JP2013128097A - 両極性トランジスタデバイス構造およびその製造方法 - Google Patents

両極性トランジスタデバイス構造およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造過程を簡素化し、デバイスの効果を上げることのできる両極性トランジスタデバイス構造およびその製造方法を提供する。
【解決手段】両極性トランジスタデバイス構造は、基板と、ゲートと、ソースと、ドレインと、誘電層と、両極性半導体層と、キャリアブロック層とを含む。ゲートは、基板の上に配置される。ソースおよびドレインは、基板の上に配置され、且つゲートの両側に位置する。誘電層は、ゲートと、ソースおよびドレインの間に配置される。両極性半導体層は、少なくともソースとドレインの間に配置される。キャリアブロック層は、両極性半導体層と、ソースおよびドレインの間に配置される。また、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法も提供する。
【選択図】図1B

Description

本発明は、半導体デバイスおよびその製造方法に関するものであり、特に、両極性トランジスタ(ambipolar transistor)デバイス構造およびその製造方法に関するものである。
インバータ(inverter)は、集積回路における基本的なデバイスである。インバータは、入力信号の位相を180度反転することができるため、この種の回路は、音声増幅器や時間発振器等の模擬回路に応用される。電子回路の設計には、このインバータが常に必要とされる。
一般的に、インバータの製造には2種類の方法がある。1つ目は、単極性インバータを製造し、2つの単極性のトランジスタ(PMOSまたはNMOS)により直接相補型論理を構成する方法である。単一形態のPMOSまたはNMOSにより直接構成されるため、ソース/ドレイン電極は1種類の金属しか必要とせず、能動層材料も単一形態(P型またはN型)材料だけでよい。そのため、製造過程を簡素化できるという利点があるが、信号が歪みやすく、動力の消費が比較的高いという欠点も有する。
2つ目の方法は、比較的よく見られる方法であり、N型とP型の有機薄膜トランジスタを同時に直列に並べて、相補型のインバータ回路を構成する方法である。動力の消費が低いだけでなく、安定性が高く、雑音許容度も比較的高いという利点がある。しかしながら、N型およびP型の能動層を同一基板上に同時に製造し、さらに個別のパターン化プロセスを行う必要もあるため、各層の材料特性の破損を回避するのが非常に難しい。
負/正のキャリア輸送を同時に備える能動層の形成を選択した場合、単一能動層を用いて両極性の電界効果トランジスタを製造し、CMOSインバータ回路を完成させることができるが、両極性の電界効果トランジスタは、電子輸送とホール輸送の特性を同時に有するため、デバイスのON/OFF比が低く、両極性の電界効果トランジスタが低い電場で操作されると明らかな電流発生が生じるので、直列に並べることによってインバータを形成する時にゲイン(gain)が低くなりすぎて、応用に不利である。
したがって、本発明の目的は、電流のON/OFF比を大幅に上げることができるとともに、低い電場で操作しても明らかな電流発生が生じず、応用範囲を広げることのできる有機両極性トランジスタデバイス構造を提供することにある。
本発明の目的は、また、1回のパターン化ステップのみでN型とP型の有機半導体層を同時に定義することによって、製造過程を効果的に簡素化し、デバイスの効果を高めることのできる有機両極性トランジスタデバイスの製造方法を提供することにある。
本発明は、基板と、ゲートと、ソースと、ドレインと、誘電層と、両極性半導体層と、キャリアブロック層とを含む両極性トランジスタデバイス構造を提供する。ゲートは、基板の上に配置される。ソースおよびドレインは、基板の上に配置され、且つゲートの両側に位置する。誘電層は、ゲートと、ソースおよびドレインの間に配置される。両極性半導体層は、少なくともソースとドレインの間に配置される。キャリアブロック層は、両極性半導体層と、ソースおよびドレインの間に配置される。
本発明の1つの実施形態中、上述したソースおよびドレインは、ゲートの上方に位置する。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、ソースおよびドレインの上方にさらに延伸する。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、ソースおよびドレインの下方にさらに延伸する。
本発明の1つの実施形態中、上述したゲートは、ソースおよびドレインの上方に位置する。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、ソースおよびドレインの上方にさらに延伸する。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、ソースおよびドレインの下方にさらに延伸する。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、両極特性を有する有機半導体材料から形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述したキャリアブロック層は、電子ブロック層である。
本発明の1つの実施形態中、上述した電子ブロック層は、無機材料により形成され、無機材料は、WO3、V25またはMoO3を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した電子ブロック層は、有機材料により形成され、有機材料は、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(4',4"-tris(N-(3-methylphenyl)-N-phenylamino)triphenylamine)(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1,O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(Bis(2-methyl-8-quinolinolato-N1,O8)-(1,1'-Biphenyl-4-olato) aluminium)(BALq)を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述したキャリアブロック層は、ホールブロック層である。
本発明の1つの実施形態中、上述したホールブロック層は、無機材料により形成され、無機材料は、LiF、CsFおよびTiO2を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述したホールブロック層は、有機材料により形成され、有機材料は、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(2,9-Dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline)(BCP)を含む。
本発明は、また、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を提供する。基板の上に、ソースおよびドレインを形成する。基板の上および少なくともソースとドレインの間に、キャリアブロック層および両極性半導体層を順番に形成する。両極性半導体層の上に、誘電層を形成する。ソースとドレインの間の誘電層の上に、ゲートを形成する。誘電層は、ゲート、ソースおよびドレインを、間隔をおいて配置する。
本発明の1つの実施形態中、上述したキャリアブロック層および両極性半導体層を形成するステップは、基板の上に、キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層およびパターン化フォトレジスト層を順番に形成することと、パターン化フォトレジスト層をマスキングして、キャリアブロック材料層および両極性半導体材料層に対して順番にエッチングプロセスを行い、一部のキャリアブロック材料層および一部の両極性半導体材料層を除去することと、パターン化フォトレジスト層を除去することとを含む。
本発明の1つの実施形態中、上述したキャリアブロック材料層を形成するステップは、蒸着法を行うことを含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体材料層を形成するステップは、蒸着法、共蒸着法、スパッタリング法、有機金属化学気相成長法、または溶液プロセスを行うことを含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体材料層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、両極特性を有する有機半導体材料により形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述したキャリアブロック層は、電子ブロック層である。
本発明の1つの実施形態中、上述した電子ブロック層は、無機材料により形成され、無機材料は、WO3、V25またはMoO3を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した電子ブロック層は、有機材料により形成され、有機材料は、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1、O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(BALq)を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述したキャリアブロック層は、ホールブロック層である。
