JP2013131865A - 固体撮像装置およびその駆動方法、並びに電子情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平転送部での電力消費を、この水平転送部を駆動する水平駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる固体撮像装置を実現する。
【解決手段】受光部PDで生成された信号電荷を転送する水平転送部12と、この水平転送部12を駆動する水平駆動回路14とを有する固体撮像装置10において、水平転送部12は、電荷転送経路に沿って交互に配置された第1の転送ゲートG1および第2の転送ゲートG2を有し、水平駆動回路14は、第1の転送ゲートG1に印加する第1の水平駆動信号ΦH1aおよび第2の転送ゲートG2に印加する第2の水平駆動信号ΦH2として、同一周期の2つのパルス信号を一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置およびその駆動方法、並びに電子情報機器に関し、特に、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部を駆動する駆動回路および駆動方法に関するものである。
従来から固体撮像装置としては、CCD型固体撮像装置およびCMOS型固体撮像装置があるが、ここではCCD型固体撮像装置について説明する。
図11は従来のCCD型固体撮像装置を説明する図である。
この固体撮像装置50は、半導体基板(図示せず)上に行列状に並ぶよう形成された複数の受光部PDと、複数の受光部PDの各列に沿って設けられ、受光部PDで光電変換により得られた信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部51と、これらの垂直転送部51の一端側に配置され、垂直転送部51により受光部PDから転送されてきた信号電荷を水平方向に転送する水平転送部52とを有している。
また、この固体撮像装置50は、水平転送部52から転送されてきた信号電荷を電圧信号に変換し、増幅して出力する出力部55と、垂直転送部51を垂直駆動信号(例えば4相の駆動信号ΦV1〜ΦV4)により駆動する垂直駆動回路53と、水平転送部52を水平駆動信号(例えば2相の水平駆動信号ΦH1、ΦH2)により駆動する水平駆動回路54とを有している。
図12は、図11に示すCCD型固体撮像装置における水平転送部を説明する図であり、図12(a)は、その水平転送方向に沿った断面構造を示し、図12(b)はこの水平転送部のポテンシャルレベルを模式的に示している。
CCD型固体撮像装置50を構成する半導体基板1上には、ゲート絶縁膜2を介して、水平転送方向Hdに沿って第1および第2の転送ゲートG1およびG2が交互に配置されている。ここで、第1の転送ゲートG1には第1の水平駆動信号ΦH1が印加され、第2の転送ゲートG2には第2の水平駆動信号ΦH2が印加されるようになっている。各転送ゲートG1、G2はそれぞれ、隣接する第1層ゲート電極Gaおよび第2層ゲート電極Gbを含み、これらの第1層ゲート電極Gaおよび第2層ゲート電極Gbは層間絶縁膜3により電気的に絶縁されている。また、半導体基板1の、第2のゲート電極Gbに対向する領域には、水平転送部52における水平転送方向Hdを規定するN型領域1aが形成されている。
このような構成の固体撮像装置50では、垂直駆動回路53が垂直駆動信号ΦV1〜ΦV4により垂直転送部51を駆動し、また水平駆動回路54が水平駆動信号ΦH1およびΦH2により水平転送部52を駆動すると、受光部PDで得られた信号電荷が垂直転送部51により垂直方向に転送され、さらに垂直転送部51からの信号電荷が水平転送部52により水平方向に転送されて出力部55まで運ばれる。出力部55では、水平転送部52から受け取った信号電荷を電圧信号に変換し、増幅して出力する。
ここで、水平駆動信号ΦH1およびΦH2は、ハイレベルの期間とローレベルの期間とが等しい、逆位相のパルス信号であり、図12(b)には、水平駆動信号ΦH1がハイレベルであり、水平駆動信号ΦH2がローレベルであるときの隣接する転送ゲート下側でのポテンシャルレベルLPを示している。なお、図12(b)中、Scは水平転送部52を転送されている信号電荷である。
図13は従来の固体撮像装置における水平転送動作を説明する図であり、水平転送部の電荷転送領域でのポテンシャルレベルの変化(図13(a))を、水平駆動信号の波形(図13(b))と対比させて示している。
例えば、タイミング(T=T1)では、第1の水平駆動信号ΦH1はハイレベル、第2の水平駆動信号ΦH2はローレベルであり、このため、水平転送部52では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルより深くなり、この領域Tw1に電荷転送井戸が形成されて信号電荷Scが保持される。
次のタイミング(T=T2)では、第1の水平駆動信号ΦH1はローレベル、第2の水平駆動信号ΦH2はハイレベルとなっているので、水平転送部52では、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルより深くなる。この結果、信号電荷Scは、水平転送方向Hdに沿って第1の転送ゲートG1の直下の領域から第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に移動し、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
次のタイミング(T=T3)では、第1の水平駆動信号ΦH1はハイレベル、第2の水平駆動信号ΦH2はローレベルとなるので、水平転送部52では、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルより浅くなる。この結果、信号電荷Scは、水平転送方向Hdに沿って第2の転送ゲートG2の直下の領域から第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に移動し、信号電荷Scは、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
次のタイミング(T=T4)では、第1の水平駆動信号ΦH1はローレベル、第2の水平駆動信号ΦH2はハイレベルであるので、水平転送部52では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルより浅くなる。この結果、信号電荷は、水平転送方向Hdに沿って第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1から第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に移動し、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
このようにして第1および第2の水平駆動信号ΦH1およびΦH2により水平転送部52を駆動することにより、信号電荷Scが水平転送方向に沿って転送されることとなる。
ところで、近年、固体撮像装置の低消費電力化が要求されている。消費電力を低くするための一策として、水平駆動信号の電圧を低くすることが考えられる。特に、高速動作が要求される水平駆動回路52から出力される水平駆動信号の電圧を低くすることができれば、大幅に、消費電力を低くすることができるが、単に、水平駆動信号の電圧を低くしただけでは、水平転送部の出力部近傍部分では、水平転送チャネルの幅が徐々に狭くなっていることから、飽和信号量の低下、信号電荷の先送り現象による高照度化の問題が生じてしまう。
特許文献1にはこのような問題を解決した固体撮像装置が開示されており、以下、この特許文献1に開示の固体撮像装置について説明する。
図14は、特許文献1に開示の固体撮像装置100の概略的構成を示す図である。
固体撮像装置100は、基本的な構成は図11に示す固体撮像装置50と同一であり、つまり、複数の受光部として光電変換素子105を有し、さらにそれぞれの光電変換素子105で得られた信号電荷を垂直方向に転送する、各光電変換素子列に対応した複数の垂直CCD部106、およびこの垂直CCD部106からの信号電極を水平方向に転送する水平CCD部107を有している。
