JP2013139164A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐偏摩耗性能と騒音性能とをバランス良く向上させ得る。
【解決手段】トレッド部2に、複数本の横溝13が設けられた空気入りタイヤである。前記横溝13の長手方向と直角な断面において、前記横溝13の溝壁面13a1は、前記横溝13の外側に中心を有する円弧からなる円弧部17と、該円弧部17のタイヤ半径方向の内端17eに滑らかに接続されかつ直線でのびる直線部18とからなる凸状部16がタイヤ半径方向に複数段設けられる。前記凸状部16のうち、タイヤ半径方向の最外側に配される外側凸状部16aは、前記円弧部17がトレッド踏面2aに滑らかに接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、トレッド部に設けられた横溝の断面形状を改善することにより、耐偏摩耗性能と騒音性能とをバランス良く向上させ得る空気入りタイヤに関する。
近年では、ピッチノイズを低減することにより騒音性能を向上させた空気入りタイヤが望まれている。このため、トレッド部のゴムの硬度を小さくすることや、ランド比を小さくすることで陸部の剛性を低下させ、陸部と路面との接触時に陸部を柔軟に変形させてタイヤの接地圧を小さくし、これによりピッチノイズを低減することが提案されている。
しかしながら、陸部の剛性を小さくすると、パンチング摩耗やヒールアンドトウ摩耗等が生じ易くなるという問題があった。関連する技術として次のものがある。
特開2011−46260号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、トレッド部に設けられた横溝の溝壁面に、横溝の外側に中心を有する円弧部と、該円弧部のタイヤ半径方向の内端に滑らかに接続される直線部とからなる凸状部をタイヤ半径方向に複数段設けることを基本として、耐偏摩耗性能と騒音性能とをバランス良く向上させ得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち、請求項1記載の発明は、トレッド部に、タイヤ軸方向にのびる複数本の横溝が設けられた空気入りタイヤであって、前記横溝の長手方向と直角な断面において、前記横溝の溝壁面は、前記横溝の外側に中心を有する円弧からなる円弧部と、該円弧部のタイヤ半径方向の内端に滑らかに接続されかつ直線でのびる直線部とからなる凸状部がタイヤ半径方向に複数段設けられ、前記凸状部のうち、タイヤ半径方向の最外側に配される外側凸状部は、前記円弧部がトレッド踏面に滑らかに接続されることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記外側凸状部の円弧部の曲率半径は、0.5〜2.5mmである請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記直線部は、タイヤ半径方向外側から内側へ向かって前記横溝の外側に傾斜する請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記凸状部の横溝の溝中心側へ最も突出する頂点は、タイヤ半径方向内側の凸状部ほど前記溝中心側に位置する請求項1乃至3の何れかに記載の空気入りタイヤである。
また請求項5記載の発明は、前記円弧部の曲率半径は、タイヤ半径方向内側の凸状部ほど大きい請求項1乃至4に記載の空気入りタイヤである。
また請求項6記載の発明は、前記横溝は、タイヤ軸方向に対して傾斜するとともに、前記円弧部の曲率半径は、タイヤ回転方向の後着側に向かって漸減する請求項1乃至5に記載の空気入りタイヤである。
また請求項7記載の発明は、前記横溝は、タイヤ周方向に連続してのびる周方向溝からタイヤ軸方向外側にトレッド部の接地端を越えてのびるショルダー横溝である請求項1乃至6に記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、タイヤ軸方向にのびる複数本の横溝が設けられる。そして、横溝の長手方向と直角な断面において、該横溝の溝壁面は、前記横溝の外側に中心を有する円弧からなる円弧部と、該円弧部のタイヤ半径方向の内端に滑らかに接続されかつ直線でのびる直線部とからなる凸状部がタイヤ半径方向に複数段設けられる。このような凸状部は、円弧部が路面との接触時のトレッド部の衝撃を緩和し、タイヤの接地圧を低下させ、ピッチノイズを低減するとともに、直線部がタイヤの剛性を高く確保して、偏摩耗の発生を抑制する。従って、本発明の空気入りタイヤは、耐偏摩耗性能と騒音性能とがバランス良く向上する。
