JP2013139428A - アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの新規な製造方法を提供する。
【解決手段】アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法であって、シリカを含む担体に、第1族金属元素を含む化合物、第2族金属元素を含む化合物、第1族金属元素及び第2族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒の存在下に、ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種を脱水反応させることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法であって、シリカを含む担体に、第1族金属元素を含む化合物、第2族金属元素を含む化合物、第1族金属元素及び第2族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒の存在下に、ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種を脱水反応させることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンを製造する方法に関する。
アセチレン結合を有する化合物は、例えば、アルキルメタクリレートの製造用原料として有用であり、例えば、触媒の存在下、一酸化炭素及びアルコール化合物をプロピンと反応させてアルキルメタクリレートを製造する方法が知られている(例えば特許文献1)。また、ジエンは、ブタジエンに代表されるように合成ゴムの製造用原料として有用であり、例えば、ブタジエンとスチレンとを共重合し、ジエン系重合体ゴムを製造する方法が知られている(例えば特許文献2)。
アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法としては、例えば、オレフィン類製造設備(スチームクラッキング法)において、ナフサの熱分解によりエチレン、プロピレンと共にプロピン等のアセチレン結合を有する化合物やプロパジエン、ブタジエン等のジエンを得る方法が知られている。すなわち、ナフサをスチームと共に加熱分解炉に導入し、得られた炭化水素類を急冷した後、精留塔に導き、塔底部よりタール、塔側部よりガスオイル、塔頂部より炭化水素類を得る方法において、アセチレン結合を有する化合物やジエンは塔頂留分の一部として得られる。
しかしながら、アセチレン結合を有する化合物やジエンはエチレン、プロピレンと共に得られる生成物であるため、ナフサの熱分解プラントの稼働状況に応じてその供給量は変動するため、安定的に供給されないという懸念がある。そのため、スチームクラッキング法以外でアセチレン結合を有する化合物やジエンを製造できる技術が必要とされている。
かかる状況下において、アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法として、例えば、特許文献3及び4には、酸化鉄及び酸化ニッケルを活性炭に担持した触媒又は活性炭に担持した水酸化鉄を焼成した触媒の存在下に、1,2−ジクロロプロパンからプロピンを製造する方法が提案され、特許文献5には、アルミナ触媒、あるいはアルミナに白金、酸化クロム又は希土類元素が担持されてなる触媒の存在下に、アセトンからプロパジエン及びプロピンを製造する方法が提案され、特許文献6には、複合酸化物触媒の存在下に、ブテンの酸化脱水素反応を行うことによりブタジエンを製造する方法が提案されている。
本発明の目的は、アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの新規な製造方法を提供することにある。
かかる状況下、本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
(1)シリカを含む担体に、第1族金属元素を含む化合物、第2族金属元素を含む化合物、第1族金属元素及び第2族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒の存在下に、下記式(I)
(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R1及びR3は一緒になって、R1及びR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物〔以下、ケトン化合物(I)ということがある〕、下記式(II)
(式中、R5、R6、R7、R8及びR9は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物〔以下、ケトン化合物(II)ということがある〕、下記式(III)
(式中、R10は、水素原子又はフェニル基を表す。)
で示される化合物〔以下、アルデヒド化合物(III)ということがある〕、下記式(IV)
(式中、R11、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子又はフェニル基を表すか、あるいは
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R13は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物〔以下、アルデヒド化合物(IV)ということがある〕及び下記式(V)
(式中、R14、R15、R16、R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16、R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物〔以下、アルデヒド化合物(V)ということがある〕からなる群より選ばれる少なくとも一種を脱水反応させることを特徴とするアセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法。
(2)前記触媒が、シリカを含む担体に第1族金属元素を含む化合物及び第1族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒である前記(1)に記載の製造方法。
(3)前記触媒が、シリカを含む担体に第1族金属元素を含む化合物が担持されてなる触媒であり、第1族金属元素を含む化合物が、第1族金属元素のハロゲン化物、第1族金属元素の炭酸塩、第1族金属元素の酸化物、第1族金属元素の水酸化物及び第1族金属元素のケイ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種である前記(2)に記載の製造方法。
(4)第1族金属元素が、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムである前記(3)に記載の製造方法。
(5)式(I)で示される化合物がアセトンである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)式(II)で示される化合物が2−ブタノンである前記(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)式(IV)で示される化合物がプロパナールである前記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)前記担体が、シリカからなるものである前記(1)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R1及びR3は一緒になって、R1及びR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物〔以下、ケトン化合物(I)ということがある〕、下記式(II)
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物〔以下、ケトン化合物(II)ということがある〕、下記式(III)
で示される化合物〔以下、アルデヒド化合物(III)ということがある〕、下記式(IV)
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R13は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物〔以下、アルデヒド化合物(IV)ということがある〕及び下記式(V)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16、R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物〔以下、アルデヒド化合物(V)ということがある〕からなる群より選ばれる少なくとも一種を脱水反応させることを特徴とするアセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法。
(2)前記触媒が、シリカを含む担体に第1族金属元素を含む化合物及び第1族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒である前記(1)に記載の製造方法。
(3)前記触媒が、シリカを含む担体に第1族金属元素を含む化合物が担持されてなる触媒であり、第1族金属元素を含む化合物が、第1族金属元素のハロゲン化物、第1族金属元素の炭酸塩、第1族金属元素の酸化物、第1族金属元素の水酸化物及び第1族金属元素のケイ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種である前記(2)に記載の製造方法。
(4)第1族金属元素が、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムである前記(3)に記載の製造方法。
(5)式(I)で示される化合物がアセトンである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)式(II)で示される化合物が2−ブタノンである前記(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)式(IV)で示される化合物がプロパナールである前記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)前記担体が、シリカからなるものである前記(1)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの新規な製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の製造方法に用いる触媒は、シリカを含む担体に、第1族金属元素を含む化合物、第2族金属元素を含む化合物、第1族金属元素及び第2族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種〔以下、金属成分ということがある。〕が担持されてなる触媒である。第1族金属元素を含む化合物、第2族金属元素を含む化合物、第1族金属元素及び第2族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種の中でも、アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンが高い選択率で得られる点で、第1族金属元素を含む化合物及び第1族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、第1族金属元素を含む化合物がより好ましい。