ここで、水平CCD部107は、出力端側に設けられた終段電極部107aを含み、この終段電極部107aは最終電極107bとそれに隣接する電極107cとを有する。水平CCD部107の出力側には、信号電荷を電圧に変換して出力する出力部108が配置されている。出力部108は、出力ゲート109と、フローティングディフュージョン110と、リセットゲート111と、リセットドレイン112とを含む。出力ゲート109には、一定電圧の信号OGが入力される。
水平CCD部107から転送されてきた信号電荷は、フローティングディフュージョン110によって電圧に変換され、出力アンプ104によって増幅されて、出力信号Voutとして出力される。ここで、リセットゲート111には、リセット信号φRが入力され、リセット信号φRがオン状態になると、フローティングディフュージョン110がリセットドレイン112の電圧RDにリセットされる。
そして、この固体撮像装置100では、水平駆動信号ΦH1およびΦH2を水平ドライバ回路103から水平CCD部107に供給し、垂直駆動信号ΦV1〜ΦV4を垂直水平ドライバ回路102から垂直CCD部106に供給し、さらに、最終電極107bとそれに隣接する電極107c、さらにリセットゲート111には、垂直水平ドライバ回路102から、それぞれ最終水平駆動信号ΦHL、リセット信号ΦRを供給するようにしている。
なお、図14中、101は固体撮像素子であり、固体撮像素子101は、光電変換素子105、垂直CCD部106、水平CCD部107、および出力部108を含んでいる。
この固体撮像装置100では、水平ドライバ回路103から水平CCD部107に入力される水平駆動信号φH1およびφH2を低電圧化する一方、最終水平駆動信号φHLおよびリセット信号φRの電圧を通常のレベルに維持するようにしている。
これにより、最終水平駆動信号φHLの電圧低下による先送り現象およびリセット信号φRの電圧低下による飽和信号量の低下を防止することができると共に、水平駆動信号φH1およびφH2の低電圧化によって、消費電力を低減することができる。よって、飽和信号量を低減させることなく消費電力を低くすることができる固体撮像装置が提供されることとなる。
特開2006−339272号公報
以上説明したように、図11に示す従来の固体撮像装置50では、高速動作が要求される水平駆動回路での電力消費は、近年の低消費電力化の要求を満たすものとは言えない。
また、特許文献1に開示の固体撮像装置100(図14)では、水平駆動信号の電圧を低くしただけでは、飽和信号量の低下、信号電荷の先送り現象による高照度化の問題が生じることから、水平ドライバ回路103から水平CCD部107に入力される水平駆動信号φH1およびφH2を低電圧化する一方、最終水平駆動信号φHLおよびリセット信号φRの電圧を通常のレベルに維持するようにしているが、このような構成では、水平転送部の最終段部に、水平転送部の最終段部以外の部分とは別電位の駆動信号を与えるための構成が必要となり、水平転送部の駆動回路の構成が複雑になるという問題がある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、水平転送部での電力消費を、水平転送部の駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる固体撮像装置およびその駆動方法、並びに、このような固体撮像装置を備えた電子情報機器を得ることを目的とする。
本発明に係る固体撮像装置は、入射光の光電変換により信号電荷を生成する受光部と、該受光部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部と、該電荷転送部を駆動する駆動回路とを備えた固体撮像装置であって、該電荷転送部は、電荷転送経路に沿って交互に配置された第1の転送電極および第2の転送電極を有し、該駆動回路は、該第1の転送電極に印加する第1の駆動信号および該第2の転送電極に印加する第2の駆動信号として、同一周期の2つのパルス信号を、少なくとも一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、一方のパルス信号のデューティ比が他方のパルス信号のデューティ比とは異なるよう生成することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号のハイレベルの期間とその他方のパルス信号のローレベルの期間とが部分的に重なり、かつその他方のパルス信号のハイレベル期間と一方のパルス信号のローレベル期間とが部分的に重なるよう生成することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号のローレベルの期間にその他方のパルス信号のハイレベルの期間が含まれ、かつその他方のパルス信号のローレベルの期間にその一方のパルス信号のハイレベルの期間が含まれるよう生成することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号のデューティ比がその他方のパルス信号のデューティ比と一致するよう生成することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、該2つのパルス信号の波形が一致し、かつその一方のパルスの位相がその他方のパルスの位相に対してずれるよう生成することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号を生成する第1の基準パルス生成部と、該第1の基準パルス信号の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号を生成する第2の基準パルス生成部と、該第1の基準パルス信号におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該第2の基準パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力するパルス処理回路とを有することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、デューティ比が0.5である基準パルス信号を生成する基準パルス生成部と、該基準パルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該基準パルス信号の位相をずらせた位相変更パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力するパルス処理回路とを有することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号を生成する第1の基準パルス生成部と、該第1の基準パルス信号の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号を生成する第2の基準パルス生成部と、該第1の基準パルス信号におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該第2の基準パルス信号を反転させて該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第1のパルス処理モードと、該第2の基準パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該第2の基準パルス信号を反転させて該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第2のパルス処理モードとを有し、該第1のパルス処理モードと該第2のパルス処理モードとを制御信号により切り換えるよう構成したパルス処理回路とを有することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置において、前記駆動回路は、デューティ比が0.5である基準パルス信号を生成する基準パルス生成部と、該基準パルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該基準パルス信号の位相をずらせた位相変更パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第1のパルス処理モードと、該基準パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該基準パルス信号を反転させて該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第2のパルス処理モードとを有し、該第1のパルス処理モードと該第2のパルス処理モードとを制御信号に基づいて切り換えるよう構成したパルス処理回路とを有することが好ましい。