また、凸状部のうち、タイヤ半径方向の最外側に配される外側凸状部は、前記円弧部がトレッド踏面に滑らかに接続される。これにより、タイヤの使用開始から上述のピッチノイズの低減効果が発揮され、騒音性能が向上する。
本発明の空気入りタイヤのトレッド部の左半分の展開図である。 (a)は、図1のX−X部の断面図、(b)は、(a)の斜視図である。 本発明の他の実施形態のトレッド部の左半分の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のトレッド部2の左半分の展開図が示されている。本実施形態のトレッド部2は、タイヤ赤道Cを挟んで左右対称のトレッドパターン又は、タイヤ赤道C上の任意の点に対する点対称のトレッドパターンとして形成される。
また、図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)は、例えば回転方向Nが指定された乗用車用空気入りタイヤとして好適に利用される。本例では、紙面下側が回転方向先着側、紙面上側が回転方向後着側を表す。また、タイヤの回転方向Nは、例えばサイドウォール部(図示せず)に、文字等で表示される。
本実施形態では、トレッド部2に、タイヤ赤道Cの両側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝3と、該クラウン主溝3よりもトレッド部2の接地端Te側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝4と、クラウン主溝3とショルダー主溝4との間をタイヤ周方向に連続してのびかつ各主溝3、4よりも溝幅の小さい一対のミドル副溝5とが形成される。これにより、トレッド部2には、一対のクラウン主溝3、3間をのびるクラウン陸部6、ミドル副溝5とクラウン主溝3との間をのびる一対のミドル内陸部7、ショルダー主溝4とミドル副溝5との間をのびる一対のミドル外陸部8、及び、ショルダー主溝4とトレッド部2の接地端Teとの間をのびる一対のショルダー陸部9が夫々区分される。
なお、前記「接地端」Teは、正規リム(図示せず)にリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。そして、この接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"となる。また、前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。
また、「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" であるが、タイヤが乗用車用の場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本実施形態のクラウン陸部6には、クラウン主溝3からタイヤ赤道C側に向かって傾斜してのびかつタイヤ赤道Cに達することなく終端するクラウンラグ溝10がタイヤ周方向に隔設される。即ち、本実施形態のクラウン陸部6は、タイヤ周方向に連続してのびるリブとして形成される。
前記ミドル内陸部7には、ミドル副溝5からタイヤ軸方向内側にのびかつ前記クラウン主溝3に接続されるミドル内横溝11がタイヤ周方向に隔設される。これにより、本実施形態のミドル内陸部7は、クラウン主溝3、ミドル副溝5及びミドル内横溝11により区分される複数個のミドル内ブロック7Bがタイヤ周方向に並ぶミドル内ブロック列7Rとして形成される。
前記ミドル外陸部8には、ショルダー主溝4からタイヤ軸方向内側にのびかつミドル副溝5に接続されるミドル外横溝12がタイヤ周方向に隔設される。これにより、本実施形態のミドル外陸部8は、ショルダー主溝4、ミドル副溝5及びミドル外横溝12により区分される複数個のミドル外ブロック8Bがタイヤ周方向に並ぶミドル外ブロック列8Rとして形成される。
