JP2011070849A - アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供すること。
【解決手段】アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる導体4を、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる圧着端子1に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法であって、導体4を圧着端子1の圧縮端子部分2の内部に位置させて、導体4の直径方向からの圧縮とそれ以外の方向からの圧縮により、導体4を圧着端子1に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
【選択図】図10
【解決手段】アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる導体4を、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる圧着端子1に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法であって、導体4を圧着端子1の圧縮端子部分2の内部に位置させて、導体4の直径方向からの圧縮とそれ以外の方向からの圧縮により、導体4を圧着端子1に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
【選択図】図10
Description
本発明は、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる導体を、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる圧着端子に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法に関するものである。
一般に、電気的ケーブルの導体接続用の端子材料には、純銅の他、黄銅、リン青銅、洋白等の銅を主成分とする銅合金が用いられている。また、その端子表面には、導体との電気的接触性を確保する意味から、錫やニッケルなどの金属めっきが施されることが多い。これらの金属は、いずれも鉄鋼リサイクルの観点から、できるだけ使用を避けることが望まれる金属である。
すなわち、近年、鉄鋼リサイクルの観点から、鉄鋼スクラップ中に含まれる銅(Cu)をはじめとする特定の金属の存在が問題となっている。これはリサイクルされた鉄鋼製品中に銅(Cu)をはじめとする錫(Sn)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)などの特定の金属が含まれていると、鉄鋼製品に表面割れや傷が発生し、鉄鋼製品の品質を低下させるからある。また、銅、錫、ニッケル、クロム等の金属は、いずれも鉄鋼スクラップをリサイクルするにあたり、鉄鋼溶湯中から除去することが非常に困難な金属であり、鉄鋼リサイクルを繰り返す毎に濃縮され、鉄鋼製品の品質を更に低下させてしまう。このため、例えば家電製品や自動車などの鉄鋼スクラップをリサイクルするにあたっては、鉄スクラップ中に含まれている電気的ケーブルの導体や導体接続用の端子材料を取り除くことが行われるが、これには限界があり、導体や導体接続用の端子材料を完全に取り除くことはできない。また、その作業も非常に面倒である。このことから、電気的ケーブルの導体や導体接続用の端子材料には、できるだけ銅、錫、ニッケル、クロム等の金属を使用しないことが望まれる。
他方、近年における銅価高騰および将来的な銅資源の枯渇化を受けて、銅に代わる代替材料の検討が進められている。例えば、電気的ケーブルの導体については、軽量化の目的もあって、アルミニウム又はアルミニウム合金の使用が既に進められており、導体接続用の端子材料についても、アルミニウム又はアルミニウム合金、或いは、鉄鋼とアルミニウム合金を積層した複合材料の使用が試みられている(特許文献1)。
しかしながら、導体及び導体接続用の端子材料としてアルミニウム又はアルミニウム合金を使用した場合は、前記端子が圧縮により導体と接続される圧着端子の場合だと、以下のような問題がある。
すなわち、例えば図1のような構成の圧着端子を用いて、導体4を圧着端子1に圧縮により接続する場合は、圧着端子1の圧縮端子部分2の内部に導体4を挿入位置させて、導体4の直径方向からの圧縮により、導体4を圧着端子1に圧縮により接続するのが通常であるが、このような圧縮による接続では、導体4と圧着端子1との接触界面は基本的に機械的に接触しているだけである。しかるに、アルミニウム又はアルミニウム合金は、クリープと呼ばれる現象が銅よりも起こり易く、圧縮力が加わった状態で長時間経過すると、塑性変形が進行し、圧着力が緩和してしまう。この結果、いわゆる接続部の圧縮が緩み、導体4と圧着端子1との接触抵抗が増加し、ジュール熱による発熱が起こる。クリープによる塑性変形は高温になるほど起こり易いことから、その発熱が起こると、接続部の圧縮が更に緩んで接触抵抗が増加し、接続部が更に高温になる。このサイクルが繰り返されることにより、終には接続部が破壊されてしまうという問題がある。
また、アルミニウム又はアルミニウム合金は、その表面に緻密で強固な酸化皮膜を有することから、圧縮により導体4と圧着端子1とを十分な電気的導通をもって接続するためには、接触面の酸化皮膜を破壊して、接続する必要がある。要するに、圧縮の際の圧縮率を銅の場合よりも大きく設定して、接触面の酸化皮膜を破壊して、接続する必要がある。この場合、接続部の導体4が細くなり過ぎて、導体強度が大きく低下し、導体4が破断し易くなるという問題がある。