第1族金属元素を含む化合物としては、リチウム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合物、ルビジウム化合物、セシウム化合物が挙げられ、中でも、アセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンが高い選択率で得られる点で、ナトリウム化合物、カリウム化合物、ルビジウム化合物、セシウム化合物が好ましい。第1族金属元素を含む化合物の中でも、第1族金属元素のハロゲン化物、第1族金属元素の炭酸塩、第1族金属元素の酸化物、第1族金属元素の水酸化物、第1族金属元素のケイ酸塩が好ましく、第1族金属元素のハロゲン化物、第1族金属元素の酸化物、第1族金属元素の水酸化物、第1族金属元素のケイ酸塩がより好ましい。第1族金属元素のハロゲン化物の中でも、第1族金属元素の塩化物が好ましい。
リチウム化合物としては、フッ化リチウム(LiF)、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(LiI)等のハロゲン化リチウム、炭酸リチウム(Li2CO3)、炭酸水素リチウム(LiHCO3)、硫酸リチウム(Li2SO4)、硫酸水素リチウム(LiHSO4)、亜硫酸リチウム(Li2SO3)、亜硫酸水素リチウム(LiHSO3)、硝酸リチウム(LiNO3)、亜硝酸リチウム(LiNO2)、チオ硫酸リチウム(Li2S2O3)、ケイ酸リチウム(Li2O・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸三リチウム(Li3PO4)、ホウ酸リチウム(Li3BO3)、次亜塩素酸リチウム(LiClO)、亜塩素酸リチウム(LiClO2)、塩素酸リチウム(LiClO3)、過塩素酸リチウム(LiClO4)等のオキソ酸塩、酸化リチウム(Li2O)、過酸化リチウム(Li2O2)、水酸化リチウム(LiOH)等の酸化物及び水酸化物、酢酸リチウム(CH3COOLi)、クエン酸リチウム等の有機酸塩、水素化リチウム(LiH)、硫化リチウム(Li2S)、硫化水素リチウム(水硫化リチウム)(LiHS)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
ナトリウム化合物としては、フッ化ナトリウム(NaF)、塩化ナトリウム(NaCl)、臭化ナトリウム(NaBr)、ヨウ化ナトリウム(NaI)等のハロゲン化ナトリウム、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、硫酸水素ナトリウム(NaHSO4)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)、硝酸ナトリウム(NaNO3)、亜硝酸ナトリウム(NaNO2)、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)、ケイ酸ナトリウム(Na2O・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸三ナトリウム(Na3PO4)、ホウ酸ナトリウム(Na3BO3)、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)、亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)、塩素酸ナトリウム(NaClO3)、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)等のオキソ酸塩、酸化ナトリウム(Na2O)、過酸化ナトリウム(Na2O2)、水酸化ナトリウム(NaOH)等の酸化物及び水酸化物、酢酸ナトリウム(CH3COONa)、クエン酸ナトリウム等の有機酸塩、水素化ナトリウム(NaH)、硫化ナトリウム(Na2S)、硫化水素ナトリウム(水硫化ナトリウム)(NaHS)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
カリウム化合物としては、フッ化カリウム(KF)、塩化カリウム(KCl)、臭化カリウム(KBr)、ヨウ化カリウム(KI)等のハロゲン化カリウム、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸水素カリウム(KHCO3)、硫酸カリウム(K2SO4)、硫酸水素カリウム(KHSO4)、亜硫酸カリウム(K2SO3)、亜硫酸水素カリウム(KHSO3)、硝酸カリウム(KNO3)、亜硝酸カリウム(KNO2)、チオ硫酸カリウム(K2S2O3)、ケイ酸カリウム(K2O・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸三カリウム(K3PO4)、ホウ酸カリウム(K3BO3)、次亜塩素酸カリウム(KClO)、亜塩素酸カリウム(KClO2)、塩素酸カリウム(KClO3)、過塩素酸カリウム(KClO4)等のオキソ酸塩、酸化カリウム(K2O)、過酸化カリウム(K2O2)、水酸化カリウム(KOH)等の酸化物及び水酸化物、酢酸カリウム(CH3COOK)、クエン酸カリウム等の有機酸塩、水素化カリウム(KH)、硫化カリウム(K2S)、硫化水素カリウム(水硫化カリウム)(KHS)、水素化ホウ素カリウム(KBH4)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
ルビジウム化合物としては、フッ化ルビジウム(RbF)、塩化ルビジウム(RbCl)、臭化ルビジウム(RbBr)、ヨウ化ルビジウム(RbI)等のハロゲン化ルビジウム、炭酸ルビジウム(Rb2CO3)、炭酸水素ルビジウム(RbHCO3)、硫酸ルビジウム(Rb2SO4)、硫酸水素ルビジウム(RbHSO4)、亜硫酸ルビジウム(Rb2SO3)、亜硫酸水素ルビジウム(RbHSO3)、硝酸ルビジウム(RbNO3)、亜硝酸ルビジウム(RbNO2)、チオ硫酸ルビジウム(Rb2S2O3)、ケイ酸ルビジウム(Rb2O・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸三ルビジウム(Rb3PO4)、ホウ酸ルビジウム(Rb3BO3)、次亜塩素酸ルビジウム(RbClO)、亜塩素酸ルビジウム(RbClO2)、塩素酸ルビジウム(RbClO3)、過塩素酸ルビジウム(RbClO4)等のオキソ酸塩、酸化ルビジウム(Rb2O)、過酸化ルビジウム(Rb2O2)、水酸化ルビジウム(RbOH)等の酸化物及び水酸化物、酢酸ルビジウム(CH3COORb)、クエン酸ルビジウム等の有機酸塩、水素化ルビジウム(RbH)、硫化ルビジウム(Rb2S)、硫化水素ルビジウム(水硫化ルビジウム)(RbHS)、水素化ホウ素ルビジウム(RbBH4)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
セシウム化合物としては、フッ化セシウム(CsF)、塩化セシウム(CsCl)、臭化セシウム(CsBr)、ヨウ化セシウム(CsI)等のハロゲン化セシウム、炭酸セシウム(Cs2CO3)、炭酸水素セシウム(CsHCO3)、硫酸セシウム(Cs2SO4)、硫酸水素セシウム(CsHSO4)、亜硫酸セシウム(Cs2SO3)、亜硫酸水素セシウム(CsHSO3)、硝酸セシウム(CsNO3)、亜硝酸セシウム(CsNO2)、チオ硫酸セシウム(Cs2S2O3)、ケイ酸セシウム(Cs2O・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸三セシウム(Cs3PO4)、ホウ酸セシウム(Cs3BO3)、次亜塩素酸セシウム(CsClO)、亜塩素酸セシウム(CsClO2)、塩素酸セシウム(CsClO3)、過塩素酸セシウム(CsClO4)等のオキソ酸塩、酸化セシウム(Cs2O)、過酸化セシウム(Cs2O2)、水酸化セシウム(CsOH)等の酸化物及び水酸化物、酢酸セシウム(CH3COOCs)、クエン酸セシウム等の有機酸塩、水素化セシウム(CsH)、硫化セシウム(Cs2S)、硫化水素セシウム(水硫化セシウム)(CsHS)、水素化ホウ素セシウム(CsBH4)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
第2族金属元素を含む化合物としては、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物が挙げられ、中でも、バリウム化合物が好ましい。
マグネシウム化合物としては、フッ化マグネシウム(MgF2)、塩化マグネシウム(MgCl2)、臭化マグネシウム(MgBr2)、ヨウ化マグネシウム(MgI2)等のハロゲン化マグネシウム、炭酸マグネシウム(MgCO3)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、亜硫酸マグネシウム(MgSO3)、硝酸マグネシウム(Mg(NO3)2)、亜硝酸マグネシウム(Mg(NO2)2)、チオ硫酸マグネシウム(MgS2O3)、ケイ酸マグネシウム(MgO・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸マグネシウム(MgHPO4)、ホウ酸マグネシウム(MgB2O4)等のオキソ酸塩、酸化マグネシウム(MgO)、過酸化マグネシウム(MgO2)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)等の酸化物及び水酸化物、酢酸マグネシウム(Mg(CH3COO)2)、クエン酸マグネシウム等の有機酸塩、水素化マグネシウム(MgH2)、硫化マグネシウム(MgS)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
カルシウム化合物としては、フッ化カルシウム(CaF2)、塩化カルシウム(CaCl2)、臭化カルシウム(CaBr2)、ヨウ化カルシウム(CaI2)などのハロゲン化カルシウム、炭酸カルシウム(CaCO3)、硫酸カルシウム(CaSO4)、亜硫酸カルシウム(CaSO3)、硝酸カルシウム(Ca(NO3)2)、亜硝酸カルシウム(Ca(NO2)2)、チオ硫酸カルシウム(CaS2O3)、ケイ酸カルシウム(CaO・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸カルシウム(CaHPO4)、ホウ酸カルシウム(CaB2O4)等のオキソ酸塩、酸化カルシウム(CaO)、過酸化カルシウム(CaO2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)等の酸化物及び水酸化物、酢酸カルシウム(Ca(CH3COO)2)、クエン酸カルシウム等の有機酸塩、水素化カルシウム(CaH2)、硫化カルシウム(CaS)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
