JP2013135706A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】始動入賞装置へ遊技球が誘導される状態となること対する遊技者の期待感を高め、結果的に遊技の興趣を高める。
【解決手段】遊技機10は、遊技領域32を流下する遊技球を始動入賞領域へ誘導する誘導状態と誘導しない非誘導状態とに変換可能な始動入賞装置37を設け、遊技状態制御手段100が遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段100によって始動入賞装置を第1時間に亘って誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態とされた始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームの結果、第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態が発生した場合、当該第2特別遊技状態の発生を契機に第2状態に変換された変動入賞装置38への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能とした。
【選択図】図44

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)などに代表される遊技機に関し、特に遊技領域における始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動させる変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に対し所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
従来、この種の遊技機においては、遊技球を入賞不可能とする第1状態と入賞可能とする第2状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)を備え、特定の大当り状態(特別遊技状態)の終了から再び大当りが発生するまでの間、所定回数(例えば、70回)、または所定時間に限って特別図柄始動口を有する普通電動役物(普通変動入賞装置:普電)が開放状態となる際の開放時間を延長して遊技球の入賞を容易にする入賞容易モード(開放時間延長モード:普電サポート)を発生可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、この入賞容易モードにおいては、普通電動役物(特別図柄始動口)への遊技球の入賞に基づいて、特別図柄表示装置で行う変動表示ゲームの実行時間を通常よりも短縮させた短縮変動時間で実行し、普通電動役物への遊技球の入賞が容易になったことで数多く発生する変動表示ゲームの実行権利(保留記憶)を効率良く消化させるようにしている。
特開平8−332265号公報
しかしながら、かかる特許文献1に記載された遊技機では、大当り状態の発生を普通電動役物による入賞容易モード(普電サポート)の発生条件としているため、この入賞容易モードを例えば大当りの発生し難い遊技機に適用した場合、当該入賞容易モードも実行され難くなる。すなわち、このような発生条件の入賞容易モードでは、遊技機毎の大当り状態の多寡により入賞容易モードの発生頻度に大きな差が生じることが懸念される。
また、上述のような遊技機においては、開閉せずに常に遊技球を入賞可能とした他の始動入賞口を備え、普通電動役物(普電)への入賞(特図2入賞)に基づいて行われる変動表示ゲームにおいて大当りとなった場合に付与される遊技価値を、他の始動入賞口への遊技球の入賞(特図1入賞)に基づく大当りとなった場合に付与される遊技価値よりも高く設定していることが一般的である。このため、大多数の遊技者ができるだけ普通電動役物への入賞に基づく変動表示ゲームを行うことを望むと推測されるが、入賞容易モードが発生していない通常遊技状態では普通電動役物が開放状態となる普図当選(普電開放権利獲得)の確率が非常に低く設定されているのが一般的であるため、普通電動役物に遊技球を入賞させることは大変困難である。
してみると、特許文献1の遊技機では、遊技中に特定の大当りが発生しない状態が続くと、普通電動役物が開放状態となることや入賞容易モードが発生することに対する期待感が次第に失われ、ひいては遊技全体に対する期待感、興趣までもが減衰し、遊技者が早々に遊技を終了してしまうことが大いに考えられる。
そこで、本発明は上述したような問題点に鑑みてなされたものであって、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて識別情報を変動させる特別変動表示ゲームを実行し、特別変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、通常遊技状態における始動入賞領域へ遊技球が誘導される状態(入賞容易モードの発生によって普通電動役物が開放状態)となることに対する遊技者の期待感を高め、結果的に遊技の興趣をより一層高めることができる遊技機の提供を主たる目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技領域における始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置と、遊技球を入賞不可能とする第1状態と遊技球を入賞可能とする第2状態とに変換可能な変動入賞装置と、を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、前記変動入賞装置を前記第2状態に変換して、遊技者に対し所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記始動入賞領域には、遊技領域を流下する遊技球を当該始動入賞領域へ誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態と、に変換可能な始動入賞装置が設けられるとともに、
前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態と、が含まれ、
前記変動表示ゲームの実行を制御可能なゲーム実行制御手段と、
当該遊技機における遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、
前記始動入賞装置を第1時間に亘って前記誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って前記誘導状態とする入賞容易化状態を発生可能な入賞容易化状態発生手段と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって前記第2特別遊技状態が発生した場合、
当該第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能であることを特徴としている。
ここで、「遊技機」には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機や、パチスロ或いはスロットマシンなどが含まれる。「変動表示装置」は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置、多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置の組み合わせでも良く、本発明を実施し得る程度に表示状態を変化可能であればよい。「識別情報」には、数字、文字、記号及びキャラクタ、並びに色彩など、視覚により識別可能な識別図柄(識別標識)等が含まれる。
また、「変動表示ゲーム」とは、例えば、複数の図柄から構成される図柄列を、変動表示装置に形成された、複数の変動表示領域の各々で上から下に各図柄が移動するように変動表示させることで行われ、変動表示ゲームの開始から所定時間経過した時点で、各変動表示領域の変動表示を所定の順に停止させて各々所定の図柄を停止表示することで表示結果を導出するものが挙げられる。変動表示ゲームの結果が「特別結果」となるとは、例えば、複数の図柄が「2,2,2」や「7,7,7」のぞろ目などの予め定められた特定の組み合わせ状態で停止することである。
さらに、「特別遊技状態」とは、通常時(特別遊技状態中以外の遊技状態を指し、通常遊技状態、特定遊技状態などを含む)に比べて多数の遊技媒体(遊技価値)を獲得し易い遊技状態をいい、例えば、第1種のパチンコ遊技機における特別変動入賞装置(大入賞口)を開放した状態、第3種のパチンコ遊技機における権利発生の状態などがある。
さらに、「入賞容易化状態」とは、始動入賞装置(普通変動入賞装置=普電)を第1時間に亘って誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化モードのことであり、要は普電の開放時間を通常よりも長く(または延長して)設定する普電開放時間延長状態のことである。つまり、入賞容易化状態とは、普電の時短動作状態における、普電サポート状態等と一般的に称される、通常動作状態よりも長く開放される状態と同様に、普電の開放時間を延長した状態のことである。但し、これら普電サポート状態等は、従来、遊技状態における所謂、確変状態・時短状態においてのみ発生されるのに対し、本発明では通常遊技状態でも発生される点において異なっている。
また、「変動入賞装置への遊技球の入賞態様」とは、変動入賞装置へ入賞した遊技球の入賞数や、入賞タイミング、または変動入賞装置内に特定領域を設けておき、当該特定領域に対する遊技球の通過態様(例えば、規定するラウンドで規定する回数通過)等を含む。
請求項1に記載の発明によれば、遊技領域における始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置と、遊技球を入賞不可能とする第1状態(閉塞状態)と遊技球を入賞可能とする第2状態(開放状態)とに変換可能な変動入賞装置(特別変動入賞装置:特別電動役物(特電)、大入賞口等と称す)と、を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置(大入賞口)を第2状態に変換して、遊技者に対し所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、始動入賞領域には、遊技領域を流下する遊技球を当該始動入賞領域へ誘導する誘導状態(開放状態)と、誘導しない非誘導状態(非開放状態)と、に変換可能な始動入賞装置(普通変動入賞装置:普通電動役物(普電)等と称す)が設けられるとともに、特別遊技状態には、第1特別遊技状態(大当り)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)と、が含まれ、変動表示ゲームの実行を制御可能なゲーム実行制御手段と、当該遊技機における遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、始動入賞装置を第1時間に亘って誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態(入賞容易化モード:普電開放時間延長モード)を発生可能な入賞容易化状態発生手段と、を備え、遊技状態制御手段は、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段により入賞容易化状態が発生された始動入賞装置への遊技球の入賞(特図2入賞)に基づく変動表示ゲームによって第2特別遊技状態が発生した場合、当該第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能としたことにより、通常遊技状態時に入賞容易化状態が発生すること(すなわち、始動入賞領域へ遊技球が誘導される始動入賞装置の開放状態)に対する遊技者の期待感を高め、結果的に遊技の興趣をより一層高めることができる。
また、第1特別遊技状態よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)の発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の入賞態様(入賞数や、入賞タイミング等)によって、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態が制御されるため、遊技者が自ら遊技状態を設定するような新たな遊技性を提供することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない第2特別遊技状態が発生した場合の遊技者の不満を払拭することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記遊技状態が前記遊技状態制御手段により前記通常遊技状態として制御される際に、
前記入賞容易化状態発生手段は、
所定の確率で前記入賞容易化状態を発生させ、
前記ゲーム実行制御手段は、
前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームにおいて、前記入賞容易化状態が発生していない前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームよりも高い確率で前記第2特別遊技状態を発生させ、
前記遊技状態制御手段は、
前記ゲーム実行制御手段によって当該第2特別遊技状態が発生された場合、
該第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞数に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能であることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、始動入賞装置(普通電動役物(普電):普通変動入賞装置)における遊技球を始動入賞領域へ誘導する誘導状態(すなわち、始動入賞装置の開放状態)が通常よりも長い入賞容易化状態(入賞容易化モード:普電開放時間延長モード)が、入賞容易化状態発生手段によって所定の確率で発生されるので、通常遊技状態において当該入賞容易化状態が発生することに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、ゲーム実行制御手段が、入賞容易化状態の始動入賞装置による変動表示ゲームにおいて、入賞容易化状態が発生していない始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームよりも高い確率で第2特別遊技状態(小当り)を発生させるので、入賞容易化状態が発生すると、第2特別遊技状態の発生頻度が増加されるという遊技者にとって大変望ましい状況となり、遊技の興趣を一段と高めることができる。さらに、遊技状態制御手段が第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を変動入賞装置への遊技球の入賞数によって制御するため、遊技者が自ら遊技状態を設定するような新たな遊技性への期待感をより一層高めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
制御可能な遊技状態として、特定のリーチ状態が前記通常遊技状態よりも高い確率で発生する特殊遊技状態を複数有し、
前記第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞数に基づいて、前記第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記複数有する特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能であることを特徴としている。
ここで、「リーチ状態」とは、表示状態が変化可能な表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。換言すれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
そして、「特定のリーチ状態」とは、リーチ状態に含まれる複数のリーチ演出であり、特別結果態様が導出される可能性(信頼度)が異なるリーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ、プレミアリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定される場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性が高い状態であると言える。
請求項3に記載の発明によれば、通常遊技状態において始動入賞装置が入賞容易化状態とされた場合に、第1特別遊技状態よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態が発生したことを契機として第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態のうちの何れかを当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態として発生させるので、価値の低く遊技者に歓迎されない第2特別遊技状態における興趣を高めることができ、遊技者の不満を払拭することができる。
また、第2特別遊技状態の終了後の遊技状態として、特定のリーチ状態の発生率が高確率の特殊遊技状態へ移行することから、第2特別遊技状態が高確率移行の予告の役割を果たすことになり、第2特別遊技状態が実行される際の遊技の興趣を高めることができる。
しかも、入賞数に応じて第2特別遊技状態の終了後における特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができるため、遊技者は遊技球を打ち続けるようになり、止め打ちを防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって前記第2特別遊技状態が複数発生した場合、
前記複数の第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、通常遊技状態において始動入賞装置が入賞容易化状態とされた場合に、第1特別遊技状態よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態が複数発生したことを契機として、各第2特別遊技状態の発生毎に第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の累積入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態のうちの何れかを、当該複数発生した第2特別遊技状態の終了後の遊技状態として発生させるので、累積入賞数の増加を狙うことで当該複数発生した第2特別遊技状態の終了後における特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない第2特別遊技状態における興趣を一段と高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって前記第2特別遊技状態が複数発生した場合、
前記複数の第2特別遊技状態の発生に際して、その都度前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞数に基づいて、当該複数の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能であることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、通常遊技状態において始動入賞装置が入賞容易化状態とされた場合に、第1特別遊技状態よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態が複数発生したことを契機として、各第2特別遊技状態の発生毎に第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の各入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態のうちの何れかを、当該複数発生した第2特別遊技状態の各々の終了後の遊技状態として発生させるので、各第2特別遊技状態における変動入賞装置への入賞数の増加を狙うことで、それぞれ第2特別遊技状態終了後の特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができる。このため遊技者は遊技球を打ち続けるようになり、止め打ちを防止することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない第2特別遊技状態における興趣を一段と高めることができる。
本発明によれば、始動入賞領域に遊技球を誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態と、に変換可能な始動入賞装置が設けられ、遊技状態制御手段が遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、始動入賞装置を通常状態よりも長く誘導状態とする入賞容易化状態を発生可能な入賞容易化発生手段によって当該入賞容易化状態とされた始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームの結果、第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態が発生した場合、当該第2特別遊技状態の発生を契機に第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能としたことにより、通常遊技状態時に始動入賞装置へ遊技球が誘導される状態となることに対する遊技者の期待感を高め、結果的に遊技の興趣をより一層高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る遊技機を示す斜視図である。 図1の遊技機に設けられる遊技盤を示す正面図である。 一括表示装置の詳細を示す拡大説明図である。 図1の遊技機に設けられる制御システムおよび遊技制御装置を示すブロック図である。 図4の演出制御装置を示すブロック図である。 普図変動表示ゲームの実施態様および普通変動入賞装置の開放時間について説明する図である。 同実施形態の遊技機で発生可能な特別結果について説明する図である。 同実施形態の特図変動表示ゲームにおいて表示される演出画像の一例を示す図である。 同実施形態のメイン処理の前半部分を示すフローチャートである。 図9の続きを示すフローチャートである。 同実施形態のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図ゲーム処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図ゲームシーケンステーブルを示す図である。 同実施形態の始動口スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図始動口スイッチ共通処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図保留情報判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態のカウントスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り時カウント更新処理を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り時カウント更新処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図普段処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図1変動開始処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図2変動開始処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当りフラグ2設定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図変動中処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図表示中処理を示すフローチャートである。 図26の続きを示すフローチャートである。 同実施形態の変動回数更新処理を示すフローチャートである。 同実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 同実施形態のファンファーレ/インターバル中処理を示すフローチャートである。 同実施形態の普図高確率移行抽選処理を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了処理を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理1を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理2を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理3を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理4を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理5を示すフローチャートである。 同実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を示すフローチャートである。 同実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理2を示すフローチャートである。 同実施形態の小当りファンファーレ中処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り中処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り残存球処理移行設定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り中処理2移行設定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り終了処理を示すフローチャートである。 同実施形態の保留再判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図普段処理移行設定処理3を示すフローチャートである。 同実施形態の特図保留情報再判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の普図ゲーム処理を示すフローチャートである。 同実施形態のゲートスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同実施形態の普図普段処理を示すフローチャートである。 同実施形態の普図当り判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の普図変動中処理を示すフローチャートである。 同実施形態の普図表示中処理を示すフローチャートである。 同実施形態の1stシーン制御処理を示すフローチャートである。 同実施形態の確率情報コマンド受信処理を示すフローチャートである。 同実施形態の先読みコマンド受信処理を示すフローチャートである。 同実施形態の再判定コマンド受信処理を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り時エンディング処理を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機において特図2小当り抽選を行う際の動作を示すタイミングチャートである。 同実施形態における遊技の流れを示す図である。 同実施形態における変動回数更新処理を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機において複数の特図2小当り抽選を行う際の動作を示すタイミングチャートである。 同実施形態に係る遊技機で発生可能な特定遊技状態について説明する図である。 同実施形態における小当り終了処理を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機において行われる遊技の流れの一例を示す図である。 同実施形態の遊技機において行われる遊技の流れの一例を示す図である。 同実施形態の遊技機において行われる遊技の流れの一例を示す図である。 同実施形態の遊技機において行われる遊技の流れの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機で発生可能な特定遊技状態について説明する図である。 同実施形態における小当り終了処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図保留情報再判定処理を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機において行われる遊技の流れの一例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機で発生可能な特定遊技状態について説明する図である。 同実施形態の小当り時カウント更新処理を示すフローチャートである。 同実施形態における変動回数更新処理を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了処理を示すフローチャートである。 同実施形態における遊技の流れの一例を示す図である。 同実施形態における遊技の流れの一例を示す図である。 本発明の遊技機に設けられる遊技盤の変形例を示す正面図である。 本発明の第4実施形態に係る遊技機で発生可能な特定遊技状態について説明する図である。 同実施形態の大当り終了処理を示すフローチャートである。 第1発明の第3実施形態に係る遊技機で発生可能な大当りについて説明する図である。 同実施形態の大当り終了設定処理1を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理2を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理3を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理4を示すフローチャートである。 同実施形態の大当り終了設定処理5を示すフローチャートである。 同実施形態の小当り終了処理を示すフローチャートである。 同実施形態のカウントスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特図表示中処理の後半部分を示すフローチャートである。 同実施形態の特定変動回数管理処理を示すフローチャートである。 同実施形態の遊技機において行われる遊技の流れの一例を示す図である。 同実施形態変形例1のカウントスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同変形例における遊技の流れを示す図である。 図66の続きを示す図である。 同実施形態変形例2のカウントスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同実施形態変形例3のカウントスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同変形例の特定変動回数管理処理を示すフローチャートである。 同変形例における遊技の流れを示す図である。 第1発明の第4実施形態のカウントスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 同実施形態の特定遊技時計数処理を示すフローチャートである。 同実施形態における遊技の流れを示す図である。 同実施形態変形例1における遊技の流れを示す図である。 同変形例における遊技の流れを示す図である。 同実施形態変形例2の特別変動入賞装置の開放態様について説明する図である。 同変形例における遊技の流れを示す図である。 同実施形態変形例3の特別変動入賞装置の開放態様について説明するタイミングチャートである。 同実施形態変形例4の特別変動入賞装置の開放態様の使い分け例について説明する図である。 同実施形態変形例5の特別変動入賞装置の開放態様の使い分け例について説明する図である。 同実施形態変形例6の特別変動入賞装置の開放態様の使い分け例について説明する図である。 同変形例における遊技の流れを示す図である。 図83の続きを示す図である。 同実施形態変形例7の特別変動入賞装置の開放態様について説明するタイミングチャートである。 同変形例の特別変動入賞装置の開放態様について説明するタイミングチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊技機を示す斜視図である。
<第1実施形態>
本実施形態の遊技機10は、本体枠(外枠)11及び前面枠(内枠)12を備え、該前面枠12は本体枠11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている不図示の球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図4参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(始動入賞領域)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電(普通電動役物)、始動入賞装置)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の開閉部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態:非誘導状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図4参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入可能な開状態(遊技者にとって有利な状態:誘導状態)に変化させられるようになっている。つまり、普通変動入賞装置37は、遊技領域を流下する遊技球を始動入賞領域へ誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態とに変換可能な始動入賞装置ということになる。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態(第1状態)と受け入れ易い状態(第2状態)とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口、特電(特別電動役物)、変動入賞装置)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカー形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態:第1状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態:第2状態)に変換する。つまり、特別変動入賞装置38は、遊技球を入賞不可能とする第1状態と遊技球を入賞可能とする第2状態とに変換可能な変動入賞装置ということになる。
すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図4参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は(特図変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合)、大入賞口を閉じた第1状態から開いた第2状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に対し所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図4参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲーム(変動表示ゲーム)をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図3(a)に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54〜56を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部59が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への遊技球の入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、図3(b)のように、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4を全て点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する(図3(b)参照)。
普図保留表示器56は、図3(c)に示すように、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示器58は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図4参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これらを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b、37bが所定時間(例えば、0.6秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数の値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し(普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となり)、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図4参照)が駆動されることにより、可動部材37b,37bが所定の時間(例えば、0.6秒間)だけ開放する開状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数や大当り図柄乱数、各変動パターン乱数から値がそれぞれ抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図4参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部54、55に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞(特図1入賞)若しくは普通変動入賞装置37への入賞(特図2入賞)、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。つまり、遊技制御装置100は、変動表示ゲームの実行を制御可能なゲーム実行制御手段ということになる。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の識別情報である特別図柄(特図)を変動表示した後、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当り(小当り)となって特別遊技状態(いわゆる、大当り(小当り)状態)となる。また、これに対応して飾り特図変動表示ゲームの結果として、表示装置41の表示態様が特別結果態様(例えば、「5・5・5」等の大当り態様や「1・3・5」等の小当り態様)となった場合には、大当りや小当りとなって第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)や第2特別遊技状態(小当り状態)となる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが優先して実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(または、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1または第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(または、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了または特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(Central Processing Unit:中央処理ユニット、マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM(Random Access Memory)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数と比較するための判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号、各種乱数から抽出した値(各種乱数値)の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。換言すれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、全ての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ、プレミアリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する(はずれとなる)場合における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性が高い状態であると言える。
ここで、CPU111Aは、始動記憶手段としてのRAM111Cに記憶された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて、リーチ状態を発生可能なリーチ状態発生手段をなす。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイドや表示装置の駆動信号を生成したりして出力することで遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理(図12参照)における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA7)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当り、小当り)或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態(低確率状態)或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態、時短動作状態或いは後述する入賞容易化状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は全て第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを、中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は、遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のように、そのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開閉させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを開閉させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成したり、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成したりして出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方向の通信が可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図5を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312への出力映像の内容の指示や、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行なわれ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(Video Random Access Memory:ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAM313aへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速な、つまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能になるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや、上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上述のような構成を有する演出制御装置300や、それによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vや、これらの直流電圧の基準としたり、電源モニタランプを点灯させたりするのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施形態においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用し、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り・はずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の開閉部材37b、37bを所定時間(例えば、0.6秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り・はずれを判定する処理を行う。
