JP5088578B2 - 端子金具及び端子金具付き電線 - Google Patents

端子金具及び端子金具付き電線 Download PDF

Info

Publication number
JP5088578B2
JP5088578B2 JP2008229071A JP2008229071A JP5088578B2 JP 5088578 B2 JP5088578 B2 JP 5088578B2 JP 2008229071 A JP2008229071 A JP 2008229071A JP 2008229071 A JP2008229071 A JP 2008229071A JP 5088578 B2 JP5088578 B2 JP 5088578B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
wire
barrel
core wire
terminal fitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008229071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010062097A (ja
Inventor
水谷  嘉宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2008229071A priority Critical patent/JP5088578B2/ja
Publication of JP2010062097A publication Critical patent/JP2010062097A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5088578B2 publication Critical patent/JP5088578B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Description

本発明は、端子金具及び端子金具付き電線に関する。
従来より、電線から露出する芯線に、端子金具に形成されたバレルを金型によって圧着してなる端子金具付き電線が知られている。
上記の芯線の表面に酸化膜が形成されると、電線と端子金具の電気抵抗が大きくなることが懸念される。電気抵抗を小さくするためには、圧着後におけるバレルの高さ(圧着高さ)を小さくすることが考えられる。圧着高さを小さくすることにより芯線に対して大きな圧力でバレルを圧着することができる。この結果、芯線の表面に形成された酸化膜が破れて芯線の新生面が露出し、この新生面と端子金具とが接触することにより電気抵抗が小さくなることが期待された。
しかしながら上記の手法によると、芯線の断面積が大きく減少するため、機械的強度、特に衝撃的な荷重に対する引張強度(より具体的には圧着端子が電線を保持する強度)が低下する。
上記の問題を解決するため、特許文献1では、バレルに、圧着高さの大きな部分と、小さな部分と、を形成する技術が開示されている。これにより、圧着高さの大きな部分は機械的強度の維持に寄与し、圧着高さの小さな部分は電気抵抗を小さくすることに寄与するようになっている。
特開平2005−50736公報
上記の技術によると、端子金具のうち圧着高さの大きい部分と、圧着高さの小さい部分との間に不連続な段差が存在する。この段差が大きくなると、端子金具に亀裂等の損傷が生じやすくなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電線に対する端子金具の圧着高さを電線の延びる方向に大きく変えることなく、端子金具付き電線の機械的強度の確保と、電線と端子金具との間の電気抵抗を小さくすることと、を両立させることを可能にする技術の提供を目的とする。
本発明は、端子金具であって、電線の端部が載置される底板と、前記底板の両側部から側方に延出されて前記電線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、前記底板から延びて相手側端子と接続される接続部と、を備え、
前記バレルは前記電線と接触する接触面を有し、前記バレルには、前記電線の端部側に位置する端縁から、前記電線の延びる方向外方に延びて形成された延出片が前記接触面に折り返されており、前記延出片の延出端部は先細り形状をなしている。
また、本発明は、端子金具付き電線であって、芯線を含む電線と、前記電線の端部から露出する前記芯線に圧着される端子金具と、を備え、前記端子金具は、前記芯線が載置される底板と、前記底板の両側部から側方に延出されて前記芯線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、前記底板から延びて相手側端子と接続される接続部と、を備え、前記バレルは前記芯線と接触する接触面を有し、前記バレルには、前記電線の端部側に位置する端縁から、前記電線の延びる方向外方に延びて形成された延出片が前記接触面に折り返されており、前記延出片の延出端部は先細り形状をなしている。
