JP2013133812A - 圧縮着火内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でありながら燃焼タイミングを適切に制御し、よって圧縮着火運転を安定して継続するようにした圧縮着火内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】圧縮着火内燃機関(エンジン)の燃焼室に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転を行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関の圧縮着火運転のときの運転状態に基づいて圧縮着火運転の基本燃料供給量を算出し(S12)、吸気温度Tinと排気中のNOx量(NOx濃度)を検出すると共に(S14,S16)、検出された吸気温度TinとNOx量に基づいて前記算出された基本燃料供給量を補正する(S18〜S26)。
【選択図】図4

Description

この発明は圧縮着火内燃機関の制御装置に関し、より詳しくは燃料と空気とを混合して得た予混合気を燃焼室に供給し、これを高圧縮比の下で自着火を行わせ、高い熱効率を得るようにした予混合圧縮自着火式内燃機関の制御装置の改良に関する。
予混合圧縮自着火式内燃機関は、例えば特許文献1に開示されるように、燃焼室に供給される混合気(予混合気)を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転(HCCI(Homogeneous Charge Compression Ignition)運転)を行うように構成される。このような内燃機関においては、予混合気を高圧縮比(通常の火花点火式内燃機関の圧縮比より高い)の下で圧縮することで、同時多点的に自着火するため、燃焼室全体への火炎の伝播が早く、燃焼が短時間に完了し、よって熱効率が改善され、低燃費性を良好にしつつNOxの排出量を減少させ得る利点がある。
上記の如く圧縮着火運転は混合気を自着火させる方式であるため、燃焼室に供給される空気量や燃料量などを機関の運転状態に応じて精密に制御して燃焼タイミングを適切に制御する必要がある。そこで、特許文献1記載の技術にあっては、気筒にセンサを取り付けて筒内圧を直接検出し、検出された筒内圧に基づいて燃焼タイミングをフィードバック制御するように構成することで、圧縮着火運転を安定して継続するようにしている。
特開2005−69097号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術の如く構成すると、筒内圧を検出するセンサやフィードバック制御を実行するための高速処理CPUなどが必要になり、構造が複雑になるという不都合が生じていた。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、簡易な構成でありながら燃焼タイミングを適切に制御し、よって圧縮着火運転を安定して継続するようにした圧縮着火内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、圧縮着火内燃機関の燃焼室に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転を行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関の圧縮着火運転のときの運転状態に基づいて前記圧縮着火運転の基本燃料供給量を算出する基本燃料供給量算出手段と、吸気温度を検出する吸気温度検出手段と、排気中のNOx量を検出するNOx量検出手段と、前記検出された吸気温度とNOx量に基づいて前記算出された基本燃料供給量を補正する基本燃料供給量補正手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、前記基本燃料供給量補正手段は、前記検出された吸気温度とNOx量に基づいて前記機関の筒内圧変化率を推定し、前記推定された筒内圧変化率に基づいて前記基本燃料供給量を補正する如く構成した。
請求項3に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、前記基本燃料供給量補正手段は、前記推定された筒内圧変化率が所定値以下のとき、前記基本燃料供給量を増加補正する一方、前記推定された筒内圧変化率が前記所定値より大きいとき、前記基本燃料供給量を減少補正する如く構成した。