本発明に係る固体撮像装置の駆動方法は、入射光の光電変換により信号電荷を生成する受光部と、該受光部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部とを備え、該電荷転送部は、電荷転送経路に沿って交互に配置された第1の転送電極および第2の転送電極を有する固体撮像装置を駆動する方法であって、該第1の転送電極に第1の駆動信号を印加し、該第2の転送電極に第2の駆動信号を印加して該電荷転送部にて信号電荷を転送するステップを含み、該ステップでは、該第1の駆動信号および該第2の駆動信号として同一周期の2つのパルス信号を、少なくとも一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明は、上記固体撮像装置の駆動方法において、前記信号電荷を転送するステップでは、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成することが好ましい。
本発明は、上記固体撮像装置の駆動方法において、前記信号電荷を転送するステップでは、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のハイレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成することが好ましい。
本発明に係る電子情報機器は、被写体の撮像を行う撮像部を備えた電子情報機器であって、該撮像部は、上述した本発明に係る固体撮像装置であり、そのことにより上記目的が達成される。
次に作用について説明する。
本発明においては、入射光の光電変換により信号電荷を生成する受光部と、該受光部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部と、該電荷転送部を駆動する駆動回路とを備え、該電荷転送部は、電荷転送経路に沿って交互に配置された第1の転送電極および第2の転送電極を有する固体撮像装置において、該第1の転送電極に印加する第1の水平駆動信号および該第2の転送電極に印加する第2の水平駆動信号として、同一周期の2つのパルス信号を、少なくとも一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成するので、一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がる時に、第1および第2の転送電極のうちの、一方のパルス信号が印加される転送電極では、その充電電荷量が0である状態から充電が開始され、ハイレベルの電位に相等する電荷量まで充電されることとなる。この場合、一方のパルス信号が他方のパルス信号のハイレベル期間内に立ち上がるときに、一方のパルス信号が印加される転送電極で、その充電電荷量がマイナスである状態から充電が開始されるのに比べて、一方のパルス信号により充電される転送電極の充電量を低減することができ、これにより水平転送部での電力消費を、その駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる。
以上のように、本発明によれば、水平転送部での電力消費を、その駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる固体撮像装置およびその駆動方法、並びに、このような固体撮像装置を備えた電子情報機器を実現することができる。
図1は、本発明の実施形態1による固体撮像装置を説明する図であり、図1(a)は、この固体撮像装置の全体構成を示し、図1(b)は、該固体撮像装置を構成する水平駆動回路を示し、図1(c)は、該水平駆動回路で生成されるパルス信号を示している。 図2は、この実施形態1による固体撮像装置における水平転送部を説明する図であり、図2(a)は、その水平転送方向に沿った断面構造を示し、図2(b)および図2(c)はこの水平転送部でのポテンシャルレベルを、水平駆動信号ΦH1およびΦH2の極性の変化に合わせて示している。 図3は、本発明の実施形態1による固体撮像装置の動作を説明する図であり、水平転送部でのポテンシャルレベルの変化(図3(a))を、水平駆動信号の波形(図3(b))と対比させて示している。 図4は、本発明の実施形態1による固体撮像装置の動作原理を説明する図であり、図4(a)〜図4(c)は、2つの水平駆動信号の変化の組み合わせに応じた電荷の消費を示している。 図5は、本発明の実施形態1による固体撮像装置の動作原理を説明する図であり、図5(a)〜図5(c)は、2つの水平駆動信号の変化の組み合わせに応じた電荷の消費を示している。 図6は、本発明の実施形態1による固体撮像装置の変形例を説明する図であり、2つの水平駆動信号を示している。 図7は、本発明の実施形態2による固体撮像装置を説明する図であり、図7(a)は、この固体撮像装置の全体構成を示し、図7(b)は、該固体撮像装置を構成する水平駆動回路を示し、図7(c)は、該水平駆動回路で生成されるパルス信号を示している。 図8は、本発明の実施形態2による固体撮像装置の動作を説明する図であり、水平転送部でのポテンシャルレベルの変化(図8(a))を、水平駆動信号の波形(図8(b))と対比させて示している。 図9は、本発明の実施形態3による固体撮像装置を説明する図であり、図9(a)は、この固体撮像装置の全体構成を示し、図9(b)は、該固体撮像装置を構成する水平駆動回路を示している。 図10は、本発明の実施形態4として、上記実施形態1から実施形態3のいずれかの実施形態による固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。 図11は従来のCCD型固体撮像装置を説明する図である。 図12は、図11に示すCCD型固体撮像装置における水平転送部を説明する図であり、図12(a)は、その水平転送方向に沿った断面構造を示し、図12(b)はこの水平転送部におけるポテンシャルレベルを示している。 図13は、図11に示す従来の固体撮像装置の動作を説明する図であり、水平転送部でのポテンシャルレベルの変化(図13(a))を、水平駆動信号の波形(図13(b))と対比させて示している。 図14は、特許文献1に開示の固体撮像装置100の概略的構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1によるCCD型固体撮像装置(以下、単に固体撮像装置という。)を説明する図であり、図1(a)は、この固体撮像装置の全体構成を示し、図1(b)は、該固体撮像装置を構成する水平駆動回路を示し、図1(c)は、該水平駆動回路で生成されるパルス信号の波形を示している。
この実施形態1による固体撮像装置10は、入射光の光電変換により信号電荷を生成する複数の受光部PDを有しており、これらの受光部PDはマトリクス状に配列されている。また、固体撮像装置10は、これらの複数の受光部PDの各列毎に配列され、受光部PDで生成された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部11と、これらの垂直転送部11の一端側に配置され、垂直転送部11により受光部PDから転送されてきた信号電荷を水平方向に転送する水平転送部12とを有している。
固体撮像装置10は、水平転送部12の転送終端側に配置され、水平転送部12から転送されてきた信号電荷を電圧信号に変換し、増幅して出力する出力部15と、垂直転送部11を垂直駆動信号(例えば4相の駆動信号ΦV1〜ΦV4)により駆動する垂直駆動回路13と、水平転送部12を2相の水平駆動信号ΦH1a、ΦH2により駆動する水平駆動回路14とを有している。
図2は、この実施形態1による固体撮像装置における水平転送部を説明する図であり、図2(a)は、その水平転送方向に沿った断面構造を示し、図2(b)および図2(c)はこの水平転送部に形成されるポテンシャルレベルを水平駆動信号ΦH1aおよびΦH2の電位に合わせて示している。