ストロンチウム化合物としては、フッ化ストロンチウム(SrF2)、塩化ストロンチウム(SrCl2)、臭化ストロンチウム(SrBr2)、ヨウ化ストロチウム(SrI2)等のハロゲン化ストロンチウム、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、硫酸ストロンチウム(SrSO4)、亜硫酸ストロンチウム(SrSO3)、硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)2)、亜硝酸ストロンチウム(Sr(NO2)2)、チオ硫酸ストロンチウム(SrS2O3)、ケイ酸ストロンチウム(SrO・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸ストロンチウム(SrHPO4)、ホウ酸ストロンチウム(SrB2O4)等のオキソ酸塩、酸化ストロンチウム(SrO)、過酸化ストロンチウム(SrO2)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)等の酸化物及び水酸化物、酢酸ストロンチウム(Sr(CH3COO)2)、クエン酸ストロンチウム等の有機酸塩、水素化ストロンチウム(SrH2)、硫化ストロンチウム(SrS)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
バリウム化合物としては、フッ化バリウム(BaF2)、塩化バリウム(BaCl2)、臭化バリウム(BaBr2)、ヨウ化ストロチウム(BaI2)等のハロゲン化バリウム、炭酸バリウム(BaCO3)、硫酸バリウム(BaSO4)、亜硫酸バリウム(BaSO3)、硝酸バリウム(Ba(NO3)2)、亜硝酸バリウム(Ba(NO2)2)、チオ硫酸バリウム(BaS2O3)、ケイ酸バリウム(BaO・nSiO2、n=1〜4[モル比])、リン酸バリウム(BaHPO4)、ホウ酸バリウム(BaB2O4)等のオキソ酸塩、酸化バリウム(BaO)、過酸化バリウム(BaO2)、水酸化バリウム(Ba(OH)2)等の酸化物及び水酸化物、酢酸バリウム(Ba(CH3COO)2)、クエン酸バリウム等の有機酸塩、水素化バリウム(BaH2)、硫化バリウム(BaS)等が挙げられ、それらの水和物が存在する場合は水和物も用いることができる。また、必要に応じて、それらの2種以上を用いてもよい。
前記触媒において、第1族金属元素が担持されてなる場合、第1族金属元素としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられ、中でも、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが好ましい。前記触媒において、第2族金属元素が担持されてなる場合、第2族金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム化合物が挙げられ、中でも、バリウムが好ましい。
前記触媒においては、シリカを含む担体を使用する。前記担体においては、シリカ以外に、チタニア、ジルコニア、酸化ニオブ、酸化スズ等の酸化物が含まれていてもよい。前記担体は、シリカ単独の担体、すなわちシリカからなる担体であってもよいし、シリカとシリカ以外の酸化物との複合酸化物であってもよいし、シリカとシリカ以外の酸化物との混合物であってもよいが、特に、シリカからなる担体が好ましい。
前記触媒において、シリカを含む担体に金属成分を担持させる方法としては、含浸法、共沈法、混練法等が挙げられる。前記触媒は、例えば、金属成分を含浸法、共沈法又は混練法等により担体に担持させ、50℃〜1000℃で熱処理することにより調製することができる。また、担持した金属成分を酸化して担持酸化物として用いることもできる。また、担持した金属成分を還元して担持金属触媒として用いることもできる。酸化は、例えば、担体に金属成分を担持した後、酸化性ガスの雰囲気下で焼成することにより行われる。酸化性ガスとは、酸化性物質を含むガスであり、例えば、酸素含有ガスが挙げられる。その酸素濃度は通常1〜30容量%程度である。この酸素源としては、通常、空気や純酸素が用いられ、必要に応じて不活性ガスで希釈される。酸化性ガスは、中でも、空気が好ましい。酸化における焼成温度は、通常100〜1000℃、好ましくは200〜800℃である。還元は、例えば、担体に金属成分を担持した後、還元性ガスの雰囲気下で焼成することにより行われる。還元性ガスとは、還元性物質を含むガスであり、例えば、水素含有ガス、一酸化炭素含有ガス、炭化水素含有ガス等が挙げられる。その水素、一酸化炭素又は炭化水素の濃度としては、通常、1〜30容量%程度であり、例えば、不活性ガスや水蒸気で濃度調整される。還元性ガスは、中でも、水素含有ガス、一酸化炭素含有ガスが好ましい。また、還元における焼成温度は、通常、100〜1000℃、好ましくは200〜800℃である。
前記触媒における金属成分の担持量は、触媒総量に対して、金属元素の重量として0.01〜30重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは0.1〜15重量%である。2種以上の金属元素が含まれる場合、金属元素の合計含有量が、前記触媒において上記範囲となればよい。
前記触媒のBET比表面積は、好ましくは1〜800m2/g、より好ましくは1〜400m2/gである。BET比表面積が1m2/gより小さいと、担持した金属成分の分散度が低下するおそれがある。また、BET比表面積が800m2/gより大きいと、触媒の熱安定性が低下するおそれがある。ここで、BET比表面積は、窒素吸着法を原理とする比表面積測定装置を用いて測定して得られる値である。
前記触媒の細孔容積としては、好ましくは0.05〜2.5ml/g、より好ましくは0.1〜1.5ml/gである。細孔容積が0.05ml/gより小さいと、細孔径が小さくなりすぎて活性が低くなるおそれがある。また、細孔容積が2.5ml/gより大きいと、担体の強度が低下して触媒が劣化し易くなるおそれがある。尚、細孔容積は、水銀圧入法で測定して得られる値である。
前記触媒は、好ましくは成形体として使用される。その形状としては、例えば、球形粒状、円柱状、ペレット状、押出形状、リング形状、ハニカム状あるいは成形後に粉砕分級した適度の大きさの顆粒状等が挙げられる。成形体は、使用される反応方式に合わせて形状が選択され、例えば、固定床反応の触媒として使用する場合は、上述の各種形状の成形体が使用される。この際、成形体の直径としては5mm以下であることが好ましい。成形体の直径が大きすぎると、脱水反応の転化率が低くなることがある。成形体の直径の下限は特に制限はないが、過度に小さくなると、触媒層での圧力損失が大きくなるため、通常は0.5mm以上のものが用いられる。また、流動床反応や移動床反応の触媒として使用する場合は、平均粒径1〜1000μm程度の球形粒状の成形体が好ましく使用され、特に流動床反応においては平均粒径10〜500μmの球形粒状の成形体が好ましく使用される。なお、ここでいう成形体の直径とは、球形粒状では球の直径、円柱状では円形断面の直径、その他の形状では断面の最大直径を意味する。
前記触媒の存在下に、ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種を脱水反応させる。
ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)において、炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。尚、炭素数3〜6のアルキル基の場合は、全ての構造異性体を含む。例えば、プロピル基の場合は、n−プロピル基及びイソプロピル基を含み、ブチル基の場合は、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基を含む。
ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)において、炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)において、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロプロピル基、メチルシクロブチル基、メチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、メチルシクロオクチル基、エチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、エチルシクロオクチル基等が挙げられる。
ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)において、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基としては、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロオクチルエチル基等が挙げられる。
ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)において、炭素数7〜10のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、トリルメチル基、フェニルブチル基等が挙げられる。
ケトン化合物(I)において、R1及びR2が一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成する場合、その環は5〜15員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは5〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数5〜15の環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロペンタデカン環等が挙げられる。
ケトン化合物(I)において、R2及びR4が一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、及び、R1及びR3が一緒になって、R1及びR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合のそれぞれにおいて、炭素数3〜13の環は3〜13員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは3〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数3〜13の環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロトリデカン環等が挙げられる。
R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基又はフェニル基を表す場合、ケトン化合物(I)としては、例えば、アセトン、1,3−ジフェニル−2−プロパノン等が挙げられる。
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す場合、ケトン化合物(I)としては、例えば、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン等が挙げられる。
R1及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、ケトン化合物(I)としては、例えば、1−シクロプロピルエタノン、1−シクロプロピル−1−プロパノン、1−シクロヘキシル−1−プロパノン等が挙げられる。
R1及びR3は一緒になって、R1及びR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、ケトン化合物(I)としては、例えば、ジシクロプロピルケトン、ジシクロヘキシルケトン等が挙げられる。
ケトン化合物(I)を脱水反応させることにより、下記式(VI)
