JP2013131478A - 端子付き電線およびその製造方法 - Google Patents

端子付き電線およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013131478A
JP2013131478A JP2012075097A JP2012075097A JP2013131478A JP 2013131478 A JP2013131478 A JP 2013131478A JP 2012075097 A JP2012075097 A JP 2012075097A JP 2012075097 A JP2012075097 A JP 2012075097A JP 2013131478 A JP2013131478 A JP 2013131478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
terminal
electric wire
wire
bottom plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012075097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5800200B2 (ja
Inventor
Takuji Otsuka
拓次 大塚
Hiroki Hirai
宏樹 平井
Junichi Ono
純一 小野
Kenji Miyamoto
賢次 宮本
Tomoya Ota
智也 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012075097A priority Critical patent/JP5800200B2/ja
Publication of JP2013131478A publication Critical patent/JP2013131478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5800200B2 publication Critical patent/JP5800200B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】良好な電気的性能と芯線の保持力とを両立できる端子付き電線およびその製造方法を提供する。
【解決手段】芯線を含む電線と、電線の端部から露出する芯線に圧着される端子とを備え、端子は、前記芯線が載置される底板と、底板の両側部から側方に延出されて底板上に載置された芯線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、底板の一端部からその長さ方向に延設されて相手側端子と接続される接続部と、を備える端子付き電線であって、一対のバレルの幅方向における接続部側はその反対側と比較してほぼ全周にわたって肉厚に形成されて芯線に対して高圧縮部とされており、一対のバレルの幅方向における接続部とは反対側は接続部側と比較してほぼ全周にわたって肉薄に形成されて芯線に対して低圧縮部とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、端子付き電線およびその製造方法に関する。
従来、電線から露出する芯線に、端子に形成されたバレルを外側から巻き付けるように圧着することにより、電線と端子とを電気的に接続した端子付き電線が知られている。芯線は複数の金属製の素線が撚り合されて形成されている。
芯線を構成する素線の表面に酸化被膜が形成されると、芯線と端子の電気抵抗、又は素線同士の電気抵抗が大きくなることが懸念される。電気抵抗を小さくするためには、芯線に対して高い圧力でバレルを巻き付けることにより、素線の表面の酸化被膜を破壊することが考えられる。この結果、素線の表面に形成された酸化被膜が破れて素線の新生面が露出し、この新生面同士、又は新生面と端子とが接触することにより、電気抵抗が小さくなることが期待された。
しかしながら上記の手法によると、芯線の断面積が大きく減少するため、機械的強度、特に衝撃的な荷重に対する引張強度(より具体的には圧着端子が電線を保持する強度)が低下する。特に、芯線がアルミ製の場合には、素線表面の酸化被膜を破壊するために銅製の芯線と比較してより高圧縮で圧着しなければならないことが知られているが、背反として、素線切れの問題があり、素線切れを防止するためにはできる限り低圧縮で圧着することが望ましい。
上記の問題を解決するため、特許文献1では、バレルの端縁部に電線の軸方向外方に延びる延出片を形成し、これをバレルの芯線の接触面に折り返す技術が開示されている。このような構成とすることにより、バレルの電線の軸方向の前後において芯線に対して圧縮率に差を与えることができ、端子付き電線の機械的強度の確保と、電線と端子との間の電気抵抗を小さくすることと、を両立させることができる。
特開2010−62097号公報
