JP2013136719A - 湿気硬化型ウレタンプライマー組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、プライマーを塗布した数日後においても、塗布した上塗り層との接着性が良好な湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を提供することである。
【解決手段】ポリイソシアネートとポリオールと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)、ポリイソシアネート、又はポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)、及び酸触媒(C)を含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタンプライマー組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、土木建築用材料として有用であり、特にプライマーを塗布した後、風雨等の影響で上塗り材塗布までの間隔があいても上塗り層との接着性に優れる湿気硬化型ウレタンプライマー組成物に関する。
一般に、モルタルやコンクリート等の無機質基材からなる土木建築物においては、無機質基材の腐食、劣化防止を目的として防水材、塗り床材、シーリング材などの上塗り層(被覆樹脂層)を設ける場合が多く、上塗り層の接着性向上のためプライマーを下地処理剤として使用する。
前記プライマーとしては、例えば、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系などが知られているが、上塗り層がウレタン樹脂の場合は二液混合の手間がない湿気硬化型一液ウレタン樹脂が好んで使用される傾向にある。
前記湿気硬化型一液ウレタン樹脂は、一般的にイソシアネート基を末端に有するウレタンプライマーが湿気硬化することにより強固な塗膜を形成し、下地材や上塗り層と強固な接着性を発現するものである。
前記湿気硬化型一液ウレタン樹脂としては、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(b1)とN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる末端にオキサゾリジン基含有ウレタンオキサゾリジン化合物(B)、充填剤(C)、可塑剤(D)、溶剤(E)及び微粉末シリカ(F)を含有し、前記(C)が、ベット比表面積5m/g未満の炭酸カルシウム(c1)70〜100重量%とベット比表面積5m/g以上の炭酸カルシウム(c2)0〜30重量%からなり、前記(F)がベット比表面積20m/g以上で、組成物中の(C)の含有量が10〜60重量%、(F)の含有量が0.5〜5重量%、揺変度が、2.5〜5.5で、粘度が3000〜50000mPa/25℃である湿気硬化型ウレタン組成物が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、前記湿気硬化型一液ウレタン樹脂は、イソシアネート基が空気中の水分と通常1〜3日程度で反応するため、プライマーを塗布後3日間以上経過した場合には、上塗り層を塗布しても接着性が低下する傾向がある。従って、プライマーを塗布後3日間程度経過した場合には、再度プライマーを塗布してから上塗り層を塗布することが必要である。
実際の施工現場では、プライマーを塗布してから上塗り層を塗布するまでの間に、他のトラブル等が発生した場合に、現場施工が数日間中止される問題がある。従って、プライマーを塗布してから数日間経過した後においても、再度プライマーを塗布することなく、上塗り層との接着性が良好なプライマーが強く求められている。
特開2011−144252号公報
本発明が解決しようとする課題は、プライマーを塗布した数日後においても、塗布した上塗り層との接着性(以後、暴露後接着性という。)が良好な湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーと、オキサゾリジン含有ウレタン化合物とを含有する湿気硬化型ウレタンプライマー組成物に限り、前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリイソシアネートとポリオールと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)(以下、ウレタンプレポリマー(A)と略す。)、ポリイソシアネート、又はポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)(以下、オキサゾリジン化合物(B)と略す。)、及び酸触媒(C)を含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ウレタンプレポリマー組成物を用いて得られたプライマーは、暴露後接着性が良好である。従って、プライマーを再度塗布することなく、上塗り層を塗布し、土木建築積層体を得ることができる。また、本発明の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を用いて得られたプライマーは、耐水後においても上塗り層との接着性(耐水接着性)に優れるものであり、また、常温での硬化性にも優れ、プライマー層及び上塗り層の耐フクレ性にも優れるものである。また、本発明の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物は厚塗りしても硬化時に炭酸ガスによる発泡がないものである。
まず、前記ウレタンプレポリマー(A)について説明する。
前記ポリイソシアネートは、イソシアネート基を2個以上有するものであるが、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。これらのポリイソシアネートは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。好ましくは、トリレンジイソシアネートである。