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R4は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物である場合には、下記式(VI’)
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R4は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン及び/又は下記式(VII)
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R4は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。
ケトン化合物(I)の中でも、アセトンを使用する場合に、高い選択率でプロピン及び/又はプロパジエンが得られる点で、本発明の方法は有利に採用される。
ケトン化合物(II)において、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、及び、R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合のそれぞれにおいて、炭素数3〜13の環は3〜13員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは3〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数3〜13の環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロトリデカン環等が挙げられる。
R5、R6、R7、R8及びR9は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す場合、ケトン化合物(II)としては、例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−3−ペンタノン、2,5−ジメチル−3−ヘキサノン、5−シクロヘキシル−4−メチル−3−ヘキサノン、3−メチル−4−フェニル−2−ブタノン等が挙げられる。
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、ケトン化合物(II)としては、例えば、1−シクロプロピル−2−プロパノン、1−シクロヘキシル−2−プロパノン等が挙げられる。
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す場合、ケトン化合物(II)としては、例えば、1−シクロヘキシル−2,3,3−トリフェニル−1−プロパノン等が挙げられる。
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、ケトン化合物(II)としては、例えば、1,2−ジシクロヘキシルエタノン等が挙げられる。
ケトン化合物(II)を脱水反応させることにより、下記式(VIII)
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物である場合には、下記式(VIIIa)
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン、下記式(IXa)
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン及び/又は下記式(X)
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。また、ケトン化合物(II)において、R7が水素原子である場合、すなわち、下記式(IIb)
(式中、R5、R6、R8及びR9は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物である場合には、下記式(VIIIb)
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン、下記式(IXb)
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン及び/又は下記式(XI)
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。ケトン化合物(II)において、R5及びR7が水素原子である場合、すなわち、下記式(IIc)
R6は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物である場合には、下記式(VIIIc)
R6は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン、下記式(IXc)
R6は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン、下記式(X’)
R6は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物及び/又は下記式(XI’)
R6は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。
ケトン化合物(II)の中でも、2−ブタノンを使用する場合に、高い選択率で1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1−ブチン及び/又は2−ブチンが得られる点で、本発明の方法は有利に採用される。
アルデヒド化合物(III)としては、アセトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒドが挙げられる。アルデヒド化合物(III)を脱水反応させることにより、下記式(XII)
アルデヒド化合物(IV)において、R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、その環は3〜13員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは3〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数3〜13の環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロトリデカン環等が挙げられる。
R11、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子又はフェニル基を表す場合、アルデヒド化合物(IV)としては、例えば、プロパナール、3−フェニルプロパナール等が挙げられる。
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R13は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す場合、アルデヒド化合物(IV)としては、例えば、シクロプロピルアセトアルデヒド、シクロヘキシルアセトアルデヒド等が挙げられる。
アルデヒド化合物(IV)を脱水反応させることにより、下記式(XIII)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。また、アルデヒド化合物(IV)において、R13が水素原子である場合、すなわち、下記式(IVa)
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物である場合には、下記式(XIIIa)
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物及び/又は下記式(XIV)
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエンが得られる。また、アルデヒド化合物(IV)において、R11がフェニル基であり、R12及びR13が水素原子である場合、すなわち、下記式(IVb)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られ、アルデヒド化合物(IV)において、R11、R12及びR13が水素原子である場合には、プロピン及び/又はプロパジエンが得られる。
アルデヒド化合物(IV)の中でも、プロパナールを使用する場合に、高い選択率でプロピン及び/又はプロパジエンが得られる点で、本発明の方法は有利に採用される。
アルデヒド化合物(V)において、R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、その環は3〜13員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは3〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数3〜13の環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロトリデカン環等が挙げられる。
R14、R15、R16、R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す場合、アルデヒド化合物(V)としては、例えば、ブタナール、ペンタナール、3−メチルブタナール、3,3−ジメチルブタナール等が挙げられる。
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16、R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す場合、アルデヒド化合物(V)としては、例えば、3−シクロヘキシルプロパナール、3−フェニル−3−シクロヘキシルプロパナール等が挙げられる。
アルデヒド化合物(V)を脱水反応させることにより、下記式(XVI)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。また、アルデヒド化合物(V)において、R18が水素原子である場合、すなわち、下記式(Va)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物である場合には、下記式(XVIa)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物及び/又は下記式(XVII)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるジエンが得られる。また、アルデヒド化合物(V)において、R16及びR18が水素原子である場合、すなわち、下記式(Vb)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R17は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物である場合には、下記式(XVIb)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R17は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物、下記式(XVIIb)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R17は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるジエン及び/又は下記式(XVIII)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R17は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるジエンが得られる。