JP2013139629A - 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

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【課題】Alを含有する方向性電磁鋼板における二次再結晶粒のゴス方位への集積度低下を防止し、磁気特性に優れる方向性電磁鋼板を製造する方法を提案する。
【解決手段】sol.Alを0.01〜0.05mass%を含有する方向性電磁鋼板の製造方法において、熱延板焼鈍は、800℃以上で焼鈍後、750℃から200〜300℃間の冷却停止温度までを冷却速度45℃/s以上で冷却し、1回目の冷間圧延は、1パス以上で、総圧下率を30〜50%とし、全パスを200mmφ以上のロールを用いて、最初の噛込温度を100℃以下として行い、中間焼鈍後の2回目の冷間圧延は、2パス以上で、総圧下率を80〜95%とし、かつ、少なくとも1パス間で200〜300℃の温度でパス間時効を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、方向性電磁鋼板の製造方法に関し、特に、鉄損が低い方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
方向性電磁鋼板は、磁束密度が高く、鉄損が低い磁気特性を有することから、主として変圧器や発電機の鉄心として広く用いられている。方向性電磁鋼板が優れた磁気特性を有する理由は、結晶方位が{110}<001>方位、いわゆるゴス方位に高度に集積しているためである。上記ゴス方位の結晶粒は、仕上焼鈍における二次再結晶において、他の方位の結晶粒の成長を抑制し、ゴス方位のみを優先的に選択成長させることにより得られる。上記の選択成長を起こさせるには、ゴス方位以外の結晶粒の成長を抑制するインヒビターを予め鋼成分として添加しておくことが必要である。このインヒビターは、熱処理によって、鋼中に析出分散相を形成し、粒成長の抑制作用としての機能を発揮する。
インヒビターの代表的なものとしては、特許文献1に開示されているAlNがある。AlNをインヒビターとして用いるこの技術では、最終冷間圧延前の焼鈍で急冷処理を施し、最終冷延圧下率を80〜95%の高圧下率とすることで、B10(1000A/mの磁場の強さでの磁束密度)で1.92〜1.95Tの高磁束密度、すなわちゴス方位への高度の集積を実現している。
しかし、この特許文献1の技術は、最終冷延圧下率が高いため、脱炭焼鈍板において二次再結晶の核となる{110}<001>方位の絶対量が少なく、二次再結晶が不安定であり、また、二次再結晶しても、磁気特性が不安定で、確実に良好な磁気特性を得ることが困難であるという問題があった。
上記問題点を解決する技術として特許文献2の技術が提案されている。この技術は、冷間圧延工程の最終冷間圧延の直前に、鋼中に平均粒子径20〜2000Åの微細カーバイドを析出させておき、この最終冷間圧延を複数パスにより、前半部では圧下率30〜75%の範囲で140℃以下の低温にて、後半部では少なくとも2回の圧下パスを150〜300℃の高温にて、かつ前半部、後半部を合わせた総圧下率80〜95%で行うことで、不安定な磁気特性を解決し、安定してゴス方位に高度に集積した材料を得ることに成功している。
しかし、近年では、省エネルギーに対する要求は厳しさを増す一方であり、上記特許文献2の技術よりさらに鉄損が低い方向性電磁鋼板の開発が求められている。
方向性電磁鋼板の鉄損を低減させる方法の一つに、二次再結晶粒を微細化する方法がある。すなわち、二次再結晶粒を微細化し、圧延方向(RD)すなわち磁化方向の粒界磁極を増加させることで磁区を細分化し、鉄損のうちの渦電流損を低減する方法である。二次再結晶粒を微細化する具体的な方法としては、従来から、脱炭焼鈍(一次再結晶焼鈍)を急速加熱する方法、最終冷間圧延の圧延温度を高める、即ち、温間圧延する方法が知られている。
例えば、特許文献3には、脱炭焼鈍の加熱速度を上げることによって二次再結晶粒を微細化する技術が、また、特許文献2には、最終冷間圧延前の中間焼鈍の冷却パターンを制御し、かつ温間圧延温度を制御することにより、多くのゴス方位核を形成し、安定的に微細な二次再結晶粒を得る技術が開示されている。これら2つの方法によれば、ゴス方位の核となる粒が脱炭焼鈍板の組織中に多く形成され、仕上焼鈍時に選択成長を起こすゴス方位が増えるので、二次再結晶粒が微細化することができる。
しかし、これらの方法によって形成される核の中には、ゴス方位から大きくずれたものも存在する。それらの方位が選択成長した場合には、ゴス方位への集積度は低下するため、せっかく二次再結晶粒を微細化しても、鉄損改善効果を十分に得ることができない。従って、二次再結晶粒微細化による鉄損改善効果を最大限に享受するためには、ゴス方位集積度の低下を防ぐ何らかの措置を講じる必要がある。しかし、上記特許文献2や特許文献3の技術では、二次再結晶粒の方位劣化を抑制するような措置は講じられていない。
特公昭46−23820号公報 特許第3873309号公報 特開平6−212262号公報
上述したように、インヒビターとしてAlを含有する方向性電磁鋼板を製造する方法において、二次再結晶粒径を微細化することによって鉄損を改善しようとする従来技術では、二次再結晶粒微細化に伴うゴス方位への集積度低下を防止する措置が十分に講じられておらず、二次再結晶粒微細化による鉄損改善効果を十分に享受できていない。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インヒビターとしてAlを含有する方向性電磁鋼板の二次再結晶粒微細化技術におけるゴス方位への集積度低下を防止し、従来にも増して低鉄損の方向性電磁鋼板を製造する方法を提案することにある。