このため、従来のアルミニウム又はアルミニウム合金を使用した導体と圧着端子との接続では、レーザ照射により接続部を加熱して接続する方法、電極を通じて接続部に電流を流すことによりジュール熱で接続部を発熱させて接続する方法、或いは、接続部に超音波振動を与えて接続する方法(特許文献2)が採用され、もしくは検討されており、これらの接続方法により導体と圧着端子とを金属的に接続している。
前記したように、従来技術によれば、導体及び導体接続用の端子材料としてアルミニウム又はアルミニウム合金を使用した場合は、前記端子が圧縮により導体と接続される圧着端子の場合だと、以下のような問題がある。
すなわち、図3のような構成の圧着端子を用いて、導体4を圧着端子1に圧縮により接続する場合は、圧着端子1の圧縮端子部分2の内部に導体4を挿入位置させて、導体4の直径方向からの圧縮により、導体4を圧着端子1に圧縮により接続するのが通常であるが、このような圧縮による接続では、導体4と圧着端子1との接触界面は基本的に機械的に接触しているだけである。しかるに、アルミニウム又はアルミニウム合金は、クリープと呼ばれる現象が銅よりも起こり易く、圧縮力が加わった状態で長時間経過すると、塑性変形が進行し、圧着力が緩和してしまう。この結果、いわゆる接続部の圧縮が緩み、導体4と圧着端子1との接触抵抗が増加し、ジュール熱による発熱が起こる。クリープによる塑性変形は高温になるほど起こり易いことから、その発熱が起こると、接続部の圧縮が更に緩んで接触抵抗が増加し、接続部が更に高温になる。このサイクルが繰り返されることにより、終には接続部が破壊されてしまうという問題がある。
また、アルミニウム又はアルミニウム合金は、その表面に緻密で強固な酸化皮膜を形成することから、圧縮により導体4と圧着端子1とを十分な電気的導通をもって接続するためには、接触面の酸化皮膜を破壊して、接続する必要がある。要するに、圧縮の際の圧縮率を銅の場合よりも大きく設定して、接触面の酸化皮膜を破壊して、接続する必要がある。この場合、接続部の導体4が細くなり過ぎて、導体強度が大きく低下し、導体4が破断し易くなるという問題がある。
これに対し、従来のレーザ照射により接続部を加熱して接続する方法、電極を通じて接続部に電流を流すことによりジュール熱で接続部を発熱させて接続する方法、或いは、接続部に超音波振動を与えて接続する方法(特許文献2)によれば、金属的な接続により信頼性の高い接続部を得ることはできるが、圧縮による接続と比べると、接続時間及び作業工程数の増加が大きいという問題がある。
したがって、本発明の目的は、圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる導体を、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる圧着端子に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法であって、前記導体を前記圧着端子の圧縮端子部分の内部に位置させて、前記導体の直径方向からの圧縮とそれ以外の方向からの圧縮により、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することを特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記構成の採用により、特に、前記導体を前記圧着端子の圧縮端子部分の内部に位置させて、前記導体の直径方向からの圧縮とそれ以外の方向からの圧縮により、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することにより、前記導体の直径方向からの圧縮力とそれ以外の方向からの圧縮力を調整することによって、導体断面積を大きく減少させることなく接続部全体に大きな加工歪みを与えることができ、つまり、導体強度を維持しつつ接触面の酸化皮膜を破壊することができるので、圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供することができる。
請求項2の発明は、前記導体の直径方向からの圧縮と前記導体の軸方向からの圧縮により、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記効果に加えて、上記構成の採用により、すなわち、前記導体の直径方向からの圧縮と前記導体の軸方向からの圧縮の、異なる特定方向からの圧縮により、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することにより、いずれも圧縮効果が大きく且つ実施容易な好ましい方法に基づいて、圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供することができる。
請求項3の発明は、複数回に分けて圧縮を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記効果に加えて、上記構成の採用により、すなわち、複数回に分けて圧縮を行うことにより、方向の異なる圧縮力の全体的な調整が容易であり、その上で、圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供することができる。
請求項4の発明は、圧縮後の前記圧着端子の前記圧縮端子部分の外形が複数個の団子を連接させた形状となるように、成形圧縮することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記効果に加えて、上記構成の採用により、すなわち、圧縮後の前記圧着端子の前記圧縮端子部分の外形が複数個の団子を連接させた形状となるように、成形圧縮することにより、そのような多段形状とすることにより効果的に、導体断面積を大きく減少させることなく接続部全体に大きな加工歪みを与えることができ、つまり、導体強度を維持しつつ接触面の酸化皮膜を破壊することができるので、圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供することができる。また、そのような多段形状とすることによりアンカー効果を発揮させて、前記導体の軸方向の抜けを抑制することができる。
