオルダム機構9の2個1対の固定側キー9aが往復摺動自在に係合されている。なお、圧縮機構部の冷媒吸入口部には、圧縮された冷媒の逆流を防ぐための吸入逆止弁1eが設けられている。
揺動スクロール2は、固定スクロール1の下側に配設され、台板部2aの一方の面(図1において上側の面)には固定スクロール1の板状渦巻歯(固定スクロール渦巻歯ともいう)1bと実質的に同一形状の板状渦巻歯(揺動スクロール渦巻歯ともいう)2bが形成されている。固定スクロール渦巻歯1bと揺動スクロール渦巻歯2bとを互いに噛み合わせることにより、外周側から中心側に向かって次第に容積が縮小変化する圧縮室12が形成されている。そして、固定スクロール渦巻歯1bと揺動スクロール渦巻歯2bの外側空間は吸入空間2kとなっている。また、台板部2aにおいて、揺動スクロール渦巻歯2bが形成された面と反対側の面(図1において下側の面)の中心部には中空円筒状のボス部2dが形成されており、このボス部2dの内側面には揺動軸受2eが形成されている。また、ボス部2dと同じ側の面の外周部には、当該面に対向して設けられたコンプライアントフレーム3のスラスト荷重受3aと圧接摺動可能なスラスト面2fが形成されている。また、揺動スクロール2の台板部2aの外周部には、固定スクロール1のオルダム案内溝1cとほぼ90度の位相差を持つ2個1対のオルダム案内溝2cがほぼ一直線上に形成されており、このオルダム案内溝2cにはオルダム機構9の2個1対の揺動側キー9bが往復摺動自在に係合されている。上記のように構成されたオルダム機構9によって、揺動スクロール2は自転することなく揺動運動(旋回運動)を行うことができる。
コンプライアントフレーム3のスラスト荷重受3aの外側には、オルダム機構9のオルダムリング9cが往復摺動運動する摺動面3bが形成されている。コンプライアントフレーム3の中心部には、電動機5によって回転駆動される主軸6を半径方向に支持する主軸受3cおよび補助主軸受3dが形成されている。さらに、コンプライアントフレーム3のオルダムリング9cの往復摺動運動する摺動面3bには、吸入空間(台板外周部空間)2kとフレーム上部空間4aとを連通する連通孔3fがオルダムリング9cの内側に連通するように形成されている。
また図1に示すように、コンプライアントフレーム3は、ガイドフレーム4内に収納されている。ガイドフレーム4の内側面の固定スクロール1側(図1において上側)には、上嵌合円筒面4cが形成されており、コンプライアントフレーム3の外周面に形成された上嵌合円筒面3pと係合されている。一方、ガイドフレーム4の内側面の電動機側(図1において下側)には、下嵌合円筒面4dが形成されており、コンプライアントフレーム3の外周面に形成された下嵌合円筒面3sと係合されている。また、上下を揺動スクロール2の台板部2aとコンプライアントフレーム3とで囲われたスラスト荷重受3aの外周側の空間、すなわち台板外周部空間は吸入ガス雰囲気(吸入圧)の吸入空間2k(低圧空間)となっている。
なお、本実施の形態1では、コンプライアントフレーム3とガイドフレーム4とは別体に構成されているが、これに限らず、両フレームを一体の一つのフレームで構成してもよい。
なお、本実施の形態1では、コンプライアントフレーム3とガイドフレーム4とは別体に構成されているが、これに限らず、両フレームを一体の一つのフレームで構成してもよい。
揺動スクロール2は、電動機5によって駆動される。この電動機5は、主軸6が取り付けられた電動機回転子5aと、電動機回転子5aを回転駆動するステーター5bとを有する。ステーター5bは密閉容器10に固定されている。
主軸6の揺動スクロール2側(図1において上側)の端部には、揺動スクロール2の揺動軸受2eと回転自在に係合する揺動軸部(偏心軸部)6aが形成されており、その下側にはコンプライアントフレーム3の主軸受3cおよび補助主軸受3dと回転自在に係合する主軸部6bが形成されている。また、主軸6の他端部(図1において下端部)には、サブフレーム8の副軸受8aと回転自在に係合する副軸部6cが形成されており、この副軸部6cと主軸部6bとの間に電動機回転子5aが焼きばめによって取り付けられている。また、ボス部外側空間2n内において主軸6の上部には主軸バランサー6dが取り付けられており、主軸バランサー6dと揺動軸部6aによって静バランスおよび動バランスがとられている。
ここで、図2に基づいて固定スクロール1と揺動スクロール2の焼付き防止機構30を説明する。
図2は、実施の形態1における焼付き防止機構30を示す部分断面図である。