発明者らは、上記課題を解決するべく、熱延板焼鈍条件およびその後の冷間圧延条件に着目し、鋭意検討を重ねた。その結果、熱延板焼鈍後、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を行う製造方法において、熱延板焼鈍における冷却条件を適正に制御して鋼中に微細カーバイドを分散析出させることに加えて、冷間圧延条件を適正化することによって、磁束密度を損なうことなく二次再結晶粒が微細化し、かつ先鋭化して、鉄損特性が著しく改善されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、C:0.02〜0.12mass%、Si:2.0〜4.5mass%、Mn:0.05〜0.3mass%、sol.Al:0.01〜0.05mass%およびN:0.004〜0.012mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の鋼スラブを、熱間圧延し、熱延板焼鈍し、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延し、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍し、鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布した後、二次再結晶および純化を施す仕上焼鈍する一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、上記熱延板焼鈍は、800℃以上で焼鈍後、750℃から200〜300℃間の冷却停止温度までを冷却速度45℃/s以上で冷却し、その後、放冷し、上記1回目の冷間圧延は、1パス以上で、総圧下率を25〜50%として行い、かつ、全パスを200mmφ以上のロールを用いて、最初の噛込温度を100℃以下として行い、上記2回目の冷間圧延は、2パス以上で、総圧下率を80〜95%として行い、かつ、少なくとも1パス間で、200〜300℃の温度でパス間時効を行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法を提案する。
本発明の方向性電磁鋼板の製造方法における上記2回目の冷間圧延では、総圧下率55%以上において、噛込温度が110〜190℃で圧下率が20〜30%の圧延を、100mmφ以下のロールを用いて2パス以上行うことを特徴とする。
また、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法における上記鋼スラブは、上記成分組成に加えてさらに、SおよびSeのうちから選ばれる1種または2種を合計で0.01〜0.03mass%含有することを特徴とする。
また、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法における上記鋼スラブは、上記成分組成に加えてさらに、Bi:0.005〜0.20mass%、Cr:0.05〜0.50mass%、Sb:0.005〜0.10mass%、P:0.005〜0.10mass%、W:0.005〜0.10mass%、Mo:0.005〜0.10mass%、Ni:0.05〜0.50mass%、Cu:0.05〜0.50mass%およびSn:0.05〜0.50mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法は、上記一次再結晶焼鈍の加熱過程における500〜700℃間の昇温速度を50℃/s以上とすることを特徴とする。
また、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法は、上記一次再結晶焼鈍の加熱過程における250〜500℃間のいずれかの温度範囲において10℃/s以下の昇温速度で1〜30秒間加熱する回復処理を施すことを特徴とする。
本発明によれば、インヒビターとしてAlを含有する方向性電磁鋼板における、二次再結晶粒微細化に伴う二次再結晶粒のゴス方位への集積度低下を効果的に防止することができるので、従来にも増して鉄損特性に優れた方向性電磁鋼板を製造することができる。したがって、本発明によれば、近年における省エネルギー化への要求にも応えることが可能となる。
熱延板焼鈍の冷却における冷却停止温度が、炭化物の析出状態に及ぼす影響を示す透過電子顕微鏡写真である。 熱延板焼鈍の冷却における冷却停止温度が、仕上焼鈍後の磁束密度Bおよび鉄損W17/50に及ぼす影響を示すグラフである。 1回目の冷間圧延における1パス目の噛込温度が、鉄損W17/50に及ぼす影響を示すグラフである。
まず、本発明を開発するに至った経緯について説明する。
C:0.06mass%、Si:3.2mass%、Mn:0.08mass%、sol.Al:0.026mass%およびN:0.0080mass%を含有する板厚2.5mmの熱延板を、1000℃×60秒の焼鈍後、750℃の温度から冷却速度45℃/sで、冷却停止温度を200℃、350℃および500℃に変えて冷却し、放冷した。次いで、上記熱延板焼鈍後の熱延板を、中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により板厚0.23mmの冷延板とし、その後、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍し、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布した後、仕上焼鈍して方向性電磁鋼板(製品板)とし、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定した。