請求項1に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、圧縮着火内燃機関の圧縮着火運転のときの運転状態に基づいて圧縮着火運転の基本燃料供給量を算出し、吸気温度と排気中のNOx量を検出すると共に、検出された吸気温度とNOx量に基づいて前記算出された基本燃料供給量を補正するように構成したので、簡易な構成でありながら燃焼タイミングを適切に制御でき、よって圧縮着火運転を安定して継続することができる。また、特許文献1で用いられる筒内圧センサや高速CPUなどを不要にすることができるため、コスト的にも有利である。
請求項2に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、基本燃料供給量補正手段は、検出された吸気温度とNOx量に基づいて機関の筒内圧変化率を推定、即ち、気筒内の燃焼速度と相関関係にある筒内圧変化率を吸気温度とNOx量に基づいて推定し、推定された筒内圧変化率に基づいて基本燃料供給量を補正するように構成したので、上記した効果に加え、燃焼タイミングをより適切に制御でき、よって圧縮着火運転をより安定して継続することができる。
請求項3に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、基本燃料供給量補正手段は、推定された筒内圧変化率が所定値以下のとき、基本燃料供給量を増加補正する(具体的には、基本燃料供給量を増加補正して筒内圧変化率を上昇させる)一方、推定された筒内圧変化率が所定値より大きいとき、基本燃料供給量を減少補正する(具体的には、基本燃料供給量を減少補正して筒内圧変化率を下降させる)ように構成したので、請求項2で述べた効果に加え、所定値を例えば圧縮着火運転を確実に安定して継続できるような値に設定することが可能となり、筒内圧変化率をその所定値に保持することができる。これにより、燃焼タイミングをより一層適切に制御でき、よって圧縮着火運転を確実に安定して継続することができる。
この発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す装置の可変動弁機構によって切り換えられる(設定される)2つのバルブタイミング(およびリフト量)特性を示すグラフである。 図1に示す電子制御ユニットの動作のうち、圧縮着火内燃機関の圧縮着火運転のときの燃料供給量の制御の構成を示すブロック図である。 図1に示す電子制御ユニットによる圧縮着火内燃機関の燃料供給量制御動作を示すフロー・チャートである。 図1に示す圧縮着火内燃機関のNOx濃度に対する筒内圧変化率の特性を示すグラフである。 図1に示す圧縮着火内燃機関の補正値cに対する筒内圧変化率の特性を示すグラフである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は、都市ガス(あるいはLPガス。以下、単に「ガス」という)を燃料とする水冷4サイクルの単気筒OHV型の圧縮着火内燃機関(予混合圧縮自着火式内燃機関。以下「エンジン」という)を示す。エンジン10は、例えば発電機、農業機械、コージェネレーション装置の駆動源等として使用される汎用内燃機関であり、例えば163ccの排気量を備える。
エンジン10において、エアクリーナ(図示せず)から吸入されて吸気管(吸気系)12を通る空気はスロットルバルブ14で流量を調節され、吸気バルブ16が開弁されるとき、燃焼室20に流入する。
吸気バルブ16の手前の吸気ポート付近にはインジェクタ(ガスインジェクタ)22が配置される。インジェクタ22には、燃料供給源から燃料供給管(共に図示せず)を介してガス燃料が圧送されると共に、駆動回路24を通じて電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)26に接続される。ECU26から開弁時間を示す駆動信号が駆動回路24に供給されると、インジェクタ22は開弁し、開弁時間に応じたガス燃料を吸気ポートに噴射する。噴射されたガス燃料は流入した空気と混合して混合気(予混合気)を形成しつつ、燃焼室20に流入する。
燃焼室20の付近には点火プラグ(点火手段)28が配置される。点火プラグ28はイグナイタなどからなる点火装置30を介してECU26に接続され、ECU26から点火信号が点火装置30に供給されると、燃焼室20に臨む電極間に火花放電を生じる。混合気はそれによって着火されて燃焼し、気筒32に摺動可能に収容されたピストン34を下方に駆動する。
尚、混合気は圧縮着火によっても燃焼させられる。即ち、エンジン10は、運転状態に応じて混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転と点火プラグ28を介して混合気を火花点火で燃焼させる火花点火運転(SI(Spark Ignition)運転)のいずれかを行う、換言すれば、運転を圧縮着火運転と火花点火運転との間で切り換える(予混合)圧縮着火内燃機関として構成される。具体的には、例えばエンジン10の始動時や暖機時には火花点火運転を行う一方、エンジン10が暖機後の定格運転領域にあるときには圧縮着火運転を行うように構成される。
