JP2013130571A - 電流センサ - Google Patents

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洋一朗 鈴木
Miyuki Mizoguchi
幸 溝口
Tomonori Kimura
友則 木村
Ryohei Kataoka
良平 片岡
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秀忠 梶野
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Abstract

【課題】交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、使用にあたっての据え付け性が良く、交流電流を高精度で測定可能な小型の電流センサを提供する。
【解決手段】多層基板20に設けられた開口30の周りに、多層基板20の複数の配線層40a〜40cと該配線層40a〜40c間を電気的に接続する接続導体70とで、ロゴスキーコイル40が形成されてなり、開口30を貫通する導体10に流れる交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、多層基板20が、可撓性を有してなり、開口30の外周と多層基板20の外周を結ぶスリット状の切込部80が、多層基板20に設けられてなる電流センサ100とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波電流を非接触で検出可能な電流センサに関する。
交流電流を非接触で検出可能な電流センサが、例えば、特開2009−85620号公報(特許文献1)と特開2008−241479号公報(特許文献2)に開示されている。
図12は、特許文献1に開示されている電流センサ1、および該電流センサ1による電流検出の様子を示した斜視図である。
図12に示す電流センサ1は、開口3を有する4層構造のプリント基板2と、該プリント基板2の内部に形成され、開口3の周囲に配置された検出コイル4を備える。検出コイル4は、所謂ロゴスキーコイルで、直列接続された巻き進みコイル4aと巻き戻しコイル4bからなる空芯のトロイダルコイルで、高周波の損失要因となる磁性体コアを有していない。また、巻き進みコイル4aと巻き戻しコイル4bは、二重となるように設置されており、これによって、両コイル4a、4bで検出される不要外部磁界を相殺する。
図12に示す電流センサ1の検出コイル4は、プリント基板2の一構成層である絶縁性基板2bの両面に破線で示した複数の放射状ライン6を形成し、その両端部を貫通スルーホール7a〜7cで接続して形成される。また、プリント基板2の表面と裏面には、非磁性導体のシールド部5a,5bが形成されて検出用コイル4を覆っており、これによって不要外部磁界の遮蔽効果を向上している。
特開2009−85620号公報 特開2008−241479号公報
図12に示す電流センサ1は、配線層で形成された検出コイル4をプリント基板2の内部に備える小型の電流センサで、検出コイル4として、磁性体コアを有していないロゴスキーコイルを採用している。このため、図12の電流センサ1は、磁性体コアによる損失が無く、特に高周波電流を高精度で測定することができる。
一方、図12に示すように、電流センサ1は、交流電流(一次電流)が流れる電流ライン(一次導体)10をプリント基板2の開口3に貫通させ、検出コイル4の両端に誘起する電圧波形を検出して交流電流を測定する。従って、電流センサ1の使用にあたっては、導体10を一旦回路から取り外し、開口3に貫通させた後、再び回路に組み付ける必要がある。例えば、配線基板に搭載されている半導体素子に流れる電流を計測する場合には、配線基板に半田付けされている半導体素子のリードピン(導体10)を取りはずしてから電流センサ1の開口3に貫通させ、再び半田付けする必要がある。このため、電流センサ1は、据え付けに手間がかかり、使用にあたっての据え付け性が良くない。
そこで本発明は、交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、使用にあたっての据え付け性が良く、交流電流を高精度で測定可能な小型の電流センサを提供することを目的としている。
本発明に係る電流センサは、多層基板に設けられた開口の周りに、多層基板の複数の配線層と該配線層間を電気的に接続する接続導体とで、ロゴスキーコイルが、C字状の切欠きを有するリング形状に形成されてなり、前記開口を貫通する導体に流れる交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、前記開口の外周と多層基板の外周を結ぶ切込部が、前記切欠きを横切るようにして、多層基板に設けられてなることを特徴としている。
上記電流センサは、多層基板の内部に電流検出用のロゴスキーコイルを備える、小型の電流センサである。ロゴスキーコイルは、多層基板の複数の配線層と該配線層間を電気的に接続する接続導体で形成されており、多層基板に設けられた開口の周りに、C字状の切欠きを有するリング形状に形成される。そして、測定対象回路の導体を該開口に貫通させ、導体に流れる交流電流を非接触で計測する。より詳細には、一次導体周辺に配置されたロゴスキーコイルにおいては、一次電流によってコイルの両端に電圧波形(一次電流の微分波形に比例)誘起され、それを積分することで電流を計測する。ロゴスキーコイルは、磁性体コアを有していないため、磁性体コアによる損失が無く、特に高周波電流を高精度で測定可能である。