図1は、熱延板焼鈍後の熱延板中の炭化物(カーバイド)の析出状態を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した組織写真であり、熱延板焼鈍後の冷却における冷却停止温度が低下するほど微細なカーバイドが析出していることがわかる。
また、図2は、上記冷却停止温度が二次再結晶焼鈍後の製品板の磁束密度Bおよび鉄損W17/50に及ぼす影響を示したものであり、カーバイドが微細に分散析出していた冷却停止温度200℃の製品板において、磁束密度を損なうことなく鉄損が大きく改善されていることがわかる。また、鉄損の改善に伴い、二次再結晶粒の微細化も確認された。
このような二次再結晶粒の微細化に伴う鉄損改善効果のメカニズムは、以下のように考えている。
ゴス方位の核は、冷間圧延によって{111}<112>粒内に導入される剪断帯の中に存在することが知られている(古林英一:鉄と鋼、56(1970)、p.734)。しかし、熱延板焼鈍後の鋼板の主方位は、{001}<110>方位であり、この方位からはゴス方位を形成することはできない。さらに、この方位は、仕上焼鈍まで残存すると、二次再結晶の発現を阻害する。したがって、ゴス方位の核を形成するには、熱延板焼鈍から一次再結晶焼鈍までの間において、(1):{001}<110>方位の破壊、(2):{111}<112>の形成および(3):{111}<112>粒内への剪断帯の導入(ゴス方位核の形成)のいずれか1以上を満たしてやる必要がある。
ところで、阿部らの報告(鉄と鋼、57(1971)、p.1123)にもあるように、微細カーバイドが分散した組織を圧延し、再結晶させると、微細カーバイドが分散していない組織よりもγファイバー({111}//NDの方位粒群。{111}<112>も含む)の形成が促進されることが知られている。これは、カーバイドが転位の移動に対して障害物となることで不均一変形が起こり、それを核としてγファイバー方位群が再結晶するためである。すなわち、熱延板焼鈍の冷却パターン(冷却速度および冷却停止温度)を制御してカーバイドを微細分散させることで、(1)および(2)の組織変化が促進されて、鉄損が低減したものと考えられる。
また、特開平10−195537号公報に開示されているように、最終冷間圧延の圧延温度を上げる、もしくは、パス間で時効処理を施すことで、剪断帯の発生が促進され、ゴス方位核が多く形成され、上記(3)の組織変化が得られる。この時、組織中に多くの{111}<112>粒が存在すれば、それだけ多くの先鋭なゴス方位核が形成されることになる。さらに、{111}<112>粒は、仕上焼鈍時に、ゴス方位に蚕食されやすい方位であるため、ゴス方位が選択成長する上でも好ましい。
従って、熱延焼鈍板組織中へのカーバイド分散による二次再結晶粒微細化は、熱延板焼鈍直後の圧延と中間焼鈍によるγファイバー発達によるものであると結論付けられる。
さらに、発明者らは、以下の実験から、1回目の圧延における最初(1パス目)の噛込温度を低温化することでも、鉄損が改善されるという知見を得た。
C:0.07mass%、Si:3.5mass%、Mn:0.07mass%、sol.Al:0.022mass%およびN:0.008mass%を含有する板厚2.6mmの熱延板を、1050℃×60秒の焼鈍後、750℃の温度から冷却停止温度200℃まで冷却速度45℃/sで急冷し、その後、放冷した。次いで、上記熱延板焼鈍後の熱延板を、中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により板厚0.23mmの冷延板とした。この際、1回目の圧延は、ロール径が250mmφの圧延機を用いて、1パス目の噛込温度を30℃、100℃および200℃の3水準に変化させた。その後、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を施し、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布した後、仕上焼鈍して方向性電磁鋼板(製品板)とし、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定した。
図3は、上記の測定結果を示したものであり、1回目の冷間圧延の最初(1パス目)の噛込温度を下げることで鉄損が改善していることがわかる。この原因は、1回目の冷間圧延を低温で行うことによって、γファイバーの発達が促進され、それによって2回目の(最終)冷間圧延で先鋭なゴス方位核が多く生成されたためであると考えられる。
したがって、温間圧延によるゴス方位核形成の前にγファイバーを発達させることは、二次再結晶方位の先鋭度を損なうことなく二次再結晶粒を微細化する上で、極めて重要なことである。
次に、本発明の方向性電磁鋼板の製造に用いる鋼素材(鋼スラブ)の成分組成について説明する。
C:0.02〜0.12mass%
Cは、熱間圧延時のα−γ変態を利用して一次再結晶組織の改善を行うのに必要な成分である。しかし、0.02mass%未満では上記効果が得られず、一方、0.12mass%を超えると、脱炭焼鈍で脱炭不足を起こし、磁気特性の劣化を招くようになる。よって、Cは0.02〜0.12mass%の範囲とする。好ましくは、0.02〜0.08mass%の範囲である。
Si:2.0〜4.5mass%
Siは、鋼の電気抵抗を高め、渦電流損を低減させるのに必要な成分である。しかし、含有量が2.0mass%未満では、電気抵抗が小さくなり、良好な鉄損特性を得ることができない。一方、4.5mass%を超えると、冷間圧延することが難しくなる。よって、Siは2.0〜4.5mass%の範囲とする。好ましくは、2.5〜4.0mass%の範囲である。
Mn:0.05〜0.3mass%
Mnは、Siと同様、鋼の電気抵抗を高める効果があり、また、熱間加工性を向上させる重要な元素である。上記効果を得るためには0.05mass%以上含有させる必要がある。しかし、0.3mass%を超えて添加すると、γ変態を誘起して、磁気特性の劣化を招く。よって、Mnは0.05〜0.3mass%の範囲とする。好ましくは、0.05〜0.15mass%の範囲である。