図2に示すように、固定スクロール1の台板部1aに、吐出口1dに連通する吐出中間室としてチャンバー室31が形成されている。チャンバー室31の開口部は、吐出弁装置20を備えるプレート32によって塞がれている。
図2に示すように、固定スクロール1の台板部1aに、吐出口1dに連通する吐出中間室としてチャンバー室31が形成されている。チャンバー室31の開口部は、吐出弁装置20を備えるプレート32によって塞がれている。
チャンバー室31内には、固定スクロール1の台板部1aに設けられた連通孔33を通じて、圧縮機構部の低圧空間(台板外周部空間又は吸入空間2k)からチャンバー室31への流れを許容する逆止弁装置(チャンバー室内逆止弁装置)34が設けられている。チャンバー室内逆止弁装置34は、連通孔33を開閉する逆止弁35と弁押さえ36とから構成されている。ここで、弁押さえ36は、弾性部材よりなる逆止弁35の移動量を規制するものであり、逆止弁35のストッパーの役割を果たすものである。
吐出弁装置20は、プレート32に第2吐出口21を設けるとともに、この第2吐出口21を開閉する吐出弁22と弁押さえ36と同様の機能を有する弁押さえ23とを備えており、さらに吐出弁22には、密閉容器内空間10aからチャンバー室31への微少な流れを許容する連通路(例えば、微小な連通孔)24が設けられている。
上記のように吐出弁装置20を構成することにより、圧縮機停止時に、圧縮室12内の冷媒が吸入空間2k側へ流れようとして発生する逆転を防止する役割等を果たす。
なお、連通孔を含む連通路24は、吐出弁22に設けられているが、密閉容器内空間10aと圧縮室最内室又は第2吐出口21などと連通する機能を有していれば、チャンバー室31や、固定スクロール1、プレート32等に設けてもよい。
吐出弁装置20は、プレート32に第2吐出口21を設けるとともに、この第2吐出口21を開閉する吐出弁22と弁押さえ36と同様の機能を有する弁押さえ23とを備えており、さらに吐出弁22には、密閉容器内空間10aからチャンバー室31への微少な流れを許容する連通路(例えば、微小な連通孔)24が設けられている。
上記のように吐出弁装置20を構成することにより、圧縮機停止時に、圧縮室12内の冷媒が吸入空間2k側へ流れようとして発生する逆転を防止する役割等を果たす。
なお、連通孔を含む連通路24は、吐出弁22に設けられているが、密閉容器内空間10aと圧縮室最内室又は第2吐出口21などと連通する機能を有していれば、チャンバー室31や、固定スクロール1、プレート32等に設けてもよい。
次に、上記のように構成されたスクロール圧縮機100の動作について説明する。
吐出弁22は、チャンバー室31のプレート32に設けられた第2吐出口21を塞ぐ形で設けられており、その上方に設けられた弁押さえ23は吐出弁22の移動量を規制するためのもので、吐出弁22と弁押さえ23とはボルトにて固定スクロール1の台板部1a上面に固定されている。また、固定スクロール1の台板部1aの中央には、チャンバー室31に連通する吐出口1dが設けられている。
スクロール圧縮機100の通常運転時には、台板外周側の吸入空間2kから圧縮機構部に吸入された冷媒は、電動機5の主軸6の回転による揺動スクロール2の旋回運動によって、固定スクロール渦巻歯1bと揺動スクロール渦巻歯2bとの間に形成される圧縮室12を中心側に向かって次第に縮小させることで圧縮され、この圧縮された冷媒が吐出口1dを通じて、チャンバー室31内に吐出される。
スクロール圧縮機100の通常運転時には、台板外周側の吸入空間2kから圧縮機構部に吸入された冷媒は、電動機5の主軸6の回転による揺動スクロール2の旋回運動によって、固定スクロール渦巻歯1bと揺動スクロール渦巻歯2bとの間に形成される圧縮室12を中心側に向かって次第に縮小させることで圧縮され、この圧縮された冷媒が吐出口1dを通じて、チャンバー室31内に吐出される。
こうして、スクロール圧縮機100の通常運転時には、圧縮室12から吐出された冷媒は、一旦、吐出口1d及びチャンバー室31内に満たされる。チャンバー室31内の圧力が密閉容器内空間10aである吐出空間の圧力よりも高まった場合に、冷媒は吐出弁22を押し上げて、チャンバー室31内から密閉容器内空間10aへ吐出される。この時、チャンバー室31内に設置されている吸入空間2kとチャンバー室31内とをつなぐ連通孔33に設けられている逆止弁35は閉じている。また、吐出弁22に設けられた微小な連通路24からは、チャンバー室31内の圧力と密閉容器内空間10aの圧力との関係から、冷媒が密閉容器内空間10aからチャンバー室31内へ流れ込んだり、逆に流れ出したりしているが、連通路24からの流れは、チャンバー室31のプレート32に設けられている第2吐出口21からの冷媒の流れに対して僅かであり、スクロール圧縮機100の性能に与える影響は無視できる程度である。なお、第2吐出口21から密閉容器内空間10aに吐出された圧縮冷媒は、吐出管13から圧縮機外へ吐出される。