さらに、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り・はずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上述の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当り(特別結果)の場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、当該特別結果に対応した特別遊技状態(第1特別遊技状態または第2特別遊技状態)を発生させる処理を行う。この特別遊技状態を発生させる処理において、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1.6秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(1R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば15回又は2回、すなわち15R又は2R)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
つまり、遊技制御装置100のCPU111Aは、パチンコ遊技機10における遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段をなす。
また、遊技制御装置100は、パチンコ遊技機10における特図変動表示ゲーム(変動表示ゲーム)が当り結果(特別結果)となり、遊技状態として、第1特別遊技状態(大当り)や、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)のそれぞれの特別遊技状態が発生する確率状態を低確率である低確率状態(通常確率状態)と、通常確率に比べて高い高確率である高確率状態(確変状態)のいずれかに、適宜設定可能となっており、第1特別遊技状態(大当り)、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)、の確率状態は、独立して設定されることが可能となっている。例えば、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。この確変状態とは、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態(特図低確率状態)に比べて高い状態(特図高確率状態)となることである。
つまり、遊技制御装置100は、パチンコ遊技機10における特別遊技状態が発生する(特別変動表示ゲームが特別結果となる)確率状態を制御可能な(すなわち、該確率状態を低確率である低確率状態(通常確率状態)と、通常確率よりも高い高確率である高確率状態と、に設定可能な)確率状態制御手段として機能するようになっている。なお、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となる(所謂、普電ロング開放状態)ように制御される(例えば、0.6秒が5.8秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、5.8秒)とする制御は、いずれか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
また、第2開放時間によって普通変動入賞装置37を開放する場合に、1回の開放で例えば5.8秒継続して開放するようにしているが、複数回(例えば2回)に亘ってトータル的に第2開放時間(例えば5.8秒)となるようにしてもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
ここで、本実施形態の遊技機10における特図変動表示ゲームの特別結果には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では大当り図柄乱数に基づき特別結果を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とすることである。以下、特別遊技状態の終了後、付加遊技価値が付与された状態を特定遊技状態と称することがある。
具体的に特図変動表示ゲームの特別結果としては、大当りと小当りが特別結果として設定されている。大当りは、第1特別遊技状態を発生させる。第1特別遊技状態でのラウンド数は15ラウンドまたは2ラウンドで、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間は長開放時間(25秒)である。そして、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態になるとともに次回の特別結果導出まで時短状態になる場合や、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態になるとともに時短なし状態になる場合、または、特別遊技状態の終了後、特図低確率状態になるとともに100回の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態となる場合や、特別遊技状態の終了後、特図低確率状態になるとともに時短なし状態になる場合がある。
他方、本実施形態の遊技機10は、前述の小当りが、通常遊技状態における特図2において所定の確率で発生可能に構成されており、この通常遊技状態における特図2以外では所定の確率より低い低確率(通常確率)で発生可能となっている(詳細は、後述の図6(c)参照)。小当りが発生した場合は、特定結果が表示されて小特別遊技状態(第2特別遊技状態)となる。小特別遊技状態では、ラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が短開放時間(1.8秒×2回または3.6秒×1回)とされる。このため、第2特別遊技状態は、大入賞口の開放時間が短開放時間となっている点で第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値が低くなっているといえる。なお、小特別遊技状態の終了後の確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態の詳細は後述するが、大別して、小当り発生前の状態と同じ状態となる通常モード、特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モードの4種類が設定可能となっている。
ここで、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように上述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上述のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
また、図示は省略するが、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームはともに、上述した大当り・小当りの特別結果をそれぞれ導出可能となっている。ただし、これらの特別結果の選択率(振り分け)が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとで異なるように設定されている。本実施形態では、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームの方が、小当りとなる特別結果の選択率が高くなっている。
また、本実施形態の遊技制御装置100は、普図低確率状態(通常遊技状態)において所定条件が成立したことに基づき、普図低確率状態から普図高確率状態に移行させるか否かの抽選(以下、普図高確率移行抽選:詳細後述)を実行することが可能に構成されている。このため、特図変動表示ゲームにおいて特定の特別結果(大当り)となる場合以外にも、この抽選に当選すれば時短状態と同様の普通変動入賞装置37が開放状態となる入賞容易化状態が発生することとなる。なお、特図変動表示ゲームにおいて特別結果となった場合に普図高確率に移行させないようにし(自動的に時短状態を発生させる特別結果を設定しないようにし)、普図高確率移行抽選に当選した場合のみ普図高確率状態へ移行させる(入賞容易化状態を発生させる)ようにしてもよいし、特別結果の種類によって自動的な時短状態の発生の有無を設定できるようにしてもよい。
すなわち、遊技制御装置100は、遊技状態が通常遊技状態である場合に、始動入賞装置としての普通変動入賞装置37を第1時間(第1開放時間;例えば、0.6秒)に亘って開放状態(遊技球を始動入賞領域へ誘導する誘導状態)とする通常状態(通常動作状態)よりも長い第2時間(第2開放時間;例えば、5.8秒)に亘って当該誘導状態(開放状態)とする入賞容易化状態(普電サポート状態=通常ロング開放状態)を発生可能な入賞容易化状態発生手段として機能する。
ここで、普通変動入賞装置37の誘導状態とは、普通変動入賞装置37における一対の可動部材37b,37bが開放状態となり、当該普通変動入賞装置37内部の第2始動入賞口へと遊技球を誘導可能な状態のことである。すなわち、入賞容易化状態は通常遊技状態において、通常動作状態の普通変動入賞装置37よりも該普通変動入賞装置37の開放時間が増加(延長)され、当該普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、特図変動表示ゲームの始動が容易となる状態である。
つまり、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生し、普通変動入賞装置37の開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御する時短動作状態とすることを可能としていることに加えて、遊技状態が通常遊技状態である場合に、普通変動入賞装置37を通常状態よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態を発生可能とすることで、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞機会を増加させるようにしている。
そして、本発明に係る本実施形態のパチンコ遊技機10では、通常遊技状態であって、遊技制御装置100(入賞容易化状態発生手段)によって、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態(可動部材37b,37bが開放状態)に設定されている状態において、当該普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となり、第2特別遊技状態(小当り遊技状態)が発生した場合、遊技制御装置100のCPU111A(遊技状態制御手段)は、当該小当り遊技状態(第2特別遊技状態)の発生に際して、遊技球を入賞可能な上記第2状態へ変換された特別変動入賞装置38(変動入賞装置)への遊技球の入賞態様に応じて、当該小当り遊技状態の終了後の遊技状態(モード移行先)を制御可能となっている。
ここで、特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様とは、特別変動入賞装置38へ入賞した遊技球の入賞数や、入賞タイミング等のことであり、その他、例えば特別変動入賞装置38内に特定領域を設けておき、当該特定領域に対する遊技球の通過態様(例えば、規定するラウンドで規定する回数通過)等を含んでもよい。
以下、入賞容易化状態の詳細を説明するために、遊技状態が通常遊技状態である場合と上述した時短状態である場合とにおける普図変動表示ゲームの抽選確率や、当該抽選の結果に応じた普通変動入賞装置37の動作態様(開放態様)について、図6(a)および(b)を用いて比較しながら説明する。
まず、遊技状態が通常遊技状態においては、図6(a)に示すように、上述の普図変動表示ゲームで当り結果となる確率(普図抽選確率)が低確率(例えば、150分の1)に設定される。そして、当該普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合、図6(b)に示すように、10分の8の割合で開放時間を第1時間(例えば0.6秒)に設定され、10分の2の割合で開放時間を第2時間(例えば、5.8秒)に設定される。
すなわち、通常遊技状態においては、150分の1の確率で普図変動表示ゲームが当り結果となった場合、10分の2の割合で普通変動入賞装置37が上述した第2時間に亘って開放される入賞容易化状態(普電サポート状態)が発生することとなる。
これにより、通常遊技状態であっても普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動を容易にすることが可能となる。
一方、遊技状態が上述した時短状態(普通変動入賞装置37が時短動作状態)においては、図6(a)に示すように、普図変動表示ゲームで当り結果となる確率が高確率(例えば、150分の149)に設定される。そして、当該普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合、図6(b)に示すように、10分の10の割合で開放時間を第2時間(例えば、5.8秒)に設定される。つまり、時短状態においては、普図変動表示ゲームで当り結果となれば、必ず普通変動入賞装置37が上記第2時間に亘って開放されるため、上述したように第2特図変動表示ゲームの始動が容易となっている。
また、遊技状態が通常遊技状態において、始動入賞口36(特図1)若しくは普通変動入賞装置37(特図2)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲーム(飾り図柄変動表示ゲーム)の結果が、上述した第2特別遊技状態(小当り状態)を発生する特別結果となり、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示が当該特別結果(小当り(第2特別遊技状態)の当選)に応じた表示態様となる確率(小当り確率)は、図6(c)に示すように、特図1表示器51(始動入賞口36)側が300分の1に設定され、特図2表示器52側が300分の299に設定される。
すなわち、通常遊技状態では、特図2(普通変動入賞装置37)の方が特図1(始動入賞口36)に比べて小当りとなる確率が圧倒的に高い設定(換言すれば、特図2では小当りが頻発する)となっており、特図2は入賞し難い分、特図1に比べて小当り確率が高確率に設定される。
一方、遊技状態が時短状態(普通変動入賞装置37が時短動作状態)において、上記小当り確率は、特図1,特図2ともに300分の1に設定される。つまり、時短状態では、上述した普電サポート状態であることから特図2への入賞が容易であるため、当該小当りの当選となる小当り確率が低確率に設定される。
また、図示省略するが、本実施形態では通常遊技状態の普通変動入賞装置37(特図2)への入賞における特別変動表示ゲームの結果態様の内訳は、大当りとなる確率が300分の1に設定されており、さらに前述の図6(c)のように、小当りとなる確率が300分の299に設定されており、大当り以外は全て小当りとなるように設定されている。
このように、同じ乱数を用いて判定を行うようにしているが、大当りの判定用、小当りの判定用、で別の乱数を用いるようにしてもよい。
従って、通常遊技状態において、150分の1の割合で普図変動表示ゲームが当り結果となった場合、当該当り結果による普通変動入賞装置37(特図2)への入賞による特別変動表示ゲームの結果において、大当りとならなければ必ず小当りが発生して特別変動入賞装置38(大入賞口)を開放とすることとなっている。
このとき、通常遊技状態では、図6(d)に示すように、小当りの発生による特別変動入賞装置38(大入賞口)の開放態様の抽選において、2回の開閉動作(開放態様A:例えば、1.8秒の開放を2回)の選択割合が10分の2の割合で設定され、時短状態における設定(10分の9の割合)に比べて遥かに低く、1回の開閉動作(開放態様B:例えば、3.6秒の開放を1回)の選択割合が10分の8の割合で設定され、時短状態における設定(10分の1の割合)に比べて多く選択される仕様となっている。
このため、本実施形態の遊技機10では、150分の1の確率で普図変動表示ゲームが当り結果となり、10分の2の確率で普通変動入賞装置37を第2時間(例えば、5.8秒)に亘って開放する入賞容易化状態となった場合、普通変動入賞装置37(特図2)への入賞により大当りとならなければ必ず小当り遊技状態(第2特別遊技状態)が発生し、当該小当り遊技状態による特別変動入賞装置38(大入賞口)の開放態様は、高い確率で1回開き(開放態様B)が選択される。そして、遊技制御装置100のCPU111A(遊技状態制御手段)は、当該開放態様Bによる開放中の特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様(例えば、遊技球の入賞数(遊技球数)を計数し、この入賞数)に応じて小当り遊技状態(第2特別遊技状態)終了後の遊技状態(モード移行先)を決定し、当該決定した遊技状態で制御する。
なお、普通変動入賞装置37(特図2)への入賞における特別変動表示ゲームの結果態様として小当りとなる確率を、当該普通変動入賞装置37が通常状態であるときよりも入賞容易化状態であるときの方が、高く設定する(換言すれば、普通変動入賞装置37が通常状態であるときよりも入賞容易化状態であるときの方が第2特別遊技状態を高い確率で発生する)ようにしてもよい。
つまり、遊技状態制御手段としてのCPU111Aにより、遊技状態が通常遊技状態として制御される際に、入賞容易化状態発生手段としての遊技制御装置100は、所定の確率で入賞容易化状態を発生させ、ゲーム実行制御手段としての遊技制御装置100は、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)において、入賞容易化状態が発生されない通常状態の普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームよりも高い確率で小当り遊技状態(第2特別遊技状態)を発生させ、CPU111Aは、ゲーム実行制御手段によって当該第2特別遊技状態が発生された場合、該第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の入賞数に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能としてもよい。
小当り遊技状態終了後の遊技状態として設定されるモード移行先としては、特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様として、特別変動入賞装置38へ入賞した遊技球の入賞数を用いた場合、図6(e)に示すように、入賞数が0個の場合は当該小当り遊技状態発生前と同様の「変化なし」、入賞数が1〜3個の場合は特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する特定遊技状態としての「特定Aリーチ多発モード」、入賞数が4〜5個の場合は特定遊技状態としての「特定Bリーチ多発モード」、入賞数が6個以上の場合は特定遊技状態としての「特定Cリーチ多発モード」へ移行するように設定されている。
「特定Aリーチ多発モード」では、図7(a)に示すはずれ変動パターン選択テーブル2−A,「特定Bリーチ多発モード」では図7(b)に示すはずれ変動パターン選択テーブル2−B,「特定Cリーチ多発モード」では図7(c)に示すはずれ変動パターン選択テーブル2−Cが選択されるようになっている。「特定Aリーチ多発モード」では、はずれ変動パターン選択テーブル2−Aから見てわかるように、グループAのリーチの選択率が10分の7に設定され、他のグループBにおける10分の2やグループCにおける10分の1と比較して高くなっている。「特定Bリーチ多発モード」では、はずれ変動パターン選択テーブル2−Bから見てわかるように、グループBのリーチの選択率が10分の7に設定され、他のグループAにおける10分の1やグループCにおける10分の2と比較して高くなっている。「特定Cリーチ多発モード」では、はずれ変動パターン選択テーブル2−Cから見てわかるように、グループCのリーチの選択率が10分の7に設定され、他のグループAにおける10分の2やグループBにおける10分の1と比較して高くなっている。要は、小当り遊技状態(第2特別遊技状態)時に開放中の特別変動入賞装置38への入賞態様に応じて、小当り遊技状態終了後の演出モード(遊技状態)が変更される(但し、入賞態様によっては変更なしの場合もある)ようになっている。
すなわち、遊技制御装置100のCPU111A(遊技状態制御手段)は、制御可能な遊技状態として、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する特殊遊技状態を複数有し、第2特別遊技状態(小当り遊技状態)の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の入賞数に基づいて、第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、複数有する特殊遊技状態のうちのいずれの特定遊技状態とするかを制御可能となっている。
このとき、表示装置41の表示部41aにおける演出表示として、モード移行先が通常モード(通常遊技状態)の場合、図8(a)に示すように、図示省略する通常表示される変動表示ゲーム等の画像(以下、これを便宜上、通常画面と称す)以外に追加して表示される演出画像はない。また、モード移行先が特定Aリーチ多発モードの場合、図8(b)に示すように、通常画像(図示省略する)に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a下方に背景として追加表示することで、移行先のモードにおいて、特定(この場合、グループA)のリーチの選択率が高いことを表すようになっている。
また、モード移行先が特定Bリーチ多発モードの場合、図8(c)に示すように、通常画像(図示省略する)に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a略中央部に背景として追加表示することで、移行先のモードにおいて、特定(この場合、グループB)のリーチの選択率が高いことを表すようになっている。また、モード移行先が特定Cリーチ多発モードの場合、図8(d)に示すように、通常画像(図示省略する)に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a上方に背景として追加表示することで、移行先のモードにおいて、特定(この場合、グループC)のリーチの選択率が高いことを表すようになっている。
すなわち、表示装置41において表示部41aに表示する通常画像に背景としてモード移行先に応じた演出画像FAを追加表示することで、遊技者が小当り遊技状態中に当該小当り遊技状態終了後の移行先のモードを視認可能となっている。
また、かかる遊技機10では、通常遊技状態における普通変動入賞装置37が上述した入賞容易化状態発生手段としての遊技制御装置100によって入賞容易化状態にされ、開放されている状態において、当該普通変動入賞装置37への入賞に基づく特別変動表示ゲームで小当り(第2特別遊技状態)となる結果を複数発生する(複数の特図2保留が発生する)ことも考えられる。この場合、遊技制御装置100のCPU111Aは、これら複数の小当り遊技状態の発生に際し、その都度、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球のトータルの入賞数情報(累積入賞数)を計数し、この累積入賞数に応じて小当り終了後の遊技状態(モード移行先)を上述した複数の特殊遊技状態のうち、いずれの特定遊技状態とするか選択するようにしてもよい。この場合、このときの累積入賞数の計数結果を表示するとともに、レベルメーター的に移行先モードに到達する演出としてもよい。
つまり、遊技状態制御手段としてのCPU111Aは、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって第2特別遊技状態(小当り)が複数発生した場合、当該複数の第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特定遊技状態とするかを制御可能としてもよい。
このとき、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の累積入賞数ではなく、その都度、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数(都度、入賞数)に基づいて、小当り後に制御する特定遊技状態を選択するようにしてもよい。換言すれば、複数発生する小当り毎にモードを対応させ、移行先が遊技者にとって有利な遊技状態となる(リーチ状態となる確率が高確率となる等)程、難易度が上がるように入賞すべき個数を異ならせる(例えば、保留数が3であれば、保留1:1個以上入賞で特定Aリーチ多発モードへ移行、保留2:3個以上入賞で特定Bリーチ多発モードへ移行、保留3:5個以上入賞で特定Cリーチ多発モードへ移行など)ようにしてもよい。
すなわち、遊技状態制御手段としてのCPU111Aは、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって第2特別遊技状態(小当り)が複数発生した場合、当該複数の第2特別遊技状態の発生に際して、その都度、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の入賞数に基づいて、当該複数の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能としてもよい。
さらに、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数発生した小当りのうちの最後の小当りの終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特定遊技状態にするかを制御するようにしてもよい。
つまり、遊技状態制御手段としてのCPU111Aは、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって第2特別遊技状態(小当り)が複数発生した場合、当該複数の第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38(大入賞口)への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数発生した第2特別遊技状態のうちの最後の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態のうちのいすれの特殊遊技状態とするかを制御可能としてもよい。
さらに、本実施形態の遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果が、時短状態を発生させない特別結果(15R確変B、15R通常B、2R確変、小当り)となった場合、特別遊技状態の終了後、確率状態を報知しない潜伏状態を発生させる。以下、15R確変Bに基づく潜伏状態を「潜伏状態A」、15R通常Bに基づくものを「潜伏状態B」、2R確変に基づくものを「潜伏状態C」と称する。
なお、遊技制御装置100は、2R確変による潜伏状態Cにおいて再度2R確変となった場合には、潜伏状態を終了し高確率状態を報知する。
また、図示は省略するが、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームはともに、上記6種類の特別結果をそれぞれ導出可能となっている。ただし、これらの特別結果の選択率(振り分け)が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとで異なるように設定されている。本実施形態では、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームの方が、15R確変A等の付加遊技価値を多く付与可能な特別結果の選択率が高くなっている。つまり、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも遊技者に有利な内容となっている。
また、本実施形態の遊技制御装置100は、普図低確率状態において所定条件が成立したことに基づき、普図低確率状態から普図高確率状態に移行させるか否かの抽選(以下、普図高確率移行抽選:詳細後述)を実行することが可能に構成されている。このため、特図変動表示ゲームにおいて特定の特別結果(15R確変A、15R通常A)となる場合以外にも、この抽選に当選すれば時短状態が発生することとなる。
なお、特図変動表示ゲームにおいて特別結果となった場合に普図高確率に移行させないようにし(自動的に時短状態を発生させる特別結果を設定しないようにし)、普図高確率移行抽選に当選した場合のみ普図高確率状態へ移行させるようにしてもよい。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図9及び図10参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図11参照)とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行なってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS6)、全出力ポートに出力が無い状態にするオフデータを出力する(ステップS7)。また、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがOFF(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内に複数設けられている停電検査領域のうち、停電検査領域1のデータの値をチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるか否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、停電検査領域2のデータの値をチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるか否かの判定を行う(ステップS13)。このステップS13で停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、チェックサムと呼ばれるデータを算出する処理(ステップS14)を行い、算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、値が一致するか否かを判定する(ステップS16)。
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)、ステップS11で停電検査領域1の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No)、ステップS13で停電検査領域2の値が正常でないと判定した場合(ステップS13;No)、或いは、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、図10のステップS24へジャンプする。
また、ステップS16でチェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、図10のステップS17へ移行して、全ての停電検査領域をクリアする処理(ステップS17)、チェックサム領域をクリアする処理(ステップS18)を行ってから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率の報知フラグ領域にON情報をセーブしてから(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)をオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(第4出力ポート136)にセーブして(ステップS22)、ステップS23へ移行する。ステップS23では、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを送信してステップS29へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13,S16からステップS24へジャンプした場合には、まずCPU111Aが使用するRAM内の、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアする処理(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする処理(ステップS25)を行ってから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。それから、RWMをクリアしたことに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS28)を行って、ステップS29へ進む。
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ms)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、停電監視信号をチェックする回数を設定する(ステップS34)。そして、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックし、停電監視信号がONであるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS35;No)には、ステップS33に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS35において、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS35;Yes)には、設定したチェック回数の分だけONが継続されたか否かを判定する(ステップS36)。そして、継続されなかったと判定した場合(ステップS36;No)には、ステップS35に戻り、停電が発生したか否かの判定(ループ処理)を繰り返し行う。また、ステップS36において、継続されたと判定した場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。その後さらに、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブする処理(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする処理(ステップS40)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)を行った後、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブして(ステップS42)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図11に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図11のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。なお、特図ゲーム処理および普図ゲーム処理の詳細については後述する。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行なって、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理(図11参照)における特図ゲーム処理(ステップS58)について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図12に示すように、特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。そして、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する図13に示すような特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA3)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA4)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA5)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA6)を行う。
ステップA6にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA7)を行う。また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA8)を行う。なお、特図普段処理(ステップA7)および特図変動中処理(ステップA8)の詳細については後述する。
また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA9)を行う。また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA10)を行う。なお、特図表示中処理(ステップA9)およびファンファーレ/インターバル中処理(ステップA10)の詳細については後述する。
また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA11)を行う。また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA13)を行う。また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「7」の場合は、上述したステップA11における大入賞口開放中処理と同様に、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理2(ステップA14)を行う。また、ステップA6にて、ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA15)を行う。なお、大当り終了処理(ステップA13)および小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細については後述する。
また、ステップA6にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA16)を行う。また、ステップA6にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、小当りによる大入賞口の開放(小当り開放)時間の設定や、大入賞口の開放を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理2(ステップA17)を行う。なお、小当り中処理(ステップA16)の詳細および小当り中処理2(ステップA17)への移行設定処理の詳細については後述する。
また、ステップA6にて、特図ゲーム処理番号が「11」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。また、ステップA6にて、特図ゲーム処理番号が「12」の場合は、特図普段処理(ステップA7)を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。なお、小当り残存球処理(ステップA18)および小当り終了処理(ステップA19)の詳細については後述する。
そして、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行って、特図ゲーム処理を終了する。
つまり、遊技制御装置100は、第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて第1特別変動表示ゲームを、第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて第2特別変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段として機能していることになる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)について説明する。
図14に示すように、始動口スイッチ監視処理では、まず、始動入賞口36(第1始動口)による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップA101)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA102)を行う。なお、ステップA102における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA107における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定して(ステップA103)、普通電動役物が作動中であると判定した場合(ステップA103;Yes)は、処理をステップA106に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA103にて、普通電動役物が作動中でないと判定した場合(ステップA103;No)は、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA104)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA105)を行う。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA105にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA105;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA106)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA107)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA105にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA105;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理(図14参照)における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA102,A107)について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図15に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA111)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA112;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA112にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA112;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA113)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備する(ステップA114)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号制御出力回数)を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェック(ステップA115)する。そして、出力回数がオーバーフローしない(ステップA116;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA117)、処理をステップA118に移行する。一方、ステップA116にて、出力回数がオーバーフローすると判定された場合は(ステップA116;Yes)、処理をステップA118に移行する。