sol.Al:0.01〜0.05mass%、N:0.004〜0.012mass%
AlおよびNは、AlNインヒビターを形成するのに必要な元素であり、良好な二次再結晶を行わせるためには、sol.Al:0.01〜0.05mass%、N:0.004〜0.012mass%の含有が不可欠である。いずれの元素も、含有量が上記上限値を超えると、AlNの粗大化を招いてインヒビターとしての抑制力を失い、一方、上記下限値未満では、AlNの絶対量が不足し、十分な抑制力が得られない。好ましくは、sol.Al:0.01〜0.03mass%、N:0.004〜0.010mass%の範囲である。
本発明の方向性電磁鋼板は、上記必須とする成分に加えて、SおよびSeのうちから選ばれる1種または2種を下記の範囲で含有させることができる。
SおよびSe:合計で0.01〜0.03mass%
SおよびSeは、Mnと結合し、インヒビターMnS、MnSeとして機能する成分である。しかし、単独添加または併用添加のいずれの場合でも、それらの含有量が0.01mass%未満では、インヒビター機能が充分でなく、一方、0.03mass%を超えると、これらの成分を再固溶させるのに必要なスラブ加熱温度が高くなりすぎるため好ましくない。よって、これらの成分は、合計で0.01〜0.03mass%の範囲とするのが好ましい。
また、本発明の方向性電磁鋼板は、上記成分に加えてさらに、Bi,Cr,Sb,P,W,Mo,Ni,CuおよびSnのうちから選んだ1種または2種以上を下記の範囲で含有させることができる。
Bi:0.005〜0.20mass%
Biは、磁気特性とくに磁束密度を大きく向上させ、高磁束密度鋼板を得るのに有効な成分であるが、含有量が0.005mass%未満では、その添加効果に乏しく、一方、0.20mass%超えると、良好な一次再結晶組織が得られず、磁束密度の向上が得られなくなる。よって、Biは0.005〜0.20mass%の範囲で添加するのが好ましい。
Cr:0.05〜0.50mass%
Crは、鋼にBiを添加する場合に、良好なフォルステライト被膜を形成させるのに必要な成分である。しかし、含有量が0.05mass%未満では、その添加効果が得られず、一方、0.50mass%を超えて添加すると、脱炭を阻害し、磁気特性の劣化を招くようになる。よって、Crは0.05〜0.50mass%の範囲で添加するのが好ましい。なお、Biを添加しない場合でも、Crを0.05〜0.50mass%の範囲で添加することは、被膜特性および磁気特性の安定化につながるので好ましい。
Sb:0.005〜0.10mass%
Sbは、補助インヒビターとして機能し、磁気特性の向上に有用な成分である。しかし、含有量が0.005mass%未満では添加効果に乏しく、一方、0.10mass%を超えると、脱炭を阻害するようになる.よって、Sbは0.005〜0.10mass%の範囲で添加するのが好ましい。
P:0.005〜0.10mass%、W:0.005〜0.10mass%
PおよびWは、粒界に偏析して抑制力を高める成分であるが、いずれも含有量が0.005mass%未満ではその添加効果に乏しく、一方、0.10mass%を超えると良好な一次再結晶組織が得られなくなる。よって、PおよびWは、それぞれ0.005〜0.10mass%の範囲で添加するのが好ましい。
Mo:0.005〜0.10mass%
Moは、表面性状の改善に有効な成分であるが、含有量が0.005mass%未満では、その添加効果に乏しく、一方、0.10mass%を超えると、脱炭性を阻害するようになる。よって、Moは0.005〜0.10mass%の範囲で添加するのが好ましい。
Ni:0.05〜0.50mass%
Niは、磁気特性の改善に有効な成分である。しかし、含有量が0.05mass%未満では、その添加効果に乏しく、一方、0.50mass%を超えると、熱間強度の低下を招くようになる。よって、Niは0.05〜0.50mass%の範囲で添加するのが好ましい。
Cu:0.05〜0.50mass%
Cuは、被膜特性の改善に有効な成分である。しかし、含有量が0.05mass%未満では、その添加効果に乏しく、一方、0.50mass%を超えると、熱間脆性が顕著になる。よって、Cuは0.05〜0.50mass%の範囲で添加するのが好ましい。
Sn:0.05〜0.50mass%
Snは、磁気特性の改善に有効な成分であるが、含有量が0.05mass%未満ではその添加効果に乏しく、一方、0.50mass%を超えると、良好な一次再結晶組織が得られなくなる。よって、Snは0.05〜0.50mass%の範囲で添加するのが好ましい。
次に、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。
本発明の方向性電磁鋼板の製造方法は、上記に説明したAlをインヒビター成分として添加した鋼を常法の製錬プロセスで溶製し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊圧延法等で鋼素材(鋼スラブ)とし、次いで、その鋼スラブを、熱間圧延し、熱延板焼鈍し、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延で最終板厚の冷延板とし、その後、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍し、鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および純化を施す仕上焼鈍を行う一連の工程からなる。以下、具体的に各工程の製造条件について説明する。
熱間圧延