半導体基板1上には、従来の固体撮像装置と同様に、ゲート絶縁膜2を介して、水平転送方向Hdに沿って第1および第2の転送電極(以下、第1および第2の転送ゲートという。)G1およびG2が交互に配置されている。ここで、第1の転送ゲートG1は第1の水平駆動信号ΦH1aが印加され、第2の転送ゲートG2には第2の水平駆動信号ΦH2が印加されるようになっている。各転送ゲートG1、G2はそれぞれ、隣接する第1層ゲート電極Gaおよび第2層ゲート電極Gbを含み、これらの第1層ゲート電極Gaおよび第2層ゲート電極Gbは層間絶縁膜3により電気的に絶縁されており、隣接する第1の転送ゲートG1と第2の転送ゲートG2とは該両転送ゲートの一部が層間絶縁膜3を介して対向するよう形成されている。また、半導体基板1の、第2層ゲート電極Gbに対向する領域には、水平転送部12における水平転送方向Hdを規定するためのN型領域1aが形成されている。なお、ここでは、第1層ゲート電極Gaは、第1層目の導電性膜のパターニングにより形成したゲート電極であり、第2層ゲート電極Gbは、第1層目の導電性膜(例えばポリシリコン膜)の上に形成した第2層目の導電性膜(例えばポリシリコン膜)のパターニングにより形成したゲート電極である。
ここで、第1の転送ゲートG1に印加される第1の水平駆動信号ΦH1aがハイレベル(3V)であり、第2の転送ゲートG2に印加される第2の水平駆動信号ΦH2がローレベル(0V)であるとき、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが深くなり、この領域Tw1に電荷転送井戸が形成されて信号電荷Scが保持される(図2(b))。
また、第1の転送ゲートG1に印加される第1の水平駆動信号ΦH1aがローレベル(0V)であり、第2の転送ゲートG2に印加される第2の水平駆動信号ΦH2がハイレベル(3V)であるとき、水平転送部12では、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが深くなり、この領域Tw2に電荷転送井戸が形成されて信号電荷Scが保持される(図2(c))。
そして、この実施形態1の固体撮像装置10では、水平駆動回路14は、第1の転送ゲートG1に印加する第1の水平駆動信号ΦH1aおよび第2の転送ゲートG2に印加する第2の水平駆動信号ΦH2として同一周期の2つのパルス信号を、少なくとも一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する構成となっている(図3(b)参照)。
以下、具体的に説明する。
水平駆動回路14は、デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号P1を生成する第1の基準パルス生成部141と、第1の基準パルス信号P1の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号P2を生成する第2の基準パルス生成部142と、第1の基準パルス信号P1におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を、同一周期の2つのパルス信号の一方(第1の水平駆動信号)ΦH1aとして出力し、第2の基準パルス信号P2を反転させて、同一周期の2つのパルス信号の他方(第2の水平駆動信号)ΦH2として出力するパルス処理回路143とを有している。
このパルス処理回路143では、水平駆動回路14の内部で生成したタイミング信号Tsに基づいて、第1の基準パルス信号P1に対するパルスの間引き処理を行う構成となっている。
ここで、同一周期の2つのパルス信号の一方である第1の水平駆動信号ΦH1aのデューティ比が0.5より小さく、同一周期の2つのパルス信号の他方である第2の水平駆動信号ΦH2のデューティ比は0.5となっており、また、両パルス信号のハイレベル期間とローレベル期間との関係は、一方あるいは他方のパルス信号のローレベルの期間に他方あるいは一方のパルス信号のハイレベルの期間が含まれる関係となっている。
次に動作について説明する。
このような構成の固体撮像装置10では、垂直駆動回路13が垂直駆動信号ΦV1〜ΦV4により垂直転送部11を駆動し、また水平駆動回路14が水平転送部12を水平駆動信号ΦH1aおよびΦH2により駆動すると、受光部PDで得られた信号電荷が垂直転送部11により垂直方向に転送され、さらに垂直転送部11からの信号電荷が水平転送部12により水平方向に転送されて出力部15まで運ばれる。出力部15では、水平転送部12から受け取った信号電荷を電圧信号に変換し増幅して出力する。
以下、本実施形態1による固体撮像装置の水平転送部での転送動作を説明する。
図3は本発明の実施形態1による固体撮像装置における水平転送動作を説明する図であり、水平転送部の電荷転送領域でのポテンシャルレベルの変化(図3(a))を、水平駆動信号の波形(図3(b))と対比させて示している。
例えば、タイミング(T=Ta1)では、第1の水平駆動信号ΦH1aはハイレベル、第2の水平駆動信号ΦH2aはローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルより深くなり、この領域Tw1に電荷転送井戸が形成されて信号電荷Scが保持される。
続くタイミング(T=Ta2)では、第1の駆動信号ΦH1aはローレベル、第2の水平駆動信号ΦH2はローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルと同じになるが、このとき信号電荷Scの移動はなく、信号電荷Scは、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態が維持される。
続くタイミング(T=Ta3)では、第1の水平駆動信号ΦH1はローレベル、第2の水平駆動信号ΦH2aはハイレベルとなるので、水平転送部12では、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルより深くなる。この結果、信号電荷Scは、水平転送方向Hdに沿って第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1から第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に移動し、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
続くタイミング(T=Ta4)では、第1の駆動信号ΦH1aはローレベル、第2の水平駆動信号ΦH2はハイレベルであるので、水平転送部12では、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルと同じになるが、このとき信号電荷Scの移動はなく、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態が維持される。
次のタイミング(T=Ta5)では、第1の水平駆動信号ΦH1はハイレベルとなり、第2の水平駆動信号ΦH2aはローレベルのままであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルより深くなる。この結果、信号電荷は、水平転送方向Hdに沿って第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2から第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に移動し、信号電荷Scは、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
次のタイミング(T=Ta6)では、第2の水平駆動信号ΦH2aがローレベルのままで、第1の水平駆動信号ΦH1aがローレベルとなるが、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルは、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルと同じであるので、このとき信号電荷Scの移動はなく、信号電荷Scは、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態が維持される。
次のタイミング(T=Ta7)では、第1の水平駆動信号ΦH1aはローレベルのままであるが、第2の水平駆動信号ΦH2はハイレベルとなるので、水平転送部12では、第2の水平駆動信号ΦH2が印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1aが印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルより深くなる。この結果、信号電荷は、水平転送方向Hdに沿って第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1から第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に移動し、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