上記電流センサにおいては、従来の電流センサと異なり、ロゴスキーコイルが形成されてなる多層基板において、前記開口の外周と多層基板の外周を結ぶ切込部が、切欠きを有するリング形状に形成されたロゴスキーコイルの前記切欠きを横切るようにして設けられている。逆に言えば、ロゴスキーコイルは、該切込部を避けるようにして、開口の周りに、C字状の切欠きを有するリング形状に形成されている。従って、上記電流センサの開口に測定対象回路の導体を貫通させて該電流センサを据え付ける際には、切込部を介して導体を開口に貫通させることができる。これによれば、基板に切込部が形成されていない従来の電流センサと異なり、測定対象の導体を一旦回路から取り外し開口に貫通させた後で再び回路に組み付ける手順を経なくてよい。このため、上記電流センサは、従来の電流センサのように据え付けに手間を要さず、使用にあたっての据え付け性に優れると共に、電流の測定精度も切込部が形成されていない従来の電流センサと同等に維持することができる。
以上のようにして、上記電流センサは、交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、使用にあたっての据え付け性が良く、交流電流を高精度で測定可能な小型の電流センサとすることができる。
上記電流センサにおけるロゴスキーコイルの前記リング形状は、代表的には、円形状である。しかしながらこれに限らず、楕円形状、長方形状あるいは六角形状のリング形状であってもよい。
また、上記電流センサにおける多層基板の前記切込部は、例えば、等幅のスリット状であってよい。
この場合には、多層基板が可撓性を有しており、前記切込部の幅が、被計測線である導体の最短幅より小さく設定されてなることが好ましい。
当該電流センサにおいては、従来の電流センサと異なり、ロゴスキーコイルが形成されてなる多層基板として、可撓性を有した多層基板が用いられている。このため、当該電流センサの開口に測定対象回路の導体を貫通させて該電流センサを据え付ける際には、多層基板の可撓性を利用して切込部の両側を上下に拡げ、該拡げられた切込部を介して導体を開口に貫通させた後、切込部を元の状態に戻すことができる。従って、切込部の幅が測定対象の導体の最短幅より小さく設定されていても、該切込部の両側を上下に拡げて導体を開口に貫通させることが可能である。
また、高感度の電流センサとするためには、切込部の幅は、上記のように導体の最短幅より小さく設定されてなることが好ましく、さらには加工可能な最小幅でできるだけ狭く設定されてなることが好ましい。
また、できるだけ高感度の電流センサとするためには、ロゴスキーコイルと前記切込部の最短間隔についても、切込部の幅より小さく設定されてなることが好ましい。
上記電流センサの多層基板における前記切込部は、測定対象の導体を貫通させる開口の外周と多層基板の外周を結ぶ任意の位置に設けることができる。
一方、基板上に搭載された半導体素子やICの端子等の狭所の細い導体に流れる電流を計測する場合には、上記したロゴスキーコイルの前記切欠きや多層基板の前記切込部は、できるだけ大きく形成されていたほうが電流センサの据え付けが容易になる。しかしながら、ロゴスキーコイルの前記切欠きを大きくしていくと、感度が低下すると共に周りに形成されるシールドの特性が変化するため、電流検出精度が劣化する。
上記電流センサのシミュレーション結果によれば、市販品の電流センサにおける一般的な電流検出精度の保証値±5%を確保するためには、リング形状の周長さに対する切欠きの長さの割合が、12.5%以下であることが好ましい。例えば、ロゴスキーコイルのリング形状を円形状とした場合には、リング形状の周長さに対する12.5%の切欠きの長さの割合は、360°の円周に対する45°の円弧部分に相当する。
また、上記した切欠きの長さの割合が比較的大きい場合には、被計測線である導体の中心が、前記開口において、ロゴスキーコイルのリング形状の中心と前記切欠きの中央を結ぶ第1直線に対して該リング形状の中心で直交する第2直線上、または前記切欠きと反対の第2直線より奥側に配置されていることが好ましい。
従って、導体の上記した位置を確保するためには、導体の中心の位置を制限するガイドが、電流センサに設けられてなることが好ましい。
上記ガイドとしては、例えば、多層基板が可撓性を有している場合、ガイドが、多層基板の絶縁体層で形成されていてもよい。また、ガイドが、多層基板と別体で形成されていてもよい。
また、上記電流センサにおいては、例えば、前記切込部が、多層基板におけるロゴスキーコイルの信号引き出し配線と反対側に設けられてなる構成とすることができる。この場合には、切込部の両側を上下に拡げ易く、導体の開口への貫通が容易である。
一方、上記電流センサにおいては、外部からの電磁ノイズの影響を受け難くするため、前記切込部を、逆にロゴスキーコイルの信号引き出し配線の近くに設けるようにしてもよい。また、例えば基板上に配置される半導体素子やICの端子等の狭所の細い導体を被計測線とする場合には、前記切込部を、据え付け時において電流センサの全体が導体の周り構造と干渉しないように、適当な位置を選択して設けるようにする。
上記電流センサにおける前記ロゴスキーコイルは、例えば、トロイダル状に形成されたトロイダルコイル部と、多層基板の前記接続導体で該トロイダルコイル部に直列接続し、該トロイダルコイル部の中心軸に沿って配置されるリング部とで構成することができる。
この場合には、例えば、前記トロイダルコイル部が、多層基板の2つの内部配線層による前記開口に対して放射状に形成された配線パターンと接続導体とで形成されてなり、前記リング部が、前記2つの内部配線層の間に位置する別の内部配線層によって円弧状に形成された配線パターンである構成とする。