また、アルデヒド化合物(V)において、R17及びR18が水素原子である場合、すなわち、下記式(Vc)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物である場合には、下記式(XVIc)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物、下記式(XVIIc)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるジエン及び/又は下記式(XIX)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。また、アルデヒド化合物(V)において、R16、R17及びR18が水素原子である場合、すなわち、下記式(Vd)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物である場合には、下記式(XVId)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物、下記式(XVIId)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン、下記式(XVIIId)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるジエン及び/又は下記式(XIXd)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示されるアセチレン結合を有する化合物が得られる。
脱水反応においては、反応系内に、原料であるケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種とともに、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、プロピレン、プロピン、プロパジエン、ブタン、ブテン、ブチン、イソブチレン、ブタジエン、窒素等が存在してもよい。
脱水反応において、反応温度は、通常200〜1200℃、好ましくは250〜1000℃、より好ましくは400〜800℃である。反応温度が200℃よりも低いと触媒の活性が低下するおそれがあり、一方、反応温度が1200℃よりも高いと触媒の活性劣化を引き起こすおそれがある。
脱水反応において、反応圧力は、0.001〜5MPa、好ましくは0.005〜0.3MPaである。反応圧力が0.001MPaより低いと生産性が低くなるおそれがあり、5MPaより高いと反応における平衡転化率が低くなるおそれがある。
本発明の反応方式としては、固定床方式、流動床方式、移動床方式等の各種の方式で実施することができるが、固定床又は流動床方式が好ましい。触媒は単独で使用してもよいし、反応に実質的に不活性な物質と希釈、混合して使用してもよい。
なお、反応を固定床方式で行う場合、ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む原料ガスの供給速度は、触媒1Lあたりの原料ガス供給速度(L/h;0℃、0.1MPa換算)、すなわちGHSV(Gas Hourly Space Velocity)で表して、1〜20000h−1、好ましくは10〜10000h−1である。ケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む原料ガス中のケトン化合物(I)、ケトン化合物(II)、アルデヒド化合物(III)、アルデヒド化合物(IV)及びアルデヒド化合物(V)からなる群より選ばれる少なくとも一種の濃度は、生産性及び触媒活性を考慮して適宜設定される。
以上、本発明にかかる好ましい実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例中、ガスの供給速度である(ml/分)は、特別に断らない限り、0℃、0.1MPaの換算値である。
実施例1
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.095gを純水7.63gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:0.94重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.095gを純水7.63gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:0.94重量%)を得た。
<触媒充填>
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒0.48g(体積1.2mL)を反応管上部より充填した。
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒0.48g(体積1.2mL)を反応管上部より充填した。
<脱水反応>
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを156ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを156ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
そして、アセトン〔式(I)中、R1、R2、R3及びR4が水素原子である化合物〕(和光純薬工業(株)製)をガス吸収ビンに仕込み、0℃に冷却した後、該ガス吸収ビンに32ml/分の速度で窒素ガスを供給して、窒素ガスをアセトンに流通させることにより得られるアセトンを同伴させた窒素ガスを、昇温時の供給窒素ガス156ml/分に加えて反応管入口から供給し(アセトン供給速度:0.0088mol/h、供給ガス中のアセトン濃度:1.7体積%)、反応圧力0.1MPaにて反応を開始した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は9564h−1であった。
反応開始後、触媒層の温度を600℃±2℃に維持し、反応開始から90分経過した時点で、反応器出口ガスをテドラーバッグに捕集し、TCD検出器を有するガスクロマトグラフィー及びFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、各生成物を定量した。一旦サンプリングを終了した後、次いで、モノクロロベンゼンの入ったトラップを2段用いて、アセトン及び高沸点成分を吸収し、1段目、2段目の吸収液をFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、アセトン及び高沸点成分を定量した。結果を表1に示した。
ここで、アセトンの転化率(%)は、以下の式(i)を用いて算出した。
アセトンの転化率(%)=[b/a]×100 (i)
a:アセトンの供給速度(mol/h)
b:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
なお、アセトンの供給速度は供給開始から終了までのガス吸収ビンの重量変化から計算した。
アセトンの転化率(%)=[b/a]×100 (i)
a:アセトンの供給速度(mol/h)
b:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
なお、アセトンの供給速度は供給開始から終了までのガス吸収ビンの重量変化から計算した。
また、各生成物の選択率(%)は、以下の式(ii)を用いて算出した。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (ii)
ここで、生成物とは、プロピン、プロパジエン、プロパン、プロピレン、メタン、エタン、エチレン、イソブチレン、一酸化炭素、及び二酸化炭素をいう。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (ii)
ここで、生成物とは、プロピン、プロパジエン、プロパン、プロピレン、メタン、エタン、エチレン、イソブチレン、一酸化炭素、及び二酸化炭素をいう。
実施例2
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.29gを純水8.16gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:2.8重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.29gを純水8.16gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:2.8重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例3
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕1.04gを純水8.25gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:9.4重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕1.04gを純水8.25gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:9.4重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例4
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化セシウム〔和光純薬工業(株)製〕0.22gを純水9.88gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化セシウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化セシウム含有量:2.2重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化セシウム〔和光純薬工業(株)製〕0.22gを純水9.88gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化セシウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化セシウム含有量:2.2重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例5
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化ナトリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.075gを純水9.42gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化ナトリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化ナトリウム含有量:0.74重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化ナトリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.075gを純水9.42gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化ナトリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化ナトリウム含有量:0.74重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例6