前記ポリオールは、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては、前記した中でも、ポリオキシアルキレンポリオールを使用することが暴露後接着性や耐水接着性の観点から好ましい。特に、ブチレンエーテル結合5〜80質量%の範囲、エチレンエーテル結合0〜10質量%の範囲及びプロピレンエーテル結合10〜95質量%の範囲含有するポリオキシアルキレンポリオールを使用することが暴露後接着性や耐水接着性をより向上できる観点から好ましい。
また、前記ポリオールとしては、前記した以外にも、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールへプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエチルベンゼン、ビスヒドロキシメチルテレフタレート、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール等の二量体、ソルビトール、マンニトール等の糖類等を使用してもよい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のような水酸基を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート類;トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3個以上の水酸基を有するアルコールの部分(メタ)アクリレート類が挙げられる。
なお、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物により、ウレタンプレポリマー(A)に(メタ)アクリロイル基が導入されるが、これにより上塗り層との接着性が向上する。
なお、本発明において、(メタ)アクリル化合物とは、アクリル化合物とメタクリル化合物の一方又は両方をいう。
次に、前記ウレタンプレポリマー(A)の製造方法について説明する。
前記ウレタンプレポリマー(A)の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネートと前記ポリオールと前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物とを一括にて仕込み製造する方法や、前記ポリイソシアネートと前記ポリオールとを反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを得、次いで、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物とを反応させてウレタンプレポリマー(A)を製造する方法が挙げられるが、反応性を制御できる観点から後者が好ましい。
前記ポリイソシアネートと前記ポリオールとのNCO/OH比(モル比)としては、反応性の制御や塗膜の引張り物性等の観点から、1.1〜5.0の範囲が好ましく、1.4〜4.5の範囲がより好ましい。
前記ウレタンプレポリマー(A)における(メタ)アクリロイル基の含有量は残存イソシアネート基1モルに対して0.05〜0.5モルの範囲が好ましい。前記(メタ)アクリロイル基の含有量がかかる範囲であれば、接着性の向上効果や硬化塗膜の機械物性がより良好である。
また、前記ウレタンプレポリマー(A)の残存NCO%としては塗膜の引張り物性等の観点から、1〜20重量%の範囲が好ましく、1〜10重量%の範囲がより好ましい。
次に、前記オキサゾリジン化合物(B)について説明する。
ウレタンプレポリマー(b1)は前記ウレタンプレポリマー(A)と同様の方法で製造することができる。また、ウレタンプレポリマー(b1)の原料として用いられるポリオールとしては、暴露後接着性や耐水接着性の観点から、ポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。
また、前記ウレタンプレポリマー(b1)は、好ましくは、NCO/OH(モル比)=1.1〜5.0の範囲、より好ましくは1.4〜4.5の範囲で製造されるものである。
前記N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)は、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類と例えばジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のジヒドロキシアルキルアミン類との公知の縮合反応により得られる化合物である。
前記ウレタンプレポリマー(b1)が有するイソシアネート基と、前記N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)との反応比率(モル比)としては、NCO/OH=0.95〜3.0の範囲であることが暴露後接着性や耐水接着性の観点から好ましい。
前記オキサゾリジン化合物(B)は、末端に少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するものである。前記オキサゾリジン化合物(B)が有するオキサゾリジン基の数としては、好ましくは1〜3個である。なお、前記オキサゾリジン化合物(B)の末端にオキサゾリジン基が1個以上あれば、その他の末端がイソシアネート基であってもよい。
前記オキサゾリジン化合物(B)の数平均分子量としては、塗膜の引張り物性等の観点から好ましくは500〜8000の範囲である。なお、前記オキサゾリジン化合物(B)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーションカラムクロマトグラフィー(GPC、示差屈折法、標準ポリスチレン換算、溶離液;テトラヒドロフラン)により測定した値を示す。