このようにして第1および第2の水平駆動信号ΦH1aおよびΦH2により水平転送部14を駆動することにより、信号電荷Scが水平転送方向Hdに沿って転送されることとなる。
次に本実施形態1の作用効果について説明する。
本実施形態1の固体撮像装置では、水平駆動回路14は、同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成し、この生成された同一周期の2つのパルス信号の一方を該第1の水平駆動信号ΦH1aとして第1の転送ゲートG1に印加し、同一周期の2つのパルス信号の一方を該第2の水平駆動信号ΦH2として第2の転送ゲートG2に印加しているので、第1および第2の転送ゲートに印加する水平駆動信号がローレベルからハイレベルになるとき、対応する転送ゲートを充電する電荷量を従来の1/2に抑えることができ、これにより消費電力を低減することができる。
以下、図4および図5を用いてこの実施形態の固体撮像装置で消費電力が削減される原理について詳しく説明する。
まず、従来の固体撮像装置のように、水平転送部の第1の転送ゲートおよび第2の転送ゲートを逆位相の2つの水平駆動信号ΦH1およびΦH2で駆動した場合の消費電力について説明する。
図4(a)に示すように、第1の転送ゲートG1の水平駆動信号ΦH1がローレベル(0V)であるとき、第2の転送ゲートG2の水平駆動信号ΦH2がハイレベル(3V)であり、この状態の第2の転送ゲートG2の充電電荷量をQとすると、隣接する第1および第2の転送ゲートG1およびG2がコンデンサCを形成していることから、第1の転送ゲートG1の充電電荷量は−Qである。
この状態で、各水平駆動信号ΦH1およびΦH2の信号レベルが反転すると、第1の転送ゲートG1は水平駆動回路により3Vが印加されて充電されることとなり、充電電荷量が−Qから+Qまで変化する。一方、コンデンサCの一方の電極としての第1の転送ゲートG1が充電されることにより、第1の転送ゲートG1との間でコンデンサCを形成している第2の転送ゲートG2では水平駆動信号の電圧が0Vであるため、充電電荷量が+Qから−Qまで変化する(図4(a))。つまり、このときの消費電荷量は、第1の転送ゲートG1を充電するのに水平駆動回路で消費した電荷量(2Q)である。
また、この状態で、各水平駆動信号ΦH1およびΦH2の信号レベルが反転すると、第2の転送ゲートG2は水平駆動回路により3Vが印加されて充電されることとなり、その充電電荷量が−Qから+Qまで変化する。一方、コンデンサCの一方の電極としての第2の転送ゲートG2が充電されることにより、第2の転送ゲートG2との間でコンデンサCを形成している第1の転送ゲートG1では、水平駆動信号の電圧が0Vであるため、その充電電荷量が+Qから−Qまで変化する(図5(a))。つまり、このときの消費電荷量は、第2の転送ゲートG2を充電するのに水平駆動回路で消費した電荷量(2Q)である。
従って、水平駆動信号の1周期間には、第1の水平駆動信号ΦH1の立ち上がりと第2の水平駆動信号ΦH2の立ち上がりが1回ずつあるため、水平駆動信号の1周期間では、従来の固体撮像装置の水平駆動回路では4Qの電荷が消費されることとなる。
これに対し、本実施形態の固体撮像装置10では、第1の転送ゲートG1と第2の転送ゲートG2とを、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がる同一周期の2つのパルス信号により駆動している。
なお、各転送ゲートの水平駆動信号がハイレベルになったときの各転送ゲートでの充電電荷量は+Qとする。
この場合も、第1および第2の水平駆動信号ΦH1aおよびΦH2の1周期間には、それぞれの水平駆動信号の立ち上がりタイミングが1回ずつあるが、この場合、一方の水平駆動信号が他方の水平駆動信号のローレベルの期間に立ち上がることとなるため、それぞれの水平駆動信号の立ち上がりタイミングで、水平駆動回路がそれぞれの転送ゲートを充電するのに水平駆動回路14(図1参照)で消費する電荷量は、充電されていない転送ゲートを、水平駆動信号のハイレベルに対応する電位になるまで充電する電荷量(Q)のみである。
例えば、図3(b)に示すタイミングTa4とTa5の間で第1の水平駆動信号ΦH1aが立ち上がる場合について説明する。
タイミングTa4では、図4(b)に示すように、第1の転送ゲートG1の水平駆動信号ΦH1aがローレベル(0V)であり、第2の転送ゲートG2の水平駆動信号ΦH2がローレベル(0V)であり、この状態では第1および第2の転送ゲートG1およびG2の充電電荷量は0である。
この状態で、第1の水平駆動信号ΦH1aの信号レベルが反転すると、第1の転送ゲートG1は水平駆動回路14により3Vが印加されて充電されることとなるが、第1の転送ゲートG1との間でコンデンサCを形成している第2の転送ゲートG2では水平駆動信号H2の電圧が0Vであるため、第1の転送ゲートGの充電電荷量は0から+Qまでしか変化しない(図4(b))。なお、このとき、隣接する第1および第2の転送ゲートG1およびG2がコンデンサCを形成していることから、第2の転送ゲートG2の充電電荷量は−Qとなる(図4(b))。
次に、図3(b)に示すタイミングTa2とTa3の間で第2の水平駆動信号ΦH2が立ち上がる場合について説明する。
タイミングTa2では、図5(b)に示すように、第1の転送ゲートG1の水平駆動信号ΦH1aがローレベル(0V)、第2の転送ゲートG2の水平駆動信号ΦH2がローレベル(0V)であり、この状態の各転送ゲートG1およびG2の充電電荷量は0である。
この状態で、第2の水平駆動信号ΦH2が反転すると、第2の転送ゲートG2は水平駆動回路14により3Vが印加されて充電されることとなるが、第2の転送ゲートG2との間でコンデンサを形成している第1の転送ゲートG1では水平駆動信号の電圧が0Vであるため、第2の転送ゲートの充電電荷量は0から+Qまでしか変化しない(図5(b))。なお、このとき、隣接する第1および第2の転送ゲートG1およびG2がコンデンサCを形成していることから、第1の転送ゲートG1の充電電荷量は−Qとなる(図5(b))。
従って、水平駆動信号の1周期間には、第1の水平駆動信号ΦH1aの立ち上がりと第2の水平駆動信号ΦH2の立ち上がりが1回ずつあるが、水平駆動信号の1周期間では、本実施形態1の固体撮像装置の水平駆動回路14(図1参照)では2Qの電荷しか消費されないこととなる。
このように本実施形態1の固体撮像装置10では、水平転送部12を転送方向に沿って交互に配列された第1の転送ゲートG1と第2の転送ゲートG2とを有する構成とし、水平駆動部12を駆動する水平駆動回路14を、デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号P1を生成する第1の基準パルス生成部141と、第1の基準パルス信号P1の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号P2を生成する第2の基準パルス生成部142とを備え、第1の基準パルス信号P1におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を第1の水平駆動信号ΦH1aとして第1の転送ゲートG1に印加し、第2の基準パルス信号P2を反転させて第2の水平駆動信号ΦH2として第2の転送ゲートG2に印加する構成としたので、第1の転送ゲートG1と第2の転送ゲートG2とが、互いに他方のローレベル期間に立ち上がることとなる。
このため、一方の転送ゲートの水平駆動信号が0Vから3Vに立ち上がるときには、他方の転送ゲートの水平駆動信号の電圧は0Vのままで変化しないことから、一方の転送ゲートの充電電荷量の変化は、0から+Qまでの変化となる。これは、一方の転送ゲートの水平駆動信号が0Vから3Vに立ち上がるとき、他方の転送ゲートの水平駆動信号の電圧が3Vから0Vに変化する従来の固体撮像装置で、一方の転送ゲートの充電電荷量の変化が、−Qから+Qまでの変化となるのに比べて消費電力が削減されていることとなる。
その結果、水平転送部での電力消費を、その駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる固体撮像装置を実現することができる。