本発明の1つの実施形態中、上述したホールブロック層は、無機材料により形成され、無機材料は、LiF、CsFおよびTiO2を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述したホールブロック層は、有機材料により形成され、有機材料は、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(BCP)を含む。
本発明は、また、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を提供する。第1区域と第2区域を有する基板を提供する。第1区域の基板の上に、第1ソースおよび第1ドレインを形成する。第1区域および第2区域の基板の上に、第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層を順番に形成する。第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層をパターン化して、第1区域の基板の上に、第1ソースと第1ドレインを覆う第1堆積構造を形成し、第2区域の基板の上に、第2堆積構造を形成する。第2堆積構造の上に、第2ソースおよび第2ドレインを形成する。基板の上に、誘電層を形成して、第1堆積構造および第2堆積構造を覆う。第1ソースと第1ドレインの間の誘電層の上に、第1ゲートを形成し、第2ソースと第2ドレインの間の誘電層の上に、第2ゲートを形成する。
本発明の1つの実施形態中、上述した第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層を順番にパターン化するステップは、第2キャリアブロック材料層の上に、パターン化フォトレジスト層を形成することと、パターン化フォトレジスト層をマスキングして、一部の第1キャリアブロック材料層、一部の両極性半導体材料層および一部の第2キャリアブロック材料層を除去することと、パターン化フォトレジスト層を除去することとを含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した第1キャリアブロック材料層または第2キャリアブロック材料層を形成するステップは、蒸着法を行うことを含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体材料層を形成するステップは、蒸着法、共蒸着法、スパッタリング法、有機金属化学気相成長法、または溶液プロセスを行うことを含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体材料層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体材料層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体材料層は、両極特性を有する有機半導体材料により形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した両極性半導体層は、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることによって形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した第1区域がP型素子領域で、第2区域がN型素子領域である時、第1キャリアブロック材料層は、電子ブロック材料層であり、第2キャリアブロック材料層は、ホールブロック材料層である。あるいは、第1区域がN型素子領域で、第2区域がP型素子領域である時、第1キャリアブロック材料層は、ホールブロック材料層であり、第2キャリアブロック材料層は、電子ブロック材料層である。
本発明の1つの実施形態中、上述した第1キャリアブロック材料層または第2キャリアブロック材料層が電子ブロック材料層である時、電子ブロック材料層は、無機材料または有機材料により形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した無機材料は、WO3、V25またはMoO3を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した有機材料は、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1、O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(BALq)を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した第1キャリアブロック材料層または第2キャリアブロック材料層がホールブロック材料層である時、ホールブロック材料層は、無機材料または有機材料により形成される。
本発明の1つの実施形態中、上述した無機材料は、LiF、CsFおよびTiO2を含む。
本発明の1つの実施形態中、上述した有機材料は、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(BCP)を含む。
本発明は、さらに、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を提供する。基板の上に、両極性半導体層およびキャリアブロック層を順番に形成する。キャリアブロック層の上に、ソースおよびドレインを形成する。基板の上に、誘電層を形成して、ソースおよびドレインを覆う。ソースとドレインの間の誘電層の上に、ゲートを形成する。
本発明は、また、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を提供する。基板の上に、ゲートを形成する。基板の上に、誘電層を形成して、ゲートを覆う。ゲートの両側にある誘電層の上に、ソースおよびドレインを形成する。誘電層の上および少なくともソースとドレインの間に、キャリアブロック層および両極性半導体層を順番に形成する。
本発明は、また、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を提供する。基板の上に、ゲートを形成する。基板の上に、誘電層を形成してゲートを覆う。誘電層の上に、両極性半導体層およびキャリアブロック層を順番に形成する。ゲートの両側にあるキャリアブロック層の上に、ソースおよびドレインを形成する。
本発明は、さらに、両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を提供する。第1区域と第2区域を有する基板を提供する。第1区域の基板の上に、第1ゲートを形成し、第2区域の基板の上に、第2ゲートを形成する。基板の上に、誘電層を形成して、第1ゲートおよび第2ゲートを覆う。第1区域の誘電層の上に、第1ソースおよび第1ドレインを形成する。第1区域および第2区域の基板の上に、第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層を順番に形成する。第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層をパターン化して、第1区域の基板の上に、第1ソースと第1ドレインを覆う第1堆積構造を形成し、第2区域の基板の上に、第2堆積構造を形成する。第2堆積構造の上に、第2ソースおよび第2ドレインを形成する。
以上のように、本発明の両極性トランジスタデバイス構造は、ソース/ドレインと両極性能動層の間に電子ブロック層またはホールブロック層を加えることによって、両極性半導体層の中から単極性のデバイス電気的特性を別々に抽出することができるため、論理回路の設計の応用に適合させることができる。また、本発明の製造方法は単純であり、1回のパターン化ステップのみでN型とP型の半導体層を同時に定義することができるため、周知のようなパターン化プロセスを何回も行うことによる半導体材料への影響を減らすことができ、両極性デバイスの効果を効果的に上げることができる。
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
本発明の第1実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第1実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第2実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第2実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第3実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第3実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第3実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造を示した概略的断面図である。 本発明の第4実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第4実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第4実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造を示した概略的断面図である。 本発明の第5実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第5実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第5実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第6実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第6実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第6実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。 本発明の第6実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造を示した概略的断面図である。 実施例1と比較例1の有機電界効果トランジスタのId〜Vg図である。 実施例2と比較例1の有機電界効果トランジスタのId〜Vg図である。 実施例3と比較例1の有機電界効果トランジスタのId〜Vg図である。