前記ショルダー陸部9には、ショルダー主溝4からトレッド部2の接地端Teを越えてタイヤ軸方向外側にのびるショルダー横溝13と、接地端Teのタイヤ軸方向外側からタイヤ赤道C側にのびショルダー主溝4に接することなくショルダー陸部9内で終端するショルダー小横溝14とがタイヤ周方向に交互に設けられる。これにより、本実施形態のショルダー陸部9は、ショルダー主溝4、接地端Te及びショルダー横溝13により区分される複数個のショルダーブロック9Bがタイヤ周方向に並ぶショルダーブロック列9Rとして形成される。
クラウン主溝3及びミドル副溝5は、直線状で形成されるため、直進走行時、大きな接地圧の作用するクラウン陸部6及びミドル内陸部7の剛性を高く確保して、偏摩耗を抑制し得る点で望ましい。
また、ショルダー主溝4は、タイヤ周方向にジグザグ状に屈曲しながらのびる。このようなショルダー主溝4は、ショルダー主溝4内で生じた気柱共鳴が、ショルダー主溝4の溝壁4aによって攪乱され小さくなる。従って、本実施形態のショルダー主溝4は、騒音性能を高める。
上述の作用を効果的に発揮させるため、クラウン主溝3の溝幅W1(溝の長手方向と直角な溝幅で、以下、他の溝についても同様とする。)は、トレッド接地幅TWの2〜3%が望ましく、また、ショルダー主溝4の溝幅W2は、トレッド接地幅TWの0.5〜1.5%が望ましく、さらに、ミドル副溝5の溝幅W3は、トレッド接地幅TWの2.5〜3.5%が望ましい。同様の観点より、クラウン主溝3の溝深さは8.0〜12.0mmが望ましく、また、ショルダー主溝4の溝深さは、8.0〜12.0mmが望ましく、さらに、ミドル副溝5の溝深さは、9.0〜11.0mmが望ましい。
また、クラウン主溝3の溝中心線1Gとタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L1は、トレッド接地幅TWの4〜7%が望ましく、ショルダー主溝4の溝中心線2Gとタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L2は、トレッド接地幅TWの10〜20%が望ましく、さらに、ミドル副溝5の溝中心線3Gとタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L3は、トレッド接地幅TWの20〜30%が望ましい。これにより、各陸部6乃至8の剛性がバランス良く確保され、耐偏摩耗性能が向上する。
前記クラウンラグ溝10、ミドル内横溝11及びミドル外横溝12は、タイヤ軸方向に対して傾斜してのびている。このような各溝10乃至12は、溝縁10a乃至12aの接地時にタイヤ周方向に亘って路面をたたくタイミングを順次ずらすため、ピッチノイズの重複を低減して騒音性能を向上させる。
また、本実施形態では、ミドル内横溝11及びミドル外横溝12は、同じ向きに傾斜し、かつミドル内横溝11の溝中心線11Gのタイヤ軸方向の外端11eが、ミドル外横溝12のタイヤ軸方向の内端12iとタイヤ周方向で重なり合っている。これにより、両溝11、12の溝縁11a、12aの路面をたたくタイミングは、両溝11、12のタイヤ周方向長さに亘ってずれるため、騒音性能がさらに向上する。
上述の作用を効果的に発揮させるため、クラウンラグ溝10、ミドル内横溝11及びミドル外横溝12のタイヤ軸方向に対する角度θ1a、θ1b及びθ1cは、好ましくは20°以上、より好ましくは25°以上が望ましい。他方、前記角度θ1a、θ1b及びθ1cが大きくなると、各ブロック6B乃至8Bの剛性が悪化し、トウ・ヒール摩耗やパンチング摩耗などの偏摩耗が生じ易くなる。このため、前記角度θ1a、θ1b及びθ1cは、好ましくは70°以下、より好ましくは65°以下が望ましい。
また、クラウンラグ溝10の溝幅W4a、ミドル内横溝11の溝幅W4b及びミドル外横溝12の溝幅W4cは、好ましくはトレッド接地幅TWの0.4〜4%が望ましく、クラウンラグ溝10の溝深さ、ミドル内横溝11の溝深さ及びミドル外横溝12の溝深さは、好ましくは4.0〜7.0mmが望ましい。これにより、各ブロック6B乃至8Bの剛性が適度に確保され、偏摩耗の発生が抑制されるとともに、ブロックと路面との接触時の衝撃が緩和され、ピッチノイズが低減される。