本発明によれば、バレルの圧着高さに差を設けなくても、すなわち、電線の延びる方向について均一な圧着高さが設定されても、バレルに形成された延出片を折り曲げるという簡便な手法により、バレルにおいて、電線の延びる方向の前後で圧縮率に差を与えることができる。このため、バレルに大きな段差を生じさせることなく、容易に端子金具の圧着を行うことができる。
さらに、本発明によれば、延出片の延出端部は先細り形状をなしている。これにより、圧縮率を連続的に変化させることができる。この結果、急激に圧縮率を小さくすることによって、バレルが圧着される際に芯線が切断されてしまうことを抑制できる。
なお、圧縮率とは、圧着前の芯線の断面積に対する圧着後の芯線の断面積の比率をいう。圧縮率が小さい場合とは圧着高さが小さい場合であり、芯線が比較的に大きい圧力で圧縮された場合を言う。また、圧縮率が大きい場合とは圧着高さが大きい場合であり、芯線が比較的に小さい圧力で圧縮された場合を言う。
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記延出片は三角形状をなしていてもよい。
上記の構成によれば、延出片の先端に形成された角部によって、芯線の表面に形成された酸化膜が剥ぎ取られて、芯線の新生面が露出する。この芯線の新生面と、バレルとが接触することにより、電気抵抗が一層低減される。
前記延出片は、前記バレルから延びて矩形状をなす基部と、前記基部の先端から延びて三角形状をなす先端部と、からなる構成としてもよい。
上記の構成によれば、基部に対応する領域においては、圧縮率を比較的に大きくすることができる。そして、基部から延出される先端部は三角形状をなしているから、先端部に対応する領域おいては、圧縮率が連続的に小さくなる。これにより、比較的に圧縮率の大きな領域を形成することができるから、電線と端子金具との間の電気抵抗を一層低減できる。
前記芯線はアルミニウム又はアルミニウム合金からなる構成としてもよい。
芯線がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる場合、芯線の表面には酸化膜が比較的に形成されやすい。上記の構成は、芯線の表面に酸化膜が形成されやすい場合に有効である。
本発明によれば、電線に対する端子金具の圧着高さを電線の延びる方向について大きく変えることなく、端子金具付き電線の機械的強度の確保と、電線と端子金具との間の電気抵抗を小さくすることと、を両立させることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6を参照しつつ説明する。本実施形態は、芯線10を含む電線11と、この電線11の端部から露出する芯線10に圧着される雌端子金具12(特許請求の範囲に記載の端子金具に相当)と、を備える端子金具付き電線13である。
(電線11)
図1に示すように、電線11は、複数の金属細線を撚り合わせてなる芯線10と、芯線10の外周を覆う合成樹脂製の絶縁被覆14と、を備える。芯線10は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等、必要に応じて任意の金属を用いることができる。本実施形態においては、アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられている。
(雌端子金具12)
雌端子金具12は金属板材を所定形状にプレス加工することにより形成される。金属板材は銅又は銅合金等、必要に応じて任意の金属を用いることができる。本実施形態では銅又は銅合金が用いられる。また、金属板材にはスズ、ニッケル等任意の金属によるメッキが施されていてもよい。本実施形態ではスズメッキが施されている。図2に示すように、雌端子金具12は、電線11の絶縁被覆14の外側から巻き付くように圧着される一対のインシュレーションバレル15と、インシュレーションバレル15に連なって形成されて芯線10が載置される底板16と、底板16の両側部から側方に延出された一対のワイヤーバレル17(特許請求の範囲に記載のバレルに相当)と、底板16から延びて図示しない雄端子金具(特許請求の範囲に記載の相手側端子に相当)と接続される接続部18と、を備える。
接続部18は角筒状をなしており、雄端子金具が挿入可能になっている。接続部18の内部には弾性変形可能な弾性接触片19が形成されており、この弾性接触片19が雄端子金具と弾性的に接触することにより、雄端子金具と雌端子金具12とが電気的に接続される。