また、これに限らず、上記電流センサにおけるロゴスキーコイルは、例えば巻き進みと巻き戻しからなり、直列接続され二重に配置されたトロイダルコイルで構成するようにしてもよい。
上記電流センサにおいては、外部からの電磁ノイズを遮蔽するため、多層基板の両側表面に、基板面内でロゴスキーコイルを覆うようにして、外部配線層が形成されてなることが好ましい。
尚、多層基板の両側表面に形成される上記外部配線層は、電磁ノイズのシールド層として機能するため、多層基板の両側の全表面に亘って形成されることが好ましい。
さらに、外部からの電磁ノイズを遮蔽するためには、多層基板において、基板断面でロゴスキーコイルを覆うようにして、前記接続導体が、多層基板の外周と開口の外周に沿って形成されてなることが好ましい。尚、多層基板の断面における電磁ノイズのシールドとして、例えば導電ペーストのような導体を多層基板の側面に塗布するようにしてもよい。
上記電流センサにおける多層基板は、例えば、熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムの積層体を加熱加圧して、該樹脂フィルムを一括して相互に貼り合わせて製造する多層基板であって、前記配線層が、樹脂フィルムの表面に形成された金属箔からなる導体パターンであり、前記接続導体が、樹脂フィルムの貫通穴に充填され、前記加熱加圧により焼結される導電ペーストである構成とすることが好ましい。
樹脂フィルムの一括貼り合わせによって製造される上記多層基板は、例えば絶縁層と配線層を交互に順次形成していくビルドアップ基板に較べて、高精度かつ安価に製造することができる。
また、上記多層基板の製造に用いられる前記樹脂フィルムは、ポリアリールケトン樹脂と、該ポリアリールケトン樹脂と完全相溶系をなすポリエーテルイミド樹脂とからなり、前記導体パターンが、銅箔からなり、前記導電ペーストが、銀と錫からなる導電性フィラーを有することが好ましい。前記ポリアリールケトン樹脂としては、ポリエーテルエーテルケトン樹脂が好適である。
上記樹脂フィルム、導体パターンおよび導電ペーストとして用いられる各材料は、加熱加圧による一括貼り合わせで製造される上記多層基板の製造に好適な材料であると共に、高周波損失が小さく、電流センサの構成材料としても好適である。
また、上記電流センサにおける多層基板の厚さは、0.5mm以上、3mm以下が好適である。
多層基板を用いる上記電流センサは、このように薄型化が可能であり、例えば測定対象の導体の長さが5mm以下で据え付け領域が狭小である場合にも、容易に据え付け可能である。
上記電流センサは、特に、測定対象の交流電流が、10MHz以上の高周波電流である場合に好適である。
従って、例えば、前記電流センサは、インバータ回路の電流計測に用いられて好適である。
また、前述したように、上記電流センサは、被計測線である導体が、半導体素子のリードピンであってもよい。
以上のようにして、上記電流センサは、交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、使用にあたっての据え付け性が良く、交流電流を高精度で測定可能な小型の電流センサとすることができる。
従って、上記電流センサは、高精度かつ保守が容易で簡単な据え付け性が要求される、車載用として好適である。
本発明の一例である電流センサ100を模式的に示した図で、(a)は、電流センサ100の上面図であり、(b)は、(a)における一点鎖線A−Aでの断面図である。 測定対象回路の導体10に図1の電流センサ100を据え付ける様子を示した図で、(a)は、導体10を開口30に貫通させる途中の様子を示した図であり、(b)は、導体10を開口30に貫通させた後の状態を示した図である。 電流センサ100の特性評価結果を示す図で、(a)は、特性評価に用いた測定系の構成を示す図であり、(b)は、評価結果である。 切込部の位置が異なる別の電流センサの例で、電流センサ101の上面図である。 電流センサ100のインバータ回路の電流計測への適用例を示す図で、(a)は、インバータ回路の電流計測構成を示す図であり、(b)は、電流計測結果である。 本発明に係る電流センサの別の例で、電流センサ110を模式的に示した上面図である。 図6に示した電流センサ110について、シミュレーションにより電流検出精度を評価した結果で、(a)は、シミュレーションの条件と評価パラメータを示す図であり、(b)は、10MHz〜10GHzにおける電流検出精度を評価結果である。 図6に示した電流センサ110について、シミュレーションによる電流検出精度の別の評価結果を示す図で、(a)は、シミュレーションの条件と評価パラメータを示す図であり、(b)は、10MHz〜10GHzにおける電流検出精度を評価結果である。 ガイドG1を有する電流センサ111を示す図で、(a)は、ガイドG1の上面図であり、(b)は、ガイドG1を組み付けた電流センサ111を模式的に示した上面図である。 ガイドG2を有する電流センサ112を示す図で、(a)は、電流センサ112を模式的に示した上面図であり、(b)は、(a)における一点鎖線D−Dでの断面図である。 ガイドG3を有する電流センサ113を示す図で、(a)は、電流センサ113を模式的に示した上面図であり、(b)は、(a)における一点鎖線E−Eでの断面図である。 特許文献1に開示されている電流センサ1、および該電流センサ1による電流検出の様子を示した斜視図である。