前記ウレタンプレポリマー(A)と、前記オキサゾリジン化合物(B)との配合比としては、前記ウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基1モルに対して、前記オキサゾリジン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比が1.1〜2.0の範囲であることが、特に暴露後接着性を向上できる観点から好ましい。
前記オキサゾリジン化合物(B)の含有量がかかる範囲を下回る場合は、水で開環して発生する活性水素基のほとんどがイソシアネート基との反応に消費されて残存しないため、上塗り材塗布時に上塗り材と反応して強固な接着性を得ることができない。また、前記オキサゾリジン化合物(B)含有量がかかる範囲を超える場合には、被覆材塗膜の残存タックが大きくなる。
なお、前記オキサゾリジン化合物(B)が水で開環して発生する活性水素基とは、オキサゾリジン基が水で開環して発生する水酸基及びアミノ基由来の水素基を指す。従って、前記オキサゾリジン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比の計算においては、活性水素基([NH]、[OH])を基準として計算した値を用いる。
次に、本発明で使用する酸触媒(C)について説明する。
前記酸触媒(C)は、前記オキサゾリジン化合物(B)中のオキサゾリジン基を加水分解するものであり、例えば、硫酸、塩酸、燐酸、炭酸、アルキルベンゼンスルホン酸、安息香酸、サリチル酸、蟻酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸等の公知の有機、無機酸及びそれらの塩を挙げることができる。なかでも、良好な硬化性が得られる観点から燐酸、サリチル酸、燐酸塩が好ましい。前記酸触媒(C)の使用量としては、湿気硬化型ウレタンプライマー組成物中の0.001〜1重量%の範囲であることが好ましい。
次に、本発明の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物について説明する。
前記湿気硬化型ウレタンプライマー組成物は、前記ウレタンプレポリマー(A)と、前記オキサゾリジン化合物(B)と、前記酸触媒(C)と、必要に応じてその他の添加剤を含有するものである。
前記その他の添加剤としては、例えば、溶剤、充填剤、顔料、チキソ性付与剤、プロセスオイル、可塑剤、紫外線防止剤、補強材、骨材、有機過酸化物等の硬化剤、硬化促進剤、難燃剤、安定剤等が挙げられる。
前記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ターペン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、セロソルブアセテート、ノルマルヘキサン等が挙げられる。
また、本発明の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を塗布する基材(下地材)としては、コンクリート、モルタルなどこれらに類する土木建築物に使用される下地、金属、木材等が挙げられる。
また、本発明の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を用いて得られるプライマー層の上塗り層(被覆樹脂層)に使用される樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルエステルウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、酢酸ビニル系共重合体、不飽和ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタンプレポリマー(A−1)の合成
数平均分子量1000のポリプロピレンエーテルジオール100g(0.1モル)、ポリエチレンプロピレンジオール100g(0.1モル)、トリメチロールプロパン45g(0.34モル)、キシレン500gにトリレンジイソシアネート250g(1.44モル)を加え、窒素気流下で80℃にて5時間フラスコ中で撹拌した後、2−ヒドロキシエチルメタクリレート19.5g(0.15モル)酢酸エチル272g、ジ−n−ブチル錫ジラウリン酸(DBTDL)0.1gを加えて80℃にて8時間反応させNCO%が4.33%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
[合成例2]ウレタンプレポリマー(A−2)の合成
数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール100g(0.05モル)、ポリエチレンプロピレンジオール100g(0.1モル)、トリメチロールプロパン45g(0.34モル)、キシレン500gにトリレンジイソシアネート240g(1.38モル)を加え、窒素気流下で80℃にて5時間フラスコ中で撹拌した後、2−ヒドロキシエチルメタクリレート19.5g(0.15モル)酢酸エチル272g、ジ−n−ブチル錫ジラウリン酸(DBTDL)0.1gを加えて80℃にて8時間反応させNCO%が4.31%のウレタンプレポリマー(A−2)を得た。
[合成例3]ウレタン化合物(B−1)の合成
数平均分子量1000のポリエチレンプロピレンエーテルジオール100g(0.10モル)とトリレンジイソシアネート80g(0.46モル)を反応させNCO%=16.8%のウレタンプレポリマーを得た。次いで、ウレタンプレポリマー180gにキシレン40gを加えて撹拌しながら、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン114.5g(0.72モル)を発熱に注意しながらゆっくりと滴下する。発熱が収まったのを確認した後、70℃にて8時間撹拌しながら反応させた後に蒸留してウレタン化合物(B−1)を得た。得られたウレタン化合物(B−1)をGPC測定した結果、残存している2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジンの含有率は1%以下であることを確認した。