なお、上記実施形態1では、固体撮像装置の水平駆動回路として、第1および第2の水平駆動信号としての同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する構成のものを示したが、この水平駆動回路は、第1および第2の水平駆動信号としての同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号の立下りと同時に立ち上がるよう生成するものでもよい。
例えば、図6に示すように、第2の水平駆動信号ΦH2をデューティ比が0.5であるパルス信号とし、第1の水平駆動信号ΦH1a’を、第2の水平駆動信号ΦH2のデューティ比より小さいデューティ比を有するものとする。また、第1の水平駆動信号ΦH1a’の立ち上がりは、つまり0vから3Vへの変化は、第2の水平駆動信号ΦH2が0Vの状態で行われ(T=Tu1)、第2の水平駆動信号ΦH2の立ち上がりは、つまり0vから3Vへの変化は、第1の水平駆動信号の立下りと同時に行われる(T=Tu2)。
具体的には、第2の転送ゲートG2に印加する第2の水平駆動信号ΦH2が0Vに維持された状態で、第1の転送ゲートG1に印加する第1の水平駆動信号ΦH1a’が立ち上がるとき、図4(b)に示すように、第1の転送ゲートG1に充電される電荷量はQである。また、第2の転送ゲートG2に印加する第2の水平駆動信号ΦH2は、第1の転送ゲートG1に印加する第1の水平駆動信号ΦH1の立下りと同時に立ち上がるとき(T=Tu2)、図5(a)に示すように、第2の転送ゲートG2に充電される電荷量は2Qであり、水平駆動信号の1周期間では、固体撮像装置の水平駆動回路14(図1参照)では3Qの電荷しか消費されないこととなる。
従って、この場合も上記実施形態1と同様に、水平転送部での電力消費を、その駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができるという効果が得られる。
また、第1および第2の水平駆動信号としての同一周期の2つのパルスは、位相をずらした同一波形のパルス信号でもよい。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2によるCCD型固体撮像装置(以下、単に固体撮像装置という。)を説明する図であり、図7(a)は、この固体撮像装置の全体構成を示し、図7(b)は、該固体撮像装置を構成する水平駆動回路を示し、図7(c)は、水平駆動回路で生成されるパルス信号の波形を示している。
この実施形態2の固体撮像装置10aは、実施形態1の固体撮像装置10における水平駆動回路14aに代えて、第1および第2の水平駆動信号としての同一周期の2つのパルスとして、位相をずらした同一波形のパルス信号を生成する水平駆動回路14aを備えたものであり、その他の構成は、実施形態1におけるものと同一である。
つまり、この水平駆動回路14aは、第1の転送電極G1に印加する第1の水平駆動信号ΦH1および第2の転送電極G2に印加する第2の水平駆動信号ΦH2bとして、デューティ比が0.5である同一周期の2つのパルス信号を、2つのパルス信号の波形が一致し、かつその一方のパルスの位相がその他方のパルスの位相に対してずれるよう生成する構成となっている。
以下、具体的に説明する。
水平駆動回路14aは、デューティ比が0.5である基準パルス信号P3を生成する基準パルス生成部141aと、基準パルス信号P3を、同一周期の2つのパルス信号の一方(第1の水平駆動信号)ΦH1として出力し、基準パルス信号P3の位相をずらして得られる位相変更パルス信号を、同一周期の2つのパルス信号の他方(第2の水平駆動信号)ΦH2bとして出力するパルス処理回路143aとを有している。
次に動作について説明する。
このような構成の固体撮像装置10aでは、垂直駆動回路13が垂直駆動信号ΦV1〜ΦV4により垂直転送部11を駆動し、また水平駆動回路14aが水平転送部12を水平駆動信号ΦH1およびΦH2bにより駆動すると、受光部PDで得られた信号電荷が垂直転送部11により垂直方向に転送され、さらに垂直転送部11からの信号電荷が水平転送部12により水平方向に転送されて出力部15まで運ばれる。出力部15では、水平転送部12から受け取った信号電荷を電圧信号に変換し増幅して出力する。
以下、本実施形態2による固体撮像装置の水平転送部12での転送動作を説明する。
図8は本発明の実施形態2による固体撮像装置における水平転送動作を説明する図であり、水平転送部の電荷転送領域でのポテンシャルレベルの変化(図8(a))を、水平駆動信号の波形(図8(b))と対比させて示している。
例えば、タイミング(T=Tb1)では、第1の水平駆動信号ΦH1はハイレベル、第2の水平駆動信号ΦH2bはローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルより深くなり、この領域Tw1に電荷転送井戸が形成されて信号電荷Scが保持される。
次のタイミング(T=Tb2)では、第1の水平駆動信号ΦH1がハイレベルである状態で、第2の水平駆動信号ΦH2bがハイレベルとなる。このとき、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でポテンシャルレベルと同じになるので、このとき信号電荷の移動はなく、信号電荷は、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態が維持される。
次のタイミング(T=Tb3)では、第2の水平駆動信号ΦH2bはハイレベルのままであるが、第1の水平駆動信号ΦH1はローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でポテンシャルレベルより浅くなる。この結果、信号電荷は、水平転送方向Hdに沿って第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1から第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に移動し、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
次のタイミング(T=Tb4)では、第1の水平駆動信号ΦH1はローレベル、第2の水平駆動信号ΦH2bはローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルと同じになる。従って、このとき信号電荷Scの移動はなく、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態が維持される。
次のタイミング(T=Tb5)では、第1の水平駆動信号ΦH1はハイレベルであり、第2の水平駆動信号ΦH2bはローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルより深くなる。この結果、信号電荷Scは、水平転送方向Hdに沿って第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2から第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に移動し、信号電荷Scは、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
次のタイミング(T=Tb6)では、第1の水平駆動信号ΦH1はハイレベル、第2の水平駆動信号ΦH2bはハイレベルとなるが、水平転送部12では、第2の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でのポテンシャルレベルが、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でのポテンシャルレベルと同じになるので、このとき信号電荷の移動はなく、信号電荷Scは、第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1に形成されている電荷転送井戸に保持された状態が維持される。
次のタイミング(T=Tb7)では、第2の水平駆動信号ΦH2bはハイレベルのままであるが、第1の水平駆動信号ΦH1はローレベルであるので、水平転送部12では、第1の水平駆動信号ΦH1が印加される第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1でポテンシャルレベルが、第2の水平駆動信号ΦH2bが印加される第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2でポテンシャルレベルより浅くなる。この結果、信号電荷Scは、水平転送方向Hdに沿って第1の転送ゲートG1の直下の領域Tw1から第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に移動し、信号電荷Scは、第2の転送ゲートG2の直下の領域Tw2に形成されている電荷転送井戸に保持された状態となる。