図3に示すように、芯線10に圧着する前の状態においては、ワイヤーバレル17は概ね矩形状をなしている。一対のワイヤーバレル17は同形状をなしている。それぞれのワイヤーバレル17には、電線11に雌端子金具12が圧着された状態における電線11の端部側(図3における左側)の端縁に、電線11の延びる方向(図3において矢線Aで示す方向)外方に延びる延出片20が形成されている。2つの延出片20は同形状をなしている。
図3に示すように、延出片20は、延出片20と、ワイヤーバレル17との境界部分から延出片20の延出端部に向かうに従って先細り形状をなしている。詳細には、延出片20は三角形状をなしており、詳細には二等辺三角形状をなしている。延出片20の先端には角部21が形成されている。電線11の延びる方向(図3において矢線Aで示す方向)における延出片20の長さ寸法は、ワイヤーバレル17の、電線11の延びる方向についての長さ寸法よりも短く設定されている。本実施形態においては、電線11の延びる方向についての延出片20の長さ寸法は、ワイヤーバレル17の長さ寸法の略三分の一に設定されている。
図3に示すように、底板16及びワイヤーバレル17には、芯線10と接触する接触面22が形成されている。底板16及びワイヤーバレル17の接触面22には、電線11の延びる方向(図3において矢線Aで示す方向)と直交する方向に延びる3つの凹部23が、電線11の延びる方向に間隔を空けて並んで形成されている。凹部23のうち、電線11の先端側(図3において左側)に位置する凹部23は、他の凹部23に比べて、電線11の延びる方向と直交する方向の長さ寸法が短く設定されている。
図2に示すように、延出片20は、ワイヤーバレル17の接触面22側に折り返されている。電線11の先端側に位置する凹部23の上には、折り返された延出片20と重ならないようになっている。折り返された状態における延出片20は、ワイヤーバレル17のうち電線11の先端側の端縁から略三分の一の領域に位置するようになっている。
(電線11と雌端子金具12との接続構造)
図1に示すように、電線11に雌端子金具12が圧着された状態において、ワイヤーバレル17の圧着後の高さ寸法H(圧着高さ)は、電線11の延びる方向(図1における矢線Aで示す方向)に亘って実質的に同じに設定されている。実質的に同じとは、圧着高さが同じ場合を含むと共に、圧着高さが異なっている場合でも、実質的に同じとみなせる程度に圧着高さが近接している場合を含む。
図4に、図1におけるIV−IV線断面図を示す。図4に示すように、一対のワイヤーバレル17は芯線10に巻き付くように圧着されている。一対のワイヤーバレル17の端縁同士は、雌端子金具12の幅方向(図4における左右方向)の中央付近の位置において互いに当接した状態で、芯線10に外方(図4における上方)から当接している。なお、図4においては、芯線10の詳細な構造については省略して記載してある。以下、図5及び図6においても同様である。
芯線10の外側にワイヤーバレル17が巻き付くように圧着されることにより、機械的強度、特に衝撃的な荷重に対する引張強度(より具体的には圧着端子が電線11を保持する強度)が確保されるようになっている。
芯線10の外側にワイヤーバレル17が巻き付くように圧着されることにより、芯線10にはワイヤーバレル17から圧力が加えられる。すると、芯線10の表面に形成された酸化膜が破れて芯線10の新生面が露出し、この新生面とワイヤーバレル17及び底板16の接触面22とが接触することにより、電線11と雌端子金具12とが電気的に接続される。
また、ワイヤーバレル17から圧力が加えられることにより、芯線10が塑性変形し、底板16及びワイヤーバレル17の接触面22に形成された凹部23内に入り込む。すると、凹部23と接触面22との間に形成されたエッジと、芯線10の表面と、が摺接することにより、芯線10の酸化膜が剥ぎ取られて芯線10の新生面が露出する。この新生面と、ワイヤーバレル17及び底板16の接触面22と、が接触することにより、電線11と雌端子金具12との電気的接続を確実なものとなっている。
図5には、図1におけるV−V線断面図を示す。図5に示すように、ワイヤーバレル17の接触面22側には、折り返された延出片20が位置している。この延出片20の肉厚の分だけ、芯線10に対して実質的に圧着高さが小さくなるようになっている。これにより、芯線10に対してワイヤーバレル17及び延出片20から加えられる圧力が、延出片20がない場合(図4参照)と比べて大きくなる。この結果、芯線10の表面に形成された酸化膜が破れやすくなるので、電線11と雌端子金具12との電気抵抗が小さくなるようになっている。