しかしながら、上記のように圧着部の周方向の一部だけ厚みを異ならせる構成では、圧着時、周方向において厚みが薄い箇所に集中的に力が加わってしまい、圧着後の芯線を径方向において均質な状態とすることができなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、良好な電気的性能と電線(芯線)の保持力とを両立できる端子付き電線およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた本願発明は、芯線を含む電線と、前記電線の端部から露出する前記芯線に圧着された端子とを備え、前記端子は、前記芯線が載置される底板と、前記底板の両側部から側方に延出されて前記底板上に載置された前記芯線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、前記底板の一端部からその長さ方向に延設されて相手側端子と接続される接続部と、を備える端子付き電線であって、前記一対のバレルの幅方向における前記接続部側はその反対側と比較してほぼ全周にわたって肉厚に形成されて前記芯線に対して高圧縮部とされており、前記一対のバレルの幅方向における前記接続部とは反対側は前記接続部側と比較してほぼ全周にわたって肉薄に形成されて前記芯線に対して低圧縮部とされているところに特徴を有する。
上述した本発明の端子付き電線によれば、一対のバレルの幅方向(電線の軸方向)における接続部側がその反対側と比較してほぼ全周にわたって肉厚とされており、芯線は高圧縮な状態(高圧縮部)とされているから、この部分においてはバレルの芯線のかしめ時に芯線の表面に形成された酸化被膜がしっかりと破壊されて、芯線同士および芯線とバレルとが良好な導電状態とされる。また、肉厚とされる部分がほぼ全周にわたっていることにより、圧着時、芯線はどの方向からもほぼ均一な力で加圧されるので、圧着後の芯線の状態を径方向において均質とすることができる。
一方、一対のバレルの幅方向(電線の軸方向)における接続部とは反対側は、接続部側と比較してほぼ全周にわたって肉薄とされることにより、芯線は低圧縮な状態(低圧縮部)とされている。従って、この部分においてはバレルの芯線に対する保持力を高めることができる。
特に、高圧縮部と低圧縮部との境界部分においては、芯線同士が強くこすれ合うことにより酸化被膜が破壊され、芯線同士が確実に電気的に接続される。
また、一対のバレルの幅方向においてその厚みを異ならせる具体的な構成として、バレルに板状の中子を重ね合わせる構成がある。このような構成によれば、従来の端子を使用してその底板およびバレルに中子を重ね合わせ、従来通りに芯線に対してバレルを圧着させるだけなので、新たな製造装置を必要とせず、良好な導電性の確保と電線(芯線)保持力の確保を両立しながら、かつ安価に製造可能な端子付き電線が得られる。さらに、中子の厚みや枚数、幅を調整することにより、バレルおよび底板の芯線に圧着させる部分の厚みや幅を簡単に変更することができる。
また、中子の幅方向における接続部と反対側の辺の角部を、その長さ方向に沿って傾斜面としておくことにより、段差による芯線の切れを防止することができる。
また、高圧縮部の圧縮率は50%よりも小さく設定することが好ましく、35%以下とすることがより好ましく、25%以下とすることがさらに好ましく、20%以下とすることが特に好ましい。圧縮率を50%よりも小さくすることで芯線の酸化被膜を破壊することができる。また、圧縮率を35%以下とすると、芯線を構成する素線の表面同士が微視的に凝着するので電気的抵抗値を小さくすることができる。更に、圧縮率を25%以下とすると、素線同士が巨視的に凝着するので、電気的抵抗値を更に小さくすることができる。更に、圧縮率を20%以下にすると、素線同士を確実に凝着させることができるので、電気的抵抗値を確実に小さくすることができる。
また、高圧縮部の圧縮率は50%より大ききいことが好ましく、60〜90%であることがより好ましく、70〜80%とすることが特に好ましい。圧縮率を50%より大きくすることにより、電線(芯線)保持力を確実にするためである。
なお、上述した圧縮率は、{(圧縮後の導体の断面積)/(圧縮前の導体の断面積)}×100(%)で定義される。圧縮率は、例えば、バレル圧着前および圧着後の芯線を直接切断して断面積を測定することにより算出される。また、圧縮率は、例えば、バレル圧着前および圧着後のバレルの高さ寸法により算出することもできる。
また、中子を予め端子の底板に仮留めしておいてもよい。仮留めの方法としては、ロウ付け、溶接、接着の他、例えば一方に爪部を形成して他方側の係止部に係止する等、任意の方法を採用することができる。
あるいは、端子に、一対のバレルの接続部側に並んで底板の両側部から側方に延出する一対の中子用バレルを設けるとともに、中子に中子用バレルに圧着される被圧着部を設けておき、中子の被圧着部に対して中子用バレルを圧着することにより、中子を端子に固定する構成としてもよい。このような構成の場合は、従来の端子を使用することはできないが、一台のプレス機にて中子の固定(被圧着部のかしめ)と芯線のかしめを行うことが可能となり、ロウ付けや溶接、接着等の仮留め工程が不要となる。