燃焼によって生じた排気ガスは、排気バルブ36が開弁するとき、排気管(排気系)40を流れる。排気管40の途中には、排気浄化用の触媒(具体的には酸化触媒)からなる触媒装置42が配置される。排気は、触媒装置42が活性状態にあるとき、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)などの有害成分が除去されて浄化され、エンジン外の大気に放出される。
エンジン10のクランク軸(図示せず)の付近にはクランク角センサ(図で「ENG回転数センサ」と示す)44が配置され、TDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるクランク角度信号とを出力する。それらの出力はECU26に入力される。
ECU26はマイクロ・コンピュータからなり、CPU,ROM,RAMなどを備える。ECU26は入力信号のうち、クランク角度信号をカウントしてエンジン回転数NEを算出(検出)する。
前記したスロットルバルブ14は、電動モータ(例えばステッピングモータ。アクチュエータ)46に接続される。電動モータ46はECU26に接続される。ECU26は、入力される各センサの出力に基づいて電動モータ46を駆動し、スロットルバルブ14の開度THを制御する。即ち、スロットルバルブ14の動作は、DBW(Drive By Wire)方式で制御される。
スロットルバルブ14の付近にはスロットル開度センサ50が配置され、スロットル開度THを示す出力を生じる。また、吸気管12においてスロットルバルブ14の下流側には吸気温度センサ(吸気温度検出手段)52が設けられる。吸気温度センサ52は、スロットルバルブ14の下流側を流れる吸気の温度(即ち、エンジン10の吸気温度)Tinを示す信号を出力する。
排気管40において触媒装置42の上流側には広域空燃比センサ56が配置されると共に、触媒装置42の下流にはNOxセンサ(NOx量検出手段)60が配置される。広域空燃比センサ56は排気の酸素濃度(即ち、空燃比)に比例する信号を出力し、NOxセンサ60は排気中のNOx量(正確にはNOx濃度)を示す信号を出力する。また、触媒装置42には触媒温度センサ62が設けられ、排気浄化用触媒の温度Tcを示す出力を生じる。これらセンサ群の出力もECU26に入力される。
前記した吸気バルブ16と排気バルブ36は可変動弁機構64に接続される。可変動弁機構64は詳細な図示は省略するが、例えば本出願人が先に提案した特開2010−65565号公報に開示される構造を備える。具体的には、動弁カム軸(カムシャフト)上に第1、第2吸気カムと第1、第2排気カムの4個のカムが隣接して配置され、第1、第2吸気カムには吸気リフタが、第1、第2排気カムには排気リフタが摺接される。吸気リフタと排気リフタはそれぞれプッシュロッドを介してロッカアームに接続される。
エンジン10の火花点火運転のときは、各カムに接続される電磁アクチュエータや制御ロッドなどの動作を適宜に制御することで、第1吸気カムの回転動作によって吸気リフタ、吸気側のプッシュロッドおよびロッカアームを動作させ、第1吸気カムで決定されるバルブタイミング(およびリフト量)特性で吸気バルブ16を駆動する。
他方、エンジン10の圧縮着火運転のときは、第2吸気カムの回転動作によって吸気リフタ、吸気側のプッシュロッドおよびロッカアームを動作させ、第2吸気カムで決定されるバルブタイミング(およびリフト量)特性で吸気バルブ16を駆動する。また、排気バルブ36に関しても同様に動作するように構成される。
図2にその特性を実線で示す(吸気バルブ16のそれを16、排気バルブ36のそれを36と表示する)。圧縮着火運転のとき、バルブタイミング(およびリフト量)は図2に実線で示す特性に設定される。具体的には、排気バルブ36の閉弁時期を進角させると共に、吸気バルブ16の開弁時期を遅角させる(クランク角度において)。それによって、気筒内に所定量の排ガスを残留させて混合気の温度(筒内ガス温度)を高めて圧縮着火運転を可能とする。
一方、火花点火運転のとき、バルブタイミング(およびリフト量)は、図2に破線で示す特性に設定される。具体的には、排気バルブ36の閉弁時期と吸気バルブ16の開弁時期を共にピストン上死点付近に変更させる。それによって、排気バルブ36の閉弁が遅角されて燃焼室内のガスの排出量が増加する一方、吸気バルブ16の開弁が進角されて吸入空気の流入が早められることから、排ガスは燃焼室に残留することなく、排気系に送り出される。
図1の説明に戻ると、可変動弁機構64は制御回路66を介してECU26に接続される。ECU26は、制御回路66を通じて可変動弁機構64(正確には電磁アクチュエータ)の動作を制御し、吸気バルブ16と排気バルブ36のバルブタイミング(およびリフト量)を上記した2つの特性のいずれかに設定(変更)する。