逆に、スクロール圧縮機100が逆相運転を行うと、通常圧縮動作を行う圧縮機構部は膨張機構として動作する。このとき、圧縮室12内では、固定スクロール1中央部の吐出口1dから冷媒を吸入し、徐々に減圧しながら吸入空間2kへと冷媒を導く。もし、吐出口1dが上記のような吐出弁22によって塞がれているとすると、冷媒を吸入すべき吐出口1dには十分な冷媒が存在しなくなり、圧縮室12内は逆相運転を続けるに従い減圧していくことになる。そのような場合、圧縮室12は最終的に真空状態になる場合もある。
このように、圧縮室12内が減圧していく中で、揺動軸上面ボス部空間2pは吐出圧であり、ボス部外側空間2nは吐出圧と吸入圧の中間圧であり、吸入空間2kは低圧であるため、それらの圧力と圧縮室12内中央部との差圧により、揺動スクロール2は固定スクロール1側(図1において上方)へ吸い付けられる。したがって、強く吸い付けられたまま運転した場合、固定スクロール1と揺動スクロール2とは摩擦による発熱等の影響により焼付きを起こすか、もしくは、冷媒の流動が少ない中での運転となり、圧縮機機械部品が非常に高温となり、摺動部が大きく磨耗する。いずれの場合においても、圧縮機は利用不可能となる。
そこで、上記のような現象を回避するために、本実施の形態1では、前述のようにチャンバー室31内には、固定スクロール1の台板部1aに設けられた連通孔33を通じて、吸入空間2kからチャンバー室31内への流れを許容する逆止弁35が設けられている。また、チャンバー室31のプレート32に設けられた第2吐出口21を開閉する吐出弁22に、密閉容器内空間10aからチャンバー室31への微少な流れを許容する連通路24が設けられている。連通路24によって冷媒の供給径路が確保される。
スクロール圧縮機100の逆相運転が実施されると、吐出口1d内の冷媒が吸入空間2k側へ移動していき、次いでチャンバー室31内の冷媒が圧縮室12を通って吸入空間2kへと移動していく。逆相運転が継続する限り、冷媒は膨張しながら吸入空間2kへ移動していき、圧縮室12内の圧力は低下していく。また同時に、吐出口1d及びチャンバー室31内の圧力も低下していく。また、連通路24からも密閉容器内空間10aの高圧の冷媒がチャンバー室31内へ流入するが、その流入量は連通孔33からの流入量に比べて僅かである。したがって、吐出口1d及びチャンバー室31内の圧力は低下していく。この時、チャンバー室31内の圧力より吸入空間2kの圧力が高くなったときに、逆止弁35が開き、吸入空間2kの冷媒がチャンバー室31内へと供給される。これにより圧縮室12内に冷媒が供給されることとなるので、圧縮室12内は極度の減圧状態に陥ることはなく、固定スクロール1と揺動スクロール2との焼付きが回避されることになる。
しかし、冷媒の流動が少ない中での運転を継続すると、圧縮機機械部品が非常に高温となり、摺動部が大きく磨耗したりするため、早期に逆相運転を停止させることが必要である。
図3は、そのような場合の対策の一例を示すものであり、逆相運転停止システムを示す部分断面図である。
吸入逆止弁1eは、通常停止時には、圧縮室12内の高圧冷媒が吸入空間2kへ向けて流れることによる逆転を防止する役割を果たすが、前述したように、スクロール圧縮機100の逆相運転時には圧縮室12内の冷媒が吸入空間2k側へと移動していき、固定スクロール1とフレーム14と吸入逆止弁1eとにより閉塞空間となっている吸入空間2kの圧力を高める働きをする。高まった吸入空間2kの圧力は、チャンバー室31に設けられた逆止弁31を押し上げてチャンバー室31内へ流れ、そのまま低圧となっている圧縮室12内へ流れていく。すなわち、冷媒は圧縮室12と吸入空間2kとチャンバー室31の中を循環することになり、圧縮機構部の摩擦による発熱の影響を受けて高温となっていく。
吸入逆止弁1eは、通常停止時には、圧縮室12内の高圧冷媒が吸入空間2kへ向けて流れることによる逆転を防止する役割を果たすが、前述したように、スクロール圧縮機100の逆相運転時には圧縮室12内の冷媒が吸入空間2k側へと移動していき、固定スクロール1とフレーム14と吸入逆止弁1eとにより閉塞空間となっている吸入空間2kの圧力を高める働きをする。高まった吸入空間2kの圧力は、チャンバー室31に設けられた逆止弁31を押し上げてチャンバー室31内へ流れ、そのまま低圧となっている圧縮室12内へ流れていく。すなわち、冷媒は圧縮室12と吸入空間2kとチャンバー室31の中を循環することになり、圧縮機構部の摩擦による発熱の影響を受けて高温となっていく。