また、中子の長さを一対のバレルの両端部間の長さよりも若干短く形成しておくことにより、一対のバレルを芯線に巻き付けるように圧着した場合に、一対のバレルの各先端部の付き合わせ部分をもたつかせることなくすっきりさせ、開き難くすることができる。
さらに、中子のうち芯線と接する面に凹凸部が設ける構成としてもよい。凹凸部としては溝部、突部、セレーション等任意の形態とすることができ、このような構成とすることにより、芯線の表面に形成された酸化被膜をより破壊し易くなり、導電性を高めることが可能となる。
本発明によれば、端子において、より良好な電気的性能と電線(芯線)の保持力とを両立できる。
本発明の実施形態1における端子付き電線の分解斜視図 同じく中子を端子に重ね合わせた状態の斜視図 同じく端子付き電線の側面図 同じく底板および一対のバレルの断面図 同じく底板および一対のバレルに中子を重ね合わせた状態を示す断面図 同じく一対のバレルを芯線に圧着する際の概念図 同じく高圧縮部の断面図(図3のA−A断面図) 同じく低圧縮部の断面図(図3のB−B断面図) 本発明の実施形態2における端子付き電線の分解斜視図 同じく中子の平面図 同じく中子の側面図 同じく中子の背面図 同じく中子を端子に重ね合わせた状態の平面図 同じく中子の圧着部を端子の中子圧着用バレルによりかしめた状態の斜視図 同じく端子付き電線の側面図 他の実施形態に係る中子の斜視図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図8を参照しつつ説明する。本実施形態の端子付き電線10は、図3に示すように、芯線11を含む電線13と、この電線13の端部から露出する芯線11に圧着される雌端子20(端子の一例)とを備えるものである。
電線13は、複数の金属製の素線60を撚り合わせてなる芯線11と、芯線11の外周を覆う合成樹脂製の絶縁被覆12とを備える。芯線11は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等、必要に応じて任意の金属を用いることができる。本実施形態においては、アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられている。
雌端子20は一般的に使用されているものであり、金属板材を所定形状にプレス加工することにより形成されている。金属板材は銅又は銅合金等、必要に応じて任意の金属を用いることができる。本実施形態では銅又は銅合金が用いられる。また、金属板材にはスズ、ニッケル等任意の金属によるメッキが施されていてもよい。本実施形態ではスズメッキが施されている。
図1に示すように、雌端子20は、電線13の端部側で露出された芯線11が載置される底板21と、底板21の両側部から立ち上がるように延出された概ね矩形状をなす一対のワイヤーバレル22,22(バレルの一例)と、同じく底板21の両側部から一対のワイヤーバレル22,22と並んで立ち上がるように延出された一対のインシュレーションバレル23,23と、底板21のうちインシュレーションバレル23,23とは反対側の端部から電線13の軸方向に沿って設けられ、図示しない雄端子と接続される接続部24と、を備える。
接続部24は角筒状をなしており、図1の背面側(図1の右奥方側)から雄端子が挿入可能になっている。接続部24の内部には弾性変形可能な弾性接触片25が片持ち状に設けられており、この弾性接触片25が図示しない雄端子と弾性的に接触することにより、雄端子と雌端子20とが電気的に接続される。また、接続部24の下端縁部前方(図1の左手前)には、位置決め用のスタビライザ28が切り起こし形成されている。
また、底板21及び一対のワイヤーバレル22,22には、電線13の軸方向と直交する方向に延びる複数の凹部26が、電線13の軸方向に間隔を空けて並んで形成されている。底板21及びワイヤーバレル22,22は、芯線11に圧着される圧着部27とされている。
本実施形態においては、このような従来型の雌端子20に、中子15を組み合わせる。中子15は、図1に示すように、雌端子20と同種類の細長い金属板を、芯線11に圧着前の底板21および一対のワイヤーバレル22,22(圧着部27)にぴったり重なる角度に折り曲げたものである。中子15の長さは、一対のワイヤーバレル22,22の両端部間より若干短く形成されているとともに、その幅は、ワイヤーバレル22の幅の約1/2に設定されている。中子15は、後述するように、ワイヤーバレル22の幅方向(雌端子20の軸方向)における接続部24側に重ね合わされて使用される。
次に、本実施形態の端子付き電線10の製造方法について説明する。まず、中子15を雌端子20の圧着部27に重ね合わせる。この場合の中子15の位置は、ワイヤーバレル22の両側部のうち接続部24側の側縁部にぴったり沿う位置とする。これにより中子15は、ワイヤーバレル22の幅方向(雌端子20の軸方向)における接続部24寄りに位置することとなる(図2参照)。
次に、中子15が雌端子20に対して動かないように、レーザーを照射してピンポイント溶接を行い、仮留めする。
次に、電線13の端部から露出された芯線11を雌端子20の底板21上に載置し、図6に示すように、雌端子20を圧着装置のアンビル30上に位置決めして、雌端子20の上方に配されたクリンパ31を下降させる。これにより、一対のワイヤーバレル22,22および中子15は芯線11に巻き付くように湾曲され、圧着される。