前記ショルダー横溝13は、ショルダー主溝4から一定の溝幅でのびる等幅部13Tと、該等幅部13Tのタイヤ軸方向外端に接続されかつ、タイヤ軸方向外側に向かってのびるとともに、等幅部13Tよりも溝幅が大きい大幅部13Hとを含んで構成される。
前記等幅部13Tは、タイヤ回転方向の後着側に向かってタイヤ軸方向外側に傾斜してのびる。このような等幅部13Tは、該等幅部13Tの溝縁13eが路面をたたくタイミングをずらすとともに、駆動時に荷重が大きく作用するタイヤ赤道C側かつ先着側の溝縁近傍のブロック剛性を大きく確保するため、騒音性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く向上させる。
本実施形態の等幅部13Tは、直線状で形成され、ショルダーブロック9Bの剛性を高く維持するが、このような態様に限定されるものではなく、例えば、円弧状でもよい。
前記大幅部13Hは、タイヤ回転方向後着側に向かって凸となる円弧状をなす。このような大幅部13Hは、ショルダーブロック9Bのタイヤ周方向の剛性を高めつつ、大幅部13Hの溝縁13fが路面をたたくタイミングを確実にずらすことができる。
また、等幅部13Tの先着側の溝縁13e1と大幅部13Hの先着側の溝縁13f1とは、滑らかに接続されている。これにより、駆動力の大きく作用する先着側の溝縁近傍のブロック剛性が高く維持され、偏摩耗が抑制される。
前記ショルダー小横溝14は、タイヤ回転方向後着側に向かって凸となる円弧状をなし、大幅部13Hの作用をより確実に発揮させる。
上述の作用をより効果的に発揮させるため、等幅部13Tの溝幅W5aは、4.0〜9.0mmが望ましく、その溝深さD1(図2(a)に示す)は、8.0〜12.0mmが望ましい。また、等幅部13Tのタイヤ軸方向に対する角度θ2aは、10〜30°が望ましい。また、等幅部13Tのタイヤ軸方向の長さL4は、ショルダー陸部9の陸部幅(最大幅)L5の20〜40%が望ましい。
同様に、大幅部13Hの溝幅W5bは、8.0〜15.0mmが望ましく、その溝深さは、8.0〜12.0mmが望ましい。また、大幅部13Hのタイヤ軸方向に対する角度θ2bは、20°以下が望ましい。
ショルダー小横溝14の溝幅W6は、5.0〜10.0mmが望ましく、その溝深さは、2.0〜5.0mmが望ましい。また、ショルダー小横溝14のタイヤ軸方向に対する角度θ3は、20°以下が望ましい。
図2(a)には、ショルダー横溝13の等幅部13Tの長手方向と直角な後着側の壁面13a1の断面が示される。本実施形態の溝壁面13a1は、ショルダー横溝13の外側(即ち、ショルダーブロック9B側)に中心を有する円弧からなる円弧部17と、該円弧部17のタイヤ半径方向の内端17eに滑らかに接続されかつ直線でのびる直線部18とからなる凸状部16が設けられる。このような凸状部16は、円弧部17が路面との接触時のトレッド部2の衝撃を緩和し、タイヤの接地圧を低下させ、ピッチノイズを低減する。また、直線部18がタイヤの剛性を高く確保して、偏摩耗の発生を抑制する。従って、本実施形態の凸状部16は、耐偏摩耗性能と騒音性能とをバランス良く向上させる。なお、上記「滑らかに」とは、円弧部17と直線部18とが、円弧部17の曲率半径の3倍以上の曲率半径からなる単一円弧で接続されることをいう。
本実施形態の凸状部16は、接地端Teを超えてのびるショルダー横溝13に設けられている。即ち、ショルダー横溝13の溝縁と路面との接触で生じたピッチノイズは、ショルダー横溝13内を伝播して、接地端Teから解放され、騒音性能を悪化させる。このため、接地端Teに接続されたショルダー横溝13に凸状部16を設けてピッチノイズを低減する。
また、本実施形態では、等幅部13Tの後着側の溝壁面13a1に、凸状部16が設けられる。これにより、路面との接触時に最も大きな衝撃を受ける、ショルダー横溝13の後着側かつタイヤ赤道C側の溝縁近傍のタイヤの接地圧を小さくしてピッチノイズを低減する。なお、本実施形態の凸状部16は、前記溝壁面13a1のタイヤ軸方向の全長さに亘って設けられる。
凸状部16は、タイヤ半径方向に複数段設けられる。本実施形態の凸状部16は、タイヤ半径方向の最外側に配される外側凸状部16aと、タイヤ半径方向最内側に配される内側凸状部16cと、前記外側凸状部16a及び内側凸状部16cの間に配される中間凸状部16bの3段からなる。これにより、上述の作用が、タイヤ寿命の長期間に亘って発揮される。