本発明は、両極性トランジスタデバイス構造を提供する。ソース/ゲートと両極性半導体層の間にキャリアブロック層(例えば、電子ブロック層またはホールブロック層)を加え、ブロック層の特性によりキャリア注入を制限して、デバイス電気的特性がN型であるか、あるいはP型であるかを決定する。このようにして、両極性半導体層の中から単極性のデバイス電気的特性を別々に抽出することができるため、デバイス操作が単極性電界効果トランジスタ(unipolar FET)と同様になり、論理回路の設計への応用や製造過程の簡素化にさらに適合させることができる。
両極性トランジスタデバイスは、上ゲート構造または下ゲート構造であってもよいため、構成要素間の配置関係によって、4種類の配列組み合わせが可能である。以下、実施形態1から実施形態4において、それぞれ説明する。
[第1実施形態]
図1A〜図1Bは、本発明の第1実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。
図1Aを参照すると、基板100の上にソース102およびドレイン104を形成する。基板100は、剛体基板または可撓性基板であってもよい。剛体基板の材料は、例えば、ガラス、水晶またはシリコンウェハである。可撓性基板の材料は、例えば、アクリル等のプラスチック、金属箔(metal foil)、または紙である。ソース102およびドレイン104の形成方法は、例えば、まず、基板100の上に金属層(図示せず)を形成し、それからリソグラフィやエッチングプロセスにより金属層をパターン化して形成する方法である。金属層の材料は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、モリブデン、クロムまたはその合金である。金属層の形成方法は、蒸着法等の物理気相成長プロセスを行うことを含む。別の実施形態において、基板100の上にソース102およびドレイン104を直接形成してもよく、例えば、導電性インクジェット方式またはその他の転写技術等により製造する。
その後、基板100の上および少なくともソース102とドレイン104の間に、キャリアブロック層106および両極性半導体層108を順番に形成する。本実施形態において、キャリアブロック層106および両極性半導体層108は、ソース102、ドレイン104およびソース102とドレイン104の間にあるチャネル区域を覆う。キャリアブロック層106および両極性半導体層108の形成方法は、基板100の上にキャリアブロック材料層、両極性半導体材料層およびパターン化フォトレジスト層(図示せず)を順番に形成することと、パターン化フォトレジスト層をマスキングして、キャリアブロック材料層および両極性半導体材料層に対してエッチングプロセスを行い、一部のキャリアブロック材料層および一部の両極性半導体材料層を除去することと、パターン化フォトレジスト層を除去することとを含む。キャリアブロック材料層の形成方法は、例えば、蒸着法等の物理気相成長プロセスを行うことである。両極性半導体材料層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を個別に蒸着するか、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を蒸着またはスパッタリングするか、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を共蒸着するか、あるいは、両極性の有機半導体材料を蒸着することによって形成される。
キャリアブロック層106は、電子ブロック層であってもよい。電子ブロック層は、無機材料により形成されてもよく、無機材料は、例えば、WO3、V25またはMoO3である。電子ブロック層は、また、有機材料により形成されてもよく、有機材料は、例えば、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(4',4"-tris(N-(3-methylphenyl)-N-phenylamino)triphenylamine)(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1、O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(Bis(2-methyl-8-quinolinolato-N1,O8)-(1,1'-Biphenyl-4-olato)aluminium)(BALq)である。
また、キャリアブロック層106は、ホールブロック層であってもよい。ホールブロック層は、無機材料により形成されてもよく、無機材料は、例えば、LiF、CsFまたはTiO2である。ホールブロック層は、また、有機材料により形成されてもよく、有機材料は、例えば、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(2,9-Dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline)(BCP)である。
特に注意すべきこととして、本発明の両極性半導体材料は、ホール特性および電子特性を互いに「均衡」を取った材料を指す。1つの実施形態において、両極性半導体層108は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることにより形成される。N型有機半導体材料は、例えば、N,N'‐ジトリデシル‐3,4,9,10‐ペリレン‐テトラカーボキシリック‐ジイミド(N,N′-ditridecyl-3,4,9,10-perylene tetracarboxylic diimide)(PTCDI-C13)、C60、または6,6‐フェニル‐C61‐ブチル酸メチルエステル([6,6]-phenyl-C61-butyric acid methyl ester)(PCBM)である。P型有機半導体材料は、例えば、ペンタセン(pentacene)またはポリ(3‐ヘキシルチオフェン)(poly(3-hexylthiophene))(P3HT)である。N型有機半導体材料とP型有機半導体材料は、例えば、それぞれ蒸着法により形成される。別の実施形態において、両極性半導体層108は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することにより形成される。溶液方式または共蒸着法で上述したN型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することにより形成される。さらに別の実施形態において、両極性半導体層108は、両極特性を有する有機半導体材料により形成される。両極特性を有する有機半導体材料は、例えば、ポリ(ジケトピロロピロール-チオフェンベンゾチアジアーゾルチオフェン)(poly(diketopyrrolopyrrole-thiophenebenzothiadiazolethiophene), PDPP-TBT)、8,9,10,11‐テトラクロロ‐6,13‐ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)‐1‐アザペンタセン(8,9,10,11-tetrachloro-6,13-bis(triisopropylsilylethynyl)-1-azapentacene)であり、その形成方法は、例えば、蒸着法および溶液プロセスを行うことである。別の実施形態において、両極性半導体層108は、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることにより形成され、その形成方法は、例えば、スパッタリング法を行うことである。N型無機半導体材料は、例えば、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)であり、P型無機半導体材料は、例えば、SnOである。
それから、図1Bを参照すると、両極性半導体層108の上に誘電層110を形成する。本実施形態において、誘電層110は、キャリアブロック層106および両極性半導体層108を覆う。誘電層110の形成方法は、例えば、まず、基板100の上に誘電材料層(図示せず)を形成し、それからリソグラフィやエッチングプロセスを利用して誘電材料層をパターン化することにより形成する方法である。誘電層110の材料は、無機誘電材料または有機誘電材料を含む。無機誘電材料は、例えば、酸化シリコンまたは窒化シリコンである。有機誘電材料は、例えば、ポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone, PVP)またはパリレン(parylene)等である。誘電材料の形成方法は、例えば、化学気相成長法、スピンコーティング法または蒸着法を行うことである。
それから、ソース102とドレイン104の間の誘電層110の上にゲート112を形成する。誘電層110は、ゲート112、ソース102およびドレイン104を、間隔をおいて配置する。ゲート112の形成方法は、例えば、まず、ゲート材料層(図示せず)を形成し、それからリソグラフィやエッチングプロセスを利用してゲート材料層をパターン化することにより形成する方法である。ゲート材料層の材料は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、モリブデン、クロムまたはその合金である。ゲート材料層の形成方法は、蒸着法等の物理気相成長プロセスを行うことを含む。別の実施形態において、基板100の上にゲート112を直接形成してもよく、例えば、導電性インクジェット方式またはその他の転写技術等により製造する。