鋼スラブは、1350℃以上の温度に加熱した後、熱間圧延して熱延板とするのが好ましい。加熱温度を1350℃以上とするのは、それ以下の温度では、インヒビターの再固溶が不十分となるからである。スラブ加熱した後の熱間圧延は、常法で行えばよく、特に制限はない。
熱延板焼鈍
上記熱間圧延後の鋼板(熱延板)は、その後、800℃以上の温度で焼鈍後、750℃から200〜300℃間の冷却停止温度までを冷却速度45℃/s以上で冷却し、その後、放冷する熱延板焼鈍を施す。ここで、焼鈍温度を800℃以上としたのは、(α+γ)2相域で焼鈍することによって、α相内へCを十分に固溶させるためである。また、冷却開始温度を750℃以上とする理由は、750℃未満では、α相中におけるCの固溶限が低下し、過飽和状態からの急冷で微細カーバイドを析出させることができなくなるからである。また、冷却速度を45℃/s以上とする理由は、45℃/s未満では、Cが粒界に拡散して、粗大化したカーバイドが析出するためである。また、冷却停止温度を200〜300℃間とする理由は、200℃未満では、Cの拡散速度が低下し、析出サイトまで拡散できなくなって固溶Cが増加し、一方、300℃を超えると、粗大カーバイドが析出するためである。
1回目の冷間圧延、中間焼鈍
次に、上記の熱延板焼鈍を施した鋼板は、脱スケールした後、1回目の冷間圧延と中間焼鈍を施す。上記1回目の冷間圧延は、1パス目(最初の圧延)の噛込温度を100℃以下とし、さらに、全パスをロール径200mmφ以上のロールを用いて、総圧下率25〜50%の範囲として行うことが必要である。なお、圧延機は、ロール径が200mmφ以上であれば、リバース圧延機、タンデム圧延機のいずれを用いてもよい。
ここで、1パス目(最初の圧延)の噛込温度を100℃以下とする理由は、図3に示したように、γファイバーを発達させるためである。
また、ロール径を200mmφ以上とする理由は、大径ロールとすることで、剪断変形を抑制し、中間焼鈍後にγファイバーを発達させるためである。
また、総圧下率を25〜50%の範囲とする理由は、圧下率が25%未満では、歪誘起粒界移動による{001}<110>の回復が起こり、十分なγファイバーの発達が得られない。一方、圧下率が50%を超えると、中間焼鈍後の結晶粒が細かくなり、2回目の冷間圧延で、剪断帯が導入されにくくなるからである。
上記1回目の冷間圧延後、中間焼鈍を施すが、この焼鈍条件は、常法に従って行えばよく、特に制限はない。
2回目の冷間圧延
上記の中間焼鈍後、2回目の冷間圧延(最終冷間圧延)を施して最終板厚の冷延板とする。この2回目の冷間圧延は、総圧下率を80〜95%として行い、かつ、少なくとも1パス間では、200〜300℃の温度でパス間時効を行うことが必要である。
また、この2回目の冷間圧延では、総圧下率55%以上において、噛込温度が110〜190℃で圧下率が20〜30%の圧延を、ロール径が100mmφ以下のロールを用いて2パス以上行うことが好ましい。
ここで、2回目の冷間圧延で総圧下率80%以上を制限するのは、剪断帯を導入してゴス方位核を形成するためには、剪断変形を誘発するある程度の転位密度が必要であるが、総圧下率が80%未満では転位密度が不十分で、温間圧延によって形成されるゴス核の量が減少するためである。よって、総圧下率は80%以上とする。ただし、総圧下率95%以上では、圧下率が高過ぎて逆にゴス核の量が減少するため、好ましくない。
また、2回目の冷間圧延で、少なくとも1パス間で200〜300℃の時効処理を施す理由は、200℃以上のパス間時効を行うことで、更に転位を固着し、剪断帯の導入が促進されるが、300℃を超えると回復現象が起こり、転位密度が低下して剪断帯が導入されにくくなるためである。また、各パス間で行う時効の処理時間は、数秒でも効果はあるが、好ましくは5〜60分の範囲とするのが好ましい。
なお、温間圧延とパス間時効による転位の導入は複数回行うことで効果が増すので、2回以上行うのが好ましい。
さらに、総圧下率55%以上での噛込温度を110〜190℃として温間圧延することが好ましいのは、110℃以上で剪断帯が多く導入されるが、190℃を超えると、圧延中の{111}<112>方位の劣化が著しくなり、先鋭なゴス方位の選択成長性が低下するためである。
また、ロール径が100mmφ以下のロールを用いるのが好ましい理由は、ロール径を100mmφ以下とすることで、鋼板に導入される剪断歪量が増え、より剪断変形が起き易くなるからである。
また、温間圧延における圧下率を20〜30%とするのが好ましい理由は、圧下率が20%より小さいと剪断帯が十分に導入されず、一方、30%を超えると{111}<112>方位の先鋭度が低下し、仕上焼鈍時に選択成長が起こり難くなるためである。
上記最終板厚とした冷延板は、その後、必要に応じて鋼板表面に溝を形成する磁区細分化処理を施した後、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を施す。この脱炭は、一般的な条件、すなわち、露点が20〜70℃の湿水素と窒素ガスの混合雰囲気中で、750〜950℃の温度範囲で1〜5分間処理する通常公知の条件で行えばよく、特に制限はない。
上記の条件を満たして一次再結晶焼鈍を施すことで、一次再結晶集合組織が改善され、本発明の効果を享受することができるが、発明者らは、さらに、上記一次再結晶焼鈍の加熱過程における500〜700℃間の昇温速度を50℃/s以上とすることによって、一次再結晶板集合組織のGoss方位粒の数を増加し、二次再結晶粒径を細粒化することができ、鉄損特性がより改善されることを見出した。
その理由について、発明者らは、次のように考えている。