このように、エンジン10の吸気バルブ16と排気バルブ36は、可変動弁機構64によって任意の時期(バルブタイミングおよびリフト量)で開閉自在とされると共に、エンジン10の運転は、可変動弁機構64の動作を制御することで火花点火運転と圧縮着火運転との間で切り替えられる。
図3は、ECU26の動作のうち、エンジン10の圧縮着火運転のときの燃料供給量の制御の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、上記した各センサ44,50,52,60の出力はECU26に入力される。ECU26は、これら各センサからの入力に基づいてインジェクタ22やスロットルバルブ14の電動モータ46の動作を制御して燃焼室20に供給される燃料供給量を制御する。
図4は、そのECU26によるエンジン10の燃料供給量制御動作を示すフロー・チャートである。尚、図示のプログラムは例えば所定のクランク角度で実行される。
図4に示す如く、先ずS(ステップ)10において、エンジン10の圧縮着火運転のときの運転状態を検出、具体的には、エンジン回転数NEをクランク角センサ44の出力に基づいて、スロットル開度THをスロットル開度センサ50の出力に基づいて検出(算出)する。
次いでS12に進み、検出されたエンジン10の運転状態に基づいて基本燃料供給量を算出する。具体的には、エンジン回転数NEやスロットル開度THなどに基づいて、ROM内に格納されるマップを検索して基本燃料供給量を算出する。
次いでS14に進み、吸気温度センサ52の出力に基づいて吸気温度Tin[℃]を検出(算出)すると共に、S16に進んでNOxセンサ60の出力からNOx量(正確にはNOx濃度[ppm])を検出(算出)する。
S18に進み、検出された吸気温度TinとNOx濃度に基づいてエンジン10の筒内圧変化率dP/dθ[kPa/deg]を推定する。ここで、この筒内圧変化率dP/dθの推定について図5,6を参照しつつ説明する。
筒内圧変化率dP/dθは、エンジン10の単位クランク角あたりの筒内圧変化量であり、気筒内の燃焼の速度に相関する値である。具体的には筒内圧変化率dP/dθが上昇すると、気筒内の燃焼の速度も増加する一方、筒内圧変化率dP/dθが下降すると、燃焼の速度は減少する。尚、筒内圧変化率dP/dθは筒内の燃焼に伴う騒音にも比例し、筒内圧変化率dP/dθが上昇するにつれて騒音は大きくなる。
エンジン10は、前述の如く発電機などの駆動源として使用される汎用内燃機関であることから、筒内圧変化率dP/dθはある一定の値(例えば燃費効率などが比較的高くなるような値)で推移するように制御されるのが望ましい。そこで、発明者は吸気温度TinとNOx濃度に着目し、吸気温度Tinが50,70,100[℃]の3つの条件下で筒内圧変化率dP/dθとNOx濃度の関係を実験を通じて調べたところ、図5に示す如く、吸気温度Tinによって僅かに変化するものの、NOx濃度に対する筒内圧変化率dP/dθのグラフの立ち上がり位置はほぼ同じになることを知見した。
よって図5に示すグラフを吸気温度Tinと定数(補正係数)を用いて補正すれば、筒内圧変化率dP/dθは、図6に示すような1次関数のグラフで表すことができる。具体的には、下記の式(1)によって補正値cを算出し、算出された補正値cをグラフの横軸にとることで、図6のグラフを得ることができる。
補正値c=a(吸気温度−b)×NOx濃度 ・・・式(1)
尚、式中の値a,bは実験を通じて得られた定数(補正係数)である。
従って、図6に示す特性を有するマップを予めROMに格納しておき、検出された吸気温度TinとNOx濃度から補正値cを算出し、算出された補正値cに基づいてマップを検索することで、筒内圧をセンサなどで検出することなく、筒内圧変化率dP/dθを推定することが可能となる。
図4の説明に戻ると、次いでS20に進み、S18で推定された筒内圧変化率dP/dθが所定値より大きいか否か判定する。この所定値は、燃費効率などが比較的高く、また燃焼タイミング(燃焼速度)が適切で圧縮着火運転を確実に安定して継続できるような値、例えば800[kPa/deg]に設定される。
S20で否定されるとき、即ち、筒内圧変化率dP/dθが所定値以下のときはS22に進み、S12で算出された基本燃料供給量を所定量だけ増加する補正を行う。次いでS24に進み、増加補正された基本燃料供給量となるように燃料供給量を制御、具体的にはインジェクタ22やスロットルバルブ14の電動モータ46の動作を制御する。これにより、筒内圧変化率dP/dθは上昇して所定値に近づくこととなる。
一方、S20で肯定されるときはS26に進み、基本燃料供給量を所定量だけ減少する補正を行い、次いでS24に進んで前述した処理を実行、具体的には減少補正された基本燃料供給量となるように燃料供給量を制御する。これにより、筒内圧変化率dP/dθは下降して所定値に近づくこととなる。