その後、基板100の上方に保護層(図示せず)を形成して、ゲート112および誘電層110を覆ってもよい。ここまでで、第1実施形態の両極性トランジスタデバイス構造10の製造が完了する。
図1Bに示すように、第1実施形態の両極性トランジスタデバイス構造10は、上ゲート構造であり、基板100と、ソース102と、ドレイン104と、キャリアブロック層106と、両極性半導体層108と、誘電層110と、ゲート112とを含む。ソース102とドレイン104、ゲート112は、いずれも基板100の上に配置され、ゲート112は、ソース102とドレイン104の上に位置する。ソース102とドレイン104は、ゲート112の両側に位置する。誘電層110は、ゲート112と、ソース102およびドレイン104の間に配置される。両極性半導体層108は、少なくともソース102とドレイン104の間に配置される。本実施形態において、両極性半導体層108は、ソース102とドレイン104の上方にさらに延伸する。具体的に説明すると、両極性半導体層108は、ソース102、ドレイン104およびソース102とドレイン104の間にあるチャネル区域を覆う。キャリアブロック層106は、両極性半導体層108と、ソース102およびドレイン104の間に配置される。
特に説明すべきこととして、両極性トランジスタデバイス構造10がP型電界効果トランジスタ(P-type FET)の場合、電子の通過をブロックしてホールの注入を許容するよう、キャリアブロック層106は、電子ブロック層であってもよい。また、両極性トランジスタデバイス構造10がN型電界効果トランジスタ(N-type FET)の場合、ホールの通過をブロックして電子の注入を許容するよう、キャリアブロック層106は、ホールブロック層であってもよい。この方法により、両極性半導体層108の中から単極性のデバイス電気的特性を個別に抽出する目的を達成することができる。
[第2実施形態]
図2A〜図2Bは、本発明の第2実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。第2実施形態の両極性トランジスタデバイス構造20は、第1実施形態の両極性トランジスタデバイス構造10と類似するため、以下では異なる点のみを説明し、同じ部分は繰り返し説明しない。
まず、図2Aを参照すると、基板200の上に両極性半導体層202およびキャリアブロック層204を形成する。両極性半導体層202およびキャリアブロック層204の形成方法は、基板200の上に両極性半導体材料層、キャリアブロック材料層およびパターン化フォトレジスト層(図示せず)を順番に形成することと、パターン化フォトレジスト層をマスキングして、両極性半導体材料層およびキャリアブロック材料層に対してエッチングプロセスを行い、一部の両極性半導体材料層および一部のキャリアブロック材料層を除去することと、パターン化フォトレジスト層を除去することとを含む。両極性半導体材料層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を個別に蒸着するか、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を蒸着またはスパッタリングするか、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を共蒸着するか、あるいは、両極性の有機半導体材料を蒸着することによって形成されてもよい。キャリアブロック材料層の形成方法は、例えば、蒸着法等の物理気相成長プロセスを行うことである。第2実施形態の基板200、両極性半導体層202およびキャリアブロック層204の材料は、第1実施形態の基板100、両極性半導体層108およびキャリアブロック層106の材料と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
1つの実施形態において、基板200と両極性半導体層202の間に絶縁層および表面修飾層(図示せず)を形成してもよい。絶縁層は、例えば、熱酸化法により生成された二酸化シリコン層である。表面修飾層は、例えば、スピンコーティング法により形成されたアモルファスパーフルオロ樹脂(商品名CYTOP)である。
それから、キャリアブロック層204の上にソース206およびドレイン208を形成する。第2実施形態のソース206およびドレイン208の材料および形成方法は、第1実施形態のソース102およびドレイン104の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
それから、図2Bを参照すると、基板200の上に誘電層210を形成して、ソース206およびドレイン208を覆う。続いて、ソース206とドレイン208の間にある誘電層210の上に、ゲート212を形成する。第2実施形態の誘電層210およびゲート212の材料および形成方法は、第1実施形態の誘電層110およびゲート112の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
図2Bに示すように、第2実施形態の両極性トランジスタデバイス構造20は、上ゲート構造であり、基板200と、両極性半導体層202と、キャリアブロック層204と、ソース206と、ドレイン208と、誘電層210と、ゲート212とを含む。ソース206とドレイン208、ゲート212は、いずれも基板200の上に配置され、ゲート212は、ソース206およびドレイン208の上方に位置する。ソース206およびドレイン208は、ゲート212の両側に位置する。誘電層210は、ゲート212と、ソース206とドレイン208の間に配置される。両極性半導体層202は、少なくともソース206とドレイン208の間に配置される。本実施形態において、両極性半導体層202は、ソース206とドレイン208の下方にさらに延伸する。具体的に説明すると、両極性半導体層202は、ソース206とドレイン208の間のチャネル区域から両側に向かって、ソース206とドレイン208の下方に延伸する。キャリアブロック層204は、両極性半導体層202と、ソース206およびドレイン208の間に配置される。
特に説明すべきこととして、両極性トランジスタデバイス構造20がP型電界効果トランジスタの場合、キャリアブロック層204は、電子ブロック層であってもよい。また、両極性トランジスタデバイス構造20がN型電界効果トランジスタの場合、キャリアブロック層204は、ホールブロック層であってもよい。この方法により、両極性半導体層202の中から単極性のデバイス電気的特性を個別に抽出する目的を達成することができる。
[第3実施形態]
図3A〜図3Bは、本発明の第3実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。第3実施形態の両極性トランジスタデバイス構造30は、第1実施形態の両極性トランジスタデバイス構造10と類似するため、以下では異なる点のみを説明し、同じ部分は繰り返し説明しない。
まず、図3Aを参照すると、基板300の上にゲート302を形成する。そして、基板300の上に誘電層304を形成して、ゲート302を覆う。第3実施形態のゲート302および誘電層304の材料および形成方法は、第1実施形態のゲート112および誘電層110の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
それから、図3Bを参照すると、ゲート302の両側にある誘電層304の上に、ソース306およびドレイン308を形成する。第3実施形態のソース306およびドレイン308の材料および形成方法は、第1実施形態のソース102およびドレイン104の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
続いて、誘電層304の上および少なくともソース306とドレイン308の間に、キャリアブロック層310および両極性半導体層312を順番に形成する。第3実施形態のソース306、ドレイン308、キャリアブロック層310および両極性半導体層312の材料および形成方法は、第1実施形態のソース102、ドレイン104、キャリアブロック層106および両極性半導体層108の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
図3Bに示すように、第3実施形態の両極性トランジスタデバイス構造30は、下ゲート構造であり、基板300と、ゲート302と、誘電層304と、ソース306と、ドレイン308と、キャリアブロック層310と、両極性半導体層312とを含む。ゲート302、ソース306およびドレイン308は、いずれも基板300の上に配置され、ゲート302は、ソース306およびドレイン308の下方に位置する。ソース306およびドレイン308は、ゲート302の両側に位置する。誘電層304は、ゲート302と、ソース306およびドレイン308の間に配置される。両極性半導体層312は、少なくともソース306とドレイン308の間に配置される。本実施形態において、両極性半導体層312は、ソース306およびドレイン308の上方にさらに延伸する。具体的に説明すると、両極性半導体層312は、ソース306、ドレイン308およびソース306とドレイン308の間にあるチャネル区域を覆う。キャリアブロック層310は、両極性半導体層312と、ソース306およびドレイン308の間に配置される。
また、図3Bの両極性トランジスタデバイス構造30では、ガラス基板300の上にゲート302を形成した場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、基板300がシリコン基板である場合、図3B−1の両極性トランジスタデバイス構造30aに示すように、ゲート302の形成ステップを省略して、基板300をゲートとして使用してもよい。