そして、ステップA118にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA119)を行う。
ステップA119にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA119;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA120)を行った後、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA121)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA122)、コマンド設定処理(ステップA123)を行う。
そして、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA124)を行い、大当り乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブ(ステップA125)する。そして、対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して、対応する大当り図柄乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA126)。次に、対応する変動パターン乱数1を抽出し、抽出した値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA127)。次に、対応する変動パターン乱数2を抽出し、抽出した値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA128)。
次に、対応する変動パターン乱数3を抽出し、抽出した値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA129)。このステップA125〜A129でセーブされた一組の各種乱数が一個の始動記憶となる。ここで、本処理が始動入賞口36への入賞に基づいて行われれば第1始動記憶が、普通変動入賞装置37への入賞に基づいて行われれば第2始動記憶となる。そして、対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をRWMの乱数セーブ領域からロードし、準備して(ステップA130)、特図保留情報判定処理(ステップA131)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。なお、特図保留情報判定処理の詳細については後述する。
一方、ステップA119にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA119;No)と判定すると、ステップA112に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA132)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA133;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA134)、コマンド設定処理(ステップA135)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、ステップA133にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合にも(ステップA133;No)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
つまり、遊技制御装置100は、第1始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し、抽出した乱数を第1始動記憶として所定数を上限に記憶するとともに、第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し、抽出した乱数を第2始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段として機能していることになる。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の特図始動口スイッチ共通処理(図15参照)における特図保留情報判定処理(ステップA131)について説明する。
当該特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図16に示すように、特図保留情報判定処理では、まず、始動入賞口36または普通変動入賞装置37への入賞に基づき、すなわち、特図始動口スイッチ共通処理のステップA112に係る始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があると、当該入力が先読み演出を実行するための条件を満たしているかチェックし(ステップA141)、当該入力が先読み演出を実行するための条件を満たしているか否か判定する(ステップA142)。本実施形態では、普電サポート状態の発生中でなく、且つ、大当り中でないことを先読み演出を実行するための条件としている。
そして、ステップA142にて、先読み演出を実行してよい条件を満たしていない場合(ステップA142;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。一方、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA142;Yes)は、遊技機10が大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA143)を行い、始動記憶として記憶された大当り乱数を用いて、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りとなるか否かを判定する処理(ステップA144)を行う。
そして、ステップA144にて大当りであると判定した(ステップA144;Yes)場合には、監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定(ステップA145)し、大当り図柄乱数をチェックし、対応する入賞情報ポインタを取得(ステップA146)する。そして、大当り情報テーブルのアドレステーブルを設定(ステップA147)し、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得して設定(ステップA148)し、ステップA153へ移行する。
一方、ステップA144にて大当りでないと判定した(ステップA144;No)場合には、始動記憶として記憶された大当り乱数を用いて、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が小当りとなるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA149)を行う。ここで、判定結果が小当りであると判定した(ステップA150;Yes)場合は、対象の始動口スイッチに対応する小当り情報テーブルを設定(ステップA151)して、ステップA153に移行する。一方、判定結果が小当りでないと判定した(ステップA150;No)場合は、はずれ情報テーブルを設定(ステップA152)して、ステップA153へ移行する。
ステップA153では、設定した情報テーブル(大当り情報テーブル、小当り情報テーブル、または、はずれ情報テーブル)から図柄情報を取得し、取得した図柄情報を図柄情報(作業用)領域にセーブする。次に、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、取得した始動口入賞演出図柄コマンドを入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA154)。
続けて、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備し(ステップA155)、監視対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備し(ステップA156)、特図情報設定処理(ステップA157)、後半変動パターン設定処理(ステップA158)、変動パターン設定処理(ステップA159)を行う。そして、前半変動番号に対応する事前判定コマンドである始動口入賞演出コマンド(MODE:遊技結果情報)を算出、準備し(ステップA160)、後半変動番号の値を事前判定コマンドである始動口入賞演出コマンド(ACTION:遊技結果情報)として準備して(ステップA161)、コマンド設定処理(ステップA162)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から入賞事前演出図柄コマンドとしての始動口入賞演出図柄コマンド(遊技結果情報)をロード、準備(ステップA163)し、コマンド設定処理(ステップA164)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
この処理により、始動記憶が第1始動記憶である、すなわち、特図始動口スイッチ共通処理のステップA112に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの場合は、普電サポート状態が発生しておらず、特別遊技状態が発生していない場合に限り当該始動記憶に対応した結果関連情報を判定する先読み処理が行われる。一方、始動記憶が第2始動記憶である、すなわち、特図始動口スイッチ共通処理のステップA112に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、または大当り中であるか否かに拘わらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報を判定する先読み処理が行われる。つまり、遊技制御装置100は、始動記憶手段に記憶されている始動記憶に基づく特別変動表示ゲームに関する情報を当該特別変動表示ゲームの開始前に判定する開始前判定手段として機能することで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される特図保留数を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
〔カウントスイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)におけるカウントスイッチ監視処理(ステップA2)について説明する。
図17に示すように、カウントスイッチ監視処理では、まず、小当りに基づく大入賞口の開放が行われているかをチェック(ステップA201)する。ここで、小当りに基づく大入賞口の開放が行われていると判定した(ステップA202;Yes)場合は、小当り時カウント更新処理を行い(ステップA203)、カウントスイッチ監視処理を終了する。なお、小当り時カウント更新処理(ステップA203)の詳細については後述する。
一方、ステップA202にて、小当りに基づく大入賞口の開放が行われていないと判定した(ステップA202;No)場合は、大当りに基づく大入賞口の開放が行われているかをチェックする(ステップA204)。ここで、大当りに基づく大入賞口の開放が行われていないと判定した(ステップA205;No)場合は、カウントスイッチ監視処理を終了する。一方、大当りに基づく大入賞口の開放が行われていると判定した(ステップA205;Yes)場合、カウントスイッチ38aに入力があるかをチェックする(ステップA206)。ここで、カウントスイッチ38aに入力がないと判定した(ステップA207;No)場合は、カウントスイッチ監視処理を終了する。一方、入力があると判定した場合(ステップA207;Yes)は、大当り時カウント更新処理を行って(ステップA208)、カウントスイッチ監視処理を終了する。なお、大当り時カウント更新処理(ステップA208)の詳細については、後述する。
〔小当り時カウント更新処理〕
次に、上述のカウントスイッチ監視処理(図17参照)における小当り時カウント更新処理(ステップA203)について説明する。
図18に示すように、小当り時カウント更新処理では、まず、カウントスイッチ38aに入力があるかをチェック(ステップA210)する。ここで、カウントスイッチに入力がないと判定した場合(ステップA211;No)は、小当り時カウント更新処理を終了する。一方、入力があると判定した場合(ステップA211;Yes)は、特定小当り(すなわち、通常状態における入賞容易化状態の普通変動入賞装置37(特図2)による小当り)が実行されているか否か判定する(ステップA212)。ここで、特定小当りが実行されていない(ステップA212;No)と判定した場合、ステップA216の処理へ移行する。
一方、当該特定小当りが実行されている(ステップA212;Yes)と判定した場合、小当り入賞数情報を+1更新し(ステップA213)、小当り入賞数情報に基づき小当り入賞数コマンドを準備し(ステップA214)、コマンド設定処理を行って(ステップA215)、ステップA216の処理へ移行する。
ステップA216では、大入賞口におけるカウント数情報を+1更新し、次いで大入賞口のカウント数が上限値に達したかをチェックする(ステップA217)。ここで、大入賞口のカウント数が上限値に達していない(ステップA218;No)と判定した場合、小当り時カウント更新処理を終了する。一方、大入賞口のカウント数が上限値に達した(ステップA218;Yes)と判定した場合、特図ゲーム処理タイマをクリアして「0」とし(ステップA219)、小当り時カウント更新処理を終了する。
以上の処理により、通常状態における入賞容易化状態の普通変動入賞装置37(特図2)による小当り(特定小当り)の場合に、当該小当りの入賞数が計数される。
〔大当り時カウント更新処理〕
次に、上述のカウントスイッチ監視処理(図17参照)における大当り時カウント更新処理(ステップA208)について説明する。
図19に示すように、大当り時カウント更新処理では、まず、大入賞口におけるカウント数情報を+1更新し(ステップA220)、次いで大入賞口のカウント数が上限値に達したかをチェックする(ステップA221)。ここで、大入賞口のカウント数が上限値に達していない(ステップA222;No)と判定した場合、大当り時カウント更新処理を終了する。一方、大入賞口のカウント数が上限値に達した(ステップA222;Yes)と判定した場合、特図ゲーム処理タイマをクリアして「0」とし(ステップA223)、大当り時カウント更新処理を終了する。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)における特図普段処理(ステップA7)について説明する。
図20に示すように、特図普段処理では、まず、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、又は当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェック(ステップA301)し、タイムアップしていないと判定した(ステップA302;No)場合は、特図普段処理を終了する。一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した(ステップA302;Yes)場合は、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA305)。次いで、特図1保留数が0である(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA307)、客待ちデモを開始していない、すなわち、開始済みでない(ステップA308;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理を行う(ステップA309)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備し(ステップA310)、コマンド設定処理を行って(ステップA311)、ステップA312の処理へ移行する。
一方、ステップA308にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA308;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定され(ステップA309)、客待ちデモコマンドも準備され(ステップA310)、コマンド設定処理(ステップA311)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA312に移行する。
ステップA312では、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する処理を行う。具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。ステップA312の処理を終えたら、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA304にて、特図2保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図2変動開始処理を行う(ステップA313)。なお、ステップA313における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第2特図用)を準備する処理(ステップA314)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が0でない(ステップA306;No)と判定すると、特図1変動開始処理を行う(ステップA315)。なお、ステップA315における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第1特図用)を準備する処理(ステップA316)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA303とステップA304における特図2保留数のチェックを、ステップA305とステップA306における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA313)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100は、第1始動記憶と第2始動記憶が共に記憶された場合、変動表示ゲーム実行手段に第2特別変動表示ゲームを実行させる優先手段として機能していることになる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理(図20参照)における特図1変動開始処理(ステップA315)について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図21に示すように、まず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を行う(ステップA321)。次に、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ1設定処理を行う(ステップA322)。なお、ステップA322における小当りフラグ1設定処理は小当りフラグ2設定処理と同様の処理を行う。そして、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)や確率変動判定フラグ、大入賞口開放情報などの設定に係る特図1停止図柄設定処理を行った(ステップA323)後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄)に対応する試験信号をセーブする(ステップA324)。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA326)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA327)。続けて、変動パターンに関する情報の設定に係るテーブル(特図1用)を準備して(ステップA328)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を行った(ステップA330)後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA331)。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を行って(ステップA332)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理(図20参照)における特図2変動開始処理(ステップA313)について説明する。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図22に示すように、まず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を行う(ステップA341)。次に、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ2にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ2設定処理を行う(ステップA342)。なお、ステップA342における小当りフラグ2設定処理の詳細については後述する。
続いて、第2特図停止図柄や確率変動判定フラグ、大入賞口開放情報などの設定に係る特図2停止図柄設定処理を行った(ステップA343)後、特図2停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA344)。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA345)。
次に、特図2変動フラグをロードして準備し(ステップA346)、特図2変動フラグをRWMの特図変動フラグ領域にセーブする(ステップA347)。続けて、変動パターンに関する情報の設定に係るテーブル(特図2用)を準備して(ステップA348)、特図情報を設定する特図情報設定処理を行う(ステップA349)。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を行った(ステップA350)後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA351)。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を行って(ステップA352)、特図2変動開始処理を終了する。
なお、特図2変動開始処理における、大当りフラグ2設定処理(ステップA341)、特図2停止図柄設定処理(ステップA343)、特図情報設定処理(ステップA349)、後半変動パターン設定処理(ステップA350)、変動パターン設定処理(ステップA351)、変動開始情報設定処理(ステップA352)の各々は、特図1変動開始処理における、大当りフラグ1設定処理(ステップA321)、特図1停止図柄設定処理(ステップA322)、特図情報設定処理(ステップA328)、後半変動パターン設定処理(ステップA329)、変動パターン設定処理(ステップA330)、変動開始情報設定処理(ステップA331)の各々と略同様である。
〔小当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理(図22参照)における小当りフラグ2設定処理(ステップA342)について説明する。
小当りフラグ2設定処理は、まず、RWMの小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブ(ステップA360)した後、特図2変動開始処理のステップA341における大当りフラグ2設定処理にて設定した大当りフラグ2が大当りかチェックする(ステップA361)。ここで、大当りフラグ2が大当りであると判定した(ステップA362;Yes)場合、小当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、ステップA362にて大当りフラグ2が大当りではないと判定した(ステップA362;No)場合、RWMの大当り乱数セーブ領域(特図2用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA363)、特図2判定データを準備して(ステップA364)、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA365)を行う。なお、ステップA365における小当り判定処理の詳細については後述する。
そして、ステップA365における小当り判定処理の判定結果が小当りである(ステップA366;Yes)と判定すると、ステップA360にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2に小当り情報を上書きしてセーブした(ステップA367)後、RWMの大当り乱数セーブ領域(特図2用)を0クリアして(ステップA368)、小当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、ステップA365における小当り判定処理の判定結果が小当りではない(ステップA366;No)と判定すると、小当りフラグ2にはずれ情報がセーブされた状態で、小当りフラグ2設定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の小当りフラグ2設定処理(図23参照)における小当り判定処理(ステップA365)の詳細について説明する。
図24に示すように、小当り判定処理では、まず、小当り判定用の下限判定値を設定する処理を行う(ステップA370)。その後、対象である大当り乱数の値が小当り下限判定値未満であるか否かをチェック、つまり、図23のステップA363で読み込んだ大当り乱数の値が、当該大当り乱数の小当り判定値の下限値未満であるかをチェックして(ステップA371)、大当り乱数の値が小当り判定用の下限判定値未満でない(ステップA372;No)と判定すると、準備された判定用データが特図1を判定するための特図1判定データであるかチェックする(ステップA373)。
ここで、準備された判定用データが特図1を判定するための特図1判定データである(ステップA374;Yes)と判定すると、大当り乱数が特図1の小当りである場合における小当り判定用の上限値(特図1小当り上限判定値)を設定し(ステップA375)、ステップA377の処理へと移行する。
一方、ステップA374にて、準備された判定用データが特図1を判定するための特図1判定データではない(ステップA374;No)と判定すると、大当り乱数が特図2の小当りである場合における小当り判定用の上限値(特図2小当り上限判定値)を設定し(ステップA376)、ステップA377の処理へと移行する。
ステップA377では、対象である大当り乱数の値が設定された小当り上限判定値より大きいかチェックし、小当り上限判定値より大きい(ステップA378;Yes)と判定した場合、当該大当り乱数に判定結果としてはずれ情報を設定した(ステップA379)後、小当り判定処理を終了する。
一方、ステップA378にて、対象である大当り乱数の値が設定された小当り上限判定値より小さい(ステップA378;No)と判定した場合、当該大当り乱数の値が開放態様Aである(すなわち、当該小当りによる大入賞口の開放態様が開放態様A(図6(d)参照)である)かチェックし(ステップA380)、開放態様Aであると判定すると(ステップA381;Yes)、判定結果として当該大当り乱数に開放態様Aであることを示す小当りA情報を設定した(ステップA382)後、小当り判定処理を終了する。
また、ステップA381にて、大当り乱数の値が開放態様Aではないと判定すると(ステップA381;No)、判定結果として当該大当り乱数に小当りB情報(すなわち、当該小当りによる大入賞口の開放態様が開放態様B(図6(d)参照)であることを示す情報)を設定した(ステップA383)後、小当り判定処理を終了する。
また、ステップA372にて、大当り乱数の値が小当り判定用の下限判定値未満である(ステップA372;Yes)と判定すると、大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かの判定に係るステップA373〜A378及び、大当り乱数の値が開放態様Aであるか否かの判定に係るステップA380〜A383の処理を行わずに、小当り判定処理を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)における特図変動中処理(ステップA8)について説明する。
図25に示すように、特図変動中処理では、まず、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、または当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェック(ステップA401)し、タイムアップしていないと判定した場合(ステップA402;No)は、特図変動中処理を終了する。
一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA402;Yes)は、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄情報をチェックして(ステップA403)、停止図柄情報がはずれ図柄情報でないと判定した場合(ステップA404;No)は、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されて大当りまたは小当りとなる場合の特図表示時間ポインタを設定する処理(ステップA405)を行って、ステップA410に移行する。
一方、ステップA404にて、停止図柄情報がはずれ図柄情報であると判定した場合(ステップA404;Yes)は、後半変動パターン設定処理にて設定された後半変動番号がリーチなしの番号であるか否かをチェックして(ステップA406)、後半変動番号がリーチなしの番号でない、すなわち、リーチありの番号であると判定した場合(ステップA407;No)は、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態が発生する場合の特図表示時間ポインタを設定する処理(ステップA408)を行って、ステップA410に移行する。
一方、ステップA407にて、後半変動番号がリーチなしの番号であると判定された場合(ステップA407;Yes)には、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態が発生しない場合の特図停止時間ポインタを設定する処理を行って(ステップA409)、ステップA410に移行する。
ステップA410では、特図表示時間テーブルを設定する処理を行う。その後、ステップA405、A408、A409のいずれかにて設定された特図表示時間ポインタに対応する表示時間、すなわち、ステップA405にて設定された大当り時の特図停止時間ポインタ、ステップA408にて設定されたリーチはずれ時の特図停止時間ポインタ、或いは、ステップA409にて設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図停止時間ポインタのいずれかに対応する停止時間を取得する処理(ステップA411)を行った後、取得された停止時間をRWMの特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA412)。
そして、特図表示中処理に移行するためのテーブルを準備する処理、具体的には、当該テーブルに、特図表示中処理に係る処理番号「2」、第1特図や第2特図の変動停止に係る試験信号、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号、特図1表示器51や特図2表示器52における第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51や特図2表示器52の変動停止に係るフラグ等)等を設定する処理を行って(ステップA413)、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)における特図表示中処理(ステップA9)について説明する。
図26に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA420)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA421)。次に、特図1変動開始処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA422)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする(ステップA423)。
その後、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA424)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA425)。そして、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA426)、大当りである(ステップA427;Yes)場合は、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA428)。ここで、遊技制御装置100は、特別遊技状態を発生させるか否かの判定を行う特別遊技状態発生判定手段として機能する。次に、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA428)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA435)、ステップA436へ移行する。
一方、ステップA427にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(ステップA427;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA430)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA431)。そして、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA432)、大当りである場合(ステップA433;Yes)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA434)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA435)、ステップA436へ移行する。ここで、遊技制御装置100は、特別遊技状態を発生させるか否かの判定を行う特別遊技状態発生判定手段として機能する。
ステップA436では、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA437)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA438)、コマンド設定処理(ステップA439)を行う。続けて、図柄情報に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA440)、コマンド設定処理(ステップA441)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA442)、コマンド設定処理(ステップA443)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA444)。続けて、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA445)。その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA446)、当該大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA447)。その後、大入賞口への不正入賞数をリセット(ステップA448)した後、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA449)。そして、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA450)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA433にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない場合(ステップA433;No)と判定すると、図27に示すステップA451へ移行する。
ステップA451では、小当りフラグ1が小当りであるかをチェックして(ステップA451)、小当りでない場合(ステップA452;No)は、小当りフラグ2が小当りであるかをチェックして(ステップA453)、小当りでない場合(ステップA454;No)は、変動回数更新処理を行った(ステップA455)後、特図普段処理へ移行するための特図普段処理移行設定処理1(ステップA456)を行い、特図表示中処理を終了する。
また、ステップA452にて、小当りフラグ1のチェックの結果、小当りである(ステップA452;Yes)と判定した場合、または、ステップA454にて、小当りフラグ2のチェックの結果、小当りである(ステップA454;Yes)と判定した場合は、変動回数更新処理を行った(ステップA457)後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップA458)、コマンド設定処理(ステップA459)を行う。なお、変動回数更新処理(ステップA455,A457)の詳細については後述する。
続けて、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードし、準備して(ステップA460)、コマンド設定処理を行う(ステップA461)。次に、小当り大入賞口開放情報が特図2の小当り開放情報かチェックして(ステップA462)、当該小当り大入賞口開放情報が特図2の小当り開放情報でない場合(ステップA463;No)は、特図1の小当りファンファーレ中処理へ移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA464)を行い、特図表示中処理を終了する。また、当該小当り大入賞口開放情報が特図2の小当り開放情報である場合(ステップA463;Yes)は、特図2の小当りファンファーレ中処理へ移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理2を行い(ステップA465)、特図表示中処理を終了する。
〔変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理(図27参照)における変動回数更新処理(ステップA455)の詳細について説明する。
図28に示すように、変動回数更新処理では、特図表示中処理におけるステップA454にて小当りフラグ2が小当りでない(ステップA454;No)と判定すると、まず、小当りによるモード変更中であるか、すなわちモード変更フラグがあるか否かを判定する(ステップA470)。ここで、小当りによるモード変更中ではないとの判定をした(ステップA470;No)場合には、通常回数更新処理を行った(ステップA471)後、変動回数更新処理を終了する。
一方、ステップA470にて小当りによるモード変更中であるとの判定をした(ステップA470;Yes)場合には、モード滞在回数を−1更新して(ステップA472)、モード滞在回数が0回であるか否かを判定する(ステップA473)。なお、モード滞在回数は、所定の特別結果態様の導出による特別遊技状態(第2特別遊技状態としての小当り時)の入賞数に基づいてリーチの発生率が異なるモードに滞在する特図変動表示ゲームの実行回数であり、例えば、10回が初期値として設定される。
ここで、モード滞在回数が0回でない(ステップA473;No)と判定、すなわち、次の特図変動表示ゲームでもモードが変更された状態を継続する場合は、変動回数更新処理を終了する。一方、モード滞在回数が0回である(ステップA473;Yes)と判定、すなわち、今回の特図変動表示ゲームでモードが変更された状態する期間を終了する(所定回数の特図変動表示ゲームをクリアした)場合は、RWMのモード滞在回数領域をリセットし(ステップA474)、モード変更フラグをクリアして(ステップA475)、対応するモード情報(すなわち、通常モードに戻すため)の設定を行う(ステップA476)。
そして、モード情報に対応する確率情報コマンドをセットした(ステップA477)後、コマンド設定処理を行い(ステップA478)、対応する変動パターンテーブルを設定して(ステップA479)、変動回数更新処理を終了する。
この処理により、特図表示中処理における変動停止時に停止図柄に基づいて設定される回数で、小当り時の入賞数に基づいて移行されたモード状態の管理が行われる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図表示中処理(図26参照)におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA450)について説明する。ここでは、上述した特図ゲーム処理(図12参照)におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA10)への移行を設定する処理を行う。
図29に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理では、まず、特図ゲームシーケンス分岐テーブル(図13参照)における処理番号として「3」を設定(ステップA500)し、この処理番号をRWMの特図ゲーム処理番号領域にセーブ(ステップA501)する。そして、大当りの開始に関する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブ(ステップA502)し、特図高確率状態および時短状態の終了に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブ(ステップA503)する。そして、大入賞口不正入賞数領域をリセット(ステップA504)し、ラウンド数領域をリセット(ステップA505)する。