図6には、図1におけるVI−VI線断面図を示す。図6は、ワイヤーバレル17のうち、電線11の先端側の近傍の断面図を示すものである。図6に示すように、延出片20は先細り形状となっていることから、図6における左右方向についての延出片20の幅寸法は、図5に表された延出片20の幅寸法よりも大きくなっている。これにより、ワイヤーバレル17及び延出片20から芯線10に加えられる圧力は、図5に示された位置におけるよりも大きなものとなっている。この結果、電線11と雌端子金具12との電気抵抗は一層小さなものとなっている。
また、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯線10の新生面と、雌端子金具12の表面に形成されたスズメッキ層とが、圧力を受けて摺接することにより合金層が形成されている。これにより、電線11と雌端子金具12との電気抵抗は一層小さなものとなっている。
上述したように、延出片20は先細り形状(詳細には三角形状)をなしているので、芯線10に加えられる圧力は、延出片20の形状に対応して、連続的に変化するようになっている。
続いて、本実施形態の製造工程の一例を説明する。まず、金属板材を所定形状にプレス成形する。このとき凹部23を形成してもよい。
次に、金属板材を曲げ加工して接続部18を形成する。また、延出片20をワイヤーバレル17の接触面22側に曲げ加工する。このとき凹部23を形成してもよい。これにより雌端子金具12が形成される。
図示しない下型の上に、雌端子金具12を載置する。続いて、電線11の端部に位置する絶縁被覆14を剥がして芯線10を露出させる。露出した芯線10を雌端子金具12の底板16の上に載置する。
その後、図示しない上型を下型に向かって移動させる。すると、上型と下側との間に挟まれることにより、インシュレーションバレル15が電線11の絶縁被覆14の外側に巻き付くように圧着されると共に、ワイヤーバレル17が芯線10の外側に巻き付くように圧着される。これにより、端子金具付き電線13が完成する。
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。本実施形態によれば、ワイヤーバレル17の接触面22側は、延出片20が折り返されることにより、延出片20の肉厚寸法の分だけ、内方に突出するように形成されている。これにより、図1に示すように、ワイヤーバレル17が電線11の延びる方向(図1における矢線Aで延びる方向)に亘って均一な圧着高さHで芯線10に圧着されても、図5及び図6に示すように、延出片20が折り返された領域においては、芯線10は、延出片20がない領域に比べて高い圧力で圧縮されることになる。このため、電線11の先端側の圧縮率(圧着前の芯線10の断面積に対する圧着後の芯線10の断面積の比率)は、電線11の根元側(電線11の先端側と反対側)の圧縮率に比べて低くなっている。これにより、芯線10の先端側部分での高圧縮による圧着が芯線10とワイヤーバレル17との間の電気抵抗を有効に低減させる一方、芯線10の根元側での抑制された圧縮によって、端子金具付き電線13の引張強度、より具体的にはワイヤーバレル17による芯線10の保持強度を高く確保することが可能となる。つまり、電気抵抗の低減と、高い機械的強度の確保との両立が可能である。
このように、ワイヤーバレル17の圧着高さに大きな差を与えなくても電気抵抗の低下と引張強度の確保とを両立させることができることは、以下の利点をもたらす。
例えば、前記特許文献1に記載される従来技術のように、ワイヤーバレル17の前側端部(すなわち芯線10の先端側部分に圧着される部分)の圧着高さと、後ろ側部分(すなわち芯線10の根元側部分に圧着される部分)の圧着高さと、に差を与えることにより、電気抵抗の低減と引張強度の確保とを両立させるためには、その圧着高さの差をかなり大きくしなければならない。このような圧着高さの差は、ワイヤーバレル17の前側部分と後ろ側部分との間の大きな段差を生じさせる。このような段差は、ワイヤーバレル17の亀裂の要因となりやすい。特に、芯線10がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる場合には、芯線10の表面に形成された酸化膜を破って電気抵抗を小さくするためには、例えば圧縮率を40%〜70%にまで必要とされる場合がある。このような圧縮率の下で、機械的強度をも確保しようとするためには、上記の段差が非常に大きくなるおそれがある。
これに対し、本実施形態においては、圧着高さに差を設けなくても、すなわち、電線11の延びる方向について均一な圧着高さHが設定されても、ワイヤーバレル17に形成された延出片20を折り曲げるという簡便な手法により、ワイヤーバレル17の前後で圧縮率に差を与えることができる。このため、ワイヤーバレル17に大きな段差を生じさせることなく、容易に雌端子金具12の圧着を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、延出片20は、ワイヤーバレル17との境界部分から延出片20の先端に向かうに従って先細りとなる形状をなしている。これにより、圧縮率を連続的に変化させることができる。この結果、急激に圧縮率を小さくすることによって、ワイヤーバレル17が圧着される際に芯線10が切断されてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態においては、延出片20は三角形状をなしている。このため、延出片20の先端に形成された角部21によって、芯線10の表面に形成された酸化膜が剥ぎ取られて、芯線10の新生面が露出する。この芯線10の新生面と、底板16又はワイヤーバレル17とが接触することにより、電気抵抗が一層低減される。