特に説明すべきこととして、両極性トランジスタデバイス構造30がP型電界効果トランジスタの場合、キャリアブロック層310は、電子ブロック層であってもよい。また、両極性トランジスタデバイス構造30がN型電界効果トランジスタの場合、キャリアブロック層310は、ホールブロック層であってもよい。この方法により、両極性半導体層312の中から単極性のデバイス電気的特性を個別に抽出する目的を達成することができる。
[第4実施形態]
図4A〜図4Bは、本発明の第4実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。第4実施形態の両極性トランジスタデバイス構造40は、第1実施形態の両極性トランジスタデバイス構造10と類似するため、以下では異なる点のみを説明し、同じ部分は繰り返し説明しない。
まず、図4Aを参照すると、基板400の上にゲート402を形成する。そして、基板400の上に誘電層404を形成して、ゲート402を覆う。第4実施形態のゲート402および誘電層404の材料および形成方法は、第1実施形態のゲート112および誘電層110の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
それから、図4Bを参照すると、誘電層404の上に両極性半導体層406およびキャリアブロック層408を順番に形成する。両極性半導体層406およびキャリアブロック層408の形成方法は、基板400の上に両極性半導体材料層、キャリアブロック材料層およびパターン化フォトレジスト層(図示せず)を順番に形成することと、パターン化フォトレジスト層をマスキングして、両極性半導体材料層およびキャリアブロック材料層に対してエッチングプロセスを行い、一部の両極性半導体材料層および一部のキャリアブロック材料層を除去することと、パターン化フォトレジスト層を除去することとを含む。両極性半導体材料層は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を個別に蒸着するか、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を蒸着またはスパッタリングするか、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を共蒸着するか、あるいは、両極性の有機半導体材料を蒸着することによって形成されてもよい。キャリアブロック材料層の形成方法は、例えば、蒸着法等の物理気相成長プロセスを行うことである。第4実施形態の両極性半導体層406およびキャリアブロック層408の材料は、第1実施形態の両極性半導体層108およびキャリアブロック層106の材料と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
続いて、ゲート402の両側にあるキャリアブロック408の上にソース410およびドレイン412を形成する。第4実施形態のソース410およびドレイン412の材料および形成方法は、第1実施形態のソース102およびドレイン104の材料および形成方法と類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
図4Bに示すように、第4実施形態の両極性トランジスタデバイス構造40は、下ゲート構造であり、基板400と、ゲート402と、誘電層404と、両極性半導体層406と、キャリアブロック層408と、ソース410と、ドレイン412とを含む。ゲート402、ソース410およびドレイン412は、いずれも基板400の上に配置され、ゲート402は、ソース410およびドレイン412の下方に位置する。ソース410およびドレイン412は、ゲート402の両側に位置する。誘電層404は、ゲート402と、ソース410およびドレイン412の間に配置される。両極性半導体層406は、少なくともソース410とドレイン412の間に配置される。本実施形態において、両極性半導体層406は、ソース410およびドレイン412の下方にさらに延伸する。具体的に説明すると、両極性半導体層406は、ソース410とドレイン412の間のチャネル区域から両側に向かって、ソース410およびドレイン412の下方に延伸する。キャリアブロック層408は、両極性半導体層406と、ソース410およびドレイン412の間に配置される。
また、図4Bの両極性トランジスタデバイス構造40では、ガラス基板400の上にゲート402を形成した場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、基板400がシリコン基板である場合、図4B−1の両極性トランジスタデバイス構造40aに示すように、ゲート402の形成ステップを省略して、基板400をゲートとして使用してもよい。
特に説明すべきこととして、両極性トランジスタデバイス構造40がP型電界効果トランジスタの場合、キャリアブロック層408は、電子ブロック層であってもよい。また、両極性トランジスタデバイス構造40がN型電界効果トランジスタの場合、キャリアブロック層408は、ホールブロック層であってもよい。この方法により、両極性半導体層406の中から単極性のデバイス電気的特性を個別に抽出する目的を達成することができる。
続いて、本発明の新構造を応用してCMOSインバータを製造した場合、両極性半導体層に対して1回のパターン化ステップを行うだけでP型電界効果トランジスタとN型電界効果トランジスタを同時に製造することができるため、製造過程を大幅に簡素化し、競争力を高めることができる。以下に、2つの実施形態を挙げて説明する。
[第5実施形態]
図5A〜図5Cは、本発明の第5実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。
図5Aを参照すると、まず、基板500を提供する。基板500は、第1区域500aおよび第2区域500bを有する。基板500は、剛体基板または可撓性基板であってもよい。それから、第1区域500aの上にソース502およびドレイン504を形成する。ソース502およびドレイン504の材料および形成方法は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。
続いて、第1区域500aおよび第2区域500bの上に、キャリアブロック材料層506、両極性半導体材料層508、キャリアブロック材料層510およびパターン化フォトレジスト層512を順番に形成する。
キャリアブロック材料層506、510は、それぞれ電子ブロック材料層およびホールブロック材料層(または、ホールブロック材料層および電子ブロック材料層)であってもよい。キャリアブロック材料層506、510の形成方法は、例えば、それぞれ蒸着法等の物理気相成長プロセスを行うことである。両極性半導体材料層508は、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を個別に蒸着するか、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を蒸着またはスパッタリングするか、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を共蒸着するか、あるいは、両極性の有機半導体材料を蒸着することによって形成されてもよい。キャリアブロック材料層506、510および両極性半導体材料層508の材料は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。
そして、図5Bを参照すると、パターン化フォトレジスト層512をマスキングして、キャリアブロック材料層506、両極性半導体材料層508、キャリアブロック材料層510をパターン化し、第1区域500aの基板500上にソース502とドレイン504を覆う堆積構造514を形成し、第2区域500bの基板500の上に堆積構造516を形成する。上述したパターン化ステップは、例えば、エッチングプロセスを行うことである。堆積構造514は、(下から上へ)キャリアブロック層506a、両極性半導体層508a、キャリアブロック層510aを含む。堆積構造516は、(下から上へ)キャリアブロック層506b、両極性半導体層508b、キャリアブロック層510bを含む。それから、パターン化フォトレジスト層512を除去する。
続いて、図5Cを参照すると、第2区域500bの堆積構造516の上に、ソース518およびドレイン520を形成する。ソース518およびドレイン520の材料および形成方法は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。
それから、基板500の上に誘電層522を形成して、堆積構造514および堆積構造516を覆う。誘電層522の材料および形成方法は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。
続いて、ソース502とドレイン504の間の誘電層522の上に、ゲート524を形成し、ソース518とドレイン520の間の誘電層522の上に、ゲート526を形成する。ゲート524およびゲート526の材料および形成方法は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。ここまでで、第5実施形態のCMOSインバータとしての両極性トランジスタデバイス構造50が完了する。
1つの実施形態において、第1区域500aがP型素子領域で、第2区域500bがN型素子領域である時、キャリアブロック材料層506は電子ブロック材料層で、キャリアブロック材料層510はホールブロック材料層である。特に注意すべきこととして、形成されるデバイス電気的特性は、ソース/ドレインと両極性能動層の間のキャリアブロック層(電子ブロック層またはホールブロック層)により決定される。そのため、キャリアブロック材料層506が電子ブロック材料層で、キャリアブロック材料層510がホールブロック層である時、第1区域500aはP型素子領域であり、且つ第1区域500a中のキャリアブロック層510a(ホールブロック層)は作用しない。また、第2区域500bはN型素子領域であり、且つ第2区域500b中のキャリアブロック層506a(電子ブロック層)は作用しない。