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化ルビジウム〔和光純薬工業(株)製〕0.13gを純水9.77gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化ルビジウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化ルビジウム含有量:1.3重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化ルビジウム〔和光純薬工業(株)製〕0.13gを純水9.77gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化ルビジウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化ルビジウム含有量:1.3重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例7
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化リチウム〔和光純薬工業(株)製〕0.054gを純水9.87gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化リチウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化リチウム含有量:0.54重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化リチウム〔和光純薬工業(株)製〕0.054gを純水9.87gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化リチウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化リチウム含有量:0.54重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例8
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化バリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.31gを純水9.86gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化バリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化バリウム含有量:3.0重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、塩化バリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.31gを純水9.86gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化バリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化バリウム含有量:3.0重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
実施例9
<触媒の製造>
実施例2<触媒の製造>と同様の方法で、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:2.8重量%)を得た。
<触媒の製造>
実施例2<触媒の製造>と同様の方法で、塩化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化カリウム含有量:2.8重量%)を得た。
<触媒充填>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1<触媒充填>と同様の方法で触媒の充填を行った。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1<触媒充填>と同様の方法で触媒の充填を行った。
<脱水反応>
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを173.5ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを173.5ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
そして、アセトン(和光純薬工業(株)製)をガス吸収ビンに仕込み、0℃に冷却した後、該ガス吸収ビンに173.5ml/分の速度で窒素ガスを供給して、窒素ガスをアセトンに流通させることにより得られるアセトンを同伴させた窒素ガスを、昇温時の供給窒素ガスに代えて反応管入口から供給し(アセトン供給速度:0.048mol/h、供給ガス中のアセトン濃度:9.3体積%)、反応圧力0.1MPaにて反応を開始した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は9564h−1であった。
反応開始後、触媒層の温度を600℃±2℃に維持し、反応開始から90分経過した時点で、反応器出口ガスをテドラーバッグに捕集し、TCD検出器を有するガスクロマトグラフィー及びFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、各生成物を定量した。一旦サンプリングを終了した後、次いで、モノクロロベンゼンの入ったトラップを2段用いて、アセトン及び高沸点成分を吸収し、1段目、2段目の吸収液をFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、アセトン及び高沸点成分を定量した。結果を表1に示した。
実施例10
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、炭酸カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.27gを純水10.0gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、炭酸カリウムがシリカに担持されてなる触媒(炭酸カリウム含有量:2.6重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体10.0gに、炭酸カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.27gを純水10.0gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から400℃まで1.1時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、炭酸カリウムがシリカに担持されてなる触媒(炭酸カリウム含有量:2.6重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例9と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例9と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
比較例1
<触媒の製造>
シリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、シリカ触媒を得た。
<触媒の製造>
シリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、シリカ触媒を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表1に示した。
比較例2
<触媒の製造>
γ−アルミナ球(2〜4mm球)〔住友化学(株)製、GO−24〕を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、アルミナ触媒を得た。
<触媒の製造>
γ−アルミナ球(2〜4mm球)〔住友化学(株)製、GO−24〕を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、アルミナ触媒を得た。
<触媒充填>
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒0.48g(体積0.71mL)を反応管上部より充填した。
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒0.48g(体積0.71mL)を反応管上部より充填した。
<脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。結果を表1に示した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は16164h−1であった。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。結果を表1に示した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は16164h−1であった。
表1に示すとおり、金属成分がシリカに担持されてなる触媒を使用した実施例1〜10では、金属成分が担持されていないシリカ又はアルミナを触媒として使用した比較例1及び2と比較して、プロピン及びプロパジエンの合計選択率が高いことがわかる。
実施例11
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体20.0gに、ケイ酸カリウム溶液〔和光純薬工業(株)製、K2O・3.9SiO2の水溶液、K2O・3.9SiO2含有量28.1重量%〕4.54gを純水26.5gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、ケイ酸カリウムがシリカに担持されてなる触媒(ケイ酸カリウム含有量:6.0重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体20.0gに、ケイ酸カリウム溶液〔和光純薬工業(株)製、K2O・3.9SiO2の水溶液、K2O・3.9SiO2含有量28.1重量%〕4.54gを純水26.5gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、ケイ酸カリウムがシリカに担持されてなる触媒(ケイ酸カリウム含有量:6.0重量%)を得た。
<触媒充填>
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、SiCを7.1mL充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒2.4g(体積5.9mL)を充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついでSiCを12.7mL充填した。