この時、一対のワイヤーバレル22,22の一部には予め中子15が重ねられた状態とされているから、芯線11はワイヤーバレル22の位置によりその圧縮率が異なった状態とされる。すなわち、ワイヤーバレル22のうち接続部24寄りでは、図7に示すように、芯線11はワイヤーバレル22および中子15によりその周囲を圧縮されているので、高圧縮な状態とされている(高圧縮部11Aとする)。一方、ワイヤーバレル22のうち接続部24とは反対寄りでは、図8に示すように、芯線11はワイヤーバレル22に圧縮されるだけなので、低圧縮な状態とされている(低圧縮部11Bとする)。
高圧縮部11Aにおける芯線11の圧縮率は、芯線11の表面の酸化皮膜を破壊して電気抵抗が小さく良好な電気的性能を確保するために50%より小さくすることが好ましく、35%とすることがより好ましく、25%以下とすることが更に好ましく、20%以下とすることが特に好ましい。
圧縮率を50%よりも小さくすることで芯線11の酸化被膜を破壊することができる。これにより、芯線11と雌端子20との電気抵抗値を小さくすることができる。また、圧縮率を35%以下とすると、芯線11を構成する素線60の表面同士が微視的に凝着するので電気的抵抗値を小さくすることができる。更に、圧縮率を25%以下とすると、素線60同士が巨視的に凝着するので、電気的抵抗値を更に小さくすることができる。更に、圧縮率を20%以下にすると、素線60同士を確実に凝着させることができるので、電気的抵抗値を確実に小さくすることができる。
また、低圧縮部11Bにおける芯線11の圧縮率は、芯線11の切れを防止して良好な電線(芯線)保持力を確保するために50%よりも大きいことが好ましく、60〜90%であることがより好ましく、70〜80%とすることが特に好ましい。
また、中子15の長さは一対のワイヤーバレル22,22の両端部間の長さよりも若干短く設定してあるので、一対のワイヤーバレル22,22の各先端部の付き合わせ部分はしっかり圧着され、開き難くされている。換言すると、一対のワイヤーバレル22,22を芯線11に巻き付けるように圧着した場合に、一対のワイヤーバレル22,22の各先端部の付き合わせ部分をもたつかせることなくすっきりさせ、開き難くすることができるのである。
このように、本実施形態によれば、圧着部27において芯線11の軸方向における圧縮率が異なる構成とされているから、高圧縮とされている接続部24側(高圧縮部11A)では芯線11のかしめ時に芯線11の表面に形成された酸化被膜がしっかりと破壊されて、芯線11同士および芯線11とワイヤーバレル22とが良好な導電状態とされ、低圧縮とされている接続部24とは反対側(低圧縮部11B)ではワイヤーバレル22の芯線11に対する保持力を確保することができる。
すなわち、本発明の端子付き電線10によれば、従来の雌端子20をそのまま使用しながら、中子15を重ね合わせるという簡単な工程を追加するだけで、良好な導電性の確保と電線(芯線)保持力の確保を両立することが可能となる。
また、本実施形態によれば、高圧縮部11Aと低圧縮部11Bとの間の領域において、隣接する芯線11同士が強くこすれ合うことにより、芯線11の表面に形成された酸化被膜が確実に破壊される。これにより、隣り合う素線60同士の電気的な接続を図ることができるようになっている。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図9ないし図15を参照しつつ説明する。本実施形態の端子付き電線40は、図9に示すようにLA端子50(端子の一例)に適用したものであって、以下、上記実施形態1と重複する部分は説明を省略する。
本実施形態のLA端子50は、銅又は銅合金等の金属板材を所定形状にプレス加工することにより形成されており、電線13の端部側で露出された芯線11が載置される底板51と、底板51の両側部から立ち上がるように延出された概ね矩形状をなす一対のワイヤーバレル52,52(バレルの一例)と、同じく底板51の両側部から一対のワイヤーバレル52,52と並んで立ち上がるように延出された一対のインシュレーションバレル53,53と、底板51のうちワイヤーバレル52側の端部から電線13の軸方向に沿って設けられ、図示しない端子台およびボルトと接続される環状の接続部54と、を備える。さらに接続部54の基部54Aからは、概ね矩形状をなす一対の中子用バレル58,58が、ワイヤーバレル52,52と並んで立ち上がるように設けられている。
また、底板51及び一対のワイヤーバレル52,52には、電線13の軸方向と直交する方向に延びる複数の凹部56が、電線13の軸方向に間隔を空けて並んで形成されている。底板51及びワイヤーバレル52,52は、芯線11に圧着される圧着部57とされている。