一次再結晶を起こす駆動力は、転位の蓄積歪エネルギーであり、その量には結晶方位依存性があるため、<111>//ND方位が最も再結晶し易く、Goss方位は相対的に再結晶し難いことが知られている。一次再結晶焼鈍の加熱過程では、比較的低温から圧延組織の回復が起こり、ある温度域を超えたところで転位の蓄積歪エネルギーが解放されて一次再結晶が起こって粒成長する。しかし、上記のように急速加熱を行った場合には、通常の昇温速度では本質的に再結晶し難い方位であるGoss方位粒が、高い蓄積歪エネルギーを保持したまま高温域まで一気に加熱されるため、再結晶が容易に起こるようになり、その結果、Goss方位粒の数が増加すると考えられる。
ここで、上記急速加熱する温度域は、その目的が再結晶させるためであるので、冷間圧延後の圧延組織の回復が起こり、かつ、再結晶核の発生が起こる500〜700℃間とするのが好ましい。また、上記温度域における昇温速度は、50℃/s以上とするのが好ましい。50℃/s未満では、圧延組織の回復を抑制する効果が小さいからである。
さらに、発明者らは、上記一次再結晶焼鈍の加熱過程の一次再結晶核発生前の温度域において、低い昇温速度で短持間の加熱を行う回復処理を施し、<111>//ND方位の蓄積歪エネルギーを低減し、最適化することで、一次再結晶板集合組織のGoss方位粒数が増加し、二次再結晶粒径が細粒化して、鉄損特性がさらに改善されることも見出した。
加熱過程の途中で回復処理を施すことによって鉄損特性がさらに改善される理由については、まだ十分に明らかとはなっていないが、発明者らは次のように考えている。
上述したように、転位の蓄積歪エネルギーには結晶方位依存性があり、圧延組織においては<111>//ND方位が最も高い歪エネルギーを有している。歪エネルギーが高いことは回復能が高いことを意味し、一次再結晶核が発生しない温度域においては、<111>//ND方位が最も回復が促進する。つまり、一次再結晶核発生前の温度域で回復処理を施すことで、<111>//ND方位の一次再結晶の優位性が失われるので、Goss方位の一次再結晶の優位性を高めることができる。
上記回復処理を施す温度域は、転位が十分に移動できる250〜500℃の温度範囲とするのが好ましい。また、上記回復処理は、10℃/s以下の昇温速度で1〜30秒間の加熱を施す条件とするのが好ましい。低速加熱時間が1秒未満では、回復効果が十分ではなく、一方、30秒を超えると、すべての結晶方位における一次再結晶の駆動力が減少し、一次再結晶自体が困難となるためである。なお、上記回復処理は、上記の温度範囲内で保定する処理としてもよい。また、上記回復処理後の温度または保定温度から500℃までの昇温速度は、任意でよいが、50℃/s以上とするのが好ましい。
なお、一次再結晶焼鈍は、一般に、脱炭焼鈍を兼ねて行われることが多いが、その場合には、焼鈍時の雰囲気を適正な酸化性雰囲気(例えばPH2O/PH2>0.1)とするのが好ましい。高い昇温速度が求められる500〜700℃間については、設備等の制約によって、酸化性雰囲気の導入が困難な場合が考えられるが、脱炭には800℃近傍での雰囲気が重要であるため、500〜700℃間の温度範囲については、PH2O/PH2≦0.1であっても問題はない。また、これらの焼鈍が困難な場合には、別途、脱炭焼鈍を設けてもよい。
上記脱炭した一次再結晶焼鈍後の鋼板は、その後、鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布した後、コイル状に巻き取り、仕上焼鈍を施す。この仕上焼鈍は、二次再結晶と、高温での純化処理を兼ねた焼鈍であり、公知のいかなるヒートパターンや雰囲気を適用することができる。
仕上焼鈍した鋼板は、その後、必要に応じて、絶縁コーティングの被成と平坦化処理を兼ねた平坦化焼鈍を施し、製品板(方向性電磁鋼板)とする。この際、製品板の表面にレーザーやプラズマジェットを照射し、磁区細分化処理を施すことも、鉄損をさらに向上させる上で好ましい。
C:0.070mass%、Si:3.34mass%、Mn:0.076mass%、Al:0.024mass%、Se:0.018mass%、Sb:0.025mass%、Ni:0.2mass%およびN:0.008mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼記号A〜Iの連続鋳造スラブ(9本)を、常法の条件で熱間圧延して板厚2.4mmの熱延コイルとした。次いで、この熱延コイルに、N雰囲気中で1050℃×40秒の焼鈍後、750℃の温度から、冷却速度を25℃/s、45℃/sおよび65℃/sに、冷却停止温度を400℃、300℃および200℃に変化させる9条件で冷却する熱延板焼鈍を施した。その後、ロール径が300mmφの4スタンドのタンデム圧延機で、1スタンド目の噛込温度を80℃とする1回目の冷間圧延を行い、板厚1.7mm(総圧下率29%)の中間冷延板とした後、N75vol%+H25vol%、露点46℃の雰囲気中で1100℃×80秒の中間焼鈍を施し、次いで、ロール径が100mmφのリバース圧延機で計7パスの2回目の冷間圧延を施し、最終板厚0.23mm(総圧下率86%)の冷延板とした。なお、上記2回目の冷間圧延における1パス目の噛込温度は140℃、各パスの圧下率は20〜30%、総圧下率55%以上の各パスでは、噛込温度を110〜190℃とし、200〜300℃の温度で10〜20分のパス間時効を行った。
2回目の冷間圧延後の鋼板は、その後、H55vol%+N45vol%、露点55℃の雰囲気中で840℃×3分の脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した後、5mass%のTiOと3mass%のSr(OH)・8HOを添加したMgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布し、コイル状に巻き取った後、仕上焼鈍を施した。なお、上記仕上焼鈍は、N中で昇温速度30℃/hrで850℃まで昇温した後、N30vol%+H70vol%の雰囲気中で昇温速度15℃/hrで1200℃まで加熱し、H雰囲気中で1200℃×5時間保持した後、降温する条件とした。上記仕上焼鈍後のコイルは、未反応の焼鈍分離剤を除去した後、張力コーティングの被成と平坦化を兼ねて800℃×1分の平坦化焼鈍を施し、製品板とした。