[実施例1]湿気硬化型ウレタンプライマー組成物の調整
合成例1で得られたウレタンプレポリマー(A−1)100部、合成例3で得られたオキサゾリジン含有ウレタン化合物(B−1)37,4部、サリチル酸0.05部及びテレフタル酸とDOPを1:1の重量比で混合し、ロールミキサーを用いて均一に混練したペースト4部を混合して湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を得た。
[実施例2〜3、比較例1]
用いるウレタンプレポリマー、オキサゾリジン含有ウレタン化合物の種類、量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を得た。
[常温硬化性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を、スレート板(30×30cm)上に120g/mの割合で刷毛にて塗布した後、23℃×50%RHの条件で4時間養生し、指で塗膜表面を触り、塗膜表面の硬化状態を観察した。
なお、「○」:塗膜が硬化して塗膜の残存タックが少ない、
「△」:見かけ上は硬化しているが、塗膜の残存タックが大きい、
「×」:未硬化、
と評価した。
[耐フクレ性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を、枠で囲ったスレート板(30×30cm)上に500g/mの割合で刷毛にて塗布し、60℃×90%の条件下で硬化させた後、塗膜表面のフクレの有無を確認した。
なお、「○」:フクレがない、
「×」:フクレがある、
と評価した。
[常態接着性の評価方法]
常態接着性は以下のように測定、評価した。
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を、スレート板(30×30cm)上に120g/mの割合で刷毛にて塗布した後、室温で24時間放置し、その上にガラスクロスを補強材として用い二液型ウレタン防水材(「ディックウレタンNグレー」、DIC(株)製)を2kg/mの割合で塗布し、室温にて7日間放置した。防水材塗膜層を2.5cm幅に切り込みを入れ、防水材とプライマーとの接着性試験として180°ピーリング試験を行った。また、該ピーリング試験後の積層体を目視で観察し、以下のように評価した。
「○」:ウレタン防水材層の材料破壊。
「×」:ウレタン防水材とプライマーの界面破壊。
「△」:ウレタン防水材層の材料破壊とウレタン防水材とプライマーの界面破壊が混在する。
なお、上記において、ウレタン防水材層が材料破壊している場合は、先に材料が破壊す
るため、実際の接着強度は測定できない。
従って、係る場合には、材料破壊した時点での接着強度を記すが、実際の接着強度はそ
れよりも大きい値である。故に、材料破壊している場合の接着強度は、「>材料破壊した時点での接着強度」と記す。
[暴露後接着性の評価方法]
暴露後接着性は以下のように測定し、評価した。
前記常態接着性の試験において、湿気硬化型ウレタンプライマー組成物塗布後防水材塗布するまでの養生条件を室温で24時間放置後、35℃×95%RHの雰囲気下で7日間放置後、室温に戻し、4時間以上養生したこと以外は、前記常態接着性の測定、評価と同様にして暴露後接着性の評価を行った。
[耐水接着性の評価方法]
耐水接着性は、以下のように測定し、評価した。
前記常態接着性試験において得られた、切り込みを入れた積層体を、60℃水中に7日間浸漬後取り出し、前記常態接着性試験と同様にして180°ピーリング試験を行い、耐水接着性を評価した。
Figure 2013136719
表中の「活性水素モル数」とは、ウレタンプレポリマー(A)1モルに対するウレタン化合物(B)が水で開環して発生するアミノ基と水酸基の合計モル数を意味する。
本発明の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物を用いた実施例1〜3のプライマーは、暴露後接着性に優れることが分かった。また、厚塗りしても硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、更に耐水後の接着性にも優れることが分かった。
比較例1記載のオキサゾリジン化合物を含まないプライマーは厚塗り時に塗膜の発泡があり、また暴露後及び耐水後の接着性に劣るものであった。

Claims (3)

  1. ポリイソシアネートとポリオールと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマー(A)、ポリイソシアネート、又はポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(b1)と、N−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジン(b2)とを反応させて得られる少なくとも1個以上のオキサゾリジン基を有するウレタン化合物(B)、及び酸触媒(C)を含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタンプライマー組成物。
  2. 前記ウレタンプレポリマー(A)と、前記オキサゾリジン化合物(B)の製造に用いられるポリオールが、ポリオキシアルキレンポリオールである請求項1記載の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物。
  3. 前記ウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基1モルに対して、前記オキサゾリジン化合物(B)のオキサゾリジン環が水により開環して発生するアミノ基及び水酸基との合計モル比が1.1〜2.0の範囲である請求項1記載の湿気硬化型ウレタンプライマー組成物。
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