JP2013129756A - 改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法、並びにポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法及びこれにより得られるポリプロピレン系樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリプロピレン系樹脂(I)を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリエチレン系樹脂を第二押出機に供給して350〜400℃で溶融混練し、ポリエステル系樹脂を第三押出機に供給して溶融混練した後、共押出ダイから共押出することにより、ポリプロピレン系樹脂(I)フィルムと、ポリエチレン系樹脂フィルムと、ポリエステル系樹脂フィルムとがこの順で積層一体化されてなる積層フィルムを得、この積層フィルムを切断することにより改質用樹脂組成物を得る工程と、
ポリプロピレン系樹脂(II)100重量部と、上記改質用樹脂組成物5〜30重量部とを溶融混練する工程とを有することを特徴とする改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
ポリプロピレン系樹脂(II)100重量部と、上記改質用樹脂組成物5〜30重量部とを溶融混練する工程とを有することを特徴とする。
ポリプロピレン系樹脂100重量部と、上記改質用樹脂組成物5〜30重量部とを溶融混練することにより溶融状態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物を得、この溶融状態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物を金型内に射出して成形する工程とを有することを特徴とする。
測定装置 TOSOH社製 商品名「HLC−8121GPC/HT」
測定条件 カラム:TSKgelGMHHR−H(20)HT×3本
TSKguardcolumn−HHR(30)HT×1本
移動相:o−DCB 1.0mL/分
サンプル濃度:1mg/mL
検出器:ブライス型屈折計
標準物質:ポリスチレン(TOSHO社製 分子量:500〜8420000)
溶出条件:145℃
SEC温度:145℃
1.積層フィルムの作製
第一押出機、第二押出機及び第三押出機を用意し、第一〜三押出機を共に同一の共押出ダイに接続した。
上記で作製した積層フィルムを、破砕した後、押出機に供給して220℃で溶融混練した後に、押出機からストランド状に押し出してペレタイザを用いてペレット状に切断することによって、改質用樹脂組成物を得た。
ポリプロピレン系樹脂(II)(エチレン−プロピレンブロック共重合体、プロピレン成分80重量%含有、重量平均分子量30万、MFR16g/10分、日本ポリプロ社製 製品名「BC2E」)100重量部と、上記で作製した改質用樹脂組成物5.3重量部とを、射出成形機上に設置したホッパーから供給し、射出成形機のシリンダー内で220℃で溶融混練して、溶融状態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物を得た。この改質ポリプロピレン系樹脂組成物を溶融させた状態で30℃に設定された金型のキャビティ内に、射出速度50mm/秒、射出圧力100MPa、射出時間3秒で射出充填した後、20秒間冷却して固化させることにより、平面長方形状のポリプロピレン系樹脂成形体(厚み2.5mm、縦200mm×横300mm)を得た。
積層フィルム中におけるポリプロピレン系樹脂(I)フィルム(P)と、ポリエチレン系樹脂フィルム(E)と、ポリエステル系樹脂フィルム(T)との厚み比(P:E:T)、及び改質ポリプロピレン系樹脂組成物の作製においてポリプロピレン系樹脂(II)と改質用樹脂組成物との混合比を、表1に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして、改質ポリプロピレン系樹脂組成物を作製し、これを用いてポリプロピレン系樹脂成形体を得た。
ポリプロピレン系樹脂(II)(エチレン−プロピレンブロック共重合体、プロピレン成分80重量%含有、重量平均分子量30万、MFR16g/10分、日本ポリプロ社製 製品名「BC2E」)100重量部を、射出成形機上に設置したホッパーから供給し、射出成形機のシリンダー内で220℃で溶融混練して、溶融状態のポリプロピレン系樹脂を得た。このポリプロピレン系樹脂を溶融させた状態で30℃に設定された金型のキャビティ内に、射出速度50mm/秒、射出圧力100MPa、射出時間3秒で射出充填した後、20秒間冷却して固化させることにより、平面長方形状のポリプロピレン系樹脂成形体(厚み2.5mm、縦200mm×横300mm)を得た。
押出機に、ポリエチレン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、密度0.936g/cm3、重量平均分子量10万、MFR2.6g/10分、東ソー社製 製品名「M50」)を供給して、200℃で溶融混練した後、押出機の先端に取り付けられたTダイから押出して、シート状のポリエチレン系樹脂フィルムを得た。なお、ポリエチレン系樹脂フィルムの総厚は0.06mmであった。
押出機に、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、極限粘度1.1、ガラス転移温度238℃、ウインテックポリマー社製 製品名「C3030FA」)を供給して、245℃で溶融混練した後、押出機の先端に取り付けられたTダイから押出して、シート状のポリエステル系樹脂フィルムを得た。なお、ポリエステル系樹脂フィルムの総厚は0.06mmであった。そして、上記で得られたポリエステル系樹脂フィルムを、実施例1における積層フィルムに代えて用いた以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂成形体を作製した。
第二押出機に、ポリエチレン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、密度0.936g/cm3、重量平均分子量10万、MFR3.0g/10分、東ソー社製 製品名「M50」)を供給して、200℃で溶融混練することにより、第二押出機中において溶融状態のポリエチレン系樹脂を得た以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、この積層フィルムを用いて改質ポリプロピレン系樹脂組成物及びポリプロピレン系樹脂成形体を作製した