また、別の実施形態において、第1区域500aがN型素子領域で、第2区域500bがP型素子領域である時、キャリアブロック材料層506はホールブロック材料層で、キャリアブロック材料層510は電子ブロック材料層である。
このように、1回のパターン化プロセスでN型とP型の半導体層を同時に定義できるため、本発明の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法は、製造過程を簡素化し、パターン化プロセスの半導体材料に対する影響を減らすことがで、両極性トランジスタデバイスの効果を効果的に上げることができる。
[第6実施形態]
図6A〜図6Cは、本発明の第6実施形態に係る両極性トランジスタデバイス構造の製造方法を示した概略的断面図である。
図6Aを参照すると、まず、基板600を提供する。基板600は、第1区域600aおよび第2区域600bを有する。それから、第1区域600aの基板600の上にゲート602を形成し、第2区域600bの基板600の上にゲート604を形成する。基板600の上に誘電層606を形成して、ゲート602およびゲート604を覆う。そして、第1区域600aの誘電層606の上にソース608およびドレイン610を形成する。ソース608とドレイン610の間のチャネル区域は、ゲート602に対応する。ゲート602、ゲート604、誘電層606、ソース608およびドレイン610の材料および形成方法は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。
続いて、図6Bを参照すると、第1区域600aおよび第2区域600bの基板600の上に、キャリアブロック材料層612、両極性半導体材料層614、キャリアブロック材料層616およびパターン化フォトレジスト層618を順番に形成する。
それから、図6Cを参照すると、パターン化フォトレジスト層618をマスキングして、キャリアブロック材料層612、両極性半導体材料層614、キャリアブロック材料層616をパターン化し、第1区域600aの基板600上にソース608とドレイン610を覆う堆積構造620を形成し、第2区域600bの基板600の上に堆積構造622を形成する。堆積構造620は、(下から上へ)キャリアブロック層612a、両極性半導体層614a、キャリアブロック層616aを含む。堆積構造622は、(下から上へ)キャリアブロック層612b、両極性半導体層614b、キャリアブロック層616bを含む。それから、パターン化フォトレジスト層618を除去する。
その後、堆積構造622の上にソース624およびドレイン626を形成する。ソース624およびドレイン626の材料および形成方法は、上述した実施形態を参照できるため、ここでは繰り返し説明しない。ここまでで、第6実施形態のCMOSインバータとしての両極性トランジスタデバイス構造60が完了する。
また、図6Cの両極性トランジスタデバイス構造60では、ガラス基板600の上にゲート602、ゲート604を形成した場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、基板600がシリコン基板である場合、図6C−1の両極性トランジスタデバイス構造60aに示すように、ゲート602、ゲート604の形成ステップを省略して、基板600をゲートとして使用してもよい。
1つの実施形態において、第1区域600aがP型素子領域で、第2区域600bがN型素子領域である時、キャリアブロック材料層612は電子ブロック材料層で、キャリアブロック材料層616はホールブロック材料層である。
また、別の実施形態において、第1区域600aがN型素子領域で、第2区域600bがP型素子領域である時、キャリアブロック材料層612はホールブロック材料層で、キャリアブロック材料層616は電子ブロック材料層である。
このように、1回のパターン化プロセスでN型とP型の半導体層を同時に定義できるため、製造過程を簡素化し、パターン化プロセスの半導体材料に対する影響を減らすことができる。
続いて、実施例と比較例を挙げて本発明の効果を実証する。
[実施例1]
基板は、P型シリコンウェハ(30〜60Ω‐cm、<100>結晶面)を採用する。そして、熱酸化法を利用して、基板上に300nmの酸化シリコンを成長させて絶縁層とする。その後、スピンコーティング(spin-coating)法を利用して、基板上に800ÅのCYTOP薄膜を塗布して表面修飾層とする。続いて、基板を真空容器の中に置いて、2.5×10-6torrまで抽出し、窒化ホウ素るつぼ(BN crucible)を用いて、0.5〜1Å/secの溶着速度により、それぞれN型有機半導体材料であるPTCDI‐C13およびP型有機半導体材料であるペンタセン(pentacene)を蒸着して、両極性半導体層を形成する。この時、水晶発振器(quartz oscillator)で薄膜の厚さを測定し、さらに白色光線干渉計で校正して、450ÅのPTCDI‐C13薄膜および500Åのペンタセン薄膜を形成する。続いて、両極性半導体層の上に、電子ブロック層である500Åのm‐MTDATA薄膜を蒸着する。そして、電子ブロック層の上に、ソースおよびドレイン(金電極)を形成する。図4B−1に示すように、ここまでで、実施例1のP型有機電界効果トランジスタの製造が完了する。デバイスのチャネル長さ(channel length)は200μmであり、チャネル幅(channel width)は2,000μmである。
特に説明すべきこととして、ペンタセン薄膜とPTCDI薄膜の最低空軌道(LUMO)は約3.2eV〜3.4eVであり、金の仕事関数(work function)は約5.1eVであるため、m‐MTDATA薄膜は、LUMOが1.9eVに達していれば電子の伝送を効果的に阻止することができ、このデバイスの電子ブロック層として適合する。
[実施例2]
実施例1と同じ方法によりデバイスを製造するが、実施例1の電子ブロック層(m‐MTDATA薄膜)の代わりにホールブロック層(BCP薄膜)を使用し、実施例1の金電極の代わりに銀電極をソースおよびドレインとして使用する。ここまでで、実施例2のN型有機電界効果トランジスタの製造が完了する。
特に説明すべきこととして、ペンタセン薄膜とPTCDI薄膜の最高被占軌道(HOMO)は約5.0eV〜5.4eVであり、銀の仕事関数は約4.26eVであるため、BCP薄膜は、HOMOが6.7eVに達していればホールの伝送を効果的に阻止することができ、このデバイスのホールブロック層として適合する。
[実施例3]
基板は、P型素子領域とN型素子領域を有するP型シリコンウェハ(30〜60Ω‐cm、<100>結晶面)を採用する。そして、熱酸化法を利用して、基板上に300nmの酸化シリコンを成長させて絶縁層とする。その後、スピンコーティング法を利用して、基板上に800ÅのCYTOP薄膜を塗布して表面修飾層とする。それから、P型素子領域の基板上にソースとドレイン(金電極)を形成する。続いて、基板を真空容器の中に置いて、2.5×10-6torrまで抽出し、窒化ホウ素るつぼ(BN crucible)を用いて、0.5〜1Å/secの溶着速度により、それぞれ電子ブロック層であるm‐MTDATA薄膜、両極性半導体材料層であるPTCDI‐C13薄膜(450Å)およびホールブロック層である500ÅのBCP薄膜を蒸着する。それから、パターン化プロセスを行って、P型素子領域とN型素子領域の能動層を同時に定義する。続いて、N型素子領域の基板の上に、ソースとドレイン(銀電極)を形成する。図6C−1に示すように、ここまでで、実施例3のCMOSインバータとしての有機電界効果トランジスタの製造が完了する。
[比較例1]
実施例1と同じ方法により有機電界効果トランジスタを製造するが、電子ブロック層は形成しない。
図7は、実施例1と比較例1の有機電界効果トランジスタのId〜Vg図である。図7に示すように、P型ゲート(Vg)は+10Vから−50Vに変化し、ドレイン(Vd)は−40Vの偏圧を持続的に印加している。図中の実線と破線は、それぞれ実施例1と比較例1の有機電界効果トランジスタを示す。
図からわかるように、両極性トランジスタデバイスがm‐MTDATAの電子ブロック層を追加した場合、電流ON/OFF比(on/off ratio)は、本来の10から大幅に上昇して103になった。電子を抑制した後のN型のオフ電流(off current)も操作範囲が比較的大きくなったため、デバイスをさらに安定させることができ、印加電圧差が±1Vでも大きな電流変化が発生していない。P型起動電圧(turn on voltage)は、0V付近に位置する。
図8は、実施例2と比較例1の有機電界効果トランジスタのId〜Vg図である。図8に示すように、N型ゲート(Vg)は−10Vから+50Vに変化し、ドレイン(Vd)は+40Vの偏圧を持続的に印加している。図中の実線と破線は、それぞれ実施例2と比較例1の有機電界効果トランジスタを示す。
図からわかるように、両極性トランジスタデバイスがBCPホールブロック層を追加した場合、電流ON/OFF比は、本来の102から大幅に上昇して105になった。ホールを抑制した後のP型のオフ電流も操作範囲が比較的大きくなったため、デバイスをさらに安定させることができ、印加電圧差が±1Vでも大きな電流変化が発生していない。N型起動電圧は、0V付近に位置する。
図9は、実施例3と比較例1の有機電界効果トランジスタのId〜Vg図である。図9に示すように、比較例1の伝統的なデバイスの場合、有機トランジスタが両極性伝送の特性を有するため、低電場の時に明らかな電流発生があり、デバイスのON/OFF比を低くするので、応用に不利である。逆に、本発明が提出する実施例3の新構造は、キャリアブロック層と電極の位置を調整することによって、両極性トランジスタの伝達特性をそれぞれ効果的に抑制することができるため、低電場の時に明らかな電流発生がなく、デバイスのON/OFF比を上げることができる。