このように、S22およびS26では、検出された吸気温度TinとNOx濃度に基づいて算出された基本燃料供給量を補正するようにしたので、筒内圧変化率dP/dθが所定値付近で保持され、よって圧縮着火運転は安定して継続される。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、圧縮着火内燃機関(エンジン)10の燃焼室20に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転を行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関10の圧縮着火運転のときの運転状態に基づいて前記圧縮着火運転の基本燃料供給量を算出する基本燃料供給量算出手段(ECU26。S12)と、吸気温度Tinを検出する吸気温度検出手段(吸気温度センサ52,ECU26。S14)と、排気中のNOx量(NOx濃度)を検出するNOx量検出手段(NOxセンサ60,ECU26。S16)と、前記検出された吸気温度TinとNOx量に基づいて前記算出された基本燃料供給量を補正する基本燃料供給量補正手段(ECU26。S18〜S26)とを備える如く構成した。
これにより、簡易な構成でありながら燃焼タイミングを適切に制御でき、よって圧縮着火運転を安定して継続することができる。また、特許文献1で用いられる筒内圧センサや高速CPUなどを不要にすることができるため、コスト的にも有利である。
また、前記基本燃料供給量補正手段は、前記検出された吸気温度TinとNOx量に基づいて前記機関10の筒内圧変化率dP/dθを推定し(S18)、前記推定された筒内圧変化率に基づいて前記基本燃料供給量を補正する如く構成したので(S20〜S26)、燃焼タイミングをより適切に制御でき、よって圧縮着火運転をより安定して継続することができる。
また、前記基本燃料供給量補正手段は、前記推定された筒内圧変化率dP/dθが所定値以下のとき、前記基本燃料供給量を増加補正する(具体的には、基本燃料供給量を増加補正して筒内圧変化率dP/dθを上昇させる)一方(S20,S22)、前記推定された筒内圧変化率dP/dθが前記所定値より大きいとき、前記基本燃料供給量を減少補正する(具体的には、基本燃料供給量を減少補正して筒内圧変化率dP/dθを下降させる)ように構成したので(S20,S26)、所定値を例えば圧縮着火運転を確実に安定して継続できるような値に設定することが可能となり、筒内圧変化率dP/dθをその所定値に保持することができる。これにより、燃焼タイミングをより一層適切に制御でき、よって圧縮着火運転を確実に安定して継続することができる。
尚、上記においては、筒内圧変化率dP/dθを吸気温度TinとNOx量で推定するように構成したが、式(1)にエンジン10の冷却水温度、エンジン回転数NEやスロットル開度THなどを加えて筒内圧変化率dP/dθを推定するように構成しても良い。また、所定値やエンジン10の排気量などを具体的な値で示したが、それらは例示であって限定されるものではない。
10 エンジン(圧縮着火内燃機関)、20 燃焼室、26 ECU(電子制御ユニット)、28 点火プラグ、52 吸気温度センサ(吸気温度検出手段)、60 NOxセンサ(NOx量検出手段)

Claims (3)

  1. 圧縮着火内燃機関の燃焼室に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転を行う圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関の圧縮着火運転のときの運転状態に基づいて前記圧縮着火運転の基本燃料供給量を算出する基本燃料供給量算出手段と、吸気温度を検出する吸気温度検出手段と、排気中のNOx量を検出するNOx量検出手段と、前記検出された吸気温度とNOx量に基づいて前記算出された基本燃料供給量を補正する基本燃料供給量補正手段とを備えたことを特徴とする圧縮着火内燃機関の制御装置。
  2. 前記基本燃料供給量補正手段は、前記検出された吸気温度とNOx量に基づいて前記機関の筒内圧変化率を推定し、前記推定された筒内圧変化率に基づいて前記基本燃料供給量を補正することを特徴とする請求項1記載の圧縮着火内燃機関の制御装置。
  3. 前記基本燃料供給量補正手段は、前記推定された筒内圧変化率が所定値以下のとき、前記基本燃料供給量を増加補正する一方、前記推定された筒内圧変化率が前記所定値より大きいとき、前記基本燃料供給量を減少補正することを特徴とする請求項2記載の圧縮着火内燃機関の制御装置。
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