次に、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブ(ステップA506)し、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率状態かつ普電サポートなし状態を示すフラグをセーブ(ステップA507)する。そして、変動図柄判別フラグ領域をリセット(ステップA508)し、高確率報知フラグ領域をリセット(ステップA509)して、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率状態を示すフラグをセーブ(ステップA510)する。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブ(ステップA511)し、時短変動回数領域をリセット(ステップA512)する。そして、普図高確率抽選回数領域に初期値をセット(ステップA513)して、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を終了する。ステップA513でセットする初期値は、普図高確率移行抽選期間における普図高確率移行抽選の最大実行可能回数であり、大当り図柄に基づいて決定される。なお、この初期値を大当り図柄に基づいてではなく、乱数などによる抽選や当該大当りまでに実行された特図変動表示ゲームの回数などに基づいて決定してもよい。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA10)について説明する。
図30に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、または当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェック(ステップA520)し、タイムアップしていないと判定した場合(ステップA521;No)は、普図高確率移行抽選処理を行って(ステップA522)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA521;Yes)は、特別遊技状態のラウンド数を更新(+1)する処理を行った(ステップA523)後、大入賞口開放情報が大入賞口の開放時間の長い長開放(例えば、25秒)であるか否か、すなわち、大当りのラウンド数が15Rであるか否かをチェックする(ステップA524)。なお、普図高確率移行抽選処理の詳細については後述する。
ここで、大入賞口開放情報が長開放でないと判定した場合、すなわち、大入賞口開放情報が短開放である場合(ステップA525;No)は、短開放時間(例えば、1.6秒)を設定して(ステップA526)、ステップA532に移行する。一方、大入賞口開放情報が長開放である(ステップA525;Yes)と判定すると、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA527)、コマンド設定処理(ステップA528)を行う。そして、RWMの飾り特図コマンド領域から、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄情報に対応する飾り特図コマンドをロードして準備し(ステップA529)、コマンド設定処理(ステップA530)を行う。
そして、特別遊技状態の各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開閉扉38cの開放時間(大入賞口の開放時間)として長開放時間(25秒)を設定する処理を行った(ステップA531)後、ステップA532に移行する。ステップA532では、ステップA526もしくはA531で設定された開放時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする。その後、大入賞口開放中処理に移行するためのテーブルを準備する処理、具体的には、上述した特図ゲームシーケンス分岐テーブル(図13参照)に、大入賞口開放中処理に係る処理番号「4」、大入賞口の開放に係る試験信号、大入賞口を開放するための大入賞口ソレノイド38bの駆動に係る制御信号(オン信号)、大入賞口への入賞数のクリアに係る情報等を設定する処理を行って(ステップA533)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
この処理により、大当りのラウンド数が15Rである場合は、大入賞口の開放時間が長開放に係る長開放時間(25秒)となり、大当りのラウンド数が2Rである場合は、大入賞口の開放時間が短開放に係る短開放時間(1.6秒)となる。また、所定条件を満たしていれば(例えば、2R確変当選となれば)、ファンファーレが流れている間に普図高確率移行抽選を実行することが可能となる。
〔普図高確率移行抽選処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理(図30参照)における普図高確率移行抽選処理(ステップA522)について説明する。
図31に示すように、普図高確率移行抽選処理では、まず、普図高確率抽選フラグの有無をチェック(ステップA540)し、普図高確率抽選フラグがない場合(ステップA541;No)は、普図高確率移行抽選処理を終了する。一方、普図高確率抽選フラグがある場合(ステップA541;Yes)は、抽選回数を−1更新する(ステップA542)。そして、普図高確率抽選用乱数を取得し(ステップA543)、取得した普図高確率抽選用乱数と判定値とを比較する(ステップA544)。
ここで、普図高確率移行抽選に当選したと判定した場合(ステップA545;Yes)は、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態かつ普電サポート状態を示すフラグをセーブする(ステップA546)。そして、普図高確率抽選回数領域をクリア(ステップA548)し、普図高確率抽選フラグをクリア(ステップA549)して、普図高確率移行抽選処理を終了する。一方、普図高確率移行抽選に当選していないと判定した場合(ステップA545;No)は、残りの抽選回数が0回になったか否かを判定する(ステップA547)。ここで、残りの抽選回数が0回になっていないと判定した場合(ステップA547;No)は普図高確率移行抽選処理を終了する。一方、残りの抽選回数が0回になったと判定した場合(ステップA547;Yes)は、ステップA548に移行して、それ以降の処理を行う。
この処理により、普図高確率抽選フラグが立てられていれば、普図高確率移行抽選期間中(2R大当りのファンファーレ中)に普図高確率移行抽選が所定回数実行可能となる。そして、当該抽選に当選した場合には、普図高確率状態および普電サポート状態が発生する。また、普図高確率移行抽選に当選した後は、抽選回数がまだ残っていても抽選が行われなくなる。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理(図12参照)における大当り終了処理(ステップA13)について説明する。
図32に示すように、大当り終了処理では、まず、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、または当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェック(ステップA701)し、タイムアップしていないと判定した場合(ステップA702;No)は、大当り終了処理を終了する。一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA702;Yes)は、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果態様の種類に基づき設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA703)、確率変動判定フラグによる分岐処理を行う(ステップA704)。
ここで、確率変動判定フラグが「0」である、すなわち、特別結果が15R確変Aである(特別遊技状態の終了後、特図高確率状態かつ時短状態になる)場合は、大当り終了設定処理1を行う(ステップA705)。また、確率変動判定フラグが「1」である、すなわち、特別結果態様が15R確変Bである(特別遊技状態の終了後、特図高確率状態かつ時短なし状態になる)場合は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA706)。
また、確率変動判定フラグが「2」である、すなわち、特別結果態様が15R通常Aである(特別遊技状態の終了後、特図低確率状態になるとともに、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで時短なし状態になる)場合は、大当り終了設定処理3を行う(ステップA707)。また、確率変動判定フラグが「3」である、すなわち、特別結果態様が15R通常Bである(特別遊技状態の終了後、特図低確率状態、時短なし状態になる)場合は、大当り終了設定処理4を行う(ステップA708)。また、確率変動判定フラグが「4」である、すなわち、特別結果態様が2R確変である(特別遊技状態の終了後、特図高確率状態、時短なし状態になる)場合は、大当り終了設定処理5を行う(ステップA709)。
そして、大当り終了設定処理1から5のいずれかを行った後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備して(ステップA710)、コマンド設定処理を行う(ステップA711)。確率情報コマンドは後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、この情報に基づき演出内容を設定する。そして、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA712)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理2(ステップA712)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理(図32参照)における大当り終了設定処理1(ステップA705)について説明する。
図33に示すように、大当り終了設定処理1では、まず、高確率状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA721)、高確率状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA722)。次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA723)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率状態かつ時短状態を示すフラグをセーブする(ステップA724)。そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態かつ普電サポート状態を示すフラグをセーブし(ステップA725)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率A)をセーブする(ステップA726)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA727)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態になるとともに時短状態になる。また、状態移行後の確率状態が明確に報知されるようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理(図32参照)における大当り終了設定処理2(ステップA706)について説明する。
図34に示すように、大当り終了設定処理2では、まず、潜伏状態A(特図低確率、時短なし、確率状態報知せず)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA731)、潜伏状態Aの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA732)。次に、遊技状態表示番号領域に潜伏状態A時の番号をセーブし(ステップA733)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率状態かつ時短なし状態を示すフラグをセーブする(ステップA734)。そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率状態かつ普電サポートなし状態を示すフラグをセーブし(ステップA735)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変A)をセーブする(ステップA736)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA737)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態になるとともに、時短なし状態になる。また、状態移行後の確率状態は明確に報知されなくなる。
〔大当り終了設定処理3〕
次に、上述の大当り終了処理(図32参照)における大当り終了設定処理3(ステップA707)について説明する。
図35に示すように、大当り終了設定処理3では、まず、時短状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA741)、時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA742)。次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA743)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率状態かつ時短状態を示すフラグをセーブする(ステップA744)。そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態かつ普電サポート状態を示すフラグをセーブし(ステップA745)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA746)。その後、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセットし(ステップA747)、大当り終了設定処理3を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図低確率状態になるとともに、所定回数(100回)の特図変動表示ゲームが実行されるまで時短状態になる。また、状態移行後の確率状態が明確に報知されるようになる。
〔大当り終了設定処理4〕
次に、上述の大当り終了処理(図32参照)における大当り終了設定処理4(ステップA708)について説明する。
図36に示すように、大当り終了設定処理4では、まず、潜伏状態Bの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA751)、潜伏状態Bの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA752)。次に、遊技状態表示番号領域に潜伏状態B時の番号をセーブし(ステップA753)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率状態かつ時短なし状態を示すフラグをセーブする(ステップA754)。そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率状態かつ普電サポートなし状態を示すフラグをセーブし(ステップA755)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変B)をセーブする(ステップA756)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA757)、大当り終了設定処理4を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図低確率状態となるとともに、時短なし状態となる。また、状態移行後の確率状態は明確に報知されなくなる。
〔大当り終了設定処理5〕
次に、上述の大当り終了処理(図32参照)における大当り終了設定処理5(ステップA709)について説明する。
図37に示すように、大当り終了設定処理5では、まず、潜伏状態Cの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA761)、潜伏状態Cの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA762)。次に、遊技状態表示番号領域に潜伏状態C時の番号をセーブし(ステップA763)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率状態かつ時短なし状態を示すフラグをセーブする(ステップA764)。そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率状態かつ普電サポートなし状態を示すフラグをセーブし(ステップA765)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変C)をセーブする(ステップA766)。その後、時短変動回数領域をリセットし(ステップA767)、大当り終了設定処理5を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態となるとともに、普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態となる。また、状態移行後の確率状態は明確に報知されなくなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述した特図ゲーム処理(図12参照)における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細な説明の前に、特図2の小当りが1つの場合における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1について説明する。図38に示すように、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、処理番号として「8」を設定し(ステップA811)、この処理番号をRWMの特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファーレ時間を設定し(ステップA813)、設定した小当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA814)。そして、特図2による小当り1の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA815a)、当該小当り1の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA816a)。
続けて、小当り用ラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップA817)、変動図柄判別フラグ領域をリセットする(ステップA818)。次に、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA819)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA449)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理2〕
次に、特図2の小当りが複数発生した場合における小当りファンファーレ中処理移行設定処理2について説明する。図39に示すように、小当りファンファーレ中処理移行設定処理2では、まず、処理番号として「8」を設定し(ステップA811)、この処理番号をRWMの特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファーレ時間を設定し(ステップA813)、設定した小当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA814)。そして、特図2による複数の小当りのうち、対応する小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA815b)、当該対応する小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA816b)。
続けて、小当り用ラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップA817)、変動図柄判別フラグ領域をリセットする(ステップA818)。次に、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA819)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA449)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述した特図ゲーム処理(図12参照)における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)について詳細に説明する。
図40に示すように、本実施形態における小当りファンファーレ中処理では、まず、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、または当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェックし(ステップA801)、タイムアップしていないと判定した場合(ステップA802;No)は、小当りファンファーレ中処理を終了する。一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA802;Yes)は、小当り中処理2移行設定処理を行って(ステップA803)、小当りファンファーレ中処理を終了する。因みに、本実施形態の場合、上述の特図ゲーム処理(図12参照)では、ステップA6のゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理において、小当り中処理に関して、処理番号「9」の小当り中処理(ステップA16)と処理番号「10」の小当り中処理2(ステップA17)とに振り分けられるようになっている。そのため、かかる小当りファンファーレ中処理のステップA803においては、当該小当り中処理または小当り中処理2のいずれかへ移行するための移行設定処理を行うが、ここでは便宜上、小当り中処理2移行設定処理と称する。なお、小当り中処理2移行設定処理の詳細については後述する。
〔小当り中処理〕
図41に示すように、本実施形態の特図ゲーム処理(図12参照)における小当り中処理(ステップA16)では、まず、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、または当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェックし(ステップA901)、タイムアップしたと判定した場合(ステップA902;Yes)は、小当り残存球処理移行設定処理を行って(ステップA903)、小当り中処理を終了する。一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA902;No)は、普図高確率移行抽選処理を行って(ステップA904)、小当り中処理を終了する。なお、ステップA904の普図高確率移行抽選処理は、上述したファンファーレ/インターバル中処理(図30参照)におけるステップA522の普図高確率移行抽選処理(図31参照)と同様である。
この処理により、小当り後の小特別遊技状態において普図高確率抽選が行われる。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
図42に示すように、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理では、まず、処理番号として「11」を設定し(ステップA911)、この処理番号をRWMの特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA912)。そして、小当り残存球処理時間を設定し(ステップA913)、設定した小当り残存球処理時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域にOFFデータをセーブして(ステップA915)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
なお、2R大当り当選後に普図高確率移行抽選を行うようにして、2R大当り、小当りのどちらに当選した場合でも普図高確率移行抽選が行われるようにしてもよい。
〔小当り中処理2移行設定処理〕
上述の小当りファンファーレ中処理(図40参照)における小当り中処理2移行設定処理(ステップA803)では、図43に示すように、まず、処理番号として「10」を設定(ステップA920)し、この処理番号をRWMの特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA921)。そして、小当りの入賞態様に対応した大入賞口(特別変動入賞装置38の開閉扉38c)の開放時間(小当り開放態様(図6(d)参照))を設定し(ステップA922)、設定した開放時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA923)。そして、大入賞口開放に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA924)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にONデータをセーブする(ステップA925)。そして、大入賞口カウント数をリセットして(ステップA926)、小当り中処理2移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、本実施形態の特図ゲーム処理(図12参照)における小当り終了処理(ステップA19)について説明する。図44に示すように、小当り終了処理では、まず、特定の小当り(すなわち、通常遊技状態における特図2の小当り)が終了したか否かを判定する(ステップA931)。ここで、特定の小当りが終了した(ステップA931;Yes)と判定すると、当該小当りの期間における大入賞口への入賞数の値をRWMの小当り入賞数領域から取得し(ステップA932)、取得した小当り入賞数の値に対応する移行先のモード状態を設定する(ステップA933)。このとき、モード状態としては、例えば、入賞数が0個の場合は当該小当り遊技状態発生前と同様の「変化なし」、入賞数が1〜3個の場合は特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する特定遊技状態としての「特定Aリーチ多発モード」、入賞数が4〜5個の場合は特定遊技状態としての「特定Bリーチ多発モード」、入賞数が6個以上の場合は特定遊技状態としての「特定Cリーチ多発モード」(図6(e)参照))のいずれかが設定される。
そして、モード滞在回数領域に当該小当り入賞数の値に対応する初期値を設定し(ステップA934)、モード変更フラグをセットして(ステップA935)、当該小当り入賞数の値に対応する確率情報コマンド(モード情報を含む)を準備し(ステップA936)、コマンド設定処理を行う(ステップA937)ことで、小当り入賞数の値に対応するモード情報を含む確率情報コマンドを演出制御装置300側へ送信する。続いて、小当り入賞数領域を0クリアし(ステップA938)、保留再判定処理を行って(ステップA939)、特図普段処理移行設定処理3を行い(ステップA940)、小当り終了処理を終了する。なお、保留再判定処理(ステップA939)および特図普段処理移行設定処理3(ステップA940)の詳細については後述する。
一方、ステップA931において、特定の小当りが終了していない(ステップA931;No)と判定すると、ステップA940の処理へ移行し、特図普段処理移行設定処理3を行って(ステップA940)、小当り終了処理を終了する。
この処理により、小当り終了後、小当りによる確率状態の変更は行われないが、当該小当りにより開放された大入賞口への入賞数に応じて変更されたモード状態が発生するとともに、この変更されたモード状態を示すコマンドが演出制御装置300側へ送信されることにより、当該変更されたモード状態に応じた演出が実行される。
〔保留再判定処理〕
上述の小当り終了処理(図44参照)における保留再判定処理(ステップA939)では、図45に示すように、まず再判定可能なタイミングであるかチェックし(ステップA951)、再判定可能なタイミングではない(ステップA952;No)と判定した場合には、保留再判定処理を終了する。一方、再判定可能なタイミングである(ステップA952;Yes)と判定した場合には、保留記憶領域をチェックし(ステップA953)、再判定可能な保留数が0であるか否か判定する(ステップA954)。この処理では、現在のモード状態や保留の判定時におけるモード状態は考慮せず、小当りを終えるに当たって移行先となるモード状態に基づく再判定を行う。ここで、再判定可能な保留数が0である(ステップA954;Yes)と判定した場合には、保留再判定処理を終了する。一方、再判定可能な保留数が0ではない(ステップA954;No)と判定すると、先読み演出可能な保留に関する情報を取得し(ステップA955)、特図保留情報再判定処理を行って(ステップA956)、保留再判定処理を終了する。
この処理により、特定の小当り(大入賞口が開放態様Bの場合のみとしてもよいし、通常遊技状態における小当り全てを対象としてもよい)終了時に、当該小当り時の入賞数情報に応じて移行先モード状態を設定するとともに、移行先モード状態の振り分けに基づいて、既に存在する保留の再判定が行われる。これにより、移行先のモード状態によっては、はずれ保留が特定リーチ保留に早変わりする等のようなモード移行も可能となっている。なお、特定の小当り終了時でなく、特定の小当り終了後、最初の変動開始時に、当該変動を開始される保留と併せて再判定するようにしてもよい。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
上述の小当り終了処理(図44参照)における特図普段処理移行設定処理3(ステップA940)では、図46に示すように、まず処理番号として「0」を設定し(ステップA961)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA962)。そして、小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA963)、小当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA964)。そして、大入賞口不正監視期間フラグを保持する大入賞口1不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA965)、大入賞口2不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA966)。そして、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をリセットして(ステップA967)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
なお、ここでは、大入賞口不正監視期間フラグを保持する大入賞口不正監視期間フラグ領域として、大入賞口1不正監視期間フラグ領域と、大入賞口2不正監視期間フラグ領域とを備え、それぞれ対応するステップA965またはA966において、不正監視期間中フラグをセーブするようにした場合について述べた。ここで、大入賞口(特別変動入賞装置38)は、上述したように1ヶ所のみ設ける場合と、2ヶ所に設ける(詳細は、後述の第2実施形態で説明する)場合とが考えられる。換言すれば、本実施形態の遊技機10は、大入賞口を1ヶ所に設けることに限らず、2ヶ所に設けるようにしても良い。すなわち、ここで述べた特図普段処理移行設定処理3は、大入賞口を2つ設けるようにした場合にも対応するもので、大入賞口が上述したように、1ヶ所である場合は、これらステップA965,A966を統合して大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする処理を行うようにすればよい。
〔特図保留情報再判定処理〕
次に、上述の保留再判定処理(図45参照)における特図保留情報再判定処理(ステップA956)について説明する。図47に示すように、本実施形態の特図保留情報再判定処理は、ステップA141,A142が省略され、ステップA159の後にステップA160a,A161aの処理が、ステップA162の後にステップA163aの処理が追加されている点で、上述した特図保留情報判定処理(図16参照)と異なっている。具体的に本処理では、まず遊技機10が大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する大当り判定処理を行い(ステップA143)、以降の処理を上述の特図保留情報判定処理と同様に行う。そして、ステップA159の処理の後に、前半変動番号に対応する再判定コマンドである始動口入賞演出コマンド(MODE:遊技結果情報)を算出、準備し(ステップA160a)、後半変動番号の値を再判定コマンドである始動口入賞演出コマンド(ACTION:遊技結果情報)として準備して(ステップA161a)、コマンド設定処理を行う(ステップA162)。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から再判定演出図柄コマンドとしての始動口入賞演出図柄コマンド(遊技結果情報)をロード、準備し(ステップA163a)、コマンド設定処理を行って(ステップA164)、特図保留情報再判定処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理(図11参照)における普図ゲーム処理(ステップS59)について説明する。
普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図48に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を行う(ステップB1)。このゲートスイッチ監視処理の詳細については後述する。次に、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を行う(ステップB2)。そして、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理を行い(ステップB3)、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理を行う(ステップB4)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理を行った(ステップB5)後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理を行う(ステップB6)。
ステップB6にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を行う(ステップB7)。この普図普段処理の詳細については後述する。また、ステップB6にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を行う(ステップB8)。この普図変動中処理の詳細については後述する。
また、ステップB6にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、普通変動入賞装置37がサポート中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(を行うステップB9)。この普図表示中処理の詳細については後述する。また、ステップB6にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を行う(ステップB10)。
また、ステップB6にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を行う(ステップB11)。また、ステップB6にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップB9)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を行う(ステップB12)。
その後、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための各種テーブルを準備し(ステップB13)、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を行って(ステップB14)、普図ゲーム処理を終了する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理(図48参照)におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)について説明する。
図49に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かをチェックし(ステップB101)、ゲートスイッチ34aに入力がないと判定した場合(ステップB102;No)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。一方、ゲートスイッチ34aに入力があると判定した場合(ステップB102;Yes)は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満か否かをチェックする(ステップB103)。
ここで、普図保留数が上限値未満でない、すなわち上限値であると判定した場合(ステップB104;No)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。一方、普図保留数が上限値未満であると判定した場合(ステップB104;Yes)は、普図保留数を更新(+1)する処理を行う(ステップB105)。その後、更新後の普図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理を行い(ステップB106)、取得した当り乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブする処理を行って(ステップB107)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理(図48参照)における普図普段処理(ステップB7)について説明する。
図50に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が0であるか否かをチェックし(ステップB201)、普図保留数が0であると判定した場合(ステップB202;Yes)は、普図普段処理移行設定処理を行って(ステップB203)、普図普段処理を終了する。ステップB203の普図普段処理移行設定処理では、普図普段処理に移行するためのテーブルに、普図普段処理に係る処理番号「0」、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(普図不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、ステップB202にて、普図保留数が0でないと判定した場合(ステップB202;No)は、普図当り判定処理を行う(ステップB204)。この普図当り判定処理の詳細については後述する。そして、乱数セーブ領域を0クリアする処理を行い(ステップB205)、普図停止図柄領域に停止図柄番号をセーブして(ステップB206)、普図停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB207)。そして、当り乱数セーブ領域をシフトし(ステップB208)、シフト後の空き領域をクリアする(ステップB209)。そして、普図保留数を−1更新し(ステップB210)、普電サポートなし時の変動時間(第1変動時間:30秒)を設定する(ステップB211)。
次に、普電サポート状態が発生しているか否かを判定する処理を行う(ステップB212)。ここで、普電サポート状態である(ステップB212;Yes)と判定すると、停止図柄番号を取得する(ステップB213)。そして、対応する普電サポート時の変動時間(第2変動時間:2秒)を設定して(ステップB214)、ステップB215に移行する。一方、普電サポート状態ではない(ステップB212;No)と判定すると、ステップB215に移行する。
ステップB215では、ステップB211、或いは、ステップB214にて設定された変動時間を普図ゲーム処理タイマにセーブする。その後、普図変動中処理移行設定処理を行って(ステップB216)、普図普段処理を終了する。ステップB216の処理では、普図変動中処理に移行するためのテーブルに、普図変動中処理に係る処理番号「1」、普図の変動中に係る試験信号、普図表示器53における普図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、普図表示器53の変動中に係るフラグ、普図表示器53の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行う。
〔普図当り判定処理〕
次に、上述の普図普段処理(図50参照)における普図当り判定処理(ステップB204)について説明する。
図51に示すように、普図当り判定処理では、まず、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB221)、普図停止図柄にはずれ時の停止図柄番号を設定する(ステップB222)。そして、普図の確率状態を判定し(ステップB223)、高確率状態であると判定した場合(ステップB223;Yes)は、普図高確率時の下限判定値を設定する(ステップB224)。そして、乱数セーブ領域から当り乱数の値をロード、準備し(ステップB225)、当該当り乱数の値が下限判定値未満かをチェックする(ステップB226)。ここで、当り乱数の値が下限判定値未満であると判定した場合(ステップB227;Yes)は、普図当り判定処理を終了する。一方、下限判定値未満ではない、すなわち、下限判定値以上であると判定した場合(ステップB227;No)は、普図高確率時の上限判定値を設定する(ステップB228)。
そして、当り乱数の値が上限判定値より大きいかをチェックする(ステップB229)。ここで、当り乱数の値が上限判定値よりも大きいと判定した場合(ステップB230;Yes)は、普図当り判定処理を終了する。一方、上限判定値より大きくない、すなわち、上限判定値以下であると判定した場合(ステップB230;No)は、当り乱数の値が短開放に対応する値かをチェックし(ステップB231)、短開放に対応する値である(ステップB232;Yes)と判定すると、当りフラグ領域に短開放時間情報を含んだ当り情報をセーブする(ステップB233)。そして、普図停止図柄に当り時の停止図柄番号を設定して(ステップB234)、普図当り判定処理を終了する。一方、ステップB232において短開放に対応する値でない(ステップB232;No)と判定すると、当りフラグ領域にロング開放時間情報を含んだ当り情報をセーブし(ステップB235)、ステップ234以降の処理を行う。
また、ステップB223で、普図の確率状態が高確率状態ではないと判定した場合(ステップB223;No)は、普図低確率時の上限判定値を設定する(ステップB236)。そして、乱数セーブ領域から当り乱数をロード、準備し(ステップB237)、当り乱数の値が判定値と一致するかをチェックする(ステップB238)。ここで、当り乱数の値が判定値と一致しないと判定した場合(ステップB239;No)は、普図当り判定処理を終了する。一方、判定値と一致すると判定した場合(ステップB239;Yes)は、乱数セーブ領域に当り情報をセーブし(ステップB240)、普図停止図柄に当り時の停止図柄番号を設定して(ステップB241)、普図当り判定処理を終了する。
つまり、遊技制御装置100は、入賞容易化状態発生手段によって入賞容易化状態を発生させるか否かの判定を、所定の抽選確率に基づいて行う判定手段として機能していることになる。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理(図48参照)における普図変動中処理(ステップB8)について説明する。