請求項5の発明は、前記導体の直径方向の圧縮率が10〜50%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記効果に加えて、上記構成の採用により、前記導体の圧縮による導体断面積の減少を一定以下に抑えることができる。これにより従来の、接続部の導体が細くなり過ぎて導体強度が大きく低下し、導体が破断し易くなるという問題を解決することが可能になる。
請求項6の発明は、前記導体のトータルの圧縮率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記効果に加えて、上記構成の採用により、圧縮によるトータルの塑性変形量を確保して、前記導体を前記圧着端子に金属的に接続させることができる。
すなわち、圧縮により前記導体を前記圧着端子に金属的に接続させるためには、前記導体の圧縮率は70%以上である必要がある。前記導体の直径方向からの圧縮だけでは、前記導体の圧縮による導体断面積の減少のし過ぎを考慮すると、前記導体の圧縮率は30%から50%に留めなければならず、それ以上大きくすることはできない。したがって、前記導体を前記圧着端子に金属的に接続させることはできない。このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、前記導体の直径方向からの圧縮とそれ以外の方向からの圧縮(前記導体の軸方向からの圧縮を含む)により、前記導体のトータルの圧縮率を70%以上とすることができるので、前記導体を前記圧着端子に金属的に接続させることができる。
請求項7の発明は、圧縮により前記導体と前記圧着端子の接触面の酸化皮膜を破壊して、活性な金属面同士を露出接触させることにより、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供する。
このアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、上記効果に加えて、上記構成の採用により、圧縮により前記導体を前記圧着端子に確実に金属的に接続させることができ、前記導体と前記圧着端子の良好な電気的導通を図ることができる。
本発明のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法によれば、圧縮による接続により信頼性の高い接続部を得ることができると共に、接続時間及び作業工程数の増加が少ない、工業的に有利な、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法を提供することができる。
本発明の好適な一実施の形態を図1〜5に基づいて詳述する。
図1において、1は、導体挿入用の筒型の圧縮端子部分2と、外部機器等との接続端子部分3とを備えた、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる圧着端子である。
本実施の形態においては、接続の対象となるアルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる導体4を、前記圧着端子1に圧縮により接続するに際し、まず、図2及び図3のように、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、別途用意した圧縮治具5を用いて、前記導体4の直径方向から圧縮(図中矢印方向からの圧縮)により両者を成形圧縮する。すなわち、圧縮後の前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の外形が、複数個の団子を連接させた形状となるように両者を成形圧縮する。Pは、その成形圧縮部である。次いで、図4及び図5のように、別途用意した圧縮治具6を用いて、前記導体4の軸方向から圧縮(図中矢印方向からの圧縮)により両者を圧縮により接続する。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成する。軸方向から圧縮することにより、圧縮端子内部に位置する導体4は元の直径より大きくなる。そのため、アンカー効果が生まれ、圧縮端子1より導体4は抜け難くなる。
なお、前記導体4の軸方向から圧縮では、必ずしも軸方向だけからの圧縮に限定されず、前記導体4の直径方向以外の方向からの圧縮であれば、いずれも採用することができる。
また、前記圧着端子1としては、図1のような筒型の圧着端子に限定されず、図8及び図9のようなオープンバレル型の圧着端子を用いることもできる。
(実施例1)
図1〜5の実施の形態に基づいて、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。ここで、図2及び図3における、前記導体4の直径方向から成形圧縮では、前記導体4を圧縮率50%で複数個の団子を連接させた形状に成形圧縮した。この後、図4及び図5における、前記導体4の軸方向から圧縮では、前記導体4を軸方向圧縮率50%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。なお、導体断面積S´は、導体が一番圧縮された箇所における導体の断面積である。