このようにして第1および第2の水平駆動信号ΦH1およびΦH2bにより水平転送部14を駆動することにより、信号電荷Scが転送方向Hdに沿って転送されることとなる。
このような構成の本実施形態2の固体撮像装置10aにおいても、第1の転送ゲートG1と第2の転送ゲートG2とが、位相をずらしたデューティ比0.5の同一周期の2つの水平駆動信号により駆動されることとなるので、一方の転送ゲートの水平駆動信号が、他方の転送ゲートの水平駆動信号の電圧が0である状態で0Vから3Vに立ち上がるときには、他方の転送ゲートの水平駆動信号の電圧は0のままで変化しないことから、一方の転送ゲートの充電電荷量の変化は、0から+Qまでの変化となる。
ただし、この実施形態2では、図8(b)に示すタイミングTb1とTb2の間では、図5(c)に示すように、第1の転送ゲートG1の水平駆動信号ΦH1がハイレベル(3V)の状態で、第2の転送ゲートG2の水平駆動信号ΦH2bがローレベル(0V)からハイレベル(3V)に立ち上がる。この場合は、第2の転送ゲートG2の充電電荷量の変化は、−Qから+Qとなり、2Qの電荷が消費されることとなる。
この結果、この実施形態2では、水平駆動信号の1周期で消費される電荷量は3Qとなるが、従来の固体撮像装置における電荷消費量(4Q)に比べると少なくなっている。
その結果、水平転送部での電力消費を、その駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる固体撮像装置を実現することができる効果が得られる。
なお、上記実施形態1および2では、水平駆動回路は、第1および第2の水平駆動信号として一定の波形のパルス信号を出力する構成としているが、この水平駆動回路は、外部からの制御信号により、第1および第2の水平駆動信号としての同一周期の2つのパルス信号の一方あるいは両方の波形を切替えるものでもよい。
(実施形態3)
図9は、本発明の実施形態3によるCCD型固体撮像装置(以下、単に固体撮像装置という。)を説明する図であり、図9(a)は、この固体撮像装置の全体構成を示し、図9(b)は、該固体撮像装置を構成する水平駆動回路を示している。
この実施形態3の固体撮像装置10bは、実施形態1の固体撮像装置10における水平駆動回路14に代えて、水平駆動部12の第1および第2の水平駆動信号として、実施形態1の同一周期の2つのパルス信号ΦH1aおよびΦH2を用いるモードと、水平駆動部12の第1および第2の水平駆動信号として、逆位相のデューティ比0.5のパルス信号ΦH1およびΦH2を用いるモードとを切替える水平駆動回路14bを備えたものであり、その他の構成は、実施形態1におけるものと同一である。
つまり、この水平駆動回路14bは、デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号P1を生成する第1の基準パルス生成部141bと、該第1の基準パルス信号の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号P2を生成する第2の基準パルス生成部142bと、第1の基準パルス信号P1におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を第1の水平駆動信号ΦH1aとして出力し、第2の基準パルス信号P2を反転させて第2の水平駆動信号ΦH2として出力する第1のパルス処理モードと、該第2の基準パルス信号P2を第1の水平駆動信号ΦH1として出力し、第2の基準パルス信号P2を反転させて第2の水平駆動信号ΦH2として出力する第2のパルス処理モードとを、制御信号Csにより切り換えるよう構成したパルス処理回路143bとを有している。
このような構成の実施形態3による固体撮像装置10bでは、実施形態1の効果に加えて、制御信号Csによりパルス処理回路143bのパルス処理モードを第1の処理モードと第2の処理モードとの間で切替えることにより、固体撮像装置の動作モードを通常動作モードと低消費電力モードとの間で切替えることができるという効果が得られる。
なお、上記実施形態3では、水平駆動回路14bとして、水平駆動部12の第1および第2の水平駆動信号として実施形態1の同一周期の2つのパルス信号ΦH1aおよびΦH2を用いるモードと、水平駆動部12の第1および第2の水平駆動信号として逆位相のデューティ比0.5のパルス信号ΦH1およびΦH2を用いるモードとを切替えるものを示したが、この水平駆動回路14bは、水平駆動部12の第1および第2の水平駆動信号として実施形態2の同一周期の2つのパルス信号ΦH1およびΦH2bを用いるモードと、水平駆動部12の第1および第2の水平駆動信号として逆位相のデューティ比0.5のパルス信号ΦH1およびΦH2を用いるモードとを切替えるものでもよい。
また、上記各実施形態では、水平駆動信号のハイレベルを3Vとして説明したが、水平駆動信号のハイレベルは3Vに限定されるものではなく、例えば2Vなど他の電圧レベルに設定することも可能である。
また、上記各実施形態では、特に説明していないが、水平駆動信号の1周期の時間は例えば50nsであり、この場合、水平駆動信号のハイレベル期間とローレベル期間が反転する周波数は40MHzである。ただし、水平駆動信号の1周期の時間も50nsに限定されるものではなく、その2倍あるいは1/2倍といったようにこれよりも大きくてもあるいは小さくてもよい。
また、上記各実施形態では、各転送ゲートG1、G2を構成する第1層ゲート電極は、第1層目の導電性膜のパターニングにより形成して得られたゲート電極とし、各転送ゲートG1、G2を構成する第2層ゲート電極は、第1層目の導電性膜に形成した第2の導電性膜のパターニングにより得られたゲート電極としているが、各転送ゲートG1、G2を構成する2つの電極は同一の導電性膜のパターニングにより形成したものでもよい。
さらに、上記実施形態1ないし3では、特に説明しなかったが、上記実施形態1ないし3の固体撮像装置の少なくともいずれかを撮像部に用いた、例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの、画像入力デバイスを有した電子情報機器について以下簡単に説明する。
(実施形態4)
図10は、本発明の実施形態4として、上記実施形態1から実施形態3のいずれかの実施形態による固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
図10に示す本発明の実施形態4による電子情報機器90は、本発明の上記実施形態1から実施形態3の固体撮像装置の少なくともいずれかを、被写体の撮影を行う撮像部91として備えたものであり、このような撮像部による撮影により得られた高品位な画像データを記録用に所定の信号処理した後にデータ記録する記録メディアなどのメモリ部92と、この画像データを表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示する液晶表示装置などの表示部93と、この画像データを通信用に所定の信号処理をした後に通信処理する送受信装置などの通信部94と、この画像データを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力部95とのうちの少なくともいずれかを有している。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、固体撮像装置およびその駆動方法、並びに電子情報機器の分野において、水平転送部での電力消費を、その駆動回路の構成の複雑化を招くことなく低減することができる固体撮像装置およびその駆動方法、並びに、このような固体撮像装置を備えた電子情報機器を実現することができる。
1 半導体基板
2 ゲート絶縁膜
3 層間絶縁膜
10、10a、10b 固体撮像装置
11 垂直転送部
12 水平転送部
13 垂直駆動回路
14、14a、14b 水平駆動回路
15 出力部
90 電子情報機器
91 撮像部
92 メモリ部
93 表示部
94 通信部
95 画像出力部
141 第1の基準パルス生成部
141a 基準パルス生成部
142 第2の基準パルス生成部