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、SiCを7.1mL充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒2.4g(体積5.9mL)を充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついでSiCを12.7mL充填した。
<脱水反応>
触媒充填済みの反応管の入口から窒素ガスを2.7ml/分の速度で反応管内に供給しながら、ダイヤフラムポンプを用いて反応管内を0.01MPa以下に減圧した後、反応管を電気炉で加熱し、昇温した。
触媒充填済みの反応管の入口から窒素ガスを2.7ml/分の速度で反応管内に供給しながら、ダイヤフラムポンプを用いて反応管内を0.01MPa以下に減圧した後、反応管を電気炉で加熱し、昇温した。
そして、液状のアセトン(和光純薬工業(株)製)をポンプにて反応管の入口から供給してガス化させ(アセトンガス流量:34.2ml/分、アセトン供給速度:0.092mol/h、供給ガス中のアセトン濃度:92.7体積%)、反応圧力0.008MPaにて反応を開始した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は375h−1であった。
反応開始後、触媒層の温度を598℃±4℃に維持し、反応開始から60分経過した時点で、反応器出口ガスをガスタイトシリンジにて採取し、FID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、さらに、反応器出口ガスをサンプリングループに充填後、TCD検出器を有するガスクロマトグラフィーにてオンライン分析することにより、各生成物を定量した。次いで、反応管出口に接続したSUS製のトラップをエタノール/ドライアイス浴で冷却し、アセトン及び高沸点成分を凝縮させて回収した後、得られた凝縮液をFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、アセトン及び高沸点成分を定量した。結果を表2に示した。
ここで、アセトンの転化率(%)は、以下の式(iii)を用いて算出した。
アセトンの転化率(%)=[d/(c+d)]×100 (iii)
c:反応器出口ガスにおけるアセトン流量(mol/h)
d:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
アセトンの転化率(%)=[d/(c+d)]×100 (iii)
c:反応器出口ガスにおけるアセトン流量(mol/h)
d:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
また、各生成物の選択率(%)は、以下の式(iv)を用いて算出した。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (iv)
ここで、生成物とは、プロピン、プロパジエン、メタン、エタン、エチレン、プロピレン、プロパン、イソブチレン、2−メチル−1−ペンテン−3−イン、2−ヘキセン−4−イン、4−メチル−3−ペンテン−2−オン、4−メチル−4−ペンテン−2−オン、2−メチルフラン、メチルシクロペンタジエン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、フェノール、メチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、一酸化炭素及び二酸化炭素をいう。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (iv)
ここで、生成物とは、プロピン、プロパジエン、メタン、エタン、エチレン、プロピレン、プロパン、イソブチレン、2−メチル−1−ペンテン−3−イン、2−ヘキセン−4−イン、4−メチル−3−ペンテン−2−オン、4−メチル−4−ペンテン−2−オン、2−メチルフラン、メチルシクロペンタジエン、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、フェノール、メチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、一酸化炭素及び二酸化炭素をいう。
実施例12
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体30.2gに、メタケイ酸ナトリウム〔和光純薬工業(株)製、Na2SiO3(Na2O・SiO2)〕0.71gを純水30.0gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、メタケイ酸ナトリウムがシリカに担持されてなる触媒(メタケイ酸ナトリウム含有量:2.3重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体30.2gに、メタケイ酸ナトリウム〔和光純薬工業(株)製、Na2SiO3(Na2O・SiO2)〕0.71gを純水30.0gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、メタケイ酸ナトリウムがシリカに担持されてなる触媒(メタケイ酸ナトリウム含有量:2.3重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
実施例13
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体32.6gに、水酸化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.71gを純水32.6gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体32.6gに、水酸化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.71gを純水32.6gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を2.4g(体積6.2mL)用い、アセトンガス流量を25.6ml/分(アセトン供給速度:0.069mol/h、供給ガス中のアセトン濃度:90.5体積%、触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV):257h−1)としたこと以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
上記で得られた触媒を2.4g(体積6.2mL)用い、アセトンガス流量を25.6ml/分(アセトン供給速度:0.069mol/h、供給ガス中のアセトン濃度:90.5体積%、触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV):257h−1)としたこと以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
実施例14
<触媒の製造>
担体にシリカ粉末〔東ソー・シリカ(株)製、ER−R〕を用いた。担体32.0gに、水酸化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.70gを純水58.5gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、プレス成型し、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ粉末〔東ソー・シリカ(株)製、ER−R〕を用いた。担体32.0gに、水酸化カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.70gを純水58.5gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、プレス成型し、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を2.4g(体積6.7mL)用いた以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
上記で得られた触媒を2.4g(体積6.7mL)用いた以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
比較例3
<触媒の製造>
シリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、シリカ触媒を得た。
<触媒の製造>
シリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、シリカ触媒を得た。
<触媒充填、脱水反応>
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
上記で得られた触媒を用いた以外は、実施例11と同様の方法で触媒の充填及び反応を行った。結果を表2に示した。
実施例15
<触媒の製造>
実施例14<触媒の製造>と同様の操作で水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒の製造>
実施例14<触媒の製造>と同様の操作で水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒充填>
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、SiCを7.1mL充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒2.4g(体積6.7mL)を充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついでSiCを12.7mL充填した。
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、SiCを7.1mL充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒2.4g(体積6.7mL)を充填後、さらに石英ウールを仕切り剤として充填し、ついでSiCを12.7mL充填した。
<脱水反応>
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを189ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを189ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
そして、2−ブタノン〔式(II)中、R5、R6、R7、R8及びR9が水素原子である化合物〕(和光純薬工業(株)製)をガス吸収ビンに仕込み、0℃に冷却した後、該ガス吸収ビンに189ml/分の速度で窒素ガスを供給して、窒素ガスを2−ブタノンに流通させることにより得られる2−ブタノンを同伴させた窒素ガスを、昇温時の供給窒素ガスに代えて反応管入口から供給し(2−ブタノン供給速度:0.017mol/h、供給ガス中の2−ブタノン濃度:3.2体積%)、反応圧力0.1MPaにて反応を開始した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は1747h−1であった。