本実施形態の中子45は、LA端子50と同種類の金属板からなり、図10の平面図に示すように、中子本体46と被圧着部47とが連結部48により連結された、上方から見て概ねH形状をなす部材である。図13に示すように、中子本体46の長さは、一対のワイヤーバレル52,52の両端部間より若干短く形成されているとともに、その幅は、ワイヤーバレル52の幅の約1/3に設定されている。また、中子本体46のうち、接続部54とは反対側の辺の角部は長さ方向に沿って面取りされて、傾斜面46Aとされている。一方、被圧着部47の長さは底板51から延出された接続部54の基部54Aの幅と略同じに形成されている。
中子45は、後述するように、ワイヤーバレル52の幅方向(LA端子50の軸方向)における接続部54側に重ね合わされて使用される。図14に示すように、被圧着部47は中子用バレル58,58によってLA端子50にかしめ付けられている。
次に、本実施形態の端子付き電線60の製造方法について説明する。まず、中子45をLA端子50に重ね合わせる。詳細には、中子45の被圧着部47をLA端子50の基部54Aに重ねると共に、中子本体46を圧着部57に重ね合わせる。中子本体46はワイヤーバレル52のうち接続部54寄りの位置に配される。
次に、中子45がLA端子50に対して動かないように、中子用バレル58,58を被圧着部47に向かって倒れるように変形させて、圧着部47をかしめ付ける。
次に、電線13の端部から露出された芯線11をLA端子50の底板51上に載置し、一対のワイヤーバレル52,52および中子本体46を、芯線11に巻き付くように湾曲させて、芯線11にワイヤーバレル52及び中子本体46を圧着する。これにより端子付き電線40が完成する。
本実施形態によれば、被圧着部47を一対の中子用バレル58,58でかしめ付けるという簡易な手法により、中子45をLA端子50に仮留めすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態においては、中子15は平坦な板状のものを使用する形態を示したが、例えば図16に示すように、中子18の表面に凹凸を形成しておくこともできる。凹凸としては、溝状のものや突状のもの、セレーション19等が挙げられ、芯線の表面に形成された酸化膜を破壊し易いようにエッジを有するものが好ましい。
(2)上記実施形態においては、端子に中子を仮留めしておく構成としたが、仮留めは必ずしも必要でない。
(3)また、中子の端子に対する仮留めの方法は、スポット溶接に限らず、ロウ付け、接着の他、例えば一方に爪部を形成して他方側の係止部に係止する等、任意の方法を採用することができる。例えば、実施形態2においては、LA端子50に中子用バレル58を形成したが、中子45に、LA端子50を圧着するためのバレルを形成してもよい。
(3)上記実施形態では、1枚の中子を端子に重ね合わせる構成としたが、複数枚重ねる構成としてもよい。またこの場合、同じ大きさの中子でなくてもよく、例えば大きさ(幅)が異なる中子を階段状になるように重ね合わせて、圧着部の厚みを変化させるようにしてもよい。
(4)さらに、幅方向に厚みの異なる1枚の中子を使用して、圧着部の厚みを変化させる構成とすることもできる。
10,40…端子付き電線
11…芯線
13…電線
15,45…中子
19…セレーション(凹凸部)
20…雌端子(端子)
21,51…底板
22,52…ワイヤーバレル
24,54…接続部
27,57…圧着部
46…中子本体
46A…傾斜面
47…被圧着部
48…連結部
50…LA端子(端子)
58…中子用バレル
60…素線

Claims (19)

  1. 芯線を含む電線と、前記電線の端部から露出する前記芯線に圧着された端子とを備え、
    前記端子は、前記芯線が載置される底板と、前記底板の両側部から側方に延出されて前記底板上に載置された前記芯線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、前記底板の一端部からその長さ方向に延設されて相手側端子と接続される接続部と、を備え、
    前記一対のバレルの幅方向における前記接続部側はその反対側と比較してほぼ全周にわたって肉厚に形成されて前記芯線に対して高圧縮部とされており、前記一対のバレルの幅方向における前記接続部とは反対側は前記接続部側と比較してほぼ全周にわたって肉薄に形成されて前記芯線に対して低圧縮部とされていることを特徴とする端子付き電線。
  2. 前記バレルに板状の中子を重ね合わせることにより前記バレルの幅方向における厚みが異なるようにされていることを特徴とする請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記中子の前記接続部と反対側の辺の角部は面取りされていることを特徴とする請求項2に記載の端子付き電線。
  4. 前記中子の長さは、前記一対のバレルの両端部間の長さよりも短く形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の端子付き電線。
  5. 前記中子のうち前記芯線と接する面には凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の端子付き電線。