そこで、図3に示すように、フレーム14(コンプライアントフレーム3及びガイドフレーム4)に、吸入空間2kから密閉容器内空間10aに連通する連通孔3f、4fを設け、また、フレーム14の下部には、連通孔3f、4fを通じて、吸入空間2kから密閉容器内空間10aへの流れを許容するフレーム部逆止弁装置40を設ける。フレーム部逆止弁装置40は、チャンバー室内逆止弁装置30と同様の構成であり、連通孔4fを開閉する逆止弁41と弁押さえ42とから構成されている。
上記のように構成することにより、フレーム14の下部に設けられた逆止弁41により、吸入空間2kから密閉容器内空間10aへの流れのみ許容している。圧縮室12内と吸入空間2kとチャンバー室31を循環する冷媒のうち一部は、コンプライアントフレーム3に設けられている連通孔3fを介してフレーム上部空間4aへと流れていき、密閉容器内空間10aと吸入空間2kとの圧力差からフレーム14に設けられている逆止弁41を押してフレーム14下方の密閉容器内空間10aへと流れる。
そして、フレーム部逆止弁装置40を介して連通孔4fから流出する冷媒が接触する位置に、電動機5の逆相回転を停止させる電動機保護装置5cを設ける。すなわち、本実施の形態1では、フレーム14下部に設けられた逆止弁41の直下に、電動機保護装置5cを設置する。これにより、フレーム14に設けた逆止弁41より流れ出た冷媒が電動機保護装置5cへ当たる。
電動機保護装置5cは、温度により電動機5の電源を遮断する温度センサー又は温度スイッチを有するものであり、高温冷媒が接触することによって保護装置5cを作動させ、スクロール圧縮機100を早期に停止させることができる。
電動機保護装置5cは、温度により電動機5の電源を遮断する温度センサー又は温度スイッチを有するものであり、高温冷媒が接触することによって保護装置5cを作動させ、スクロール圧縮機100を早期に停止させることができる。
逆相運転により高圧となった吸入空間2kの冷媒を利用して電動機保護装置5cを作動させる場合、圧縮室12内と吸入空間2kとチャンバー室31を循環させる冷媒が不足するが、吐出弁22に設けた微小な連通路24によって密閉容器内空間10aから冷媒を補うことで、電動機保護装置5cを作動させる前に焼付きが発生することを防止できる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2における温度センサーの設置例を示す説明図である。実施の形態1において、フレーム14下部に逆止弁41を設けない場合に、固定スクロール1の台板部1aの低圧側部分に設けられた連通孔51を通じて、圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間10aへの流れを許容する固定スクロール部逆止弁装置50を設ける。固定スクロール部逆止弁装置50は、チャンバー室内逆止弁装置30及びフレーム部逆止弁装置40と同様の構成であり、連通孔51を開閉する逆止弁52と弁押さえ53とから構成されている。
図4は、実施の形態2における温度センサーの設置例を示す説明図である。実施の形態1において、フレーム14下部に逆止弁41を設けない場合に、固定スクロール1の台板部1aの低圧側部分に設けられた連通孔51を通じて、圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間10aへの流れを許容する固定スクロール部逆止弁装置50を設ける。固定スクロール部逆止弁装置50は、チャンバー室内逆止弁装置30及びフレーム部逆止弁装置40と同様の構成であり、連通孔51を開閉する逆止弁52と弁押さえ53とから構成されている。
固定スクロール1の上部の密閉容器内空間10aは、密閉容器10の上シェルに近いため、逆相運転によって圧力の高まった吸入空間2kの冷媒を逆止弁52を介して上シェル近傍へ流すことで、上シェルの温度を速やかに上昇させる。密閉容器10の外側又は内側上部には温度による保護装置60を備え、高温冷媒や圧縮機構部の摩擦による発熱によって密閉容器10の上端部の温度上昇を検知し、スクロール圧縮機100の逆相運転を早期に停止させることができる。このような保護装置60は、温度により電動機5の電源を遮断する温度センサー又は温度スイッチにより構成される。
