JP2013139496A - ポリグリコール酸系樹脂組成物およびその製造方法、並びにそれを用いた延伸成形用積層体および延伸積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリグリコール酸系樹脂、該ポリグリコール酸系樹脂100質量部に対してポリエステル系熱可塑性エラストマーおよびポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマー0.5質量部以上10質量部以下、ならびに該熱可塑性エラストマー1質量部に対して溶解度パラメータが10.2〜11.0(cal/cm3)1/2である酸化防止剤0.001質量部以上0.1質量部以下を含有することを特徴とするポリグリコール酸系樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
ポリグリコール酸系樹脂、該ポリグリコール酸系樹脂100質量部に対してポリエステル系熱可塑性エラストマーおよびポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマー0.5質量部以上10質量部以下、ならびに該熱可塑性エラストマー1質量部に対して溶解度パラメータが10.2〜11.0(cal/cm3)1/2である酸化防止剤0.001質量部以上0.1質量部以下を混合してポリグリコール酸系樹脂組成物を調製する混合工程と、
前記混合工程で得られたポリグリコール酸系樹脂組成物に120〜225℃の温度で熱処理を施す加熱工程と、
を含むことを特徴とする方法である。
本発明に用いられるPGA系樹脂としては、下記式(1):
−[O−CH2−C(=O)]− (1)
で表されるグリコール酸繰り返し単位のみからなるグリコール酸の単独重合体(以下、「PGA単独重合体」という。グリコール酸の2分子間環状エステルであるグリコリドの開環重合体を含む。)、前記グリコール酸繰り返し単位を含むポリグリコール酸共重合体(以下、「PGA共重合体」という。)などが挙げられる。このようなPGA系樹脂は、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられる熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)およびポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPUE)が挙げられる。これらの熱可塑性エラストマーは、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。このような熱可塑性エラストマーをPGA系樹脂に添加することによって、隣接する熱可塑性樹脂層との間においてデラミネーションが発生しにくいPGA系樹脂層を形成することができる。また、耐デラミネーション性がより高くなるという観点から、TPEEが好ましい。
本発明に用いられる酸化防止剤は、溶解度パラメータ(以下、「SP値」と略す)が10.2〜11.0(cal/cm3)1/2のことが望ましい。このような酸化防止剤を前記熱可塑性エラストマーとともにPGA系樹脂に混合することによって、本発明のPGA系樹脂組成物を製造する際の熱処理によるPGA系樹脂組成物の溶融粘度の低下を抑制することができる。さらに、このようなPGA系樹脂組成物を用いることにより、隣接する熱可塑性樹脂層との間でデラミネーションが発生しにくいポリグリコール酸系樹脂層を形成することが可能となる。
δ=(ΣEcoh/ΣV)1/2 (i)
(式(i)中、δは対象化合物のSP値を表し、Ecohは対象化合物の構成単位の凝集エネルギー(cal/mol)を表し、Vは対象化合物の構成単位のモル分子容(cm3/mol)を表す。)
を用いて酸化防止剤のSP値(単位:(cal/cm3)1/2)を求めることができる。
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(下記式(2)、SP値:10.87(cal/cm3)1/2)、
2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](下記式(3)、SP値:10.93(cal/cm3)1/2)、
などのフェノール系酸化防止剤が挙げられる。これらの酸化防止剤は、BASF社製「IRGANOX1520L」(下記式(1))、(株)ADEKA製「アデカスタブAO−330」(下記式(2))、BASF社製「IRGANOX1035」(下記式(3))などの市販品として入手することが可能である。
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(下記式(4)、SP値:9.59(cal/cm3)1/2、(株)ADEKA製「アデカスタブAO−50」)、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](下記式(5)、SP値:9.89(cal/cm3)1/2、BASF社製「IRGANOX259」)、
4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール(下記式(6)、SP値:9.97(cal/cm3)1/2、BASF社製「IRGANOX1726」)、
などがある。
3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(下記式(7)、SP値:11.02(cal/cm3)1/2、住友化学(株)製「SUMILIZER GA−80」)、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(下記式(8)、SP値:11.26(cal/cm3)1/2、(株)ADEKA製「アデカスタブAO−40」)、
N,N’−ビス[2−[2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エチルカルボニルオキシ]エチル]オキサミド(下記式(9)、SP値:11.57(cal/cm3)1/2、Chemtura社製「ナウガードXL−1」)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(下記式(10)、SP値:11.61(cal/cm3)1/2、(株)ADEKA製「アデカスタブAO−30」)、
などがある。
本発明に用いられるPGA系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、核剤(好ましくは、窒化ホウ素粒子)、末端封止剤、熱線吸収剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤やその他の熱可塑性樹脂を添加してもよい。
本発明のPGA系樹脂組成物は、PGA系樹脂と、TPEEおよびTPUEからなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーと、特定のSP値を有する前記酸化防止剤と、必要に応じてその他の添加剤とを含有するものである。