上記のようにして得た各製品板から試験片を採取し、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定し、その結果を表1に示した。表1から、熱延板焼鈍における冷却速度を45℃/s以上とし、冷却停止温度を200〜300℃とした発明例の鋼板は、上記範囲を外れる比較例の鋼板と比べて、同一磁束密度でも低い鉄損が得られていることがわかる。
Figure 2013139629
実施例1と同じ成分組成を有するスラブ記号a〜fの連続鋳造スラブ(6本)を、常法の条件で熱間圧延して板厚2.6mmの熱延コイルとした。次いで、この熱延コイルに、N雰囲気中で1050℃×40秒の焼鈍後、750℃の温度から冷却速度65℃/sで冷却停止温度250℃まで冷却する熱延板焼鈍を施した。その後、ロール径が100mmφのリバース圧延機またはロール径が300mmφの4スタンドのタンデム圧延機で、1パス目または1スタンド目の噛込温度を80℃、100℃および200℃の3水準とする1回目の冷間圧延を行い、板厚1.7mm(総圧下率35%)の中間冷延板とした。その後、N75vol%+H25vol%、露点46℃の雰囲気中で1100℃×80秒の中間焼鈍を施した後、ロール径100mmφのリバース圧延機で計7パスからなる2回目の冷間圧延を行い、最終板厚0.27mm(総圧下率84%)の冷延板とした。なお、上記2回目の冷間圧延における1パス目の噛込温度は120℃、各パスの圧下率は20〜30%、総圧下率55%以上の各パスでは、噛込温度を110〜190℃とし、200〜300℃の温度で10〜20分のパス間時効を行った。
上記2回目の冷間圧延後の鋼板は、その後、実施例1と同じ条件で、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布し、仕上焼鈍を施し、平坦化焼鈍を施して製品板とした。
上記のようにして得た各製品板から試験片を採取し、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定し、その結果を表2に示した。表2から、ロール径200mmφ以上のタンデム圧延機を用いて、最初の噛込温度を100℃以下として1回目の冷間圧延を行った鋼板は、他条件の鋼板に比べて、同一磁束密度でも低い鉄損が得られていることがわかる。
Figure 2013139629
実施例1と同じ成分組成を有するスラブ記号I〜IVの連続鋳造スラブ(4本)を、常法の条件で熱間圧延して板厚2.4mmの熱延コイルとした。次いで、この熱延コイルに、N雰囲気中で1050℃×40秒の焼鈍後、750℃の温度から冷却速度65℃/sで冷却停止温度250℃まで冷却する熱延板焼鈍を施した。その後、ロール径が300mmφの4スタンドのタンデム圧延機で、1スタンド目の噛込温度を100℃とする1回目の冷間圧延を行い、板厚1.7mm(総圧下率29%)の中間冷延板とした。その後、N75vol%+H25vol%、露点46℃の雰囲気中で1100℃×80秒の中間焼鈍を施した後、2回目の冷間圧延を行い、最終板厚0.23mm(総圧下率86%)の冷延板とした。
上記2回目の冷間圧延は、総圧下率55%までを、ロール径300mmφの4スタンドのタンデム圧延機で、1スタンド目の噛込温度を60〜110℃として行い、総圧下率55%以降は、ロール径100mmφのリバース圧延機で、1パス目の噛込温度を60〜80℃、110〜130℃、130〜150℃、150〜190℃の4水準として行った。なお、2回目の冷間圧延の圧延機出側の鋼板は、加工熱で昇温しているので、その熱を利用して10〜20分のパス間時効を行った。因みに、各噛込温度に対応するパス間時効温度は、噛込温度60〜80℃では100〜140℃、噛込温度110〜130℃では200〜230℃、噛込温度130〜150℃では240〜255℃、噛込温度160〜200℃では270〜300℃であった。なお、上記2回目の冷間圧延における各パスの圧下率は20〜30%で行った。
上記2回目の冷間圧延後の鋼板は、その後、実施例1と同じ条件で、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布し、仕上焼鈍を施し、平坦化焼鈍を施して製品板とした。
上記のようにして得た製品板から試験片を採取し、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定し、その結果を表3に示した。表3から、2回目の冷間圧延におけるロール径を100mmφ以下の圧延機を用いて、総圧下率55%以降において、噛込温度を110〜190℃とし、パス間時効温度を200〜300℃の範囲とした本発明の鋼板は、他条件の鋼板に比べて、鉄損特性に優れていることがわかる。
Figure 2013139629
表4に示した各種成分組成を有する連続鋳造スラブを、常法の条件で熱間圧延して板厚2.4mmの熱延コイルとし、次いで、この熱延コイルに、N雰囲気中で1050℃×40秒の焼鈍後、750℃の温度から冷却速度65℃/sで冷却停止温度250℃まで冷却する熱延板焼鈍を施した後、ロール径が300mmφの4スタンドのタンデム圧延機で、1スタンド目の噛込温度を100℃とする1回目の冷間圧延を行い、板厚1.7mm(総圧下率29%)の中間冷延板とした。その後、N75vol%+H25vol%、露点46℃の雰囲気中で1100℃×80秒の中間焼鈍を施した後、2回目の冷間圧延を行い、最終板厚0.23mm(総圧下率86%)の冷延板とした。なお、上記2回目の冷間圧延は、総圧下率55%までを、ロール径300mmφの4スタンドのタンデム圧延機で行い、総圧下率55%以降は、ロール径100mmφのリバース圧延機で行った。さらに、2回目の冷間圧延の圧延機出側の鋼板は、各パス後、加工熱を利用して、200〜300℃で10〜20分のパス間時効を行った。なお、上記2回目の冷間圧延における各パスの圧下率は20〜30%で行った。