第二押出機としてベント式二軸押出機を用い、このベント式二軸押出機にポリエチレン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、密度0.936g/cm3、重量平均分子量10万、MFR3.0g/10分、東ソー社製 製品名「M50」)を供給し、ポリエチレン系樹脂を450℃で溶融混練することにより、第二押出機中において溶融状態のポリエチレン系樹脂を得た以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、この積層フィルムを用いて改質ポリプロピレン系樹脂組成物及びポリプロピレン系樹脂成形体を作製した。なお、ベント式二軸押出機のシリンダー内のスクリュー供給部において、シリンダー内の気体(空気及び揮発成分)を連続的に排出すると共に、その直後にシリンダー内へ窒素ガスを連続的に供給することにより、ポリエチレン系樹脂が燃焼することを抑制しつつポリエチレン系樹脂の溶融混練を行った。
上記で作製したポリプロピレン系樹脂成形体の曲げ弾性率、曲げ強度、引張強度、及び破断伸びを下記手順に従って測定した。結果を表1に示す。
ポリプロピレン系樹脂成形体を切断することにより縦80mm×横10mmの平面長方形状の試験片を得、この試験片の曲げ弾性率(MPa)をJIS K7171に準拠して測定した。そして、上記と同様の手順に従って、試験片を5個用意し、各試験片の曲げ弾性率を測定し、これらの相加平均値をポリプロピレン系樹脂成形体の曲げ弾性率とした。
ポリプロピレン系樹脂成形体を切断することにより縦80mm×横10mmの平面長方形状の試験片を得、この試験片の曲げ強度(MPa)をJIS K7171に準拠して測定した。そして、上記と同様の手順に従って、試験片を5個用意し、各試験片の曲げ強度を測定し、これらの相加平均値をポリプロピレン系樹脂成形体の曲げ強度とした。
ポリプロピレン系樹脂成形体を切断することによりJIS K7113に準拠した2号試験片(ダンベル形状試験片)を得、この試験片の引張強度(MPa)をJIS K7113に準拠して測定した。そして、上記と同様の手順に従って、試験片を5個用意し、各試験片の引張強度を測定し、これらの相加平均値をポリプロピレン系樹脂成形体の引張強度とした。
ポリプロピレン系樹脂成形体を切断することによりJIS K7113に準拠した2号試験片(ダンベル形状試験片)を得、この試験片の破断伸び(%)をJIS K7113に準拠して測定した。そして、上記と同様の手順に従って、試験片を5個用意し、各試験片の破断伸びを測定し、これらの相加平均値をポリプロピレン系樹脂成形体の破断伸びとした。
Claims (7)
- ポリプロピレン系樹脂(I)を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリエチレン系樹脂を第二押出機に供給して300〜400℃で溶融混練し、ポリエステル系樹脂を第三押出機に供給して溶融混練した後、上記第一押出機、上記第二押出機、及び上記第三押出機を共に接続させている共押出ダイから、上記ポリプロピレン系樹脂(I)、上記ポリエステル系樹脂、及び上記ポリエチレン系樹脂を共押出することにより、ポリプロピレン系樹脂(I)フィルムと、ポリエチレン系樹脂フィルムと、ポリエステル系樹脂フィルムとがこの順で積層一体化されてなる積層フィルムを得、この積層フィルムを切断することにより改質用樹脂組成物を得る工程と、
ポリプロピレン系樹脂(II)100重量部と、上記改質用樹脂組成物5〜30重量部とを溶融混練する工程とを有することを特徴とする改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。 - ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレナフタレートを含むことを特徴とする請求項1に記載の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
- ポリエチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
- ポリエチレン系樹脂フィルムの厚み(E)に対するポリエステル系樹脂フィルムの厚み(T)の比(T/E)が0.5〜3であり、且つポリエチレン系樹脂フィルムの厚み(E)に対するポリプロピレン系樹脂(I)フィルムの厚み(P)の比(P/E)が0.5〜3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
- 積層フィルムを切断した後、溶融混練した上で押出すことにより改質用樹脂組成物を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
- ポリプロピレン系樹脂(I)を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリエチレン系樹脂を第二押出機に供給して300〜400℃で溶融混練し、ポリエステル系樹脂を第三押出機に供給して溶融混練した後、上記第一押出機、上記第二押出機、及び上記第三押出機を共に接続させている共押出ダイから、上記ポリプロピレン系樹脂(I)、上記ポリエステル系樹脂、及び上記ポリエチレン系樹脂を共押出することにより、ポリプロピレン系樹脂(I)フィルムと、ポリエチレン系樹脂フィルムと、ポリエステル系樹脂フィルムとがこの順で積層一体化されてなる積層フィルムを得、この積層フィルムを切断することにより改質用樹脂組成物を得る工程と、
ポリプロピレン系樹脂(II)100重量部と、上記改質用樹脂組成物5〜30重量部とを溶融混練した後、金型内に射出して成形する工程とを有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。 - ポリプロピレン系樹脂(I)を第一押出機に供給して溶融混練し、ポリエチレン系樹脂を第二押出機に供給して300〜400℃で溶融混練し、ポリエステル系樹脂を第三押出機に供給して溶融混練した後、上記第一押出機、上記第二押出機、及び上記第三押出機を共に接続させている共押出ダイから、上記ポリプロピレン系樹脂(I)、上記ポリエステル系樹脂、及び上記ポリエチレン系樹脂を共押出することにより、ポリプロピレン系樹脂(I)フィルムと、ポリエチレン系樹脂フィルムと、ポリエステル系樹脂フィルムとがこの順で積層一体化されてなる積層フィルムを切断することにより得られる改質用樹脂組成物5〜30重量部と、ポリプロピレン系樹脂(II)100重量部とを溶融混練した後、金型内に射出することにより成形されてなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体。
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