  6. 前記中子には前記接続部に向かって延びる被圧着部が形成されており、前記底板と前記接続部との間の位置には、前記延設部に巻き付くように圧着される中子用バレルが形成されている請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載の端子付き電線。
  7. 前記芯線は複数の金属製の素線を含み、
    {(圧縮後の導体の断面積)/(圧縮前の導体の断面積)}×100(%)で定義された圧縮率について、前記低圧縮部の圧縮率は50%よりも大きく設定されており、前記高圧縮部の圧縮率は50%よりも小さく設定されている請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の端子付き電線。
  8. 前記高圧縮部の圧縮率は、35%以下に設定されている請求項7に記載の端子付き電線。
  9. 前記高圧縮部の圧縮率は、25%以下に設定されている請求項8に記載の端子付き電線。
  10. 前記高圧縮部の圧縮率は、20%以下に設定されている請求項9に記載の端子付き電線。
  11. 芯線を含む電線と、前記電線の端部から露出する前記芯線に圧着される端子とを備え、
    前記端子は、底板と、前記底板の両側部から側方に延出された一対のバレルと、前記底板の一端部からその長さ方向に延設されて相手側端子と接続される接続部と、を備えた端子付き電線の製造方法であって、
    前記端子の前記底板および前記一対のバレルの幅方向における前記接続部側に板状の中子を重ね合わせる工程と、
    前記電線から露出された前記芯線を前記端子の前記底板および前記底板に重ね合わされた中子上に載置する工程と、
    前記一対のバレルおよび前記一対のバレルに重ね合わされた中子を前記芯線に巻きつけて圧着する工程と、
    を実行することを特徴とする端子付き電線の製造方法。
  12. 前記芯線は複数の金属製の素線を含むものであって、前記一対のバレルの幅方向における前記接続部側の前記芯線に対する圧縮率が50%よりも小さく、前記接続部と反対側の前記芯線に対する圧縮率が50%よりも大きいことを特徴とする請求項11に記載の端子付き電線の製造方法。
  13. 前記高圧縮部の圧縮率は、35%以下に設定されている請求項12に記載の端子付き電線の製造方法。
  14. 前記高圧縮部の圧縮率は、25%以下に設定されている請求項13に記載の端子付き電線の製造方法。
  15. 前記高圧縮部の圧縮率は、20%以下に設定されている請求項14に記載の端子付き電線の製造方法。
  16. 前記中子を前記端子の底板に仮留めする工程を含むことを特徴とする請求項11ないし請求項15のいずれか一項に記載の端子付き電線の製造方法。
  17. 前記端子には、前記一対のバレルの前記接続部側に中子用バレルが設けられるとともに、前記中子には前記中子用バレルに圧着される被圧着部が設けられており、前記中子の被圧着部に対して前記中子用バレルを圧着する工程を含むことを特徴とする請求項11ないし請求項16のいずれか一項に記載の端子付き電線の製造方法。
  18. 前記中子の長さは前記一対のバレルの両端部間の長さよりも短く形成されていることを特徴とする請求項11ないし請求項17のいずれか一項に記載の端子付き電線の製造方法。
  19. 前記中子のうち前記芯線と接する面には凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項11ないし請求項18のいずれか一項に記載の端子付き電線の製造方法。
JP2012075097A 2011-11-21 2012-03-28 端子付き電線およびその製造方法 Active JP5800200B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012075097A JP5800200B2 (ja) 2011-11-21 2012-03-28 端子付き電線およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011254044 2011-11-21
JP2011254044 2011-11-21
JP2012075097A JP5800200B2 (ja) 2011-11-21 2012-03-28 端子付き電線およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013131478A true JP2013131478A (ja) 2013-07-04
JP5800200B2 JP5800200B2 (ja) 2015-10-28

Family

ID=48908858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012075097A Active JP5800200B2 (ja) 2011-11-21 2012-03-28 端子付き電線およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5800200B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018092597A1 (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社オートネットワーク技術研究所 圧着端子および端子付き電線