2回目の冷間圧延後の鋼板は、その後、実施例1と同じ条件で、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布し、仕上焼鈍を施し、平坦化焼鈍を施して製品板とし、各製品板から試験片を採取し、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定し、その結果を表4に示した。
表4から、本発明に適合する成分組成を有する鋼スラブを用いて、本発明の製造方法で方向性電磁鋼板を製造することにより、極めて低鉄損の方向性電磁鋼板を得ることができることがわかる。
Figure 2013139629
実施例1に使用した鋼記号D(発明例)から得た板厚0.23mmの冷間圧延後の鋼板からサンプルを採取し、表5に示した各種条件で加熱した後、820℃×120秒で脱炭する脱炭焼鈍を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した。なお、上記一次再結晶焼鈍の加熱には誘導加熱装置を用い、加熱過程の500〜700℃間の昇温速度を種々に変化させた。また、上記一次再結晶焼鈍の加熱過程では、250℃から700℃までを20〜250℃/sで連続的に昇温する条件と、上記昇温速度で加熱途中の500℃以下の温度T1〜500℃間において、同じく表5に示した回復処理を施す条件で加熱を行った。次いで、上記一次再結晶焼鈍を施した鋼板表面に、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布した後、1190℃×50時間の二次再結晶焼鈍と純化焼鈍を兼ねた仕上焼鈍を施した。
上記のようにして得た仕上焼鈍後の鋼板から試験片を採取し、磁気特性(磁束密度B、鉄損W17/50)を測定し、その結果を表5に併記した。表5から、一次再結晶焼鈍の加熱過程における500〜700℃間の昇温速度を高めることによって、鉄損特性が大きく改善されることがわかる。また、表5に示した全ての昇温速度において、一次再結晶焼鈍の加熱過程途中の温度で回復処理を施すことによって、鉄損特性がさらに改善されることがわかる。
Figure 2013139629

Claims (6)

  1. C:0.02〜0.12mass%、Si:2.0〜4.5mass%、Mn:0.05〜0.3mass%、sol.Al:0.01〜0.05mass%およびN:0.004〜0.012mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の鋼スラブを、熱間圧延し、熱延板焼鈍し、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延し、脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍し、鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布した後、二次再結晶および純化を施す仕上焼鈍する一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、
    前記熱延板焼鈍は、800℃以上で焼鈍後、750℃から200〜300℃間の冷却停止温度までを冷却速度45℃/s以上で冷却し、その後、放冷し、
    前記1回目の冷間圧延は、1パス以上で、総圧下率を25〜50%として行い、かつ、全パスを200mmφ以上のロールを用いて、最初の噛込温度を100℃以下として行い、
    前記2回目の冷間圧延は、2パス以上で、総圧下率を80〜95%として行い、かつ、少なくとも1パス間で、200〜300℃の温度でパス間時効を行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 前記2回目の冷間圧延では、総圧下率55%以上において、噛込温度が110〜190℃で圧下率が20〜30%の圧延を、100mmφ以下のロールを用いて2パス以上行うことを特徴とする請求項1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 前記鋼スラブは、前記成分組成に加えてさらに、SおよびSeのうちから選ばれる1種または2種を合計で0.01〜0.03mass%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 前記鋼スラブは、前記成分組成に加えてさらに、Bi:0.005〜0.20mass%、Cr:0.05〜0.50mass%、Sb:0.005〜0.10mass%、P:0.005〜0.10mass%、W:0.005〜0.10mass%、Mo:0.005〜0.10mass%、Ni:0.05〜0.50mass%、Cu:0.05〜0.50mass%およびSn:0.05〜0.50mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 前記一次再結晶焼鈍の加熱過程における500〜700℃間の昇温速度を、50℃/s以上とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  6. 前記一次再結晶焼鈍の加熱過程における250〜500℃間のいずれかの温度範囲において10℃/s以下の昇温速度で1〜30秒間加熱する回復処理を施すことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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