以上のように、本発明の両極性トランジスタデバイス構造は、ソース/ドレインと両極性能動層の間に電子ブロック層またはホールブロック層を加えることによって、両極性半導体層の中から単極性のデバイス電気的特性をそれぞれ抽出することができるため、両極性半導体トランジスタの実用性を高めるとともに、電流ON/OFF比を大幅に上げることができる。また、本発明の製造方法は単純であり、1回のパターン化プロセスのみでN型とP型の半導体層を同時に定義することができるため、周知のようなパターン化プロセスを何回も行うことによる半導体材料への影響を減らすことができ、両極性デバイスの効果を効果的に上げることができる。
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
10、20、30、30a、40、40a、50、60、60a 両極性トランジスタデバイス構造
100、200、300、400、500、600 基板
102、206、306、410、518、608、624 ソース
104、208、308、412、520、610、626 ドレイン
106、204、310、408、506a、506b、510a、510b、612a、612b、616a、616b キャリアブロック層
108、202、312、406、508a、508b、614a、614b 両極性半導体層
110、210、304、404、522、606 誘電層
112、212、302、402、524、526、602、604 ゲート
500a、600a 第1区域
500b、600b 第2区域
506、510、612、616 キャリアブロック材料層
508、614 両極性半導体材料層
512、618 パターン化フォトレジスト層
514、516、620、622 堆積構造

Claims (48)

  1. 基板上に配置されたゲートと、
    前記基板上に配置され、前記ゲートの両側に位置するソースおよびドレインと、
    前記ゲートと、前記ソースおよび前記ドレインとの間に配置された誘電層と、
    少なくとも前記ソースと前記ドレインとの間に配置された両極性半導体層と、
    前記両極性半導体層と、前記ソースおよび前記ドレインとの間に配置されたキャリアブロック層と
    を含む両極性トランジスタデバイス構造。
  2. 前記ソースおよび前記ドレインが、前記ゲートよりも前記基板から離れて位置する請求項1記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  3. 前記ゲートが、前記ソースおよび前記ドレインよりも前記基板から離れて位置する請求項1記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  4. 前記両極性半導体層が、前記ソースおよび前記ドレインよりも前記基板から離れて延伸した請求項1から3の何れか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  5. 前記両極性半導体層が、前記ソースおよび前記ドレインよりも前記基板に近づいて延伸した請求項1から3の何れか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  6. 前記両極性半導体層が、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることによって形成された請求項1〜5のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  7. 前記両極性半導体層が、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することによって形成された請求項1〜5のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  8. 前記両極性半導体層が、両極特性を有する有機半導体材料から形成された請求項1〜7のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  9. 前記両極性半導体層が、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることによって形成された請求項1〜5のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  10. 前記キャリアブロック層が、電子ブロック層である請求項1〜9のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  11. 前記電子ブロック層が、無機材料により形成され、前記無機材料が、WO3、V25またはMoO3を含む請求項10記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  12. 前記電子ブロック層が、有機材料により形成され、前記有機材料が、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1、O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(BALq)を含む請求項10記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  13. 前記キャリアブロック層が、ホールブロック層である請求項1〜9のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  14. 前記ホールブロック層が、無機材料により形成され、前記無機材料が、LiF、CsFおよびTiO2を含む請求項13記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  15. 前記ホールブロック層が、有機材料により形成され、前記有機材料が、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(BCP)を含む請求項13記載の両極性トランジスタデバイス構造。
  16. 基板上に、ソースおよびドレインを形成することと、
    前記基板上であり、かつ少なくとも前記ソースと前記ドレインとの間に、キャリアブロック層および両極性半導体層を順番に形成することと、
    前記両極性半導体層上に、誘電層を形成することと、
    前記ソースと前記ドレインとの間の前記誘電層上に、ゲートを形成することと
    を含み、前記誘電層により、前記ゲート、前記ソースおよび前記ドレインの各々が、間隔をおいて配置される両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  17. 前記キャリアブロック層および前記両極性半導体層を形成するステップが、
    前記基板上に、キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層およびパターン化フォトレジスト層を順番に形成することと、
    前記パターン化フォトレジスト層をマスキングして、前記キャリアブロック材料層および前記両極性半導体材料層に対して順番にエッチングプロセスを行い、一部の前記キャリアブロック材料層および一部の前記両極性半導体材料層を除去することと、
    前記パターン化フォトレジスト層を除去することと
    を含む請求項16記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  18. 前記キャリアブロック材料層を形成するステップが、蒸着法を行うことを含む請求項17記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  19. 前記両極性半導体材料層を形成するステップが、蒸着法、共蒸着法、スパッタリング法または溶液プロセスを行うことを含む請求項17または18記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  20. 前記両極性半導体層が、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることによって形成された請求項16〜19のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  21. 前記両極性半導体層が、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することによって形成された請求項16〜19のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  22. 前記両極性半導体層が、両極特性を有する有機半導体材料により形成された請求項16〜19のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  23. 前記両極性半導体層が、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることによって形成された請求項16〜19のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  24. 前記キャリアブロック層が、電子ブロック層である請求項16〜23のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  25. 前記電子ブロック層が、無機材料により形成され、前記無機材料が、WO3、V25またはMoO3を含む請求項24記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  26. 前記電子ブロック層が、有機材料により形成され、前記有機材料が、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1、O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(BALq)を含む請求項24記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  27. 前記キャリアブロック層が、ホールブロック層である請求項16〜23のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  28. 前記ホールブロック層が、無機材料により形成され、前記無機材料が、LiF、CsFおよびTiO2を含む請求項27記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  29. 前記ホールブロック層が、有機材料により形成され、前記有機材料が、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(BCP)を含む請求項27記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  30. 第1区域と第2区域を有する基板を提供することと、