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58118669U (ja) * 1982-02-05 1983-08-12 株式会社三英社製作所 電線接続端子用スペ−サ−
JP2009123622A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Yazaki Corp アルミ電線用圧着端子
JP2009283458A (ja) * 2008-04-23 2009-12-03 Fujikura Ltd 圧着接続構造
JP2010027299A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子金具
JP2011070849A (ja) * 2009-09-24 2011-04-07 Hitachi Cable Ltd アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58118669U (ja) * 1982-02-05 1983-08-12 株式会社三英社製作所 電線接続端子用スペ−サ−
JP2009123622A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Yazaki Corp アルミ電線用圧着端子
JP2009283458A (ja) * 2008-04-23 2009-12-03 Fujikura Ltd 圧着接続構造
JP2010027299A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子金具
JP2011070849A (ja) * 2009-09-24 2011-04-07 Hitachi Cable Ltd アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018092597A1 (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社オートネットワーク技術研究所 圧着端子および端子付き電線

Also Published As

Publication number Publication date
JP5800200B2 (ja) 2015-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101607039B1 (ko) 단자 피팅
WO2013051480A1 (ja) 圧着端子
WO2010024033A1 (ja) 端子金具及び端子金具の製造方法
JP2020013633A (ja) 端子付き電線及びその製造方法
JP2009266469A (ja) 端子の圧着構造
WO2018198894A1 (ja) 電線の接続構造、およびハーネスの製造方法
JP5704422B2 (ja) 端子付き電線
JP5741409B2 (ja) 端子金具、及び端子付き電線
JP5434095B2 (ja) 電線接続スリーブ、リペア電線、電線接続スリーブの製造方法、および電線の接続方法
JP2019029265A (ja) 端子付き電線
JP6786312B2 (ja) 圧着端子
WO2017195597A1 (ja) 圧着端子、電線の接続構造、圧着端子の製造方法、および端子付き電線の製造方法
JP5800200B2 (ja) 端子付き電線およびその製造方法
WO2018092597A1 (ja) 圧着端子および端子付き電線
JP2011090804A (ja) 端子金具付き電線および端子金具付き電線の製造方法
JP2010073346A (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP5088578B2 (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP2017168400A (ja) 端子付電線及びその製造方法
JP5757226B2 (ja) 端子及び端子付き電線
JP5838939B2 (ja) 端子付き電線
JP5151936B2 (ja) 端子金具及びその製造方法
JP5838938B2 (ja) 端子付き電線
JP5195191B2 (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
WO2016186021A1 (ja) 端子、及び端子付き電線
JP5720955B2 (ja) 端子の製造方法および連鎖端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150812

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5800200

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150