図52に示すように、普図変動中処理では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップB301)、この処理番号をRWMの普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB302)。そして、対応する普図表示時間を設定し(ステップB303)、普図ゲーム処理タイマ領域に普図表示時間をセーブした後(ステップB304)、普図変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB305)。そして、普図変動制御フラグ領域に停止フラグをセーブして(ステップB306)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理(図48参照)における普図表示中処理(ステップB9)について説明する。
図53に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理(図50参照)にて設定された当りフラグをロードし(ステップB401)、RWMの当りフラグ領域をクリアする処理を行う(ステップB402)。そして、ロードされた当りフラグが当りか否かをチェックし(ステップB403)、当りフラグが当りでない(ステップB404;No)と判定した場合は、普図普段処理移行設定処理1を行って(ステップB405)、普図表示中処理を終了する。ステップ405の処理では、普図普段処理に移行するためのテーブルに、普図普段処理に係る処理番号「0」、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(普図不正監視情報)等を設定する。
一方、ステップB404で当りフラグが当りである(ステップB404;Yes)と判定した場合は、普電サポート状態が発生中であるか否かを判定する処理を行う(ステップB406)。ここで、普電サポート状態が発生中である(ステップB406;Yes)と判定すると、普電サポート時の普電開放時間(例えば、5.8秒)を設定する処理を行った(ステップB407)後、ステップB409に移行する。
一方、ステップB406にて、普電サポート状態は発生していない(ステップB406;No)と判定された場合には、普通変動入賞装置37が通常動作状態(普電サポートなしの状態)の場合の普電開放時間(例えば、0.6秒)を設定する処理を行った(ステップB408)後、ステップB409に移行する。つまり、遊技制御装置100は、始動入賞装置を、第1時間に亘って誘導状態とする通常状態と、第1時間よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態と、を発生可能な入賞容易化状態発生手段として機能していることになる。
ステップB409の処理では、ステップB407、或いは、ステップB408にて設定された普電開放時間(例えば、0.6秒や5.8秒等)を普図ゲーム処理タイマにセーブした後、普図当り中処理移行設定処理を行って(ステップB410)、普図表示中処理を終了する。ステップB410の処理では、普図当り中処理移行設定処理するためのテーブルに、普通変動入賞装置37の開放を制御する信号、普図当り中処理に係る処理番号「3」、普図の当り中で普通変動入賞装置37の作動中に係る試験信号、普通変動入賞装置37を開放するための普電ソレノイド37cの駆動に係る制御信号、普通変動入賞装置37への入賞数のクリアに係る信号、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数のクリアに係る信号、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグ(普図不正監視情報)等を設定する。
〔1stシーン制御処理〕
次に、1stシーン制御処理について説明する。
図54に示すように、1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップC51)、テストモード中である(ステップC51;Yes)と判定した場合は、1stシーン制御処理を終了する。一方、テストモード中でない(ステップC51;No)と判定した場合は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップC52)。ここで、シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。
ステップC52において、シーン変更コマンドを受信した(ステップC52;Yes)と判定した場合は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップC53)、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるか否かを判定する(ステップC54)。そして、有効なコマンドである(ステップC54;Yes)と判定した場合には、受信コマンドをセーブし(ステップC55)、シーンを変更するタイミングであることを示す演出リクエストフラグをセットして(ステップC56)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップC57)を行う。
一方、ステップC52において、シーン変更コマンドを受信していない(ステップC52;No)と判定した場合や、ステップC54において、有効なコマンドではない(ステップC54;No)と判定した場合には、ステップC57へと処理を移行し、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理を行う。なお、この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップC57)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。具体的に、「電源投入コマンド」を受信した場合は、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップC58)を行う。また、「停電復旧コマンド」を受信した場合は、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップC59)を行う。また、「客待ちデモコマンド」を受信した場合は、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップC60)を行う。
また、「変動パターンコマンド」を受信した場合は、飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップC61)を行う。この変動中処理(ステップC61)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された「変動パターンコマンド」に含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定や、特定遊技状態とする回数等(普通変動入賞装置37を普電ロング開放状態とする回数等)を管理する変動回数管理処理などを行う。なお、変動回数管理処理の詳細については後述する。
また、「ファンファーレコマンド」を受信した場合は、特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップC62)を行う。また、「大入開放n回目コマンド」を受信した場合は、ラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップC63)を行う。また、「インターバルコマンド」を受信した場合は、ラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップC64)を行う。また、「エンディングコマンド」を受信した場合は、特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップC65)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップC57)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理としては、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む「飾り特図コマンド」に基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップC66)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップC67)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読み情報コマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップC68)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(確率情報コマンド(低確率、高確率))に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップC69)を行う。
さらに、ステップC69で確率情報コマンド受信処理を行った後に、再判定に関する情報を含む再判定コマンドに基づく処理を行う再判定コマンド受信処理(ステップC70)を行う。その後、小当りにおける入賞数に関する情報を含む小当り入賞数コマンドに基づく処理を行う小当り入賞数コマンド受信処理(ステップC71)を行い、シーン制御処理を終了する。
〔確率情報コマンド受信処理〕
次に、上述の1stシーン制御処理(図54参照)における確率情報コマンド受信処理(ステップC69)について詳細に説明する。図55に示すように、確率情報コマンド受信処理では、まず、確率情報コマンドを受信したか否かを判定する(ステップC401)。ここで、確率情報コマンドを受信していない(ステップC401;No)と判定した場合には、この確率情報コマンド受信処理を終了する。一方、確率情報コマンドを受信した(ステップC401;Yes)と判定した場合には、受信した確率情報コマンドに基づく確率情報(低確率、高確率等)を対応する確率情報記憶領域にセーブし(ステップC402)、遊技状態に変化があるか否かを判定する(ステップC403)。このステップC403では、受信した確率情報コマンドに基づく確率情報と、現在の確率状態における確率情報とを比較し、変化があるか否かを判定する。換言すれば、特別遊技状態終了後のモード移行先における遊技状態(例えば、第2特別遊技状態(小当り)後のモード移行先における遊技状態)において、現在の確率状態から変更された確率状態となるか否かを判定する。
ステップC403において、遊技状態に変化がない(ステップC403;No)と判定した場合には、この確率情報コマンド受信処理を終了する。一方、遊技状態に変化がある(ステップC403;Yes)と判定した場合には、受信した確率情報コマンドに基づく確率情報に対応する演出状態への変更に関する情報を設定し(ステップC404)、この確率情報コマンド受信処理を終了する。
この処理により、受信した確率情報コマンドに基づき、確率状態に変化が生じる場合には、当該変化する確率状態に対応した演出状態に変更する演出を設定することとなる。
〔先読みコマンド受信処理〕
次に、上述の1stシーン制御処理(図54参照)における先読みコマンド受信処理(ステップC68)について詳細に説明する。図56に示すように、先読みコマンド受信処理では、まず、先読みコマンドを受信したか否かを判定する(ステップC501)。ここで、先読みコマンドを受信していない(ステップC501;No)と判定した場合は、先読みコマンド受信処理を終了する。一方、先読みコマンドを受信した(ステップC501;Yes)と判定した場合は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブして(ステップC502)、連続予告実行中であるか否かを判定する(ステップC503)。
ここで、連続予告実行中である(ステップC503;Yes)と判定した場合には、当該保留の変動パターン情報に基づいて通常保留表示を設定し(ステップC504)、先読みコマンド受信処理を終了する。一方、連続予告実行中ではない(ステップC503;No)と判定した場合には、連続予告の実行が可能であるか否かを判定し(ステップC505)、連続予告の実行が可能ではない(ステップC505;No)、すなわち連続予告の実行が不可能であると判定した場合には、先読みコマンド受信処理を終了する。
これに対して、ステップC505において、連続予告の実行が可能である(ステップC505;Yes)と判定した場合には、対応する保留記憶領域に連続予告に関する情報をセーブして(ステップC506)、当該保留の変動パターン情報に基づいて特殊保留表示を設定し(ステップC507)、先読みコマンド受信処理を終了する。
この先読みコマンド受信処理により、先読みコマンドを受信した際に、連続予告実行中である場合には、通常通り、保留の変動パターン情報に基づき通常保留表示が設定され、連続予告実行中ではないものの何かしらかの予告を実行するような場合には、対応する保留記憶領域に連続予告に関する情報をセーブしておき、保留の表示態様が変更するように設定される。
つまり、かかる遊技機10では、特図1における連続予告中に特図2の小当り保留が割り込んだ場合、このとき実行中の特図1の連続予告を終了してしまってもよいし、一時的に特図1の連続予告を中断して特図2の小当りが終了した後、変化したモード(すなわち、特図2の小当り遊技状態における結果によって移行された遊技状態)において、当該中断していた特図1の連続予告を再開してもよい。
〔再判定コマンド受信処理〕
次に、上述の1stシーン制御処理(図54参照)における再判定コマンド受信処理(ステップC70)について詳細に説明する。図57に示すように、再判定コマンド受信処理では、まず、再判定コマンドを受信したか否かを判定(ステップC601)する。ここで、再判定コマンドを受信していない(ステップC601;No)と判定した場合は、再判定コマンド受信処理を終了する。一方、再判定コマンドを受信した(ステップC601;Yes)と判定した場合は、受信した再判定コマンドに対応する先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブ(上書き)して(ステップC602)、再判定コマンドの先読み情報に基づいて保留表示を設定し(ステップC603)、再判定コマンド受信処理を終了する。
この処理により、先程、モード移行した旨の再判定コマンドを受信した場合には、移行先のモードにおけるテーブルに基づいて保留表示が設定され、当該保留の再判定を行う旨の再判定コマンドを受信した場合には、受信した再判定コマンドの先読み情報に基づいて保留表示が設定される。
〔小当り時エンディング処理〕
図58には、小当り時エンディング処理のフローチャートを示す。この小当り時エンディング処理では、まず、確率情報コマンドの情報を取得し(C701)、小当り時における大入賞口(特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞数情報を取得する(ステップC702)。そして、取得した入賞数情報と確率情報に対応する特定演出情報を設定し(ステップC703)、特定変動フラグをセットする(ステップC704)。
ここで、特定変動フラグとは、遊技制御装置100にて所定のゲーム数(例えば、10回)実行される特別変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行回数を演出制御装置300において管理するためのもので、モードが切り替ってから実行される特図変動表示ゲームのゲーム数を特定変動フラグとしてセットしておき、移行先のモードに対応する表示態様を設定するようになっている。
続いて、滞在モード情報として、移行先のモードに対応する表示を設定し(ステップC705)、対応する変動パターンテーブルをセットして(ステップC706)、小当り時エンディング処理を終了する。
この処理により、小当りが終了する際に、当該小当り時に開放された大入賞口に入賞した遊技球の入賞数に応じて対応するモードの演出が実行される。
〔演出例1〕
ここで、本実施形態における特典獲得の際の流れの一例について説明する。ここでは、通常遊技状態において、普電ロング開放に当選した(すなわち、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である)場合に、特図2による小当り発生により特定遊技状態が発生するものとして説明する。図59は小当り後のモード移行先抽選を行う際の遊技機10の動作を示すタイミングチャート、図60は小当り後のモード移行先抽選の実行時における表示装置41での表示例を示す概略図である。
例えば、図59に示すように、特図1による特図変動表示ゲームが実行されている状態で普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図変動表示ゲームが開始される(t1)。この時点では時短状態は発生していないので普図変動表示ゲームの実行時間は長い第1変動時間(30秒)となる。このとき、表示装置41の表示部41aでは特別図柄の変動表示中に、図60(a)に示すように、当該表示部41aの普図ゲーム領域41bに普図変動表示ゲームが実行中である旨を表示する。
ここで、普図変動表示ゲームにて当選すると、図60(b)に示すように、表示部41aの普図ゲーム領域41bに普図変動表示ゲームが当選した旨(例えば、キタッ!などの文字や絵柄など)を表示し、普通変動入賞装置37が可動部材37b,37bを第1時間よりも長い第2時間に亘って開放する普電ロング開放状態(入賞容易化状態)となる(t2)。
そして、図59に示すように、この普電ロング開放状態中の普通変動入賞装置37(特図2)に遊技球が入賞すると(t3)、図60(c)に示すように、表示装置41の表示部41aに特図2の保留が1つ発生したことを表示し、実行中の特図1による特図変動表示ゲームの変動表示が停止した(図60(d)参照)後、図59に示すように、特図2の保留に基づく特別変動表示ゲームを優先的に実行する(t4)。このとき、図60(e)に示すように、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、当該特別変動表示ゲームの実行(消化)により消える。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて、図60(f)に示すように、小当りが発生すると、図60(g)に示すように、大入賞口としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放し(t5)、表示装置41の表示部41aに当該開放中における入賞態様(ここでは、入賞数)によって移行先のモードが昇格するモード昇格チャレンジ中である旨(ここでは、「アタッカーに球を入れてモード昇格!!」の文字や、移行先のモードを抽選するための抽選箱を模した絵柄Fなど)を表示する。このとき、表示部41aに入賞カウンタ41cを表示することで、開放中の大入賞口への入賞数を遊技者に対して報知するようにしてもよい。
そしてこの後、図60(h)に示すように、結果として開放中の特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の入賞数が「2」(t6,t7)である場合、当該入賞数「2」に対応した特定Aリーチ多発モードへ移行する旨(ここでは、「!Aモード!」の文字や、当該文字が飛び出す抽選箱を模した絵柄Fなど)を表示装置41の表示部41aに表示する。そして、当該特図2の小当り終了後、遊技状態を特定Aリーチ多発モードへ移行する(t8)。
また、本実施形態では、通常遊技状態において、入賞容易化状態発生手段としての遊技制御装置100により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって発生する小当りが複数であっても良い。こうした場合、上述の1stシーン制御処理(図54参照)における変動中処理(ステップC61)において下記のような変動回数管理処理を行う。
〔変動回数管理処理〕
図61には、上述の1stシーン制御処理(図54参照)における変動中処理(ステップC61)において実行される変動回数管理処理を示した。この変動回数管理処理では、まず、遊技制御装置100にて所定のゲーム数(例えば、10回)実行される特図変動表示ゲームの実行回数を演出制御装置300において管理するために設定される特定変動フラグがあるかをチェックする(ステップC611)。ここでは、モードが切り替ってから実行される特図変動表示ゲームのゲーム数を特定変動フラグとしている。
ここで、この特定変動フラグがない、すなわち特定変動フラグが存在しない(ステップC612;No)と判定した場合は変動回数管理処理を終了する。また、特定変動フラグがある、すなわち特定変動フラグが存在する(ステップC612;Yes)と判定した場合は、特定演出回数を−1更新し(ステップC613)、特定演出回数が0であるか否か判定する(ステップC614)。
ここで、特定演出回数が0でない(ステップC614;No)と判定した場合は、ステップC618の処理へと移行する。また、特定演出回数が0である(ステップC614;Yes)と判定した場合は、特定演出回数領域をリセットし(C615)、特定変動フラグをクリア(C616)した後、モード状態を通常の状態(すなわち、低確率状態である通常遊技状態)とするための通常モード情報を設定して(C617)、ステップA618の処理へと移行する。
ステップC618では、時短中であるか否かを判定する。ここで時短中ではない(ステップC618;No)と判定した場合は、変動回数管理処理を終了する。また、時短中である(ステップC618;Yes)と判定した場合は、時短変動回数を−1更新し(ステップC619)、時短変動回数が0であるか否か判定する(ステップC620)。ここで、時短変動回数が0ではない(ステップC620;No)と判定した場合は、変動回数管理処理を終了する。一方、時短変動回数が0である(ステップC620;Yes)と判定した場合は、時短状態を終了することに関する演出を設定し(ステップC621)、時短フラグをクリアして(ステップC622)、変動回数管理処理を終了する。
この処理により、演出制御装置300においてもモード状態を管理するために、特定変動フラグに基づいて、特図変動表示ゲームの実行回数(ゲーム数)が管理される。
次に、通常遊技状態において、入賞容易化状態発生手段としての遊技制御装置100により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって発生する小当りが複数発生する場合の遊技機10における特典獲得の際の流れの一例について以下に説明する。図62は小当り後のモード移行先抽選を行う際の遊技機10の動作を示すタイミングチャートである。
例えば、図62に示すように、特図1による特図変動表示ゲームが実行されている状態で、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図変動表示ゲームが開始される(t10)。この時点では時短状態は発生していないので普図変動表示ゲームの実行時間は長い第1変動時間(30秒)となる。ここで、普図変動表示ゲームにて当選すると、普通変動入賞装置37が可動部材37b,37bを第1時間よりも長い第2時間に亘って開放する入賞容易化状態(普電ロング開放状態)となる(t11)。
そして、この入賞容易化状態(普電ロング開放状態)中の普通変動入賞装置37(特図2)に複数(例えば、3個)の遊技球が入賞すると(t12,t14,t17)、特図2の保留に基づく特別変動表示ゲームを優先的に実行する(t13,t20,t27)。すなわち、遊技球の入賞t12に対して特図2の特別変動表示ゲームt13が、遊技球の入賞t14に対して特図2の特別変動表示ゲームt20が、遊技球の入賞t17に対して特図2の特別変動表示ゲームt27が実行される。このとき、特図2の保留は、当該特図2の特図変動表示ゲームの実行毎に1つずつ消化される。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて小当りが発生すると、大入賞口としての特別変動入賞装置38が開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放する(t15,t21,t28)。そして、当該小当りによる開放中の特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に応じて、小当り終了後の遊技状態が設定される。
このとき、小当り終了後の遊技状態(移行先モード)の設定は、上述の複数の小当りの終了毎(t19,t26,t32)に、その小当り期間内に開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に応じて行っても良いし、複数の小当りの全てが終了したタイミング(t32)で、各小当り期間内に開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数のトータル数(累積入賞数)に応じて行っても良い。
なお、かかる小当り期間内に開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数と、移行先モードとの関係を図63に示す。ここで、複数の小当りの終了毎にモード状態を変更する場合は、図63(a)に示すように、入賞数が0個であれば、モード状態に変更はなく、入賞数が1個〜3個であれば、モードAとしての特定Aリーチ多発モードへ変更し、入賞数が4個〜5個であれば、モードBとしての特定Bリーチ多発モードへ変更し、入賞数が6個以上であれば、モードCとしての特定Cリーチ多発モードへ変更する。また、複数の小当りの全てが終了したタイミングでモード状態を変更する場合は、図63(b)に示すように、入賞数が0個であれば、モード状態に変更はなく、入賞数が1個〜5個であれば、モードA(特定Aリーチ多発モード)へ変更し、入賞数が6個〜10個であれば、モードB(特定Bリーチ多発モード)へ変更し、入賞数が11個以上であれば、モードC(特定Cリーチ多発モード)へ変更する。なお、ここで提示した入賞数の条件や、移行先モードの種類等は、適宜、変更可能であるのは言うまでもない。
すなわち、図62に示すように、複数の小当りの終了毎にモード状態を変更する場合は、1つ目の特図2における小当りによりt15のタイミングで開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数が2個(t16,t18)であるので、この小当り終了後(t19)に通常モードからモードBへと変更される。そして、2つ目の特図2における小当りによりt21のタイミングで開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数が4個(t22,t23,t24,t25)であるので、この小当り終了後(t26)にモードAからモードBへと変更される。また、3つ目の特図2における小当りによりt28のタイミングで開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数が3個(t29,t30,t31)であるので、この小当り終了後(t32)にモードBからモードAへと変更される。
また、複数の小当りの全てが終了したタイミングでモード状態を変更する場合は、各小当りにより開放された特別変動入賞装置38への入賞数が上述の如く、2個,4個,3個でトータル9個(換言すれば、累積入賞数が9個)となるので、これら複数の小当りの全ての終了後(t32)に、通常モードからモードBへと変更される。なお、このように、複数の小当りの全てが終了したタイミングでモード状態を変更する場合は、複数の小当りの終了毎にモード状態を変更する場合と比較して、モード移行の回数を減らすことができる分、当該モード移行処理を簡素化することが可能となる利点を有している。
<第1実施形態変形例1>
また、本実施形態では、通常遊技状態において、特図1の保留の中に大当りが存在する場合、入賞容易化状態発生手段としての遊技制御装置100により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37(始動入賞装置)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって発生する小当りの期間における特別変動入賞装置38(大入賞口)への入賞数が所定数以上であれば、当該小当り後のモード状態としてCモードへ移行するようにしても良い。こうした場合、上述の特図ゲーム処理(図12参照)における小当り終了処理(ステップA19)において下記のような処理を行う。
〔小当り終了処理〕
図44との対応部分に同一符号を付した図64に示すように、本変形例の小当り終了処理は、ステップA931の後にステップA931a〜A931c、ステップA932a、A932bの処理が追加され、ステップA932の処理がステップA9321およびA9322に分割され、ステップA935の処理が省略されている点で、上述の実施形態の同処理(図44参照)と異なっている。
すなわち、本処理では、ステップA931において、特定の小当り(すなわち、通常遊技状態における特図2の小当り)が終了した(ステップA931;Yes)と判定した場合に、特図1保留情報を取得し(ステップA931a)、取得した特図1の保留情報に基づいて、特図1の保留の中に大当り(第1特別遊技状態の当選)が存在するかをチェックする(ステップA931b)。ここで、特図1の保留の中に大当りが存在する(ステップA931c;Yes)すなわち、第1特別遊技状態の当選があるとの判定をした場合には、現在のモード状態を取得し(ステップA931d)、当該小当りの期間における大入賞口への入賞数の値をRWMの小当り入賞数領域から取得して(ステップA9321)、取得した小当り入賞数の値が所定数(例えば、3個)以上であるか否かを判定する(ステップA932a)。
そして、ステップA932aにおいて、小当りによる開放中の特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数の値が所定数以上である(ステップA932a;Yes)と判定した場合、Cモード(すなわち、「特定Cリーチ多発モード」(図63(a)参照))状態に設定するための処理を行って(ステップA932b)、当該小当り入賞数の値に対応する確率情報コマンド(モード情報を含む)を準備して(ステップA936)、以降の処理を行う。
一方、ステップA931cにおいて、特図1の保留の中に大当りが存在しない(ステップA931c;No)すなわち、第1特別遊技状態の当選がないとの判定をした場合には、当該小当りの期間における大入賞口への入賞数の値をRWMの小当り入賞数領域から取得し(ステップA9322)、取得した小当り入賞数の値に対応する移行先のモード状態を設定する(ステップA933)。そして、モード滞在回数領域に当該小当り入賞数の値に対応する初期値を設定し(ステップA934)、当該小当り入賞数の値に対応する確率情報コマンド(モード情報を含む)を準備して(ステップA936)、以降の処理を行う。また、ステップA932aにおいて、小当り入賞数の値が所定数以上ではない(ステップA932a;No)と判定した場合はステップA933の処理へ移行し、その後の処理を行う。
この処理により、特図1の保留の中に大当りが存在する場合、当該小当りの期間における大入賞口への入賞数が所定数以上であれば、当該小当り後のモード状態としてCモード(「特定Cリーチ多発モード」(図63(a)参照))状態が強制的に設定される。
〔演出例2〕
ここで、本変形例の特典獲得の際の流れの一例について説明する。ここでは、通常遊技状態の特図1の保留数が3(その内、大当り保留数が1)の状態の連続予告中において、普電ロング開放に当選した(すなわち、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である)場合に、特図2による小当りが複数発生するものとして説明する。図65は、小当り後のモード移行先抽選の実行時における表示装置41での表示例を示す概略図である。
例えば、特図1の保留数が3(その内、大当り保留数が1:対象保留)の状態の連続予告中である状態で特図変動表示ゲームが実行され、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図変動表示ゲームが開始される。この時点では時短状態は発生していないので普図変動表示ゲームの実行時間は長い第1変動時間(30秒)となる。このとき、図65(a)に示すように、表示装置41の表示部41aでは、特別図柄の変動表示中に特図1の連続予告中である旨(例えば、「もしかして?!」などの文字)の表示を重ねて表示するとともに、当該表示部41aの普図ゲーム領域41bでは、普図変動表示ゲームが実行中である旨を表示する。
ここで、普図変動表示ゲームにて当選すると、図65(b)に示すように、表示部41aの普図ゲーム領域41bには、普図変動表示ゲームが当選した旨(例えば、「キタッ!」などの文字や絵柄など)が表示され、普通変動入賞装置37が可動部材37b,37bを第1時間よりも長い第2時間に亘って開放する入賞容易化状態(普電ロング開放状態)となる。
そして、この入賞容易化状態(普電ロング開放状態)中の普通変動入賞装置37(特図2)に複数(例えば、3個)の遊技球が入賞すると、図65(c)に示すように、表示装置41の表示部41aに特図2の保留が3つ発生したことを表示し、実行中の特図1による特図変動表示ゲームの変動表示が停止した後(図65(d)参照)、特図2の保留に基づく特図変動表示ゲームを優先的に実行する。このとき、図65(e)に示すように、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、当該特図2の特図変動表示ゲームの実行(消化)毎に1つずつ消える。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて、小当りが発生すると(図65(f)参照)、図65(g)に示すように、大入賞口としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放し、表示装置41の表示部41aに当該開放中における入賞態様(ここでは、入賞数)によって移行先のモードが昇格するモード昇格チャンスタイムである旨(例えば、「目指せ!大当り!!モード昇格チャンスタイム!!」などの文字)を表示したり、モード昇格を実現させるための条件(ミッション)に関する旨(例えば、「ミッション発令!!アタッカーに球を3個入れてね☆」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄など)を表示したりする。このとき、これらの表示とともに、ミッションの達成度合いを示すミッション達成メータ41dを表示することで、遊技者のミッション遂行への期待感を高めるようにしてもよい。
なお、基本的に遊技者の期待感は、通常モード、Aモード、Bモード、Cモードの順に高くなるが、上述のように、特図1の保留に大当りが存在するような高確率明確報知時は、演出上、Cモードへと昇格を提示するようにする。
そして、この後、発令されたミッション(特別変動入賞装置38(アタッカー)に遊技球を3個入賞)を達成すると、図65(h)に示すように、当該ミッションを達成した旨(例えば、「ミッション達成!!激熱Cモード昇格」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄など)を表示するとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a上方に背景として追加表示することで、移行先のモード(この場合、特定Cリーチ多発モード)において、リーチの選択率が高確率に変更されることを表す。この後、連続予告の対象となっていた特図1(対象保留)において大当りが発生するので、遊技者の期待感(ここで表示された特定Cリーチ多発モード昇格への期待感)が向上し、通常遊技状態時のモード昇格ゲームに対する信頼度を向上させることができる。
〔演出例3〕
次に、本変形例の特典獲得の際の流れにおける他の例について説明する。ここでは、通常遊技状態において、普電ロング開放に当選した(すなわち、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である)場合に、特図2の保留が複数発生し、先読みの結果、これら特図2の保留の全てが小当りであるものとして説明する。図66は、小当り後のモード移行先抽選の実行時における表示装置41での表示例を示す概略図である。
例えば、特図1による特図変動表示ゲームが実行され、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図変動表示ゲームが開始される。この時点では時短状態は発生していないので普図変動表示ゲームの実行時間は長い第1変動時間(30秒)となる。このとき、図66(a)に示すように、表示装置41の表示部41aでは、特別図柄の変動表示中である旨を表示するとともに、当該表示部41aの普図ゲーム領域41bでは、普図変動表示ゲームが実行中である旨を表示する。
ここで、普図変動表示ゲームにて当選すると、図66(b)に示すように、表示部41aの普図ゲーム領域41bには、普図変動表示ゲームが当選した旨(例えば、「キタッ!」などの文字や絵柄など)が表示され、普通変動入賞装置37が可動部材37b,37bを第1時間よりも長い第2時間に亘って開放する入賞容易化状態(普電ロング開放状態)となる。
そして、この入賞容易化状態(普電ロング開放状態)中の普通変動入賞装置37(特図2)に複数(例えば、3個)の遊技球が入賞すると、図66(c)に示すように、表示装置41の表示部41aに特図2の保留が3つ発生したことを表示す。このとき、当該3つの特図2の保留は、先読みの結果、全て小当り当選であるとする。そして、実行中の特図1による特図変動表示ゲームの変動表示が停止した後(図66(d)参照)、図66(e)に示すように、上述の特図2の保留(ここでは、先読みの結果により、全てが小当りである)に基づく特図変動表示ゲームを、通常遊技状態時の特図2小当りにより変動時間を一律2秒として優先的に実行する。このとき、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、当該特図2の特図変動表示ゲームの実行(消化)毎に1つずつ消える。また、表示装置41の表示部41aには、この後、モード昇格のための第1ミッションが行われることを示す旨(例えば、ミッション抽選箱を模した絵柄Fや、ミッションを選ぶ「どれにしようかな〜」などの文字)が表示される。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて、先読みの結果通り、小当りが発生すると、図66(f)に示すように、大入賞口としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放し、表示装置41の表示部41aに当該開放中における入賞態様(ここでは、入賞数)によって移行先のモードが昇格するモード昇格チャンスタイムである旨(例えば、「目指せ!大当り!!モード昇格チャンスタイム!!」などの文字)を表示したり、小当り後のモード状態を昇格させるためのミッションに関する表示(例えば、「第1ミッション!!Aモード昇格チャンス、アタッカーに球を1個入れてね☆」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄などの表示)を行う。このとき、これらの表示とともに、ミッションの達成度合いを示すミッション達成メータ41dを表示することで、遊技者のミッション遂行への期待感を高めるようにしてもよい。
そして、当該発令されたミッション(特別変動入賞装置38(アタッカー)に遊技球を1個入賞)を達成すると、図66(g)に示すように、当該ミッションを達成した旨(例えば、「第1ミッション達成!Aモード昇格!!次も頑張って!!」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄など)を表示するとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a下方に背景として追加表示することで、移行先のモード(この場合、特定Aリーチ多発モード)において、リーチの選択率が高確率に変更されることを表す。このとき、表示装置41の表示部41aにおけるミッション達成メータ41dには、当該ミッションにおける入賞数がレベルゲージ的に表示される。また、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、次の特図2による特図変動表示ゲームの実行により1つ消える。
そして、当該次の特図2の保留に基づく特図変動表示ゲームが実行されると、図67(a)に示すように、表示装置41の表示部41aには、この後、モード昇格のための第2ミッションが行われることを示す旨(例えば、ミッション抽選箱を模した絵柄Fや、ミッションを選ぶ「次はどれにしようかな〜」などの文字)が表示されるとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a下方に背景として追加表示することで、現在のモードが、特定Aリーチ多発モードであることを示す。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて、先読みの結果通り、小当りが発生すると、図67(b)に示すように、大入賞口としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放し、表示装置41の表示部41aに当該開放中における入賞態様(ここでは、入賞数)によって移行先のモードが昇格するモード昇格チャンスタイムである旨(例えば、「目指せ!大当り!!モード昇格チャンスタイム!!」などの文字)を表示したり、小当り後のモード状態を昇格させるためのミッションに関する表示(例えば、「第2ミッション!!Bモード昇格チャンス、アタッカーに球を2個入れてね☆」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄などの表示)を行う。このとき、これらの表示とともに、ミッションの達成度合いを示すミッション達成メータ41dを表示することで、遊技者のミッション遂行への期待感を高めるようにしてもよい。
そして、当該発令されたミッション(特別変動入賞装置38(アタッカー)に遊技球を2個入賞)を達成すると、図67(c)に示すように、当該ミッションを達成した旨(例えば、「第2ミッション達成!Bモード昇格!!まだまだいくぜ!!」などの文字や、更なるモード昇格を期待させる絵柄など)を表示するとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a略中央部に背景として追加表示することで、移行先のモード(この場合、特定Bリーチ多発モード)において、リーチの選択率が高確率に変更されることを示す。このとき、表示装置41の表示部41aにおけるミッション達成メータ41dには、当該ミッションにおける入賞数がレベルゲージ的に表示される。また、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、次の特図2による特図変動表示ゲームの実行により1つ消える。
このように、特図2の保留における全てのはずれ保留において、上述した図66、図67のような一連の演出を行うことで特図変動表示ゲームを消化するようにすれば、遊技者に歓迎されないはずれが発生した場合の遊技者の不満を払拭することができる。
ここで、上述の特図2の保留に基づき、次の特図変動表示ゲームが実行されるが、第3ミッションの結果として、特定Cリーチ多発モードへ昇格させるか、昇格失敗として現状のモード(ここでは、特定Bリーチ多発モード)を維持するかは、上述の先読み結果に基づいて決定される。
例えば、先読み結果がはずれ保留であった場合、図67(d)に示すように、表示装置41の表示部41aには、この後、モード昇格のための新たな(例えば、第3ミッション)が行われることを示す旨(例えば、ミッション抽選箱を模した絵柄Fや、ミッションを選ぶ「次はどれにしようかな〜」などの文字)が表示されるとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a略中央部に背景として追加表示することで、現在のモードが特定Bリーチ多発モードであることを示す。そして、上述の図66(f)〜図66(g)や、図67(b)〜図67(c)と同様の一連の演出を行い、結果として、ミッション失敗により昇格失敗として現状のモード(ここでは、特定Bリーチ多発モード)を維持する。
一方、先読み結果が小当りであった場合、上述の図66(e)〜図66(f)や、図67(a)〜図67(b)と同様の一連の演出を行い、ミッションを達成すると、図67(e)に示すように、表示装置41の表示部41aには、当該ミッションを達成した旨(例えば、「おめでとう☆Cモード突入!!」などの文字や、Cモード昇格を示す絵柄Fなど)を表示するとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a上方に背景として追加表示することで、移行先のモード(この場合、特定Cリーチ多発モード)において、リーチの選択率が高確率に変更されることを示す。このとき、表示部41aに入賞カウンタ41cを表示することで、開放中の大入賞口への入賞数を遊技者に対して報知するようにしてもよい。