次に、本発明の延伸成形用積層体について説明する。本発明の延伸成形用積層体は、このような本発明のPGA系樹脂組成物により形成されたPGA系樹脂層と、このPGA系樹脂層に隣接した熱可塑性樹脂層とを備えるものである。このような延伸成形用積層体は、前記PGA系樹脂組成物と前記熱可塑性樹脂とを用いて製造することができる。従って、本発明の延伸成形用積層体中のPGA系樹脂層の組成は、前記PGA系樹脂組成物の組成と同様となる。
次に、本発明の延伸積層体について説明する。本発明の延伸積層体は、上述した本発明の延伸成形用積層体に延伸処理を施してなるものであり、前記PGA系樹脂(通常は結晶化したもの)、本発明にかかる熱可塑性エラストマーおよび本発明にかかる酸化防止剤を含有するPGA系樹脂層と、前記熱可塑性樹脂層とが共延伸された延伸積層体である。このような延伸積層体は、PGA系樹脂層に特定の熱可塑性エラストマーと特定の酸化防止剤を所定量含んでいるため、PGA系樹脂層と熱可塑性樹脂層との間においてデラミネーションが発生しにくいものとなる。このような延伸積層体の代表的なものとしてはボトル、中空容器などの多層延伸成形容器が挙げられる。
酸化防止剤の溶解度パラメータ(SP値)はフェダー法(Fedor法)により算出した。すなわち、フェダーにより提案された下記式(i):
δ=(ΣEcoh/ΣV)1/2 (i)
(式(i)中、Ecohは対象化合物の構成単位の凝集エネルギー(cal/mol)を表し、Vは対象化合物の構成単位のモル分子容(cm3/mol)を表す。)
を用いて酸化防止剤のSP値δ(単位:(cal/cm3)1/2)を求めた。
PGA系樹脂組成物の溶融粘度MVを、キャピラリーレオメーター((株)安田精機製作所製「セミオートマチック キャピラリーレオメーター(軽荷重式)」(Cat.No.140−SAS−2002)、シリンダー径:9.55mm、オリフィス長:10mm、オリフィス径:1mm)を用いて、温度270℃、剪断速度122sec−1の条件で測定した。
得られたボトルについて高温高湿下での加速劣化試験を行い、耐デラミネーション性を評価した。すなわち、ボトルに4.2気圧の炭酸水を充填して栓を閉め、38℃、85%RHの雰囲気下に1日間保管した後、PET層とPGA樹脂層の間のデラミネーション発生の有無を観察した。この耐久性試験を20本のボトルについて実施し、デラミネーションが発生しなかったボトルの本数を測定した。
(1)PGA系樹脂組成物の調製
PGA樹脂((株)クレハ製、重量平均分子量:19万、溶融粘度(温度270℃、剪断速度122sec−1):600Pa・s、ガラス転移温度:38℃、融点:220℃)100質量部に、熱可塑性エラストマーとしてポリエステル系熱可塑性エラストマー(東レ・デュポン株式会社製「ハイトレル3078FG」)5質量部と、SP値が10.38(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1520L」)0.1質量部とをドライブレンドした。このブレンド物を、供給部から排出部までの間に設けた3個の区間の温度を供給部から順に200℃、230℃、240℃に設定し、ダイスの温度を215℃に設定した小型二軸混練機((株)東洋精機製作所製「2D25S」)に供給して、スクリュー回転数30rpmで溶融混練を行い、吐出量2kg/hで吐出してペレット状のPGA系樹脂組成物を得た。
前記(1)で得られたPGA系樹脂組成物を熱風循環式乾燥機(富山産業(株)製「ミニジェットオーブン」)に入れ、170℃で17時間静置して乾燥空気雰囲気下で熱処理を行なった。
前記(2)で得られた熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MV1を前記方法に従って測定した。また、酸化防止剤を添加しなかった以外は前記(1)と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、このPGA系樹脂組成物(熱処理なし)の溶融粘度MV0を前記方法に従って測定した。得られた溶融粘度MV1およびMV0から、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率((MV1/MV0)×100)を算出した。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が10.93(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1035」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が10.87(cal/cm3)1/2の酸化防止剤((株)ADEKA製「アデカスタブAO−330」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーの量を3質量部に、酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1520L」)の量を0.03質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1に示す。
酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1520L」)の量を0.01質量部に変更した以外は実施例4と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1に示す。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーの量を3質量部に、酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1035」)の量を0.03質量部に変更した以外は実施例2と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1に示す。
酸化防止剤を混合しなかった以外は実施例4と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1に示す。
酸化防止剤として、SP値が9.59(cal/cm3)1/2の酸化防止剤((株)ADEKA製「アデカスタブAO−50」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が9.89(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX259」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が9.97(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1726」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が11.02(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(住友化学(株)製「SUMILIZER GA−80」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が11.26(cal/cm3)1/2の酸化防止剤((株)ADEKA製「アデカスタブAO−40」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が11.57(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(Chemtura社製「ナウガードXL−1」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