また、本実施形態では、外側凸状部16aの円弧部17aのタイヤ半径方向の外端17a1が、トレッド踏面2aに滑らかに接続される。これにより、タイヤの使用開始直後から上述のピッチノイズの低減効果が発揮され、騒音性能が向上する。なお、上記「滑らかに」とは、前記外端17a1における円弧部17aの接線方向とトレッド踏面2aとが、5°以下で接続される場合をいう。
このような外側凸状部16aの円弧部17aの曲率半径Raは、0.5〜2.5mmに形成されるのが望ましい。即ち、曲率半径Raが0.5mm未満になると、タイヤの接地圧を下げることができず、ピッチノイズの低減効果が十分に得られないおそれがある。他方、曲率半径Raが2.5mmを超えると、ショルダー陸部9の剛性が低下し、偏摩耗の抑制効果が十分に得られないおそれがある。このため、曲率半径Raは、より好ましくは1.0mm以上が望ましく、より好ましくは、2.0mm以下が望ましい。
また、円弧部17の曲率半径は、タイヤ半径方向内側の凸状部16ほど大きいのが望ましい。即ち、外側凸状部16aの円弧部17aの曲率半径Ra、中間凸状部16bの円弧部17bの曲率半径Rb、及び内側凸状部16cの円弧部17cの曲率半径Rcとすると、Ra<Rb<Rcの関係が成り立つのが望ましい。これにより、ブロックの剛性が大きくなり易い溝の摩耗中期以降において、ショルダーブロック9Bの剛性を緩和することができ、ピッチノイズを効果的に低減し得る。このため、タイヤ半径方向に隣り合う円弧部17の曲率半径の差Rb−Ra及びRc−Rbは、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.4mm以上が望ましい。なお、前記曲率半径差Rb−Ra及びRc−Rbが大きくなると、摩耗中期以降でのブロックの剛性が過度に低下するおそれがある。このため、曲率半径差Rb−Ra及びRc−Rbは、好ましくは1.2mm以下、より好ましくは、1.0mm以下が望ましい。
凸状部16の等幅部13Tの溝中心13c1側へ最も突出する頂点K1乃至K3は、タイヤ半径方向内側の凸状部16ほど前記溝中心13c1側に位置されることが望ましい。これによりタイヤの使用期間に亘ってショルダーブロック9Bの剛性が確保される。
図2(b)に示されるように、円弧部17の曲率半径Rは、タイヤ回転方向の後着側に向かって漸減するのが望ましい。これにより、最も接地圧が大きくなるタイヤ回転方向の先着側(即ち、等幅部13Tのタイヤ軸方向内端側)の陸部剛性を低下させてタイヤの接地圧を抑制するとともに、接地圧が先着側より小さい後着側(即ち、等幅部13Tのタイヤ軸方向外端側)の陸部剛性の低下を抑制して、ピッチノイズと偏摩耗とをバランス良く削減する。なお、等幅部13Tのタイヤ軸方向長さL4によっても規制されるが、概ね、等幅部13Tの先着端と後着端とにおける円弧部17の曲率半径の差Ra1−Ra2、Rb1−Rb2、及びRc1−Rc2は、0.5〜1.5mm程度が望ましい。
また、前記直線部18は、タイヤ半径方向外側から内側へ向かってショルダー横溝13の外側(本例では、ショルダーブロック9B側)に傾斜するのが望ましい。これにより、摩耗中期以降の陸部剛性を効果的に低減でき、さらにピッチノイズを削減し得る。本実施形態では、外側凸状部16a及び中間凸状部16bの直線部18a及び18bが、この態様に形成されている。なお、直線部18は、このような態様に限定されるものではなく、溝中心13c1に沿ってのびるものや、タイヤ半径方向外側から内側へ向かって溝中心13c1に傾斜してのびるものでも良く、ピッチノイズと偏摩耗とをバランス良く低減することを考慮して直線部18の態様を採用する。

なお、凸状部16は、本実施形態のように、等幅部13Tの後着側の溝壁面13a1に限定して形成されるものではなく、ピッチノイズが大きく作用する領域に設けられるのが望ましく、例えば大幅部13Hのタイヤ軸方向長さの中間よりもタイヤ赤道C側かつ後着側の溝壁面13b1に設けられても良い。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。例えば、図3に示されるように、トレッド部2には、溝間を貫通することなく終端するラグ溝21やセミオープンタイプのサイピング22及び、溝間を貫通するオープンタイプのサイピング23が設けられても良い。