このように、本変形例の遊技機10では、通常遊技状態において、普電ロング開放に当選した(すなわち、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である)場合に、特図2の小当りが発生した場合、当該小当りにより開放された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に応じて、小当り後の遊技状態(移行先モード)を段階的に昇格させるように演出する。なお、特図2の保留内の情報(当り、はずれ)に応じて、例えば、期待できない保留内容(はずれ保留など)であれば、そのときのモード状態を維持するようにし、期待できる保留内容(小当りなど)であれば、モード昇格条件を容易な条件(条件クリアのために設定する入賞数を少なめにするなど)で設定したり、遊技者に対しミッションを早めに発令したりして積極的にモード状態を昇格させるようにしても良い。
〔演出例4〕
次に、本変形例の特典獲得の際の流れにおける他の例について説明する。ここでは、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である(すなわち、普電ロング開放に当選した)場合に、特図2の保留が複数(例えば、3つ)発生し、先読みの結果、これら特図2の保留のうち、2番目の保留が大当りであるものとして説明する。図68は、小当り後のモード移行先抽選の実行時における表示装置41での表示例を示す概略図である。
例えば、特図1による特図変動表示ゲームが実行されている状態で、普図変動表示ゲームにて当選して入賞容易化状態中の普通変動入賞装置37(特図2)に複数(例えば、3個)の遊技球が入賞すると、図68(a)に示すように、表示装置41の表示部41aに特図2の保留が3つ発生したことを表示し、実行中の特図1による特図変動表示ゲームの変動表示が停止した後、特図2の保留に基づく特図変動表示ゲームを優先的に実行する。このとき、当該3つの特図2の保留において、先読みの結果、2番目の保留が大当り当選であるとする。そして、実行中の特図1による特図変動表示ゲームの変動表示が停止した後、図68(b)に示すように、上述の特図2の保留に基づく特図変動表示ゲームを、通常遊技状態時の特図2小当りにより変動時間を一律2秒として優先的に実行する。このとき、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、当該特図2の特図変動表示ゲームの実行(消化)毎に1つずつ消える。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて、小当りが発生すると、図68(c)に示すように、大入賞口としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放し、図68(d)に示すように、表示装置41の表示部41aに当該開放中における入賞態様(ここでは、入賞数)によって移行先のモードが昇格するモード昇格チャンスタイムである旨(例えば、「目指せ!大当り!!モード昇格チャンスタイム!!」などの文字)を表示したり、小当り後のモード状態を昇格させるためのミッションに関する表示(例えば、「ミッション発令!!アタッカーに球を3個入れてね☆」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄などの表示)を行う。
なお、基本的に遊技者の期待感は、通常モード、Aモード、Bモード、Cモードの順に高くなるが、上述のように、特図2の保留に大当りが存在するような高確率明確報知時は、演出上、Cモードへと昇格を提示するようにする。
そして、当該発令されたミッション(特別変動入賞装置38(アタッカー)に遊技球を3個入賞)を達成すると、図68(e)に示すように、当該ミッションを達成した旨(例えば、「ミッション達成!!激熱Cモード昇格!」などの文字や、モード昇格を期待させる絵柄など)を表示するとともに、これらの表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a上方に背景として追加表示することで、移行先のモード(この場合、特定Cリーチ多発モード)において、リーチの選択率が高確率に変更されることを表す。そして、図68(f)に示すように、次の特図2(すなわち、先読み結果が大当りであった2番目の保留)による特図変動表示ゲームが実行されると、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、当該先読み結果が大当りであった2番目の特図2の保留に基づく特図変動表示ゲームの実行により1つ消え、最終結果として大当たりが発生する。
こうすることで、Cモードとなったことで大当りが発生したような感覚を遊技者に与えることができ、通常からのモード移行が、単なる演出に過ぎないと期待感を持てなくなるようなことを防止でき、遊技者が積極的にモード移行させようとすることで、小当りによる大入賞口の開放中にも止め打ちすることなく、遊技球の発射操作を行うこととなるので、遊技機の稼働低下の防止にもつながる。
なお、本変形例の遊技機10では、特図2における小当りが連続で発生(複数発生)した場合、特別変動入賞装置38(大入賞口)をすぐには開放せず、当該連続して発生した小当りの最後の小当りによる特図変動表示が終了した際に、まとめて大入賞口を開放して、このときの入賞数によってモード移行先を決定するようにしても良い。
また、一の普通変動入賞装置37の開放により保留が4つとなり、当該4つの保留全てで通常時の特図2の小当りによる一律2秒の変動表示が実行される場合、大入賞口が開放態様B(3.6秒×1回)による開放を4回(すなわち、3.6秒×4回)行ったとしても、普図変動時間は30秒のため、万が一、次の普図変動表示ゲームで当選しても連続して発生することはないが、必ずしも一律2秒とする必要はなく、連続して発生することがないような時間値であれば適宜設定可能である。
また、現在、変動中の特図変動表示ゲームが終了間際であり、普通変動入賞装置37に入賞させている間に次の特図2による特図変動表示ゲームが開始される場合、すなわち、一の普通変動入賞装置37の開放における入賞数が、最先の保留による特図変動表示ゲームの開始時に把握しきれない場合も考えられる。この場合、最先の保留による特図変動表示ゲーム開始時点で大当りがあれば対象を当該大当り保留とし、最先の保留による特図変動表示ゲーム開始後に大当り保留が発生した際に、演出切替として次の特図変動表示ゲームから連続予告演出を行うようにすれば良い。
なお、本実施形態では、普通変動入賞装置37が開放される開放期間と、通常遊技状態における特図2による特図変動表示ゲームの変動表示時間とを同一に設定し、一の入賞後、普通変動入賞装置37が閉塞するまでは次の変動が開始されない仕様とし、当該普通変動入賞装置37の閉塞時に入賞数情報を参照し、当該入賞数情報に基づいた小当り中の入賞数に対応して最終的に移行するモード状態を決定するようにしても良い。
また、一の小当り終了後、特図2の保留状態を参照し、後続の特図2の保留が存在する場合には、移行先の確率状態を確定せず、次の小当りにおける入賞数情報を現状の入賞数情報に加算しておき、実際に後続の特図2の保留が消化したら、それまでの入賞数情報に基づいた小当り中の入賞数に対応して最終的に移行するモード状態を決定するようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態の遊技機10では、遊技領域32における始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を表示可能な表示部(表示部41a)を有する変動表示装置(表示装置41)と、遊技球を入賞不可能とする第1状態(閉塞状態)と遊技球を入賞可能とする第2状態(開放状態)とに変換可能な変動入賞装置(特別変動入賞装置38:特別電動役物(特電)、大入賞口)と、を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を第2状態に変換して、遊技者に対し所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、始動入賞領域には、遊技領域を流下する遊技球を当該始動入賞領域へ誘導する誘導状態(開放状態)と、誘導しない非誘導状態(非開放状態)と、に変換可能な始動入賞装置(普通変動入賞装置37:普通電動役物(普電))が設けられるとともに、特別遊技状態には、第1特別遊技状態(大当り)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)とが含まれ、変動表示ゲームの実行を制御可能なゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、当該遊技機における遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段(遊技制御装置100のCPU111A)と、始動入賞装置を第1時間に亘って誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態(普電サポート状態、普電ロング開放状態)を発生可能な入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備え、遊技状態制御手段は、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段により入賞容易化状態が発生された始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって第2特別遊技状態が発生した場合、当該第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能であるようになっている。
このため、本実施形態の遊技機10によれば、遊技状態制御手段(CPU111A)は、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された始動入賞装置(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞(特図2入賞)に基づく特別変動表示ゲームによって第2特別遊技状態(小当り)が発生した場合、当該小当りの発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置(特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞態様に応じて、当該小当り終了後の遊技状態を制御可能としたことにより、通常遊技状態時に入賞容易化状態が発生すること(すなわち、普通変動入賞装置37の開放状態)に対する遊技者の期待感を高め、結果的に遊技の興趣をより一層高めることができる。
また、第1特別遊技状態(大当り)よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様(入賞数や、入賞タイミング等)によって、当該小当り終了後の遊技状態が制御されるため、遊技者が自ら遊技状態を設定するような新たな遊技性を提供することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない小当りが発生した場合の遊技者の不満を払拭することができる。
また、本実施形態の遊技機10では、遊技状態が遊技状態制御手段(CPU111A)により通常遊技状態として制御される際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)は、所定の確率で入賞容易化状態を発生させ、ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)は、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された始動入賞装置(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームにおいて、入賞容易化状態が発生していない始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームよりも高い確率で第2特別遊技状態(小当り)を発生させ、遊技状態制御手段は、ゲーム実行制御手段によって当該第2特別遊技状態が発生された場合、該第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置(特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞数に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能としても良い。
この場合、普通変動入賞装置37における開放状態が通常よりも長い入賞容易化状態が、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)によって所定の確率で発生されるので、通常遊技状態において当該入賞容易化状態が発生することに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)が、入賞容易化状態の普通変動入賞装置37による特別変動表示ゲームにおいて、入賞容易化状態が発生していない場合、すなわち始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームよりも高い確率で小当りを発生させるので、入賞容易化状態が発生すると、小当りの発生頻度が増加されるという遊技者にとって大変望ましい状況となり、遊技の興趣を一段と高めることができる。さらに、遊技状態制御手段(CPU111A)が小当り終了後の遊技状態を特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数によって制御するため、遊技者が自ら遊技状態を設定するような新たな遊技性への期待感をより一層高めることができる。
さらに、本実施形態の遊技機10では、遊技状態制御手段(CPU111A)は、制御可能な遊技状態として、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する特殊遊技状態を複数(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)有し、小当り(第2特別遊技状態)の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に基づいて、当該小当り終了後の遊技状態を、複数有する特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能としても良い。
このようにすることによって、通常遊技状態において普通変動入賞装置37が入賞容易化状態とされた場合に、小当りが発生したことを契機として第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれかを当該小当り終了後の遊技状態として発生させるので、価値の低く遊技者に歓迎されない小当り(第2特別遊技状態)における興趣を高めることができ、遊技者の不満を払拭することができる。
また、小当り終了後の遊技状態として、特定のリーチ状態の発生率が高確率の特定遊技状態へ移行することから、小当りが高確率移行の予告の役割を果たすことになり、小当りが実行される際の遊技の興趣を高めることができる。
しかも、入賞数に応じて小当り終了後における特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができるため、遊技者は遊技球を打ち続けるようになり、止め打ちを防止することができる。
さらに、本実施形態の遊技機10では、遊技状態制御手段(CPU111A)は、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって小当りが複数発生した場合、当該複数の小当りの発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数の小当り終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能としても良い。
従って、通常遊技状態において普通変動入賞装置37が入賞容易化状態とされた場合に、小当りが複数発生したことを契機として、各小当りの発生毎に第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の累積入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれかを、当該複数発生した小当り終了後の遊技状態として発生させるので、累積入賞数の増加を狙うことで当該複数発生した小当り終了後における特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない小当り(第2特別遊技状態)における興趣を一段と高めることができる。
さらに、本実施形態の遊技機10では、遊技状態制御手段(CPU111A)は、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって小当りが複数発生した場合、当該複数の小当りの発生に際して、その都度第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に基づいて、当該複数の小当り終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能としても良い。
従って、通常遊技状態において普通変動入賞装置37が入賞容易化状態とされた場合に、小当りが複数発生したことを契機として、各小当りの発生毎に第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の各入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれかを、当該複数発生した小当りの各々の終了後の遊技状態として発生させるので、各小当りにおける特別変動入賞装置38への入賞数の増加を狙うことで、それぞれ小当り終了後の特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができる。このため遊技者は遊技球を打ち続けるようになり、止め打ちを防止することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない小当り(第2特別遊技状態)における興趣を一段と高めることができる。
さらに、本実施形態の遊技機10では、遊技状態制御手段(CPU111A)は、遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく特別変動表示ゲームによって小当りが複数発生した場合、当該複数の小当りの発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数発生した小当りのうちの最後の小当りの終了後の遊技状態を、複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能としても良い。
従って、通常遊技状態において普通変動入賞装置37が入賞容易化状態とされた場合に、小当りが複数発生したことを契機として、各小当りの発生毎に第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の累積入賞数に応じて、特定のリーチ状態が通常遊技状態よりも高い確率で発生する複数の特殊遊技状態(特定Aリーチ多発モード、特定Bリーチ多発モード、特定Cリーチ多発モード)のうちのいずれかを、当該複数発生した小当りのうちの最後の小当りの終了後の遊技状態として発生させるので、累積入賞数の増加を狙うことで複数生じた小当りの全ての終了後における特定のリーチ状態の高確率発生を期待することができ、よって遊技者は遊技球を打ち続けるようになるため、止め打ちを防止することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない小当り(第2特別遊技状態)における興趣を一段と高めることができる。
<第2実施形態>
ここからは、本発明の第2実施形態に係る遊技機10について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略することとし、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態の遊技機10では、普電の開放態様、すなわち、始動入賞装置としての普通変動入賞装置37の開放態様を上述の第1実施形態と同様とし、特図の確率状態を複数(例えば、通常確率状態(低確率状態)、低確率状態よりも高い高確率状態A,B、高確率状態よりも低く低確率状態よりも高い中確率状態)設け、第1の特別遊技状態(大当り)とは別契機として通常遊技状態の第2特別遊技状態(小当り)における特別変動入賞装置38(大入賞口)の開放時の入賞数に応じて、当該小当り後の遊技状態において確率状態を変更する確率変動状態を発生させるようになっている。
つまり、上述の第1実施形態では、通常遊技状態において入賞容易化状態(普電ロング開放状態)とされた普通変動入賞装置37への入賞によって小当りが発生(特図2の小当りが発生)した場合、当該小当りによる大入賞口の開放時に入賞した遊技球の入賞態様(入賞数)に応じて、小当り後のモード状態(移行先モード)を変更していたのに対し、本実施形態では、当該小当りによる大入賞口の開放時に入賞した遊技球の入賞態様(入賞数)に応じて、小当り後の確率状態を変更するようになっている。換言すれば、小当り後の制御対象をモード状態から確率状態に変更している点において、上述の第1実施形態と異なっている。
このため、本実施形態では、特図変動表示ゲームにおいて発生させることが可能な特別結果、特図ゲーム処理(図12参照)における小当り終了処理(ステップA19)、小当り終了処理(図44参照)の保留再判定処理(ステップA939;図45参照)における特図保留情報再判定処理(ステップA956)が上述の第1実施形態と下記のように異なっている。
本実施形態では、通常遊技状態において入賞容易化状態(普電ロング開放状態)とされている普通変動入賞装置37への入賞により開放された大入賞口へ入賞(所謂、普電開放による入賞)した場合に発生させる特別結果として、大当りまたは小当りのみを発生させるようになっている。そして、この小当り時の大入賞口への入賞数に応じて、所定の期間(ゲーム数)における確率有利状態を発生させるようになっている。すなわち、本実施形態の遊技機10は、特定遊技状態として、特別遊技状態(小当り)の終了から特別変動表示ゲームの実行回数が所定の設定回数(詳細は後述する)となるまでの期間に亘り、特図高確率状態を発生可能となっており、特図変動表示ゲームが設定回数実行されると特図低確率状態に戻るようになっている(いわゆるST機能を有している)。
ここで、当該小当り後に変更される確率状態としては、図69に示すように、上述の入賞数が0個の場合には通常の確率状態から変化はない低確率(350分の1)状態(通常確率状態)のままであり、1個〜3個の場合には10ゲームに亘って中確率(250分の1)状態(Aモード)へ昇格し、4個〜5個の場合には20ゲームに亘って高確率B(100分の1)状態(Bモード)へ昇格し、6個以上の場合には30ゲームに亘って高確率A(35分の1)状態(Cモード)へ昇格するようになっている。すなわち、当該入賞数に応じて昇格された確率状態で実行される特図変動表示ゲームの上限回数(ST回数)も設定されている。
なお、確率状態の移行後におけるゲーム数を予め定めず、毎ゲームにつき、確率状態を高確率状態から中確率状態または低確率状態へ(高確率A状態から高確率B状態へも含む)、または中確率状態から低確率状態へ移行させるか否かを決定する転落抽選を行うようにしても良い。また、この場合、移行する確率状態によって転落抽選の確率も異ならせるようにしても良い。さらに、大当り図柄に応じて、移行する確率状態を変更したり、高確率状態で特図変動表示ゲームを実行するST回数を異ならせたりするようにしてもよい。
〔小当り終了処理〕
次に、本実施形態における小当り終了処理について説明する。
図44との対応部分に同一符号を付した図70に示すように、本実施形態の小当り終了処理は、ステップA933の処理に替えてステップA933aの処理が、ステップA934の処理に替えてステップA934aの処理が追加され、ステップA935の処理が省略されている点で、上述の実施形態の同処理(図44参照)と異なっている。
すなわち、本処理ではステップA932において、通常遊技状態における特図2の小当りである特定の小当りの期間における大入賞口への入賞数の値をRWMの小当り入賞数領域から取得した後、当該取得した小当り入賞数の値に対応する確率状態および移行先のモード状態を設定する(ステップA933a)。このとき、設定される確率状態としては、上述の図69を参照のこと。
そして、確率状態滞在回数領域に当該小当り入賞数の値に対応する初期値を設定し(ステップA934a)、以降の処理を上述の同処理と同様に実行して当該小当り終了処理を終了する。
この処理により、小当り終了後、当該小当りにより開放された大入賞口への入賞数に応じて、確率状態の変更(確率変動)が行われるとともに、この変更された確率状態を示すコマンドが演出制御装置300側へ送信されることにより、当該変更された確率状態に応じた演出が実行される。
〔特図保留情報再判定処理〕
次に、本実施形態における特図保留情報再判定処理について説明する。
図47との対応部分に同一符号を付した図71に示すように、本実施形態の特図保留情報再判定処理は、ステップA143の前にステップA143a,A143bの処理が追加されている点で、上述した特図保留情報再判定処理(図47参照)と異なっている。具体的に本処理では、まず、設定された確率状態に関する確率状態情報を取得し(ステップA143a)、当該取得した確率情報に基づいて、対応する判定値を設定する(ステップA143b)。そして、以降の処理を上述の同処理と同様に実行して当該特図保留情報再判定処理を終了する。
〔演出例〕
ここで、本実施形態における特典獲得の際の流れの一例について説明する。ここでは、通常遊技状態において、普電ロング開放に当選した(すなわち、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である)場合に、特図2による小当り発生により特定遊技状態が発生するものとして説明する。図72は、小当り後のモード移行先抽選の実行時における表示装置41での表示例を示す概略図である。
例えば、図72(a)に示すように、特図1による特図変動表示ゲームが実行されている状態で普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図変動表示ゲームが開始され、表示装置41の表示部41aでは特別図柄の変動表示中に、当該表示部41aの普図ゲーム領域41bに普図変動表示ゲームが実行中である旨を表示する。
ここで、普図変動表示ゲームにて当選すると、図72(b)に示すように、表示部41aの普図ゲーム領域41bに普図変動表示ゲームが当選した旨(例えば、キタッ!などの文字や絵柄など)を表示し、普通変動入賞装置37が可動部材37b,37bを第1時間よりも長い第2時間に亘って開放する入賞容易化状態(普電ロング開放状態)となる。
そして、この入賞容易化状態中の普通変動入賞装置37(特図2)に遊技球が入賞すると、図72(c)に示すように、表示装置41の表示部41aに特図2の保留が1つ発生したことを表示し、実行中の特図1による特図変動表示ゲームの変動表示が停止した(図72(d)参照)後、図72(e)に示すように、特図2の保留に基づく特別変動表示ゲームを優先的に実行する。このとき、表示装置41の表示部41aにおける特図2の保留表示は、当該特別変動表示ゲームの実行(消化)により消える。
そして、この特図2による特図変動表示ゲームにおいて、図72(f)に示すように、小当りが発生すると、図72(g)に示すように、大入賞口としての特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間(3.6秒×1回;開放態様B)開放し、表示装置41の表示部41aに当該開放中における入賞態様(ここでは、入賞数)によって移行先の確率状態が昇格する確変獲得チャレンジ中である旨(ここでは、「アタッカーに球を入れて確変獲得!!」の文字や、移行先の確率状態を抽選するための確変抽選箱を模した絵柄Fなど)を表示する。このとき、表示部41aに入賞カウンタ(図示省略)を表示することで、開放中の大入賞口への入賞数を遊技者に対して報知するようにしてもよい。
そしてこの後、図72(h)に示すように、結果として開放中の特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の入賞数が「3」である場合、当該入賞数「3」に対応したAモード、すなわち中確率状態へ移行する旨(ここでは、「中確率!」の文字や、当該文字が飛び出す抽選箱を模した絵柄Fなど)を表示装置41の表示部41aに表示する。そして、当該特図2の小当り終了後、確率状態を中確率状態へ移行する。
なお、本実施形態では、普通変動入賞装置37が開放される開放期間と、通常遊技状態における特図2による特図変動表示ゲームの変動表示時間とを同一に設定し、一の入賞後、普通変動入賞装置37が閉塞するまでは次の変動が開始されない仕様とし、当該普通変動入賞装置37の閉塞時に入賞数情報を参照し、当該入賞数情報に基づいた小当り中の入賞数に対応して最終的に移行する確率状態を決定するようにしても良い。
また、一の小当り終了後、特図2の保留状態を参照し、後続の特図2の保留が存在する場合には、移行先の確率状態を確定せず、次の小当りにおける入賞数情報を現状の入賞数情報に加算しておき、実際に後続の特図2の保留が消化したら、それまでの入賞数情報に基づいた小当り中の入賞数に対応して最終的に移行する確率状態を決定するようにしても良い。
以上、説明したように、本実施形態の遊技機では、遊技領域32における始動入賞領域(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)を表示可能な表示部(表示部41a)を有する変動表示装置(表示装置41)と、遊技球を入賞不可能とする第1状態(閉塞状態)と遊技球を入賞可能とする第2状態(開放状態)とに変換可能な変動入賞装置(特別変動入賞装置38:特別電動役物(特電)、大入賞口)と、を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を第2状態に変換して、遊技者に対し所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、始動入賞領域には、遊技領域を流下する遊技球を当該始動入賞領域へ誘導する誘導状態(開放状態)と、誘導しない非誘導状態(非開放状態)と、に変換可能な始動入賞装置(普通変動入賞装置37:普通電動役物(普電))が設けられるとともに、特別遊技状態には、第1特別遊技状態(大当り)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)とが含まれ、変動表示ゲームの実行を制御可能なゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、当該遊技機における特別遊技状態が発生する確率状態を制御可能な確率状態制御手段(遊技制御装置100)と、始動入賞装置を第1時間に亘って誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態(普電サポート状態、普電ロング開放状態)を発生可能な入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)と、を備え、確率状態制御手段は、所定の確率状態において、入賞容易化状態発生手段により入賞容易化状態が発生された始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって第2特別遊技状態が発生した場合、当該第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後における特別遊技状態の発生する確率状態を制御可能であるようになっている。
このため、本実施形態の遊技機10によれば、確率状態制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態が発生する確率を所定の確率状態とする状態において、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)により入賞容易化状態が発生された始動入賞装置(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞(特図2入賞)に基づく特別変動表示ゲームによって第2特別遊技状態(小当り)が発生した場合、当該小当りの発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置(特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞態様に応じて、当該小当り終了後における特別遊技状態の発生する確率状態を制御可能としたことにより、特別遊技状態の発生する確率が、所定の確率状態において、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を容易とする入賞容易化状態が発生することに対する遊技者の期待感を高め、結果的に遊技の興趣をより一層高めることができる。
また、第1特別遊技状態(大当り)よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態(小当り)の発生に際して、第2状態(開放状態)に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様(入賞数や、入賞タイミング等)によって、当該小当り終了後における特別遊技状態の発生する確率状態が制御されるため、遊技者が自ら遊技状態を設定するような新たな遊技性を提供することができ、価値の低く遊技者に歓迎されない小当りが発生した場合の遊技者の不満を払拭することができる。
また、本実施形態の遊技機10は、確率状態制御手段(遊技制御装置100)により制御される確率状態が通常確率状態である場合に、入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)が、所定の確率で入賞容易化状態を発生させ、ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)が、入賞容易化状態が発生された普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームにおいて、入賞容易化状態が発生していない始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームよりも高い確率で第2特別遊技状態(小当り)を発生させ、確率状態制御手段は、ゲーム実行制御手段によって当該第2特別遊技状態が発生された場合、該第2特別遊技状態の発生に際して、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後における特別遊技状態が発生する確率状態を制御可能であるようになっている。
これにより、確率状態が通常確率状態である場合において、普通変動入賞装置37の入賞容易化状態(普電ロング開放状態)が、遊技制御装置100(入賞容易化状態発生手段)によって所定の確率で発生されるので、通常確率状態における入賞容易化状態が発生することに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、遊技制御装置100(ゲーム実行制御手段)が、入賞容易化状態の普通変動入賞装置37による変動表示ゲームにおいて、入賞容易化状態ではない通常状態の普通変動入賞装置37による変動表示ゲームよりも高い確率で小当りを発生させるので、入賞容易化状態が発生すると、小当りの発生頻度が増加されるという遊技者にとって大変望ましい状況となり、遊技の興趣を一段と高めることができる。さらに、遊技制御装置100(確率状態制御手段)が小当り終了後の遊技状態を特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数によって制御するため、遊技者が自ら遊技状態を設定するような新たな遊技性への期待感をより一層高めることができる。
さらに、本実施形態の遊技機10は、遊技制御装置100(確率状態制御手段)が制御可能な確率状態として複数の確率状態を備え、所定期間における特別変動表示ゲームによって第2特別遊技状態(小当り)が発生した場合、当該小当りの発生に際して、前記第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に基づいて、当該所定期間の終了後における特別遊技状態が発生する確率状態を、複数の確率状態のうちのいずれの確率状態とするかを制御可能であるようになっている。
これにより、大当り終了後の予め定められた所定期間における変動表示ゲームによって小当りが発生した場合、当該小当りが発生したことを契機として、第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞数に基づいて、当該所定期間の終了後における特別遊技状態の発生する確率状態を、複数の確率状態のうちのいずれかの確率状態によって制御するので、入賞数の増加を狙うことで所定期間終了後における特別遊技状態の発生する確率状態を高確率へ移行させることが期待でき、大当りよりも遊技価値の低く遊技者に歓迎されない小当りにおける興趣を一段と高めることができる。
<第3実施形態>
ここからは、本発明の第3実施形態に係る遊技機10について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略することとし、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態の遊技機10では、第1の特別遊技状態(大当り)の終了後、すぐに特定遊技状態(確変や時短)に移行せずに所定期間、第2特別遊技状態(小当り)の確率を高めた小当り確変期間を設け、当該小当り確変期間における小当りによる入賞数情報に基づいて、移行先の特定遊技状態(モード状態、確率状態)を決定するようになっている。
このため、本実施形態では、特図変動表示ゲームにおいて発生させることが可能な特別結果、特図ゲーム処理(図12参照)のカウントスイッチ監視処理(ステップA2;図17参照)における小当り時カウント更新処理(ステップA203;図18参照)、特図表示中処理(図26参照)における変動回数更新処理(ステップA457)、特図ゲーム処理(図12参照)の大当り終了処理(ステップA13;図33参照)が上述の第1実施形態と下記のように異なっている。
本実施形態では、第1の特別遊技状態(大当り)の終了後、入賞容易化状態とされている普通変動入賞装置37への入賞により開放された大入賞口へ入賞(所謂、普電開放による入賞)した場合に発生させる特別結果として、所定期間(例えば、10ゲーム)、第2特別遊技状態(小当り)の確率を高めた小当り確変期間を設け、当該小当り確変期間における小当りによる入賞数情報に基づいて、移行先の特定遊技状態(モード状態、確率状態)を決定するようになっている。
そして、本実施形態では、この小当りを発生する確率(小当り確率)が、図73(a)に示すように、通常遊技状態および普電サポート状態において、上述の第1実施形態と同様であり、小当り確変期間における特図1において300分の10、特図2において300分の299に設定されている点で上述の第1実施形態と異なっている。すなわち、小当り確変期間においては、通常遊技状態および普電サポート状態と比較して特図1(始動入賞口36)の小当り確率が高確率に設定される。
また、小当り遊技状態終了後の遊技状態として設定される特定遊技状態(モード状態、確率状態)としては、特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様として、特別変動入賞装置38へ入賞した遊技球の入賞数を用いた場合、図73(b)に示すように、入賞数が0〜3個の場合は当該小当り後に変更される確率状態(以下、単に確率状態と称する)が当該小当り発生前から変化のない低確率状態であり、そのときの確率は350分の1、普電サポート状態での特図変動表示ゲームを実行する上限回数(以下普電サポート回数)は変化なし、モード状態は通常モードに設定されている。入賞数が4〜8個の場合は確率状態が中確率状態であり、そのときの確率は250分の1、普電サポート回数は20回、モード状態はAモードに設定されている。入賞数が9〜12個の場合は確率状態が高確率B状態であり、そのときの確率は100分の1、普電サポート回数は100回、モード状態はBモードに設定されている。入賞数が15個以上の場合は確率状態が高確率A状態であり、そのときの確率は35分の1、普電サポート回数は次回の特図変動表示ゲーム開始まで、モード状態はCモードに設定されている。
〔小当り時カウント更新処理〕
次に、本実施形態の小当り時カウント更新処理について説明する。
図18との対応部分に同一符号を付した図74に示すように、本実施形態の小当り時カウント更新処理は、ステップA211の処理の後にステップA212の処理に替わってステップA212aの処理が追加されている点で、上述した同処理(図18参照)と異なっている。具体的に本処理では、まず、カウントスイッチ38aに入力がある(ステップA211;Yes)と判定した場合に、特定遊技状態としての小当り確変期間フラグが存在するか否か判定する(ステップA212a)。ここで、小当り確変期間フラグが存在しない(ステップA212a;No)と判定した場合、ステップA216の処理へ移行して以降の処理を実行する。一方、当該小当り確変期間フラグが存在する(ステップA212a;Yes)と判定した場合、小当り入賞数情報を+1更新し(ステップA213)、以降の処理を実行する。
以上の処理により、小当りにより開放中の状態において、小当り確変期間である場合に、当該小当りの入賞数が計数される。
〔変動回数更新処理〕
次に、本実施形態の変動回数更新処理について説明する。
図28との対応部分に同一符号を付した図75に示すように、本実施形態の変動回数更新処理は、上述の変動回数更新処理(図28参照)が特図表示中処理(図26参照)におけるステップA455(図27参照)であるのに対し、同特図表示中処理(図26参照)におけるステップA457(図27参照)である点において異なっている。
すなわち、本変動回数更新処理は、特図表示中処理におけるステップA452にて小当りフラグ1が小当りである(ステップA452;Yes)と判定するか、ステップA454にて小当りフラグ2が小当りである(ステップA454;Yes)と判定すると、まず、小当り確変期間中であるか、すなわち小当り確変期間フラグがあるか否かを判定する(ステップA470a)。ここで、小当り確変期間フラグがない(ステップA470a;No)と判定した場合には、通常回数更新処理を行った(ステップA471)後、変動回数更新処理を終了する。
一方、ステップA470aにて小当り確変期間フラグがある(ステップA470a;Yes)と判定した場合には、小当り確変変動回数を−1更新して(ステップA472a)、小当り確変変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップA473a)。なお、小当り確変変動回数は、所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に小当り状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(例えば、10回)が初期値として設定される。
ここで、小当り確変変動回数が0回でない(ステップA473a;No)と判定、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも小当り確変状態とする場合は、変動回数更新処理を終了する。一方、小当り確変変動回数が0回である(ステップA473a;Yes)と判定、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで小当り確変状態とする期間を終了する(所定回数の小当りをクリアした)場合は、小当り確変期間の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA474a)。そして、小当り確変期間の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA474b)、RWMの小当り確変変動回数領域をリセットして(ステップA474c)、小当り確変期間フラグをクリアする(ステップA475a)。