実施の形態3.
実施の形態2において、固定スクロール1の上部に逆止弁52を介して吸入空間2kから密閉容器内空間10aへの冷媒の流路を設けない場合に、密閉容器10の外側上部に温度による保護装置60を設置することで、摩擦などによって発生した圧縮機機械部品の温度を検知し、スクロール圧縮機100の逆相運転を早期に停止させることができる。圧縮機構部は密閉容器10の上部に位置しているため、圧縮機構部の温度は密閉容器10の上部に伝わり易く、圧縮機に致命的な損傷が発生する前に上シェルの温度から圧縮機逆相運転を停止させることができる。
温度による保護装置60は、圧縮機機械部品の温度をより正しく検知するため、スクロール圧縮機100の内部、例えば図4に示すように、固定スクロール1の吐出口1d周辺等に設置することが好ましい。
実施の形態2において、固定スクロール1の上部に逆止弁52を介して吸入空間2kから密閉容器内空間10aへの冷媒の流路を設けない場合に、密閉容器10の外側上部に温度による保護装置60を設置することで、摩擦などによって発生した圧縮機機械部品の温度を検知し、スクロール圧縮機100の逆相運転を早期に停止させることができる。圧縮機構部は密閉容器10の上部に位置しているため、圧縮機構部の温度は密閉容器10の上部に伝わり易く、圧縮機に致命的な損傷が発生する前に上シェルの温度から圧縮機逆相運転を停止させることができる。
温度による保護装置60は、圧縮機機械部品の温度をより正しく検知するため、スクロール圧縮機100の内部、例えば図4に示すように、固定スクロール1の吐出口1d周辺等に設置することが好ましい。
1 固定スクロール、1a 台板部、1b 板状渦巻歯、1c オルダム案内溝、1d 吐出口、1e 吸入逆止弁、2 揺動スクロール、2a 台板部、2b 板状渦巻歯、2c オルダム案内溝、2d ボス部、2e 揺動軸受、2f スラスト面、2k 吸入空間、2n ボス部外側空間、2p 揺動軸上面ボス部空間、3 コンプライアントフレーム、3a スラスト荷重受、3b 摺動面、3c 主軸受、3d 補助主軸受、3f 連通孔、3p 上嵌合円筒面、3s 下嵌合円筒面、4 ガイドフレーム、4a フレーム上部空間、4c 上嵌合円筒面、4d 下嵌合円筒面、4f 連通孔、5 電動機、5a 電動機回転子、5b ステーター、5c 電動機保護装置、6 主軸、6a 揺動軸部、6b 主軸部、6c 副軸部、6d 主軸バランサー、7 吸入管、8 サブフレーム、8a 副軸受、9 オルダム機構、9a 固定側キー、9b 揺動側キー、9c オルダムリング、10 密閉容器、10a 密閉容器内空間、12 圧縮室、13 吐出管、14 フレーム、20 吐出弁装置、21 第2吐出口、22 吐出弁、23 弁押さえ、24 連通路、30 焼付き防止機構、31 チャンバー室、32 プレート、33 連通孔、34 チャンバー室内逆止弁装置、35 逆止弁、36 弁押さえ、40 フレーム部逆止弁装置、41 逆止弁、42 弁押さえ、50 固定スクロール部逆止弁装置、51 連通孔、52 逆止弁、53 弁押さえ、60 温度による保護装置、100 スクロール圧縮機。
Claims (6)
- 密閉容器と、この密閉容器内に設けられ、それぞれの台板部上に設けられた板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記固定スクロールの吸入口部に設けられた吸入逆止弁と、前記揺動スクロールを旋回駆動する主軸を有する電動機と、前記揺動スクロールの自転を防止するオルダム機構と、前記圧縮機構部と前記電動機との間に設けられ、前記主軸を半径方向に支持し、前記密閉容器に固定されたフレームと、前記固定スクロールに設けられ、圧縮された冷媒を吐出する吐出口と、を備えたスクロール圧縮機において、
前記吐出口に連通するチャンバー室と、
前記チャンバー室に連通する第2吐出口を開閉する吐出弁装置と、を備え、逆相運転時において、
前記固定スクロールに設けられた連通孔を通じて、前記圧縮機構部の低圧空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容するチャンバー室内逆止弁装置と、
密閉容器内空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容する連通路と、
前記フレームに設けられた連通孔を通じて、前記圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間への冷媒の流れを許容するフレーム部逆止弁装置と、