図3に示すトレッドパターンを基本パターンとしたサイズ285/60R18の空気入りタイヤが表1の仕様に基づき試作され、図2に示される摩耗状態Y1乃至Y4での騒音性能及び摩耗性能がそれぞれテストされた。凸状部は、ショルダー横溝の等幅部の後着端側の溝壁面のみに設けられている。なお、共通仕様は以下の通りである。また、実施例10は、内側凸状部と中間凸状部との間に中内側凸状部を設けた凸状部が4つからなる態様である。
トレッド接地幅TW:224mm
クラウン主溝の溝深さ:10.0mm
ショルダー主溝の溝深さ:10.0mm
ミドル副溝の溝深さ:6.0mm
ショルダー横溝の等幅部の溝深さD1:10mm
大幅部の溝深さ:10.0mm
ミドル外横溝の溝深さ:6.0mm
各サイピングの深さ:4.0〜8.0mm
中間凸状部の円弧部の曲率半径Rb:1.8mm
また、テストの方法は、次の通りである。
<騒音性能(ピッチノイズ)>
JASO C606−81で定められた単体台上試験装置を用い、試供タイヤを8JJ×18のリム、230kPaの内圧及び6.5kNの荷重条件で、ピッチノイズの1次周波数帯(約200〜220Hz以上)の音圧レベルを測定するテストが行われた。結果は、比較例1の騒音値の逆数を100とする指数で表示された。数値が大きいほど良好である。
<耐偏摩耗性能(摩耗エネルギー)>
上記試供タイヤにて、昭和電機製作所製の平板試験機を用い、この試験機の路面部に埋め込まれた摩耗エネルギーセンサによりタイヤ表面の剪断力と変位を計測し摩耗エネルギーが計測された。結果は、比較例1の摩耗エネルギーの逆数を100とする指数で表示された。数値が大きいほど良好である。
テストの結果は表1に示される。
Figure 2013139164
テストの結果、実施例のものは、摩耗始期から終期にかけて耐偏摩耗性能と騒音性能とをバランス良く向上することが確認できた。
2 トレッド部
2a トレッド踏面
13 横溝
13a1 溝壁面
16 凸状部
16a 外側凸状部
17 円弧部
17e 円弧部の内端
18 直線部

Claims (7)

  1. トレッド部に、タイヤ軸方向にのびる複数本の横溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記横溝の長手方向と直角な断面において、前記横溝の溝壁面は、前記横溝の外側に中心を有する円弧からなる円弧部と、該円弧部のタイヤ半径方向の内端に滑らかに接続されかつ直線でのびる直線部とからなる凸状部がタイヤ半径方向に複数段設けられ、
    前記凸状部のうち、タイヤ半径方向の最外側に配される外側凸状部は、前記円弧部がトレッド踏面に滑らかに接続されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記外側凸状部の円弧部の曲率半径は、0.5〜2.5mmである請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記直線部は、タイヤ半径方向外側から内側へ向かって前記横溝の外側に傾斜する請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凸状部の横溝の溝中心側へ最も突出する頂点は、タイヤ半径方向内側の凸状部ほど前記溝中心側に位置する請求項1乃至3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記円弧部の曲率半径は、タイヤ半径方向内側の凸状部ほど大きい請求項1乃至4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記横溝は、タイヤ軸方向に対して傾斜するとともに、
    前記円弧部の曲率半径は、タイヤ回転方向の後着側に向かって漸減する請求項1乃至5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記横溝は、タイヤ周方向に連続してのびる周方向溝からタイヤ軸方向外側にトレッド部の接地端を越えてのびるショルダー横溝である請求項1乃至6に記載の空気入りタイヤ。
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