また、本実施形態においては、芯線10はアルミニウム又はアルミニウム合金からなる。このように、芯線10がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる場合、芯線10の表面には酸化膜が比較的に形成されやすい。本発明は、芯線10の表面に酸化膜が形成されやすい場合に有効である。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7及び図8を参照して説明する。図7に示すように、本実施形態においては、一対のワイヤーバレル17には、電線11に雌端子金具12が圧着された状態における電線11の端部側(図7における左側)の端縁に、電線11の延びる方向(図7において矢線Aで示す方向)外方に延びる延出片30が形成されている。2つの延出片30は同形状をなしている。
延出片30は、ワイヤーバレル17から電線11の延びる方向外方(図7における左方)に延びて矩形状をなす基部31と、基部31の先端(図7における左端)から電線11の延びる方向外方(図7における左方)に延びて三角形状をなす先端部32と、からなる。先端部32は二等辺三角形状をなしている。
図7に示すように、底板16及びワイヤーバレル17には、芯線10と接触する接触面22が形成されている。底板16及びワイヤーバレル17の接触面22には、電線11の延びる方向(図7において矢線Aで示す方向)と直交する方向に延びる3つの凹部33が、電線11の延びる方向に間隔を空けて並んで形成されている。凹部33のうち、電線11の根元側(図3において右側)に位置する凹部33は、他の凹部33に比べて、電線11の延びる方向と直交する方向の長さ寸法が長く設定されている。
図8に示すように、延出片30は、ワイヤーバレル17の接触面22側に折り返されている。凹部33の上には、折り返された延出片30が重ならないようになっている。折り返された状態における延出片30は、ワイヤーバレル17のうち電線11の先端側の端縁から略三分の二の領域に位置するようになっている。
図8に示すように、ワイヤーバレル17のうち、基部31に対応する領域は、基部31が内方に突出することにより、比較的に圧縮率の大きな高圧縮領域Pとされる。また、先端部32に対応する領域は、圧縮率が連続的に変化する遷移領域Qとされる。そして、ワイヤーバレル17のうち、延出片30が位置する領域と異なる領域は、比較的に圧縮率が小さな低圧縮領域Rとされる。
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、ワイヤーバレル17のうち基部31に対応する高圧縮領域Pにおいては、圧縮率を比較的に大きくすることができる。そして、基部31から延出される先端部32は三角形状をなしているから、先端部32に対応する遷移領域Qにおいては、圧縮率を連続的に小さくすることができる。
このように本実施形態によれば、比較的に圧縮率の大きな高圧縮領域Pを形成することができるから、電線11と雌端子金具12との間の電気抵抗を確実に低減できる。また、比較的に圧縮率の小さな低圧縮領域Rを形成できるから、機械的強度を維持できる。さらに、高圧縮領域Pと低圧縮領域Rとの間に、連続的に圧縮率が変化する遷移領域Qを形成したので、雌端子金具12に亀裂等が発生することを抑制できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1においては、延出片20は二等辺三角形状をなす構成としたが、これに限られず、二等辺三角形とは異なる任意の三角形状としてもよく、また、先細り形状であれば、四角形状、五角形等、任意の形状となしうる。また、先端に角部21が形成されていなくてもよい。
(2)実施形態1においては、延出片20の延出長さ寸法は、ワイヤーバレル17の略三分の一としたが、必要に応じて任意の寸法とすることができる。
(3)本実施形態においては、底板16及びワイヤーバレル17には凹部23が形成されていたが、凹部23は省略してもよい。また、インシュレーションバレル15も仕様によっては省略してもよい。