続いて、小当り入賞数情報を取得して(ステップA476a)、当該取得した小当り入賞数情報に基づき、対応する特定遊技状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA476b)。そして、該取得した小当り入賞数情報に基づき、対応する特定遊技状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA476c)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(対応する特定遊技状態)をセーブする(ステップA476d)。
そして、普図ゲームモードフラグ領域に、対応する特定遊技状態情報に基づくフラグをセーブし(ステップA476e)、特図ゲームモードフラグ領域に、対応する特定遊技状態情報に基づくフラグをセーブして(ステップA476f)、移行確率情報に基づく確率情報コマンドを準備した後(ステップA477a)、コマンド設定処理を行い(ステップA478)、対応する変動パターンテーブルを設定して(ステップA479)、変動回数更新処理を終了する。
この処理により、特図表示中処理における変動停止時に停止図柄に基づいて設定される回数で小当り確変期間が管理される。
〔大当り終了処理〕
次に、本実施形態における大当り終了処理について説明する。
図32との対応部分に同一符号を付した図76に示すように、本実施形態の大当り終了処理は、ステップA701〜A710に替わってステップA721a,A722a,A723a,A726a,A710aが追加され、ステップA711とA712との間にステップA711aおよびステップA711bが追加されている点において異なっている。
すなわち、本大当り終了処理では、小当り確変状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA721a)、小当り確変状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA722a)。次に、遊技状態表示番号領域に小当り確変時の番号をセーブし(ステップA723a)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(小当り確変)をセーブする(ステップA726a)。その後、小当り確変状態に関する確率情報コマンドを準備して(ステップA710a)、コマンド設定処理を行う(ステップA711)。確率情報コマンドは後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、この情報に基づき演出内容を設定する。
そして、小当り確変変動回数領域に小当り確変変動回数の初期値(例えば、10ゲーム)をセーブし(ステップa711a)、小当り確変期間に関するフラグ(小当り確変期間フラグ)をセーブして(ステップA711b)、特図普段処理移行設定処理を行い(ステップA712)、大当り終了処理を終了する。ここで、小当り確変期間の初期値は、大当り図柄によって異なるように決定したり、大当り中のオーバーフローや所定領域通過で決定しても良い。また、大当り中の所定ラウンドにてミッションを行い、当該ミッションを達成することで、小当り確変期間を決定しても良い。そして、何ゲームに亘って小当り確変期間を設ける(発生させる)のかを、小当り確変変動回数の初期値としてセーブしておく。
この処理により、全ての大当り終了後、すぐに確変や時短を発生させる設定を行うのではなく、所定期間(回数)の小当り確変期間が設定され、当該小当り確変期間終了後の特定遊技状態が決定される。
〔演出例1〕
ここで、本実施形態における特典獲得の際の流れの一例について説明する。ここでは、通常遊技状態において、普電ロング開放に当選した(すなわち、普通変動入賞装置37が入賞容易化状態である)場合に、大当りの終了後、すぐに特定遊技状態(確変や時短)に移行せずに所定期間(ここでは、10ゲーム)、小当りの確率を高めた小当り確変期間を設け、当該小当り確変期間における小当りによる入賞数情報に基づいて、移行先の特定遊技状態(高確率モード状態、高確率状態)を決定するものとして説明する。図77は、大当り終了時のモード移行先抽選の実行時における表示装置41での表示例を示す概略図である。
例えば、図77(a)に示すように、大当りのエンディング時には、表示装置41の表示部41aに当該大当りのエンディングである旨を表示する。そして、予め設定された所定期間(10ゲーム)に亘る小当り確変変動が開始されると、図77(b)に示すように、表示装置41の表示部41aには、当該小当り確変変動(チャレンジタイム)の開始を表す旨(例えば、「開くアタッカーに球を入れて確変をゲット!!」などの文字や、絵柄等)が表示され、確変期間表示部41eには、当該小当り確変変動の残りゲーム数が表示される。このとき、小当り確変期間においては、特図2に限らず特図1についても小当り確率が高確率となる。
そして、小当り確変期間(チャレンジタイム)に突入し、小当り確変による変動表示が開始されると、図77(c)に示すように、ゲーム開始毎に確変期間表示41eに表示される残りゲーム数が−1ずつ更新される。このとき、保留(ここでは、特図1の保留)が存在する場合、当該保留に伴う変動表示ゲームが実行され、該実行毎に保留の表示が−1ずつ更新される。そして、かかる変動表示ゲームが継続され(図77(d),(e)参照)、当該確変期間における変動表示ゲームにおいて、小当りが発生すると(図77(f)参照)、図77(g)に示すように、アタッカーである特別変動入賞装置38(大入賞口)の開閉扉38cが開放態様B(3.6秒×1回)にて開放され、表示装置41の表示部41aには、当該小当りによる特別変動入賞装置38の開放に伴い、移行先の特定遊技状態(高確率モード状態、高確率状態)を獲得するための指令(ミッション)に関する旨(例えば、「アタッカーが開くから頑張って球を入れるのだ!!」などの文字や、絵柄等)を表示する。
このとき、当該特別変動入賞装置38の開放中に遊技球が入賞(ここでは、2個の入賞)すると、図77(h)に示すように、表示装置41の表示部41aには当該入賞した旨(例えば、「2個入賞なり☆」などの文字や絵柄等)を表示する。また、表示部41aの入賞カウンタ41cには、開放中の大入賞口への入賞数(ここでは、2個を示す「2」)を表示して、遊技者に対して入賞数を報知する。
その後、図78(a)〜(e)に示すように、残りのゲーム数、上述と同様(図77(e)〜(h))に当該小当り確変変動表示ゲームが実行され、小当り確変期間(チャレンジタイム)が終了すると、図78(f)に示すように、表示装置41の表示部41aに表示時間を延長して停止図柄を表示するとともに、表示部41aの入賞カウンタ41cに、大入賞口への累積入賞数(ここでは、14個を示す「14」)を表示して、遊技者に対して入賞数を報知する。
この後、図78(g)に示すように、表示装置41の表示部41aに、かかる小当り確変期間における遊技結果(例えば、ミッション達成に関する「14個獲得したあなたに・・」などの文字や、かかる結果に応じた移行先の抽選に関する絵柄F等)を表示する。その後、図78(h)に示すように、表示装置41の表示部41aに、当該小当り確変期間に開放された大入賞口への入賞数に応じて、移行する特定遊技状態が決定された旨(例えば、「Bモードゲット!!」の文字や、当該Bモードへの移行が決定した旨を表す絵柄F等)を表示するとともに、この表示に加えて、例えば炎が燃えている状態を模写した演出画像FAを表示部41a(この場合、Bモードなので、表示部41aの略中央部)に背景として追加表示することで、移行先が現状の確率状態よりも高確率であることを表すようになっている。このとき、小当り確変期間における大入賞口への入賞数を表示せず(すなわち、遊技者に対して報知せず)、小当り確変期間の終了時に遊技者に対して報知することで、獲得した特定遊技状態を報知するようにしても良い。
なお、かかる発明においては、遊技機10の大入賞口(すなわち、特別変動入賞装置38)を2ヶ所に設けるようにしても良い。例えば、図2との対応部分に同一符号を付した図79に示すように、遊技領域32における下方側に第1変動入賞装置としての特別変動入賞装置38を、上方側に第2変動入賞装置としての特別変動入賞装置38をそれぞれ配設し、遊技制御装置100(制御手段)は、発生する特別遊技状態の態様(すなわち、当該特別遊技状態を発生させた変動表示ゲームの特別結果として示される図柄)に応じて、下方側の特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)と上方側の特別変動入賞装置38(第2変動入賞装置)とを、それぞれ第1状態(閉塞状態)または第2状態(開放状態)に適宜変換するようにしても良い。
例えば、下方側、上方側の特別変動入賞装置38の開放態様を所定ラウンド毎に切り替えるようにし、小当り時には上方側のみを開放するようにしても良い。この場合、下方側よりも入賞し易い上方側を開放することで、小当り時の大入賞口への入賞をより容易にすることができる利点を有する。
このように、特別変動入賞装置38が第1変動入賞装置(下方側)と、第2変動入賞装置(上方側)との2箇所に設けられているため、特別変動入賞装置38が1ヶ所のみの遊技機に比較して遊技態様に変化を持たすことができる分、遊技性を向上させ得るとともに、一方の第2変動入賞装置(上方側の特別変動入賞装置38)が他方の第1変動入賞装置(下方側の特別変動入賞装置38)よりも入賞し易い配置にすることで、遊技者が賞球を期待できることから、遊技球を打ち続けるようになるため、止め打ちを防止することができ、第1特別遊技状態よりも価値の低く遊技者に歓迎されない第2特別遊技状態においても興趣を高めることができる。
さらに、図示省略するが、特別変動入賞装置38(大入賞口)内に特定領域を設け、規定のラウンドにおいて、当該特定領域に遊技球を通過させることで、小当り確変期間を上乗せできたり、移行先の特定遊技状態を昇格させたりするようにしても良い。
このように、本実施形態では、第1の特別遊技状態(大当り)の終了後、すぐに特定遊技状態(確変や時短)に移行せずに所定期間、第2特別遊技状態(小当り)の確率を高めた小当り確変期間を設け、当該小当り確変期間における小当りによる入賞数情報に基づいて、移行先の特定遊技状態(モード状態)を決定するようになっているため、大当り終了後の小当り確変期間における小当り開放(当該小当りによる大入賞口の開放状態)において、より多くの遊技球を入賞させることで、若干の賞球を獲得することができるとともに、さらに有利な特定遊技状態を獲得することができる利点を有している。
以上、説明したように、本実施形態の遊技機10では、確率状態制御手段(遊技制御装置100)が、第1特別遊技状態(大当り)の終了後、予め定められた所定期間に亘り、第2特別遊技状態(小当り)が発生する確率状態を通常確率状態よりも高い確率状態で制御し、当該所定期間における特別変動表示ゲームによって小当りが発生した場合、当該小当りの発生に際して、第2状態に変換された変動入賞装置(特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞態様に応じて、当該所定期間の終了後における特別遊技状態が発生する確率状態を制御可能であるようになっている。
従って、遊技制御装置100(確率状態制御手段)の制御によって、大当り終了後の予め定められた所定期間に亘り、小当りを高い確率で発生させる(小当り確変期間を設ける)ので、小当りの発生頻度が増加されるという遊技者にとって大変望ましい状況となり、遊技の興趣を一段と高めることができる。また、大当り終了後の所定期間における変動表示ゲームによって小当りが発生した場合、当該小当りが発生したことを契機として第2状態に変換された特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様に応じて、所定期間の終了後における特別遊技状態が発生する確率状態を制御するので、大当りよりも遊技価値の低く遊技者に歓迎されない小当りであっても興趣を高めることができ、結果として遊技者の不満を払拭することができる。
また、本実施形態の遊技機10では、変動入賞装置(特別変動入賞装置38)が第1変動入賞装置(下方側の特別変動入賞装置38)と、第2変動入賞装置(上方側の特別変動入賞装置38)と、を備え、制御手段(遊技制御装置100)は、発生する特別遊技状態の態様に応じて、第1変動入賞装置と第2変動入賞装置とを、それぞれ第1状態(閉塞状態)または第2状態(開放状態)に適宜変換するようになっている。
従って、特別変動入賞装置38が下方側の特別変動入賞装置38と、上方側の特別変動入賞装置38と、を備え、遊技制御装置100(制御手段)は、発生する特別遊技状態の態様(すなわち、当該特別遊技状態を発生させた変動表示ゲームの特別結果として示される図柄)に応じて、下方側の特別変動入賞装置38と、上方側の特別変動入賞装置38とを、それぞれ閉塞状態または開放状態に適宜変換するので、当該特別結果として、例えば「2」、「4」といった偶数図柄による当選においては下方側の特別変動入賞装置38を開放状態に変換し、「3」、「7」といった奇数図柄による当選においては下方側の特別変動入賞装置38よりも入賞し易い上方側の特別変動入賞装置38を開放状態に変換することで、奇数図柄による当選の方が有利な遊技価値を獲得できるという遊技者における一般認識に沿った演出や、特典の付与を実現できる。また、特別変動入賞装置38が下方側の特別変動入賞装置38と、上方側の特別変動入賞装置38との2箇所に設けられているため、特別変動入賞装置38が1ヶ所のみの遊技機に比較して遊技態様に変化を持たすことができる分、遊技性を向上させ得るとともに、一方(上方)の特別変動入賞装置38が他方(下方)の特別変動入賞装置38よりも入賞し易い配置にすることで、遊技者が賞球を期待できることから、遊技球を打ち続けるようになるため、止め打ちを防止することができ、大当りよりも価値の低く遊技者に歓迎されない小当たりにおいても興趣を高めることができる。
<第4実施形態>
ここからは、本発明の第4実施形態に係る遊技機10について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略することとし、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態の遊技機10では、第1の特別遊技状態(大当り)の終了後、すぐに特定遊技状態(確変や時短)に移行せずに所定期間、第2特別遊技状態(小当り)の確率を高めた小当り確変期間を設け、当該小当り確変期間における小当りによる入賞数情報に基づいて、移行先の特定遊技状態(モード状態、確率状態)を決定するようになっている。さらに、このとき、大当り後の小当り確率を複数設け、大当り図柄によって異なる確率が設定されるようにし、遊技者における一般認識に沿って、「通常」,「確変」といった優劣の識別を図柄によって認識可能にする(例えば、奇数図柄による当選の方が偶数図柄による当選よりも有利な遊技価値を獲得できるといった遊技者における一般認識に沿った演出や、特典の付与を行う)ようにした。
このため、本実施形態では、特図変動表示ゲームにおいて発生させることが可能な特別結果、特図ゲーム処理(図12参照)の大当り終了処理(ステップA13;図33参照)が上述の第1実施形態と下記のように異なっている。
具体的に、本実施形態では、図80(a)に示すように、大当り図柄が「4」であるとき、小当り確率は中確率に設定され、大当り図柄が「3」であるとき、小当り確率は高確率Bに設定され、大当り図柄が「7」であるとき、小当り確率は高確率Aに設定されている。また、小当り遊技状態終了後の遊技状態として設定される特定遊技状態(モード状態、確率状態)としては、特別変動入賞装置38への遊技球の入賞態様として、特別変動入賞装置38へ入賞した遊技球の入賞数を用いた場合、図80(b)に示すように、入賞数が0〜3個の場合は当該小当り後に変更される確率状態が当該小当り発生前から変化のない低確率状態であり、普電サポート状態での特図変動表示ゲームを実行する上限回数(以下普電サポート回数)は変化なし、モード状態は通常モードに設定されている。入賞数が4〜8個の場合は確率状態が中確率状態であり、普電サポート回数は20回、モード状態はAモードに設定されている。入賞数が9〜12個の場合は確率状態が高確率B状態であり、普電サポート回数は100回、モード状態はBモードに設定されている。入賞数が15個以上の場合は確率状態が高確率A状態であり、普電サポート回数は次回の特図変動表示ゲーム開始まで、モード状態はCモードに設定されている。
〔大当り終了処理〕
次に、本実施形態における大当り終了処理について説明する。
図32との対応部分に同一符号を付した図81に示すように、本実施形態の大当り終了処理は、ステップA701〜A710に替わってステップA713a,A721a,A722a,A723a,A726a,A710aが追加され、ステップA711とA712との間にステップA713b,A711aおよびステップA711bが追加されている点において異なっている。
すなわち、本大当り終了処理では、まず、大当り図柄情報を取得し(ステップA713a)、取得した大当り図柄情報に対応する小当り確変状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA721a)、取得した大当り図柄情報に対応する小当り確変状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA722a)。次に、遊技状態表示番号領域に小当り確変時の番号をセーブし(ステップA723a)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(小当り確変)をセーブする(ステップA726a)。その後、取得した大当り図柄情報に対応する小当り確変状態に関する確率情報コマンドを準備して(ステップA710a)、コマンド設定処理を行う(ステップA711)。確率情報コマンドは後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、この情報に基づき演出内容を設定する。
そして、大当り図柄に対応する小当り確率情報を設定し(ステップA713b)、小当り確変変動回数領域に小当り確変変動回数の初期値(例えば、10ゲーム)をセーブし(ステップa711a)、小当り確変期間に関するフラグ(小当り確変期間フラグ)をセーブして(ステップA711b)、特図普段処理移行設定処理を行い(ステップA712)、大当り終了処理を終了する。ここで、小当り確変期間の継続値は、大当り図柄によって異なるように決定したり、大当り中のオーバーフローや所定領域通過で決定しても良い。また、大当り中の所定ラウンドにてミッションを行い、当該ミッションを達成することで、小当り確変期間の延長を決定しても良い。そして、何ゲームに亘って小当り確変期間を延長(継続)するのかを、小当り確変変動回数の初期値としてセーブしておく。
この処理により、大当り図柄によって、その後の小当り確変期間の長さが設定され、当該小当り確変期間における大入賞口への入賞数に応じて、小当り確変期間終了後の特定遊技状態が決定される。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、「7」での大当り後は小当りが高確率となって頻繁に大入賞口が開放されるので、より多くの遊技球を入賞させる(入賞数を増加させる)ことができ、結果的に確変状態になり易い。一方「4」などの大当り後は小当りが中確率となり、「7」での大当りに比較して大入賞口の開放回数が減少するため、あまり多くの入賞を望むことはできず、結果的に有利な特定遊技状態を獲得することを困難とすることで、従来の確変図柄、通常図柄に対応した価値を遊技者に付与することができる。
なお、上述した第3、第4実施形態において、大入賞口(特別変動入賞装置38)を遊技領域における下方側と上方側との2ヶ所に設け、これら下方側、上方側の特別変動入賞装置38の開放態様を、例えば特別変動表示ゲームの特別結果として、「2」,「4」といった偶数図柄による当選においては下方側の特別変動入賞装置38(第1変動入賞装置)を開放し、「3」,「7」といった奇数図柄による当選においては第1変動入賞装置よりも入賞し易い上方側の特別変動入賞装置38(第2変動入賞装置)を開放するようにしても良い。この場合、奇数図柄による当選の方が有利な遊技価値を獲得できるという遊技者における一般認識に沿った演出や、特典の付与を実現することができる。
また、小当り確変期間の継続を、特定遊技状態における小当り入賞数に応じて決定するようにしても良い(例えば、小当り確変期間に4個入賞したら中確率突入など。)。さらに、大当り終了後、当該大当りを発生させた図柄毎に特定遊技状態情報を設定し、この特定遊技状態では小当り確率も複数段階に設定しておく。そして、この特定遊技状態において発生する小当り時の入賞を条件に確変が継続するようにしたり(確変継続回数を設定したり)、確率を設定するようにしても良い。さらに、予め設定された回数の確変(例えば、10ゲームの小当り確変期間)は保障し、その後の所定期間は図柄によって小当り確変期間が発生し、当該小当り確変期間の入賞数に基づいて確変継続回数や確率を設定するようにしても良い。
以上、説明したように、本実施形態の遊技機10では、複数の確率状態には、所定期間において第2特別遊技状態(小当り)の発生する確率状態が複数含まれ、確率状態制御手段(遊技制御装置100)は、所定期間の開始契機となった第1特別遊技状態(大当り)を発生させた特別変動表示ゲームにおける特別結果の種類に応じて、当該所定期間における第2特別遊技状態(小当り)の発生する確率状態を、複数の確率状態のうちのいずれとするか設定可能であるようになっている。すなわち、大当りを発生させた特別変動表示ゲームにおける大当り図柄に基づいて小当り確変変動の期間が設定され、当該小当り確変変動の期間(小当り確変期間)における大入賞口への遊技球の入賞数に応じて、当該小当り確変期間終了後の特定遊技状態が決定されるようになっている。
従って、所定期間の開始契機となった大当りを発生させた変動表示ゲームの特別結果の種類(当該特別結果として示される大当り図柄)に応じて、当該所定期間における小当りの発生する確率状態を、複数の確率状態のうちのいずれとするか設定することができる。すなわち、特別結果として示される大当り図柄に応じて所定期間に小当りの発生する確率状態を異ならせることができるので、遊技者が通常認識する図柄の価値(換言すれば、偶数図柄(例えば、「4」)による当選よりも奇数図柄(例えば「7」)による当選の方が遊技者にとって有利な遊技価値を獲得できるといった、図柄に対する遊技者の一般的な認識)に対応した特典付与が可能となる。
<第5実施形態>
ここからは、本発明の他の実施形態に係る遊技機10について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略することとし、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本発明の他の実施形態の遊技機10は、特定の大当りまたは小当りとなった場合に、特別遊技状態発生後に、特定遊技状態として、所定期間に亘り小当りとなる(小特別遊技状態が発生する)確率を高めるようになっている。また、特定遊技状態において小当りとなり、小特別遊技状態において入賞可能となった特別変動入賞装置38に遊技球が入賞(以下、特定小当り入賞)すると、入賞数に応じた特典(普図高確率移行抽選、潜伏報知、先読み結果報知など)を付与するようになっている。このため、本実施形態では、特図変動表示ゲームの特別結果の設定内容、大当り終了設定処理1〜5(ステップA705〜A709)、小当り終了処理(ステップA19)、普図普段処理(ステップB7)、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)が第1実施形態と下記のように異なっている。
本実施形態の遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームにて小当りとなる確率が通常確率(ここでは300分の1)である小当り確率状態A、小当り確率状態Aよりも高い中確率(ここでは100分の1)である小当り確率状態B、小当り確率状態Bよりも高い高確率(ここでは50分の1)である小当り確率状態Cいずれかを設定可能となっている。すなわち、当り確率状態BまたはCに設定された状態が特定遊技状態である。
本実施形態では、この小当り確率状態の設定変更を、特別遊技状態の終了後、当選した特別結果に応じて行うようにしている。具体的には、図82に示すように、特別結果が15R確変Aの場合は、小当り確率状態Aを設定し、15R通常A、15R通常B、小当りの場合は、特別遊技状態の終了から特図変動表示ゲームが100回実行されるまでの間小当り確率状態Bを設定する。また、特別結果が15R確変B、2R確変の場合は、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームが100回実行されるまで小当り確率状態Cを設定する。つまり、小当り確率状態C(高確率)では、小当り確率状態B(中確率)よりも高い確率で小当りが発生し大入賞口が開放することになるので、確率状態が明確でない状態であっても大入賞口の開放頻度を見ることにより内部の確率状態を推測することが可能となっている。
なお、小当りの確率を中確率(100分の1)と高確率(50分の1)のいずれに設定するかについては、特定遊技状態となる前に改めて抽選を行って決定するようにしてもよい。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、本実施形態の大当り終了設定処理1(ステップA705)について説明する。
図83に示すように、本実施形態の大当り終了設定処理1は、ステップA727の後にステップA721b,A722bの処理が追加されている点で、上述した実施形態の同処理(図33参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA727の処理の後に、対応する小当り確率(ここでは300分の1)を設定(ステップA721b)する。そして、小当り確率状態Aを設定(ステップA722b)して、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、本実施形態の大当り終了設定処理2(ステップ706)について説明する。
図84に示すように、本実施形態の大当り終了設定処理2は、ステップA737の後にステップA731a〜A734aの処理が追加されている点で、上述した実施形態の同処理(図34参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA737の処理の後に、対応する小当り確率(ここでは50分の1)を設定(ステップA731a)する。そして、小当り確率状態Cを設定(ステップA732a)し、特定遊技実行回数領域に初期値(ここでは100)をセット(ステップA733a)する。この特定遊技実行回数は、特定遊技状態(小当り確率状態BまたはC)を継続させる回数である。そして、前述した特定遊技状態が発生していることを示す特定遊技実行フラグをセット(ステップA734a)して、大当り終了設定処理2を終了する。
この処理により、15R確変B当選後、特定遊技状態(小当り確率状態C(高確率))が所定期間(100回)発生する。
〔大当り終了設定処理3〕
次に本実施形態の大当り終了設定処理3(ステップA707)について説明する。
図85に示すように、本実施形態の大当り終了設定処理3は、ステップA747の後にステップA741a〜A744aの処理が追加されている点で、上述した実施形態の同処理(図35参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA747の処理の後に、対応する小当り確率(ここでは100分の1)を設定(ステップA741a)する。そして、小当り確率状態Bを設定(ステップA742a)し、特定遊技実行回数領域に初期値(ここでは100)をセット(ステップA743a)する。そして、特定遊技実行フラグをセット(ステップA744a)して、大当り終了設定処理3を終了する。
この処理により、15R通常A当選後、小当り確率状態B(中確率)の特定遊技状態が所定期間(100回)発生する。
〔大当り終了設定処理4〕
次に、本実施形態の大当り終了設定処理4(ステップA708)について説明する。
図86に示すように、本実施形態の大当り終了設定処理4は、ステップA757の後にステップA751a〜A754aの処理が追加されている点で、上述した実施形態の同処理(図36参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA757の処理の後に、対応する小当り確率(ここでは100分の1)を設定(ステップA751a)する。そして、小当り確率状態Bを設定(ステップA752a)し、特定遊技実行回数領域に初期値(ここでは100)をセット(ステップA753a)する。そして、特定遊技実行フラグをセット(ステップA754a)して、大当り終了設定処理4を終了する。
この処理により、15R通常B当選後、小当り確率状態B(中確率)の特定遊技状態が所定期間(100回)発生する。
〔大当り終了設定処理5〕
次に、本実施形態の大当り終了設定処理5(ステップA709)について説明する。
図87に示すように、本実施形態の大当り終了設定処理5は、ステップA767の後にステップA761a〜A764aの処理が追加されている点で、上述した実施形態の同処理(図37参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA767の処理の後に、対応する小当り確率(ここでは50分の1)を設定(ステップA761a)する。そして、小当り確率状態Cを設定(ステップA762a)し、特定遊技実行回数領域に初期値(ここでは100)をセット(ステップA763a)する。そして、特定遊技実行フラグをセット(ステップA764a)して、大当り終了設定処理5を終了する。
この処理により、2R確変当選後、小当り確率状態C(中確率)の特定遊技状態が所定期間(100回)発生する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述した特図ゲーム処理(図12参照)におけるステップA19の小当り終了処理(図44参照)に係る本実施形態の小当り終了処理について説明する。なお、ここで説明する小当り終了処理は、上述した小当り終了処理(図44参照)におけるステップA940の特図普段処理移行設定処理3(図46参照)における処理内容に相当し、一部の処理(ステップA1001〜A1006)において重複しているものの、これらの処理を特図普段処理移行設定処理3としてではなく、小当り終了処理として実行する点において異なることから、あえて詳細に説明することとする。
具体的には、図88に示すように、本実施形態における小当り終了処理では、まず、処理番号として「0」を設定し(ステップA1001)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1002)。そして、小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA1003)、小当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1004)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1005)、ラウンドLEDポインタ領域をリセットする(ステップA1006)。そして、対応する小当り確率(ここでは100分の1)を設定し(ステップA1007)、小当り確率状態Bを設定する(ステップA1008)。そして、特定遊技実行回数領域に初期値(ここでは100回)をセットし(ステップA1009)、特定遊技実行フラグをセットして(ステップA1010)、小当り終了処理を終了する。
この処理により、小当り終了後、小当り確率状態B(中確率)の特定遊技状態が所定期間(100回)発生する。
〔カウントスイッチ監視処理〕
次に、上述した特図ゲーム処理(図12参照)のカウントスイッチ監視処理(ステップA2)に係る本実施形態のカウントスイッチ監視処理について説明する。
図89に示すように、カウントスイッチ監視処理では、まず、小当りに基づく大入賞口の開放が行われているかをチェックする(ステップA231)。ここで、小当りに基づく大入賞口の開放が行われていると判定した場合(ステップA232;Yes)は、カウントスイッチ38aに入力があるかをチェックする(ステップA233)。ここで、カウントスイッチに入力がないと判定した場合(ステップA234;No)は、カウントスイッチ監視処理を終了する。一方、入力があると判定した場合(ステップA234;Yes)は、特定遊技状態の発生を示す特定遊技実行フラグがあるかをチェックする(ステップA235)。ここで、特定遊技実行フラグがあると判定した場合(ステップA236;Yes)は、小当り入賞数情報を+1更新し(ステップA237)、カウント更新処理を行って(ステップA238)、ステップA239の処理に移行する。一方、特定遊技実行フラグがないと判定した場合(ステップA236;No)は、ステップA238以降の処理を行う。
一方、ステップA232にて、小当りに基づく大入賞口の開放が行われていないと判定した場合(ステップA232;No)は、ステップA239の処理に移行する。ステップA239の処理では、大当りに基づく大入賞口の開放が行われているかをチェックする。ここで、大当りに基づく大入賞口の開放が行われていないと判定した場合(ステップA240;No)は、カウントスイッチ監視処理を終了する。一方、大当りに基づく大入賞口の開放が行われていると判定した場合(ステップA240;Yes)は、カウントスイッチ38aに入力があるかをチェックする(ステップA241)。ここで、カウントスイッチに入力がないと判定した場合(ステップA242;No)は、カウントスイッチ監視処理を終了する。一方、入力があると判定した場合(ステップA242;Yes)は、カウント更新処理を行って(ステップA243)、カウントスイッチ監視処理を終了する。
この処理により、特定遊技状態(小当り確率状態BまたはC)において小当りとなり、大入賞口に遊技球が入賞すると、その入賞数が小当り入賞数情報として計数される。
〔特図表示中処理〕
次に、本実施形態の特図表示中処理(ステップA9)について説明する。
本実施形態における特図表示中処理は、上述した実施形態における図26のステップA433にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない(ステップA433;No)と判定した場合に、図90に示すように、特低遊技実行フラグがあるかをチェック(ステップA550)する。ここで、特定遊技実行フラグがあると判定した場合(ステップA551;Yes)は、特定遊技状態における特図変動表示ゲームの実行回数を計数する特定変動回数管理処理(ステップA552)を行って、ステップA553の処理に移行する。一方、特定遊技実行フラグがないと判定した場合(ステップA551;No)は、ステップA553の処理に移行する。
ステップA553では、遊技状態が、普図変動表示ゲームを時短動作状態とし普通変動入賞装置37の開放時間を延長する時短状態であるか否かを判定する処理を行う。ここで、遊技状態が時短状態でない(ステップA553;No)と判定すると、特図普段処理移行設定処理(ステップA554)を行い、特図表示中処理を終了する。ステップA554の処理では、特図普段処理に移行するためのテーブル(上述した図13の特図ゲームシーケンス分岐テーブル)に、特図普段処理に係る処理番号「0」等を設定する処理を行う。
一方、ステップA553にて、遊技状態が時短状態である(ステップA553;Yes)と判定すると、特図変動表示ゲームが時短動作状態で行われる回数(例えば、100回)に係る時短変動回数を更新(−1)した後(ステップA555)、当該更新後の時短変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップA556)。ここで、残りの時短変動回数が0回でない(ステップA556;No)と判定すると、ステップA557の処理へと移行して特図高確率状態であるか否かを判定する。ここで、特図高確率状態ではないと判定した場合(ステップA557;No)は、特図普段処理移行設定処理(ステップA554)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA557にて、特図高確率状態であると判定した場合(ステップA557;Yes)は、特図変動回数を−1更新(ステップA558)し、残りの特図変動回数が0回になったか否かを判定(ステップA559)する。ここで、0回になっていないと判定した場合(ステップA559;No)は、特図普段処理移行設定処理(ステップA554)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、残りの特図変動回数が0回になったと判定した場合(ステップA559;Yes)は、高確率終了時の確率情報コマンドを準備する(ステップA560)。そして、高確率状態の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA561)、高確率状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA562)。そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率状態かつ時短状態を示すフラグをセーブし(ステップA563)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA564)。そして、特図変動回数領域をリセットして(ステップA565)、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA556にて、時短変動回数が0回である(ステップA556;Yes)と判定すると、すなわち、時短状態にて特図変動表示ゲームが時短動作状態での所定回数(例えば、100回)の実行が完了した場合には、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームの時短動作状態と普通変動入賞装置37の開放時間を延長する状態(時短状態)を終了する場合の確率情報コマンドを準備する(ステップA566)。そして、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA567)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にもセーブする(ステップA568)。
そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率状態かつ普電サポートなし状態を示すフラグをセーブし(ステップA569)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率状態かつ時短なし状態を示すフラグをセーブする(ステップA569a)。そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA569b)、時短変動回数領域をリセットして(ステップA569c)、特図表示中処理を終了する。
この処理により、特別遊技状態の終了から特図変動表示ゲームがST回数分(70回)実行されるまでの間(ST期間)は特図高確率状態となる。また、特別遊技状態の終了から特図変動表示ゲームが普電サポート回数分(74回)実行されるまでの間(普電サポート期間)は時短状態となる。
〔特定変動回数管理処理〕
次に、上述した本実施形態の特図表示中処理における特定変動回数管理処理(ステップA552)について説明する。
図91に示すように、特定変動回数管理処理では、まず、特定遊技実行回数を−1更新し(ステップA571)、特定遊技の残り実行回数が0になったか否かを判定する。ここで、残り実行回数が0になったと判定した場合(ステップA572;No)は、特定変動回数管理処理を終了する。一方、特定遊技の残り実行回数が0になっていないと判定した場合(ステップA572;Yes)は、小当り入賞数情報を取得し(ステップA573)、当該小当り入賞数情報に対応する特典情報を設定する(ステップA574)。特典情報は、遊技者に付与する特典の内容を示すものであり、複数種類(例えば、潜伏状態であれば確率状態を報知する、保留先読み結果を報知する、普電サポートを行うか否かの抽選を行う、時短なし状態であれば普図高確率移行抽選を行うなど)が設定されている。具体的な処理の説明は省略するが、ステップA574の処理では、小当り入賞数が多いほど遊技者に有利な特典を付与されるように特典情報が設定される。
ステップA574で特典情報を設定した後は、特定遊技実行フラグをクリアする(ステップA575)。そして、特定遊技実行回数領域をクリアして(ステップA576)、特定変動回数管理処理を終了する。
この処理により、特定遊技状態で小当りになったときに大入賞口に入賞した遊技球数(特定小当り入賞数)に応じて特典が付与される。
なお、特定遊技状態の終了タイミングで獲得可能な特典の一覧を遊技者に提示し、遊技者の所望の特典を付与するようにしてもよい。また、「○個入賞させると○○ゲット!!」といったように、特定期間開始時に遊技者に所望の特典を獲得するための条件を提示しておき、これを目安に特定期間の遊技を行うことができるようにしてもよい。
ところで、2R確変、小当りの後は確率状態が明確に報知されない潜伏状態となるので、図92に示すような流れで遊技が進行することがある。具体的には、特図低確率状態かつ時短なし状態(D1)で2R確変に当選すると、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態かつ時短なし状態となり、小当り確率状態C(高確率)が設定される(D2)。このとき、特図の確率状態は明確に報知されず遊技者は確率状態を知ることができない。この状態で再び2R確変に当選すると、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態かつ時短状態となり、小当り確率状態C(高確率)が継続される。この場合は、特図の確率状態が明確に報知される(D3)。
一方、特図高確率状態、時短なし状態かつ小当り確率状態C(D2)において小当りに当選すると、特図高確率状態、時短なし状態および潜伏状態が継続される(D4)。
特図低確率状態かつ時短なし状態(D1)で小当りに当選すると、特図低確率状態と時短なし状態が継続され、小当り確率状態B(中確率)が設定される(D5)。このとき、特図の確率状態は明確に報知されず遊技者は確率状態を知ることができない。この状態で2R確変に当選すると、特図高確率状態かつ時短なし状態となり、小当り確率状態C(高確率)が設定される(D6)。このとき、特図の確率状態は明確に報知されず遊技者は確率状態を知ることができない。この状態で再び2R確変に当選すると、特別遊技状態の終了後、特図高確率状態かつ時短状態となり、小当り確率状態C(高確率)が継続される(D7)。この場合は、特図の確率状態が明確に報知される。一方、特図高確率状態、時短なし状態かつ小当り確率状態Cにおいて小当りに当選すると、特図高確率状態、時短なし状態および潜伏状態が継続される(D8)。また、小当りのみが続くうちは、確率状態を知ることができない状態が継続する(D9,10)。
本実施形態の遊技機においては、特定遊技状態が発生すると小当りが発生する頻度が高くなる。従って、上述のような流れで長期間潜伏状態のまま、頻繁に2R確変に当選したのか小当りに当選したのか分からない当りが発生する状態が続くことになる。すると、遊技者は、潜伏状態の終わり(2R確変が連続すること)を願って、どちらか分からない大入賞口の開閉に注目するようになる。
<第5実施形態変形例1>
なお、本実施形態では、上述のように特定小当り入賞数に応じて(特定小当り入賞数が多くても少なくても)特典を付与するのではなく、特典を獲得するのに必要な所定入賞数(ノルマ)を予め提示(事前の処理で付与する特典と対応する所定入賞数を選択、設定)しておき、特定小当り入賞数が所定入賞数に到達した場合のみ付与するようにしてもよい。こうした場合、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)において下記のような処理を行う。
〔カウントスイッチ監視処理〕
図93に示すように、本変形例のカウントスイッチ監視処理は、ステップA237とA238との間にステップA231a〜A234aの処理が追加されている点で、上述した本実施形態の同処理(図89参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA237で小当り入賞数情報を+1更新した後に、小当り入賞数が所定数に到達したか否かを判定する(ステップA231a)。ここで、所定数に到達していないと判定した場合(ステップA231a;No)は、ステップA238の処理に移行する。一方、所定数に到達したと判定した場合(ステップA231a;Yes)は、対応する特典情報を設定する(ステップA232a)。そして、特定遊技実行フラグをクリアし(ステップA233a)、特定遊技実行回数領域をクリアして(ステップA234a)、ステップA238の処理に移行する。