図1〜5の実施の形態に基づいて、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。ここで、図2及び図3における、前記導体4の直径方向から成形圧縮では、前記導体4を圧縮率50%で複数個の団子を連接させた形状に成形圧縮した。この後、図4及び図5における、前記導体4の軸方向から圧縮では、前記導体4を軸方向圧縮率50%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。なお、導体断面積S´は、導体が一番圧縮された箇所における導体の断面積である。
なお、前記導体4の直径方向から成形圧縮では、その圧縮率は、元の導体断面積をSとし、圧縮後の導体断面積をS´とした場合に、圧縮による導体断面積の減少割合{(S−S´)/S×100(%)}を軸方向圧縮率とした。
また、前記導体4の軸方向から圧縮では、接続部における元の導体の長さをLとし,圧縮後の導体の長さをL´とした場合に、圧縮による導体の長さの減少割合{(L−L´)/L×100(%)}を圧縮率とした。
(実施例2)
実施例1と同様に、図1〜5の実施の形態に基づいて、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。ここで、図2及び図3における、前記導体4の直径方向から成形圧縮では、前記導体4を圧縮率30%で複数個の団子を連接させた形状に成形圧縮した。この後、図4及び図5における、前記導体4の軸方向から圧縮では、前記導体4を軸方向圧縮率70%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
実施例1と同様に、図1〜5の実施の形態に基づいて、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。ここで、図2及び図3における、前記導体4の直径方向から成形圧縮では、前記導体4を圧縮率30%で複数個の団子を連接させた形状に成形圧縮した。この後、図4及び図5における、前記導体4の軸方向から圧縮では、前記導体4を軸方向圧縮率70%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
(比較例1)
図1の圧着端子1を用いて、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、図6及び図7のように、前記導体4の直径方向から圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を圧縮率30%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
図1の圧着端子1を用いて、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、図6及び図7のように、前記導体4の直径方向から圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を圧縮率30%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
(比較例2)
比較例1と同様に、図1の圧着端子1を用いて、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、図6及び図7のように、前記導体4の直径方向から圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を圧縮率30%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
比較例1と同様に、図1の圧着端子1を用いて、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、図6及び図7のように、前記導体4の直径方向から圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を圧縮率30%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
(比較例3)
比較例1と同様に、図1の圧着端子1を用いて、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、図6及び図7のように、前記導体4の直径方向から圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を軸方向圧縮率70%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
比較例1と同様に、図1の圧着端子1を用いて、前記導体4を前記圧着端子1の前記圧縮端子部分2の内部に位置させて、図6及び図7のように、前記導体4の直径方向から圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を軸方向圧縮率70%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子1との端子接続部を形成した。
(比較例4)
図8及び図9のオープンバレル型の圧着端子7を用い、前記導体4を前記圧着端子7の前記圧縮端子部分8の内部に位置させて、圧縮治具9を用いて、前記導体4の直径方向から図9のような成形圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を圧縮率50%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子7との端子接続部を形成した。なお、図8において、10は、前記圧着端子7の接続端子部分である。