(4)本実施形態においては、一対のワイヤーバレル17にはそれぞれ、同形状をなす延出片20が形成される構成としたが、これに限られず、延出片20の形状は、ワイヤーバレル17によって異なるものとしてもよい。また、一方のワイヤーバレル17にのみ延出片20が形成される構成としてもよい。これにより、電線11と雌端子金具12との電気抵抗と、機械的強度とのバランスを緻密に調節することができる。
(5)本実施形態においては、端子金具は筒状の接続部18を有する雌端子金具12としたが、これに限られず、雄タブを有する雄端子金具としてもよいし、また金属板材に貫通孔が形成されたいわゆるLA端子としてもよく、必要に応じて任意の形状の端子金具とすることができる。
(6)本実施形態においては、電線11は、芯線10の外周を絶縁被覆14で覆う被覆電線としたが、これに限られず、シールド電線を用いてもよく、必要に応じて任意の電線を用いることができる。また、芯線10は単芯線でもよい。
本発明の実施形態1に係る端子金具付き電線を示す側面図 雌端子金具を示す斜視図 芯線に圧着される前の状態における雌端子金具を示す要部拡大平面図 図1におけるIV−IV線断面図 図1におけるV−V線断面図 図1におけるVI−VI線断面図 本発明の実施形態2に係る雌端子金具について、芯線に圧着される前の状態を示す要部拡大平面図 端子金具付き電線を示す側面図
符号の説明
10…芯線
11…電線
12…雌端子金具(端子金具)
13…端子金具付き電線
14…絶縁被覆
16…底板
17…ワイヤーバレル(バレル)
18…接続部
20、30…延出片
22…接触面
31…基部
32…先端部

Claims (7)

  1. 電線の端部が載置される底板と、前記底板の両側部から側方に延出されて前記電線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、前記底板から延びて相手側端子と接続される接続部と、を備え、
    前記バレルは前記電線と接触する接触面を有し、前記バレルには、前記電線の端部側に位置する端縁から、前記電線の延びる方向外方に延びて形成された延出片が前記接触面に折り返されており、前記延出片の延出端部は先細り形状をなしている端子金具。
  2. 前記延出片は三角形状をなしている請求項1に記載の端子金具。
  3. 前記延出片は、前記バレルから延びて矩形状をなす基部と、前記基部の先端から延びて三角形状をなす先端部と、からなる請求項1に記載の端子金具。
  4. 芯線を含む電線と、前記電線の端部から露出する前記芯線に圧着される端子金具と、を備え、
    前記端子金具は、前記芯線が載置される底板と、前記底板の両側部から側方に延出されて前記芯線に巻き付くように圧着される一対のバレルと、前記底板から延びて相手側端子と接続される接続部と、を備え、
    前記バレルは前記芯線と接触する接触面を有し、前記バレルには、前記電線の端部側に位置する端縁から、前記電線の延びる方向外方に延びて形成された延出片が前記接触面に折り返されており、前記延出片の延出端部は先細り形状をなしている端子金具付き電線。
  5. 前記延出片は三角形状をなしている請求項4に記載の端子金具付き電線。
  6. 前記延出片は、前記バレルから延びて矩形状をなす基部と、前記基部の先端から延びて三角形状をなす先端部と、からなる請求項4に記載の端子金具付き電線。
  7. 前記芯線はアルミニウム又はアルミニウム合金からなる請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
JP2008229071A 2008-09-05 2008-09-05 端子金具及び端子金具付き電線 Expired - Fee Related JP5088578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008229071A JP5088578B2 (ja) 2008-09-05 2008-09-05 端子金具及び端子金具付き電線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008229071A JP5088578B2 (ja) 2008-09-05 2008-09-05 端子金具及び端子金具付き電線

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010062097A JP2010062097A (ja) 2010-03-18