143、143a、143b パルス処理回路
C コンデンサ
Cs 制御信号
G1 第1の転送ゲート
G2 第2の転送ゲート
Ga 第1層ゲート電極
Gb 第2層ゲート電極
Hd 水平転送方向
P1 第1の基準パルス信号
P2 第2の基準パルス信号
P3 基準パルス信号
PD 受光部
Sc 信号電荷
Tw1 第1の転送ゲートの直下の領域
Tw2 第2の転送ゲートの直下の領域
ΦH1、ΦH1a 第1の水平駆動信号
ΦH2、ΦH2b 第2の水平駆動信号
ΦV1 第1の垂直駆動信号
ΦV2 第2の垂直駆動信号
ΦV3 第3の垂直駆動信号
ΦV4 第4の垂直駆動信号

Claims (14)

  1. 入射光の光電変換により信号電荷を生成する受光部と、該受光部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部と、該電荷転送部を駆動する駆動回路とを備えた固体撮像装置であって、
    該電荷転送部は、電荷転送経路に沿って交互に配置された第1の転送電極および第2の転送電極を有し、
    該駆動回路は、
    該第1の転送電極に印加する第1の駆動信号および該第2の転送電極に印加する第2の駆動信号として、同一周期の2つのパルス信号を、少なくとも一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する、固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、一方のパルス信号のデューティ比が他方のパルス信号のデューティ比とは異なるよう生成する、固体撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号のハイレベルの期間とその他方のパルス信号のローレベルの期間とが部分的に重なり、かつその他方のパルス信号のハイレベル期間と一方のパルス信号のローレベル期間とが部分的に重なるよう生成する、固体撮像装置。
  4. 請求項1または2に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号のローレベルの期間にその他方のパルス信号のハイレベルの期間が含まれ、かつその他方のパルス信号のローレベルの期間にその一方のパルス信号のハイレベルの期間が含まれるよう生成する、固体撮像装置。
  5. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号のデューティ比がその他方のパルス信号のデューティ比と一致するよう生成する、固体撮像装置。
  6. 請求項1または請求項5に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、前記同一周期の2つのパルス信号を、該2つのパルス信号の波形が一致し、かつその一方のパルスの位相がその他方のパルスの位相に対してずれるよう生成する、固体撮像装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、
    デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号を生成する第1の基準パルス生成部と、
    該第1の基準パルス信号の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号を生成する第2の基準パルス生成部と、
    該第1の基準パルス信号におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該第2の基準パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力するパルス処理回路とを有する、固体撮像装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、
    デューティ比が0.5である基準パルス信号を生成する基準パルス生成部と、
    該基準パルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該基準パルス信号の位相をずらせた位相変更パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力するパルス処理回路とを有する、固体撮像装置。
  9. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、
    デューティ比が0.5である第1の基準パルス信号を生成する第1の基準パルス生成部と、
    該第1の基準パルス信号の周波数より低い周波数を有する、デューティ比が0.5である第2の基準パルス信号を生成する第2の基準パルス生成部と、
    該第1の基準パルス信号におけるパルスを間引いて得られる間引きパルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該第2の基準パルス信号を反転させて該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第1のパルス処理モードと、該第2の基準パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該第2の基準パルス信号を反転させて該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第2のパルス処理モードとを有し、該第1のパルス処理モードと該第2のパルス処理モードとを制御信号により切り換えるよう構成したパルス処理回路とを有する、固体撮像装置。
  10. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    前記駆動回路は、
    デューティ比が0.5である基準パルス信号を生成する基準パルス生成部と、
    該基準パルス信号を前記同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該基準パルス信号の位相をずらせた位相変更パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第1のパルス処理モードと、該基準パルス信号を該同一周期の2つのパルス信号の一方として出力し、該基準パルス信号を反転させて該同一周期の2つのパルス信号の他方として出力する第2のパルス処理モードとを有し、該第1のパルス処理モードと該第2のパルス処理モードとを制御信号に基づいて切り換えるよう構成したパルス処理回路とを有する、固体撮像装置。
  11. 入射光の光電変換により信号電荷を生成する受光部と、該受光部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部とを備え、該電荷転送部は、電荷転送経路に沿って交互に配置された第1の転送電極および第2の転送電極を有する固体撮像装置を駆動する方法であって、
    該第1の転送電極に第1の駆動信号を印加し、該第2の転送電極に第2の駆動信号を印加して該電荷転送部にて信号電荷を転送するステップを含み、
    該ステップでは、
    該第1の駆動信号および該第2の駆動信号として同一周期の2つのパルス信号を、少なくとも一方のパルス信号が他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する、固体撮像装置の駆動方法。
  12. 請求項11に記載の固体撮像装置の駆動方法において、
    前記信号電荷を転送するステップでは、
    前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する、固体撮像装置の駆動方法。
  13. 請求項11に記載の固体撮像装置の駆動方法において、
    前記信号電荷を転送するステップでは、
    前記同一周期の2つのパルス信号を、その一方のパルス信号がその他方のパルス信号のハイレベル期間内に立ち上がり、かつその他方のパルス信号がその一方のパルス信号のローレベル期間内に立ち上がるよう生成する、固体撮像装置の駆動方法。
  14. 被写体の撮像を行う撮像部を備えた電子情報機器であって、
    該撮像部は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の固体撮像装置である電子情報機器。
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