反応開始後、触媒層の温度を550℃±3℃に維持し、反応開始から60分経過した時点で、反応器出口ガスをテドラーバッグに捕集し、TCD検出器を有するガスクロマトグラフィー及びFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、各生成物を定量した。一旦サンプリングを終了した後、次いで、アセトニトリルの入ったトラップを2段用いて、2−ブタノン及び高沸点成分を吸収し、1段目、2段目の吸収液をFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、2−ブタノン及び高沸点成分を定量した。結果を表3に示した。
ここで、2−ブタノンの転化率(%)は、以下の式(v)を用いて算出した。
2−ブタノンの転化率(%)=[f/e]×100 (v)
e:2−ブタノンの供給速度(mol/h)
f:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
なお、2−ブタノンの供給速度は供給開始から終了までのガス吸収ビンの重量変化から計算した。
2−ブタノンの転化率(%)=[f/e]×100 (v)
e:2−ブタノンの供給速度(mol/h)
f:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
なお、2−ブタノンの供給速度は供給開始から終了までのガス吸収ビンの重量変化から計算した。
また、各生成物の選択率(%)は、以下の式(vi)を用いて算出した。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (vi)
ここで、生成物とは、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1−ブチン、2−ブチン、プロピン、プロパジエン、プロパン、プロピレン、メタン、エタン、エチレン、イソブチレン、一酸化炭素及び二酸化炭素をいう。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (vi)
ここで、生成物とは、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1−ブチン、2−ブチン、プロピン、プロパジエン、プロパン、プロピレン、メタン、エタン、エチレン、イソブチレン、一酸化炭素及び二酸化炭素をいう。
実施例16
<触媒の製造>
実施例14<触媒の製造>と同様の操作で水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒の製造>
実施例14<触媒の製造>と同様の操作で水酸化カリウムがシリカに担持されてなる触媒(水酸化カリウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒充填>
実施例15<触媒充填>と同様の操作で触媒の充填を行った。
実施例15<触媒充填>と同様の操作で触媒の充填を行った。
<脱水反応>
触媒層の温度を600℃±9℃に維持したこと以外は、実施例15と同様の方法で反応を行った。結果を表3に示した。
触媒層の温度を600℃±9℃に維持したこと以外は、実施例15と同様の方法で反応を行った。結果を表3に示した。
実施例17
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体30.0gに、塩化セシウム〔和光純薬工業(株)製〕0.66gを純水30.0gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化セシウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化セシウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒の製造>
担体にシリカ球(1.7〜4.0mm球)〔富士シリシア化学(株)製、Q−50〕を用いた。担体30.0gに、塩化セシウム〔和光純薬工業(株)製〕0.66gを純水30.0gに溶解して調製した水溶液を含浸させ、20〜30℃で15時間以上風乾した。得られた固体を、空気流通下、室温から200℃まで0.5時間かけて昇温した後、同温度で2時間保持して焼成した。次いで、得られた焼成物を、0.85〜1.4mmの顆粒状に破砕し、塩化セシウムがシリカに担持されてなる触媒(塩化セシウム含有量:2.1重量%)を得た。
<触媒充填>
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒2.4g(体積6.4mL)を反応管上部より充填した。
外径4mmの温度計鞘管が設けられた内径14mmの石英製の反応管の下部に石英ウールを仕切り剤として充填し、ついで得られた触媒2.4g(体積6.4mL)を反応管上部より充填した。
<脱水反応>
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを42ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
触媒充填済みの反応管を電気炉で加熱し、反応管入口から窒素ガスを42ml/分の速度で反応管内に供給しながら、反応管を昇温した。
そして、プロパナール〔式(IV)中、R11、R12及びR13が水素原子である化合物〕(和光純薬工業(株)製)をガス吸収ビンに仕込み、0℃に冷却した後、該ガス吸収ビンに132ml/分の速度で窒素ガスを供給して、窒素ガスをプロパナールに流通させることにより得られるプロパナールを同伴させた窒素ガスを、昇温時の供給窒素ガス42ml/分に加えて反応管入口から供給し(プロパナール供給速度:0.057mol/h、供給ガス中のプロパナール濃度:10.9体積%)、反応圧力0.1MPaにて反応を開始した。触媒体積に対する全ガス流量の比(GHSV)は1886h−1であった。
反応開始後、触媒層の温度を600℃±4℃に維持し、反応開始から60分経過した時点で、反応器出口ガスをテドラーバッグに捕集し、TCD検出器を有するガスクロマトグラフィー及びFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、各生成物を定量した。一旦サンプリングを終了した後、次いで、水の入ったトラップを2段用いて、プロパナール及び高沸点成分を吸収し、1段目、2段目の吸収液をFID検出器を有するガスクロマトグラフィーにて分析し、プロパナール及び高沸点成分を定量した。結果を表4に示した。
ここで、プロパナールの転化率(%)は、以下の式(vii)を用いて算出した。
プロパナールの転化率(%)=[h/g]×100 (vii)
g:プロパナールの供給速度(mol/h)
h:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
なお、プロパナールの供給速度は供給開始から終了までのガス吸収ビンの重量変化から計算した。
プロパナールの転化率(%)=[h/g]×100 (vii)
g:プロパナールの供給速度(mol/h)
h:反応管出口ガスにおける全生成物の生成速度(mol/h)
なお、プロパナールの供給速度は供給開始から終了までのガス吸収ビンの重量変化から計算した。
また、各生成物の選択率(%)は、以下の式(viii)を用いて算出した。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (viii)
ここで、生成物とは、プロピン、プロパジエン、メタン、エタン、エチレン、プロパン、アセチレン、プロピレン、イソブチレン、一酸化炭素、二酸化炭素及び高沸点成分をいう。
各生成物の選択率(%)=〔各生成物の生成速度(mol/h)÷全生成物の合計生成速度(mol/h)〕×100 (viii)
ここで、生成物とは、プロピン、プロパジエン、メタン、エタン、エチレン、プロパン、アセチレン、プロピレン、イソブチレン、一酸化炭素、二酸化炭素及び高沸点成分をいう。
Claims (8)
- シリカを含む担体に、第1族金属元素を含む化合物、第2族金属元素を含む化合物、第1族金属元素及び第2族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒の存在下に、下記式(I)
R1及びR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R1及びR3は一緒になって、R1及びR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R2及びR4は一緒になって、R2及びR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物、下記式(II)
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R5及びR6は一緒になって、R5及びR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表し、R8及びR9は一緒になって、R8及びR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
で示される化合物、下記式(III)
で示される化合物、下記式(IV)
R11及びR12は一緒になって、R11及びR12が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R13は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物及び下記式(V)
R14及びR15は一緒になって、R14及びR15が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R16、R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表す。)
で示される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を脱水反応させることを特徴とするアセチレン結合を有する化合物及び/又はジエンの製造方法。 - 前記触媒が、シリカを含む担体に第1族金属元素を含む化合物及び第1族金属元素からなる群より選ばれる少なくとも一種が担持されてなる触媒である請求項1に記載の製造方法。
- 前記触媒が、シリカを含む担体に第1族金属元素を含む化合物が担持されてなる触媒であり、第1族金属元素を含む化合物が、第1族金属元素のハロゲン化物、第1族金属元素の炭酸塩、第1族金属元素の酸化物、第1族金属元素の水酸化物及び第1族金属元素のケイ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項2に記載の製造方法。
- 第1族金属元素が、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムである請求項3に記載の製造方法。
- 式(I)で示される化合物がアセトンである請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 式(II)で示される化合物が2−ブタノンである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 式(IV)で示される化合物がプロパナールである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記担体が、シリカからなるものである請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
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