を備えたことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記フレーム部逆止弁装置を介して前記連通孔から流出する冷媒が接触する位置に、前記電動機の逆相回転を停止させる電動機保護装置を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
- 前記電動機保護装置は、温度により前記電動機の電源を遮断する温度センサー又は温度スイッチであることを特徴とする請求項2記載のスクロール圧縮機。
- 前記連通路は、前記吐出弁装置の吐出弁、又は、前記固定スクロールもしくは前記チャンバー室を塞ぐプレートに設けられていることを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
- 密閉容器と、この密閉容器内に設けられ、それぞれの台板部上に設けられた板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記固定スクロールの吸入口部に設けられた吸入逆止弁と、前記揺動スクロールを旋回駆動する主軸を有する電動機と、前記揺動スクロールの自転を防止するオルダム機構と、前記圧縮機構部と前記電動機との間に設けられ、前記主軸を半径方向に支持し、前記密閉容器に固定されたフレームと、前記固定スクロールに設けられ、圧縮された冷媒を吐出する吐出口と、を備えたスクロール圧縮機において、
前記吐出口に連通するチャンバー室と、
前記チャンバー室に連通する第2吐出口を開閉する吐出弁装置と、を備え、逆相運転時において、
前記固定スクロールに設けられた連通孔を通じて、前記圧縮機構部の低圧空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容するチャンバー室内逆止弁装置と、
密閉容器内空間から前記チャンバー室への冷媒の流れを許容する連通路と、
前記固定スクロールの低圧側部分に設けられた連通孔を通じて、前記圧縮機構部の低圧空間から密閉容器内空間への冷媒の流れを許容する固定スクロール部逆止弁装置と、
を備えたことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記密閉容器の外側又は内側に、温度により前記電動機の電源を遮断する温度センサー又は温度スイッチを設けたことを特徴とする請求項5記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012001086A JP2013139760A (ja) | 2012-01-06 | 2012-01-06 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012001086A JP2013139760A (ja) | 2012-01-06 | 2012-01-06 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013139760A true JP2013139760A (ja) | 2013-07-18 |
Family
ID=49037448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012001086A Pending JP2013139760A (ja) | 2012-01-06 | 2012-01-06 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013139760A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107575385A (zh) * | 2017-09-04 | 2018-01-12 | 江苏成科新能源有限公司 | 一种汽车空调涡旋压缩机 |
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2012
- 2012-01-06 JP JP2012001086A patent/JP2013139760A/ja active Pending
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CN107575385A (zh) * | 2017-09-04 | 2018-01-12 | 江苏成科新能源有限公司 | 一种汽车空调涡旋压缩机 |
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