以下、本発明に係る電流センサの実施形態を、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一例である電流センサ100を模式的に示した図で、図1(a)は、電流センサ100の上面図であり、図1(b)は、図1(a)における一点鎖線A−Aでの断面図である。尚、図1(a)の上面図は、図1(b)における一点鎖線B−Bでの断面位置から下方を透視した図となっている。
また、図2は、測定対象回路の導体10に図1の電流センサ100を据え付ける様子を示した図で、図2(a)は、導体10を開口30に貫通させる途中の様子を示した図であり、図2(b)は、導体10を開口30に貫通させた後の状態を示した図である。尚、図2(a),(b)は、図1(a)における一点鎖線C−Cでの断面位置から内側を透視した図となっている。
図1に示す電流センサ100は、多層基板20の内部に電流検出用のロゴスキーコイル40を備える、小型の電流センサである。ロゴスキーコイル40は、図1(a)の二点鎖線で概略形状を示したように、切欠き90を有するリング形状に形成されており、C字状である。尚、電流センサ100におけるロゴスキーコイル40の二点鎖線で示した上記リング形状は、中心P1の円形状である。しかしながらこれに限らず、楕円形状、長方形状あるいは六角形状のリング形状であってもよい。
また、ロゴスキーコイル40は、図1(b)に示すように、多層基板20の複数の配線層40a〜40cと該配線層間40a〜40cを電気的に接続する接続導体70で形成されており、図1(a)に示すように、多層基板20の先端付近に設けられた開口30の周りに形成される。尚、開口30は、ロゴスキーコイル40のリング形状と同じ、中心P1の同心円である。
図1の電流センサ100におけるロゴスキーコイル40は、トロイダル状に形成されたトロイダルコイル部40Tと、接続導体70でトロイダルコイル部40Tに直列接続し、トロイダルコイル部40Tの中心軸に沿って配置されるリング部40Rとで構成されている。トロイダルコイル部40Tは、多層基板20の2つの内部配線層40a,40bによる開口30に対して放射状に形成された配線パターンと接続導体70とで形成されている。リング部40Rは、2つの内部配線層40a,40bの間に位置する別の内部配線層40cによって円弧状に形成された配線パターンである。
図1の電流センサ100における多層基板20は、図1(b)において細い点線で貼り合わせ面を示したように、熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルム20aの積層体を加熱加圧して、該樹脂フィルム20aを一括して相互に貼り合わせて製造する。この製造方法によれば、多層基板20の内部配線層40a〜40cや外部配線層40d,40eは、樹脂フィルム20aの表面に形成された金属箔からなる導体パターンで形成される。また、多層基板20の接続導体70は、樹脂フィルム20aの貫通穴に充填され、前記加熱加圧により焼結される導電ペーストから形成される。
樹脂フィルム20aの一括貼り合わせによって製造される多層基板20は、例えば絶縁層と配線層を交互に順次形成していくビルドアップ基板に較べて、高精度かつ安価に製造することができる。
また、上記多層基板20の製造に用いられる樹脂フィルム20aは、ポリアリールケトン樹脂と、該ポリアリールケトン樹脂と完全相溶系をなすポリエーテルイミド樹脂とからなり、前記導体パターンが、銅箔からなり、前記導電ペーストが、銀と錫からなる導電性フィラーを有することが好ましい。ポリアリールケトン樹脂としては、ポリエーテルエーテルケトン樹脂が好適である。
上記樹脂フィルム、導体パターンおよび導電ペーストとして用いられる各材料は、加熱加圧による一括貼り合わせで製造される多層基板20の製造に好適な材料であると共に、高周波損失が小さく、電流センサ100の構成材料としても好適である。
また、上記電流センサにおける多層基板の厚さは、0.5mm以上、3mm以下が好適である。
ロゴスキーコイル40を備える図1の電流センサ100は、図2(b)に示すように、測定対象回路の導体10を多層基板20の開口30に貫通させ、導体10に流れる交流電流を非接触で計測する。より詳細には、一次導体10周辺に配置された図1(a)に示すロゴスキーコイル40においては、一次電流によってコイルの両端に電圧波形(一次電流の微分波形に比例)誘起され、それを積分することで電流を計測する。ロゴスキーコイル40は、磁性体コアを有していないため、磁性体コアによる損失が無く、特に高周波電流を高精度で測定可能である。
図1に示す電流センサ100においては、図12に示した従来の電流センサ1と異なり、可撓性を有した多層基板20が用いられる。また、該多層基板20には、図1(a)に示すように、開口30の外周と該多層基板20の外周を結ぶ等幅のスリット状の切込部80が、リング形状の切欠き90を横切るようにして、ロゴスキーコイル40の信号引き出し配線と反対側に設けられている。逆に言えば、ロゴスキーコイル40は、該切込部80を避けるようにして、開口30の周りに、C字状の切欠き90を有するリング形状に形成されている。
従って、電流センサ100の開口30に測定対象回路の導体10を貫通させて該電流センサ100を据え付ける際には、図2(a)の白抜き矢印で示すように、多層基板20の可撓性を利用して切込部80の両側を上下に拡げる。そして、拡げられた切込部80を介して導体10を開口30に貫通させた後、図2(b)に示すように、切込部80を元の状態に戻すことができる。
これによれば、図12に示した電流センサ1のように基板に可撓性がなく切込部も形成されていない従来の電流センサと異なり、測定対象の導体10を一旦回路から取り外し、開口30に貫通させた後で再び回路に組み付ける手順を経なくてよい。このため、図1の電流センサ100は、従来の電流センサのように据え付けに手間を要さず、使用にあたっての据え付け性に優れる。また、電流センサ100における切込部80は、図2(b)に示したように、導体10を開口30に貫通させた後で元の状態に戻されるため、据え付け性に優れるだけでなく、電流の測定精度も維持することすことができる。
図3は、上記した電流センサ100の特性評価結果を示す図で、図3(a)は、特性評価に用いた測定系の構成を示す図であり、図3(b)は、評価結果である。尚、図3(b)では、比較のため、切込部を形成していない電流センサの特性を細線で示している。
図3(b)に示すように、多層基板20に切込部80が形成された電流センサ100であっても、切込部のない電流センサと同等の感度特性を得ることができる。
以上のようにして、図1に例示した本発明の電流センサ100は、交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、使用にあたっての据え付け性が良く、交流電流を高精度で測定可能な小型の電流センサとすることができる。
次に、図1に示した電流センサ100の細部について、より詳細に説明する。
図1の電流センサ100においては、図2(b)に示すように、切込部80の幅Wが、被計測線である導体10の最短幅Dより小さく設定されてなることが好ましい。
前述したように、電流センサ100の多層基板20は可撓性を有しており、図2(a)に示すように、切込部80の幅Wが測定対象の導体10の最短幅Dより小さく設定されていても、切込部80の両側を上下に拡げて導体10を開口に貫通させることができる。また、高感度の電流センサとするためには、切込部80の幅Wは、加工可能な最小幅で、できるだけ狭く設定されてなることが好ましい。
また、できるだけ高感度とするためには、図2(b)に示すロゴスキーコイル40と切込部80の最短間隔L1,L2についても、切込部80の幅Wより小さく設定されてなることが好ましい。尚、図1(a)の二点鎖線で示したリング形状において、ロゴスキーコイル40の切欠き90の長さは、図2(b)におけるL1+W+L2の長さに相当している。
図1の電流センサ100においては、外部からの電磁ノイズを遮蔽するため、多層基板20の両側表面に、基板面内でロゴスキーコイル40を覆うようにして、外部配線層40d,40eが形成されている。尚、多層基板20の両側表面に形成される外部配線層40d,40eは、電磁ノイズのシールド層として機能するため、多層基板20の両側の全表面に亘って形成されることが好ましい。
さらに、外部からの電磁ノイズを遮蔽するため、図1の電流センサ100においては、多層基板20において、基板断面でロゴスキーコイル40を覆うようにして、接続導体70a,70bが、多層基板20の外周と開口30の外周に沿って形成されている。尚、図1(a)では図を簡略化するため接続導体70a,70bを連続する層として図示しているが、一括多層によって製造される多層基板20では、隣接して並んで配置されたスルーホールに接続導体70a,70bが形成される。また、これに限らず、多層基板の断面における電磁ノイズのシールドとして、例えば導電ペーストのような導体を多層基板の側面に塗布するようにしてもよい。
図1の電流センサ100におけるロゴスキーコイル40は、トロイダルコイル部40Tとリング部40Rとで構成されていた。これに限らず、本発明の電流センサにおけるロゴスキーコイルは、例えば図12に示した電流センサ1のように、巻き進みと巻き戻しからなり、直列接続されて二重に配置されたトロイダルコイルで構成するようにしてもよい。
また、図1の電流センサ100における切込部80は、多層基板20におけるロゴスキーコイル40の信号引き出し配線と反対側に設けられていた。この場合には、切込部80の両側を上下に拡げ易く、図2(a)に示すように、導体10の開口30への貫通が容易である。
しかしながら、上記した電流センサの多層基板における切込部は、測定対象の導体10を貫通させる開口の外周と多層基板の外周を結ぶ任意の位置に設けることができる。
図4は、切込部の位置が異なる別の電流センサの例で、電流センサ101の上面図である。
図4の電流センサ101においては、外部からの電磁ノイズの影響を受け難くするため、切込部81を、多層基板21におけるロゴスキーコイル41の信号引き出し配線の近くに設けている。また、例えば基板上に配置される半導体素子やICの端子等の狭所の細い導体を被計測線とする場合には、切込部を、据え付け時において電流センサの全体が導体の周り構造と干渉しないように、適当な位置を選択して設けるようにする。
上記した本発明に係る電流センサは、特に、測定対象の交流電流が、図3(b)に示したような10MHz以上の高周波電流である場合に好適である。
従って、例えば、本発明に係る電流センサは、インバータ回路の電流計測に用いられて好適である。
図5は、電流センサ100のインバータ回路の電流計測への適用例を示す図で、図5(a)は、インバータ回路の電流計測構成を示す図であり、図5(b)は、電流計測結果である。
前述したように、多層基板を用いる上記電流センサは、薄型化が可能である。従って、例えば図5(a)に示すインバータ回路のハイサイドとローサイドの高速スイッチングデバイス間のように、測定対象の導体の長さが5mm以下で据え付け領域が狭小である場合にも、容易に据え付け可能である。
また、図5(b)に示すように、上記した電流センサ100は、インバータ回路における高速スイッチングデバイスのON−OFF電流だけでなく、高周波ノイズも高感度に検出することができる。
図6は、本発明に係る電流センサの別の例で、電流センサ110を模式的に示した上面図である。尚、図6に示す電流センサ110および以降に示す各電流センサの上面図も、図1(a)に示した電流センサ100の上面図と同様で、図1(b)の一点鎖線B−Bでの断面位置から下方を透視した図となっている。また、図6の電流センサ110および以降に示す各電流センサにおいて、図1(a)に示した電流センサ100と同様の部分については、同じ符号を付した。
図6に示す電流センサ110は、図1(a)に示した電流センサ100と同様で、多層基板22の内部にリング形状に形成された電流検出用のロゴスキーコイル42を備えている。しかしながら、図6のロゴスキーコイル42における切欠き91は、図1(a)のロゴスキーコイル40における切欠き90に較べて、大きく設定されている。また、図6の多層基板22における切込部82についても、図1(a)の多層基板20における切込部80のように等幅のスリット状ではなく、大きな切欠き91に合わせて幅広に形成されている。
図5に示したインバータ回路の電流計測例のように、基板上に搭載された半導体素子やICの端子等の狭所の細い導体に流れる電流を計測する場合には、図6に示す電流センサ110で例示したように、ロゴスキーコイル42の切欠き91や多層基板22の切込部82は、できるだけ大きく形成されていたほうが電流センサ110の据え付けが容易になる。しかしながら、ロゴスキーコイル42の切欠き91を大きくしていくと、感度が低下したり、周りに形成されるシールドの特性が変化したりして、電流検出精度が劣化する。
図7は、図6に示した電流センサ110について、シミュレーションにより電流検出精度を評価した結果を示す図である。図7(a)は、シミュレーションの条件と評価パラメータを示す図であり、図7(b)は、10MHz〜10GHzにおける電流検出精度を評価結果である。
図7(a)に示すように、このシミュレーションでは、ロゴスキーコイル42のリング形状を、内径3.2mm、外径8.8mmの円形状とし、被計測線である導体11を、円形状のロゴスキーコイル42(および同軸で形成されている開口30)の中心P1に配置している。また、二点鎖線で示したリング形状の円周長さに対する切欠き91の円弧長さの割合(切欠き91の360°に対する開き角度Φ)をパラメータとして、0°,20°,30°,45°,65°の各開き角度Φについて、シミュレーションしている。また、図7(b)に示す電流検出精度の評価結果は、Φ=0°,10MHzにおける電流検出値を基準として、各パラメータで得られる各周波数での電流検出値の差分の比率を電流検出精度[%]としている。
前述したように、ロゴスキーコイル42の切欠き91を大きくしていくと、電流センサ110の据え付けが容易になる反面、電流検出精度が劣化する。図7(b)の評価結果においても、比較的安定した電流検出が可能な10MHz〜500MHzの範囲において、切欠き91の開き角度Φが増加していくと、電流検出値が、基準とするΦ=0°の電流検出値より増大していく。尚、切欠き91の開き角度Φが増加するのに伴って電流検出値が増大していくのは、図6に示す開口30の外周に沿って形成されている接続導体70cによるシールドの特性が変化して、該接続導体70cにも導体11からの誘起電流が流れ、導体11に流れる電流と該誘起電流が重畳するためである。
図7(b)のシミュレーション結果において、市販品の電流センサにおける一般的な電流検出精度の保証値±5%(図中のハッチング間)を確保するためには、切欠き91の開き角度Φ=45°以下が必要である。この開き角度Φ=45°は、ロゴスキーコイル42のリング形状を円形状とした場合において、360°の円周に対する45°の円弧部分に相当しており、円形状の円周長さに対する切欠き91の円弧長さの割合は、12.5%に相当する。従って、楕円形状や長方形状等を含めた一般的なリング形状のロゴスキーコイルにおいて、電流検出精度の保証値±5%を確保するためには、リング形状の周長さに対する切欠きの長さの割合として、12.5%以下であることが好ましい。
図8は、図6に示した電流センサ110について、シミュレーションによる電流検出精度の別の評価結果を示す図である。図8(a)は、シミュレーションの条件と評価パラメータを示す図であり、図8(b)は、10MHz〜10GHzにおける電流検出精度を評価結果である。
図8(a)に示すように、このシミュレーションでは、図7(a)に示したロゴスキーコイル42の切欠き91の開き角度Φを20°とし、被計測線である導体11を、円形状に形成されたロゴスキーコイル42(および同軸の開口30)の中心P1からずらせて配置している。より詳しく説明すると、図8(a)に示すように、ロゴスキーコイル42の円形状の中心P1と切欠き91の中央P2を結ぶ直線を第1直線とし、該第1直線に対して開口の中心で直交する直線を第2直線とする。そして、導体11の中心を第2直線上に配置し、ロゴスキーコイル42の円形状の中心P1からの図中に示す距離Xをパラメータとして、+1mm,−1mmの各距離Xについて、シミュレーションしている。また、図8(b)に示す電流検出精度の評価結果は、上記距離X=+1mm,−1mmのシミュレーション結果について、図7(b)に示した導体11をロゴスキーコイル42の中心P1に配置した場合の開き角度Φ=0°,20°の結果と比較して示している。
図8(b)の評価結果に示すように、導体11の中心を切欠き91と反対の第2直線より奥側に配置したX=+1mmのシミュレーション結果では、導体11を中心P1に配置した場合の開き角度Φ=0°,20°の結果の中間の電流検出精度が得られている。これに対して、第2直線より切欠き91に近い側に導体11の中心を配置したX=−1mmのシミュレーション結果では、導体11を中心P1に配置した場合の開き角度Φ=0°,20°の結果に較べて、電流検出値が大きく低下し、電流検出精度が劣化している。尚、導体11の中心を第2直線より切欠き91に近い側に配置した場合に電流検出値が低下するのは、ロゴスキーコイル42による導体11の取り囲みの割合が小さくなり、感度が低下するためである。
図8(b)の評価結果では、比較的安定した電流検出が可能な10MHz〜500MHzの範囲において、図中に示した電流検出精度の保証値±5%を確保するためには、導体11の中心が、第2直線上のX=0mm、または切欠き91と反対の第2直線より奥側のX=+1mmに配置されている必要がある。このように、ロゴスキーコイルのリング形状の周長さに対する切欠きの長さの割合が比較的大きい場合には、被計測線である導体の中心が、開口において、ロゴスキーコイルのリング形状の中心と切欠きの中央を結ぶ第1直線に対して該リング形状の中心で直交する第2直線上、または切欠きと反対の第2直線より奥側に配置されていることが好ましい。
従って、導体11の上記した位置を確保するためには、次の各例で示すように、導体11の中心の位置を制限するガイドが、電流センサに設けられてなることが好ましい。
図9〜図11は、それぞれ、上記したガイドを有する電流センサの例である。
図9は、ガイドG1を有する電流センサ111を示す図で、図9(a)は、ガイドG1の上面図であり、図9(b)は、ガイドG1を組み付けた電流センサ111を模式的に示した上面図である。
図9(a)に示すガイドG1は、図9(b)の電流センサ111を構成している多層基板22と別体の樹脂で形成されており、被計測線の導体の中心の位置を制限する制限部G1aを有している。尚、電流センサ111の本体は、図6に示した電流センサ110と同様である。そして、図9(b)に示すように、電流センサ111の多層基板22における切込部82にガイドG1を配置して固定することで、ガイドG1の制限部G1aが、被計測線の導体の中心の位置を前述した切欠きと反対の第2直線より奥側に配置する。
図10は、ガイドG2を有する電流センサ112を示す図で、図10(a)は、電流センサ112を模式的に示した上面図であり、図10(b)は、図10(a)における一点鎖線D−Dでの断面図である。
図10(a)に示す電流センサ112においては、被計測線の導体の位置を制限するガイドG2が、多層基板23の絶縁体層で、ロゴスキーコイル42が形成されている本体部分と一体的に形成されている。ガイドG2は、制限部G2aを有しており、該制限部G2aが、被計測線の導体の中心の位置を前述した切欠きと反対の第2直線より奥側に配置する。尚、電流センサ112の切込部体83は、スリット状である。しかしながら、多層基板23は可撓性を有しており、図10(b)に示すように、ガイドG2の部位は、積層する樹脂フィルムの数を少なくして、より柔軟性を持たせている。このため、導体を開口30に貫通させる際には、ガイドG2を変形させて、電流センサ112を簡単に据え付けることができる。
図11は、ガイドG3を有する電流センサ113を示す図で、図11(a)は、電流センサ113を模式的に示した上面図であり、図11(b)は、図11(a)における一点鎖線E−Eでの断面図である。
図11(a)に示す電流センサ113においては、ガイドG3が、電流センサ113を構成している多層基板22と別体の樹脂で形成されており、被計測線の導体の中心の位置を制限する制限部G3aを有している。尚、電流センサ113の本体は、図6に示した電流センサ110と同様である。ガイドG3は、ロゴスキーコイル42のリング形状の中心P1を通る軸に対して回転可能に形成されている。そして、切込部82から被計測線の導体を開口32に貫通させた後、ガイドG3を図11(a)に破線で示した位置まで回転させる。これによって、開口30に入れられた導体の位置を制限することができる。
以上のようにして、上記した本発明に係る電流センサは、いずれも、交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、使用にあたっての据え付け性が良く、交流電流を高精度で測定可能な小型の電流センサとすることができる。
従って、上記電流センサは、高精度かつ保守が容易で簡単な据え付け性が要求される、車載用として好適である。
100,101,110〜113 電流センサ
10,11 導体
20〜23 多層基板
30 開口
40〜42 ロゴスキーコイル
40a〜40e 配線層
70,70a〜0c 接続導体
80〜83 切込部

Claims (23)

  1. 多層基板に設けられた開口の周りに、前記多層基板の複数の配線層と該配線層間を電気的に接続する接続導体とで、ロゴスキーコイルが、C字状の切欠きを有するリング形状に形成されてなり、前記開口を貫通する導体に流れる交流電流を非接触で検出可能な電流センサであって、
    前記開口の外周と前記多層基板の外周を結ぶ切込部が、前記切欠きを横切るようにして、該多層基板に設けられてなることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記リング形状が、円形状であることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記切込部が、等幅のスリット状であることを特徴とする請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 前記多層基板が、可撓性を有してなり、
    前記切込部の幅が、前記導体の最短幅より小さく設定されてなることを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
  5. 前記ロゴスキーコイルと前記切込部の最短間隔が、前記切込部の幅より小さく設定されてなることを特徴とする請求項3または4に記載の電流センサ。
  6. 前記リング形状の周長さに対する前記切欠きの長さの割合が、12.5%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電流センサ。
  7. 前記導体の中心が、前記開口において、
    前記ロゴスキーコイルのリング形状の中心と前記切欠きの中央を結ぶ第1直線に対して該リング形状の中心で直交する第2直線上、または前記切欠きと反対の前記第2直線より奥側に配置されてなることを特徴とする請求項6に記載の電流センサ。
  8. 前記導体の中心の位置を制限するガイドが、前記電流センサに設けられてなることを特徴とする請求項7に記載の電流センサ。
  9. 前記多層基板が、可撓性を有してなり、
    前記ガイドが、前記多層基板の絶縁体層で形成されてなることを特徴とする請求項8に記載の電流センサ。
  10. 前記ガイドが、前記多層基板と別体で形成されてなることを特徴とする請求項8に記載の電流センサ。
  11. 前記切込部が、
    前記多層基板における前記ロゴスキーコイルの信号引き出し配線と反対側に設けられてなることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電流センサ。
  12. 前記ロゴスキーコイルが、
    トロイダル状に形成されたトロイダルコイル部と、前記接続導体で該トロイダルコイル部に直列接続し、該トロイダルコイル部の中心軸に沿って配置されるリング部とで構成されてなることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の電流センサ。
  13. 前記トロイダルコイル部が、前記多層基板の2つの内部配線層による前記開口に対して放射状に形成された配線パターンと前記接続導体とで形成されてなり、
    前記リング部が、前記2つの内部配線層の間に位置する別の内部配線層によって円弧状に形成された配線パターンであることを特徴とする請求項12に記載の電流センサ。
  14. 前記多層基板の両側表面に、基板面内で前記ロゴスキーコイルを覆うようにして、外部配線層が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電流センサ。
  15. 前記多層基板において、基板断面で前記ロゴスキーコイルを覆うようにして、前記接続導体が、該多層基板の外周と前記開口の外周に沿って形成されてなることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の電流センサ。
  16. 前記多層基板が、
    熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムの積層体を加熱加圧して、該樹脂フィルムを一括して相互に貼り合わせて製造する多層基板であって、
    前記配線層が、前記樹脂フィルムの表面に形成された金属箔からなる導体パターンであり、
    前記接続導体が、前記樹脂フィルムの貫通穴に充填され、前記加熱加圧により焼結される導電ペーストであることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の電流センサ。
  17. 前記樹脂フィルムが、ポリアリールケトン樹脂と、該ポリアリールケトン樹脂と完全相溶系をなすポリエーテルイミド樹脂とからなり、
    前記導体パターンが、銅箔からなり、
    前記導電ペーストが、銀と錫からなる導電性フィラーを有することを特徴とする請求項16に記載の電流センサ。
  18. 前記ポリアリールケトン樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン樹脂であることを特徴とする請求項17に記載の電流センサ。
  19. 前記多層基板の厚さが、0.5mm以上、3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一項に記載の電流センサ。
  20. 前記交流電流が、10MHz以上の高周波電流であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の電流センサ。
  21. 前記電流センサが、インバータ回路の電流計測に用いられることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載の電流センサ。
  22. 前記導体が、半導体素子のリードピンであることを特徴とする請求項1乃至21のいずれか一項に記載の電流センサ。
  23. 前記電流センサが、車載用であることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか一項に記載の電流センサ。
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