    前記第1区域の前記基板上に、第1ソースおよび第1ドレインを形成することと、
    前記第1区域および前記第2区域の前記基板上に、第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層を順番に形成することと、
    前記第1キャリアブロック材料層、前記両極性半導体材料層および前記第2キャリアブロック材料層をパターン化して、前記第1区域の前記基板上に、前記第1ソースと前記第1ドレインを覆う第1堆積構造を形成し、前記第2区域の前記基板上に、第2堆積構造を形成することと、
    前記第2堆積構造上に、第2ソースおよび第2ドレインを形成することと、
    前記基板上に、誘電層を形成して、前記第1堆積構造および前記第2堆積構造を覆うことと、
    前記第1ソースと前記第1ドレインとの間の前記誘電層上に、第1ゲートを形成し、前記第2ソースと前記第2ドレインとの間の前記誘電層上に、第2ゲートを形成することと
    を含む両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  31. 前記第1キャリアブロック材料層、前記両極性半導体材料層および前記第2キャリアブロック材料層を順番にパターン化するステップが、
    前記第2キャリアブロック材料層上に、パターン化フォトレジスト層を形成することと、
    前記パターン化フォトレジスト層をマスキングして、一部の前記第1キャリアブロック材料層、一部の前記両極性半導体材料層および一部の前記第2キャリアブロック材料層を除去することと、
    前記パターン化フォトレジスト層を除去することと
    を含む請求項30記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  32. 前記第1キャリアブロック材料層または前記第2キャリアブロック材料層を形成するステップが、蒸着法を行うことを含む請求項30または31記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  33. 前記両極性半導体材料層を形成するステップが、蒸着法、共蒸着法、スパッタリング法または溶液プロセスを行うことを含む請求項30〜32のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  34. 前記両極性半導体材料層が、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を積み重ねることによって形成された請求項30〜33のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  35. 前記両極性半導体材料層が、N型有機半導体材料とP型有機半導体材料を混合することによって形成された請求項30〜33のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  36. 前記両極性半導体材料層が、両極特性を有する有機半導体材料により形成された請求項30〜33のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  37. 前記両極性半導体材料層が、N型無機半導体材料とP型無機半導体材料を積み重ねることによって形成された請求項30〜33のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  38. 前記第1区域がP型素子領域で、前記第2区域がN型素子領域である時、前記第1キャリアブロック材料層が電子ブロック材料層であり、前記第2キャリアブロック材料層がホールブロック材料層であるか、あるいは、
    前記第1区域がN型素子領域で、前記第2区域がP型素子領域である時、前記第1キャリアブロック材料層がホールブロック材料層であり、前記第2キャリアブロック材料層が電子ブロック材料層である請求項30〜37のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  39. 前記第1キャリアブロック材料層または前記第2キャリアブロック材料層が電子ブロック材料層である時、前記電子ブロック材料層が、無機材料または有機材料により形成される請求項30〜38のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  40. 前記無機材料が、WO3、V25またはMoO3を含む請求項39記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  41. 前記有機材料が、4',4"‐トリス(N‐(3‐メチルフェニル)‐N‐フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、または、ビス(2‐メチル‐8‐キノリノラト‐N1、O8)‐(1,1'‐ビフェニル‐4‐オラト)アルミニウム(BALq)を含む請求項39記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  42. 前記第1キャリアブロック材料層または前記第2キャリアブロック材料層がホールブロック材料層である時、前記ホールブロック材料層が、無機材料または有機材料により形成される請求項30〜38のいずれか1項に記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  43. 前記無機材料が、LiF、CsFおよびTiO2を含む請求項42記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  44. 前記有機材料が、2,9‐ジメチル‐4,7‐ジフェニル‐1,10‐フェナントロリン(BCP)を含む請求項42記載の両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  45. 基板上に、両極性半導体層およびキャリアブロック層を順番に形成することと、
    前記キャリアブロック層上に、ソースおよびドレインを形成することと、
    前記基板上に、誘電層を形成して、前記ソースおよび前記ドレインを覆うことと、
    前記ソースと前記ドレインとの間の前記誘電層上に、ゲートを形成することと
    を含む両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  46. 基板上に、ゲートを形成することと、
    前記基板上に、誘電層を形成して、前記ゲートを覆うことと、
    前記ゲートの両側にある前記誘電層上に、ソースおよびドレインを形成することと、
    前記誘電層上であり、かつ少なくとも前記ソースと前記ドレインとの間に、キャリアブロック層および両極性半導体層を順番に形成することと
    を含む両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  47. 基板上に、ゲートを形成することと、
    前記基板上に、誘電層を形成して、前記ゲートを覆うことと、
    前記誘電層上に、両極性半導体層およびキャリアブロック層を順番に形成することと、
    前記ゲートの両側にある前記キャリアブロック層上に、ソースおよびドレインを形成することと
    を含む両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
  48. 第1区域と第2区域を有する基板を提供することと、
    前記第1区域の前記基板上に、第1ゲートを形成し、前記第2区域の前記基板上に、第2ゲートを形成することと、
    前記基板上に、誘電層を形成して、前記第1ゲートおよび前記第2ゲートを覆うことと、
    前記第1区域の前記誘電層上に、第1ソースおよび第1ドレインを形成することと、
    前記第1区域および前記第2区域の前記基板上に、第1キャリアブロック材料層、両極性半導体材料層および第2キャリアブロック材料層を順番に形成することと、
    前記第1キャリアブロック材料層、前記両極性半導体材料層および前記第2キャリアブロック材料層をパターン化して、前記第1区域の前記基板上に、前記第1ソースと前記第1ドレインを覆う第1堆積構造を形成し、前記第2区域の前記基板上に、第2堆積構造を形成することと、
    前記第2堆積構造上に、第2ソースおよび第2ドレインを形成することと
    を含む両極性トランジスタデバイス構造の製造方法。
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