JP5088578B2 true JP5088578B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=42188660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008229071A Expired - Fee Related JP5088578B2 (ja) 2008-09-05 2008-09-05 端子金具及び端子金具付き電線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5088578B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013137429A1 (ja) 2012-03-15 2013-09-19 株式会社オートネットワーク技術研究所 端子及び端子付き電線
WO2013146640A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 株式会社オートネットワーク技術研究所 端子付き電線
JP2018081818A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社オートネットワーク技術研究所 圧着端子および端子付き電線

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3224005B2 (ja) * 1995-12-28 2001-10-29 矢崎総業株式会社 電線圧着端子
JP2005050736A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Furukawa Electric Co Ltd:The アルミ電線への端子圧着構造及び端子付アルミ電線の製造方法
JP4922897B2 (ja) * 2007-11-02 2012-04-25 株式会社オートネットワーク技術研究所 圧着端子、端子付電線及びその製造方法
JP5150378B2 (ja) * 2008-06-12 2013-02-20 株式会社オートネットワーク技術研究所 端子金具付き電線及び端子金具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010062097A (ja) 2010-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107005014B (zh) 带端子电线及带端子电线的制造方法
US10483657B2 (en) Manufacturing method for electric wire having terminal
JP2009087848A (ja) アルミニウム電線用の圧着端子およびアルミニウム電線の端子圧着方法
JP2009193879A (ja) 圧着端子、及びこの圧着端子を用いた圧着構造
JP2014032794A (ja) 圧着治具
JP5225794B2 (ja) 圧着端子の圧着構造
JP2010055937A (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP5704422B2 (ja) 端子付き電線
JP5088578B2 (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP5741409B2 (ja) 端子金具、及び端子付き電線
JP5376639B2 (ja) 圧着端子の端子構造およびハーネス
JP5267104B2 (ja) 端子金具付き電線
JP2010055936A (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP2010067478A (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP4728986B2 (ja) 自動車用極細電線の端子圧着構造
WO2018092597A1 (ja) 圧着端子および端子付き電線
JP5757226B2 (ja) 端子及び端子付き電線
WO2017068965A1 (ja) 端子付き電線の製造方法、圧着冶具、および端子付き電線
JP5019626B2 (ja) アルミ電線用圧着端子
JP2017168400A (ja) 端子付電線及びその製造方法
JP5151936B2 (ja) 端子金具及びその製造方法
JP6123739B2 (ja) 端子付き電線の製造方法、端子付き電線および圧着治具
JP5195191B2 (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP5838939B2 (ja) 端子付き電線
WO2016186021A1 (ja) 端子、及び端子付き電線

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120816

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120829

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees