JP2007101330A - 磁界センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁界センサにおいて、小型化による磁界検出感度の低下を抑制しつつ、高周波磁界を高感度、高空間分解能で検出できる。
【解決手段】 本発明による磁界センサは、切り欠き部107を有するループ開口部109を備えるループ部111と、ループ部111に接続され、ループ開口部109に鎖交する磁界によってループ部111に発生する誘導起電力を外部に伝送するリード部110とを具備し、ループ部111におけるストリップ導体118の線幅は、リード部におけるストリップ導体117の線幅より細くなるように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、高周波の磁界を測定するための磁界センサに関し、特に、シールディドループ磁界センサに関する。
今日では、電子機器の高速化、高機能化が急速に進んでおり、これに伴って、電子機器では不要な電磁放射が発生しやすくなり、他の電子機器または電子回路の誤動作の原因となることが知られている。この電磁放射の原因の一つとして、半導体デバイスの高速動作に伴い回路内の電源供給系を流れる不要な高周波ノイズ電流が知られており、LSI等の設計あるいは開発の早期から高周波ノイズ電流を抑制することが望まれている。
このため、LSI等の内部に発生する高周波ノイズ電流の経路を特定する技術として、近傍磁界を計測することによって高周波ノイズ電流の経路を非接触で特定する技術がある。これは、LSIを実動作させた状態におけるチップ内部の高周波電流による磁界分布を測定して高周波電流の経路を特定する技術である。又、新たに磁界を電流に変換する手法やシールディッドループ構造を小型化した微小磁界プローブ等により、非接触で高精度な測定が可能となっている。このような技術により、高精度なLSI電源系モデルの作成や、EMIの低減を考慮した回路設計を行うためのデータ取得など、LSIの回路設計の効率化が図れるとともに、LSIの設計・開発において早期の段階において高周波ノイズ電流抑制効果の検証が可能となっている。
高周波ノイズ電流を測定するために用いられる磁界センサには、数十MHzから数GHzの帯域の磁界を検出する従来のセンサに関する技術としていくつか知られている。例えば、特許第3085651号(特許文献1)及び特開2000−171535号公報(特許文献2)に、トリプレート構造のストリップ線路を有し、電界シールド性能に優れるシールディドループ磁界センサが開示されている。
図1は、特許文献1に記載されている従来の磁界センサの構成の概略図である。特許文献1に記載されている従来の磁界センサ1は、3層の導体層により構成されるシールディドループ磁界センサに関するものである。図1(a)〜図1(c)のそれぞれは、Z軸正方向に順に積層される最下層導体2、中間層導体3、最上層導体4のXY平面における平面図である。図1(d)は、最下層導体2、中間層導体3、最上層導体4をZ軸正方向に順に積層した磁界センサ1のXY平面における平面図である。ただし、中間層導体3は、透視されて表示されている。ここで、最下層導体2と中間層導体3との間には厚みが一定の層間絶縁膜が形成されている。又、中間層導体3と最上層導体4の間にも厚みが一定の層間絶縁膜が形成されている。
図1(a)を参照して、最下層導体2は、a線を境にしてX軸方向負側の直線状導体パターン5と正側のC字状導体パターン6とから構成される。又、C字状導体パターン6は、C字状の切り欠き部であるギャップ部7を有している。同様に、図1(c)を参照して、最上層導体4は、a線を境にしてX軸方向負側の直線状導体パターン5’と正側のC字状導体パターン6’とから構成される。又、C字状導体パターン6’は、C字状の切り欠き部であるギャップ部7を有している。最下層導体2と最上層導体4はともに同じ形状で、相対向している。
図1(b)に示される中間層導体3は、最下層導体2と最上層導体4との間に挟みこまれ、直線状導体パターン5と、C字状導体パターン6のY軸方向上側半周部の中心線に沿うようにして、最下層導体2及び最上層導体4より幅の狭い導体パターンが伸びる柄杓状パターンである。又、中間層導体3は、C字状導体パターン6先端のギャップ部7を横切り、ギャップ部7より少しY軸方向下側でループ部側中間層導体の終点8となるように設けられる。中間層導体3の終点8において、中間層導体3のパターンは最下層導体2及び最上層導体4と電気的に接続されている。
図1(d)を参照して、C字状導体パターン6及び6’のY軸方向正側の半周部、及び直線状導体パターン5及び5’の領域において、最下層導体2と中間層導体3と最上層導体4とによってストリップ線路が形成される。ここでは、最下層導体2、最上層導体4の導体パターンがグランド、中間層導体3がストリップ導体となっている。電磁誘導の法則によりループ開口部9に鎖交する磁束の時間変化に応じて誘導起電力が生じ、誘導起電力がストリップ線路を伝送するため、高周波コネクタを計測器と高周波ケーブルを介して接続することにより、この誘導起電力が計測される。この磁界センサはストリップ線路を利用しているため電界シールドの効果があり、電界による誘起電圧を抑制する構造となっている。又、ストリップ導体の幅を一定に保つことにより、ストリップ線路部の特性インピーダンスが一定に保たれるため、この磁界センサは主に磁界による出力電圧を効率良く取り出せるという特徴がある。
特許文献2に記載の磁界センサは、第1層、第2層、第3層の3層の導体が積層されて構成されたストリップ線路を用いた磁界センサである。第1層は直線状導体パターンをJ字状導体パターンの最長の直線状導体の中点に垂直に配した層である。第3層は第1層と同一の導体パターンを有する。第2層は、第1層及び第3層の導体パターンの幅中心に沿って柄杓型導体パターンと、J字状導体パターンの屈曲部と向かい合ってループを形成するようなL字状導体パターンとを配した層である。L字状導体パターンの一端は前記柄杓型導体パターンに繋がり、その他端は第1層及び第3層のJ字導体パターンの直線状導体の端部に接続されている。
このように、特許文献2に記載されている従来の磁界センサは、図1に示した従来の磁界センサのC字状導体パターン6及び6’をJ字状に変え、その代わりに中間層導体3の先端部にL字状導体パターンが加わったものである。動作原理、及び磁界センサとしての特徴は特許文献1に記載されている従来の磁界センサと同じである。
以下に、中間層導体としてC字状導体を有し、3層の導体から構成されるストリップ線路を利用した磁界センサの開示例が示される。
特開2000−338206号公報に記載の、第1層、第2層、第3層から構成される磁界センサが開示されている(特許文献3参照)。特許文献3を参照して、第1層は、5つの直線状導体から成るほぼC字状導体パターンと、C字状導体パターンのうち最も長い直線状導体の中点に垂直に配置されるように電気的に接続した直線状導体パターンであって、断面形状がほぼ長方形で一定の導体パターンから構成される。第2層は、C字状導体パターンの上側の半周部と直線状導体パターンの中心に沿うようにして、断面形状がほぼ長方形で一定の各辺が直線状導体であり、その幅が第1層のC字状導体パターンより小さい電気的に接続したコ字状導体パターンと直線状導体パターンから構成される。
特開2001−102817号公報に、ストリップ線路のシールド性能を強化して周囲電磁ノイズの影響やクロストーク等の電磁的な干渉が抑制されたシールディドループ型磁界センサが記載されている(特許文献4参照)。特許文献4を参照して、多層回路基板に形成されたトリプレートのストリップ線路において、内導体を挟む二つのグランドのパターン幅は、内導体のパターン幅の10倍以下程度の有限の幅である。又、グランドの幅方向の両端において二つのグランドはヴィアを介して短絡され、そのヴィアはストリップ線路の伝送方向となる長手方向に複数設けられる。隣接するストリップ線路も同様の構成である。このため、各ストリップ線路の断面は、一つの内導体が、それを挟む二つのグランドと両側のヴィアで囲まれた形状となるので、周囲電磁ノイズの影響やクロストーク等の電磁的な干渉が抑制される。
特開2003−114265号公報に、ストリップ線路のシールド性能を強化し、電磁的な干渉を抑制して信頼性の高い磁界計測を可能にするシールディドループ型磁界センサが記載されている(特許文献5参照)。特許文献5を参照して、多層回路基板に形成されたトリプレートのストリップ線路に形成されたリード部は、内導体と、内導体を挟む有限幅の2つのグランドと、グランドの幅方向の両端において2つのグランドを短絡するヴィアによって構成される。ヴィアはストリップ線路の伝送方向となる長手方向に複数設けられ、ストリップ線路の断面を、一つの内導体がそれを挟む二つのグランドと両側のヴィアで囲まれた形状にすることにより、周囲からの電磁的な干渉が抑制される。磁界検出用ループ部のループ開口部を鎖交する磁界によって生じた出力はストリップ線路モードとしてリード部を経由して出力される。
特開2004−069337号公報に、高周波磁界強度に対して超高周波まで滑らから応答を示す磁界センサが記載されている(特許文献6参照)。特許文献6に記載の磁界センサは、トリプレート型のストリップ線路構造を有するシールディドループコイル型の磁気センサ10であって、1ターンのループ状のグランド線路を並列接続したインダクタンスをLとし、ギャップを間にして対向する1ターンのループ状のグランド線路端側電極間で高周波的に形成される合成容量をCとするとき、積(L×C)が2.5×10−20以下とされ、且つ1ターンのループ状のグランド線路の最外周長が50mm以下である。
一方、半導体集積回路は、年々、微細化されており、微細な配線を流れる高周波ノイズ電流の経路の特定や、個々の配線に流れる電流値の評価を行うためには、磁界センサの空間分解能を高めることが必要である。このような計測において検出磁界の空間分解能を高めるためには、一般に磁界センサを配線に近づけると同時に磁界検出部を小型化する必要がある。
図1に示される磁界センサ1における直線状導体パターン5及び5’側をリード部10、C字状導体パターン6及び6’側をループ部11としたとき、図1に記載された磁界センサによる検出磁界の空間分解能を高めるためには、ループ部11におけるC字状パターン6及び6’の横幅を小さくすれば良い。ここで、磁界検出感度はループ開口部9を鎖交する磁束に比例するため、ループ開口部9の面積が減少すればそれだけ検出感度が低下する。仮にループ開口部9の寸法が等しい場合、C字状導体パターン6及び6’の幅が細いほどループ部11の横幅が小さくなるため、空間分解能が高くなる。
又、ループ部11の外形寸法が同じ場合、C字状導体パターン6及び6’の幅が細いほどループ開口部9の面積が増加するため、磁界検出感度は増加する。よってループ部11の外形寸法が同じ場合、磁界検出感度を高めるためにはC字状導体パターン6及び6’の幅を細くすれば良いのだが、C字状導体パターン6の幅は中間層導体3の導体パターン幅に比べて大きいため、C字状導体パターン6の幅の小型化の限界はストリップ導体幅に依存する。
特許文献1から6に記載された磁界センサにおいてはストリップ導体幅を一定としているため、ストリップ導体幅を太くすると、それに合わせてC字状導体パターン6の幅も太くする必要があり、結果として磁界検出感度の低下を招く。又、逆にストリップ導体を極端に細くして、それに合わせてC字状導体パターン6の幅を細くした場合、ループ開口部9を鎖交する磁束も増加するが、ストリップ導体の抵抗成分が大きくなるため、ストリップ導体での電圧降下が増大し、結果として磁界検出感度向上が妨げられるという問題が生じる。
特許第3085651号 特開2000−171535号公報 特開2000−338206号公報 特開2001−102817号公報 特開2003−114265号公報 特開2004−069337号公報
本発明の目的は、高周波磁界を高空間分解能で検出できる磁界センサを提供することにある。
本発明の他の目的は、小型化による磁界検出感度の低下を抑制可能な磁界センサを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、電界シールド効果の高い磁界センサを提供することにある。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。この番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
以上のような課題を解決するため、本発明による磁界センサは、ループ部(111、211、311)と、ループ部(111、211、311)に接続され、ループ部(111、211、311)に鎖交する磁界によってループ部(111、211、311)に発生する誘導起電力を外部に伝送するリード部(110、210、310)とを具備する。
ループ部(111、211、311)は、グランドを形成する2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)と、2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)に第1の絶縁膜(116及び120、216及び220、316及び320)を介して挟まれてストリップ導体を形成するループ部側中間層導体(118、218、318)とを含むストリップ線路を備える。又、リード部(110、210、310)は、グランドを形成する2つのリード部側導体(105及び105’、213及び221、313及び321)と、2つのリード部側導体(105及び105’、213及び221、313及び321)に第2の絶縁膜(115及び119、215及び219、315及び319)を介して挟まれ、ストリップ導体を形成するリード部側中間層導体(117、217、317)とを含むストリップ線路を備える。
2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)のそれぞれは、第1の半周部と第2の半周部を有し、第1の半周部と第2の半周部の一端は相互に接続され、他端は切り欠き部(107、207、307)として離隔されるようにループが形成される。ループ部側中間層導体(118、218、318)は、第1の半周部に沿って、切り欠き部(107、207、307)を横断するように設けられ、一端が2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の第2の半周部に接続され、他端がリード部側中間層導体(117、217、317)に接続される。
以上のような構成の磁界センサにおいて、本発明による磁界センサにおけるループ部側中間層導体(118、218、318)の線幅は、リード部側中間層導体(117、217、317)の線幅よりも細くなるように構成される。このため、ループ部(111、211、311)のストリップ線路における伝送特性を劣化させることなく2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の幅を狭めることができる。
2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の幅を細くすることにより、ループ外形寸法が等しく、且つ、ループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の幅が太い磁界センサに比べてループ開口部(109、209、309)の面積が増加する。それに伴いループ開口部(109、209、309)を鎖交する磁束が増加するため、磁界検出感度が増加する。
又、LSI等の配線近傍の磁界を計測する場合、空間分解能を高めるためには、2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の外形横寸法を大幅に小さくすることが必要となるが、2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の幅を細くすることにより、開口部(109、209、309)の寸法が等しく、且つ2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の幅が太いループ磁界センサに比べて外形横寸法が小さくなるため、配線近傍の磁界計測を行う際に磁界センサの空間分解能が向上することができる。
更に、ループ部(111、211、311)リード部(110、210、310)との境界でストリップ導体幅が細くなるため、ループ部(111、211、311)から離れた位置でストリップ導体幅が細くなる場合に比べストリップ導体の電気抵抗が小さくなり、ストリップ導体での電圧降下も大きくならず、ストリップ導体での電圧降下による磁界検出感度の低下を防ぐことができる。
本発明による磁界センサは、第1の絶縁膜(116及び120、216及び220、316及び320)の誘電率が、第2の絶縁膜(115及び119、215及び219、315及び319)の誘電率より高くなるように構成されることが好ましい。このようにループ部(111、211、311)とリード部(110、210、310)のストリップ線路における誘電率を変化させることによって、ループ部(111、211、311)側の方がリード部(110、210、310)側に比べストリップ導体幅が細くなっても、リード部(110、210、310)側とループ部(111、211、311)側の特性インピーダンスを一定に保つことができる。
又、第1の絶縁膜(116及び120、216及び220、316及び320)の厚さが、第2の絶縁膜(115及び119、215及び219、315及び319)の厚さより薄くなるように構成されることが好ましい。このようにループ部(111、211、311)とリード部(110、210、310)のストリップ線路における絶縁膜の膜厚を変化させることによって、ループ部(111、211、311)側の方がリード部(110、210、310)側に比べストリップ導体幅が細くなっても、リード部(110、210、310)側とループ部(111、211、311)側の特性インピーダンスを一定に保つことができる。
更に、ループ部(111、211、311)側の第1の絶縁膜(116及び120、216及び220、316及び320)としてリード部(110、210、310)側の第2の絶縁体(115及び119、215及び219、315及び319)よりも誘電率が高く、膜厚の薄い材料を用いることが好ましい。
加えて、第1の絶縁膜(116及び120、216及び220、316及び320)の厚さと、第2の絶縁膜(115及び119、215及び219、315及び319)の厚さは一定となるように構成されることが好ましい。
磁界センサ。
本発明による磁界センサでは、2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)のうちの一方と、2つのリード部側導体(105及び105’、213及び221、313及び321)のうちの一方とが接続され、2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)のうちの他方と2つのリード部側導体(105及び105’、213及び221、313及び321)のうちの他方とが接続される。このような構成により、磁界センサにおける導体層を3層にでき、製造が容易にできる。
又、リード部(110、210、310)におけるストリップ線路の入力インピーダンスは、リード部(110、210、310)に接続される外部装置の入力インピーダンスと整合するように構成されることが好ましい。これにより、伝送特性の劣化を防止できる。
更に、2つのループ状導体(106及び106’、214及び222、314及び322)の線幅は、ループ部側中間層導体(118、218、318)の線幅の4倍から10倍であることが好ましい。
本発明による磁界センサにおける2つのリード部側導体(105及び105’、213及び221、313及び321)は、リード部側中間層導体(117、217、317)を伝送方向に平行な面で囲むように相互に接続され、シールド型ストリップ線路を形成することが好ましい。このような構成により、ストリップ線路部の大部分がシールド型ストリップ線路構造を形成できるため、電界シールド効果が向上する。
以上のような構成により、本発明による磁界センサによれば、高周波磁界を高空間分解能で検出できる。
又、小型化による磁界検出感度の低下を抑制し、高周波磁界を高感度で検出できる。
更に、電界シールド効果が強化され、周囲電磁ノイズの影響やクロストークの電磁的な干渉を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明による磁界センサの実施の形態が説明される。本発明による磁界センサは、電子機器に内在する半導体集積回路上でのMHz帯からGHz帯までの高周波の磁界計測や高周波電流の推定に使用される。例えば、EMI(ElectroMagnetic Interference)対策用検査のための電磁ノイズの測定、電磁ノイズ発生源の特定等が可能となる高空間分解能近傍磁界計測に使用される磁界センサが挙げられる。又、本発明の磁界センサの可逆性により、微細領域での電磁耐性試験のために使用される微小な磁界発生器も挙げられる。以下では、同一及び相当部分には同一符号を付して説明される。
(第1の実施の形態)
図2〜図5を参照して、本発明による磁界センサの第1の実施の形態が説明される。
図2は、第1の実施の形態における磁界センサ101の構成の概念図である。図2を参照して、磁界センサ101は、Z軸性方向に順に積層される最下層導体102、中間層導体103、最上層導体104とを備える。図2(a)〜図2(c)のそれぞれは、最下層導体102、中間層導体103、最上層導体104のXY平面における概略的な平面図である。又、図2(d)は、最下層導体102、中間層導体103、最上層導体104をZ軸正方向に順に積層した磁界センサ101のXY平面における概略的な平面図である。ただし、中間層導体103は、透視されて表示されている。
図3は、磁界センサ101を概略的に示す分解斜視図である。図4(a)は、図2(d)に示された磁界センサ101をc−c’線で、図4(b)は磁界センサ101をd−d’線で、図4(c)は磁界センサ101をe−e’線で、図4(d)は磁界センサ101をf−f’線で、図4(e)は磁界センサ101をg−g’線でそれぞれ切ったときの断面構造を模式的に示す図である。
図2(a)を参照して、最下層導体102は、X軸方向負側の直線状導体パターン105と正側のC字状導体パターン106とを備える。又、C字状導体パターン106は、C字状の凹部であるループ開口部109と、C字状の切り欠き部であるギャップ部107を有している。同様に、図2(c)を参照して、最上層導体104は、X軸方向負側の直線状導体パターン105’と正側のC字状導体パターン106’とを備える。又、C字状導体パターン106’は、C字状の凹部であるループ開口部109と、C字状の切り欠き部であるギャップ部107を有している。最下層導体102と最上層導体104はともに同じ形状で、相対向している。
図2(b)に示される中間層導体103は、最下層導体102と最上層導体104との間に挟みこまれ、直線状導体パターン105と、C字状導体パターン106のY軸方向上側半周部の中心線に沿うようにして、最下層導体102及び最上層導体104より幅の狭い導体パターンが伸びる柄杓状パターンである。又、中間層導体103は、C字状導体パターン106先端のギャップ部107を横切り、ギャップ部107より少しY軸方向下側でループ部側中間層導体終点108となるように設けられる。中間層導体終点108において、中間層導体103のパターンは最下層導体102及び最上層導体104と電気的に接続されている。
図2(b)を参照して、本発明に係る中間層導体103は、b線を境にしてX軸方向負側のリード部側中間層導体117と、正側のループ部側中間層導体118とを備える。リード部側中間層導体117の幅は、ループ部側中間層導体118の幅より広くなっている。図2(d)を参照して、中間層導体103の幅が変化するb線を境にして、磁界センサ101におけるX軸方向負側をリード部110、正側をループ部111とする。
図3を参照して、本形態の磁界センサ101は、基板112上に下層から順に、最下層導体102、第1層間絶縁膜、中間層導体103、第2層間絶縁膜、最上層導体104が積層されている。ここで、第1層間絶縁膜は、b線を境に誘電率の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部110側のリード部側第1層間絶縁膜115と、ループ部111側のループ部側第1層間絶縁膜116とを備える。又、同様に、第2層間絶縁膜は、b線を境に誘電率の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部110側のリード部側第2層間絶縁膜119と、ループ部111側のループ部側第2層間絶縁膜120とを備える。
このような構成により、磁界センサ101のループ部111がプリント配線等の磁界発生源に接近すると、ループ開口部109に鎖交する磁束の時間変化に応じて誘導起電力が生じ、誘導起電力がリード部110に伝送される。リード部110を介してスペクトラムアナライザ等の測定器に、この誘導起電力を入力することによって、LSI等の高周波ノイズ電流に起因する磁界を非接触で測定することができる。
図4(a)、(b)に示されるように、最下層導体102と中間層導体103との間に形成されているループ部側第1層間絶縁膜116とリード部側第1層間絶縁膜115の膜厚は一定である。又、中間層導体103と最上層導体104の間に形成されているループ部側第2層間絶縁膜120とリード部側第2層間絶縁膜119の膜厚は一定である。ここで、ループ部側第1層間絶縁膜116とループ部側第2層間絶縁膜120(以下、両者を合わせてループ部側絶縁膜と呼ぶ)は同じ誘電体材料であり、リード部側第1層間絶縁膜115とリード部側第2層間絶縁膜119(以下、両者を合わせてリード部側絶縁膜と呼ぶ)は同じ誘電体材料である。又、ループ部側絶縁膜とリード部側絶縁膜を比較すると、使用される材料の誘電率はループ部側絶縁膜の方が大きい。絶縁膜125は、磁界センサ101の外側に相当するため、絶縁膜125の材料としては特に指定はなく、ループ部側絶縁膜もしくはリード部側絶縁膜に使われる材料と同じものでも別のものでも良く、製造プロセスを容易にする材料を選ぶことが可能である。
図4(a)、(d)及び(e)を参照して、最下層導体102と中間層導体103と最上層導体104とによってストリップ線路が形成される。ストリップ線路の特性インピーダンスは、誘電体の膜厚が等しい場合、誘電体材料の誘電率とストリップ導体幅に依存し、同じ誘電体材料を使った場合はストリップ導体幅が広いほど特性インピーダンスは低くなる。又、ストリップ導体幅が等しい場合は誘電体材料の誘電率が高いほど特性インピーダンスは低くなる。従って、ループ部側絶縁膜の材料の誘電率を高くすることによって、リード部110側とループ部111側のストリップ線路の特性インピーダンスを一定に保ったまま、ループ部111のストリップ導体幅をリード部110側よりも狭くすることが可能となる。
図4(d)のf−f’線での断面図が示すようにループ部111の上側半周部(図2(d)を参照してループ部111におけるd−d’からY軸方向正側部分)は、ストリップ線路を形成している。又、リード部110側も図4(e)のg−g’線での断面図が示すようにストリップ線路を形成している。両者とも最下層導体102、最上層導体104の導体パターンがグランド、中間層導体103がストリップ導体となっている。
本発明による磁界センサ101は、b線を境にしてループ部111側とリード部110側ではストリップ導体幅と層間絶縁膜材料が異なる。又、ループ部111側及びリード部110側のストリップ導体は、ループ部111側、及びリード部110側のそれぞれにおいて線幅は一定であり、b線を境にして中間層導体103の線幅が変化し、ループ部111側の方がリード部110側よりも狭くなっている。この際、ループ部111のストリップ線路を構成している部分おいて、最下層導体102、最上層導体104のC字状導体パターン106の幅は、第2導体により構成されるストリップ導体の幅に対して少なくとも4倍以上であることが好ましい。このように、ループ部111側の中間層導体103の線幅が狭くなることにより、ループ部111側のC字状導体パターン106及び106’の幅を細くするが可能となる。又、ループ部111側のC字状導体パターン106、106’の幅は実用上、ストリップ導体であるループ部側中間層導体118の幅に対して4〜10倍であることが望ましい。
ループ部111側とリード部110側のストリップ線路の特性インピーダンスが異なる場合、ループ部111において、磁界により検出された誘導起電力を効率よく取り出すことができなくなる。そこで、ループ部111側とリード部110側で誘電率の異なる絶縁膜材料を用いることにより、ループ部111側とリード部110側のストリップ線路の特性インピーダンスを等しくさせることが可能である。
一方、図4(c)を参照して、中間層導体終点108において中間層導体103は最下層導体102及び最上層導体104とビアコンタクトされている。図3の分解斜視部に示されるように、ループ部側第1層間絶縁膜116とループ部側第2層間絶縁膜120とには、それぞれ中間層導体103と最下層導体102及び最上層導体104とビアコンタクトさせるためのコンタクトプラグ123が形成されている。尚、図2(b)において、d−d’線を軸として中間層導体103のパターンを上下反転させた構造にしてもよい。その場合も磁界センサとしての機能は同じである。
図4(e)を参照して、リード部110における最下層導体102及び最上層導体104がその両端部でともに接触し、シールド型のストリップ線路が形成される。シールド型ストリップ線路は、内部導体が絶縁体を介して外部導体により完全に取り囲まれる構造を有する同軸線路と同様に、ストリップ導体である中間層導体103が絶縁体を介して最下層導体102と最上層導体104により完全に取り囲まれる構造となるので、外部電界が存在しても外側の最下層導体102と最上層導体104により電界がシールドされる。従って、電界シールド特性が優れるという効果がもたらされる。
リード部110側の領域がシールド型ストリップ線路を形成しているのに対し、ループ部111においては、図4(a)及び図4(d)に示されるように、最下層導体102と最上層導体104の両端部は接触していない、いわゆるストリップ線路を構成している。これは、電界シールド特性の観点からはシールド型ストリップ線路の方が好ましいが、最下層導体102と最上層導体104を接触させるためのスペースを確保するために最下層導体102と最上層導体104におけるC字状導体パターン106の幅を大きくする必要があり、結果として磁界センサ101の磁界検出感度向上を妨げてしまうからである。
図5はリード部側第1層間絶縁膜115とループ部側第1層間絶縁膜116の積層後に生じるb線周辺における段差を平坦化させるプロセスを概略的に示す図である。図5(a)に示されるようにリード部側第1層間絶縁膜115とループ部側第1層間絶縁膜116との上面部に段差が生じた場合、図5(b)に示されるように上面を平坦化して、段差を除去する。これによりストリップ線路を形成している部分におけるリード部側第1層間絶縁膜115とループ部側第1層間絶縁膜116の厚みを一定にすることが可能となる。又、リード部側第1層間絶縁膜115とループ部側第1層間絶縁膜116の境界であるb線周辺で段差が生じた場合に、そのまま中間層導体103を積層させると段差によって中間層導体103が断線する恐れがあるが、平坦化により断線を防ぐことが可能となる。
電磁誘導の法則によりループ開口部109に鎖交する磁束の時間変化に応じて生じた誘導起電力はシールド型ストリップ線路を構成するリード部110に伝送される。このリード部110に高周波コネクタを計測器と高周波ケーブルを介して接続し、この誘導起電力が計測される。一般に数十MHz以上の高周波回路においては、信号損失を小さくするためのインピーダンス整合が重要となる。本発明においても高周波伝送特性を維持する必要があるので、リード部110の特性インピーダンスが計測器の入力インピーダンス(50Ω)、及び計測器と本発明の磁界センサ101と接続する高周波ケーブルの特性インピーダンス(50Ω)と整合するように、ストリップ線路における各絶縁膜の厚みと誘電率、及びストリップ導体の厚みと幅を調節することが好ましい。
磁界センサ101の空間分解能に寄与する要因は、C字状導体パターン106及び106’の外形横幅寸法である。又、磁界センサ101の磁界検出感度に寄与する要因は、ループ開口部109の面積である。磁界センサ101を用いて配線近傍の磁界を計測する際、空間分解能を高めるためには、これらの空間分解能に寄与する要因となるC字状導体パターン106及び106’の外形横幅寸法を大幅に小さくすることが必要となる。本発明の磁界センサ101は、ループ部側中間層導体118を細くできるため、C字状導体パターン106及び106’の幅を従来型磁界センサ1に比べて細くすることができる。このため、ループ開口部109の寸法が同じ場合、本発明の磁界センサ101の方がC字状導体パターン106及び106’の外形横幅寸法は従来型磁界センサ1に比べて狭くなり、同じ磁界検出感度を持ちながら空間分解能を高めることができる。
又、磁界センサ101のC字状導体パターン106及び106’の外形横幅寸法、及び外形縦幅寸法が従来型磁界センサ1と同じ場合、本発明による磁界センサ101のループ開口部109の面積は磁界センサ1に比べて広くなるため、同じ空間分解能を持ちながら磁界検出感度を高めることができる。
(第2の実施の形態)
図6〜図12を参照して、本発明による磁界センサの第2の実施の形態が説明される。
図6は、第2の実施の形態における磁界センサ201を概略的に示す分解斜視図である。
図7は、磁界センサ201を構成する各層の導体を重ね合わせた様子を概略的に示す平面図である。図8(a)は、磁界センサ201をi−i’線で切ったときの断面構造を模式的に示す図であり、図8(b)は磁界センサ201をj−j’線で切ったときの断面構造を模式的に示す図である。
図6を参照して、本形態の磁界センサ201は、基板212上に下層から順に、リード部側下層導体213、ループ部側下層導体214、第1層間絶縁膜、中間層導体203、第2層間絶縁膜、ループ部側上層導体222、リード部側上層導体221が積層されている。ここで、第1層間絶縁膜は、図7で示されるh線を境に、膜厚の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部210側のリード部側第1層間絶縁膜215と、ループ部211側のループ部側第1層間絶縁膜216とを備える。又、同様に、第2層間絶縁膜は、h線を境に膜厚の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部210側のリード部側第2層間絶縁膜219と、ループ部211側のループ部側第2層間絶縁膜220とを備える。
ここで、ループ部側第1層間絶縁膜216及びループ部側第2層間絶縁膜220(以下、両者を合わせてループ部側絶縁膜と呼ぶ)と、リード部側第1層間絶縁膜215及びリード部側第2層間絶縁膜219(以下、両者を合わせてリード部側絶縁膜と呼ぶ)は同じ誘電体材料である。又、ループ部側絶縁膜の膜厚は、リード部側絶縁膜に比べて薄く形成されている。絶縁膜225は、磁界センサ201の外側に相当するため、絶縁膜225の材料としては特に指定はなく、ループ部側絶縁膜もしくはリード部側絶縁膜に使われる材料と同じものでも別のものでも良く、製造プロセスを容易にする材料を選ぶことが可能である。
図7を参照して、ループ部側下層導体214及びループ部側上層導体222は、C字状の導体パターンであり、C字状の凹部であるループ開口部209と、C字状の切り欠き部であるギャップ部207を有している。又、リード部側下層導体213及びリード部側上層導体221は、ループ開口部209に鎖交する磁束の時間変化に応じて生じる誘導起電力を、外部の測定器に伝送する直線状導体パターンである。中間層導体203は、直線状導体パターンとC字状導体パターンのY軸方向上側半周部の中心線に沿うようにして、下層の導体パターン及び上層の導体パターンより幅の狭い導体パターンが伸びる柄杓状パターンである。
又、中間層導体203は、C字状導体パターンのギャップ部207を横切り、ギャップ部207より少しY軸方向下側で中間層導体の終点208となるように設けられる。中間層導体終点208において、中間層導体203のパターンはループ側下層導体214及びループ側上層導体222と電気的に接続されている。更に、中間層導体203はh線を境に、リード部210側のリード部側中間層導体217と、ループ部211側のループ部側中間層導体218とを備える。ここで、リード部側中間層導体217の線幅は、ループ部側中間層導体218の線幅よりも広くなっている。
図8(a)を参照して、h線を境にしてループ部211側は、ループ部側下層導体214、ループ部側第1層間絶縁膜216、ループ部側中間層導体218、ループ部側第2層間絶縁膜220、ループ部側上層導体222によりストリップ線路が構成される。又、図8(b)を参照して、h線を境にしてリード部210側は、リード部側下層導体213、リード部側第1層間絶縁膜215、リード部側中間層導体217、リード部側第2層間絶縁膜219、リード部側上層導体221により、本発明に係る第1の実施形態におけるリード部110同様、シールド型ストリップ線路が構成される。
第2の実施の形態における磁界センサ201は、同じ誘電率を有するループ部側絶縁膜及びリード部側絶縁膜によってストリップ線路を形成している。しかし、ループ部側絶縁膜の膜厚がリード部側絶縁膜に比べて薄いため、リード部210側とループ部211側のストリップ線路の特性インピーダンスを一定に保ったまま、境界hにおいてループ部211のストリップ導体幅をリード部210よりも狭くすることが可能となる。従って、第2の実施の形態における磁界センサ201は、ループ部側中間層導体218を細くできるため、C字状導体パターンの幅を従来型磁界センサ1に比べて細くすることができる。このため、ループ開口部209の寸法が同じ場合、本発明の磁界センサ201の方がC字状導体パターンの外形横幅寸法は従来型磁界センサ1に比べて狭くなり、同じ磁界検出感度を持ちながら空間分解能を高めることができる。
又、磁界センサ201のC字状導体パターンの外形横幅寸法、及び外形縦幅寸法が従来型磁界センサ1と同じ場合、本発明による磁界センサ201のループ開口部209の面積は磁界センサ1に比べて広くなるため、同じ空間分解能を持ちながら磁界検出感度を高めることができる。
磁界センサ201の電界シールド特性を高めるためには、図8(b)に示されるリード部側下層導体213とループ部側下層導体214との間の段差の部分も導体によって覆うように電気的に接続することが望ましい。又、図8(b)に示されるリード部側上層導体221とループ部側上層導体222についても同様に段差の部分を導体によって覆うように電気的に接続することが望ましい。
図9は電界シールド特性を高めるための電気的接続を施した磁界センサ201aの断面構造を概略的に示す。図9(a)は、図8におけるj−j’線で磁界センサ201aを切ったときの断面構造を概略的に示す図であり、図9(b)は、k−k’線で磁界センサ201aを切ったときの断面構造を概略的に示す図である。図9(a)及び図9(b)を参照して、磁界センサ201aでは、磁界センサ201におけるリード部側下層導体213とループ部側下層導体214とが導体によって結合した最下層導体202と、リード部側上層導体221とループ部側上層導体222とが導体によって結合した最上層導体204とを有している。磁界センサ201aは、基板212上に下層側から順に、最下層導体202、第1層間絶縁膜231a、中間層導体203、第2層間絶縁膜232a、第3層間絶縁膜233a、最上層導体204が積層されて形成されている。第3層絶縁膜233aによって、最上層導体204は、境界hにおいて段差構造が形成される。又、最下層導体202に段差構造を持たせるために、下地絶縁膜230が基板212上に形成されている。ここで、第1層間絶縁膜231a、第2層間絶縁膜232a、第3層間絶縁膜233aは同じ誘電体材料であるとするが、下地絶縁膜230は、第1層間絶縁膜231a、第2層間絶縁膜232a、第3層間絶縁膜233aとは別の誘電体材料でも良い。
図10は、電界シールド特性を高めるための電気的接続を施した磁界センサ201aを作製するための成膜工程を概略的に示す図である。図10では、磁界センサ201aをj−j’線で切ったときの断面構造により磁界センサ201aの成膜工程が示される。(a)最初に基板212上に下地絶縁膜230が成膜され、(b)つづいて、最下層導体202が、例えば微細めっき法により形成されることにより、最下層導体202は段差構造となる。c)最下層導体202及び下地絶縁膜230上に、第1層間絶縁膜231aが成膜され、(d)中間層導体203が形成され、(e)第2層間絶縁膜232aが成膜される。(f)一方、第2層間絶縁膜232a形成後にリード部210側のみに、第3層間絶縁膜233aを成膜させることにより、h線を境に段差を持たせることが可能となる。(g)この上に最上層導体204を形成することで、最上層導体204に段差構造を持たせることができる。
磁界センサ201aは、h線で生ずる段差において、最下層導体202及び最上層導体204が切断する恐れがある。このため、磁界センサ201の電界シールド特性を高めるために、図8(b)に示されるリード部側下層導体213とループ部側下層導体214との間との段差の部分と、図8(b)に示されるリード部側上層導体221とループ部側上層導体222との間の段差の部分を複数のヴィアによって電気的に接続することが有効である。
図11は、電界シールド特性を高めるための電気的接続としてヴィアを用いた磁界センサ201bにおける断面構造を概略的に示す。図11(a)は、図8におけるj−j’線で磁界センサ201bを切ったときの断面構造を概略的に示す図であり、図11(b)は、k−k’線で磁界センサ201bを切ったときの断面構造を概略的に示す図である。磁界センサ201bは、基板212上に下層側から順に、リード部側下層導体213、第1層間絶縁膜231b、ループ部側下層導体214、第2層間絶縁膜232b、中間層導体203、第3層間絶縁膜233b、ループ部側上層導体222、第4層絶縁膜234b、リード部側上層導体221が積層されて形成されている。ここで、第1層間絶縁膜231bによって、リード部側下層導体213とループ部側下層導体214との間に段差構造が形成される。又、第4層間絶縁膜234bが第3層間絶縁膜233b上に形成されていることによって、リード部側上層導体221とループ部側上層導体222との間に段差構造が形成される。更に、リード部側下層導体213とループ部側下層導体214とをヴィア224により接続させることにより、電界シールド性能が増す。同様に、ループ部側上層導体222とリード部側上層導体221をヴィア224により接続させることにより、電界シールド性能が増す。第1層間絶縁膜231b、第2層間絶縁膜232b、第3層間絶縁膜233b、第4層絶縁膜234bは全て同じ誘電体材料であるとする。
図12は、電界シールド特性を高めるため、ヴィアを用いて電気的接続を施した磁界センサ201bを作製するための成膜工程を概略的に示す図である。図12では、磁界センサ201bをj−j’線で切ったときの断面構造により磁界センサ201bの成膜工程が示される。(a)最初に基板212上にリード部側下層導体213が形成され、(b)つづいて、第1層間絶縁膜231bが成膜され、第1層間絶縁膜231b上に、ヴィア224を形成するためのヴィアホールが形成される。(c)次に、ループ部側下層導体214が形成されるとともに、リード部側下層導体213とループ部側下層導体214とを接続するヴィア224が形成される。(d)第2層間絶縁膜232bが、ループ部側下層導体214及び第1層間絶縁膜231b上に成膜される。(e)次に、中間層導体203が形成され、(f)第3層間絶縁膜233bが成膜され、(g)ループ部側上層導体222が形成される。(h)第3層間絶縁膜233b及びループ部側上層導体222上に、第4層間絶縁膜234bが成膜され、第4層間絶縁膜234b上に、ヴィア224を形成するためのヴィアホールが形成される。(i)最後に、リード部側上層導体221が形成されるとともに、リード部側上層導体221とループ部側上層導体222とを接続するヴィア224が形成される。
図12に示される製造プロセスにより、リード部210側の導体とループ部側の導体とを電気的に接続し、ループ磁界センサ201b内のストリップ線路構造における内部絶縁体膜厚をリード部210側とループ部211側とで変化させることが可能となる。尚、第2層間絶縁膜232bの積層後、第2層間絶縁膜232bの上面においてループ部211とリード部210の境界であるh線で生ずる段差によって、第2層間絶縁膜232b上に積層される中間層導体203が断線する恐れがある場合、必要に応じて第2層間絶縁膜232bの上面を平坦化することにより段差をなくすことが可能である。
以上、第2の実施形態の磁界センサ201、201a、201bを構成するストリップ線路部においては、本発明に係る第1の実施形態と同様に高周波伝送特性を維持する必要があるので、ストリップ路線の特性インピーダンスが計測器の入力インピーダンス(50Ω)、及び計測器と本発明の磁界センサと接続する高周波ケーブルの特性インピーダンス(50Ω)と整合するように、リード部210における各絶縁体の厚みと誘電率、及びストリップ導体の厚みと幅を調節することが好ましい。
(第3の実施の形態)
図13を参照して、本発明による磁界センサの第3の実施の形態が説明される。
本発明による第3の実施形態の磁界センサ301を構成する各層の導体を重ね合わせた様子を概略的に示す平面図は、図7に示される磁界センサ201を構成する各層の導体を重ね合わせた様子を概略的に示す平面図と同じである。ただし、図面に記載の符号は、磁界センサ201を磁界センサ301に、ギャップ207をギャップ307に、中間層導体終点208を中間層導体終点308に、ループ開口部209をループ開口部309に、リード部210をリード部310に、ループ部211をループ部311に、リード部側中間層導体217をリード部側中間層導体317に、ループ部側中間層導体218をループ部側導体318に読み替えて説明される。
本発明による磁界センサ301は、リード部310とループ部311とにそれぞれ形成されるストリップ線路内における絶縁膜の誘電率及び膜厚が異なるように形成される。すなわち、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせた構成を有することで、リード部310に比べ、ループ部311のストリップ導体幅をより効率的に狭くすることができる。
図13は本発明に係る第1の実施形態と本発明に係る第2の本発明に係る実施形態を組み合わせた本発明に係る第3の実施形態の磁界センサ301aを図7におけるj−j’線で切ったときの断面構造を概略的に示す図である。図13(a)は図9に示したような第2形態の磁界センサ201aと同様に電界シールド特性を強化するための電気的接続を施した第3形態の磁界センサ301aの断面構造図である。図13(b)は図11に示したような第2形態の磁界センサ201bと同様に、電界シールド特性を高めるための電気的接続としてヴィアを用いた第3形態の磁界センサ301bの断面構造図である。
図13(a)を参照して、本形態の磁界センサ301aは、基板312上に下層から順に、最下層導体302、第1層間絶縁膜、中間層導体303、第2層間絶縁膜、最上層導体304が積層されている。ここで、第1層間絶縁膜は、h線を境に誘電率及び膜厚の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部310側のリード部側第1層間絶縁膜315と、ループ部311側のループ部側第1層間絶縁膜316とを備える。又、同様に、第2層間絶縁膜は、h線を境に誘電率及び膜厚の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部310側のリード部側第2層間絶縁膜319と、ループ部311側のループ部側第2層間絶縁膜320とを備える。
図13(b)を参照して、本形態の磁界センサ301bは、基板312上に下層から順に、リード部側下層導体313、ループ部側下層導体314、第1層間絶縁膜、中間層導体303、第2層間絶縁膜、ループ部側上層導体322、リード部側上層導体321が積層されている。ここで、第1層間絶縁膜はh線を境に、誘電率及び膜厚の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部310側のリード部側第1層間絶縁膜315と、ループ部311側のループ部側第1層間絶縁膜316とを備える。又、同様に、第2層間絶縁膜はh線を境に、誘電率及び膜厚の異なる絶縁膜材料が用いられ、リード部310側のリード部側第2層間絶縁膜319と、ループ部311側のループ部側第2層間絶縁膜320とを備える。
又、図13(a)及び図13(b)に示される絶縁膜325は、磁界センサ301a、301bの外側に相当するため、絶縁膜325の材料としては特に指定はなく、ループ部側絶縁膜もしくはリード部側絶縁膜に使われる材料と同じものでも別のものでも良く、製造プロセスを容易にする材料を選ぶことが可能である。
図13(a)を参照して、第1の実施の形態における磁界センサ101と同様に、磁界センサ301aのリード部310における最下層導体302及び最上層導体304の両端部が接触するように設けられる。このため、最下層導体302及び最上層導体304をグランド、中間層導体303をストリップ線路としたシールド型のストリップ線路が形成される。又、ループ部311において、最下層導体302及び最上層導体304をグランド、中間層導体303をストリップ導体としてストリップ線路が形成される。
図13(b)を参照して、第1の実施の形態における磁界センサ101と同様に、磁界センサ301bのリード部310におけるリード部側下層導体313及びリード部側上層導体321の両端部が接触するように設けられる。このため、リード部310において、リード部側下層導体313及びリード部側上層導体321をグランド、中間層導体303をストリップ導体としたシールド型のストリップ線路が形成される。又、ループ部311において、ループ部側下層導体314及びループ部側上層導体322をグランド、中間層導体303をストリップ導体としてストリップ線路が形成される。
ここで、リード部側第1層間絶縁膜315とリード部側第2層間絶縁膜319(以下、両者を合わせてリード部側絶縁膜と呼ぶ)は同じ誘電体材料であるとする。又、ループ部側第1層間絶縁膜316とループ部側第2層間絶縁膜320(以下、両者を合わせてループ部側絶縁膜と呼ぶ)も同じ誘電体材料であるとする。本実施の形態における磁界センサ301a及び301bは、ループ部側絶縁膜に使用される誘電体材料の誘電率がリード部側絶縁膜に比べて大きく、ループ部側絶縁膜の膜厚がリード部側絶縁膜に比べて薄くなるように設計される。これにより、リード部310とループ部311のそれぞれに構成されているストリップ線路の特性インピーダンスを一定に保ったまま、ループ部311側がストリップ導体幅をリード部側よりも狭くすることが可能となる。
このように本実施の形態における磁界センサ301では、ループ部311側の方がリード部310側に比べストリップ導体幅が細くなる構造であるため、ループ部311のストリップ線路における伝送特性を劣化させることなくC字状導体パターンの幅を狭めることができる。従って、ループ開口部309の面積が増加し、それに伴いループ内部を鎖交する磁束が増加するため、磁界検出感度が高まる。又、ループ開口部309の寸法が等しく、且つループ部311におけるC字状導体パターンの外形横寸法が小さいため、配線近傍の磁界計測を行う際に磁界センサの空間分解能が向上する。
本発明による第3の実施の形態の磁界センサ301a、301bのストリップ線路部においては本発明による第1〜第3の実施の形態と同様に、高周波伝送特性を維持する必要があるので、ストリップ路線の特性インピーダンスが計測器の入力インピーダンス(50Ω)、及び計測器と本発明の磁界センサと接続する高周波ケーブルの特性インピーダンス(50Ω)と合うように、リード部310側のストリップ線路部とループ部311側のストリップ線路部それぞれについて、絶縁体の厚みと誘電率、およびストリップ導体の厚みと幅を調節することが好ましい。
以上、本発明による第1〜第3の実施の形態における磁界センサは、例えば半導体や、磁気記憶ヘッドの製造プロセスを用いることにより製造することが可能であり、容易に小型化が可能である。又、例えば磁気記憶ヘッドの製造プロセスを用いた場合、導体厚を0.5μm程度まで薄くすることができ、また導体パターンも1μm程度まで加工が可能であるため、ループ部の外形寸法は、20〜30μm程度にすることが可能である。このため、センサとしての空間分解能も50μm以下にすることが可能である。更に、半導体プロセスを用いた場合はさらなる小型化が可能であり、さらなる空間分解能を期待できる。
又、本発明による磁界センサは、ループ部付近でストリップ導体幅が細くなるため、ループ部から離れた位置でストリップ導体幅が細くなる場合に比べストリップ導体の電気抵抗が小さくなり、ストリップ導体での電圧降下も大きくならずに済み、結果としてストリップ導体での電圧降下による磁界検出感度の低下を防ぐことができる。
更に、本発明による磁界センサは、リード部の大部分をシールド型ストリップ線路構造としているため、電界シールドの効果があり、電界による誘起電圧を抑制することができる。又、ストリップ線路の特性インピーダンスの設計が可能なために反射等の影響も抑制できるので低損失で、またGHz帯での使用も可能な広帯域な周波数特性が得られる。また、小型化により自己インダクタンスも小さくなり、高周波帯での感度の低下を低減できる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。本実施の形態におけるループ部の上面から見た(Z軸方向から見た)形状は方形であるが、ループ開口部があれば、方形でも円形でも良い。又、ギャップの位置は、リード部に対し対向する位置でも、対向する位置からずれた位置でも構わない。又、本発明の磁界センサは、可逆性により微小な磁界発生器として用いることもできる。それにより、微小領域での電磁イミュニティ試験のための磁界発生器として利用することができる。
図1(a)は、従来技術による磁界センサを構成する最下層導体を概略的に示す平面図である。 図1(b)は、従来技術による磁界センサを構成する中間層導体を概略的に示す平面図である。 図1(c)は、従来技術による磁界センサを構成する最上層導体を概略的に示す平面図である。 図1(d)は、従来技術による磁界センサを概略的に示す平面図である。 図2(a)は、第1の実施の形態における、本発明による磁界センサを構成する最下層導体を概略的に示す平面図である。 図2(b)は、第1の実施の形態における、本発明による磁界センサを構成する中間層導体を概略的に示す平面図である。 図2(c)は、第1の実施の形態における、本発明による磁界センサを構成する最上層導体を概略的に示す平面図である。 図2(d)は、第1の実施の形態における、本発明による磁界センサを概略的に示す平面図である。 図3は、第1の実施の形態における、本発明による磁界センサを概略的に示す斜視図である。 図4(a)は、第1の実施の形態において、本発明による磁界センサのc−c’線における断面構造を概略的に示す図である。 図4(b)は、第1の実施の形態において、本発明による磁界センサのd−d’線における断面構造を概略的に示す図である。 図4(c)は、第1の実施の形態において、本発明による磁界センサのe−e’線における断面構造を概略的に示す図である。 図4(d)は、第1の実施の形態において、本発明による磁界センサのf−f’線における断面構造を概略的に示す図である。 図4(e)は、第1の実施の形態において、本発明による磁界センサのg−g’線における断面構造を概略的に示す図である。 図5(a)及び図5(b)は、第1の実施の形態において、本発明による磁界センサの製造プロセスにおける、ループ部第1層間絶縁膜とリード部第1層間絶縁膜積層後に生じうるb線周辺における段差を平坦化させるプロセスを概略的に示す図である。 図6は、第2の実施の形態における、本発明による磁界センサを概略的に示す斜視図である。 図7は、第2の実施の形態における、本発明による磁界センサを構成する各層の導体を重ね合わせた様子を概略的に示す平面図である。 図8(a)は、第2の実施の形態において、本発明による磁界センサのi−i’線における断面構造を概略的に示す図である。 図8(b)は、第2の実施の形態において、本発明による磁界センサのj−j’線における断面構造を概略的に示す図である。 図9(a)は、第2の実施の形態において、電界シールド特性を高めるための電気的接続を施した磁界センサのj−j’線における断面構造を概略的に示す図である。 図9(b)は、第2の実施の形態において、電界シールド特性を高めるための電気的接続を施した磁界センサのk−k’線における断面構造を概略的に示す図である。 図10(a)から(g)は、第2の実施の形態における磁界センサの成膜工程をj−j’線断面によって概略的に示した図である。 図11(a)は、第2の実施の形態において、電界シールド特性を高めるための電気的接続としてヴィアを用いた磁界センサのj−j’線における断面構造を概略的に示す図である。 図11(b)は、第2の実施の形態において、電界シールド特性を高めるための電気的接続としてヴィアを用いた磁界センサのk−k’線における断面構造を概略的に示す図である。 図12(a)から(i)は、第2の実施の形態における磁界センサの成膜工程をj−j’線断面によって概略的に示した図である。 図13(a)は、第3の実施の形態において、電界シールド特性を高めるための電気的接続を施した磁界センサのj−j’線における断面構造を概略的に示す図である。 図13(b)は、第3の実施の形態において、電界シールド特性を高めるための電気的接続としてヴィアを用いた磁界センサのj−j’線における断面構造を概略的に示す図である。
符号の説明
1、101、201、201a、201b、301、301a、301b : 磁界センサ
2、102、202、302 : 最下層導体
3、103、203、303 : 中間層導体
4、104、204、304 : 最上層導体
5、105、105’ : 直線状導体パターン
6、106、106’ : C字状導体パターン
7、107、207、307 : ギャップ部
8、108、208、308 : 中間層導体終点
9、109、209、309 : ループ開口部
10、110、210、310 : リード部
11、111、211、311 : ループ部
112、212、312 : 基板
213、313 : リード部側下層導体
214、314 : ループ部側下層導体
115、215、315 : リード部側第1層間絶縁膜
116、216、316 : ループ部側第1層間絶縁膜
117、217、317 : リード部側中間層導体
118、218、318 : ループ部側中間層導体
119、219、319 : リード部側第2層間絶縁膜
120、220、320 : ループ部側第2層間絶縁膜
221、321 : リード部側上層導体
222、322 : ループ部側上層導体
123 : コンタクトプラグ
124、224、324 : ビア
125、225、325 : 絶縁膜
230 : 下地絶縁膜
231a、231b : 第1層間絶縁膜
232a、232b : 第2層間絶縁膜
233a、233b : 第3層間絶縁膜
234b : 第4層間絶縁膜

Claims (8)

  1. ループ部と、
    前記ループ部に接続され、前記ループ部に鎖交する磁界によって前記ループ部に発生する誘導起電力を外部に伝送するリード部とを具備し、
    前記ループ部は、グランドを形成する2つのループ状導体と、前記2つのループ状導体に第1の絶縁膜を介して挟まれてストリップ導体を形成するループ部側中間層導体とを含むストリップ線路を備え、
    前記リード部は、グランドを形成する2つのリード部側導体と、前記2つのリード部側導体に第2の絶縁膜を介して挟まれてストリップ導体を形成し、前記ループ部側中間層導体に接続されるリード部側中間層導体とを含むストリップ線路を備え、
    前記2つのループ状導体のそれぞれは、第1の半周部と第2の半周部を有し、
    前記第1の半周部と前記第2の半周部の一端は相互に接続され、他端は切り欠き部として離隔されるようにループが形成され、
    前記ループ部側中間層導体は、前記第1の半周部に沿って、前記切り欠き部を横断するように設けられ、一端が前記2つのループ状導体における前記第2の半周部に接続され、他端が前記リード部側中間層導体に接続され、
    前記ループ部側中間層導体の線幅は、前記リード部側中間層導体の線幅よりも細い
    磁界センサ。
  2. 請求項1に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の絶縁膜の誘電率は、前記第2の絶縁膜の誘電率より高い
    磁界センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の絶縁膜の厚さは、前記第2の絶縁膜の厚さより薄い
    磁界センサ。
  4. 請求項1から3いずれか1項に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の絶縁膜の厚さと、前記第2の絶縁膜の厚さは一定である
    磁界センサ。
  5. 請求項1から4いずれか1項に記載の磁界センサにおいて、
    前記2つのループ状導体のうちの一方と前記2つのリード部側導体のうちの一方とが接続され、前記2つのループ状導体のうちの他方と前記2つのリード部側導体のうちの他方とが接続される
    磁界センサ。
  6. 請求項1から5いずれか1項に記載の磁界センサにおいて、
    前記リード部におけるストリップ線路の入力インピーダンスは、前記リード部に接続される外部装置の入力インピーダンスと整合する
    磁界センサ。
  7. 請求項1から6いずれか1項に記載の磁界センサにおいて、
    前記2つのループ状導体の線幅は、前記ループ部側中間層導体の線幅の4倍から10倍である
    磁界センサ。
  8. 請求項1から7いずれか1項に記載の磁界センサにおいて、
    前記2つのリード部側導体は、前記リード部側中間層導体を前記伝送方向に平行な面で囲むように相互に接続され、シールド型ストリップ線路を形成する
    磁界センサ。
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