〔特図表示中処理〕
なお、図示は省略するが、本変形例の特図表示中処理は、ステップA550〜A552の処理が除かれている点で、上述した本実施形態の同処理(図90参照)と異なっている。すなわち、本処理では、ステップA433(図26参照)で大当りフラグ1が大当りではないと判定した場合に、特典付与に関する処理は行わずにステップA553以降の処理を行う。
〔演出例〕
ここで、本変形例における特定遊技状態における遊技の流れについて説明する。
図94(a)に示すように、特図変動表示ゲームが、特定遊技状態および潜伏状態を発生させる特別結果になった場合、表示装置41の表示部41aには、特定小当り入賞数を示す小当り入賞メータmを表示するとともに、大入賞口が通常よりも多く開放される(小当り確率が上がっている)旨を表示する。そして、小当りになると、図94(b)に示すように、表示部41aに曖昧モードの背景画像を表示するなどして、その後の確率状態が報知されなくなる。この状態で、図94(c)に示すように、特図変動表示ゲームが小当りになったら、表示部41aで大入賞口が開放される予告を表示するとともに、大入賞口を開放する。このとき、大入賞口へ遊技球の入賞があれば、入賞した個数(ここでは1個)分だけ、小当り入賞メータmの表示が増加する。
そして、図94(d)、図95(a)に示すように小当りに当選、大入賞口の開放、遊技球の入賞が繰り返され、図95(b)に示すように、小当り入賞メータmの表示値が最大値に到達すると特典が付与される。本例では、確率状態の報知を特典としている。ここで、表示部41aには、例えば図95(c)〜(e)に示すように、背景画像を遮蔽するシャッターSを表示し、演出ボタン25の操作に応じて開いていくような演出を行う。シャッターSが開ききったら、図95(f)に示すように、高確率状態であることが確定したことを示す表示を行う。
なお、本演出例では、入賞数が所定数に到達したタイミングで特典の獲得を報知するようにしたが、特定遊技状態における最後の特図変動表示ゲームの実行中に報知するようにしてもよい。
<第5実施形態変形例2>
また、上述した本実施形態変形例1では確率状態の報知を特典とする例について説明したが、前述の普図高確率移行抽選を特典としてもよい。こうした場合、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)において下記のような処理を行う。
〔カウントスイッチ監視処理〕
図96に示すように、本変形例のカウントスイッチ監視処理は、ステップA237の処理が除かれ、ステップA236とA238との間にステップA231b〜A235bの処理が追加されている点で、上述した本実施形態の同処理(図89参照)と異なっている。具体的には、本処理では、ステップA236で特定遊技実行フラグがあると判定した場合に、普図高確率抽選用乱数を取得する(ステップA231b)。そして、取得した乱数を判定値と比較し(ステップA232b)、普図高確率移行抽選に当選したか否かを判定する(ステップA233b)。
ここで、普図高確率移行抽選に当選していないと判定した場合(ステップA233b;No)は、ステップA238の処理に移行する。一方、普図高確率移行抽選に当選したと判定した場合(ステップA233b;Yes)は、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態かつ普電サポート状態を示すフラグをセーブする(ステップA234b)。そして、時短変動回数領域に初期値(例えば30回)をセットして(ステップA235b)、ステップA238の処理に移行する。なお、ステップA235bでは、所定の初期値とするのではなく、複数の値の中から抽選により決定するようにしてもよいし、複数の値を各大当り図柄に対応させ選択された直近の大当り図柄に基づいて設定するようにしてもよい。
この処理により、特定小当り入賞がある毎に普図高確率移行抽選が実行され、普図高確率移行抽選に当選すると所定回数特図変動表示ゲームが実行されるまでの間時短状態が発生する。
〔特定変動回数管理処理〕
なお、図示は省略するが、本変形例の特定変動回数管理処理は、ステップA573,A574の処理が除かれている点で、上記実施形態の同処理(図91参照)と異なっている。すなわち、本処理では、ステップA572で特定遊技実行回数が0回になったと判定した場合に、小当り入賞数情報の取得および特典情報の設定を行わずにステップA575以降の処理を行う。
<第5実施形態変形例3>
また、本実施形態では、特典として、特定遊技状態の終了後に所定回数の普電サポートを付与するようにしてもよい。こうした場合、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)、特定変動回数管理処理(ステップA503b)において下記のような処理を行う。
〔カウントスイッチ監視処理〕
図97に示すように、本変形例のカウントスイッチ監視処理は、ステップA237の処理が除かれ、ステップA234とA235との間にステップA231c,A232cの処理が、ステップA236とA238との間にステップA233c〜A236cの処理がそれぞれ追加されている点で、上述した本実施形態の同処理(図89参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA234でカウントスイッチに入力があると判定した場合に、高確率設定フラグがあるかをチェックする(ステップA231c)。ここで、高確率設定フラグがあると判定した場合(ステップA232c;Yes)は、ステップA238以降の処理を実行する。一方、高確率設定フラグがないと判定した場合(ステップA232c;No)は、A235の処理に移行し、特定遊技実行フラグがあるかチェックする(ステップA235)。
そして、特定遊技実行フラグがあると判定した場合(ステップA236;Yes)は、普図高確率抽選用乱数を取得する(ステップA233c)。そして、取得した乱数を判定値と比較し(ステップA234c)、普図高確率移行抽選に当選したか否かを判定する(ステップA235c)。ここで、普図高確率移行抽選に当選していないと判定した場合(ステップA235c;No)は、ステップA238の処理に移行する。一方、普図高確率移行抽選に当選したと判定した場合(ステップA235c;Yes)は、高確率設定フラグをセットして(ステップA236c)、ステップA238の処理に移行する。
この処理により、普電サポートの付与が決定すると、それ以降は普図高確率抽選が行われなくなる。
なお、高確率抽選を複数回実行可能とし、抽選に当選する度に、普図高確率獲得、普図変動時間短縮獲得、普電開放時間延長獲得、のように普図普電情報がランクアップしていくようにしてもよい。
〔特定変動回数管理処理〕
図98に示すように、本変形例の特定変動回数管理処理は、ステップA573,A574の処理がステップA571a〜A574aの処理に変更されている点で、上述した本実施形態の同処理(図91参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA572で特定遊技実行回数が0回になったと判定した場合に、高確率設定フラグがあるかをチェックする(ステップA571a)。ここで、高確率設定フラグがないと判定した場合(ステップA572a;No)は、特定変動回数管理処理を終了する。一方、高確率設定フラグがあると判定した場合(ステップA572a;Yes)は、普図ゲームモードフラグ領域に高確率かつ普電サポート状態を示すフラグをセーブする(ステップA573a)。そして、時短変動回数領域に初期値をセットして(ステップA574a)、ステップA575の処理に移行する。
この処理により、高確率設定フラグが立てられている、すなわち、カウントスイッチ監視処理において普図高確率移行抽選に当選した場合に、普電サポート状態が発生する。
〔演出例〕
ここで、本変形例における普図高確率移行抽選を行う際の流れについて説明する。
特定遊技状態において特図変動表示ゲームが実行されるとき、例えば、図99(a)に示すように、表示装置41の表示部41aに小特別遊技状態において大入賞口に入賞した遊技球数を示す小当り入賞メータmを表示する。この状態で、小当りが発生する(ここでは、飾り特別図柄の停止態様が「1,2,3」となる)と、特別変動入賞装置38の開閉扉38cが開放して遊技球が入賞可能な状態となる。ここで、大入賞口に遊技球が入賞すると、小当り入賞メータmの表示が増加していくとともに、普図高確率抽選が行われる。
特定遊技期間が終了すると、図99(b)に示すように、それまでに実行された普図高確率移行抽選の結果に基づいて、この後に普電サポートを行うか否かを予告する演出が行われる。本例では、演出ボタン25を連打することにより普電サポート状態が発生するかのように見せる演出を行っている。
特定遊技期間に普図高確率移行抽選に当選していた場合は、当該演出終了後、普電サポート状態が発生する。このとき、表示部41aでは、図99(c)に示すように、演出における操作により普電サポートの発生に成功したように見せる報知(例えば、開放された普通変動入賞装置の図Fや成功に喜ぶキャラクタCなどを表示)する。
一方、普図高確率移行抽選に当選しなかった場合は、当該演出終了後も普通変動入賞装置37は通常動作状態が維持される。このとき、表示部41aでは、図99(d)に示すように、普電サポートの発生に失敗したことを報知(例えば、閉じた普通変動入賞装置の図Fや失敗を悔やむキャラクタCなどを表示)する。
<第6実施形態>
ここからは、本発明の第6実施形態に係る遊技機10について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略することとし、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態の遊技機10は、特定遊技状態中に特定小当り入賞を所定回数連続して行うことができた場合に、大当りを発生させるようにしている。こうした場合、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)において下記のような処理を行う。なお、本実施形態では、一回の小特別遊技状態における特別変動入賞装置38の開閉扉38cの開放回数は2回であるが、そのうちいずれかの開放で入賞させることができれば当該小特別遊技状態において特定小当り入賞があったものとしている。
〔カウントスイッチ監視処理〕
図100に示すように、本変形例のカウントスイッチ監視処理は、ステップA235〜A237の処理が除かれ、ステップA234の後にステップA231d〜A233dの処理が追加されている点で、上述した第3実施形態の同処理(図89参照)と異なっている。具体的に本処理では、ステップA234でカウントスイッチ38aに入力がないと判定した場合に、連続入賞カウンタをクリアする(ステップA231d)。そして、小当り連続入賞領域の情報をクリアして(ステップA232d)、カウントスイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA234にて、カウントスイッチに入力があると判定した場合(ステップA234;Yes)は、特定遊技時計数処理(ステップA233d)を行って、ステップA239の処理に移行する。
この処理により、小当りで入賞があった場合には、連続入賞の始まり、もしくは継続中ということで、特定遊技時計数処理において連続入賞数のカウントが行われ、小当りで入賞がなかった場合には、それまで行われていた連続入賞のカウントがクリアされる。
〔特定遊技時計数処理〕
図101に示すように、特定遊技時計数処理では、まず、特定遊技実行フラグがあるかをチェックする(ステップA881)。ここで、特定遊技実行フラグがないと判定した場合(ステップA222;No)は、特定遊技時計数処理を終了する。一方、特定遊技実行フラグがあると判定した場合(ステップA882;Yes)は、RWMの小当り連続入賞領域の情報を取得し(ステップA883)、入賞ありフラグがあるかをチェック(ステップA884)する。ここで、入賞ありフラグがないと判定した場合(ステップA885;No)は、1回目の小当り発生ということで小当り連続入賞領域に入賞ありフラグをセーブして(ステップA886)、連続入賞カウンタを更新(+1)する(ステップA887)。一方、入賞ありフラグがあると判定した場合(ステップA885;Yes)は、ステップA887の処理に移行する。
ステップA887で連続入賞カウンタを+1更新する処理を行った後は、連続入賞カウンタの値、連続入賞数が所定数に到達したか否かを判定する(ステップA888)。ここで、所定数に到達していないと判定した場合(ステップA888;No)は、特定遊技時計数処理を終了する。一方、所定数に到達したと判定した場合(ステップA888;Yes)は、大当り変換情報を設定する(ステップA889)。この大当り変換情報が設定されると特別遊技状態が強制的に発生されるようになる。この大当り変換情報を設定した後は、連続入賞カウンタをクリアし(ステップA890)、小当り連続入賞領域の情報をクリアする(ステップA891)。そして、特定遊技実行フラグをクリアし(ステップA892)、特定遊技実行回数領域をクリアして(ステップA893)、特定遊技時計数処理を終了する。
この処理により、電源投入後初の小当り入賞となった場合、若しくは、前回の小当りで入賞させることができず今回の小当りで入賞となった場合には、最初からのカウントということで連続入賞カウンタのカウント値は1となり、前回まで小当り入賞が連続している状態で小当り入賞となった場合には、連続入賞カウンタのそれまでのカウント値に1が加算される。また、連続入賞カウンタのカウンタ値が所定数に到達すると、大当り変換情報が設定され遊技機が大当り動作するようになる。
なお、一回の小特別遊技状態において2個以上入賞を達成した場合などに、確変や電サポの抽選等の付加遊技価値を付与するようにしてもよい。また、所定回数連続入賞させたら直ちに大当りに変換するのではなく、所定回数連続入賞させた場合に、ステップA889において次の小当り入賞で大当りに変換することを示す変換可能情報を設定し、もう一回小当り入賞させると大当りに変換されることを予告するようにしてもよい。
〔演出例〕
ここで、本実施形態における特典獲得の際の流れについて説明する。ここでは、所定回数大当りが発生しない状態(所謂ハマリ)になった場合に特定遊技状態が発生するものとして説明する。
特図変動表示ゲームが所定回数連続してはずれになったら、当該特図変動表示ゲームの終了後、小当り頻発モード(特定遊技状態)へ移行する。このとき、表示装置41の表示部41aでは、図102(a)に示すように、所定回数のハマリとなった旨、小当り頻発モードに入り、大当りを獲得できる可能性がある旨を表示する。この状態で行われる特図変動表示ゲーム(図102(b)参照)で小当りとなると、図102(c)に示すように、特別変動入賞装置38が小当り動作する。ここで、遊技球が大入賞口に入賞したら、例えば、図102(d)に示すように、表示装置41の表示部41aに入賞によって何かが起こることを示唆する(例えば「GOOD!!」の文字)表示を行う。この後、小当りの発生、大入賞口への遊技球の入賞が連続し、図102(e)に示すように、所定回数目の小当りが発生し、遊技球が大入賞口に入賞したら、大当りの発生となり、表示部41aでは、例えば図102(f)に示すように、大当りの発生を報知する(例えば「GREAT!!」や「大当り変換達成!!」等の文字)表示を行う。
なお、小当り入賞分のラウンド数分を特定遊技終了時に開放するようにしてもよい(設定ラウンドに対応するとよい)。また、特定遊技100回のうち、所定回数毎に小当り放出タイムを設定し、遊技者が選択、もしくは直近の小当り図柄によって放出するか否かを決定するようにしてもよい。
<第6実施形態変形例1>
なお、本実施形態では、小当り入賞があったときに直ちに大入賞口を開放させるのではなく、小当り入賞が所定数に到達したときにまとめて開放することで大当りに見立ててもよい。
例えば、図103(a)に示すように、小当り頻発モード(特定遊技状態)が発生したら、表示装置41の表示部41aでは、小当り頻発モード中に所定数続けて小当り入賞を達成したら大当りとなる旨の表示を行い、図103(b)に示すように、特別図柄や始動記憶表示の他、小当り頻発モードであることを示す表示や当該モードの継続期間表示N1(当該モードにおいて実行される特図変動表示ゲームの回数、ここでは99回)、小当り頻発モード中における小当り入賞回数表示N2(ここでは0回)を表示する。そして、図103(c)に示すように、特図変動表示ゲームの結果が小当り(ここでは、特別図柄が「1,2,3」で停止表示)になると、特別変動入賞装置38の開閉扉38cが開放する。ここで、遊技球が入賞すれば、図103(d)に示すように、表示部41aで小当り入賞に成功したことが表示されるとともに、小当り入賞回数の表示が更新(「0」から「1」に変更)される。この後、図103(e)に示すように、小当り頻発モードにおいて特図変動表示ゲームが繰り返し実行され、小当り入賞回数が所定回数(ここでは5回)に到達すると、図103(f)に示すように、大当り獲得に成功したことが報知される。そして、図103(g)に示すように、特別変動入賞装置38の開閉扉38cが5回長開放される。
また、小当り入賞数が所定回数に到達したところで、図104(b)に示すように、直ちに大当り獲得の報知は行わず、次の小当りでもう一度入賞させることができたら大当りとなることを報知するようにしてもよい。この場合、図104(d)に示すように次の小当りになったら、図104(e)に示すように、開閉扉38cが開放される。このとき、表示装置41の表示部41aには、大入賞口が開放されることを大きく表示して、遊技者の注意を引くようにしてもよい。そして、大入賞口に遊技球が入賞したら、図104(f)に示すように大当りとなったことを報知する。
なお、本実施形態では、小当り頻発モードで小当り入賞を狙うのか、ストックした後でまとめて開放するのかを遊技者が選択可能にするようにしてもよい。選択は、例えば特定遊技開始時に行う。まとめて開放が選択された場合には、さらに目標ラウンド数を設定するようにし、このラウンド数分の小当り入賞が連続すれば特定遊技終了時にラウンド数分の大当りを付与、若しくは特定遊技中に大当り発生で、目標達成していればそのラウンド数分の大当りを付与するようにする。
<第6実施形態変形例2>
また、本実施形態では、小特別遊技状態における特別変動入賞装置38の開閉扉38cの開放態様として、ラウンド数や開放時間が異なる複数のパターンを用意し、使い分けるようにしてもよい。
具体的には、図105(a)に示す、ラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が短開放時間(1.8秒)である開放態様Aと、図105(b)に示す、ラウンド数が1ラウンドで大入賞口の開放時間が短開放時間より長く長開放時間より短い中開放時間(例えば3.6秒)である開放態様Bの2パターンを設定し、開閉扉38cを開放する際の諸条件によって開放態様を使い分けるようにする。
〔動作例〕
ここで、上述した2パターンの開放態様(開放態様A,B)を、特定遊技状態の残り期間に応じて使い分けるようにした場合の遊技の流れについて説明する。
小当り頻発モード(特定遊技状態)が発生すると、表示装置41の表示部41aでは、特別図柄や始動記憶表示の他、図106(a)に示すように、小当り頻発モードであることを示す表示や当該モードの継続期間表示N1(当該モードにおいて実行される特図変動表示ゲームの回数、ここでは70回)、小当り頻発モード中における小当り入賞回数表示N2(ここでは0回)を表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が小当り(ここでは、特別図柄が「1,2,3」で停止表示)になると、図106(b)に示すように特別変動入賞装置38の開閉扉38cが開放する。このとき、小当り頻発モードの残り継続期間は充分にあり、この後も小当り入賞が期待できることから、この段階では特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放態様Bよりも遊技球を入賞させにくい開放態様Aにて開放する。ここで、遊技球が入賞すれば、図106(c)に示すように、表示部41aで小当り入賞に成功したことが表示されるとともに、小当り入賞回数の表示が更新(「0」から「1」に変更)される。
この後、図106(d)に示すように、小当り頻発モードにおいて特図変動表示ゲームが繰り返し実行され、図106(e)に示すように、小当り頻発モードの前半が終了(70回の特図変動表示ゲームのうち35回を実行)した時点で連続入賞数が大当り発生に必要な所定数に到達していない場合には、図106(f)に示すように、小当り頻発モードの残り継続期間があまりないことから、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを、開放態様Aよりも遊技球を入賞させ易い開放態様Bにて開放する。こうすれば、小当り頻発モードの残り期間が少なくても、連続入賞数を所定数まで伸ばすことが容易になる。
なお、本変形例では、小当り頻発モードの前半であまり入賞させることができなかった場合に後半の開放態様Bとしたが、設定させる小当り確率状態(BかCか)に応じていずれの開放態様とするかを設定するようにしてもよいし、小当りになる毎に開放態様を抽選で決定するようにしてもよい。
<第6実施形態変形例3>
また、本実施形態では、特定遊技状態において本当の大当りが発生した場合、それまでカウントしていた特定小当り入賞数を特別遊技状態におけるラウンド回数に上乗せするような開放態様とするようにしてもよい。
例えば、通常の5R大当りとなった場合は、図107(a)に示すように長開放時間(25秒)の開放が5回続けて行われるが(ta,tb,tc,td,te)、この5R大当りが発生するまでに、例えば、2個の特定小当り入賞がカウントされていた場合、図107(b)に示すように、大入賞口の1回の開放時間を短くし(例えば25秒を12秒)、1ラウンドで大入賞口が2回開閉するようにすることで、全部で7ラウンドの特別遊技状態(ta1,ta2、tb1,tb2,tc、td、te)が発生したように見せてもよい。
なお、小特別遊技状態における開放態様として前述した2パターン(開放態様A,B)を両方用いる場合、入賞させる難易度の高い開放態様Aで入賞させた場合には、特定小当り入賞1回で大当り時のラウンド数を2回増やすようにしてもよい。すなわち、図107(b)に示したのが開放態様Bで2回特定小当り入賞があった場合とすると、開放態様Aで2回特定小当り入賞があった後に5R大当りが発生すれば、9回の大入賞口の開閉が可能となる。このようにすることで、小当りで入賞していたことにより大当りに繋がったと遊技者に認識させることができる。
<第6実施形態変形例4>
また、本実施形態では、大当りラウンド毎に賞球数を変化させるとともに、変化する賞球数に応じて特別変動入賞装置38の開閉扉38cの開放態様を使い分けるようにしてもよい。
具体的には、特別遊技状態に開放態様の異なる「遊技者有利タイプ」と「遊技店有利タイプ」の2つのタイプを設定する。遊技者有利タイプは、図108(a)に示すように、15ラウンドのうち1〜5ラウンドは、入賞球1個当りの賞球数が10個で、開閉扉38cの開放態様がBとなっている。また、6〜10ラウンドは、入賞球1個当りの賞球数が12個で、開閉扉38cの開放態様がA、11〜15ラウンドは、入賞球1個当りの賞球数が14個で、開閉扉38cの開放態様がAとなっている。
開放態様Aでは、ラウンド毎に開閉扉38cが開閉を繰り返すので、10個の遊技球が入賞し、開閉扉38cが閉じようとするとき11個目の遊技球をうまく入賞させて払い出される遊技球を増やすことができる。つまり、遊技者有利タイプが設定されると、開閉扉38cの開閉が頻繁な開放態様Aの期間が長く、そのときの賞球数が多く設定されているため、遊技者に払いだされる賞球が多くなり遊技者には歓迎されることとなる。
一方、遊技店有利タイプは、図108(b)に示すように、15ラウンドのうち1〜5ラウンドで、開閉扉38cの開放態様がA、6〜15ラウンドで開放態様がBとなっている点が遊技者有利タイプと異なっている。開放態様Bでは、複数のラウンド(ここでは6〜15ラウンド)に跨って開閉扉38cが開放し続けるので、最後に一回閉じるときを除き、開放態様Aの場合のように遊技球を1個余分に入賞させて賞球を増やすことはできない。つまり、遊技店有利タイプが設定されると、開放態様Aの期間が短く、そのときの賞球数は少なく設定されているため、遊技者に払いだされる賞球は少なくなり遊技者には歓迎されないが遊技店には歓迎されることとなる。
<第6実施形態変形例5>
また、本実施形態では、内部の確率状態に応じて開放態様の選択率を変化させるようにしてもよい。例えば、図109に示すように、2R高確率と小当りにおいて開放態様Aの選択率を同じ(例えば、30分の1)にしておけば、大入賞口が開放しても2R高確率と小当りのどちらに当選したのかを曖昧にすることができる。一方、実際の確率状態を示唆したい場合には、2R高確率のみ開放態様Bの選択率を高くするなどすれば、大入賞口の開放時間の差から確率を推察することができ、遊技者の期待感も高めることができる。
<第6実施形態変形例6>
また、本実施形態では、特別変動入賞装置38の開閉扉38cの開放態様を遊技者が選択できるようにしてもよい。
本変形例では、特別態様毎にラウンド中ミッションを行うラウンドを設定する。具体的には、図110(a)に示すように、2R大当り、小当りでは2ラウンド目に、10R大当り、15R大当りでは2ラウンド目と10ラウンド目にミッションを行うようにする。また、図110(b)に示すように、ラウンド毎に入賞球1個当りの賞球数に変化をつけるようにする。
〔演出例〕
特図変動表示ゲームの結果が大当りになると、図111(a)に示すように、特別遊技状態の2ラウンド目に大入賞口の開放態様を選択するミッションが始まる。このミッションは、メータの動きに合わせて演出ボタン25を操作すれば達成となる。なお、このラウンドのミッションは、達成すれば開放時間の長い開放態様Bが設定され、達成しなければ開放時間の短い開放態様Aが設定されるようになっている。
どちらの開放態様を選択するかについては、例えば、1ラウンドで11個の入賞を狙えるか否かを釘の具合を見ることによって決定する。すなわち、11個の入賞を狙えそうなときは開放態様Aを、狙えそうにないときは開放態様Bを選択する。
ここで、1ラウンドで11個の入賞は狙えそうにないと判断した場合は、ミッションを達成すべく演出ボタン25を操作する。ここでミッションを達成できれば図111(b)に示すように、開放態様Bの設定に成功したことが報知される。そして、ラウンドが終了すると、ミッションも終了となる。ここで、ミッションを行う契機となったのが2R大当りまたは小当りであった場合は、図111(c)に示すように通常の遊技に戻る。一方、10R大当りまたは15R大当りであった場合は、図111(d)に示すように、次のラウンド(3ラウンド)以降、大入賞口が開放態様Bにて開放される。
また、ミッションを行う契機となったのが10R大当りまたは15R大当りであった場合は、図112(a)に示すように、10ラウンド目に再び大入賞口の開放態様を選択するミッションが始まる。ミッションの内容はここでは2ラウンド目と同様である。ただし、このラウンドのミッションは、達成すれば開放時間の短い開放態様Aが設定され、達成しなければ開放時間の長い開放態様Bが設定されるようになっている。
前述したように、後のラウンドになるほど入賞球1個当りの賞球数が増えるので、やはり開放態様Aにして1ラウンドで11個の入賞を狙いたいと判断した場合は、ミッションを達成すべく演出ボタン25を操作する。ここでミッションを達成できれば図112(b)に示すように、開放態様Aの設定に成功したことが報知される。そして、ラウンドが終了すると、ミッションも終了となる。ここで、ミッションを行う契機となったのが10R大当りであった場合は通常の遊技に戻る。一方、15R大当りであった場合は、図112(c)に示すように、次のラウンド(11ラウンド)以降、大入賞口が開放態様Aにて開放される。
<第6実施形態変形例7>
また、本実施形態では、大当りが繰り返される毎に、特別遊技状態における大入賞口の開放態様を変化させるようにしてもよい。
例えば、図113に示すように、1回目の大当りでは、1ラウンド目は25秒の開放を1回とし、2ラウンド目以降は、5秒の開放を5回で1ラウンドとする。2回目の大当りでは、1,2ラウンド目は25秒の開放を1回とし、3ラウンド目以降は、5秒の開放を5回で1ラウンドとする。以降、大当りが連続するほど、25秒で1回の開放となるラウンドを増やしていく。
或いは、図114に示すように、1回目の大当りでは、1ラウンド目は25秒の開放を1回とし、2ラウンド目以降は、5秒の開放を1回とする。2回目の大当りでは、1,2ラウンド目は25秒の開放を1回とし、3ラウンド目以降は、5秒の開放を1回とする。以降、大当りが連続するほど、25秒で1回の開放となるラウンドを増やしていく。
なお、上述のように規則的に長開放を増やしていくのではなく、大当りが発生したときの遊技状態によって変化させてもいい。
以上のように、本実施形態の遊技機10は、遊技領域32を流下する遊技球を始動入賞領域37へ誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態とに変換可能な始動入賞装置(普通変動入賞装置37)を備え、制御手段(遊技制御装置100)は、始動入賞装置37を、第1時間に亘って誘導状態とする通常状態と、第1時間よりも長い第2時間に亘って誘導状態とする入賞容易化状態(普電サポート状態)と、を発生可能な入賞容易化状態発生手段(遊技制御装置100)と、入賞容易化状態発生手段100によって入賞容易化状態を発生させるか否かの判定を、所定の抽選確率に基づいて行う判定手段(遊技制御装置100)と、判定手段100が入賞容易化状態を発生させると判定する確率状態を、低確率である低確率状態と、低確率よりも高い高確率である高確率状態と、に設定可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、所定条件の成立に基づき、確率設定手段によって確率状態を高確率状態に設定するか否かの抽選を行う高確率移行抽選手段(遊技制御装置100)と、を備えるようにしている。
従って、所定条件の成立に基づいて高確率移行抽選手段100が抽選を行い、その抽選結果に基づいて確率設定手段100が抽選確率を設定し、その抽選確率に基づいて判定手段100が入賞容易化状態を発生させるか否かの抽選を行う。このため、特別遊技状態よりも達成容易な(発生確率の高い)事象の発生を所定条件とすれば、特別遊技状態が発生しない状態が続いたとしても入賞容易化状態が発生可能となる。従って、所定条件次第でいつでも入賞容易化状態の発生が期待できるという従来にない遊技性により、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10に設けられる始動入賞領域は、始動入賞装置37を備えない第1始動入賞領域(始動入賞口36)と、第1始動入賞領域とは異なる位置に設けられるとともに始動入賞装置を備える第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)を有し、制御手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞領域36への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し、抽出した乱数を第1始動記憶として所定数を上限に記憶するとともに、第2始動入賞領域37への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し、抽出した乱数を第2始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、第1始動入賞領域36への遊技球の入賞に基づいて第1特別変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)を、第2始動入賞領域37への遊技球の入賞に基づいて第2特別変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)を実行する変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、第1始動記憶と第2始動記憶が共に記憶された場合、変動表示ゲーム実行手段100に第2特別変動表示ゲームを実行させる優先手段(遊技制御装置100)と、を備え、第2特別変動表示ゲームは、第1特別変動表示ゲームよりも遊技者に有利な内容となっている。
従って、所定条件が成立すると第2始動入賞領域37に備えられた始動入賞装置37が入賞容易状態となり、第2変動表示ゲームの実行契機となる第2始動記憶が貯まり易くなる。また、始動記憶手段に第2始動記憶がある限り、優先手段が第2特別変動表示ゲームを第1特別変動表示ゲームに優先して実行する。このため、所定条件が成立し入賞容易状態が発生すると、第2特別変動表示ゲームが立て続けに実行されるという遊技者にとって大変望ましい状況となり、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10が発生させる特別遊技状態には、第1特別遊技状態(15ラウンド)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態(2ラウンド)と、が含まれ、制御手段(遊技制御装置100)は、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に基づく特別変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)に関する情報を当該特別変動表示ゲームの開始前に判定する開始前判定手段(遊技制御装置100)を備え、所定条件は、開始前判定手段100によって、当該特別変動表示ゲームの結果が第2特別遊技状態を発生すると判定されることを含んでいる。
従って、第1特別遊技状態よりも遊技価値の低い第2特別遊技状態が発生したことを契機として入賞容易状態を発生させるか否かの抽選を行うので、価値の低く遊技者に歓迎されない特別遊技状態が発生した場合の遊技者の不満を払拭することができる。
また、本実施形態の遊技機10が備える制御手段(遊技制御装置100)は、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に基づく特別変動表示ゲームに関する情報を当該特別変動表示ゲームの開始前に判定する開始前判定手段(遊技制御装置100)と、開始前判定手段100により特別遊技状態が発生すると判定された場合に、当該開始前判定手段100の判定結果を報知する特定の演出を実行可能な特定演出実行制御手段(演出制御装置300)と、を備え、所定条件は、特定演出実行制御手段300によって、特定の演出が実行されたことを含んでいる。
従って、特別遊技状態が発生すると判定され、特定の演出が実行されると、高確率移行抽選が行われる。このため、特定の演出が高確率移行抽選の予告の役割を果たすことになり、特定の演出が実行される際の遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10が備える制御手段(遊技制御装置100)は、遊技領域32の所定領域(普図始動ゲート34)において遊技球の通過が検出されることを、所定条件とするようにしている。
従って、始動領域を遊技球が通過すると所定条件の成立となるので、所定条件を成立させるため遊技球を打ち続けるようになり、止め打ちを防止することができる。
また、本実施形態の遊技機10が備える制御手段(遊技制御装置100)は、判定手段(遊技制御装置100)の判定に用いられる抽選確率が高確率である場合に、確率設定手段(遊技制御装置100)によって抽選確率を低確率に設定するか否かの抽選を実行可能な転落抽選手段(遊技制御装置100)を備えるようにしている。
従って、転落抽選手段100による抽選に当選すると、高確率に設定されている判定手段100の判定に用いられる抽選確率が低確率に戻されてしまう。このため、高確率移行抽選に当選するなどして高確率となった後も場合によっては再び低確率に戻される可能性があり、低確率に戻った場合には、所定条件を成立させることで再び高確率移行抽選が行われるので、入賞容易化状態が発生する確率が上下するので、遊技のマンネリ化を防ぐことができる。
また、本実施形態の遊技機10が発生させる特別遊技状態には、第2特別遊技状態(2R)よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第3特別遊技状態(小特別遊戯状態)が含まれ、制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態発生後に、特別変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)にて第3特別遊技状態が発生する確率を高めることを特徴としている。
従って、第3特別遊技状態の終了後、再び第3特別遊技状態が発生する確率が高くなる。このため、遊技者は、特別遊技状態が殆ど発生しない低確率状態に比べればある程度遊技価値の付与が望める現状の遊技を心理的に中止しづらくなり、遊技機の稼動率低下を防ぐことができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技球が入賞不可能な状態と遊技球が入賞可能な状態とに変換可能な特別入賞装置(特別変動入賞装置38)を備え、制御手段(遊技制御装置100)は、第3特別遊技状態(小特別遊技状態)において特別入賞装置38を所定時間入賞可能な状態とし、特別変動表示ゲームにて第3特別遊技状態となる確率が高い状態(特定遊技状態)において、第3特別遊技状態が発生し、入賞可能な状態となった特別入賞装置に所定数の遊技球が入賞することを、所定条件とすることを特徴としている。
従って、第3特別遊技状態となる確率が高い状態で第3特別遊技状態が発生し、特別入賞装置38に所定数の遊技球が入賞すると、高確率移行抽選が行われる。このため、第1、第2特別遊技状態よりも付与される遊技価値が低い第3特別遊技状態が発生しやすい状態、すなわち、その分だけ第1、第2特別遊技状態が発生しにくい状態であっても、遊技者は、第3特別遊技状態の発生に対して期待を持つことができる。
以上、本発明の遊技機について実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。さらに、上述の実施形態及び変形例の構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、本発明の遊技機は、上述した実施形態及び変形例に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、本発明の変動表示装置は、表示装置41に限定されるものではなく、例えば、特図1表示器51及び特図2表示器52であっても良いし、表示装置41と、特図1表示器51及び特図2表示器52との両方であっても良い。
10 遊技機
30 遊技盤
32 遊技領域
34 普図始動ゲート
36 始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域、始動入賞装置)
38 特別変動入賞装置(変動入賞装置)
41 表示装置(変動表示装置)
41a 表示部
100 遊技制御装置(制御手段、入賞容易化状態発生手段、判定手段、確率設定手段、
高確率移行抽選手段、始動記憶手段、変動表示ゲーム実行手段、優先手段、
開始前判定手段、転落抽選手段、特定遊技状態情報設定手段)
111A CPU(遊技状態制御手段、リーチ状態発生手段)
300 演出制御装置(判定結果報知手段、特定遊技状態情報設定手段、
特定演出実行制御手段)

Claims (5)

  1. 遊技領域における始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置と、遊技球を入賞不可能とする第1状態と遊技球を入賞可能とする第2状態とに変換可能な変動入賞装置と、を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、前記変動入賞装置を前記第2状態に変換して、遊技者に対し所定の遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記始動入賞領域には、遊技領域を流下する遊技球を当該始動入賞領域へ誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態と、に変換可能な始動入賞装置が設けられるとともに、
    前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値の低い第2特別遊技状態と、が含まれ、
    前記変動表示ゲームの実行を制御可能なゲーム実行制御手段と、
    当該遊技機における遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、
    前記始動入賞装置を第1時間に亘って前記誘導状態とする通常状態よりも長い第2時間に亘って前記誘導状態とする入賞容易化状態を発生可能な入賞容易化状態発生手段と、を備え、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって前記第2特別遊技状態が発生した場合、
    当該第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞態様に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技状態が前記遊技状態制御手段により前記通常遊技状態として制御される際に、
    前記入賞容易化状態発生手段は、
    所定の確率で前記入賞容易化状態を発生させ、
    前記ゲーム実行制御手段は、
    前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームにおいて、前記入賞容易化状態が発生していない前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームよりも高い確率で前記第2特別遊技状態を発生させ、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記ゲーム実行制御手段によって当該第2特別遊技状態が発生された場合、
    該第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞数に応じて、当該第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を制御可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記遊技状態制御手段は、
    制御可能な遊技状態として、特定のリーチ状態が前記通常遊技状態よりも高い確率で発生する特殊遊技状態を複数有し、
    前記第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞数に基づいて、前記第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記複数有する特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能である
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技状態制御手段は、
    前記遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって前記第2特別遊技状態が複数発生した場合、
    前記複数の第2特別遊技状態の発生に際して、前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の累積入賞数に基づいて、当該複数の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能である
    ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記遊技状態制御手段は、
    前記遊技状態を通常遊技状態として制御している際に、前記入賞容易化状態発生手段により前記入賞容易化状態が発生された前記始動入賞装置への遊技球の入賞に基づく変動表示ゲームによって前記第2特別遊技状態が複数発生した場合、
    前記複数の第2特別遊技状態の発生に際して、その都度前記第2状態に変換された前記変動入賞装置への遊技球の入賞数に基づいて、当該複数の第2特別遊技状態の終了後の遊技状態を、前記複数の特殊遊技状態のうちのいずれの特殊遊技状態とするかを制御可能である
    ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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