図8及び図9のオープンバレル型の圧着端子7を用い、前記導体4を前記圧着端子7の前記圧縮端子部分8の内部に位置させて、圧縮治具9を用いて、前記導体4の直径方向から図9のような成形圧縮により両者を圧縮により接続した。この場合、前記導体4を圧縮率50%で圧縮した。このように圧縮による接続により、前記導体4と前記圧着端子7との端子接続部を形成した。なお、図8において、10は、前記圧着端子7の接続端子部分である。
ここで、上記各実施例及び比較例により得られた端子接続部について、夫々接続部を−(マイナス)40℃と120℃の各温度条件下に夫々1時間放置し、これを一サイクルとする熱衝撃を夫々の接続部に与えた場合における、温度サイクル数と接続部の抵抗比との関係を確認し、評価した。この結果は、図10に示される通りである。なお、図10に記載の(接続部の)抵抗比は、初期抵抗との比を表わすものである。
また、上記各実施例及び比較例により得られた端子接続部について、夫々接続部における導体の破断荷重を、接続前の導体の破断荷重を100(%)としたときの、(接続部の)導体破断荷重比(%)で確認し、評価した。この結果は、表1に示される通りである。
図10より、実施例1、実施例2及び比較例3の各比抵抗は、他と比べて増加が少ないことが分かる。このことから、実施例1、実施例2及び比較例3では、いずれも酸化皮膜が破壊されて金属的に接続された、電気的に優れた接続部が形成されていることが分かる。しかしながら、表1より、比較例3の場合は、導体の直径方向の圧縮率が大きく、圧縮後の導体断面積が小さくなり過ぎるために、導体破断荷重が、破断せずに導体が抜けた比較例1を除くと、各接続部のうちで最も小さい。これに対し、実施例1及び実施例2の場合は、導体の直径方向の圧縮率が小さく、圧縮後の導体断面積が小さくなり過ぎないために、導体破断荷重が、必要範囲に維持されることが分かる。特に、実施例2の場合は、導体破断荷重が98%であり、接続前の導体の破断荷重とほぼ同等の高い破断荷重(=破断強度)に維持されることが分かる。また、この点から、実施例1よりも実施例2の圧縮条件の方が、より適しているということができる。
実施例1及び実施例2によれば、圧縮による接続であっても、熱衝撃に対する耐久性が十分に認められ、接続部の接続強度も十分に維持されることが分かる。
また、実施例1及び実施例2によれば、以上のように信頼性の高い接続部を得ることができるため、高所や屋外での適用が可能になり、更に、圧縮による接続では、従来の発熱による接続方法と比較して、接続時間及び作業工程数の増加が少ないため、比較的安価に接続部を形成することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、その発明の範囲において種々の改変が可能である。
1、7 圧着端子
2、8 圧縮端子部分
3、10 接続端子部分
4 導体
5、6、9 圧縮治具
P 成形圧縮部
2、8 圧縮端子部分
3、10 接続端子部分
4 導体
5、6、9 圧縮治具
P 成形圧縮部
Claims (7)
- アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる導体を、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる圧着端子に圧縮により接続する、アルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法であって、前記導体を前記圧着端子の圧縮端子部分の内部に位置させて、前記導体の直径方向からの圧縮とそれ以外の方向からの圧縮により、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することを特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
- 前記導体の直径方向からの圧縮と前記導体の軸方向からの圧縮により、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
- 複数回に分けて圧縮を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
- 圧縮後の前記圧着端子の前記圧縮端子部分の外形が複数個の団子を連接させた形状となるように、成形圧縮することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
- 前記導体の直径方向の圧縮率が10〜50%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
- 前記導体のトータルの圧縮率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
- 圧縮により前記導体と前記圧着端子の接触面の酸化皮膜を破壊して、活性な金属面同士を露出接触させることにより、前記導体を前記圧着端子に圧縮により接続することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアルミニウム又はアルミニウム合金導体の端子接続方法。
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JP2013131478A (ja) * | 2011-11-21 | 2013-07-04 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 端子付き電線およびその製造方法 |
CN109638480A (zh) * | 2019-01-14 | 2019-04-16 | 广东日昭电工有限公司 | 铜端头及其制备方法 |
JP2021103627A (ja) * | 2019-12-25 | 2021-07-15 | 日立金属株式会社 | 接続構造 |
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