酸化防止剤として、SP値が11.61(cal/cm3)1/2の酸化防止剤((株)ADEKA製「アデカスタブAO−30」)0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。実施例1と同様にして、このPGA系樹脂組成物に熱処理を施し、熱処理後のPGA系樹脂組成物の溶融粘度MVの保持率を求めた。その結果を表1および図1に示す。
(1)PGA系樹脂組成物の調製
酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1520L」、SP値:10.38(cal/cm3)1/2)の量を0.1質量部に変更した以外は実施例4と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製した。
前記(1)で得られたPGA系樹脂組成物を中間層用樹脂として使用し、内外層用樹脂としてポリエチレンテレフタレート(遠東紡社製「CB602S」、重量平均分子量:2万、溶融粘度(温度290℃、剪断速度122sec−1):550Pa・s、ガラス転移温度:75℃、融点:249℃)を使用し、各層用のバレルおよびランナーごとに温度制御可能な共射出成形機を使用して、ポリエチレンテレフタレート(PET)/PGA/ポリエチレンテレフタレート(PET)の3層(PGA系樹脂組成物の充填量:3質量%)からなる厚さ3.0mmのボトル用プリフォーム(以下、「3層プリフォーム」という)を作製した。中間層用バレルおよびランナーの温度はそれぞれ250℃および245℃に設定し、内外層用バレルおよびランナーの温度はともに290℃に設定した。
前記(2)で得られた3層プリフォームを115℃でブロー成形してPET/PGA/PETの3層(PGA系樹脂組成物の充填量:3質量%)からなる厚さ300μmの無色透明なボトルを得た。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2および図2に示す。
酸化防止剤として、SP値が10.93(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1035」)0.1質量部を用いた以外は実施例7と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、3層プリフォームおよびボトルを作製した。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2および図2に示す。
酸化防止剤として、SP値が10.87(cal/cm3)1/2の酸化防止剤((株)ADEKA製「アデカスタブAO−330」)0.05質量部を用いた以外は実施例7と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、3層プリフォームおよびボトルを作製した。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2に示す。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーの量を2質量部に、酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1520L」)の量を0.05質量部に変更した以外は実施例7と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、3層プリフォームおよびボトルを作製した。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2に示す。
酸化防止剤を混合しなかった以外は実施例7と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、3層プリフォームおよびボトルを作製した。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2に示す。
酸化防止剤として、SP値が9.89(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX259」)0.1質量部を用いた以外は実施例7と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、3層プリフォームおよびボトルを作製した。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2および図2に示す。
酸化防止剤として、SP値が9.97(cal/cm3)1/2の酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX1726」)0.1質量部を用いた以外は実施例7と同様にしてペレット状のPGA系樹脂組成物を調製し、3層プリフォームおよびボトルを作製した。前記方法に従って、得られたボトルの耐デラミネーション性を評価した。その結果を表2および図2に示す。
Claims (4)
- ポリグリコール酸系樹脂、該ポリグリコール酸系樹脂100質量部に対してポリエステル系熱可塑性エラストマーおよびポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマー0.5質量部以上10質量部以下、ならびに該熱可塑性エラストマー1質量部に対して溶解度パラメータが10.2〜11.0(cal/cm3)1/2である酸化防止剤0.001質量部以上0.1質量部以下を含有することを特徴とするポリグリコール酸系樹脂組成物。
- 請求項1に記載のポリグリコール酸系樹脂組成物により形成されたポリグリコール酸系樹脂層と、前記ポリグリコール酸系樹脂層に隣接した熱可塑性樹脂層とを備えることを特徴とする延伸成形用積層体。
- 請求項2に記載の延伸成形用積層体に延伸処理を施してなるものであることを特徴とする延伸積層体。
- ポリグリコール酸系樹脂、該ポリグリコール酸系樹脂100質量部に対してポリエステル系熱可塑性エラストマーおよびポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマー0.5質量部以上10質量部以下、ならびに該熱可塑性エラストマー1質量部に対して溶解度パラメータが10.2〜11.0(cal/cm3)1/2である酸化防止剤0.001質量部以上0.1質量部以下を混合してポリグリコール酸系樹脂組成物を調製する混合工程と、
前記混合工程で得られたポリグリコール酸系樹脂組成物に120〜225℃の温度で熱処理を施す加熱工程と、
を含むことを特徴とするポリグリコール酸系樹脂組成物の製造方法。
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